JPH0657318A - 転炉の炉体 - Google Patents
転炉の炉体Info
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- JPH0657318A JPH0657318A JP21680492A JP21680492A JPH0657318A JP H0657318 A JPH0657318 A JP H0657318A JP 21680492 A JP21680492 A JP 21680492A JP 21680492 A JP21680492 A JP 21680492A JP H0657318 A JPH0657318 A JP H0657318A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、溶鋼の撹拌効果の向上および耐火
物損耗の低減の双方の観点から鋼浴が最適形状となり、
かつ、操業の安定性を損なわないように設計された上底
吹き転炉の炉体を提供する。 【構成】 吹錬終了時の鋼浴溜り部が、鋼浴上面と鋼浴
底面をそれぞれ上面と下面とする逆円錐台形状である上
底吹き転炉において、鋼浴上面の半径をR、鋼浴底面の
半径をr、吹錬終了時の鋼浴深さをH、r/RをA、H
/RをBとするとき、溶鋼量が最大の場合には下記の不
等式(1)を満たし、 B≧{4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4
−6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A) …(1) 溶鋼量が最少の場合には下記の不等式(2)を満たす。 B≦{4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4
−6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A) …(2)
物損耗の低減の双方の観点から鋼浴が最適形状となり、
かつ、操業の安定性を損なわないように設計された上底
吹き転炉の炉体を提供する。 【構成】 吹錬終了時の鋼浴溜り部が、鋼浴上面と鋼浴
底面をそれぞれ上面と下面とする逆円錐台形状である上
底吹き転炉において、鋼浴上面の半径をR、鋼浴底面の
半径をr、吹錬終了時の鋼浴深さをH、r/RをA、H
/RをBとするとき、溶鋼量が最大の場合には下記の不
等式(1)を満たし、 B≧{4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4
−6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A) …(1) 溶鋼量が最少の場合には下記の不等式(2)を満たす。 B≦{4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4
−6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A) …(2)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼の撹拌効果の向上
および耐火物損耗の低減の双方の観点から鋼浴が最適形
状となるように設計された上底吹き転炉の炉体に関する
ものである。
および耐火物損耗の低減の双方の観点から鋼浴が最適形
状となるように設計された上底吹き転炉の炉体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】転炉の操業においては、脱炭等の反応を
速やかに進行させて処理の能率を向上させる一方で、耐
火物の損耗を抑制して炉体寿命の延長と耐火物コストの
低減を図ることが課題である。
速やかに進行させて処理の能率を向上させる一方で、耐
火物の損耗を抑制して炉体寿命の延長と耐火物コストの
低減を図ることが課題である。
【0003】従来、転炉の処理能率を向上させる手段と
して、酸素上吹きしつつ炉底部から撹拌用のガスを吹き
込む上底吹き複合吹錬法が導入されて大きな効果をあげ
ている。しかしながら、その一方で、複合吹錬法におい
ては撹拌用ガス吹き込み羽口の先行溶損の問題および湯
溜り部の損耗速度の増大の問題が生じる。
して、酸素上吹きしつつ炉底部から撹拌用のガスを吹き
込む上底吹き複合吹錬法が導入されて大きな効果をあげ
ている。しかしながら、その一方で、複合吹錬法におい
ては撹拌用ガス吹き込み羽口の先行溶損の問題および湯
溜り部の損耗速度の増大の問題が生じる。
【0004】上底吹き転炉における撹拌効果を向上させ
る方法としては、例えば特公昭61−036050号公
報にみられるような撹拌用ガス吹き込み羽口の配置を工
夫するものや、特開昭61−034112号公報にみら
れるような鋼浴形状を規定するものがある。
