JPH0657574A - 延伸浴 - Google Patents

延伸浴

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JPH0657574A
JPH0657574A JP3186485A JP18648591A JPH0657574A JP H0657574 A JPH0657574 A JP H0657574A JP 3186485 A JP3186485 A JP 3186485A JP 18648591 A JP18648591 A JP 18648591A JP H0657574 A JPH0657574 A JP H0657574A
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stretching
chamber
braking effect
medium
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JP3186485A
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Felix Graf
グラフ フェリクス
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Maschinenfabrik Rieter AG
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Maschinenfabrik Rieter AG
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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D5/00Formation of filaments, threads, or the like
    • D01D5/12Stretch-spinning methods
    • D01D5/14Stretch-spinning methods with flowing liquid or gaseous stretching media, e.g. solution-blowing
    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02JFINISHING OR DRESSING OF FILAMENTS, YARNS, THREADS, CORDS, ROPES OR THE LIKE
    • D02J1/00Modifying the structure or properties resulting from a particular structure; Modifying, retaining, or restoring the physical form or cross-sectional shape, e.g. by use of dies or squeeze rollers
    • D02J1/22Stretching or tensioning, shrinking or relaxing, e.g. by use of overfeed and underfeed apparatus, or preventing stretch
    • D02J1/223Stretching in a liquid bath

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 フィラメントからなる糸を、糸の運動にブレ
ーキ効果を与える浴液の中で、流体力学を利用し延伸を
行なうことにより、延伸室の圧力と温度とを予め定めら
れた圧力と温度に維持すると共に、延伸区間の短縮を可
能にする。 【構成】 糸中のフィラメントを延伸に先立ちリボン状
に配列する。延伸浴の中で、糸1.2を二次転移点の温
度に相当する温度に加熱し、その張力がフィラメントを
延伸するのに必要な張力に達するまで浴液1.1,1.
3でブレーキをかける。種々の素材からなる糸や種々の
速度の糸の延伸が可能になり、所定の品質に適合させる
ことができる。これを実施する装置はほぼ密閉の状態の
延伸室1を有し、この延伸室の中を糸にブレーキ効果を
与える浴液が循環している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維技術における延伸浴
に関する。更に詳しくは、本発明は合成繊維の延伸方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維フィラメント、さらに詳しくは
線状高分子フィラメント(スムースヤーン)の製造にお
いて、分子を繊維軸方向に配列させるために、溶融押出
しの直後、フィラメントに延伸を施さなければならな
い。この延伸工程の結果、はじめて合成フィラメント糸
の引張り降伏値及び強度が実用可能な域に達する。高分
子を配列させるための延伸倍率はかなり高く、一般に原
長の何倍という値である。従来技術によると、フィラメ
ント全長にわたり均質な特性をもたせるには、延伸を狭
い、限定された区間で行なわなければならないとしてい
る(米国特許第2289232号/1942)。約20
年後、この従来見解について疑問が表明され(米国特許
第3002804号/1961)、さらに非機械的延伸
方法がこれと対立してはいるが、従来見解はなお広く支
持されている。非機械的延伸方法なるものは、20年前
には到達不可能であった高速でのフィラメント糸の走行
により、はじめて可能となった技術であった。しかし、
1分間6000メートルにも及び高速でフィラメント糸
を走らせても、少なからざる出費と努力を要する割に
は、なお機械的な効果が入りこむ余地を残している。
【0003】「延伸区間を可能なかぎり狭くする」とい
う、従来の固定概念から離れることで、紡糸ノズルと巻
取機の間に流体力学を利用した、つまり液体によるブレ
ーキ効果を介在させると言う考え方が可能になったので
