JPH0657356B2 - 光化学反応装置 - Google Patents

光化学反応装置

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JPH0657356B2
JPH0657356B2 JP63146119A JP14611988A JPH0657356B2 JP H0657356 B2 JPH0657356 B2 JP H0657356B2 JP 63146119 A JP63146119 A JP 63146119A JP 14611988 A JP14611988 A JP 14611988A JP H0657356 B2 JPH0657356 B2 JP H0657356B2
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秀行 関
邦夫 小倉
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株式会社メルス技研
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、反応容器内を流通する反応液に光を照射して
反応を促進させる光化学反応装置にかかり、特に、攪拌
棒等の動的混合手段を用いることなく、均一な光照射と
反応液の混合との2つの作用を同時に効果的に得られる
ようにしたものであって、用水の光酸化処理やコロイド
成分等の固形物を含有する液体の薬剤・紫外線併用殺菌
処理等にも利用できるものに関する。
[従来の技術] この種の光化学反応装置としては、従来、例えば、円筒
管等に産業用水、液体食品あるいは医薬品等の被処理液
を流通させて、これに紫外線を照射することにより、該
被処理液に殺菌処理を施すいわゆる紫外線殺菌機が知ら
れている。
ところで、一般に、光化学反応装置は、均一な反応をお
こなわせるため、流通する反応液全体に均一に光を照射
する必要がある。ところが、反応液もしくは照射する光
によっては、光の反応液に対する透過率が著しく悪く、
単に、光源の近くを反応液が流通するようにしただけで
は、光源の極く近傍を通過する一部の反応液に光が照射
されるだけで、均一な光照射ができない場合がある。
特に、前記紫外線殺菌機のように、紫外線という、ほと
んどの物質に対して透過率が低い光を用いる場合はこの
傾向が著しい。
このため、前記紫外線殺菌機にあっては、紫外線に対し
て比較的透過率の高い液体の殺菌用としては実用化され
ているものの、牛乳等のコロイド液体,下水の二次処理
水その他の固形物含有液体のような紫外線に対する透過
率が著しく低い液体の殺菌用として適用することは極め
て困難であった。
近年、この紫外線殺菌機を固形物含有液体の殺菌用とし
て実用化するために、処理液の液層を薄くし、同時に紫
外線照射面積を広くして照射効率を高めたり、あるい
は、処理液中に空気等の気体を吹き込んで攪拌し、処理
液全体が均一に紫外線にさらされるようにする等の試み
がなされている。
また、前記紫外線殺菌機以外の紫外線照射方式の光化学
反応装置にあっても、反応容器内面を紫外線反射鏡にす
るとともに、いわゆる「雨どい」状に形成して、この
「雨どい」状の容器中を反応液が乱流に近い状態で流通
するように導入して、前記反射鏡による紫外線の照射効
率の向上効果と、「雨どい」状の容器中を乱流となって
流通することによる攪拌効果とによって均一な光照射を
確保しようとした試み等がなされている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述の各従来例は、以下のような欠点が
あった。
すなわち、前記紫外線殺菌機のように、液層を薄くし照
射面積を広くしようとすると、流通する反応液の流通量
が制限されて処理量に限界が生ずるとともに、薄くした
液層を透過した紫外線が有効に吸収されないまま無駄に
されるおそれが高い。
また、気体吹き込みによる攪拌による方法も、局部的に
液体を均等に混合するという意味での攪拌効果は得られ
るものの、液体の各部分を均等に光源にさらすという効
果は必ずしも十分に得ることができず、これがため、必
ずしも十分均一な反応が得られないとともに、装置の構
成も複雑になるという欠点があった。
さらに、前記「雨どい」状の容器とした場合には、も
