JPH0660659B2 - 温度感応型流体式フアン・カツプリング装置 - Google Patents

温度感応型流体式フアン・カツプリング装置

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JPH0660659B2
JPH0660659B2 JP2792187A JP2792187A JPH0660659B2 JP H0660659 B2 JPH0660659 B2 JP H0660659B2 JP 2792187 A JP2792187 A JP 2792187A JP 2792187 A JP2792187 A JP 2792187A JP H0660659 B2 JPH0660659 B2 JP H0660659B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、一般に自動車における機関冷却用のファン回
転を機関周囲の温度変化に追従して制御せしめ、絶えず
走行状態に応じた冷却送風量を自動的に調整して機関に
供給する温度感応型流体式ファン・カップリング装置に
関するものである。
[従来の技術] 従来、この種のファン・カップリング装置としては第7
図に例示するように、カバー(23′)とケース(23′)とに
よる密封器匣の内部を流出調整孔(24′)を有する仕切板
(24)によって油溜り室(25)と駆動ディスク(22)を内装す
るトルク伝達室(26)とに区劃し、且つトルク伝達室(26)
より油溜り室(25)側に通ずるダム(28)によるポンピング
機能部に連って循環流通路(27)を設け、更に該流通路側
の流入口(27′)と流出口(27″)の少なくとも一方が、如
何なる回転停止の状態にあっても油溜り室(25)内に存在
する油面より上方に位置するように、前記流出口(27″)
側を油溜り室(25)の内周壁面の周りに隔壁を保持して設
けた循環流通路(27)に連る略半円で弧状の溝路(29)の先
端開口部に設けて構成されていた。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これら従来のファン・カップリング装置
は、循環流通路(27)側が油溜り室(25)内の油面下に没し
た状態で停止した場合の停車の間での該油溜り室内の油
による該流通路からトルク伝達室(26)側への自然逆流に
よる該トルク伝達室での集溜を防止せしめ、機関始動直
後におけるファン回転の急激な上昇を阻止して異常なフ
ァン騒音の発生防止と、寒冷時の暖気運転を効果的に図
ることについては、その目的を達するものではあるが、
機関を再始動した場合、ある時間の経過に亘る“ツレ廻
り”の現象については、その軽減又は防止機能に欠ける
傾向にあった。
即ち高温作動状態にあって支切板(24)の流出調整孔(2
4′)を解放している弁部材の状態での該流出調整孔側を
油溜り室(25)の油面下に没して機関が停止した場合に、
停車の間に該油溜り室の油による流出調整孔(24′)から
の自然流出によってトルク伝達室(26)側に多量の油が集
溜することとなり、従ってある時間後に機関を再始動し
た場合、ある時間の経過に亘って第8図の性能特性曲線
(ロ)に示すように、被駆動側に前記“ツレ廻り”を生
ぜしめる問題を有するものであった。更に、密封器匣を
被駆動側に位置して設けているため、ファン(F)を取付
けた該密封器匣側の重量体の構造と、その大きな慣性モ
ーメントとによって、高荷重用軸受の使用を余儀なくさ
れることとなって製品重量を増加する傾向にあった。
また、感温体をカバー(23′)の前面に近傍して取付けら
れるため、通常のアルミ合金材による密封器匣の構造に
関連して、カバー(23′)からの熱影響を受け易く、外部
周囲の温度変化に追従する該感温体での変形に狂いを生
ぜしめて回転制御特性にヒステリシスを招く問題を有す
る傾向にあった。
本発明はこのような従来の問題を解決し且つ、機関始動
直後の急激なファン回転の上昇の阻止に伴う異常なファ
ン騒音の発生防止並びに暖気運転の促進機能とを図るた
めに、密封器匣を駆動側に構成し、更に該密封器匣側の
ダムより径方向の外方に位置して、トルク伝達室に通ず
るアイドル油溜り室を設けると共に、前記仕切板に、停
止時のみ油が油溜り室とトルク伝達室とを連通する流通
手段を有して構成せしめることにより、前記高温作動状
態で停止した場合でも、その後の機関始動による密封器
匣側の回転に伴って生ずる油への遠心力によって、トル
ク伝達室に集溜している油をアイドル油溜り室に向って
直ちに放出せしめ、トルク伝達室に殆んど油が残存しな
い状態として、被駆動側への“ツレ廻り”を機関始動直
