JPH0664011B2 - 超伝導材料から成る試料の電気伝導度検出方法及び装置 - Google Patents

超伝導材料から成る試料の電気伝導度検出方法及び装置

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JPH0664011B2
JPH0664011B2 JP2505310A JP50531090A JPH0664011B2 JP H0664011 B2 JPH0664011 B2 JP H0664011B2 JP 2505310 A JP2505310 A JP 2505310A JP 50531090 A JP50531090 A JP 50531090A JP H0664011 B2 JPH0664011 B2 JP H0664011B2
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coil
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、超伝導材料から成る試料の電気伝導度を求
めるための方法及び装置に関する。
超伝導材料の電気伝導度の測定は、その他の測定法、例
えばマイスナー・オクセンフェルト効果を利用した測定
法と並んで超伝導材料の転移温度やその他の特性を決定
するために非常に重要であり、近年高温超伝導体として
知られているセラミックスの発見以来新しい超伝導組成
物を求める際や既に知られている高温超伝導体の検査や
試験目的に適用する際にも同様に重要である。
その場合所謂「無接触」測定方法、即ち、検査すべき試
料がどのような種類の電子回路にも電気的に直接接触す
る必要のない測定方法が特に重要となってきている。こ
のような測定方法としては、例えば検査すべき試料を高
周波交流電流を加えたコイル装置の磁界中に置く渦流測
定法が挙げられる。このような超伝導材料の渦流測定の
ための方法並びに装置はヨーロッパ特許出願第337253号
に紹介されている。この場合コイル装置は発振回路の周
波数決定要素である振動回路の一部を構成する。測定量
はコイル装置の磁界中に存在する試料によって影響を受
ける振動回路の共振周波数である。その場合重要なこと
は、磁界によって試料の中に渦流が誘起され、この渦流
自体がコイル装置に誘導作用を及ぼしそのインダクタン
スを変化させるということである。インダクタンスの変
化から直接振動回路の共振周波数の変化が生じ、従っ
て、コイル装置に試料を近づけると、共振周波数の変化
から試料の電気的特性を帰納的に推論することが可能と
なる。共振周波数の変化の量は当然に試料の電気的特性
だけでなく、その形状、コイル装置の形状及びコイル装
置と試料の配置関係にも依存する。このような渦流測定
で得られることになる情報は一義的には質的なものであ
るが、試料とコイル装置の形状や配置関係を固定しかつ
特性のわかっている材料の試料との比較測定によって事
情によっては量的な計測も考えられる。
しかしながら、ヨーロッパ特許出願第337253号による方
法を精密測定に適用するのには制約がある。即ち、伝導
度が非常に大きくなると、測定されるべき量が検査すべ
き材料の電気伝導度の本来重要なパラメータに僅かにし
か依存しないからである。コイル装置の磁界は試料の中
に電流分布に従う高周波渦流を誘起し、この渦流は伝導
度が充分高いときに限り、主としてコイル装置と試料と
の配置関係にのみ依存する。試料によって影響されるコ
イル装置のインダクタンスは、試料の電気伝導度が、超
伝導状態に入ったときのように、全ての限界を越えて大
きくなると、漸近線的に一定値に近づく。試料の温度が
その材料に応じた転移温度以下に下がると、インダクタ
ンスは、試料中の電流分布が例えば局部的に限られた超
伝導領域の発生に基づいて変化する程度に変化するに過
ぎない。従ってこの方法の感度は材料の超伝導相と非超
伝導相との間の転移範囲では極めて小さい。従って、こ
の方法は簡単であるため質的な、それ程精密さを要しな
