JPH0657371A - 溶接性の優れた建築用低降伏比耐火鋼材 - Google Patents

溶接性の優れた建築用低降伏比耐火鋼材

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JPH0657371A
JPH0657371A JP23771992A JP23771992A JPH0657371A JP H0657371 A JPH0657371 A JP H0657371A JP 23771992 A JP23771992 A JP 23771992A JP 23771992 A JP23771992 A JP 23771992A JP H0657371 A JPH0657371 A JP H0657371A
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steel
less
weldability
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ceq
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JP23771992A
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Kazuhiko Yano
矢野和彦
Kiyoshi Iwai
清 岩井
Yoshiyuki Nakatani
中谷義幸
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 600℃における耐力が高く、良好な溶接性
及び大入熱溶接継手靱性を兼ね備えた建築用低降伏比耐
火鋼材を提供する。 【構成】 この鋼材は、C:0.05〜0.20%、Si:
0.05〜0.60%、Mn:0.50〜1.80%、P≦
0.020%、S≦0.005%、Nb:0.004〜0.0
20%、Ti:0.005〜0.030%、N:0.0020
〜0.0070%を含有し、必要に応じて更にCu:0.0
5〜0.40%、Ni:0.05〜0.40%、Cr:0.05
〜0.40%、Mo:0.05〜0.40%、V:0.005
〜0.060%、Ca:0.0005〜0.0050%のう
ちの1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避
的不純物からなり、かつ、下記式又は式で規定され
るCeqの値が0.40%以下であり、ベイナイト組織分
率が80%以上であり、更に、平均粒径が200Å以
下、かつ、個数が1×106個/mm3以上のNb炭窒化物
を含有していることを特徴としている。Ceq=C+Si/
24+Mn/6(%) …、Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/
40+Cr/5+Mo/4+V/14(%) …

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築用耐火鋼に関し、
より詳しくは、600℃の高温においても高い耐力を有
する溶接性の優れた建築用低降伏比鋼材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】鉄骨建築物では、鉄骨は火災時に高温に
さらされると強度が下がり、建築物としての耐力が低下
するため、建築基準法により鉄骨の耐火被覆施工が義務
付けられている。
【0003】従来のSi−Mn系の建築用鋼材では、35
0℃を超えると火災時に構造部材に要求される長期耐力
(常温耐力の2/3)の217N/mm2を下回るため、鉄
骨の温度が350℃を超えないように工事費、工期など
の面から足かせとなる耐火被覆を施している。
【0004】しかし、最近提起された「新耐火設計法」
では、高温耐力の優れた鋼材(耐火鋼材)を使用すれば、
耐火被覆量の削減或いは省略が認められるようになって
いる。
【0005】現状、高温耐力の優れた鋼材としては、ボ
イラ・圧力容器用として広く使用されているCr−Mo鋼
板がある。この鋼板は、600℃の耐力は217N/mm
2以上を有するが、Ceq(炭素当量)が高いために溶接性
及び大入熱溶接継手靭性が悪く、溶接施工に難点があ
る。
【0006】また、特開平3−6322号では、Moを
添加し、加速冷却を適用することにより、合金添加量の
少ない耐火鋼が提案されている。しかしながら、この鋼
はMoの添加が不可欠であるために高価となり、更に溶
接性、大入熱溶接継手靭性などが阻害されることが予想
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
Si−Mn鋼を用いれば高温耐力が低いため、耐火被覆を
施さなければならず、工事費の低減及び工期短縮を阻害
させるという問題がある。また、Cr−Mo鋼やMo添加
鋼では溶接性及び大入熱溶接継手靭性が悪いために、予
熱や入熱制限を行い、溶接施工能率を低下させるという