後の極めて短時間にとどめることができ、更に駆動側の
密封器匣の構成に関連して該密封器匣の前面カバー側の
軸芯開口部に軸受を介して冷却ファンを取付けるととも
に被駆動側として鉄材から構成された回転部材を支承し
て構成せしめることにより、冷却ファンを取付けた被駆
動側の荷重を軽減せしめ、且つ慣性モーメントを小とな
して軽荷重用軸受の使用を可能となし、更に密封器匣側
で高速回転状態により冷却効果を促進し、且つ発熱部、
例えばトルク伝達間隙及び油溜り室より離れて前記回転
部材を設けることができるために伝熱経路を充分長くと
ることができるとともに、軸受及び回転部材は熱伝導率
の低い鉄材等を使用できるため、内部の油の温度上昇に
際しても冷却ファン及び感温体に及ぼすカバーからの放
熱並びに回転部材からの伝熱による熱影響による回転制
御性の狂いの憂いのないファン・カップリング装置を提
供することを目的とするものである。
[問題を解決するための手段] 本発明は、外部周囲の温度変化に感応して駆動側と被駆
動側との間のトルク伝達間隙での油の有効接触面積を増
減させて、被駆動側への回転伝達を制御せしめる流体式
ファン・カップリング装置において、ケースとケースカ
バーとからなる密封器匣を回転駆動し、前記ケースカバ
ー側の軸芯開口部に、軸受を介して前面に感温体と外方
に冷却ファンとを取付けてなる回転部材の軸芯基部を支
承せしめると共に、密封器匣内部に位置する該回転部材
の後端部に従動ディスクを固定して該従動ディスクの外
方附近と密封器匣側の対向する内周面とにトルク伝達間
隙を保持し、更に前記従動ディスクの背面側の円状凹溝
部を仕切板により区劃して油溜り室と前記トルク伝達間
隙に通ずるトルク伝達室とを形成すると共に、該仕切板
に油溜り室よりトルク伝達室側に連通する油の流出調製
孔を設け、且つ油溜り室内部に、前記感温体の温度変化
による変形に追従する連桿に連動して流出調整孔を開閉
する弁部材を内装せしめ、更に回転時の油の集溜する前
記従動ディスクの外周面の一部に、対向する密封器匣の
内周面側に突出してダムを設け、且つ該ダムに近傍して
その回転方向の前部に、従動ディスクの内部を径方向に
貫通する前記トルク伝達間隙部より油溜り室側に通ずる
油の循環流通路を併備し、更に前記密封器匣側のダムよ
り径方向の外方に位置して、トルク伝達室に通ずるアイ
ドル油溜り室を設けると共に、前記仕切板に、停止時の
み油が油溜り室とトルク伝達室とを連通する流通手段を
有して構成した温度感応型流体式ファン・カップリング
装置を要旨とするものであり、更に前記流通手段を前記
仕切板の中央に設けた円形の貫孔、又は前記仕切板の軸
芯より同一円周上にその複数を配列して設けた貫孔によ
って構成したものである。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すれば、第
1図は本発明の温度感応型流体式ファン・カップリング
装置の一部切欠き縦断面図、第2図は第1図の停止時の
油の集溜状態を示す拡大図、第3図は第2図の低温時、
即ちオフの状態で起動及び作動した場合での油の集溜状
態を示す説明図、第4図は同じく第2図の高温時、即ち
オンの状態で起動及び作動した場合の油の集溜状態を示
す説明図、第5図は他の実施例を示す同上第1図相当
図、第6図は第5図A−A線の仕切板単体の平面図であ
り、(1)はケース(2′)とケースカバー(2″)とからなる
密封器匣(2)を具備する回転駆動体であって、アルミ合
金材等からなり、該密封器匣(2)はケース(2′)側と一体
に形成してもよいし、又は別体として設けてもよい。
(5)はケースカバー(2″)側の軸芯開口部(3)に軸受(4)を
介してその軸芯基部を支承せしめた回転部材であって、
前面にバイメタル等からなる感温体(13)と外方に冷却フ
ァン(6)と取付けて被駆動側を構成するものである。(8)
は密封器匣(2)内部に位置する回転部材(5)の後端部に固
定された従動ディスクであって、その外方附近、即ち外
方の少くとも一側面又は外周端面と密封器匣(2)側の対
向する内周面とにトルク伝達間隙(7′)を保持してなる
ものである。(10)は従動ディスク(8)の背面側の中央部
の周りの円状凹溝部(9)を区劃して油溜り室(11)と、前
記トルク伝達間隙(7′)に通ずるトルク伝達室(7)とを形
成する仕切板であって、該仕切板には油溜り室(11)より
トルク伝達室(7)側に連通する油の流出調整孔(12)が設
けてある。(14)は油溜り室(11)に内装した弁部材であっ
て、前記感温体(13)が外部周囲の温度変化により変形
し、これに追従して可動する前記回転部材(5)の軸芯部