る方法としては、例えば特公昭61−036050号公
報にみられるような撹拌用ガス吹き込み羽口の配置を工
夫するものや、特開昭61−034112号公報にみら
れるような鋼浴形状を規定するものがある。
【0005】上底吹き転炉における耐火物の損耗を低減
させる方法としては、例えば特公昭60−049688
号公報にみられるような煉瓦施工法を工夫するものや、
特開昭62−278216号公報にみられるような撹拌
用ガス吹き込み羽口を保護する技術に関するもの等があ
る。
させる方法としては、例えば特公昭60−049688
号公報にみられるような煉瓦施工法を工夫するものや、
特開昭62−278216号公報にみられるような撹拌
用ガス吹き込み羽口を保護する技術に関するもの等があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術は、それぞれ、溶鋼の撹拌効果の向上と耐火物
損耗の低減のうちのいずれか一方のみに主眼を置いたも
のであり、これらの双方の観点からの最適化はなされて
いない。したがって、従来においては、撹拌効果の向上
と耐火物損耗の低減のそれぞれを試行錯誤しつつ最適点
を模索する必要があるため、実際の操業への適用には不
都合が生じる。
従来技術は、それぞれ、溶鋼の撹拌効果の向上と耐火物
損耗の低減のうちのいずれか一方のみに主眼を置いたも
のであり、これらの双方の観点からの最適化はなされて
いない。したがって、従来においては、撹拌効果の向上
と耐火物損耗の低減のそれぞれを試行錯誤しつつ最適点
を模索する必要があるため、実際の操業への適用には不
都合が生じる。
【0007】さらに、(社)日本鉄鋼協会編「鉄鋼製造
法(第1分冊)製銑・製鋼」(昭和47年4月10日丸
善発行)の第571頁第18行目乃至第29行目にみら
れるように、処理トン数に対する炉体容積の大きさには
一定の関係があることをはじめとして、操業の安定性の
観点から、炉体形状の設計には多くの制約があり、極端
な形状の採用は困難である。
法(第1分冊)製銑・製鋼」(昭和47年4月10日丸
善発行)の第571頁第18行目乃至第29行目にみら
れるように、処理トン数に対する炉体容積の大きさには
一定の関係があることをはじめとして、操業の安定性の
観点から、炉体形状の設計には多くの制約があり、極端
な形状の採用は困難である。
【0008】本発明は、溶鋼の撹拌効果の向上および耐
火物損耗の低減の双方の観点から鋼浴が最適形状とな
り、かつ、操業の安定性を損なわないように設計された
上底吹き転炉の炉体を提供することを目的とする。
火物損耗の低減の双方の観点から鋼浴が最適形状とな
り、かつ、操業の安定性を損なわないように設計された
上底吹き転炉の炉体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、円筒または逆円錐台形状のモデル容器内に溶鋼に見
立てた液体を収容し、この液体を底吹きガスで撹拌する
模擬実験を繰り返し、次の知見を得た。すなわち、底吹
きガスによる撹拌エネルギー密度ε(W/トン)と液体
の体積V(m3 )と液体浴の深さH(m)が均一混合時
間τに与える影響を調査した結果、次の関係式(3)を
得た。
は、円筒または逆円錐台形状のモデル容器内に溶鋼に見
立てた液体を収容し、この液体を底吹きガスで撹拌する
模擬実験を繰り返し、次の知見を得た。すなわち、底吹
きガスによる撹拌エネルギー密度ε(W/トン)と液体
の体積V(m3 )と液体浴の深さH(m)が均一混合時
間τに与える影響を調査した結果、次の関係式(3)を
得た。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、撹拌エネルギー密度εは、撹拌ガ
ス流量Fg(Nm3 /分)、液体重量Wm(トン)、液
体温度T(K)、撹拌ガス初期温度To(k)を用い
て、公知の次式(4)で与えられる。 ε=6.18×(Fg/Wm)×T ×[ln{1+(H/1.48)}+{1−(To/T)}]…(4) 容器内の液体のみかけの流動速度と均一混合時間τは反
比例の関係にあるので、液体の流動速度を示す係数L
は、次式(5)のように定義される。 L=ε1/3 ×H×V-1/3 …(5)
ス流量Fg(Nm3 /分)、液体重量Wm(トン)、液
体温度T(K)、撹拌ガス初期温度To(k)を用い
て、公知の次式(4)で与えられる。 ε=6.18×(Fg/Wm)×T ×[ln{1+(H/1.48)}+{1−(To/T)}]…(4) 容器内の液体のみかけの流動速度と均一混合時間τは反
比例の関係にあるので、液体の流動速度を示す係数L
は、次式(5)のように定義される。 L=ε1/3 ×H×V-1/3 …(5)
【0012】この式(5)から明らかなように、一定の
体積Vの液体の撹拌において係数Lを大きくするために
は、ガス撹拌エネルギー密度εを大きくすることの他