問題がある。
【0008】このため、建築用鋼の耐火被覆施工の低減
或いは省略を図るために、高い高温耐力を有すると共に
優れた溶接性及び大入熱溶接継手靭性を有し、従来と同
じ設計・施工ができる鋼材が必要とされている。
【0009】また、建築用鋼材には、地震時の塑性変形
能を確保するために80%以下の低降伏比を具備する必
要がある。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、600℃における耐力が高く、良好な溶接性及び大
入熱溶接継手靱性を兼ね備えた建築用低降伏比耐火鋼材
を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、熱間圧延後の加
速冷却により、Nbの析出を抑制して固溶Nbによる変態
強化を活用し、母材組織をベイナイト主体とした後、焼
戻しにより微細なNb炭窒化物を多数析出させ、この析
出強化により低いCeqで高温強度を確保するという知見
を得て、ここに本発明を完成させたものである。
【0012】すなわち、本発明は、C:0.05〜0.2
0%、Si:0.05〜0.60%、Mn:0.50〜1.80
%、P≦0.020%、S≦0.005%、Nb:0.00
4〜0.020%、Ti:0.005〜0.030%、N:
0.0020〜0.0070%を含有し、残部がFe及び
不可避的不純物からなり、かつ、下記式で規定される
Ceqの値が0.40%以下であり、ベイナイト組織分率
が80%以上であり、更に、平均粒径が200Å以下、
かつ、個数が1×106個/mm3以上のNb炭窒化物を含
有していることを特徴とする溶接性の優れた建築用低降
伏比耐火鋼材を要旨としている。 Ceq=C+Si/24+Mn/6(%) …
【0013】また、他の本発明は、C:0.05〜0.2
0%、Si:0.05〜0.60%、Mn:0.50〜1.80
%、P≦0.020%、S≦0.005%、Nb:0.00
4〜0.020%、Ti:0.005〜0.030%、N:
0.0020〜0.0070%を含有し、更にCu:0.0
5〜0.40%、Ni:0.05〜0.40%、Cr:0.05
〜0.40%、Mo:0.05〜0.40%、V:0.005
〜0.060%、Ca:0.0005〜0.0050%のう
ちの1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避
的不純物からなり、かつ、下記式で規定されるCeqの
値が0.40%以下であり、ベイナイト組織分率が80
%以上であり、更に、平均粒径が200Å以下、かつ、
個数が1×106個/mm3以上のNb炭窒化物を含有して
いることを特徴とする溶接性の優れた建築用低降伏比耐
火鋼材を要旨としている。 Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14(%) …
【0014】
【作用】
【0015】以下に本発明について更に詳細に説明する
が、まず、本発明における化学成分の限定理由は以下の
とおりである。
【0016】C:Cは強度上昇に寄与する元素である
が、0.05%未満では、強度を確保することが困難で
あり、また0.20%を超えて多量に添加すると、靭
性、溶接性及び大入熱HAZ(熱影響部)靭性を劣化させ
る。したがって、C量は0.05〜0.20%の範囲とす
る。
【0017】Si:Siは脱酸のために必須の元素である
が、0.05%未満ではその効果が少なく、また0.60
%を超えると溶接性を劣化させる。このため、Si量は
0.05〜0.60%の範囲とする。
【0018】Mn:Mnは鋼の強度及び靭性を確保するた
めに必要な元素であるが、0.50%未満ではこのよう
な効果は少なく、また、1.80%を超えて多量に添加
すると溶接性及び靭性を劣化させる。したがって、Mn
量は0.50〜1.80%の範囲とする。
【0019】P:不純物であるPを0.020%以下に
限定するのは、P含有量が低いほど、溶接部の靭性、溶
接性を向上させるからである。特に偏析、介在物による
溶接部の割れ防止に有効である。
【0020】S:不純物であるSを0.005%以下に
限定するのは、MnSに基づく水素性欠陥を抑制するた
めである。
【0021】Nb:Nbは析出硬化による高温強度の上昇
を図るために不可欠な元素である。しかし、0.004
%未満ではこのような効果は得られず、また、0.02
0%を超えて過多に添加すると、降伏比が高くなると共
に大入熱溶接継手靭性が劣化する。したがって、Nb量
は0.004〜0.020%の範囲とする。
【0022】Ti:Tiはオーステナイト粒の粗大化を抑
制すると共に、微細フェライトを生成することから、大
入熱溶接継手靭性の脆化軽減に有効な元素である。しか
し、0.005%未満ではかかる効果を発揮することが
できず、また、0.030%を超えて添加すると溶接継
手靭性を劣化させる。したがって、Ti量は0.005〜
0.030%の範囲とする。