あるが、紡糸ノズルと巻取機の間においてフィラメント
は原来、機械的な破壊状態におけるように「急激」に延
伸されることなく、極めて均一に延伸をうけるのであ
る。しかし、この初期の考え方(1961)に対し、は
やくもこれを制限する因子がいくつかあらわれ、そのた
め今日に至る迄工業的にこの方法は実現不可能な状態で
ある。すなわち、米国特許第3002804号に記載の
方法は今もって実験的方法に畄まり、実際の合成フィラ
メント糸の製造に利用されていないのが現状である。さ
らに、ドイツ特許第3534079号に述べられている
ように、この種の方法の工業的利用は重大な不利益のた
めに見送られている。また、前記のブレーキを介在させ
る方法を液体の中で行なう場合、延伸区間の短縮が可能
であることが認められている。
【0004】米国特許第3002804号の図5にある
ように、フィラメント糸の走行速度を上げればその延伸
室における糸の経路の長さを短縮できる。このこと自体
好ましいことには違いないが、この効果は糸の走行速度
が毎分約5000メートル位からようやくあらわれ、こ
れ以上走行速度を上げても極くわずかあらわれるに過ぎ
ない。従って、力学的観点から見れば、この方法に利点
があると言えるであろうが、現在の高速フィラメント糸
製造技術の必要性という観点から見れば、液体浴を通過
させるブレーキ延伸方法に対する見通しは良好でないの
が現状である。例えば、フィラメント走行を高速にした
場合、延伸チャンバーでの流れの條件をどうするかと言
ったような問題が今日でもなお多数存在している。この
方法には、さらに例えばフィラメントを大にすぎず小に
すぎず、適度に小さな孔に通すと言った技術的に克服し
なければならない欠陥が多く、そのために、現在までに
得られている知見をもとに実施に移すことが出来ない。
また、フィラメントの走行速度を上げればブレーキ区間
を短かくできると言う事実と、フィラメントの走行速度
を上げると、技術上の操作及び平行な複数糸の延伸工程
が不つり合いにいっそう困難になると言う経験が対立す
る。
【0005】糸にブレーキ効果を与える浴液を使用する
ことは、ドイツ特許第3534079号で不利益と考え
られているところから、延伸ピンを用いた延伸が依然と
して実施されて居り、この種のピンに対する液体摩擦の
問題をいかにして解決するか、この点に努力が拂われて
いる。このブレーキ浴による方法は、糸にいかにすれば
十分な水が付与できるかという問題を解決する試みでも
ある。さらにこの濡れの問題は、平行なフィラメントか
らなる延伸を施された糸の束を、円筒形のブレーキ表面
に定量的に与えられる液体皮膜の中を通過させるという
事で解決できる。円筒形のブレーキ表面には糸の経路と
なる溝を設けるのが好ましく、フィラメント束とそブレ
ーキ表面との間の毛管張力が濡れを助ける。この際使用
に供する液体から水が抽出されたり、また液体が円筒形
のブレーキ表面から引きちぎられ、ブレーキ表面から離
れた糸に集ったりすることのないよう配慮が必要であ
る。それでもなお、液体皮膜がちぎられ、糸が知らぬ間
に乾いた状態で走行するという危険は十分にある。この
ような場合、流体力学的摩擦が機械的摩擦に変化するの
で期待と反する結果になる。薄い液体皮膜の中の温度コ
ントロールもまた非常に困難である。従って、延伸を二
次転移点以下(脆化温度で)行なうようにしなければな
らない。このようにすると、脆化による裂け目が生じる
ことがある。以上のことを総合して考えると、この方法
には全般に亘り技術的に問題があるように思われる。
【0006】このような現在考えられる一切の不利益に
もかかわらず、合成繊維フィラメントの延伸に液体浴の
方法を使用し、前記米国特許が記載する内容を実施に移
すことに本出願人の目的がある。本発明の出願人による
ヨーロッパ出願第90810061,3号(公告第03
84886号)には、このような方法と、これを実施す
る手段が説明されている。
【0007】本発明の目的は、前記の方法とこれに対応
した装置を、種々の糸の品質と、種々の糸速度における
延伸と、種々の製造方法に関連した応用技術に関し、い
かなる場合にもこの延伸方法で最適の製品が得られるよ
うに、広範囲に亘りしかも微細な條件調節が可能に改良
・開発をさらに進めることにある。この目的に沿って、
装置及び方法は、予め決めた條件が、液体を利用したブ
レーキ効果に反映するように考案されている。この延伸
方法を実現するための装置は、種々の糸速度において、
また最適延伸効果を以って、糸の延伸に対応できるばか
りでなく、この延伸効果を生産の自動監視及び自動制御
に組込む上で可能性が開けるように、できるだけ広範囲
に調節可能に設えられている。
【0008】
【実施例】図1a〜1dは延伸浴の長さとともに変化す
る、浴中を走行するフィラメントの温度と機械的な張力
との関係を示す。図1aは、長さがLである延伸浴装置
Sを示し、この中をフィラメントFが左から右へ通過す
る。延伸浴の入口に近いフィラメント上の狭小な区間を
Z=f(t)で示し、この区間から延伸浴の通過中の温
度変化を考える。延伸浴の媒体をBinからBout のよう
にフィラメントと逆方向に流し絶えず循環させる。勿
論、延伸浴を順方向に流すこともできる。図1bは、延
伸浴を通過中のフィラメントの狭小区間Zの温度変化
を、延伸浴の長さに対応した等温断面Tx で示す。温度
変化は概ねフィラメントの走行速度と糸の延伸張力に依
存する。図1cは、フィラメントの張力変化Pを、延伸
による張力変化Ps (糸を延伸するに必要な張力)と糸
の有する実際の張力変化Pf に分けて示す。張力の種々
の値をPsxないしPfyのように示す。図1dは、延伸浴
通過中の比較的よく定義のできる範囲Gの前・後におけ
るフィラメントの狭小区間Zの形態変化を示す。このG
はいわゆる延伸点と呼ばれるもので、ここでフィラメン
トの断面が小さくなる。フィラメントの温度が、延伸張
力が温度上昇にともない急激に減少する二次転移点の範
囲にある時、フィラメントの断面を減少させるように、
この延伸方法を行なうことが望ましい。この温度以下で
フィラメントは脆く(脆化による裂目ができる)なり、