い測定には適用できるが、転移温度近くでの超伝導材料
の電気伝導度に関する量的なデータを得るためには適当
でない。
本発明は従って超伝導材料の電気伝導度の測定方法であ
って、超伝導相と非超伝導相との間の転移温度範囲にお
ける電気伝導度の測定も高い感度でかつそれに応じた高
い精度で可能であり、しかも渦流測定方法のすべての特
長を失うことのないものを提供することをその課題とす
る。
この課題は、本発明によれば、インダクタンスを有する
コイル装置とキャパシタンスを有するコンデンサ装置と
から成り、インダクタンスの変化及び/或いはキャパシ
タンスの変化によって調整可能な共振周波数並びに共振
抵抗を持つ並列共振回路を利用して超伝導材料から成る
試料の電気伝導度を検出する方法において、次の工程、
即ち、 a)試料をコイル装置に近づけて、試料にコイル装置中
に作られる磁界が貫通するようする、 b)共振周波数並びに共振抵抗をそれぞれ測定するとと
もに共振抵抗が所定の目標値に等しくなるように共振周
波数を調整する、 c)共振抵抗が目標値に等しい条件の下で共振周波数を
測定することにより電気伝導度を検出する、 以上の工程を含むことによって解決される。
この発明の重要な特徴は、検査すべき材料の電気伝導度
に敏感に依存するパラメータをできるだけ高い精度でも
って測定することである。この発明は、コイル装置の磁
界中に導電性の試料を挿入するとコイル装置のインダク
タンスが変化するだけでなく、試料中に生ずる渦流損に
基づいてオーム抵抗も変化するという認識を基本として
いる。コイルと試料とから成る構成は一次巻線とオーム
抵抗を接続した二次巻線とを備えた変圧器として模擬さ
れ、この場合コイルは一次巻線であり、二次巻線とオー
ム抵抗とは試料を模擬する。この変圧器モデルは、試料
が絶縁された巻線でなく、寧ろ連続した電流分布を持つ
ものとし、その上二次巻線とオーム抵抗とが分離された
要素でないときに簡単化される。試料が挿入されるコイ
ルのインダクタンスを表す目的にはこのモデルは問題な
く適用できる。試料の伝導率が充分高い限り、その磁界
中に試料が置かれているコイルは損失のないコイルとオ
ーム抵抗の直列接続として表すことができる。この無損
失コイルのインダクタンスはその場合試料が近づいてい
ない本来のコイルのインダクタンスに較べて減少されて
おり、このインダクタンスの減少は主としてその構成の
位置関係に原因し、無損失コイルに直列されているオー
ム抵抗はしかしながら損失抵抗とこの損失抵抗に逆比例
する項の和に等しい。これに相当した比例定数はその場
合本来のコイルのインダクタンスの外にその構成の位置
的関係から生ずる要因も含んでいる。従って、試料に原
因する抵抗は、試料の電気伝導度が非常大きい場合にも
それに依存する量である。すべての限界を越えた伝導
度、即ち、超伝導に入った状態では、抵抗は零になり、
この損失抵抗の測定に関して試料の電気伝導度を求める
ためには、この非常に小さい量を充分な精度で計測する
ことのできる測定方法が必要である。
試料によって決まる小さなコイル損失抵抗を簡単確実に
測定可能な量に変換するのは、この発明によれば、コイ
ルと損失抵抗から成る直列回路にコンデンサ装置を並列
接続して損失を伴う並列共振回路を形成することによっ
て行われる。コイルの損失抵抗によって一方では共振周
波数が、他方では並列共振回路の共振抵抗が、即ち、並
列共振回路が共振周波数を持つ交流電圧が印加されたと
き示す電気抵抗が影響される。損失を伴う並列共振回路
の共振抵抗は、理想的な場合のように、無限に高いわけ
ではなく、損失抵抗とこの損失抵抗に逆比例する項との
和に等しい値を持っている。コイルのインダクタンス及
びコンデンサ装置のキャパシタンスを適当に選択するこ
とにより損失抵抗に対する比較的小さな値が共振抵抗に
対する測定可能な値に変換される。
この発明の他の特徴は、並列共振回路に共振周波数を持
つ交流電圧を印加することにより直接測定し、さらに共
振回路に流れる電流を求める特に正確な共振抵抗測定方