【0023】N:Nは上記Tiと組合わせることによっ
て、大入熱溶接継手靭性を改善する効果がある。しか
し、0.0020%未満ではこのような効果を発揮する
ことができず、また、0.0070%を超えて多量に添
加すると溶接継手靭性を劣化させる。したがって、N量
は0.0020〜0.0070%の範囲とする。
【0024】なお、本発明においては、上記の元素の他
に、必要に応じて、Cu、Ni、Cr、Mo、V及びCaの
うちの1種又は2種以上を適量にて添加することができ
る。
【0025】Cu:Cuは固溶強化による強度上昇に有効
な元素であるが、0.05%未満ではこのような効果は
少なく、また、0.40%を超えて添加すると熱間加工
性及び溶接性を損なう。このため、Cu量は0.05〜
0.40%の範囲とする。
【0026】Ni:Niは靭性の向上に有効な元素である
が、0.05%未満ではこのような効果は得られない。
また、0.40%を超えて添加してもこのような効果は
飽和し、経済的にも無駄である。したがって、Ni量は
0.05〜0.40%の範囲とする。
【0027】Cr:Crは高温強度の上昇に有効な元素で
あるが、0.05%未満ではこのような効果は期待しが
たく、0.40%を超えて多量に添加すると溶接性が劣
化する。このため、Cr量は0.05〜0.40%の範囲
とする。
【0028】Mo:Moも高温強度の上昇に有効な元素で
あるが、0.05%未満ではこのような効果は期待しが
たく、0.40%を超えて多量に添加すると溶接性が劣
化する。このため、Mo量は0.05〜0.40%の範囲
とする。
【0029】V:Vは析出硬化により高温強度を上昇さ
せるが、0.005%未満ではこのような効果は殆ど期
待できず、また、0.060%を超えて過多に添加する
と溶接性が劣化する。したがって、V量は0.005〜
0.060%の範囲とする。
【0030】Ca:Caは微量で板厚方向の特性を改善す
る元素であるが、0.0005%未満ではこのような効
果はなく、一方、0.0050%を超えて添加すると、
このような効果は飽和すると共に、大型介在物が生成す
るため超音波欠陥を生じ易くなる。このため、Ca量は
0.0005〜0.0050%の範囲とする。
【0031】各成分は上記の範囲で含有するが、更に、
溶接時の低温割れを防止し、かつ、大入熱溶接時のHA
Zに生成する島状マルテンサイト量を低減するために炭
素当量(Ceq)を0.40%以下に限定する。ここで、Ce
qは式又は式で規定される。 Ceq=C+Si/24+Mn/6(%) … Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14(%) …
【0032】次に、本発明では、顕微鏡組織において、
ベイナイト組織分率が80%以上であることが必要であ
る。これは、高温強度の上昇に有効なNb炭窒化物の核
生成サイトとなる転位を多数生成させることにより、こ
の析出を促進させるためである。また、目標の高温強度
を得るには、微細で、かつ、多量のNb炭窒化物が必要
であり、具体的には、その平均粒径は200Å以下、か
つ、個数は1×106個/mm3以上が必要である。
【0033】なお、本発明にいう鋼材は、厚鋼板、薄鋼
板のほか、条鋼、形鋼等々の各種鋼材を含むことは云う
までもない。熱間圧延後の制御冷却によりNbの析出を
抑制して固溶Nbによる変態強化を活用し、母材組織を
ベイナイト主体とした後、焼戻しにより微細なNb炭窒
化物を多数析出させる方法により製造し得る。
【0034】以下に本発明の実施例を示す。
【0035】
【実施例1】供試鋼の化学成分を表1に示す。この鋼片
を1150℃に加熱し、板厚50mmに熱間圧延後、加速
冷却を行い、更に焼戻しを施した。これらの鋼板から試
験片を採取し、常温引張試験、シャルピー衝撃試験、6
00℃の高温引張試験、最高硬さ試験及び再現熱サイク
ルシャルピー試験を行った。製造条件を表2に示す。試
験結果を表3に示す。なお、最高硬さ試験はJIS Z
3101に準じて行った。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】表3より明らかなように、本発明鋼A〜H
は、600℃における耐力が217N/mm2以上と優れ
た高温耐力を有し、かつ、最高硬さがHV350未満で
あり、溶接硬化性が低く、更に、再現熱サイクルシャル
ピー試験での吸収エネルギーvE20が100J以上で
あり、大入熱HAZ靭性も良好である。また、降伏比は
建築用鋼材に要求されている80%以下を十分満足し、
シャルピー試験における破面遷移温度も−40℃以下と
良好である。これらは全てベイナイト組織分率が80%
以上であり、Nb炭窒化物の平均粒径が200Å以下、
かつ、個数は1×106個/mm3以上であった。
【0040】一方、比較鋼Iは、Nb量が0.003%と
本発明範囲を下回っているために、ベイナイト組織分率
が低く、かつ、Nb炭窒化物の平均粒径が粗く、個数が
少ないために高温耐力が低い。比較鋼Jは、Nb量が0.