この温度以上でフィラメント内部で最高に達した分子配
向が減少し、これに伴ないフィラメントの強度が減少す
る。従って、理想的な延伸室温度は、二次転移点の温度
である。
【0009】図1a〜1dに示す延伸操作は大略つぎの
ようにして行なわれる。延伸浴に入る前、フィラメン
ト、すなわちフィブリルの温度は低い(すなわち、溶融
点よりは少なくとも50℃低い急冷温度で、二次転移点
の温度より低いことが好ましい)。延伸浴に入った後、
フィラメントの温度は比較的急速に延伸浴の温度まで上
昇する(延伸浴の大体前半で)。フィラメント温度が延
伸浴中の加熱で上昇するにつれ、分子を引きそろえるの
に必要な延伸張力が減少する。この傾向は特に二次転移
点の近傍で著しい。
【0010】かりに延伸操作を施さないとすれば、糸の
張力Pf はPf2で示すように延伸浴中で上昇し続けるだ
ろう。延伸張力Ps と糸張力Pf のふたつの反比例的に
変化する張力がグラフ上で交叉するところに延伸力(P
f3,Ps3)が自然に発生する。これが原因となり糸温度
(延伸エネルギー、内部摩擦、内部張力の緩和などの表
われ)の急激な上昇が起る。若し糸温度が延伸浴温度
(二次転移点)以上になっていれば、フィラメントの周
囲の液体によって、糸から放出されるエネルギーは急速
に吸収される。このことを図のT5 で示す。糸の温度が
まだ延伸浴温度に達していない時延伸が始まると、放出
されたエネルギーが糸を加熱し所定の温度にまで上昇さ
せるので、糸は図のT3 で示される場合のように、所定
の温度で延伸される。糸中の熱源が小さいことと、延伸
浴の液体の熱だまりが大きいことによって、延伸工程は
ほぼ等温的に行なわれる。都合のよいことに(糸の流入
量に比較して)浴液の流入量が調節されるので、等温的
な延伸が可能である。
【0011】延伸点Gにおいて糸張力Pf も急激に上昇
しPf3フィラメントの速度を上昇しなければならなくな
る。延伸後、糸速度を上昇すると、フィラメントFは細
くなりFs 、従ってフィラメントと浴液の間の摩擦面積
が減少するが、糸張力Pf4は前にもまして急激に増加す
る。延伸張力Ps と糸張力Pf の曲線(変化)の交叉点
での傾斜が急角度になればなるほど、この交叉点は二次
転移点の温度にますます近くなり、延伸点が固定される
ことになる。延伸点の小幅な移動がなくなり、またラン
ダムに広がることがなくなる。このように制御される延
伸操作からフィラメントの高度の均一性と高強力が生ま
れ、最適温度における用心深い延伸処理が施される。
【0012】ここでは、全工程を単一フィラメントにつ
いて示すが、30ないし50本のフィラメントからなる
糸であっても各フィラメントは単一フィラメントと同一
の物理的條件下におかれることは勿論である。この目的
のために、延伸を実施する装置は糸のフィラメントを一
本ずつ隣接配列させリボンのような形で通過させるよう
に装備される。
【0013】この延伸方法は実質的に密閉した部屋の中
で糸を構成する各フィラメントを液体加熱媒体を用い二
次転移点温度まで実質的に均一な方法で加温するステッ
プと、同時に糸張力を流体力学を利用したブレーキを用
い上昇させる工程とからなる。糸の温度が二次転移点の
温度に達した時糸の張力がその延伸に必要な延伸張力に
達するまで(あるいは、糸の温度が延伸操作中に発生し
た熱で二次転移点の温度に達することができた時)糸張
力を増加する。しかし、二次転移点温度と延伸張力は糸
の種類により異なるため、延伸方法と平行して、特に糸
張力とは別の延伸装置における温度とブレーキ効果のよ
うな工程に関与する因子の調節が可能になる要素を明ら
かにすることが望ましい。このことはさらに延伸方法の
最適化と自動ないし手動制御の際の微調節に関しても望
まれる。
【0014】図2は流体力学を利用した延伸装置の実施
例を示す。この装置は本質的に前記ヨーロッパ特許出願
第90810061,3の装置に対応するものである。
この装置には、しかし乍ら、種々の糸品質と糸延伸速度
に本方法と本装置が対応できるようにこの工程に関与す
るパラメータを設定するための手段がさらにいくつか具
備されている。
【0015】本発明の方法及び装置には、大略下記の如
き利点がある。 −糸が複数のフィラメントからなる場合、フィラメント
をリボン状に配列させ延伸浴を通すために、フィラメン
トの浴液による濡れが均一で、従って各フィラメントに
対するブレーキ効果及び加熱効果もまた均一である。 −延伸室の入口で糸が有する空気、つまり制御不可能な
絶縁体が糸から取り除かれるので、糸の加熱を制御可能
にする。 −浴液の熱容量が大きく、しかも浴液が循環しているた
め、熱が糸と浴液間で迅速に授受され、これにより等温
延伸のための理想的な條件ができる。フィラメントが
(加熱されて)熱源の場合、延伸浴はその熱エネルギー
を吸収する非常に大きな熱溜り(受容体)になる。ま
た、フィラメントが熱溜り(受容体)である場合、延伸
浴はそれに必要なエネルギーを与える非常に大きな熱源
になる。このように熱的コントロールを行ないながらす
ぐれた動力学を達成するために常に正しい方向にエネル
ギーのフローが行なわれる。 −糸がブレーキ効果をうける延伸浴の有効長が変えられ
るので、ブレーキ効果が調節できる。 −延伸浴中の液体の循環と、延伸室の形態を適宜変える
ことができるので、延伸室内の流れの條件、ひいては糸
に及ぼすブレーキ効果を調節することができる。 −糸の機械的ブレーキの調節手段も備えられているの
で、流体によるブレーキと機械的なブレーキの組合によ
りブレーキ効果を変えることができる。
【0016】糸Fが複数のフィラメントからなる場合、
フィラメントを一本ずつなるべく隣接させて配列し(図
2の紙面に垂直な面の中で)リボン状にして糸を浴液中
に通すとよい。糸は、狭隘な糸の入口11と同じく狭隘
な糸の出口12を除き密閉されている延伸室1の中に入
る。浴液は浴液取入口2から延伸室に入り取出口4を経
て延伸室から出て行くようにポンプで循環する。延伸室
は、糸の経路に平行で、かつ延伸室を糸通路1,2とふ
たつの外側浴液通路1,3に分割する2枚の仕切板5.
