JPH0655394A - 易加工性治具およびその製造方法 - Google Patents

易加工性治具およびその製造方法

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JPH0655394A
JPH0655394A JP5116094A JP11609493A JPH0655394A JP H0655394 A JPH0655394 A JP H0655394A JP 5116094 A JP5116094 A JP 5116094A JP 11609493 A JP11609493 A JP 11609493A JP H0655394 A JPH0655394 A JP H0655394A
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JP
Japan
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wollastonite
weight
jig
lithium aluminosilicate
sintered body
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Application number
JP5116094A
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English (en)
Inventor
Hideaki Takahashi
秀明 高橋
Toshiyuki Hashida
俊之 橋田
Masahiko Suzuki
正彦 鈴木
Chiharu Wada
千春 和田
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Onoda Cement Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、従来の加工用治具が抱えていた問
題点、即ち素材の被削性、ワ−クとの接着性、硬度、剛
性といった治具の物性、コストといった問題を改良した
珪酸カルシウム焼結体の易加工性治具を得ようとするも
のである。 【構成】ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩を
主要構成相とする珪酸カルシウム焼結体で、ウォラスト
ナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の合量が少なくとも8
0重量%であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上利用分野】この発明は、珪酸カルシウム焼結体
からなる易加工性治具に関し、例えば、フェライト、ガ
ラス、カ−ボン、水晶、石英、その他セラミック材料を
加工するときに用いる加工治具、焼成治具、絶縁板、エ
アスライダ−などに好適な易加工性治具に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスは、硬度、耐熱性、耐蝕性
などの面で他の材料のもたない優れた特性を有するが、
一方で被削性、耐熱衝撃性、靭性などの点で劣るため、
その用途が限定され未だ構造材料として広く使用される
に至っていない。こうしたセラミックスの欠点を改善す
る努力がこれまでも続けられ、このうち被削性を改良し
たいわゆるマシナブルセラミックスとして、易加工性セ
ラミックスが知られている。しかし、これは現在非常に
コスト高である。また、比較的低コストのもので被削性
を改良したものも知られているが、これは物性が劣るも
のであったりして、易加工性の特徴が生かされた用途開
発が制限されているのが実情である。
【0003】従来から、フェライト、ガラス、カ−ボ
ン、水晶、石英、サファイヤ、その他セラミック材料な
どの小型部品をつくる場合の切断、研削などの加工は、
これらの被加工材料(ワ−ク)を所定の形状、大きさの
治具の上に接着剤などで接着、固定して、ワ−クをこの
治具とともに切断加工することがしばしば行われてい
る。
【0004】例えば、磁気ヘッドとして使用されるフェ
ライトの加工は、フェライトを加工用治具上に接着剤な
どで固定し、この状態で切断加工、溝加工を行いヘッド
形状に仕上げられる。
【0005】こうした加工治具はワ−クに固着されて、
それとともに加工されることから、加工治具の材質とし
て被削性のよいこと、ワ−クとの良好な接着性、硬度、
剛性といった物性がワ−クに近いことなどが一般に要請
される。さらに、当然のことながら低コストであること
が要請される。
【0006】即ち、被削性の悪い材料は加工費をつり上
げ、また被削性がよくても接着性が劣るとワ−クとの接
着力が弱く、加工中に研粒、研削油などの影響で剥離な
どが生じ好ましくない。また、ワ−クとの硬度差、剛性
の差などが大きな素材は、加工に際し、特に共切り切断
を行う場合は、ワ−クが受けていたエネルギ−が治具材
のところで一挙に開放されるため、ワ−クのチッピン
グ、切断に用いたワイヤなどの歪みなどの原因となり好
ましくない。
【0007】これまで、例えばフェライトから磁気ヘッ
ドコアを加工する場合の加工用治具の素材は、カ−ボ
ン、低級フェライト、ガラスなどが用いられてきたが、
これらのものでは上記のような問題は必ずしも十分に解
消されなかった。
【0008】即ち、カ−ボンの治具は、加工時にワ−ク
を汚染し、後工程では洗浄工程を必要とし、さらにこの
治具ではワ−クとの物性差が大きく、ワ−クのチッピン
グ、切断に用いたワイヤなどの歪みなどで好ましくなか
った。
【0009】低級フェライトの場合は脆いために、治具
形状に加工する際に、チッピングが生じやすく、またコ
ストも他のものと比較して高く、さらにこれにワ−クを
接着して切断する場合の加工性の点でも良好ということ
は出来なかった。ガラスは接着性、コストの点では問題
ないが、靭性が低いため治具形状に加工する際の切削性
に問題があった。
【0010】また、焼成治具としては、単純な平板形状
の棚板のような場合は多孔質アルミナ、炭化珪素などで
