JPH0663363A - 酸およびアルカリの製造方法 - Google Patents

酸およびアルカリの製造方法

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JPH0663363A
JPH0663363A JP22293192A JP22293192A JPH0663363A JP H0663363 A JPH0663363 A JP H0663363A JP 22293192 A JP22293192 A JP 22293192A JP 22293192 A JP22293192 A JP 22293192A JP H0663363 A JPH0663363 A JP H0663363A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】バイポーラ膜を使用した塩水溶液の電気透析に
おいて、透析槽の陽イオン交換膜、バイポーラ膜および
陰イオン交換膜の配列枚数が多くても、シールを完全に
行うことができ、連通孔を流れる液が漏洩することがな
く、特に陰イオン交換膜の損傷が防止できる方法を提供
すること。 【構成】陽極と陰極の間に陽イオン交換膜、バイポーラ
膜および陰イオン交換膜を順にガスケットを介して配列
させて、塩室、酸室およびアルカリ室を形成させ、塩室
に塩水溶液を供給して酸室およびアルカリ室から酸およ
びアルカリをそれぞれ取り出す酸およびアルカリの製造
方法において、ガスケットと膜の間に遮断板を挿入させ
る等の方法により上記膜およびガスケットに連穿された
塩水溶液、酸およびアルカリの連通孔の少なくとも1箇
所を閉塞させ、塩水溶液、酸およびアルカリの給排系統
を2系統以上とすることを特徴とする酸およびアルカリ
の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩水溶液のバイポーラ
膜電気透析により酸およびアルカリを製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】バイポーラ膜を使用した塩水溶液の電気
透析により、酸およびアルカリを生成させることは公知
である。例えば、陽イオン交換膜、バイポーラ膜および
陰イオン交換膜を順に複数配列させてなる三室式セル方
式は、特公昭32−3962号公報、特公昭33−69
63号公報、特開昭63−65912号公報などで知ら
れている。
【0003】こうした電気透析において、上記の膜はそ
れぞれガスケットを介して配列されており、このガスケ
ットが室枠となることにより電気透析槽には、塩室、酸
室およびアルカリ室の各透析室が形成されている。ここ
で、かかる電気透析槽の膜およびガスケットには、塩水
溶液、酸およびアルカリを給排液するために、液ごとに
給液系と排液系の連通孔が連穿されている。この連通孔
は、それぞれ液に対応した透析室の室枠となるガスケッ
トにおいて、潮道によりその透析室と通じている。従っ
て、こうした構造にある電気透析槽では、塩水溶液、酸
およびアルカリの各液は、まずそれぞれの給液系の連通
孔に供給され、該連通孔を流れることにより対応する透
析室の室枠となるガスケットに送られる。そうして、か
かるガスケットにおいて、潮道を通じてその透析室に給
液され電気透析に供される。透析後の各液は、潮道を通
じて排液系の連通孔を流れ排出される。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】こうした電気透析
槽において、連通孔の断面積は、透析を効率的に行うた
め透析槽の各膜の配列枚数を増やせば、それに応じて各
透析室への給排液総量が増大するため大きくなる。とこ
ろが、電気透析槽ではこうして連通孔の断面積が大きく
なった場合、ガスケットとイオン交換膜との密着面にお
いて、この密着による連通孔の液シールが不十分にな
り、目的とする透析室以外の室に液が漏洩することがあ
る。
【0005】ところで、前記バイポーラ膜を使用した塩
水溶液の電気透析では、アルカリ室は陽イオン交換膜と
バイポーラ膜で仕切られており、酸室は陰イオン交換膜
とバイポーラ膜とで仕切られている。このため、陽イオ
ン交換膜は常にアルカリと接触し、陰イオン交換膜は常
に酸と接触している。そこで、陽イオン交換膜はアルカ
リに強く、陰イオン交換膜は酸に強く作られている。し