1,5.2で区切られている。これらの仕切板は、糸通
路が非常に狭く、これに応じ外側浴液通路が広くなるよ
うに、糸の経路に対し平行を保たせながら動かすことが
できる。ふたつの外側浴液通路に浴液の流通を制限する
絞り手段6.1,6.2があり、これによって通過流量
を減少させることができる。
【0017】糸が延伸室に入る前、糸の進入側が開放し
た前室7を通過する。延伸室を循環したのと同じ浴液
を、入口8から前室に入り、出口9から出るようにポン
プで前室を通過させることができる。出口9のところ
に、可動弯曲管10で前室の浴液レベル14が調節でき
る手段が取付けられている。延伸室1の糸進入口11の
すぐ前に、円筒形の糸を捌くための手段13を配置す
る。この手段はフィラメントが延伸室1を通過するに先
立ち、1本ずつできるだけ近接させリボン状になるよう
に、糸を整えるための手段である。(同様に円筒形で差
し支えないが)他に2本の手段15.1,15.2が浴
液面の直ぐ下に配置され、浴液面の上昇下降につれ上・
下移動可能に設えられている。これらは、糸とともに空
気が延伸室に入らぬよう、糸の中に入っている空気を絞
り出すのが主たる目的である。
【0018】図2にその概略を示す装置により、延伸工
程に関するふたつの最も重要な因子(パラメター)(浴
液の温度とそのブレーキ効果)を、操作情況に適合さ
せ、広範囲に調節させることができる。浴液温度の調節
と制御は、延伸室1とその前室7に浴液をポンプで循環
させるために設けた貯液槽(図2に示さず)の温度コン
トロールによって行なわれる。
【0019】浴液が糸に及ぼすブレーキ効果は、まづ第
一に浴液の中(浴液に浸っている)にある糸径の長さ
と、浴液の粘度と、延伸室中の流れの状態と、糸の線速
度に依存する。浴液中の糸経路長は、前室7の浴液のレ
ベル14を設定し制御することで調節される。従って、
種々長さの異なる延伸室を使用することができる。浴液
の粘度は、浴液を選択すれば調節できる。延伸室の中の
流れの状態は、流れの方向、浴液の供給量、及び流速を
変化・調節したり、さらに仕切板5.1,5.2の位
置、浴液の絞り6.1,6.2の位置の調節、及び仕切
板の糸の経路に面した表面を種々変形させることによ
り、変化・調節することができる。
【0020】延伸室内の流れの状態は、主として浴液の
方向及び浴液の循環速度によって決定される。図2にお
いて例えば浴液をはじめに糸の運動方向と逆方向に、上
方に向って流す。しかし、特に糸の運動が非常に速い場
合、糸が糸の経路にある浴液を引きずるので、糸の動き
の方向に沿って浴液の流れが生じる。この結果、糸経路
1.2で下方に向かう流れと外側浴液通路1.1,1.
3で上方に向かう流れからなる循環が、前述の上方に向
かう元の循環流と重なる。外側浴液通路1.1,1.3
にある絞り6.1,6.2が、従ってふたつの異なる流
れの絞り効果を行なうことになる。その効果のひとつ
は、絞りの上流にある延伸室で加圧された元の循環流を
制限すること、他のひとつは、浴液が糸に及ぼしたブレ
ーキ効果の結果、糸の運動から生じる循環流を制限する
ことにある。従って、絞り6.1,6.2で循環流を強
く絞り制限すると、糸経路1.2で浴液の流れに乱れを
生ぜしめる危険なく、ブレーキ効果を高めることができ
る。仕切板5.1,5.2を動かし糸径1.2の幅を調
節しても糸の運動にともなって生じる循環流を絞り制限
することができ、特に糸経路の幅を非常に狭隘にすると
ブレーキ効果を著しく高めることができる。さらに糸経
路1.2の幅が非常に狭隘な場合、糸に面した仕切板
5.1,5.2の表面状態でブレーキ効果に影響が生じ
る。この理由は糸径1.2にいくつか渦流が生じるため
で、渦流の発生は、特に仕切板の表面の状態によって左
右されるからである。
【0021】糸と仕切板の間隔を変えることでブレーキ
効果を変化させることはつぎの事由による。すなわち、
中空体の内壁近傍において、中空体を通る流体は、内壁
から十分離れた位置におけるように、単に圧力差と流れ
の媒体だけによって影響されるものでない。内壁に非常
に近接した流れの層の中で、媒体と内壁の摩擦が流れの
状態に影響を与えるために、仕切板の表面の性状などの
因子によって影響をうける。流れの最外側の速度は、い
かなる場合でも、内部に較べ遅い。内部と外部の速度の
差が大きな場合、局所的に乱流を起すような不連続個所
が中間部に現われ流れの全体方向と直角方向の速度成分
を形成する。このような結果、局所的に非常に高い流れ
抵抗が生じる。本発明の延伸室の中を浴液の流れに順
行、あるいはこれに逆行して運動する糸はこのような強
い流れ抵抗に暴されることになる。流体によるブレーキ
効果はこのように、糸と仕切板との間隔、ないし糸と糸
を案内する固体表面との間隔、及びその表面の性状から
影響をうける。事実、浴液のブレーキ効果が、糸と仕切
板の間隔が0.05〜1.00ミリメートルの範囲にお
いて現われることがわかっている。仕切板の表面の性状
は、細かな研摩(Ra0.05μmm) 、荒仕上、輪郭研
削、ないし砂粒塗工(Ra45μmm) などを表面に施す
ことによって変えることができる。延伸装置の中のブレ
ーキ効果は、前室における糸の偏向・揃捌手段15.