に、浴の深さHを大きくすることが有効である。
体積Vの液体の撹拌において係数Lを大きくするために
は、ガス撹拌エネルギー密度εを大きくすることの他
に、浴の深さHを大きくすることが有効である。
【0013】一方、耐火物の損耗のうち、撹拌用ガス吹
き込み羽口の先行溶損を防止するには、撹拌用ガス供給
速度の可及的低減が有効である。すなわち、撹拌エネル
ギー密度εを増加しないで、液体の流動速度Lを大きく
することが要求される。そこで、撹拌エネルギー密度ε
の影響を除いた液体の流動速度L1 を次式(6)に示す
ように定義する。 L1 =H×V-1/3 …(6)
き込み羽口の先行溶損を防止するには、撹拌用ガス供給
速度の可及的低減が有効である。すなわち、撹拌エネル
ギー密度εを増加しないで、液体の流動速度Lを大きく
することが要求される。そこで、撹拌エネルギー密度ε
の影響を除いた液体の流動速度L1 を次式(6)に示す
ように定義する。 L1 =H×V-1/3 …(6)
【0014】液体の浴上面を通しての反応の進行速度
は、浴中の反応物質の移動が律速する場合には、浴上面
の面積StとL1 の双方に比例するため、反応の進行速
度を示す係数として、St×L1 を用いることができ
る。この係数(St×L1 )は、転炉使用回数が進み、
内張耐火物の溶損により浴の直径が大きくなった場合で
も、Hの減少がStの増加により相殺されて変化は少な
い。したがって、このような反応を迅速に進め、かつ撹
拌用ガス吹き込み羽口の先行溶損を抑制するには、係数
(St×L1 )が最大となる条件を選択すればよい。
は、浴中の反応物質の移動が律速する場合には、浴上面
の面積StとL1 の双方に比例するため、反応の進行速
度を示す係数として、St×L1 を用いることができ
る。この係数(St×L1 )は、転炉使用回数が進み、
内張耐火物の溶損により浴の直径が大きくなった場合で
も、Hの減少がStの増加により相殺されて変化は少な
い。したがって、このような反応を迅速に進め、かつ撹
拌用ガス吹き込み羽口の先行溶損を抑制するには、係数
(St×L1 )が最大となる条件を選択すればよい。
【0015】一般に、実際の上底吹き転炉における吹錬
末期の脱炭反応は、鋼浴中の炭素の移動により律速され
る。前述の係数(St×L1 )を大きくし、脱炭反応の
進行速度を向上することは、脱炭以外に費やされる過剰
な酸素の量を低減することにつながるため、鋼浴中溶存
酸素の低減やマンガン・クロムなどの有価成分の酸化損
失の低減を図れるというメリットを生ずる。また、上底
吹き転炉において脱燐処理を同時に行う場合には、鋼浴
中の炭素の移動が促進されると同時に、スラグ相とメタ
ル相の中の温度が均一になるため、スラグの脱燐能力が
最大限活用できるというメリットも同時に得られる。
末期の脱炭反応は、鋼浴中の炭素の移動により律速され
る。前述の係数(St×L1 )を大きくし、脱炭反応の
進行速度を向上することは、脱炭以外に費やされる過剰
な酸素の量を低減することにつながるため、鋼浴中溶存
酸素の低減やマンガン・クロムなどの有価成分の酸化損
失の低減を図れるというメリットを生ずる。また、上底
吹き転炉において脱燐処理を同時に行う場合には、鋼浴
中の炭素の移動が促進されると同時に、スラグ相とメタ
ル相の中の温度が均一になるため、スラグの脱燐能力が
最大限活用できるというメリットも同時に得られる。
【0016】上底吹き転炉の耐火物の損耗のうち、湯溜
り部の耐火物の損耗量は、ガス撹拌エネルギー密度εが
一定であれば、メタル浴と耐火物の界面積Srと処理時
間に比例する。したがって、耐火物損耗が一定量進む間
の脱炭反応の進行量を示す係数Kは、次式(7)のよう
に定義される。 K=St×L1 /Sr …(7)
り部の耐火物の損耗量は、ガス撹拌エネルギー密度εが
一定であれば、メタル浴と耐火物の界面積Srと処理時
間に比例する。したがって、耐火物損耗が一定量進む間
の脱炭反応の進行量を示す係数Kは、次式(7)のよう
に定義される。 K=St×L1 /Sr …(7)
【0017】図1に示すように、モデル容器内の液体浴
が、浴上面と浴底面をそれぞれ上面と下面とする逆円錐
台形状である場合に、浴上面の半径をR(m)、浴底面
の半径をr(m)、液体の体積をV(m3 )と液体浴の
深さをH(m)とすると、H/Rと係数Kとの相関関係
は図2に示すような種々の曲線となる。図2から明らか
なように、係数Kが極大となるH/Rは、r/Rの値に
よって様々に変化する。
が、浴上面と浴底面をそれぞれ上面と下面とする逆円錐
台形状である場合に、浴上面の半径をR(m)、浴底面
の半径をr(m)、液体の体積をV(m3 )と液体浴の
深さをH(m)とすると、H/Rと係数Kとの相関関係
は図2に示すような種々の曲線となる。図2から明らか
なように、係数Kが極大となるH/Rは、r/Rの値に