かし、陽イオン交換膜は酸にもある程度強いが、陰イオ
ン交換膜はアルカリに極めて弱い。
【0006】従って、このバイポーラ膜を使用した電気
透析では、上記の如くに連通孔から液の漏洩が発生する
と、酸の連通孔を流れる酸が塩室に混入して塩室を仕切
る陽イオン交換膜と接触したり、また、アルカリの連通
孔を流れるアルカリが塩室に混入して塩室を仕切る陰イ
オン交換膜と接触することになり、特に陰イオン交換膜
が損傷する問題が生じていた。
【0007】こうした背景から、本発明は、バイポーラ
膜を使用した塩水溶液の電気透析において、透析槽の陽
イオン交換膜、バイポーラ膜および陰イオン交換膜の配
列枚数が多くても、連通孔を流れる液が漏洩することが
なく、特に陰イオン交換膜の損傷が防止できる方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するべく鋭意研究した結果、塩水溶液、酸およ
びアルカリの連通孔の少なくとも1箇所を閉塞させ、塩
水溶液、酸およびアルカリの給排系統を2系統以上とす
ることによって、上記目的を達成することができること
見出し、本発明を提供するに到った。
【0009】即ち、本発明は、陽極と陰極の間に陽イオ
ン交換膜、バイポーラ膜および陰イオン交換膜を順にガ
スケットを介して配列させて、塩室、酸室およびアルカ
リ室を形成させ、塩室に塩水溶液を供給して酸室および
アルカリ室から酸およびアルカリをそれぞれ取り出す酸
およびアルカリの製造方法において、上記膜およびガス
ケットに連穿された塩水溶液、酸およびアルカリの連通
孔の少なくとも1箇所を閉塞させ、塩水溶液、酸および
アルカリの給排系統を2系統以上とすることを特徴とす
る酸およびアルカリの製造方法である。
【0010】本発明においてバイポーラ膜を組み込んだ
電気透析槽としては、公知のものを何ら制限なく使用で
きる。例えば、図1に示すようなものをあげることがで
きる。即ち、図1は本発明に用いる代表的電気透析槽
を、アルカリの連通孔が膜およびガスケットに連穿され
る面で切断した断面図である。図1において陽極1と陰
極2との間には、バイポーラ膜(B)、陰イオン交換膜
(A)および陽イオン交換膜(C)の各膜がガスケット
3を介して順に配列されている。ここで、ガスケット3
は、図2に示すように一定の厚みを有し、中央部に通電
のための切欠部16を有した形状にある。従って、図1
に示す電気透析槽は、該ガスケットが室枠となることに
より、陽イオン交換膜(C)とバイポーラ膜(B)の間
にアルカリ室4が、バイポーラ膜(B)と陰イオン交換
膜(A)の間に酸室5が、陰イオン交換膜(A)と陽イ
オン交換膜(C)の間に塩室6が形成されている。ま
た、ガスケット3には、各透析室への塩水溶液、酸およ
びアルカリの給排液のため、上記切欠部16の上辺およ
び下辺に液ごとに給液系の連通孔7、8、9と排液系の
連通孔10、11、12が穿設されている。この連通孔
のうち、透析室に対応した液(図2ではアルカリ)が流
れる孔7、10は、潮道13、14により該透析室と通
じている。また、この連通孔は、バイポーラ膜(B)、
陰イオン交換膜(A)および陽イオン交換膜(C)の各
膜にも設けられている。従って、図1に示す電気透析槽
においてこの連通孔は、膜およびガスケットが多数配列
されて形成された積層体を貫いて設けられている。以上
の構造にある電気透析槽では、塩水溶液、酸およびアル
カリの各液は、まずそれぞれの給液系の連通孔7、8、
9に供給され、該連通孔を流れることにより、対応する
透析室の室枠となるガスケットに送られる。そうして、
かかるガスケットにおいて、潮道を通じてその透析室に
給液され電気透析に供される。透析後の各液は、潮道を
通じて排液系の連通孔10、11、12を流れ排出され
る。
【0011】電気透析槽の代表的な構成は、陽極−(C
−B−A−)n−C−陰極で示される。ここで、陽イオ
ン交換膜、バイポーラ膜および陰イオン交換膜などで構
成される最小の繰返単位をセルと称し、また、電極を除
いた膜、ガスケット、スペーサーの集合体をスタックと
称する。nはセルの繰返積層数である。本発明におい
て、nの数は特に制限されるものではないが、通常は、
50から300の範囲から選ばれる。特に本発明は、n
の数が150以上あるような大型のスタックを用いて電
気透析を行う場合において好適である。なお、バイポー