1,15.2及び13に別途機械的なブレーキ手段を具
備することによっても変化できる。このように前室7に
機械手段を別途設けることで、延伸室の入口における糸
張力が増加する。糸の偏向・揃捌手段は、その傾角が調
節できるので、それぞれ軸心に平行に動かしセットでき
る。これらの手段は浴液中に浸っているので、常に浴液
によって濡れた状態に保たれている。従って、乾いた上
を糸が通りそのために摩擦抵抗が増加し糸に損傷を与え
るような虞はない。
【0022】図2は、実施例として、本発明の方法と装
置を示す。浴液に浸る糸部分が前室と延伸室に分割され
ていることから、この装置について種々の利点が生れ
る。つまり、前室と延伸室に分割されていることによ
り、浴液に浸漬する糸の長さを連続的に変化させつつ、
延伸室で浴圧を上げることが可能で、このような浴液の
圧力上昇で以て浴液の使用範囲を広げつつ(例えば沸点
で)、糸による空気の引き込みを最低限に畄めることが
できる。本装置は、しかし乍ら、図示した姿勢、すなわ
ち、糸径を垂直にした状態でのみ、操作できるように設
えられている。従って、糸進入口11での浴液の漏洩問
題はない。
【0023】以下、本装置の変形とその変形にともなう
各利点について簡単に述べる。変形の一例として、前室
を撤去することができる。撤去した場合、もはや糸を垂
直に通して本装置を使用する必要はない。浴液中の糸の
長さは、延伸室の長さを変えることによってのみ調節が
可能になるから、調節は連続的にできない。糸の入口1
1からの浴液の漏洩を極力少なくするように、この入口
を設計しなければならない。このような延伸室では、糸
の入口が常に浴液で濡れ入口の壁とフィラメントが万一
接触しても、機械的な摩擦が生じないように、過圧で操
作するのが好ましい。
【0024】変形の他の例として、開放されている前室
と、ほぼ密閉されている延伸室の間の仕切りを撤去する
ことができる。撤去した場合、この装置は垂直の姿勢で
のみ操作することになるが、前記のように延伸室に過圧
をかける必要がなくなる。変形のさらに他の例として、
延伸室に一枚の仕切板5を設ける。すなわち、間隔を調
節する。二枚の仕切板を完全に撤去することができる。
これにより本装置の製作が簡略化される。
【0025】変形のさらに他の例として、前室の液面直
下にある糸の偏向手段を撤去することができる。この場
合、糸が浴液中に引き込む空気は押し出すことができな
い。この結果、浴液に泡沫が多く発生することになる。
この場合、傷つき易い糸の延伸加工にとって有利と判断
される時にかぎり機械的なブレーキ手段が使用される。
【0026】単一フィラメントの延伸加工に使う簡単な
装置を考えれば複数のフィラメントを近接させてリボン
状に揃える手段は、撤去することができる。また、糸の
運動方向については、糸の出口12の後にさらにいくつ
かの小さな部室を接続させることができる。このような
部室で、延伸室から糸が持ち込んだ浴液をふり落しても
よいし、あるいは吸い取ってもよい。糸の運動方向を考
えた場合、延伸室の後に浴液の除去装置を図2の装置に
接続すれば、同様の乾燥効果が得られる。1990年5
月18日出願のスイス特許出願第1689/90には、
これに対応した液体除去装置についての記載がある。糸
が持ち込んだ浴液をふるい落す機械を使用すると、すぐ
れたブレーキ効果が得られる高粘度の浴液を使用するこ
とが可能になる。
【0027】本装置はさらに数本の糸をたがいに平行に
通すことができるように改造することができる。この場
合、延伸室の幅を糸との数に応じて広くしなければなら
ない。さらに、延伸室の入口には糸を案内し、それぞれ
の糸経路に配分し通すために案内手段を追加して取付け
ることが好ましい。図3a及び3bに本発明の装置をさ
らに詳しく示す。図3aに、図2で模式的に示したと同
様に本発明の装置の断面を、また図3bに本装置の底視
平面図を示す。本装置は延伸室1及び前室7からなり、
2本の平行に走る糸を延伸するために設計されている
(図3bでは、左側の糸のみが示されている)。前室を
通す場合、糸の通し方に二通りあることが示されてい
る。ひとつの通し方(浴液の液位が高い場合)を実線で
示し、図2の参照番号と対応した番号で示し、他の通し
方(浴液の液位が低い場合)を点線で示し、ダッシュ
(1)を付した番号で示してある。
【0028】本装置はふたつの部分、すなわち基底部2
1と掩蓋部22からなり、延伸する糸を本装置に入れる
上で掩蓋部を基底部から外ずすことができる。ふたつの
部分の分離面は、糸が移動するとき通る平面と一致させ
ることが好ましい。基底部は固定して配置してよく、浴
液の供給口及び排出口を備える。糸Fは、単一フィラメ
ントないし複数のフィラメント束からなり、浴液が流動
する(供給口8、排出口9)前室7を、図2についてす
でに説明した如く通過する。糸は液面14の下に配置し
た二本の円筒形のセラミックピン15.1,15.2の
上のように、少なくとも一本の糸偏向手段の上に案内さ
れる。フィラメントが持ち込む空気はこれらのピンの上
で絞り出されるので装置のこの部分での泡沫の発生が抑
えられ、延伸工程に対し好ましからざる効果(フィラメ
ントと浴液の間に絶縁層が存在するために生じる)が回
避される。また、二本のピン15.1,15.2にかけ
る糸の角度に応じ、糸に種々程度の異なる機械的ブレー
キが与えられるので(例えば)延伸室1の入口における
糸張力が調節できる。延伸室1の入口の直前で、糸をそ
れぞれ、例えば円筒状のセラミックピンである偏向手段
13でさばいてリボン状にする。さらに各糸は案内手段
24.1,24.2,24.3で分けられるとともにそ
れぞれの幅が制限される。これらに対応した案内手段2
4.4,24.5,24.6を本装置の糸出口の附近に
取付ける。
【0029】延伸室の入口に至る前の糸の偏向手段1
5.1,15.2に機械的なブレーキ手段を取付ける
と、延伸室のフィラメントに対する引張り張力が増加
し、短い浴液の中の通路を通った後、急速に延伸に必要
な張力のレベルに達する。図5にこのような「予備ブレ
ーキ」の効果を図示する。前記の機械的な予備ブレーキ
がない場合、延伸点はa点にあるが、予備ブレーキを設
けると延伸点が延伸室の入口の方に移動しa′点に移
る。従って、予備ブレーキを使用することにより、本来
高速走行糸の延伸に使用されるよう設計されていた装置
を、低速走行糸の延伸に使用することができる。低速走
行糸の場合、浴液が糸に与えるブレーキ効果が少ないの
で、糸が浴液に浸る区間だけでは、予備ブレーキがない
と、十分なブレーキ効果を与えることができない。併
し、このような理由で延伸効果がピン15.1,15.