法を適用することである。このための出発点は、共振回
路の共振抵抗は損失抵抗だけでなく、インダクタンスに
もキャパシタンスにも関係することにある。キャパシタ
ンス及び/或いはインダクタンスを外部から調整するこ
とにより回路の共振抵抗は所定の値に保持され、キャパ
シタンス及び/或いはインダクタンスの変更によって生
ずる共振周波数の変化は、非常に高い精度で測定可能で
あるから、試料の電気伝導度の測定量として利用され
る。
この発明における並列共振回路の共振周波数及び/或い
は共振抵抗の測定のため並列共振回路は発電機から交流
信号が印加される。共振周波数を求めるには交流電流信
号の周波数は、例えば並列共振回路に加わる交流電圧の
一定の電圧振幅を維持したまま並列共振回路に供給され
る交流電流の電流振幅が最小となるように調整される。
次いで共振抵抗が電圧振幅と電流振幅の商として求めら
れる。
この発明の方法の特に好ましい実施態様は、並列共振回
路が少なくとも共振周波数の測定のために電子的振動が
作られる発振器の要部を構成することを特徴とする。並
列共振回路に起こされる電子的振動は周波数として正確
に共振周波数を持ち、従ってこの共振周波数は容易にそ
して直接適当な周波数測定装置により求められる。
共振抵抗を求めるには、発振器の範囲内において周波数
を決定する並列共振回路の信号の量を制限することが利
用される。発振回路は、常に、周波数を決定する共振回
路の正の共振抵抗に接続されこれを補償する負のオーム
抵抗として考えられる。振動を起こすために負の抵抗の
大きさは、負の抵抗と共振抵抗との合成から負の抵抗が
生ずるように選ばれねばならない。発振器に常に存する
ノイズにより振動は惹起されるが、振動の振幅は、これ
を制限する手段がないと、全ての限界を越えて大きくな
ることがある。振動の振幅の制限は、最も簡単には発振
器に何らかの過負荷が起こるようにすることにより行わ
れる。この結果負の抵抗が変化し、抵抗は振動の振幅の
増大と共に共振抵抗に近づき、振幅のそれ以上の増大が
抑制される。並列共振回路における振動制限のための好
ましい方法は、例えば電圧振幅を所定の値に安定化する
ことである。その場合共振抵抗の測定には、並列共振回
路に流れる電流の電流振幅だけが決定されなければなら
ない。またこれに代わる方法としては並列共振回路に供
給される電流の電流振幅を所定値に安定化する。この場
合共振抵抗は電圧振幅から得られる。この方法は特に好
ましい方法である。電圧振幅でもって直接共振抵抗に直
接比例する値が測定されるからである。
この発明による方法のすべての実施態様においては、並
列共振回路の共振周波数は数MHzの大きさに、即ち約1MH
zないし20MHzの間の範囲、好ましくは約2MHzないし10MH
zの間の範囲に選ばれる。共振周波数のこのような選択
は第一にはインダクタンス及びキャパシタンスの良好に
実現可能な大きさにより決まる。なおその際インダクタ
ンスの大きさが先ず決定する大きさである。強磁性鉄心
を使用しないで巻回された数cmの代表的寸法を持つコイ
ルは約0.1μHから約1μHまでの大きさのインダクタ
ンスを有し、上述の大きさの共振周波数を持つ共振回路
に最も適している。
この発明による方法の特徴は、例えば超伝導性材料がそ
の転移温度以下の温度に冷却され、非超伝導性相から超
伝導性相に移行する際に生ずるような非常に小さな電気
伝導度の測定に適用する場合に特に良好に利用される。
なかんずく公知の酸化性高温超伝導体からなる材料は常
磁性相から超伝導性相への連続転移状態を示す。これに
対しては高い電気伝導度に対する高い感度を考慮してこ
の発明による方法でもって特に良く対処される。このた
めこの発明により定められる共振周波数は超伝導性材料
からなる試料の転移温度の範囲における温度に関係して
決定される。試料の転移温度のすぐ近くにおける電気伝
導度の状態はこの依存性を検討することによって特に容
易に求められる。
この発明の対象はまた超伝導性材料からなる試料の電気
伝導度を求めるための装置であり、次の構成要素、即