も問題はないが、小型でかつ加工を伴う複雑形状の焼成
治具を用いる場合は、従来のセラミックスではその加工
性が問題となっていた。
【0011】絶縁板としてはしばしばアルミナなどが用
いられているが、絶縁板にねじ切り加工などを行う場
合、アルミナ板そのものより加工コストの方が高くつ
き、アルミナ使用によるメリットが損なわれていた。こ
のため、一部でマシナブルセラミックスが用いられたり
しているが、やはり高コストが原因でこれが普及するま
でには至っていない。
【0012】さらに、エア−スライダ−にあっては、複
雑形状の部品の場合は鋳込み成形により最終形状品と近
似した成形体を作りこれを焼結し、後加工を最小に抑え
る方法が採られているが、この場合でも低コストで被削
性の良好な素材の出現が望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来の加
工用治具が抱えていた上記の問題点、即ち素材の被削
性、ワ−クとの接着性、硬度,剛性といった治具の物
性、コストといった問題を改良した珪酸カルシウム焼結
体の易加工性治具を得ようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、ウォラスト
ナイトとリチウムアルミノ珪酸塩を主要構成相とする珪
酸カルシウム焼結体であることを特徴とする易加工性治
具(請求項1)、ウォラストナイトとリチウムアルミノ
珪酸塩を主要構成相とする珪酸カルシウム焼結体で、ウ
ォラストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の含有量が少
なくとも80重量%であることを特徴とする易加工性治
具(請求項2)、ウォラストナイトとリチウムアルミノ
珪酸塩の合量に対し、リチウムアルミノ珪酸塩が5〜9
5重量%であることを特徴とする請求項1または2記載
の易加工性治具(請求項3)、ウォラストナイトとリチ
ウムアルミノ珪酸塩の含有量が少なくとも80重量%
で、ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の合量
に対しリチウムアルミノ珪酸塩が5〜95重量%であ
り、さらに空隙率が35%以下でかつビッカ−ス硬度が
100〜600kgf /mm2 であることを特徴とする請求
項1ないし3のいずれかに記載する易加工性治具(請求
項4)、トバモライト、ゾノトライト、ウォラストナイ
トその他の珪酸カルシウム鉱物および珪酸カルシウム水
和物の中の一種以上の珪酸カルシウム結晶と、ユ−クリ
プタイト、スポジュ−メン、リチウムオルソクレ−ズ、
ペタライトその他のリチウムアルミノ珪酸塩鉱物および
リチウムアルミノ珪酸塩結晶化ガラスの中の一種以上の
リチウムアルミノ珪酸塩を含む原料配合物を成形し、こ
れを1000〜1250℃で焼成することを特徴とする
易加工性治具の製造方法(請求項5)および原料配合物
が、珪酸カルシウム結晶の5〜95重量%とリチウムア
ルミノ珪酸塩の95〜5重量%の比率で配合されたもの
であることを特徴とする請求項5記載の易加工性治具の
製造方法(請求項6)である。
【0015】以下に、これらの発明をさらに説明する。
請求項1の発明は加工用治具の発明で、ウォラストナイ
トとリチウムアルミノ珪酸塩を主要構成相とする珪酸カ
ルシウム焼結体の易加工性治具である。
【0016】従来から、ウォラストナイトは被削性に優
れた素材として知られているが、これは多くの空隙を有
する構造であるために被削性はよくても微細な加工には
適さない。一方、リチウムアルミノ珪酸塩は低熱膨張係
数を有する物質として知られているが、そのものだけで
は緻密な焼結体を得ることは困難であり、強度的に低い
ため耐熱衝撃性のみを必要とする限られた用途にしか用
いられていなかった。
【0017】そこでこの発明では、ウォラストナイトと
リチウムアルミノ珪酸塩との双方のもつ特徴を生かし、
両者の欠点を改善しようとしたものである。ここで用い
るリチウムアルミノ珪酸塩は天然のもの外に、公知な方
法で製造したものも用いることができる。その製造方法
は、例えば珪酸質原料と石灰質原料に水を加え、これを
オ−トクレ−ブ中で水熱合成反応して製造される。ここ
で用いる珪酸質原料は、珪石、珪砂、シリカフラワ−、
珪藻土などであり、また石灰質原料は、生石灰、消石
灰、セメントなど公知なものが使用される。
【0018】珪酸カルシウム結晶は、ウォラストナイト
の外に、ゾノトライトのように100%ウォラストナイ
トに転移する珪酸カルシウム結晶が好ましく、これらの
中の少なくとも1種以上が用いられる。
【0019】また100%ウォラストナイトに転移しな
い珪酸カルシウム結晶でも用いることが出来る。即ち、
転移後の余剰なシリカ、カルシア或いはそれらの化合物
が存在していても、得られた焼結体の易加工性の特徴は
損なわれない。例えば、ウォラストナイト、ゾノトライ
トなどの外に、トバモライト、フォシヤジャイトのよう
にシリカ、カルシアの比が1:1以外の各種珪酸カルシ
ウム鉱物や各種珪酸カルシウム水和物などが原料の一部
に用いられても、またヒレブランダイト、キルコアナイ
ト、アリット、ベリットなどのように、必ずしもウォラ
ストナイトに転移しない珪酸カルシウム鉱物や珪酸カル
シウム水和物があっても差支えない。
【0020】またリチウムアルミノ珪酸塩は、天然のも
のの外、公知な方法で製造されたものがいずれも使用さ
れる。例えば、Li2 O原料、Al2 O原料、SiO2
原料より原料バッチを作り、これを溶融、冷却後ガラス
フリットとし、このガラスフリットに所定の結晶化処理
を施し、目的とするリチウムアルミノ珪酸塩を得ること
が出来る。
【0021】リチウムアルミノ珪酸塩は、ユ−クリプタ
イト、スポジュ−メン、リチウムオルソクレ−ズ、ペタ
ライトの外、リチア、アルミナ、シリカの比が、1:
1:3、1:1:10、1:1:12、1:1:15の
ものの中の1種以上からなるものも用いられる。
【0022】また、リチウムアルミノ珪酸塩系の結晶化
ガラスにおいては、結晶化しないガラスがあっても用い
ることができる。さらに、ウォラストナイトとリチウム