ラ膜は、通常、陰イオン交換体側を陽極側に、また、陽
イオン交換体側を陰極側に向けて使用される。
【0012】本発明の最大の特徴は、上記膜およびガス
ケットに連穿された塩水溶液、酸およびアルカリの連通
孔の少なくとも1箇所を閉塞させて液の流れを遮断し、
塩水溶液、酸およびアルカリの給排系統を2系統以上と
した点にある。それにより電気透析槽のセルの繰返積層
数が多い場合においても、各系統の連通孔の断面積を小
さくすることができるためにシールを完全に行うことが
でき、連通孔を流れる塩水溶液、酸およびアルカリの各
液の漏れを防止することができる。従って、酸の連通孔
を流れる酸が塩室に混入したり、また、アルカリの連通
孔を流れるアルカリが塩室に混入したりしてイオン交換
膜を損傷させることがない。
【0013】本発明において、連通孔を閉塞させる箇所
は特に制限されるものではないが、図1に示すようにス
タックの中央部付近の1箇所を閉塞させるのが最も一般
的である。この場合、電気透析の給排系統は、透析液
(図1ではアルカリ)が7aから供給され10aから排
出される系統と、透析液が7bから供給され10bから
排出される系統の2系統になる。また、閉塞方法は特に
制限されるものではないが、一般的には図1のようにガ
スケットおよび各膜と同じ大きさで、通電のための切欠
部のみが開口された遮断板15をガスケットと膜の間に
挿入させるのが好ましい。また、連通孔を穿設していな
いガスケットを使用することにより、貫通した連通孔を
任意の箇所で遮断する方法を採用しても良い。遮断板の
材質は、特に制限されるものではないが連通孔を流れる
酸、アルカリおよび塩水溶液に対して耐性を有している
ものが好ましい。通常、ポリエチレン、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル等のプラスチック材料やエ
チレン・プロピレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等
のゴム材料を用いるのが好ましい。これらの材料の硬度
は、特に制限されるものではないが、好適にはJISK
6301のスプリング式で測定した硬度が70〜90度
であるのがよい。また、遮断板の厚みは、特に制限され
るものではないが、好適には0.1〜2.0mmの範囲
であるのがよい。
【0014】上記の電気透析槽において、陽極および陰
極は水電解、食塩電解など電気化学工業で用いられる電
極が、何等制限なく用いられる。例えば、陽極材料とし
てはニッケル、鉄、鉛、白金または黒鉛等が、また、陰
極材料としてはニッケル、鉄、ステンレススチールまた
は白金等が好適に使用できる。
【0015】陽極室に供給する陽極液の種類は、陽極材
料の種類に応じて適宜選択することができる。これらの
組合せとして好ましいものを例示すると、例えば、次の
とおりである。ニッケルまたは鉄−水酸化ナトリウム水
溶液、鉛−硫酸水溶液、白金−硫酸または硫酸ナトリウ
ム水溶液、黒鉛−食塩水溶液を挙げることができる。ま
た、陰極材料と陰極液の組合せとして好ましいものは以
下のようである。ニッケル、鉄、またはステンレススチ
ール−水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウムまたは食塩水
溶液を挙げることができる。
【0016】本発明で用いる陽イオン交換膜は、特に限
定されず公知の陽イオン交換膜を用いることが出来る。
例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、
硫酸エステル基、リン酸エステル基を有するもの、さら
にこれらのイオン交換基の複数種類が混在した陽イオン
交換膜を使用できる。また、陽イオン交換膜は重合型、
縮合型、均一型、不均一型の別なく、また、補強心材の
有無や、炭化水素系のもの、フッ素系のもの、材料・製
造方法に由来する陽イオン交換膜の種類、型式などの別
なく如何なるものであってもよい。さらに、2N−食塩
水溶液を5A/dm2の電流密度で電気透析し、電流効
率が70%以上の実質的に陽イオン交換膜として機能す
るものであれば、一般に両性イオン交換膜と称されるも
のであっても本発明の陽イオン交換膜として使用でき
る。また、陽極室に接する陽イオン交換膜は、フッ素系
のものを使用することが好ましい。