し、反応容器内を反応液が完全な乱流となって流通する
ものであれば、理論的には、均一な光照射が得られるは
ずであるが、前記従来試みられている各方法は、流体力
学において大略「乱流」と見なせるという条件(例え
ば、管径と流速とからレイノルズ数を計算して約4000以
上であれば乱流と見なしていた)を機械的に適用して反
応容器の設計がなされていた。すなわち、例えば、反応
容器に反応液を導入する反応液導入管及び反応液を排出
する反応液排出管の前記反応容器に対する接続の仕方
は、それぞれ該反応容器の両端部において、前記導入管
及び排出管の中心線がともに前記反応容器の管中心線に
直交するように接続するか、あるいは、前記導入管及び
排出管の中心線と反応容器の管中心線が平行になるよう
に接続していた。
しかし、このようにして得た装置は、設計時における計
算で予定された所期の性能が得られず、結局、設計上で
は必要のないはずの大型の光源を用いて光量を確保する
等の手当てをしないと均一な反応が得られないという欠
点があった。発明者の考察によれば、これは、前記従来
の反応容器の設計の際には、単にレイノルズ数をもとに
して、管径と流速とを設定し、これにより前記反応容器
内に導入された反応液が完全な「乱流」になっているも
のと見なしている点に原因があると思われる。すなわ
ち、レイノルズ数からすれば「乱流」と見なすことがで
きても、「反応液の各部に均一に光が照射される」とい
う観点、つまり、反応液の各部の軌跡が光源となす距離
の平均値が統計的に同じになるという観点では、単にレ
イノルズ数のみでなく、反応容器内部の流体の線流速ベ
クトル等も考慮にいれないかぎり、「乱流」と見なすこ
とはできず、これがため、このような配慮なしに設計し
た従来の反応容器では、均一な光照射が得られなかった
ものと思われる。
均一な光照射が得られないと、例えば、用水の処理の場
合のように、用水に薬剤を混入して反応させるような場
合には、不均一な光照射による反応ムラによって反応容
器内で積極的に薬剤の濃度ムラを発生させることにな
り、前記反応ムラとの相乗作用によってさらに反応の不
均一性を助長するという悪循環をもたらす。
本発明の目的は、上述の欠点を除去した光化学反応装置
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上述の課題を解決するために本発明にかかる光化学反応
装置は、 略円筒状の反応容器本体と、 この反応容器本体内に該反応容器本体の長手方向に沿う
ようにして配置された棒状光源とを備え、前記反応容器
本体内に反応液を導入して該反応容器本体内を流通させ
て前記光源から放射される光を照射することにより反応
を促進させる光化学反応装置であって、 前記反応容器本体には、該反応容器内に反応液を導入す
るための反応液導入管及びこの導入された反応液を排出
するための排出管とが接続され、 前記反応液導入管は、該反応液導入管の中心軸線が、前
記反応容器本体の円筒の中心軸線と該反応容器本体の内
周面との間の部分を通りかつ前記反応容器本体の円筒の
中心軸線と平行な直線にほぼ直交するように前記反応容
器本体に接続されたものであり、 前記棒状光源は、前記反応容器本体内に該反応容器本体
の中心軸線から外れた位置に該中心軸線とほぼ平行にな
るように配置されたものであり、 前記反応容器本体の内径と、前記反応液導入管の内径
と、前記光源の外径と、前記反応液の流速との関係が、
前記反応液導入管を通じて反応容器本体内に反応液を導
入した場合に、該反応液が反応容器本体の中心軸線をそ
の中心軸線とする層流状のラセン流となり、かつ、前記
光源が前記層流状のラセン流となって進む反応液の流れ
を切ると同時にこの層流状のラセン流の層流状態を大略
崩すことなく該光源の後方にカルマン渦を形成させるよ
うな関係に設定されたものであることを特徴とした構成
とした。
[作用] 上述の構成において、前記反応容器本体内に導入された
反応液は、前記反応容器本体内をラセン流となって進
み、前記排出管から排出される。
その際、前記反応液は前記光源によって繰り返しその流
れが切られる。これにより、この光源の周囲には次式で
示されるような規則的なカルマン渦が生ずる。
f=St・v/d ただし、 f;周波数 St;ストローハル数(約0.2) v;流速 d;光源の径 とする。