アルミノ珪酸塩の反応生成物が存在していていても易加
工性の特徴は損なわれない。従って、カルシア−シリカ
−アルミナの3成分からなるアノ−サイト、ゲ−レナイ
トなどの生成物が存在していても構わない。
【0023】珪酸カルシウム結晶、リチウムアルミノ珪
酸塩結晶のいずれも、不純物としてFeO、Al2
3 、MgO、Fe23 、Na2 O、K2 O、P2 O、
MnO、CaO、TiO2 などの成分を数重量%含んで
いても差し支えない。
【0024】珪酸カルシウム結晶とリチウムアルミノ珪
酸塩の粒度分布は、0.1〜50μm、平均粒径が1〜
20μmの範囲が好ましい。さらに好ましい平均粒径は
1〜10μmである。粒径が50μを超え、平均粒径が
20μmを超えると緻密化が困難で強度の低下を来す恐
れがある。また、粒径が0.1μm未満、平均粒径が1
μm未満とすることは粉砕に手数がかかり工業的に有利
ではない。
【0025】請求項2の発明は、ウォラストナイトとリ
チウムアルミノ珪酸塩を主要構成相として、焼結体中の
ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の含有量が
少なくとも80重量%以上としたものである。
【0026】この発明では原料として用いた珪酸カルシ
ウム結晶は100%がウォラストナイトへ転移しないも
のでもよい。即ち、転移後の余剰なシリカ、カルシア或
いはそれらの化合物が存在していても焼結後のウォラス
トナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の含有量が80重量
%以上であれば、得られた焼結体の易加工性の特徴は損
なわれない。例えば、ウォラストナイト、ゾノトライト
などの外に、トバモライト、フォシヤジャイトのように
シリカ、カルシアの比が1:1以外の各種珪酸カルシウ
ム鉱物や各種珪酸カルシウム水和物などが原料の一部に
用いられても、またヒレブランダイト、キルコアナイ
ト、アリット、ベリットなどのように、必ずしもウォラ
ストナイトに転移しない珪酸カルシウム鉱物や珪酸カル
シウム水和物があっても、焼結後のウォラストナイトと
リチウムアルミノ珪酸塩の含有量が80重量%以上であ
れば差支えない。
【0027】リチウムアルミノ珪酸塩については請求項
1の発明で述べたものと同様なものが用いられる。ま
た、Li2 O原料、Al2 O原料、SiO2 原料より原
料バッチを作り、これを溶融、冷却後ガラスフリットと
し、このガラスフリットに所定の結晶化処理を施して得
られるリチウムアルミノ珪酸塩系の結晶化ガラスにおい
ては、結晶化しないガラスがあっても、焼結後のウォラ
ストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の含有量が80重
量%以上であれば用いることができる。
【0028】また、ウォラストナイトとリチウムアルミ
ノ珪酸塩の反応生成物が存在していていても、焼結後の
ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の含有量が
80重量%以上であれば易加工性の特徴は損なわれな
い。従って、カルシア−シリカ−アルミナの3成分から
なるアノ−サイト、ゲ−レナイトなどの生成物が存在し
ていても構わない。
【0029】ここで用いる珪酸カルシウム結晶とリチウ
ムアルミノ珪酸塩の粒度分布についても請求項1の発明
と同様である。即ち、粒度分布は、0.1〜50μm、
平均粒径が1〜20μmの範囲が好ましい。さらに好ま
しい平均粒径は1〜10μmである。粒径が50μを超
え、平均粒径が20μmを超えると緻密化が困難で強度
の低下を来す恐れがある。また、粒径が0.1μm未
満、平均粒径が1μm未満とすることは粉砕に手数がか
かり工業的に有利ではない。
【0030】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、ウォラストナイトとリチウムアルミ
ノ珪酸塩の合量に対し、リチウムアルミノ珪酸塩が5〜
95重量%としたものである。従って、ウォラストナイ
トは95〜5重量%の範囲とする。リチウムアルミノ珪
酸塩の割合が5重量%未満であると治具の製造に際し焼
結温度を上げても緻密化が進まず多孔質となり接着性に
問題を生じ、またこれが95重量%を超えると、ウォラ
ストナイトの比率が少なく被削性が失われるため加工性
が低下し治具加工が困難となったり、また空隙率や強度
の面でも好ましくない。
【0031】こうした焼結体からなる易加工性治具の主
要構成相の珪酸カルシウム結晶とリチウムアルミノ珪酸
塩については上記とほぼ同様である。また、これらの粒
度分布については、リチウムアルミノ珪酸塩の含有比率
に応じて好ましい範囲を若干異にしている。
【0032】即ち、リチウムアルミノ珪酸塩の含有量が
15〜85重量%の焼結体の場合は、粒度分布が0.1
〜50μm、平均粒径1〜15μの範囲が好ましく、さ
らに好ましい平均粒径は1〜10μmである。また、リ
チウムアルミノ珪酸塩がこれらの範囲を超える場合およ
びこれ未満の場合、即ちリチウムアルミノ珪酸塩が5重
量%以上で15重量%未満の場合およびリチウムアルミ
ノ珪酸塩が85重量%を超えて95重量%以下の場合
は、粒度分布が0.1〜25μm、平均粒径1〜8μの
範囲が好ましく、さらに好ましい平均粒径は1〜5μm
である。
【0033】請求項4の発明は、ウォラストナイトとリ
チウムアルミノ珪酸塩の合量が少なくとも80重量%
で、ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の合量
に対しリチウムアルミノ珪酸塩が5〜95重量%であ
り、さらに空隙率が35%以下でかつビッカ−ス硬度が
100〜600kgf /mm2 であることを特徴とするもの
である。
【0034】ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪酸
塩については既に述べた通りである。この発明では空隙
率は35%以下とする。本来、珪酸カルシウム焼結体は
良好な被削性を有する素材として知られているが、この
