JPH0662505B2 - α−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸エステル類およびその製造法 - Google Patents

α−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸エステル類およびその製造法

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JPH0662505B2
JPH0662505B2 JP30691887A JP30691887A JPH0662505B2 JP H0662505 B2 JPH0662505 B2 JP H0662505B2 JP 30691887 A JP30691887 A JP 30691887A JP 30691887 A JP30691887 A JP 30691887A JP H0662505 B2 JPH0662505 B2 JP H0662505B2
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佳明 織田
隆春 池田
洋 山近
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、一般式(I) (式中、X1、X2およびX3はその全てがハロゲン原子であ
るか、これらの内の2個がハロゲン原子であって他の1
個が水素原子または低級アルキル基である) で示されるα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸
エステル類およびその製造法に関する。
〈従来の技術〉 上記一般式(I)で示されるα−イソプロピル−p−ク
ロロフェニル酢酸エステル類は、本発明者らにより初め
て合成された新規化合物であって、従来全く知られてい
ない。
ところで、式 で示される光学活性なα−イソプロピル−p−クロロフ
ェニル酢酸(以下、ICPAという)とりわけその
(+)−体はたとえばフェンバレレートなどのピレスロ
イド系殺虫剤のカルボン酸成分として有用であることは
よく知られており(特開昭55-136245号公報)、これを
工業的有利に製造することは極めて重要である。
かかる光学活性なICPAを製造する方法としては、ラ
セミ体のICPAを光学分割する方法たとえば (A)光学活性なアミン〔たとえばα−フェニル−β−
(p−トリル)エチルアミン、α−フェネチルアミン〕
とのジアステレオマー塩を形成させることによる光学分
割法(特開昭50-25544号公報、同59-80627号公報) (B)アキラルなアミン(たとえばジエチルアミン)と
の塩を優先晶析法により光学分割する方法〔Agric.Bio
l.Chem.,46 1421(1982)〕 などが知られている。
このような光学分割を行う場合、目的とする光学活性I
CPAとアミンとの塩を分離取得したのちに回収される
これとは対掌体の光学活性ICPAとアミンとの塩は通
常不要となるため、これをラセミ化し、再び光学分割し
て目的とする光学活性体を得ることが、工業的には不可
欠の要件とされている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし、上記した公知方法による場合には、塩の状態で
のICPA側のラセミ化が非常に遅いため、目的とする
光学活性ICPAとアミンとの塩を分離したのちに回収
されるこれとは対掌体の光学活性ICPAとアミンとの
塩をそのままラセミ化することができず、該塩から目的
とする光学活性ICPAを再び得るためには、該塩を一
旦分解して遊離の光学活性ICPA(目的とする光学活
性ICPAとは対掌体)を得、これについてラセミ化し
たのち再びアミンと塩を形成させたのち光学分割しなけ
ればならないという繁雑な操作を必要とするという問題
がある。
更に加えて、(A)の方法では高価な分割剤を使用し、
しかも光学純度の高いICPAを得るには光学純度の高
い分割剤を調製しなければならないという問題がある。
かかる問題を解決するためには、優先晶析による光学分
割が可能であって、しかも回収された光学活性体は通常
は安定であるが特定条件下において容易にラセミ化する
ことができ、かつ容易に光学活性なICPAとすること
のできる化合物が必要とされるが、従来このような化合
物は全く知られていなかった。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明は上記問題を解決し、光学活性なICPAを工業
的にも有利に製造することのできる新規な化合物とし
て、前記一般式(I)で示されるα−イソプロピル−p
−クロロフェニル酢酸エステル類(以下、ICPAエス
テルという)を提供するものである。
本発明のICPAエステルは、これを優先晶析すること
によって光学分割して所望の光学活性ICPAエステル
を分離、取得し、これを加水分解することにより容易に
光学活性なICPAを得ることができ、また光学分割後
の所望の光学活性ICPAエステルとは対掌体の光学活
性ICPAエステルは、これをたとえばジアザビシクロ
ウンデセン等の有機塩基で処理することにより、該エス
テルのままで容易にラセミ化することができるため、目
的とする光学活性なICPAを製造するための原料とし
て有利に再利用することができる。
かかる光学活性なICPAエステル(I)は、一般式
(II) (式中、Rは水酸基またはハロゲン原子を示す)で示さ
れるα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸類と一
般式(III) (式中、X1、X2およびX3は前記と同じ意味を有する) で示されるハロゲン化フェノール類を反応させることに