025%と本発明範囲を超えているために高温耐力は高
いものの、降伏比が80%以上である。比較鋼Kは、T
iが添加されていないため、比較鋼Lは、N量が0.00
83%と本発明範囲を超えているために、いずれも大入
熱HAZ靭性が悪い。比較鋼Mは、C量が0.04%と
本発明範囲を下回っているため、600℃における耐力
が低く、また、比較鋼Nは、C量が0.22%と本発明
範囲を超えているため、母材靭性、溶接性及び大入熱H
AZ靭性が悪い。比較鋼Oは、Ceqが0.40%を超え
ているため、溶接性が悪い。
【0041】なお、上記実施例は厚鋼板の製造に関する
例であるが、他の鋼製品、例えば、条鋼、形鋼の製造に
も同様の要領で適応し得ることは云うまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
600℃における耐力が高く、良好な溶接性と大入熱H
AZ靭性を兼ね備え、かつ、降伏比の低い建築用鋼材を
提供することができる。このため、従来必要とされてい
た耐火被覆を大幅に低減或いは省略することが可能であ
り、更に、溶接施工及び耐震性の点からも構造物の安全
性を高めることができるという優れた効果を有するもの
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で(以下、同じ)、C:0.05〜
    0.20%、Si:0.05〜0.60%、Mn:0.50〜
    1.80%、P≦0.020%、S≦0.005%、Nb:
    0.004〜0.020%、Ti:0.005〜0.030
    %、N:0.0020〜0.0070%を含有し、残部が
    Fe及び不可避的不純物からなり、かつ、下記式で規
    定されるCeqの値が0.40%以下であり、ベイナイト
    組織分率が80%以上であり、更に、平均粒径が200
    Å以下、かつ、個数が1×106個/mm3以上のNb炭窒
    化物を含有していることを特徴とする溶接性の優れた建
    築用低降伏比耐火鋼材。 Ceq=C+Si/24+Mn/6(%) …
  2. 【請求項2】 C:0.05〜0.20%、Si:0.05〜
    0.60%、Mn:0.50〜1.80%、P≦0.020
    %、S≦0.005%、Nb:0.004〜0.020%、
    Ti:0.005〜0.030%、N:0.0020〜0.0
    070%を含有し、更にCu:0.05〜0.40%、Ni:
    0.05〜0.40%、Cr:0.05〜0.40%、Mo:
    0.05〜0.40%、V:0.005〜0.060%、C
    a:0.0005〜0.0050%のうちの1種又は2種以
    上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
    かつ、下記式で規定されるCeqの値が0.40%以下
    であり、ベイナイト組織分率が80%以上であり、更
    に、平均粒径が200Å以下、かつ、個数が1×106
    個/mm3以上のNb炭窒化物を含有していることを特徴と
    する溶接性の優れた建築用低降伏比耐火鋼材。 Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14(%) …
JP23771992A 1992-08-13 1992-08-13 溶接性の優れた建築用低降伏比耐火鋼材 Withdrawn JPH0657371A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006009299A1 (ja) * 2004-07-21 2006-01-26 Nippon Steel Corporation 溶接熱影響部の低温靭性が優れた溶接構造用鋼およびその製造方法
JP2013044027A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Jfe Steel Corp 耐火鋼材およびその製造方法

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