良好な被削性は、ウォラストナイトの針状結晶がき裂の
進展を抑制し、また焼結体中に存在する空隙がき裂の発
生、成長を抑制するためと考えられている。
【0035】この空隙の形状、発生原因は、珪酸カルシ
ウム焼結体にウォラストナイトが多量に含まれている場
合と、リチウムアルミノ珪酸塩が多量に含まれている場
合とで、それぞれ異なるものである。
【0036】即ち、ウォラストナイトが多量に含まれて
いる場合は、ウォラストナイトの柱状、板状結晶の絡み
合い構造中に残る空隙が主であり、リチウムアルミノ珪
酸塩が多い場合は、リチウムアルミノ珪酸塩中のリチア
成分が焼成時に揮発、脱ガスして形成されるものであ
る。
【0037】しかし、こうして出来た空隙のいずれが多
くあるかには関係なく、焼結体の空隙率が35%以下の
場合は、連結していない独立した空隙もあるため適度の
加工性をもたらすことになる。
【0038】同時に、こうした空隙には多少の接着剤の
含浸は生ずるが、概ね良好な接着性を与える。さらに空
隙率の好ましい範囲は20%以下である。空隙率が20
%以下であると、独立した空隙が増しより好ましい特性
が得られる。空隙率が35%を越える場合はほぼ全ての
空隙が連結しているため、ここに接着剤が含浸して良好
な接着を得ることが出来ない。
【0039】空隙率のさらに好ましい範囲は10%未満
である。この場合はほとんどが独立した空隙であり、加
工性、接着性さらには強度など機械的特性の面でも良好
な特性を得ることが難しくなる。
【0040】この発明では、さらにビッカ−ス硬度を1
00〜600kgf /mm2 とするものである。ビッカ−ス
硬度が100kgf /mm2 未満であるとワ−クが複雑形状
の場合などは柔らかすぎて好ましくなく、一方これが6
00kgf /mm2 を超えると高硬度になりすぎてチッピン
グが生じて好ましくない。
【0041】請求項5の発明は易加工性治具の製造方法
の発明である。ここで用いる原料は、珪酸カルシウム結
晶とリチウムアルミノ珪酸塩である。珪酸カルシウム結
晶としては、トバモライト、ゾノトライト、ウォラスト
ナイトその他の珪酸カルシウム鉱物および珪酸カルシウ
ム水和物の中の一種以上を用いる。また、リチウムアル
ミノ珪酸塩結晶としては、ユ−クリプタイト、スポジュ
−メン、リチウムオルソクレ−ズおよびペタライトその
他のリチウムアルミノ珪酸塩鉱物およびリチウムアルミ
ノ珪酸塩結晶化ガラスの中の1種以上を用いる。ここで
用いる珪酸カルシウム結晶とリチウムアルミノ珪酸塩結
晶の粒度分布は0.1〜50μmの範囲が好ましい。こ
れが50μmを超えると強度の低下をきたし、また0.
1未満では粉砕の点で工業的に有利でない。
【0042】珪酸カルシウム結晶は天然のものの外、公
知の方法で製造したものも使用出来る。例えば、珪酸質
原料と石灰質原料とに水を加え、これをオ−トクレ−ブ
中で水熱合成反応させて製造される。ここで用いられる
珪酸質原料は、珪石、珪砂、シリカフラワ−、珪藻土な
どであり、また石灰質原料は、生石灰、消石灰、セメン
トなど公知なものがいずれも使用出来る。
【0043】同様に、リチウムアルミノ珪酸塩も天然の
ものの外、公知な方法で製造されたものがいずれも使用
される。例えば、Li2 O原料、Al23 原料、Si
2原料より原料バッチをつくり、これを溶融、冷却後
ガラスフリットとし、次にこのガラスフリットに所定の
結晶化処理を施し、目的とするリチウムアルミノ珪酸塩
を得ることが出来る。ここで用いるLi2 O原料は、酸
化リチウム、炭酸リチウムが用いられ、Al23 原料
は、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、カリ長
石、カオリンなどが、さらにSiO2 原料は、珪砂、カ
リ長石、ソ−ダ長石などが用いられる。
【0044】請求項6は、原料配合物が珪酸カルシウム
結晶の5〜95重量%とリチウムアルミノ珪酸塩の95
〜5重量%の比率で配合されたものである。上記の原料
混合物は従来から公知な方法で、例えば抄造法、湿式プ
レス法、乾式プレス法で成形体に成形される。次に、こ
の成形体を1000〜1250℃で焼成して焼結体とす
る。焼成温度が1000℃未満では、緻密な焼結体とす
るのに長時間を要し工業的に不利である。また、これが
1250℃を超えると、ウォラストナイトがβウォラス
トナイトからαウォラストナイトへ転位し、強度が低下
し好ましくない。以下に実施例をあげてこの発明をさら
に説明する。
【0045】
【実施例】
(実施例1)石灰質原料として消石灰、珪酸質原料とし
て珪石を用い、CaO:SiO2 がモル比で1:1とな
るように混合した原料100重量部に対し水400重量
部を加え、これを220℃で水熱合成してゾノトライト
スラリ−を得た。このゾノトライトスラリ−を120℃
で乾燥させゾノトライト結晶の乾燥粉末を得た。このゾ
ノトライト粉末はほぼ100%ゾノトライト結晶であっ
た。
【0046】一方、リチウムアルミノ珪酸塩を以下のよ
うにして得た。重量比にてSiO271%、Al23
21%、Li2 O 5%、CaO 3%になるように珪
砂、アルミナ、炭酸リチウム、炭酸カルシウムを調合し
た。この原料バッチを1600℃で5時間溶融し、その
後冷却してガラスフリットを得た。このガラスフリット
に対し、昇温速度5℃/分で、750℃2時間、850
℃2時間、1250℃2時間保持して焼成し結晶化度ほ
ぼ100%のβスポジュ−メンを得た。
【0047】上記ゾノトライト結晶15重量%とβスポ
ジュ−メン85重量%を秤量し、これにバインダ−とし
てポリビニルアルコ−ル2重量%、分散剤としてポリカ
ルボン酸塩を0.1重量%を、原料固形分100重量部
に対して添加し、水を用いたボ−ルミルで混合、粉砕し
た。このものの粒度分布は3〜45μmで、平均粒径は
12.5μmであった。次いで、これを噴霧乾燥し混合
顆粒をつくった。この顆粒を成形し、昇温速度5℃/分
で1100℃まで昇温した後、1100℃で5時間保持
し、その後冷却した。ここに得られた焼結体の物性を表
1に示す。
【0048】X線回折結果により、この焼結体はβウォ