このように、前記反応液はその流れが繰り返し光源に切
られ、その度にカルマン渦を形成する。すなわち、導入
された反応液の一部は、まず、その流れを切られるとき
に光源の極近傍を通るから、その際、十分な光照射をう
ける。次に、流れが切られると同時に、カルマン渦が形
成されるから、光源の極近傍を通過した反応液の一部と
比較的離れた部位を通過した反応液の他の一部とが均等
に混合される。均等に混合された反応液は再び前記光源
によってその流れが切られ、同様にして光照射と混合が
なされる。このような作用が前記反応液のラセン流に応
じて次々と繰り返し行われる。
この場合、カルマン渦による混合はほぼ理想的な混合と
みることができるから、その前に光源の極近傍を通過し
て比較的強い光照射を受けた部分とそうでない部分とは
均一に混合される。したがって、次に流れが切られると
きに光源の極近傍を通過するのは、この均一に混合され
た反応液の一部であり、光源の極近傍を通過した部分が
そのまま再度近傍を通過したり、あるいは、光源から比
較的離れた部位を通過した反応液の一部が再び比較的離
れた部位を通過する等のことがない。すなわち、光照射
にムラが生ずるようなことなく、反応が均一に促進され
る。
しかも、例えば、上述の用水処理の場合のように、用水
に薬剤を混合して反応させるようなときは、用水と薬剤
との均一な混合と均一な光照射との2つ作用を同時に得
られる。これにともなって、薬剤濃度の均一化によって
化学反応の安定化効果が得られ、また、光量子吸収の均
一化によって反応速度の増幅度が反応液の各部分で均一
となって光量効果のよい結果が得られる。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例にかかる光化学反応装置の一
部破断正面図、第2図は第1図における光化学反応装置
のA矢視図、第3図は第1図におけるIII−III線断面図
である。
図において、符号1は反応容器本体である。
この反応容器本体1は、略円筒状をなしたもので、その
内部に棒状光源としての紫外線ランプ2,3,4が設け
られている。これら紫外線ランプ2,3,4はそれぞれ
円筒状をなした透明石英製の保護管2a,3a,4a内
に収納され、前記反応容器本体1の中心軸線C1のまわ
りにほぼ等間隔でかつ該中心軸線C1にその長手方向が
ほぼ沿うように配置されている。また、前記反応容器本
体1の両端部にはフランジ部1a,1bがそれぞれ形成
され、これらフランジ部1a,1bには合フランジ1
c,1dがそれぞれパッキン等のシール部材を介して固
定されている。そして前記紫外線ランプ2,3,4及び
保護管2a,3a,4aの両端部は、前記合フランジ1
c,1dに設けられた支持孔に挿通され、パッキンもし
くはブッシュ等のシール部材を介して支持されている。
なお、前記各紫外線ランプ2,3,4には電源5からケ
ーブル5aを介して電力が供給される。
また、前記反応容器本体1の両端部近傍の外周部には、
それぞれ該反応容器本体1に反応液を導入する反応液導
入管6及び導入した反応液を排出する反応液排出管7が
接続されている。
前記反応液導入管6は、該反応液導入管6の中心軸線C
6が前記反応容器本体1の中心軸線C1と該反応容器本
体1の内周面との間の部分を通るように該反応容器本体
1に溶接等により接続されている。
また、前記反応液排出管7も、前記反応液導入管6とほ
ぼ同様の方法で前記反応容器本体1に接続されている
が、第2図に示されるように、第1図における矢印Aで
示される方向から見た場合に、この反応液排出管7は、
前記反応液導入管6と交差してみえるようになってい
る。
さらに、前記反応液導入管6には、該反応液導入管6に
薬剤を注入するための薬剤注入管8の一端が接続されて
おり、この薬剤注入管8の他端は薬剤供給装置9に接続
されている。
上述の構成において、図中矢印pで示されるように、前
記反応液導入管6から用水等の反応液を導入し、矢印r
で示されるように前記薬剤注入管8を介して薬剤供給装
置9から薬剤を注入すると、これら用水と薬剤とは前記
反応容器本体1内で反応が行われて矢印qで示されるよ
うに反応液排出管7から排出される。
この場合、第3図に示されるように、前記反応液導入管
6から導入された用水と薬剤との混合液は、矢印sで示