ち、 a)インダクタンスを有し、試料が挿入される磁界を形
成するコイル装置、 b)キャパシタンスを有し、コイル装置とで共振周波数
と共振抵抗とを持つ並列共振回路を形成し、その際共振
周波数がインダクタンスの変化及び/或いはキャパシタ
ンクの変化によって調整可能である少なくとも1つのコ
ンデンサ装置、 c)並列共振回路に加わる電圧振幅を持つ交流電圧及び
並列共振回路に供給される電流振幅を持つ交流電流によ
り特徴づけられた共振周波数を持つ電子的振動を並列共
振回路に励起する発電機、 d)共振抵抗が測定可能で、共振周波数が調整可能で、
さらに共振周波数を共振抵抗とともにかつ共振抵抗に対
する所定の目標値に、共振抵抗が目標値と偏倚している
場合共振周波数を調整することによって共振抵抗と目標
値との一致が行われ得るように制御可能にする制御装
置、及び e)共振周波数が測定可能な周波数測装置、 を備えたものである。
この様な装置はこの発明による方法を実施するために特
に適している。共振周波数の調整は、−これは試料を挿
入することによって起こる共振周波数の変化を意味する
ものではない−可制御コンデンサのキャパシタンスを機
械的に或いは電子的に変更することによって、コイルの
インダクタンスを機械的に或いは他の方法で変更するこ
とによって、或いはこのような方法の組合わせによって
行われる。このようなことを可能にするコイル及びコン
デンサの形状は多数公知であり、その適用についても専
門家には周知である。並列共振回路に加えられる交流電
流信号の場合によって必要な制御は既に言及されてお
り、この発明による装置においても行われ得る。
この発明による装置の重要な要素は、並列共振回路の共
振周波数を殆ど自動的に、即ち、並列共振回路の共振周
波数が所定の目標値に等しくなるように調整する制御装
置である。このような制御装置は、最も簡単な場合、入
力量の時間的経過に関する積分に比例する出力量を出す
回路から成る。適当に設定したPI調節器もまた使用する
こともできる。入力量としては共振抵抗の測定値と共振
抵抗の目標値との差がとられる。出力量は例えば並列共
振回路の周波数決定要素を調整するための制御電圧であ
る。周波数決定要素としては2つのキャパシタンスダイ
オードから成る構成が好適である。
この発明による装置の有利な実施態様は、その他の実施
態様とは関係なく、発電機が並列共振回路と接続されて
発振器を構成し、並列共振回路が共振器の周波数決定要
素であることを特徴とする。このような装置はほぼ自動
的に作動可能であり、電気電導度の測定は共振周波数の
測定に限られ、その他の調整は必要ない。
共振器の中では周波数決定の並列共振回路に、既に述べ
たように、共振抵抗、正のオーム抵抗を補償する負のオ
ーム抵抗が並列接続される。この発明による装置の特に
有利な実施態様は、発振器の負抵抗の最低値を設定可能
とすることによって達成される。このようにして発振器
の運転条件は測定すべき試料及びコイル装置の位置関係
により与えられる状態に最適に適合され、そして電気伝
導度測定の感度の向上が可能となる。
この発明による装置における周波数測定装置の最適な選
択として周波数計が挙げられる。周波数計で達成される
測定精度は非常に高いので、周波数の測定が電気伝導度
の測定誤差に実際上関係しないからでる。
既に述べたように、並列共振回路の共振周波数に対する
周波数範囲の選択は、約1MHzないし20MHzの間の範囲、
特に約2MHzないし10MHzの間の範囲がよい。
この発明による装置の有利な実施態様においては、いず
れの場合においても、コイル装置は試料を挿入できる内
部領域を有する少なくとも1つのコイルを持つ。コイル
の内部領域はコイルによって生ずる磁界が特に大きく、
従ってこの内部に挿入された試料によるコイル装置の特
性への影響も特に大きい。コイル装置はその場合単一
の、ほぼプリズム状の或いはほぼ円筒状のコイルから成
ることもできる。このようなコイルはさらにその内部に
ほぼ均一な磁界を作るので、これによりコイル内での試