を貫設してなる連桿(17)に連動して仕切板(10)側の流出
調整孔(12)を開閉するものである。(15)は回転時の油の
集溜する前記従動ディスク(8)の外周面の一部に、対向
する密封器匣(2)の内周面側に突出して設けたダム、(1
6)はダム(15)に近傍してその回転方向の前部に従動ディ
スク(8)の内部を径方向に貫通して併備した前記トルク
伝達間隙(7′)部より油溜り室(11)側に通ずる油の循環
流通路である。
(18)は密封器匣(2)側のダム(15)より径方向の外方に位
置して、トルク伝達室(7)に通じて備えた例えば環状の
アイドル油溜り室であって、停止時にトルク伝達室(7)
と該アイドル油溜り室(18)に集溜する油量と略等しい容
積をもって形成されている。(19)は仕切板(10)に設けた
貫孔からなる流通手段であって、停止時のみ油が油溜り
室(11)とトルク伝達室(7)とを連通するものであり、仕
切板(10)の中央に単一の円形(第1図参照)、もしくは
該仕切板の軸芯より同一円周上にその複数を配列(第5
図及び第6図参照)して構成するものである。
尚感温体(13)としては、長方形からなる平板状(第1
図)に形成して前後方向への弯曲変形に追従して、前記
弁部材(14)を流出調整孔(12)部に対して前後へ進退して
開閉するものとするか、或いは渦巻き状(第5図)に形
成して流出調整孔部に対して弁部材(14)を左右へ滑動し
て開閉するもののいずれにも採用できる。
[作 用] 本発明はこのように構成されているため、密封器匣(2)
を回転駆動側に構成せしめて該密封器匣側の前面壁部
(ケースカバー(2″))の軸芯開口部(3)に軸受(4)を介
して冷却ファン(6)を取付けた被駆動側としての回転部
材(5)を支承し、且つ従動ディスク(8)を従動側に位置し
て設けた構成により、被駆動側を極度に軽量に形成で
き、また駆動側として設けた密封器匣(2)側での高速回
転の状態によって、該密封器匣自体での冷却効果を著し
く促進することとなり、更に熱伝導率の低い鉄材等の軸
受(4)及び回転部材(5)を経て冷却ファン(6)及び感温体
(13)が取付けられている構成により、密封器匣(2)内部
での発熱による該ファン及び感温体への熱影響の憂いを
なくす結果となり、更に、密封器匣(2)側のダム(15)よ
り径方向の外方に位置して備えたアイドル油溜り室(18)
および仕切板(10)に設けた停止時のみにあって油溜り室
(11)とトルク伝達室(7)とを油が自然連通する貫孔によ
る流通手段(19)の構造より、高温作動後のトルク伝達室
(7)内に多量の油が集溜する状態での停止にあっても、
該停止の間に流通手段(19)を通じて該トルク伝達室側よ
り油溜り室(11)に自然連通せしめ、更に前記トルク伝達
室(7)とアイドル油溜り室(14)とに既に集溜する油量と
略等しい容積をもって形成したアイドル油溜り室(18)の
構造により、その後の機関始動に際し、密封器匣(2)側
の回転に伴って生ずる油への遠心力によってトルク伝達
室(7)内に集溜している油をアイドル油溜り室(18)に向
って直ちに放出して該アイドル油溜り室内に収納せしめ
ることとなるため、トルク伝達室(7)内には殆んど残存
しない結果となる。尚上記状態を第8図に性能特性曲線
(イ)として示す。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明による温度感応型流体式フ
ァン・カップリング装置は、密封器匣(2)を回転駆動
し、従動ディスク(8)を従動側に位置して設けた構成に
よって、被駆動側の軽量化を図れ、慣性モーメントを小
となし、被駆動の軸受(4)への荷重を軽減してその寿命
を伸ばすことができると共に、軽荷重用軸受の使用を可
能となし、更に前記密封器匣(2)自体で冷却効果を著し
く促進し且つ熱伝導率の低い鉄材等を軸受(4)と回転部
材(5)に使用できるため樹脂製単体のファンの使用が可
能となり、又、伝熱経路を充分長くとることによって、
内部の油の温度上昇に際しても感温体(13)への熱影響の
憂いをなくして絶えず周囲の温度変化に追従した速応性
に富む制御特性を発揮することができ、更に前記アイド
ル油溜り室(18)を設けたため機関始動直後に直ちにトル
ク伝達室(7)内の油を該アイドル油溜り室に向って放出
して収納せしめてトルク伝達室(7)内に殆んど油が残存
しない状態によって、被駆動側への“ツレ廻り”を機関
始動直後の極めて短時間にとどめることができ、ファン
回転の急激な上昇を阻止して異常なファン騒音の防止
と、暖気運転の促進に加えて、前記“ツレ廻り”を効果
的に防止することができた極めて有用な温度感応型流体