より容易に製造することができる。
ここで、原料となるα−イソプロピル−p−クロロフェ
ニル酢酸類(II)としてはICPAまたはその酸ハライ
ド(たとえば酸クロライド、酸ブロマイド)が使用され
るが、反応性の点から酸ハライドを用いるのがより好ま
しい。
ICPAからその酸ハライドを調製するには従来より公
知の一般的な方法が適用され、たとえばベンゼン、トル
エン、n−ヘキサン等の適当な溶媒中、γ−ピコリン等
の触媒の存在下に、ICPAを塩化チオニル等のハロゲ
ン化剤と反応させることにより行われる。
もう一方の原料であるハロゲン化フェノール類(III)
としては、たとえば2,4,6−トリクロロフェノール、2,
4,6−トリブロモフェノール、2,6−ジクロロ−p−クレ
ゾール等が例示される。
α−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸類(II)と
ハロゲン化フェノール類(III)とのエステル化反応
は、通常溶媒中、中和剤の存在または不存在下に反応さ
せることにより行われる。
溶媒としては反応に不活性であって、反応原料を溶解す
る性質を有するたとえばクロロホルム、塩化メチレン、
ベンゼン、トルエン、n−ヘキサン、石油エーテル、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が例示さ
れ、その使用量については特に制限されないが、一般的
にはα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸類(I
I)に対して1〜10重量倍である。さらに上記の溶媒と
水との混合物も反応溶媒として使用される。
原料としてICPAの酸ハライドを用いた場合には通常
中和剤(たとえばトリエチルアミン、ピリジン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、コリジン、ピコリン
等の有機塩基、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸リ
チウム等の無機塩基)が使用され、その使用量は通常I
CPAの酸ハライドに対して1〜5当量倍である。
反応溶媒として、例えばトルエン、テトラヒドロフラン
等の溶媒と水との混合物を使用するときはベンジルトリ
エチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ブチルアン
モニウムブロミド等の四級アンモニウム塩を触媒として
用いることもできる。
これら触媒の使用量は、通常、ハロゲン化フェノール類
(III)にたいして0.1〜20モル%である。
反応温度は通常−20℃〜100 ℃、好ましくは0℃〜50
℃である。
反応終了後、一般的後処理たとえば溶媒を除去し、必要
に応じて再結晶を行う等の方法で精製することにより、
目的とする光学活性なα−イソプロピル−p−クロロフ
ェニル酢酸エステル類(I)が好収率で得られる。
〈発明の効果〉 本発明のα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸エ
ステル類(I)は、これを優先晶析することによって光
学分割して所望の光学活性ICPAエステルを分離、取
得し、これを加水分解することにより容易に光学活性な
ICPAを得ることができ、また光学分割後の所望の光
学活性ICPAエステルとは対掌体の光学活性ICPA
エステルは、これをたとえばジアザビシクロウンデセン
等の有機塩基で処理することにより、該エステルのまま
で容易にラセミ化することができるため、光学活性なI
CPAを製造するための原料として有利に再利用するこ
とができる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明がこれ
らに限定されるものでないことはいうまでもない。
実施例 1 α−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸91.9gをト
ルエン 160mlに溶解し、これにγ−ピコリン48μlを加
えた。この溶液に40℃で塩化チオニル38mlを5分間で滴
下し、その後同温度で3時間攪拌した。
反応終了後、反応液を冷却し、水、10%炭酸ナトリウ
ム、水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥したのち溶媒を減圧留去して、淡黄色油状のα−
イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸の酸塩化物を得
た。
このα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸の酸塩
化物をクロロホルム300mlに溶解させる。別途、2,4,6−
トリブロモフェノール143 gとトリエチルアミン43.8g
を1200mlのクロロホルムに溶解させ、この溶液に先に調
製したクロロホルム溶液を室温で30分を要して滴下し、
その後1時間攪拌を行う。
反応終了後、反応液を水、飽和炭酸水素ナトリウム、水
で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
したのち溶媒を減圧留去する。
得られた油状物をヘキサン処理により結晶化させた後、
粗結晶をヘキサンから再結晶してα−イソプロピル−p
−クロロフェニル酢酸の2,4,6−トリブロモフェニルエ
ステルの無色結晶195g(収率85.5%)を得た。
融点: 106〜107 ℃ H−NMR:(CDCl3) δ:0.75(d,3H,J=6Hz)、1.15(d,3H,J=6Hz)、1.9〜2.8