料の位置決めも比較的問題とならないという付加的な利
点も得られる。同様に有利なコイル装置は比較的平ら
な、同心状に巻回されたコイルを互いにある間隔をおい
て配置したヘルムホルツ・コイル対である。2つのコイ
ル間には同様に磁界がほぼ均一となる領域ができ、この
領域は比較的“開放された”コイル装置に原因して非常
に良好に得られる。このことは、試料が周囲に対して、
例えば熱絶縁のため遮蔽されねばならないような場合に
特に重要である。
この発明による装置におけるコイル装置の前記のものと
代わり得る構成は、並列共振回路のコイルとしてほぼ平
面のループを使用するものである。このようなループの
使用により、例えばループを表面上に動かすことで比較
的大きな表面を走査可能でかつその電気的伝導度につい
て検討可能な装置が得られる。
この発明の有利な適用範囲に関して薦められることは、
この発明による装置のいずれの実施例においても、試料
を所定の温度に保持設定するための温度調整装置、特に
冷却装置を、並びに試料の熱絶縁のための遮蔽装置を備
えるようにすることである。公知の超伝導材料の転移温
度は100K以下の温度範囲にある。従って試料の温度調
整、特に慎重にコントロールされた温度調整のため、適
切な冷却装置の外に適当に設計された遮蔽装置、通常は
真空遮蔽が不可欠である。
図に示された実施例に基づきこの発明をさらに説明す
る。
図1は試料と並列共振回路並びに冷却装置との配置関係
を示し、図2はコイル装置としてのヘルムホルツ・コイ
ル対を試料とともに、図3は試料の広がった面を測定す
るためのコイル装置を、図4はこの発明を利用して得ら
れた代表的な測定結果を、図5はこの発明による装置の
部分的に簡略化した回路図を示す。
図1において1は超伝導材料から成る試料を示し、この
試料はコイル10の内部領域13に置かれている。コイル10
は並列共振回路2のコイル装置3の主要な部分を構成す
る。並列共振回路2はコイル装置3とコンデンサ装置
4、この例では機械的或いは電気的に可調整のコンデン
サから成る。並列共振回路2は発電機7に接続されてお
り、これらの装置全体がこの発明による方法を実施する
ために関係する。コイル10内には、図において矢で示す
磁界5が作られ、この磁界は試料1を貫通している。こ
れにより試料1内に渦流が生じ、この渦流はコイル10の
インダクタンスに影響し、コイル10のパラメータを定め
ることにより測定可能である。試料1は温度調整装置16
の冷却片18に接しており、この温度調整装置はこの例で
は例えば液体窒素のような冷却媒体を内蔵した容器より
成り、これに冷却片18が接続されている。冷却片18に
は、容器と試料1との間に、導電接続されたヒータ巻線
から成る加熱装置19が設けられ、これにより試料1の温
度がある程度変えられるようになっている。試料1の温
度を設定するために冷却片18はさらに温度センサ20、例
えば熱電対を備えている。温度調整装置16と試料1とは
遮蔽装置17、特に真空容器により包囲されており、この
真空容器により試料1と温度調整装置16とは周囲から絶
縁されている。
図2及び図3にはコイル装置3の別の実施例が示されて
いる。図2は第一のコイル11と第二のコイル12とから成
り、これらのコイルが電気的に直列接続されかつ同心的
にある間隔を置いて配置されたヘルムホルツ・コイル対
を示す。コイル11,12の間の内部領域14には試料1が冷
却片18もしくは他の保持装置に接して支持されている。
図3は平らな面状ループ15を持つコイル装置3を示し、
このコイル装置は平面状の試料1を検査するのに適して
いる。なおこの場合ループ15或いは試料1の適当な案内
装置により両者の相対的な運動が可能とされている。
図4はこの発明の方法により得られる代表的な測定値を
示す。横軸には試料1の温度Tを、縦軸には並列共振回
路の測定された共振周波数Fをとってある。第一の曲線
21は従来の技術による測定方法で得られた測定結果であ
る。試料の臨界温度TCを越える領域では並列共振回路の