式ファン・カップリング装置である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す温度感応型流体式ファ
ン・カップリング装置の一部切欠き縦断面図、第2図は
第1図の停止時の油の集溜状態を示す拡大図、第3図は
第2図の低温起動時及び低温作動時の油の集溜状態を示
す説明図、第4図は同じく高温起動時及び高温作動時の
油の集溜状態を示す説明図、第5図は他の実施例を示す
同上第1図相当図、第6図は第5図A−A線の仕切板単
体の平面図、第7図は従来例を示すファン・カップリン
グ装置の縦断面図、第8図は本発明と従来技術との比較
性能特性曲線図である。 (1)……回転駆動体、(2)……密封器匣、(2′)……ケー
ス、(2″)……ケースカバー、(3)……軸芯開口部、(4)
……軸受、(5)……回転部材、(6)……冷却ファン、(7)
……トルク伝達室、(7′)……トルク伝達間隙、(8)……
従動ディスク、(9)……凹溝部、(10)……仕切板、(11)
……油溜り室、(12)……流出調整孔、(13)……感温体、
(14)……弁部材、(15)……ダム、(16)……循環流通路、
(17)……連桿、(18)……アイドル油溜り室、(19)……流
通手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部周囲の温度変化に感応して駆動側と被
    駆動側との間のトルク伝達間隙での油の有効接触面積を
    増減させて、被駆動側への回転伝達を制御せしめる流体
    式ファン・カップリング装置において、ケース(2′)と
    ケースカバー(2″)とからなる密封器匣(2)を回転駆動
    し、前記ケースカバー(2″)側の軸芯開口部(3)に、軸受
    (4)を介して前面に感温体(13)と外方に冷却ファン(6)と
    を取付けてなる回転部材(5)の軸芯基部を支承せしめる
    と共に、密封器匣(2)内部に位置する該回転部材の後端
    部に従動ディスク(8)を固定して該従動ディスクの外方
    附近と密封器匣(2)側の対向する内周面とにトルク伝達
    間隙(7′)を保持し、更に前記従動ディスク(8)の背面側
    の円状凹溝部(9)を支切板(10)により区劃して油溜り室
    (11)と前記トルク伝達間隙(7′)に通ずるトルク伝達室
    (7)とを形成すると共に、該仕切板に油溜り室(11)より
    トルク伝達室(7)側に連通する油の流出調製孔(12)を設
    け、且つ油溜り室(11)内部に、前記感温体(13)の温度変
    化による変形に追従する連桿(17)に連動して流出調整孔
    (12)を開閉する弁部材(14)を内装せしめ、更に回転時の
    油の集溜する前記従動ディスク(8)の外周面の一部に、
    対向する密封器匣(2)の内周面側に突出してダム(15)を
    設け、且つ該ダムに近傍してその回転方向の前部に、従
    動ディスク(8)の内部を径方向に貫通する前記トルク伝
    達間隙(7′)部より油溜り室(11)側に通ずる油の循環流
    通路(16)を併備し、更に前記密封器匣(2)側のダム(15)
    より径方向の外方に位置して、トルク伝達室(7)に通ず
    るアイドル油溜り室(18)を設けると共に、前記仕切板(1
    0)に、停止時のみ油が油溜り室(11)とトルク伝達室(7)
    とを連通する流通手段(19)を有して構成したことを特徴
    とする温度感応型流体式ファン・カップリング装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載において、前記
    流通手段(19)を、前記仕切板(10)の中央に設けた円形の
    貫孔によって構成したことを特徴とする温度感応型流体
    式ファン・カップリング装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載において、前記
    流通手段(19)を、前記仕切板(10)の軸芯より同一円周上
    にその複数を配列して設けた貫孔によって構成したこと
    を特徴とする温度感応型流体式ファン・カップリング装
    置。
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JP6048653B2 (ja) 2012-11-27 2016-12-21 三菱自動車工業株式会社 車両のアンダカバー構造

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