ラストナイトとβスポジュ−メンからなるものであり、
焼結体中に占めるβウォラストナイト量、βスポジュ−
メン量は、ほぼ原料組成に一致するものであった。即
ち、βウォラストナイト量は、出発原料であるゾノトラ
イト量15重量%に大略一致し、βスポジュ−メン量も
ほぼ85重量%であった。
【0049】また、この焼結体を加工して加工用治具と
する場合の、被削性(治具の加工性)を以下の条件で評
価した。即ち、#170、#400のダイヤモンド砥石
での研削で、また刃厚0.2mmのダイヤモンドブレ−ド
での切断で、加工時の抵抗、チッピングの有無により被
削性を判断した。抵抗が低くチッピングの認められない
ものを良としてまた、ワ−クとしてフェライトを用い、
このワ−クと加工用治具との接着性を同じように評価し
た。即ち、接着剤が加工用治具に含浸せず、かつ加工中
の剥離のないものを良として更に、ワ−クを加工する
際、フェライトと治具との物性差(硬度、剛性等)に起
因して生じる直径0.15mmのダイヤモンドワイヤの歪
みと摩耗量を、一定量のワ−クを切断した後の、ワイヤ
回転中の音と万能投影機による観察から評価した。従来
よりも異常音が少ないもの、摩耗量が少ないものを良と
して (実施例2)βスポジュ−メンを50重量%とした以外
は実施例1と同様にした。ここに得られた焼結体の物性
を表1に、また治具としての特性を表2に示した。
【0050】この焼結体はβウォラストナイトとβスポ
ジュ−メンからなるものであり、焼結体中に占めるβウ
ォラストナイト量、βスポジュ−メン量は、ほぼ50重
量%ずつであった。 (実施例3)βスポジュ−メンを15重量%とした以外
は実施例1と同様にした。ここに得られた焼結体の物性
を表1に、また治具としての特性を表2に示した。
【0051】この焼結体はβウォラストナイトとβスポ
ジュ−メンからなるものであり、焼結体中に占めるβウ
ォラストナイト量、βスポジュ−メン量は、ほぼ85重
量%、15重量%であった。 (実施例4)珪酸カルシウム結晶として不純物を約3重
量%含む天然βウォラストナイト、リチウムアルミノ珪
酸塩として不純物を約5重量%含む天然αスポジュ−メ
ンを用いた以外は実施例2と同様にした。ここに得られ
た焼結体の物性を表1に、また治具としての特性を表2
に示した。
【0052】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイトとβスポジュ−メ
ンからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メン
量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者の
合量に対してほぼ50重量%であった。 (実施例5)焼成温度を1070℃とした以外は実施例
1と同様にした。ここに得られた焼結体の物性を表1に
示す。また治具としての特性を表2に示した。
【0053】この焼結体はβウォラストナイトとβスポ
ジュ−メンからなるものであり、焼結体中に占めるβウ
ォラストナイト量は、βスポジュ−メン量は、ほぼ15
重量%、85重量%であった。 (実施例6)焼成温度を1130℃とした以外は実施例
1と同様にした。ここに得られた焼結体の物性を表1
に、また治具としての特性を表2に示した。
【0054】この焼結体はβウォラストナイトとβスポ
ジュ−メンからなるものであり、焼結体中に占めるβウ
ォラストナイト量、βスポジュ−メン量は、ほぼ15重
量%、85重量%であった。 (実施例7)重量比にてSiO2 45%、Al23
0%、Li2 O 10%、TiO25%になるように珪
砂、アルミナ、炭酸リチウム、チタニアを調合した。こ
の原料バッチを1600℃で5時間溶融し、その後冷却
してガラスフリットを得た。このガラスフリットに対
し、昇温速度5℃/分で、750℃2時間、850℃2
時間保持して焼成し結晶化度ほぼ100%のβユ−クリ
プタイトを得た。
【0055】上記ゾノトライト結晶15重量%とβユ−
クリプタイト85重量%を秤量し、これにバインダ−と
してポリビニルアルコ−ル2重量%、分散剤としてポリ
カルボン酸塩を0.1重量%を添加し、水を用いたボ−
ルミルで混合、粉砕し、平均粒径を2μmとした。これ
を噴霧乾燥し混合顆粒とした。この顆粒を成形し、昇温
速度5℃/分で1100℃まで昇温した後、1100℃
で5時間保持し、その後冷却した。ここに得られた焼結
体の物性を表1に、また治具としての特性を表2に示し
た。
【0056】この焼結体はβウォラストナイトとβユ−
クリプタイトからなるものであり、焼結体中に占めるβ
ウォラストナイト量、βユ−クリプタイト量は、ほぼ1
5重量%、85重量%であった。 (実施例8)βユ−クリプトタイトを50重量%とし、
焼成温度を1050℃とした以外は実施例7と同様にし
た。ここに得られた焼結体の物性を表1に、また治具と
しての特性を表2に示した。
【0057】この焼結体はβウォラストナイトとβユ−
クリプタイトからなるものであり、焼結体中に占めるβ
ウォラストナイト量、βユ−クリプタイト量は、ほぼ5
0重量%ずつであった。 (実施例9)珪酸カルシウム結晶として不純物を約3重
量%含む天然βウォラストナイトを50重量%、リチウ
ムアルミノ珪酸塩として不純物を約5重量%含む天然α
スポジュ−メンを30重量%、不純物を約2重量%含む
ベタライトを20重量%を用いた以外は実施例1と同様
にした。ここに得られた焼結体の物性を表1に、また治
具としての特性を表2に示した。
【0058】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイトとβスポジュ−メ
ンからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メン
量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者の
合量に対しほぼ50重量%であった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】 (比較例1)焼成温度を950℃とした以外は実施例2