【0017】本発明で使用されるバイポーラ膜は、陽イ
オン交換膜と陰イオン交換膜とが張り合わさった構造を
した複合イオン交換膜である。そのようなバイポーラ膜
としては、特に制限されず公知の膜を使用することがで
きる。その製造方法としては、次のようなものが知られ
ている。例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを
ポリエチレンイミン−エピクロルヒドリンの混合物で張
り合わせ硬化接着する方法(特公昭32−3962号公
報)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とをイオン交換
性接着剤で接着させる方法(特公昭34−3961号公
報)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを微粉のイオ
ン交換樹脂、陰または陽イオン交換樹脂と熱可塑性物質
とのペースト状混合物を塗布し圧着させる方法(特公昭
35−14531号公報)、陽イオン交換膜の表面にビ
ニルピリジンとエポキシ化合物とからなる糊状物質を塗
布し、これに放射線照射することによって製造する方法
(特公昭38−16633号公報)、陰イオン交換膜の
表面にスルホン酸型高分子電解質とアリルアミン類を付
着させた後、電離性放射線を照射架橋させる方法(特公
昭51−4113号公報)、イオン交換膜の表面に反対
電荷を有するイオン交換樹脂の分散系と母体重合体との
混合物を沈着させる方法(特開昭53−37190号公
報)、ポリエチレンフィルムにスチレン、ジビニルベン
ゼンを含浸重合したシート状物をステンレス製の枠には
さみつけ、一方の側をスルホン化させた後、シートを取
り外して残りの部分にクロルメチル化、次いでアミノ化
処理する方法(米国特許3562139号明細書)、ま
た陰イオン交換膜と陽イオン交換膜との界面を無機化合
物で処理し、両膜を接合する方法(特開昭59−472
35号公報)などである。
【0018】本発明で用いる陰イオン交換膜は、特に限
定されず公知の陰イオン交換膜を用いることが出来る。
例えば、4級アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミ
ノ基、3級アミノ基、さらにこれらのイオン交換基が複
数混在した陰イオン交換膜を使用できる。また該陰イオ
ン交換膜は重合型、縮合型、均一型、不均一型の別な
く、また、補強心材の有無や、炭化水素系のもの、フッ
素系のもの、材料・製造方法に由来する陰イオン交換膜
の種類、型式などの別なく如何なるものであってもよ
い。さらに2N−食塩溶液を5A/dm2の電流密度で
電気透析し、電流効率が70%以上の実質的に陰イオン
交換膜として機能するものであれば、一般に両性イオン
交換膜と称されるものであっても本発明の陰イオン交換
膜として使用できる。陰イオン交換膜は酸を透過させ易
い傾向があるので、酸を透過させにくい陰イオン交換膜
使用することが好ましい。
【0019】本発明において電気透析の対象として使用
される塩は、電気透析により塩分解を行って生成する酸
およびアルカリが水溶液を形成するものであれば、有機
塩および無機塩を問わず何等制限なく使用できる。塩を
構成する陽イオンとしては、例えば、ナトリウム、カリ
ウム、リチウム、アンモニウムイオン等がある。また塩
を構成する陰イオンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素の各ハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸
イオン、乳酸イオン等がある。
【0020】本発明における電気透析の方法としては、
酸室およびアルカリ室は、それぞれの室に供給する液の
タンクを設けて、それぞれの室と液のタンクの間でそれ
ぞれの液を循環させる方法を好適に採用することができ
る。
【0021】生成してきた酸またはアルカリを抜き出す
方法としては、下記に示す方法を好適に採用できる。
【0022】1.始めに薄い酸またはアルカリを仕込ん
でおいて酸またはアルカリを生成させ、所定の濃度にな
ったときに酸またはアルカリを所定量抜き出して水を補
充し、初期の酸またはアルカリ濃度にするといういわゆ
るバッチ式方法。
【0023】2.予め所定濃度の酸またはアルカリを仕
込んでおき、通電時に通電電気量に応じて連続的に水を