(m,1H)、3.45(d,1H,J=10Hz)、7.4(S,4H)、7.6(s,2H) IR(CHCl3):1760cm-1 実施例 2 2,4,6−トリブロモフェノールに代えて2,4,6−トリクロ
ロフェノールを用いる以外は実施例1に準じて反応、後
処理を行い、α−イソプロピル−p−クロロフェニル酢
酸の2,4,6−トリクロロフェニルエステルを得た。
収率:71.8% 融点:79〜80℃ H−NMR:(CDCl3) δ:0.75(d,3H,J=6Hz)、1.15(d,3H,J=6Hz)、2.1〜2.8
(m,1H)、3.45(d,1H,J=10Hz)、7.3(S,6H) IR(CHCl3):1760cm-1 実施例 3 2,4,6−トリブロモフェノールに代えて2,6−ジクロロ−
p−クレゾールを用いる以外は実施例1に準じて反応、
後処理を行い、α−イソプロピル−p−クロロフェニル
酢酸の2,6−ジクロロ−p−トリルエステルを得た。
収率:58.7% 融点:66℃ H−NMR:(CDCl3) δ:0.75(d,3H,J=6Hz)、1.15(d,3H,J=6Hz)、2.0〜2.7
(m,1H)、2.25(s,3H)、3.5(d,1H,J=10Hz)、7.1(s,2H)、
7.3(s,4H) IR(CHCl3):1750cm-1 参考例 1 α−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸の2,4,6−
トリブロモフェニルエステル1.88gをヘキサン40mlに加
熱溶解したのち25℃に冷却した。
これに(+)−α−イソプロピル−p−クロロフェニル
酢酸の2,4,6−トリブロモフェニルエステル〔〔α▲〕
25 D▼+85.8゜(c=1.00,ヘキサン)100%ee〕の結晶
188 mgを接種し、25℃のまま1時間放置した。
その後、析出結果を濾取し、減圧乾燥して(+)−α−
イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸の2,4,6−トリ
ブロモフェニルエステル251mgを得た。
〔〔α▲〕25 D▼+76.2゜(c=1.16,ヘキサン)88.8
%ee〕 参考例 2 参考例1で得た(+)−α−イソプロピル−p−クロロ
フェニル酢酸の2,4,6−トリブロモフェニルエステル200
mgを6N塩酸4ml中で1時間還流させた。反応混合物
を冷却後トルエンで抽出を行い、水で洗浄した。有機層
を0.1N水酸化ナトリウム4mlで抽出し、このアルカリ
水層を6N塩酸でpH2に調製後トルエンで抽出を行っ
た。トルエン層を水洗後、減圧濃縮して(+)−α−イ
ソプロピル−p−クロロフェニル酢酸72.9mg(収率90.1
%)を得た。
〔〔α▲〕25 D▼+40.9゜(c=1.01,CHCl3),86.2%
ee〕 参考例 3 参考例1で得た瀘液〔(−)−α−イソプロピル−p−
クロロフェニル酢酸の2,4,6−トリブロモフェニルエス
テルを含む〕にジアザビシクロウンデセン0.82g を加え
た混合物を50℃で3時間加熱した。冷却後2N塩酸続い
て水で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。
乾燥剤を濾過後、溶媒を減圧留去して(±)−α−イソ
プロピル−p−クロロフェニル酢酸の2,4,6−トリブロ
モフェニルエステル1.70gを得た。
融点:106〜107 ℃ 〔〔α▲〕25 D▼+0.0゜(c=1.03,ヘキサン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 51/493 57/58 (56)参考文献 特開 昭60−81144(JP,A) 特開 昭56−158732(JP,A) 特公 昭56−11692(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、X1、X2およびX3はその全てがハロゲン原子であ
    るか、これらの内の2個がハロゲン原子であって他の1
    個が水素原子または低級アルキル基である) で示されるα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸
    エステル類。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、Rは水酸基またはハロゲン原子を示す) で示されるα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸
    類と一般式 (式中、X1、X2およびX3はその全てがハロゲン原子であ
    るか、これらの内の2個がハロゲン原子であって他の1
    個が水素原子または低級アルキル基である) で示されるハロゲン化フェノール類を反応させることを
    特徴とする一般式 (式中、X1、X2、およびX3は前記と同じ意味を有する) で示されるα−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸
    エステル類の製造法。
JP30691887A 1987-12-03 1987-12-03 α−イソプロピル−p−クロロフェニル酢酸エステル類およびその製造法 Expired - Fee Related JPH0662505B2 (ja)

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US07/279,095 US4983758A (en) 1987-12-03 1988-12-02 Process for producing an optically active α-isopropyl-p-chlorophenylacetic acid

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