よって様々に変化する。
【0018】図3は、横軸にr/Rをとり、縦軸に(H
/R)M をとって、両者の相関関係につき調べた結果を
示すグラフである。ここで、(H/R)M は係数Kが極
大となるときのH/Rを表わすものとする。図3中の曲
線は、r/RをAに、(H/R)M をBM に置き換え、
KをH/Rで微分することにより、数学的に求められる
次式(8)で表される。 BM ={4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4 −6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A)…(8)
/R)M をとって、両者の相関関係につき調べた結果を
示すグラフである。ここで、(H/R)M は係数Kが極
大となるときのH/Rを表わすものとする。図3中の曲
線は、r/RをAに、(H/R)M をBM に置き換え、
KをH/Rで微分することにより、数学的に求められる
次式(8)で表される。 BM ={4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4 −6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A)…(8)
【0019】以上のことから、上底吹き転炉において、
0.0から1.0までの範囲のr/Rについて、H/R
が図3に示された(H/R)M に等しくなるように浴形
状を設計すれば、耐火物損耗が一定量進む間の脱炭反応
の進行量を極大にできることになる。すなわち、この発
明の炉体を採用すれば、撹拌用ガス吹き込み羽口の先行
溶損を招くガス供給速度を増大させることなく、迅速な
脱炭処理が実現され、湯溜り部の耐火物原単位を極小に
することができる。
0.0から1.0までの範囲のr/Rについて、H/R
が図3に示された(H/R)M に等しくなるように浴形
状を設計すれば、耐火物損耗が一定量進む間の脱炭反応
の進行量を極大にできることになる。すなわち、この発
明の炉体を採用すれば、撹拌用ガス吹き込み羽口の先行
溶損を招くガス供給速度を増大させることなく、迅速な
脱炭処理が実現され、湯溜り部の耐火物原単位を極小に
することができる。
【0020】
【実施例】以下、添付の図面および表1を参照しながら
本発明の実施例について説明する。公称ヒートサイズが
250トン、最小ヒートサイズが210トン、最大ヒー
トサイズが270トンである上底吹き転炉として、図4
に示す形状Aの炉体および図5に示す形状Bの炉体を用
いた。各炉体を用いてそれぞれ吹錬を実施し、均一混合
時間τと冶金特性と耐火物損耗のそれぞれを調査し、両
者を比較した。ここで、炉体形状以外の操業条件はそれ
ぞれの炉体に共通とし、煉瓦内容積は200m3 、酸素
供給速度は3.2Nm3 /分・トン、底吹きガスによる
撹拌エネルギー密度は2500W/トンとした。形状A
の炉体は、ヒートサイズの全領域でH/Rの値が最適値
すなわち(H/R)M よりも低いのに対して、形状Bの
炉体は、ヒートサイズが最小の場合にH/R≦(H/
R)、ヒートサイズが最大の場合にH/R≧(H/R)
M となっている。
本発明の実施例について説明する。公称ヒートサイズが
250トン、最小ヒートサイズが210トン、最大ヒー
トサイズが270トンである上底吹き転炉として、図4
に示す形状Aの炉体および図5に示す形状Bの炉体を用
いた。各炉体を用いてそれぞれ吹錬を実施し、均一混合
時間τと冶金特性と耐火物損耗のそれぞれを調査し、両
者を比較した。ここで、炉体形状以外の操業条件はそれ
ぞれの炉体に共通とし、煉瓦内容積は200m3 、酸素
供給速度は3.2Nm3 /分・トン、底吹きガスによる
撹拌エネルギー密度は2500W/トンとした。形状A
の炉体は、ヒートサイズの全領域でH/Rの値が最適値
すなわち(H/R)M よりも低いのに対して、形状Bの
炉体は、ヒートサイズが最小の場合にH/R≦(H/
R)、ヒートサイズが最大の場合にH/R≧(H/R)
M となっている。
【0021】なお、転炉の最小ヒートサイズは主として
溶鋼の熱損失量の許容限界値により規定され、最大ヒー
トサイズは転炉工程前後の設備(連続鋳造設備など)の
処理可能量の上限値で規定される。
溶鋼の熱損失量の許容限界値により規定され、最大ヒー
トサイズは転炉工程前後の設備(連続鋳造設備など)の
処理可能量の上限値で規定される。
【0022】図6は、横軸に係数L1 をとり、縦軸に均
一混合時間τをとって、形状AおよびBの炉体それぞれ
について溶鋼の撹拌効果を調べた結果を示すプロット図
である。図から明らかなように、形状Bの炉体によれ
ば、形状Aの炉体よりも均一混合時間τが約3割ほど低
減される。この結果は、均一混合時間τが係数L1 にほ
ぼ反比例するという関係を示唆している。