2まで及ぶような過度の「機械的負荷」によるブレーキ
効果は許容できない。この理由は、ピンのところでは糸
の温度が、延伸室の温度にほぼ対応した理想的な延伸温
度に未だ達していない為である。
【0030】前室7における浴液の供給8を排出に切換
えた場合、(糸の浴液に浸る区間長を短縮する効果によ
り)予備ブレーキなしで本装置を使用することができ
る。延伸室1からその入口11を通って出て来る浴液が
前室7に入り、ピン13が浴液に浸る程度の界面14′
にまで上昇する。この場合、糸F′はピン15.1,1
5.2の上に案内せず、直接ピン13上に案内する。
【0031】糸が延伸室1に入るところに非常に幅の狭
い開孔(細隙)が設けられているが、これは基底部21
にのみ溝を作りこの溝を細隙にすることが好ましい。タ
ンク4を糸の入口である細隙から少し間隔をおいて設け
る。糸と逆行して流れた浴液がこのタンクを経て流出す
る。タンク4も、延伸室と同様、基底部21と掩蓋部2
2を加工して作る。さらに別の空のタンク2を延伸室の
糸の出口近傍に設け、タンク4と同様に作る。延伸室の
浴液の流れは糸と逆行、順行いづれにしても差し支えな
いため、タンク2,4内の浴液の流れは延伸室の浴液の
流れに応じて変る。延伸室は前記二つのタンクの間にあ
り、糸が基底部21及び掩蓋部22両者の接合面に沿っ
て走行する。仕切板5を延伸室内に糸径に平行となるよ
うに設け、例えばねじの形の調節手段23により糸との
間隔を調節する。延伸室は仕切板5により糸通路1.2
と外側浴液通路1.1に分割される。糸と仕切板5の間
に、ある一定の最少限度の間隔が必要であり、これがブ
レーキ効果、ひいては延伸効果に影響を及ぼす。操業上
好ましい間隔は、例えば実験的に決め、延伸工程で使用
することができる。
【0032】糸の出口として短い細隙12.1,12.
2,12.3を設け、これらの間にそれぞれタンク、す
なわち横手方向にならんだ小部室25.1,25.2を
ラビリンスのような形に設け、糸が延伸室から持ち出し
た浴液が減圧ないし減圧の助けを借りず(常圧以上の圧
力差でもよい)流出するように構成する。最終ラビリン
スの直ぐ後に糸取り出しのためにエッジ26を設け、糸
の走行路を偏向させ、さらに浴液を絞り出すために、そ
のエッジに一定の小さな曲率半径を与える。空気ノズル
27を前記エッジ26の直下に設け、糸が持ち出した浴
液の分離を助けるとともに、ノズル27と対向する側に
設けた吸引器28を用いここで発生した浴液の霧粒を除
去する。また、延伸室から出た糸を別々に案内するため
に入口におけると同様、延伸室の出口に糸の案内手段2
4.4,24.5,24.6をそれぞれ設置する。図3
a及び3bに示した装置は小型で、紡糸口金の下ばかり
でなく紡糸工程の他の位置にも介在させることができ
る。図4a及び4bは図3a及び3bに示した延伸装置
の入口11における横断面及び出口12における横断面
を示す。すでに述べたように、延伸室を形成する溝を基
底部21に設け掩蓋部22の溝に合わせる。仕切板5の
調節で糸通路1.2の他、糸と仕切板の間隔も調節でき
る。これにより、ひとつの基底部21に対し、形の異な
るいくつかの掩蓋部22を、仕切板5を付けたり、ある
いは付けずに、組合せて使用することができる。
【0033】すでに述べた実施例の中で、平面が糸中の
フィラメントを配列するのに好ましい形態であると説明
した。併し、フィラメントは、例えば若干弯曲した面を
含め、もっと一般化された形の面に配列することができ
る。フィラメントの「配列面」を平面状にする場合、円
筒形のピン(図1のピン13)を用いて作ることができ
る。他方、弯曲した配列面は、これに相応した「配列手
段」で作ることができると思われる。
【0034】装置に糸を通すことは非常に簡単で、また
容易に自動化できる。例えば、延伸をスタートする場
合、浴液の供給と空気の吹き出しを中断し、延伸室1と
前室7の浴液を、例えば吸引器を用いて空にする。掩蓋
部22を基底部21から外ずし、サクション・ガンを用
い糸を、延伸室の入口11と出口12に当る基底部の溝
の中に定置する。糸中のフィラメントは勝手にリボン状
に配列する。フィラメント間に残っている交叉個所は糸
が動き出すと直ぐになくなる。そこで、掩蓋部22を基
底部21の上にのせ、固定する。浴液と空気の循環をそ
れから始める。加熱とブレーキの作用は徐々に制御しな
がら行なう。
【0035】延伸浴の出口から出ている糸を、サクショ
ン・ガンを用い出口のつぎに置かれているロールとか巻
取機など糸の移送手段の上にのせる。吸引力が弱く、浴
液によるブレーキ効果の方が強い場合、浴液を延伸室に
入れる前に糸を移送手段の上に置くことが必要になるか
も知れない。糸が十分につづいて出てくるようになった
ら、浴液を延伸室に入れ延伸を始める。
【0036】少量の漏液があるかも知れないので、これ
を取り除くために糸通しを行なっている間は絶えず吸引
空気を送っているのがよい。図2及び3に示したのと同
じ方法で、三本以上の平行糸を延伸するのに、相応の幅
の広い延伸装置で行なうことは可能である。このよう
に、いろいろな手段に対し、浴液や空気にポンプを使う
ように、それと同じだけの道具がある。
【0037】図3及び4に延伸室を形成する溝を、断面
形状を長方形に基底部21と掩蓋部22に作ることを示
した。しかし、溝の断面形状は必ずこのように長方形に
する必要はない。掩蓋部において(基底部の場合も同様
であるが)延伸室の形は、流体理論の見地から、さらに
個々の場合実際に用いられる浴液に応じて、最適の形状
にすることができる。従って、掩蓋部の形は、浴液に適
合させることができる。
【0038】前室で使用する糸の偏向手段13,15.