と同様にした。ここに得られた焼結体の物性を表3に示
す。これに接着剤を付したところ接着剤が治具に含浸し
接着力が不足し、表2に示すように治具として不適であ
った。 (比較例2)焼成温度を950℃とした以外は実施例8
と同様にした。ここに得られた焼結体の物性を表3に示
す。このものは表2に示すように治具として不適であっ
た。 (比較例3)ゾノトライトの添加量を10重量%とした
以外は実施例1と同様にした。ここに得られた焼結体の
物性を表3に、治具としての特性を表2に示す。 (比較例4)ウォラストナイトの添加量を90重量%と
した以外は実施例4と同様にした。ここに得られた焼結
体の物性を表3に、治具としての特性を表2に示す。 (比較例5〜11)加工治具としてカ−ボン、フェライ
ト、ガラス、アルミナ、アルミナの仮焼体、石こう、コ
−ディエライトをそれぞれ用いた。これらのものは、表
2に示すように、治具加工性、接着性、汚染などのいず
れかに問題を有し加工治具としては不適当なものであっ
た。また、この中には、フェライトのようにコスト的に
も高価で問題のあるものもある。
【0061】
【表3】
【0062】上記実施例,比較例ではワ−クとしてフェ
ライトを用いたが、他のワ−クを加工する場合でも本発
明の原料範囲、温度範囲内で適宜変更することにより、
加工用治具の物性をワ−クの物性に近ずけることが出来
る。 (実施例10)珪酸カルシウム結晶として不純物を約3
重量%含む天然のβウォラストナイトを用い、リチウム
アルミノ珪酸塩は天然のαスポジュ−メンを900℃で
焼成して得た不純物を約6重量%含むβスポジュ−メン
を用いた。これらを50重量%ずつ秤量し、この原料固
形分100重量部に対しバインダ−としてポリビニ−ル
アルコ−ルを2重量%、分散剤としてポリカルボン酸塩
0.1重量%を添加し、溶媒として水を用いボ−ルミル
で混合、粉砕した。このものの粒度分布は0.1〜25
μmであり、平均粒径は3.25μmであった。ついで
これを噴霧乾燥して混合顆粒をつくった。この顆粒を成
形し、昇温速度5℃/分にて1100℃まで昇温したの
ち1100℃で5時間保持し、その後冷却した。ここに
得られた焼結体の物性を調べ、またこの焼結体の被削性
を実施例1と同様にして評価した。結果を表4に示し
た。
【0063】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイトとβスポジュ−メ
ンからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メン
量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者の
合量に対してほぼ50重量%であった。 (実施例11)珪酸カルシウム結晶としてトバモライト
を以下の条件で合成した。石灰質原料として消石灰、珪
酸質原料として珪石を用い、CaO:SiO2 がモル比
で0.83:1になるように混合した混合原料100重
量部に対し水400重量部を加え、180℃で水熱合成
してトバモライトを得た。このトバモライトを120℃
で乾燥させた後900℃で焼成した。このものはβウォ
ラストナイト結晶と一部トバモライトを含むものであっ
た。
【0064】別に、リチウムアルミノ珪酸塩を以下のよ
うにして得た。重量比にてSiO271%、Al23
21%、Li2 O 5%、CaO 3%になるように珪
砂、アルミナ、炭酸リチウム、炭酸カルシウムを調合し
た。この原料バッチを1600℃で5時間溶融しその後
冷却してガラスフリットを得た。このガラスフリットに
対し、昇温速度5℃/分で750℃2時間、850℃で
2時間、1150℃で2時間保持して焼成した。このも
のは結晶化度が約80%のβスポジュ−メンであった。
【0065】これらを50重量%ずつ秤量し、この原料
固形分100重量部に対してバインダ−としてポリビニ
−ルアルコ−ルを2重量%、分散剤としてポリカルボン
酸塩0.1重量%を添加し、水を加えてボ−ルミルで混
合、粉砕した。このものの粒度分布は0.1〜21μm
で、平均粒径は3.06μmであった。その後、実施例
1と同様にして焼結体を得た。
【0066】ここに得られた焼結体の物性を調べ、また
この焼結体の被削性を実施例1と同様にして評価した。
結果を表4に示した。この焼結体はβウォラストナイト
とβスポジュ−メンを主要構成相とし、両者の合量は約
90重量%であった。焼結体中のβスポジュ−メン量
は、両者の合量中約40重量%であった。 (実施例12)トバモライトを25重量%、βスポジュ
−メンを75重量%としたこと以外は、実施例11と同
様にして焼結体を得た。この焼結体はβウォラストナイ
トとβスポジュ−メンを主要構成相とし、約15重量%
の不純物を含むものであった。焼結体中のβスポジュ−
メン量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両
者の合量に対してほぼ70重量%であった。 (実施例13)珪酸カルシウム結晶として数重量%の不
純物を含む天然βウォラストナイト30重量%、リチウ
ムアルミノ珪酸塩として結晶化度80%のβスポジュ−
メン50重量%、この他にヒレブランダイト20重量%
を添加したこと以外は、実施例11と同様にして焼結体
を得た。この焼結体はβウォラストナイトとβスポジュ
−メンを主要構成相とし、両者の合量は焼結体中で約7
0重量%であり、βスポジュ−メン量は合量中約60重
量%であった。 (実施例14)珪酸カルシウム結晶として不純物を約3
重量%含む天然βウォラストナイトを用い、またリチウ
ムアルミノ珪酸塩として天然のαスポジュ−メンを90
0℃にて焼成した不純物を約6重量%含むβスポジュ−
メンを用いた。βウォラストナイトを95重量%、βス
ポジュ−メンを5重量%含む原料固形分100重量部に
対しバインダ−としてポリビニルアルコ−ルを2重量
%、分散剤としてポリカルボン酸塩0.1重量%を添加
し、これに水を加えてボ−ルミルで混合、粉砕した。こ
のものの粒度分布は0.1〜21μm、平均粒径は2.
416μmであった。次にこれを噴霧乾燥し混合顆粒を