添加することにより所定濃度の酸またはアルカリをオー
バーフローさせるという連続方法。
【0024】塩水溶液も酸およびアルカリと同様にし
て、塩室と塩タンクとを塩水溶液循環ラインで結び、塩
室から排出された塩水溶液を塩タンクを通して再び塩室
に循環しながら脱塩していく方法が採用される。
【0025】通常のイオン交換膜電気透析においては、
塩水溶液、酸水溶液、あるいはアルカリは電槽の下部か
ら供給されて上部から排出される。しかしながら、バイ
ポーラ膜電気透析においては、酸およびアルカリは電槽
の上部から供給し下部から排出するのが好ましい。なぜ
ならば、酸およびアルカリは電槽内でその濃度が上昇
し、それらの溶液は濃度が高くなるほど比重が大とな
る。従来法のように電槽の下部から上部に液を供給する
と、電槽の入口付近より出口付近の方が比重が大きくな
ってしまい、電槽内で対流が発生してしまう。ところ
が、電槽の上部から下部へ液を供給する場合は、下部に
進むほど濃厚な酸、アルカリになるため電槽内で内部対
流が発生せず、さらに、電槽内で最も濃度の高い液を外
部に取り出すことが可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、透析槽のセルの繰返積
層数が多い場合においても、連通孔の断面積を小さくす
ることができるためシールを完全に行うことができ、該
連通孔を流通する液の漏洩が防げ、酸の連通孔を流通す
る酸が塩室に混入して塩室を仕切る陽イオン交換膜と接
触したり、また、アルカリの連通孔を流通するアルカリ
が塩室に混入して塩室を仕切る陰イオン交換膜と接触す
ることがない。従って、本発明によれば、特に陰イオン
交換膜の損傷を防止することができ、電気透析を長期に
わたって安定して行うことができる。
【0027】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するために下記に
実施例および比較例を掲げて説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。
【0028】実施例1 バイポーラ膜は次のようにして得た。即ち、ビニルベン
ジルクロリド50部、スチレン35部、純度50%のジ
ビニルベンゼン15部、ベンゾイルパーオキサイド2
部、スチレンオキサイド2部およびアクリロニトリル−
ブタジエンゴム5部からなる粘稠なポリマー溶液を調製
した。このポリマー溶液をガラス板間において、窒素雰
囲気中の70℃で16時間の加熱重合を行って高分子膜
状物を得た。次に、この高分子膜状物を96%硫酸に6
0度で10分間浸漬し、膜状物の表面にスルホン酸基を
導入した。さらに、トリメチルアミン−アセトン−水
(1:1:8)混合溶液中に置いて、30℃で1日処理
して、膜状物の内部に陰イオン交換基を導入し陰イオン
交換膜を得た。この表面がスルホン化された陰イオン交
換膜と徳山曹達社製陽イオン交換膜(商品名、CM−
1)の間に、5%ポリビニルアルコールと5%グルタル
アルデヒドの等量よりなる混合物を塗り、50℃にて加
熱プレスを1時間行って接着し、バイポーラ膜を得た。
また、陰イオン交換膜および陽イオン交換膜は、徳山曹
達社製のもの(商品名、AMH,CL−25T)を用い
た。
【0029】バイポーラ膜電気透析槽は、図1に示すよ
うに、1対の陰陽極間に陽イオン交換膜C、バイポーラ
膜Bおよび陰イオン交換膜Aが順番にそれぞれ204
枚、200枚、200枚(陽イオン交換膜、バイポーラ
膜、陰イオン交換膜の有効膜面積はいずれも100dm
2)配置され、アルカリ室4、酸室5および塩室6が形
成されたフィルタープレス型バイポーラ膜電気透析槽を
使用した。このバイポーラ膜電気透析槽には、膜および
ガスケットに塩水溶液、酸およびアルカリの各連通孔
が、給液系と排液系とでそれぞれ、塩水溶液の連通孔が
3個、酸の連通孔が2個、アルカリの連通孔が2個づつ
連穿されている。そうして、このバイポーラ膜電気透析
槽には、スタック中央部の塩室の室枠となるガスケット
と陽イオン交換膜の間に、ポリエチレン製でJISK6
301のスプリング式で測定した硬度が85度で厚みが
1.0mmの遮断板15が挿入されている。その結果、
このバイポーラ膜電気透析槽は、上記膜およびガスケッ
トに連穿されている塩水溶液、酸およびアルカリの各連