1,15.2及び延伸室で使用する案内手段はセラミッ
クのピンであることが好ましい。これらのピンは定位置
にあるねじ穴に畄めねじをねじ込んで固定することがで
きる。畄めねじはピンを畄める端に、めくら穴に入るた
め弾性体を備えることができる。弾性体はピンとねじの
間で潰れるような、短いナイロンの円筒形のものや棒状
のものでよく、これによりピンを損傷することなくピン
を締結することができる。
【0039】図6は本発明のさらに他の実施例を示す。
図3について述べた変形例と対照的に、図6の実施例に
は二枚の仕切板5.1,5.2がある。この実施例の特
徴として、さらに、糸に面した表面にそれぞれ交互に糸
の方向を変えるための、例えばセラミックピンなどの偏
向手段がある。これらの偏向手段は糸径の流れの状態に
影響を与えるだけでなく、糸の方向を変えるとともに相
互の間隔に応じたブレーキ効果を糸に与える。このよう
な延伸装置には、仕切板の間隔が非常に狭い延伸装置の
場合のように、糸の周囲に層を形成しがちの液体を、フ
ィラメントを潰してしまうような危険を伴なうことな
く、糸の周囲から剥離するという、別の利点がある。さ
らに、偏向手段が交互に仕切板表面に配置されているこ
とから、短い間隔で糸を周期的に保持するので、糸経路
における糸の揺動を防ぐ作用がある。
【0040】図7は、いわゆるスピン−ドロー−ワイン
ディング方法による紡糸口金からの全糸径において、本
発明による延伸装置を設置した場合を示す略図である。
図に示してないタンクに取付けた口金を30で示す。タ
ンクには口金ノズル(個々に図示せず)に加圧下におい
てフィラメントに形成される押出可能な液状になった合
成プラスチックが入っている。図7には8本のこのよう
なフィラメントを示したが、この図は例として示したに
すぎず、実際には、遙かに多数のノズルが口金にあり、
これらから同数のフィラメントが形成され、つづいてマ
ルチフィラメントの糸として集束される。
【0041】口金のノズル必要に応じどのような形にも
配列することができる。簡略を目的として、口金30上
のノズルはいづれも多数のフィラメントの束のほぼ中心
を中心とし互いに等間隔で配置されているものと考え
る。口金30を離れた後、すでに上述した図2ないし3
のいづれかのように作られた延伸装置32に入る。延伸
装置32を離れたフィラメント集束は延伸ロール34に
移り、延伸ロール34及びセパレーターロール36の周
囲を数回まわって、巻取機(図示せず)に移り、円筒形
のパッケージ38として巻取られる。延伸ロールはヨー
ロッパ特許第349829号により製作することがで
き、また巻取機は、ヨーロッパ特許出願第367253
号による巻取装置を備えることができる。
【0042】延伸ロール34は図7に示す延伸面に直角
に伸びたその主軸を中心として駆動される。延伸ロール
34とセパレーターロール36の周り糸をかけることに
よって、糸が延伸ロールに結ばれ、その結果、延伸ロー
ルが回転することで糸に引張り張力がかかり、糸を口金
30から、つまり延伸浴32から引き出される。口金3
0のノズル孔から押し出される合成ポリマーの速さをv
1 、延伸浴32と延伸ロール34間の糸の線速度をv3
とすると、v1 とv3 で単一フィラメントの繊維が決め
られる。糸が延伸ロール34に移る速度と等しい速度v
3 で糸を巻取るように巻取機38が設定されている。全
体の延伸比v3 :v1 は、紡糸延伸比v2 :v1 (合成
ポリマーがまだ塑性変形できる状態で成立)と、延伸装
置の浴液による延伸比v3 :v2 に分けて考えることが
できる。ただし、v2 は延伸浴32の入口における各フ
ィラメントの線速度とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による延伸浴中を通過し延伸が施されて
いるフィラメントの挙動を概略的にグラフで示した図で
ある。
【図2】本発明による延伸装置の一例を、その延伸方法
を説明する上で概略的に示した図である。
【図3】本発明による、二本の糸が通る広幅の延伸室の
一例を示す。3aは糸に平行な断面図、3bは基底部の
平面図である。
【図4】図3に示した延伸室の異なる位置における、糸
と直交する断面図である。
【図5】流体力学を利用したブレーキ効果と、機械力を
利用したブレーキ効果の組合せをグラフで示した図であ
る。
【図6】糸の経路と平行な、2の仕切板を備えた延伸室
の縦断面図で、糸の経路と各仕切板の間隔は延伸室の外
部から調節可能である。
【図7】いわゆるスピン−ドロー−ワインディングの方
法で紡糸中の糸の通路に延伸装置を設けることを模式的
に示した図である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1ないし1以上のフィラメントからなる
    糸を、該糸の周囲の、糸の運動にブレーキ効果を与える
    媒体の中で流体力学を利用し延伸を行なう方法におい
    て、糸が複数のフィラメントからなる場合、フィラメン
    トを実質的に互に隣接させて配列しリボン状にするこ
    と、単一フィラメントないし複数のフィラメントからな
    る前記リボンの温度を、該フィラメントを構成する素材
    の二次転移点の温度まで前記ブレーキ効果をもつ媒体の
    中で上げること、及びフィラメントがブレーキ効果をも
    つ媒体の中に存在する間に糸の張力(Pf)がフィラメン