つくった。この顆粒を成形し、昇温速度5℃/分にて1
200℃まで昇温したのち、1200℃で3時間保持し
その後冷却した。この焼結体について物性を調べ、また
被削性を評価した。結果を表4に示した。
【0067】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイト、βスポジュ−メ
ンとからなるものであり、焼結体中のβスポジュ−メン
量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者の
合量に対して約5重量%であった。 (実施例15)βスポジュ−メンを50重量%とし、焼
成温度を1100℃とした以外は実施例14と同様にし
て焼結体を得た。この焼結体について物性を調べ、また
被削性を評価した。結果を表4に示した。
【0068】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイト、βスポジュ−メ
ンとからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メ
ン量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者
の合量に対してほぼ50重量%であった。 (実施例16)βスポジュ−メンを95重量%とした以
外は実施例14と同様にして焼結体を得た。この焼結体
について物性を調べ、また被削性を評価した。結果を表
4に示した。
【0069】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイト、βスポジュ−メ
ンとからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メ
ン量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者
の合量に対してほぼ95重量%であった。 (実施例17)焼成温度を1030℃とした以外は実施
例10と同様にして焼結体を得た。この焼結体について
物性を調べ、また被削性を評価した。結果を表4に示し
た。
【0070】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイト、βスポジュ−メ
ンとからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メ
ン量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者
の合量に対してほぼ50重量%であった。 (実施例18)珪酸カルシウム結晶として不純物を約3
重量%含むβウォラストナイトを用い、またリチウムア
ルミノ珪酸塩として天然のαスポジュ−メンを900℃
にて焼成した不純物を約6重量%含むβスポジュ−メン
を用いた。βウォラストナイトを85重量%、βスポジ
ュ−メンを15重量%を含む原料固形分100重量部に
対し、バインダ−としてポリビニ−ルアルコ−ルを2重
量%、分散剤としてポリカルボン酸塩0.1重量部を添
加し、水を用いてボ−ルミルで混合、粉砕した。このも
のの粒度分布は1.93〜42μmで、平均粒径は7.
08μmであった。次に、これを噴霧乾燥し混合顆粒と
した。この顆粒を成形し、昇温速度5℃/分で1120
℃まで昇温したのち、1120℃で3時間保持し、その
後冷却した。ここに得られた焼結体の物性および被削性
を表4に示した。
【0071】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイト、βスポジュ−メ
ンとからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メ
ン量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者
の合量に対してほぼ15重量%であった。 (実施例19)βスポジュ−メンを50重量%とした以
外は実施例18と同様にして焼結体を得た。ここに得ら
れた焼結体の物性および被削性を表4に示した。
【0072】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイト、βスポジュ−メ
ンとからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メ
ン量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者
の合量に対してほぼ50重量%であった。 (実施例20)βスポジュ−メンを85重量%とし、焼
成温度を1200℃とした以外は実施例18と同様にし
て焼結体を得た。ここに得られた焼結体の物性および被
削性を表4に示した。
【0073】この焼結体は僅かな量の不純物を含むもの
であったが、大略βウォラストナイト、βスポジュ−メ
ンとからなるものであった。焼結体中のβスポジュ−メ
ン量は、βウォラストナイトとβスポジュ−メンの両者
の合量に対してほぼ85重量%であった。
【0074】
【表4】 (比較例12)リチウムアルミノ珪酸塩を配合しないこ
と以外は実施例10と同様にしてウォラストナイト焼結
体を得た。これは多孔質で表面性状が粗く、また強度が
低くチッピングの発生するものであった。 (比較例13)珪酸カルシウム結晶を配合しないこと以
外は実施例10と同様にしてβスポジュ−メン焼結体を
得た。これは非常に脆く加工が困難なものであった。 (比較例14)焼成温度を950℃とした以外は実施例
10と同様にして焼結体を得た。これは非常に脆く加工
が困難なものであった。 (比較例15)焼成温度を1300℃とした以外は実施
例1と同様にして焼結体を得た。これは溶融が著しく加
工評価を行うことが出来なかった。 (比較例16)市販のアルミナ焼結体についてその被削
性を調べた。このものは非常に硬く実施例のものに比較
して加工が困難であった。以上の比較例12〜16の焼
結体をを表5に示した。
【0075】
【表5】
【0076】
【発明の効果】以上の通り、この発明は、ウォラストナ