一混合時間τをとって、形状AおよびBの炉体それぞれ
について溶鋼の撹拌効果を調べた結果を示すプロット図
である。図から明らかなように、形状Bの炉体によれ
ば、形状Aの炉体よりも均一混合時間τが約3割ほど低
減される。この結果は、均一混合時間τが係数L1 にほ
ぼ反比例するという関係を示唆している。
【0023】形状AおよびBの各炉体の冶金特性の一例
として、図7に転炉吹錬終了時のメタル浴中[C]濃度
と[0]濃度の相関関係を示す。図から明らかなよう
に、[C]濃度を同じとした場合に、形状Bにおける
[0]濃度は、形状Aにおける値よりも約2割ほど低減
した。この結果は、混合促進により過酸化度が低減した
ことを示すものである。
として、図7に転炉吹錬終了時のメタル浴中[C]濃度
と[0]濃度の相関関係を示す。図から明らかなよう
に、[C]濃度を同じとした場合に、形状Bにおける
[0]濃度は、形状Aにおける値よりも約2割ほど低減
した。この結果は、混合促進により過酸化度が低減した
ことを示すものである。
【0024】図8は、横軸に吹錬ヒート数をとり、縦軸
に底吹ノズルの残存厚さをとって、形状AおよびBの各
転炉の底吹きガスノズルの損耗の進行状態を示すグラフ
である。図中にて形状Aの転炉の結果は黒丸で、形状B
の転炉の結果は白丸でプロットした。
に底吹ノズルの残存厚さをとって、形状AおよびBの各
転炉の底吹きガスノズルの損耗の進行状態を示すグラフ
である。図中にて形状Aの転炉の結果は黒丸で、形状B
の転炉の結果は白丸でプロットした。
【0025】図9は、横軸に吹錬ヒート数をとり、縦軸
に湯溜側面耐火物の残存厚さをとって、形状AおよびB
の各転炉の湯溜り部の側面煉瓦の損耗の進行状態を示す
グラフである。図中にて形状Aの転炉の結果は黒丸で、
形状Bの転炉の結果は白丸でプロットした。
に湯溜側面耐火物の残存厚さをとって、形状AおよびB
の各転炉の湯溜り部の側面煉瓦の損耗の進行状態を示す
グラフである。図中にて形状Aの転炉の結果は黒丸で、
形状Bの転炉の結果は白丸でプロットした。
【0026】図8および図9から明らかなように、形状
AおよびBの両転炉間で、耐火物厚みの減少速度に有意
差は認められなかった。一方、メタル浴と耐火物との界
面積Srは、形状Bの方が形状Aに比べて約1割ほど減
少しているため湯溜り部の耐火物溶損量は、形状Bの方
が形状Aよりも約1割ほど減少する。
AおよびBの両転炉間で、耐火物厚みの減少速度に有意
差は認められなかった。一方、メタル浴と耐火物との界
面積Srは、形状Bの方が形状Aに比べて約1割ほど減
少しているため湯溜り部の耐火物溶損量は、形状Bの方
が形状Aよりも約1割ほど減少する。
【0027】以上のように、形状Bの転炉では形状Aに
対して、底吹きガスノズルの寿命は変わらず、湯溜り部
の耐火物原単位は減少する一方で、浴の混合が促進され
たことに起因する治金特性の向上が確認され、過酸化を
はじめとする非平衡による反応効率の低下を抑制するこ
とができた。
対して、底吹きガスノズルの寿命は変わらず、湯溜り部
の耐火物原単位は減少する一方で、浴の混合が促進され
たことに起因する治金特性の向上が確認され、過酸化を
はじめとする非平衡による反応効率の低下を抑制するこ
とができた。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、上底吹き転炉の底吹き
ガス流量を増加することなく、浴の混合を促進すること
ができ、同時に湯溜り部の耐火物原単位を極小とするこ
とができる。
ガス流量を増加することなく、浴の混合を促進すること
ができ、同時に湯溜り部の耐火物原単位を極小とするこ
とができる。
【0030】その結果、転炉吹錬における過酸化度が低
減するので、鉄・マンガン・アルミニウムといった有価
成分の酸化損失が低減できること、スラグ・メタル両相
の温度分布が均一化するので、スラグによる脱リン反応
の効率が高まり精練剤の使用量が低減すること、これら
の相乗効果により、スラグの炉外への噴出等の突発反応
が減少するので、操業が安定し、発塵が減少し、歩留り
が向上すること、という効果があり、生産コスト・生産
能率・環境保全に有効である。
減するので、鉄・マンガン・アルミニウムといった有価
成分の酸化損失が低減できること、スラグ・メタル両相
の温度分布が均一化するので、スラグによる脱リン反応
の効率が高まり精練剤の使用量が低減すること、これら
の相乗効果により、スラグの炉外への噴出等の突発反応
が減少するので、操業が安定し、発塵が減少し、歩留り
が向上すること、という効果があり、生産コスト・生産
能率・環境保全に有効である。
【図1】容器内の液体の深さ(H)、液体上面の半径
(R)、液体底面の半径(R)を模式的に示す図。
(R)、液体底面の半径(R)を模式的に示す図。
【図2】一定のr/Rの液体形状において、H/Rを変
化させた場合の係数Kの挙動を示した図。