通孔が該遮断板15により閉塞されており、各透析液の
給排系統が2系統形成されている。また、各連通孔の断
面積は、塩水溶液の連通孔が11.25cm2(給液系
または排液系ごとの総断面積;35.75cm2)、酸
の連通孔が2.5cm2(前記総断面積;5cm2)、ア
ルカリの連通孔が2.5cm2(前記総断面積;5c
2)であった。
【0030】アルカリ室には、4%水酸化ナトリウム水
溶液を0.5cm/秒の線速度で、給液系の連通孔7
a、7bから供給し排液系の連通孔10a、10bから
排出させて循環した。通電中はイオン交換水を連続的に
加えることで水酸化ナトリウムの濃度を4%に保った。
酸室には、5%硫酸水溶液を0.5cm/秒の線速度
で、上記アルカリ室の場合と同様に給排液し循環した。
通電中はイオン交換水を連続的に加えることで硫酸の濃
度を5%に保った。陽極室と陰極室はそれぞれ硫酸ナト
リウム水溶液5リットル(490gの硫酸ナトリウムを
含む)を循環した。塩室には14.2%硫酸ナトリウム
を5cm/秒の線速度で、上記アルカリ室の場合と同様
に給排液し、循環した。なお、この電気透析槽の運転に
おいて、塩水溶液、酸およびアルカリの各連通孔内を流
れる液の流速は、塩水溶液の連通孔が125cm/秒、
酸の連通孔が90cm/秒、アルカリの連通孔が90c
m/秒であった。
【0031】40℃、電流密度10A/dm2で電気透
析を行った。スタック電圧検出用の電極17および18
を陽極室および陰極室に挿入し、測定されたスタック電
圧をセル積層数で割って求めたセル電圧は、電気透析開
始直後は2.5ボルトであり、720時間運転後も変わ
りがなかった。また、その後、電気透析槽を解体して陰
イオン交換膜を観察したが、アルカリによる損傷は全く
受けていなかった。
【0032】比較例 バイポーラ膜電気透析槽に遮断板15を挿入しない以外
は、実施例1と全く同様にして電気透析を行った。この
場合、酸、アルカリおよび塩水溶液の給排系統は1系統
であるため、各透析室へ透析液を実施例1の線速度で供
給するためには、それぞれの連通孔の断面積は実施例1
で形成されているものの2倍の大きさが必要であった。
この電気透析においてセル電圧は、電気透析開始直後は
2.5ボルトであったが、240時間運転後は3.0ボ
ルトに上昇していた。また、その後、電気透析槽を解体
して陰イオン交換膜を観察したところ、アルカリにより
変色し、膜が脆くなっていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、三室式電気透析槽をアルカリの連通孔
が膜およびガスケットに連穿される面で切断した断面図
である。
【図2】図2は、ガスケットの斜視図である。
【符号の説明】
A 陰イオン交換膜 B バイポーラ膜 C 陽イオン交換膜 1 陽極 2 陰極 3 ガスケット 4 アルカリ室 5 酸室 6 塩室 7(7a、7b)、8、9 給液系の連通孔 10(10a、10b)、11、12 排液系の連通孔 13 給液系の潮道 14 排液系の潮道 15 遮断板 16 切欠部 17、18 スタック電圧検出用の電極 19 アルカリの供給ライン 20 アルカリタンク 21 アルカリの循環ライン 22 電圧計

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極と陰極の間に陽イオン交換膜、バイポ
    ーラ膜および陰イオン交換膜を順にガスケットを介して
    配列させて、塩室、酸室およびアルカリ室を形成させ、
    塩室に塩水溶液を供給して酸室およびアルカリ室から酸
    およびアルカリをそれぞれ取り出す酸およびアルカリの
    製造方法において、上記膜およびガスケットに連穿され
    た塩水溶液、酸およびアルカリの連通孔の少なくとも1
    箇所を閉塞させ、塩水溶液、酸およびアルカリの給排系
    統を2系統以上とすることを特徴とする酸およびアルカ
    リの製造方法。
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CN114558452A (zh) * 2021-04-06 2022-05-31 济南惠成达科技有限公司 一种脱除脱硫胺溶液中热稳定盐的系统及其应用

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