イトとリチウムアルミノ珪酸塩を主要構成相としたの
で、従来の加工用治具が抱えていた問題点、即ち素材の
被削性、ワ−クとの接着性、硬度,剛性といった治具の
物性、コストなどの問題をすべて改良した加工用治具を
得ることが出来るようになった。
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】空隙率のさらに好ましい範囲は10%未満
である。この場合はほとんどが独立した空隙であり、加
工性、接着性さらには強度など機械的性質の面でも良好
な特性を得ることがができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】また、この焼結体を加工して加工用治具と
する場合の、被削性(治具の加工性)を以下の条件で評
価した。即ち、#170、#400のダイヤモンド砥石
での研削で、また刃厚0.2mmのダイヤモンドブレ−ド
での切断で、加工時の抵抗、チッピングの有無により被
削性を判断した。抵抗が低くチッピングの認められない
ものを良として◎、抵抗は増すがチッピングの微小なも
の、あるいはチッピングはあるが抵抗の少ないものをい
ずれも可として○とし、さらに抵抗が大でチッピングが
多いものを不可として×とした。また、ワ−クとしてフ
ェライトを用い、このワ−クと加工用治具との接着性を
同じように評価した。即ち、接着剤が加工用治具に含浸
せず、かつ加工中の剥離のないものを良として◎、接着
剤の多少の含浸が認められるが、剥離の発生など加工に
影響がないものを可として○、接着剤の含浸が多くかつ
加工中に剥離するものを不可として×とした。更に、ワ
−クを加工する際、フェライトと治具との物性差(硬
度、剛性等)に起因して生じる直径0.15mmのダイヤ
モンドワイヤの歪みと磨耗量を、一定量のワ−クを切断
した後の、ワイヤ回転中の音と万能投影機による観察か
ら評価した。従来よりも異常音が少ないもの、磨耗量が
少ないものを良として◎、従来並みのものを可として
○、従来品以下のものを不可として×とした。総合評価
は、個々の評価がすべて◎のものを合格として◎、個々
の評価の中に○があっても、他の個々の評価に×のない
ものは良(合格)として○、個々の評価に一つでも×の
ものを不合格として×とした。なお、汚染については、
この治具を用いてワ−クを加工後、ワ−クを十分洗浄し
なければ使用出来ないものを不合格として×とし、そう
でないものを良として◎とした。以上の結果をまとめて
表2に示す。 (実施例2)βスポジュ−メンを50重量%とした以外
は実施例1と同様にした。ここに得られた焼結体の物性
を表1に、また治具としての特性を表2に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/127 Q 7303−5D (72)発明者 鈴木 正彦 宮城県仙台市青葉区昭和町1番29号 (72)発明者 和田 千春 東京都江戸川区東葛西6丁目43番10号 小 野田セメント江戸川寮

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪
    酸塩を主要構成相とする珪酸カルシウム焼結体であるこ
    とを特徴とする易加工性治具。
  2. 【請求項2】 ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪
    酸塩を主要構成相とする珪酸カルシウム焼結体で、ウォ
    ラストナイトとリチウムアルミノ珪酸塩の含有量が少な
    くとも80重量%であることを特徴とする易加工性治
    具。
  3. 【請求項3】 ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪
    酸塩の合量に対し、リチウムアルミノ珪酸塩が5〜95
    重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の
    易加工性治具。
  4. 【請求項4】 ウォラストナイトとリチウムアルミノ珪
    酸塩の含有量が少なくとも80重量%で、ウォラストナ
    イトとリチウムアルミノ珪酸塩の合量に対しリチウムア
    ルミノ珪酸塩が5〜95重量%であり、さらに空隙率が
    35%以下でかつビッカ−ス硬度が100〜600kgf
    /mm2 であることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載する易加工性治具。
  5. 【請求項5】 トバモライト、ゾノトライト、ウォラス
    トナイトその他の珪酸カルシウム鉱物および珪酸カルシ
    ウム水和物の中の一種以上の珪酸カルシウム結晶と、ユ
    −クリプタイト、スポジュ−メン、リチウムオルソクレ
    −ズ、ペタライトその他のリチウムアルミノ珪酸塩鉱物
    およびリチウムアルミノ珪酸塩結晶化ガラスの中の一種
    以上のリチウムアルミノ珪酸塩を含む原料配合物を成形
    し、これを1000〜1250℃で焼成することを特徴
    とする易加工性治具の製造方法。
  6. 【請求項6】 原料配合物が、珪酸カルシウム結晶の5
    〜95重量%とリチウムアルミノ珪酸塩の95〜5重量
    %の比率で配合されたものであることを特徴とする請求
    項5記載の易加工性治具の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11240749A (ja) * 1998-02-27 1999-09-07 Taiheiyo Cement Corp 繊維強化セラミックスおよびその製造方法
JP2000302541A (ja) * 1999-04-21 2000-10-31 Taiheiyo Cement Corp 金属熱処理用治具
JP2001302361A (ja) * 2000-04-20 2001-10-31 Taiheiyo Cement Corp 焼成治具及びその製造方法

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