    トないしフィラメントからなるリボン個有の延伸張力
    (Ps)のレベルに達するようブレーキ効果を調節するこ
    とを特徴とする、糸の延伸方法。
  2. 【請求項2】 糸にブレーキ効果を与える媒体を流動さ
    せ、その温度を延伸をうけるフィラメントの二次転移点
    の範囲にある温度に保持することを特徴とする、特許請
    求の範囲第1項記載の延伸方法。
  3. 【請求項3】 (a)ブレーキ効果を与える媒体に浸る
    フィラメントの長さ、 (b)該媒体の流れの方向、流量、及び流速、 (c)補助的な機械力によるブレーキ、 (d)ブレーキ効果を与える媒体の粘度、 (e)ブレーキ効果を与える媒体の流れの中の渦の発
    生、 (f)フィラメントないしフィラメントからなるリボン
    と延伸が行なわれる系の流体力学に影響を与える定置さ
    れた部材との間隔、 以上の因子のうち少なくともひとつの因子を設定した上
    で、延伸速度を一定とし、所定のフィラメントの延伸を
    行なうために延伸装置のブレーキ効果を設定及び/又は
    調節することを特徴とする、特許請求の範囲第2項記載
    の延伸方法。
  4. 【請求項4】 1以上の糸をひとつの共通の延伸装置に
    案内することを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載
    の延伸方法。
  5. 【請求項5】 ブレーキ効果をもつ媒体を大気圧におけ
    る沸点以上の温度で使用するため延伸室の圧力を設定す
    ることを特徴とする、特許請求の範囲第2項記載の延伸
    方法。
  6. 【請求項6】 延伸室を通過する流体の全量を、正常な
    延伸を行なう間少なくとも、延伸室で等温変化が維持さ
    れる程度のものにすることを特徴とする、特許請求の範
    囲第2項記載の延伸方法。
  7. 【請求項7】 機械力によるブレーキ手段、偏向手段及
    び/又は案内手段を用い糸にさらにブレーキ、偏向及び
    /又は案内の操作を与えること、及びこれらの手段をブ
    レーキ効果を与える媒体に浸漬するか、又はブレーキ効
    果を与える媒体で濡らすことを特徴とする、特許請求の
    範囲第1項記載の延伸方法。
  8. 【請求項8】 糸の移送手段と、糸に引張り張力を付与
    する手段と、前記移送手段と引張り張力を付与する手段
    の間に配置した延伸手段からなり、糸の運動にブレーキ
    効果を与える媒体の中で少なくとも1のフィラメントか
    らなる合成繊維糸を延伸するための装置において、前記
    延伸手段が基底部(21)及び掩蓋部(22)からな
    り、使用するに際し両者の間に延伸室が形成されるこ
    と、さらに前記延伸手段がブレーキ効果を調節するため
    の手段を備えることを特徴とする、延伸装置。
  9. 【請求項9】 延伸手段が予め定められた表面の上に1
    以上のフィラメントからなる糸をリボン状に配列させる
    ための糸取入れ装置(13)を備えたことを特徴とす
    る、特許請求の範囲第8項記載の延伸装置。
  10. 【請求項10】 糸の経路に平行な延伸室(1)中に、
    該延伸室を糸通路(1,2)と、少なくともひとつの外
    側浴液通路(1,1)に分割する少なくとも1の仕切板
    (5)を設け、該仕切板と糸の経路の間隔を調節する調
    節手段を設けることを特徴とする、特許請求の範囲第8
    項ないし9項記載の延伸装置。
  11. 【請求項11】 複数の糸偏向手段(61)を糸の経路
    に面した仕切板の表面に設けたことを特徴とする、特許
    請求の範囲第10項記載の延伸装置。
  12. 【請求項12】 外側浴液通路(1,1)に浴液の流通
    を制限する絞り手段を設けることを特徴とする、特許請
    求の範囲第10項記載の延伸装置。
  13. 【請求項13】 糸の進行方向に関し延伸室(1)の前
    に前室(7)を設けることを特徴とする、特許請求の範
    囲第8項記載の延伸装置。
  14. 【請求項14】 前室(7)に糸にブレーキ効果を与え
    る媒体の排出口(9)と、複数のフィラメントをリボン
    状に配列させるための配列手段を設け、該配列手段を前
    記媒体の中に浸漬させ配置することを特徴とする、特許
    請求の範囲第13項記載の延伸装置。
  15. 【請求項15】 前室(7)に糸にブレーキ効果を与え
    る媒体の供給口(8)と排出口(9)を設け、該媒体の
    循環手段により両者を連結したことを特徴とする、特許
    請求の範囲第13項記載の延伸装置。
  16. 【請求項16】 前室(7)に、糸にブレーキ効果を与
    える媒体の液位を調節するための調節手段を設けること
    を特徴とする、特許請求の範囲第13項記載の延伸装
    置。
  17. 【請求項17】 延伸室の中の、糸にブレーキ効果を与
    える媒体の量と温度を定める手段を備えた循環手段を延
    伸室に設け、これにより延伸室の圧力と温度を予め定め
    られた圧力と温度に維持することを特徴とする、特許請
    求の範囲第8項記載の延伸装置。
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