化させた場合の係数Kの挙動を示した図。
【図3】任意のr/Rの液体形状において、係数Kが極
大となるところのH/Rの値を(H/R)M として示す
図。
大となるところのH/Rの値を(H/R)M として示す
図。
【図4】従来の転炉の形状を示す断面模式図。
【図5】本発明の実施例に係る転炉の形状を示す断面模
式図。
式図。
【図6】係数L1 と均一混合時間τとの関係を示す図。
【図7】転炉内の鋼浴中の[C]濃度と[0]濃度の関
係を示す図。
係を示す図。
【図8】転炉内の底吹きガスノズルの損耗推移を示す
図。
図。
【図9】転炉内の湯溜り部側面の耐火物の損耗推移を示
す図。
す図。
Claims (3)
- 【請求項1】 吹錬終了時の鋼浴溜り部が、鋼浴上面と
鋼浴底面をそれぞれ上面と下面とする逆円錐台形状であ
る上底吹き転炉において、鋼浴上面の半径をR、鋼浴底
面の半径をr、吹錬終了時の鋼浴深さをH、r/Rを
A、H/RをBとするとき、 溶鋼量が最大の場合には下記の不等式(1)を満たし、 B≧{4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4 −6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A) …(1) 溶鋼量が最少の場合には下記の不等式(2)を満たす、 B≦{4×A4 −4×A2 +2+2×A2 ×(4×A4 −6×A2 +3)0.5 }0.5 ÷(1+A) …(2) ことを特徴とする転炉の炉体。 - 【請求項2】 鋼浴底面が、鋼浴上面の半径Rの3倍以
上を直径とする球の一部にあたる球殻状に形成されてい
ることを特徴とする請求項1記載の転炉の炉体。 - 【請求項3】 吹錬終了時の鋼浴溜り部が、溶鋼量が最
少の場合には鋼浴上面と鋼浴底面とをそれぞれ上面と下
面とする逆円錐台形状に形成され、溶鋼量が最大の場合
には鋼浴上面を下面とする円柱形状部と、鋼浴底面を下
面とする逆円錐台形状部とで形成されることを特徴とす
る請求項1または2記載の転炉の炉体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21680492A JPH0657318A (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 転炉の炉体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21680492A JPH0657318A (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 転炉の炉体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0657318A true JPH0657318A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=16694154
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21680492A Pending JPH0657318A (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 転炉の炉体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0657318A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019116668A (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-18 | Jfeスチール株式会社 | 上底吹き転炉の操業方法 |
| US11986334B2 (en) | 2020-09-25 | 2024-05-21 | GE Precision Healthcare LLC | Medical apparatus and program |
-
1992
- 1992-08-14 JP JP21680492A patent/JPH0657318A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019116668A (ja) * | 2017-12-27 | 2019-07-18 | Jfeスチール株式会社 | 上底吹き転炉の操業方法 |
| US11986334B2 (en) | 2020-09-25 | 2024-05-21 | GE Precision Healthcare LLC | Medical apparatus and program |
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