されるように、いわゆるサイクロン流とよばれるラセン
流となって進む。その際、前記紫外線ランプ2,3,4
を収容した保護管2a,3a,4aによってこのラセン
流が次々と切られる。これにより、これら保護管2a,
3a,4a周囲には次々に規則的なカルマン渦kが生ず
る。いま、容器本体1の内径を0.5m、紫外線ランプ
2,3,4の外径dを0.04m、反応液の流速vを
0.085m/sec、ストローハル定数Stを0.2
とすると、カルマン渦kの周波数fは約0.425Hz
となる。これにより、前記[作用]の欄で詳述したよう
に、極めて均一な混合と均一な光照射とが同時に行われ
る。
本発明者等は、前記実施例にかかる光化学反応装置を用
いて、実際にプール水の浄化処理を行う実験を行ってい
るので以下にその結果の一部を掲げる。なお、この場合
の消費電力は従来の1/2以下であった。
実験条件 方法……プール水(反応液)を循環浄化させる流路途中
に本実施例の光化学反応装置を設置して薬剤を注入しつ
つ光照射と混合を行った。
注入薬剤……次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素12%含
有) 定量ポンプにて注入 使用光源……600W低圧水銀ランプ プール水(反応液)の循環量……約60m3/時間 積算光照射時間……720時間(循環照射) 積算循環処理量……1000m3 汚染有機物量の表示方法……過マンガン酸カリウム消費
量に換算 結果 [発明の効果] 以上、詳述したように、本発明は、反応溶液導入管によ
り溶液を導入することによって容器内に層流状のラセン
流を形成するようにし、この形成された層流状のラセン
流を崩さずに該ラセン流を光源が次々と切り、その都度
光源の後方にカルマン渦が生ずるように光源を形成した
ものであり、これにより、邪魔板等を設けることなく、
極めて単純な構成により、均一な光照射と反応液の混合
との2つの作用を同時に効果的に得られるようにしたも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例にかかる光化学反応装置の一
部破断正面図、第2図は第1図における光化学反応装置
のA矢視図、第3図は第1図におけるIII−III線断面図
である。 1……反応容器本体、2,3,4……光源たる紫外線ラ
ンプ、6……反応液導入管、7……反応液排出管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略円筒状の反応容器本体と、 この反応容器本体内に該反応容器本体の長手方向に沿う
    ようにして配置された棒状光源とを備え、前記反応容器
    本体内に反応液を導入して該反応容器本体内を流通させ
    て前記光源から放射される光を照射することにより反応
    を促進させる光化学反応装置であって、 前記反応容器本体には、該反応容器内に反応液を導入す
    るための反応液導入管及びこの導入された反応液を排出
    するための排出管とが接続され、 前記反応液導入管は、該反応液導入管の中心軸線が、前
    記反応容器本体の円筒の中心軸線と該反応容器本体の内
    周面との間の部分を通りかつ前記反応容器本体の円筒の
    中心軸線と平行な直線にほぼ直交するように前記反応容
    器本体に接続されたものであり、 前記棒状光源は、前記反応容器本体内に該反応容器本体
    の中心軸線から外れた位置に該中心軸線とほぼ平行にな
    るように配置されたものであり、 前記反応容器本体の内径と、前記反応液導入管の内径
    と、前記光源の外径と、前記反応液の流速との関係が、
    前記反応液導入管を通じて反応容器本体内に反応液を導
    入した場合に、該反応液が反応容器本体の中心軸線をそ
    の中心軸線とする層流状のラセン流となり、かつ、前記
    光源が前記層流状のラセン流となって進む反応液の流れ
    を切ると同時にこの層流状のラセン流の層流状態を大略
    崩すことなく該光源の後方にカルマン渦を形成させるよ
    うな関係に設定されたものであることを特徴とした光化
    学反応装置。
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