共振周波数Fはほぼ一定である。その際生ずる周波数変
化は試料内の電気的特性の変化によるだけでなく、並列
共振回路自体に対する温度の影響、例えば熱的に起きる
インダクタンス値の変化、保持装置の熱膨張、収縮に基
づくコイル装置内の試料の移動等々によっても起こる。
従って測定装置は伝導度の測定前に慎重に試料を装着す
ることなく寸法規定して、試料が存在することに基づく
効果を装置側により起こる効果から分離できるようにさ
れねばならない。試料が転移温度TCに達すると並列共振
回路の共振周波数は、予期どおりその値が高くなる方向
に著しく変化する。この共振周波数の著しい変化は、試
料内の渦流の著しい上昇をもたらす超伝導状態が生じた
ことに直接原因する。図4の第二の曲線22はこの発明に
よる測定の結果である。この曲線に示されるように、転
移温度TCを越えた領域での周波数変化は比較的小さい
が、それでも従来の技術による測定方法の場合の周波数
変化よりはっきり大きく落ち込み、転移温度TCを下回る
と周波数変化はその値を約25%にまで急激に減少する。
この発明による測定方法の感度の高いことは従ってはっ
きりしており、前述したように、その理由は、超伝導性
を決定する量に直接逆比例しかつこの値が零になる場合
にもこの量に対してなお依存性があるパラメータが測定
されることによる。
図5はこの発明を実現するためコイル装置3とコンデン
サ装置4とから成る並列共振回路2がどのように結線さ
れるかを示す。コイル装置3は概略的に示されている。
実際にはコイル或いはコイル装置がその都度の適用例に
応じて選ばれる必要がある。コンデンサ装置4としては
2つのキャパシタンスダイオードの逆接続が使用されて
いる。これにより、電圧を印加することによりそのキャ
パシタンスを変えることのできるコンデンサが形成され
る。並列共振回路2は発振器6中に組み込まれており、
この発振器は、並列共振回路2中に作られる電子的振動
が各発振器6中における振幅制限のために必要な過負荷
現象に殆ど影響を受けないように設計されている。発振
器6は演算増幅器で構成されるが、このことは実際の適
用に対して並列共振回路2の共振周波数が充分低いとき
にのみ実現し得る。しかしながら演算増幅器は、高い周
波数においても確実に機能する活性型の電子素子、例え
ば電界効果型トランジスタを用いた装置等によっても代
替可能である。並列共振回路2に加わる交流電圧は絶縁
増幅器23の入力側に導かれ、その出力側に同一振幅の交
流電圧を生じ、この電圧は並列共振回路2の影響を受け
ることなく回路の他の部分に導かれる。この電圧はさら
にドライバー25の入力側に達する。このドライバーは電
位計増幅器として接続された演算増幅器から成り、並列
共振回路2に印加される交流電流を生ずる。絶縁増幅器
23の出力側とドライバー25の入力側との間には2つの逆
並列接続されたダイオードから成る制限器24があり、こ
の制限器はドライバー25の入力側に加わる交流電圧をそ
の極性に関係なく制限器24のダイオードの各々にかかる
導通電圧に応じて制限する。
これによりドライバー25から並列共振回路2に流れる交
流電流の制限も達成される。ドライバー25によって供給
される電流の振幅と絶縁増幅器23の入力側に加わる電圧
との関係は、正常運転時最高大量の電流が供給されるよ
うに設定されている。共振抵抗を所定の値に安定化する
ための並列共振回路2の本発明による同調は制御装置8
によって行われる。この制御装置8は、絶縁増幅器23の
出力側に接続され並列共振回路2に加わる交流電圧の振
幅を決めることのできる整流器を有している。この整流
器で得られた電圧は振幅の測定値と与えられる目標値と
の差を形成する演算増幅器に導かれる。この目標値を与
えるには前記の演算増幅器の対応の入力側にその目標値
に相当する直流電流を加えることによって行われる。こ
の演算増幅器の出力側には、PI調節器の機能を持ちかつ
並列共振回路2の共振周波数を調整するためコンデンサ
装置4のキャパシタンスを変える直流電圧を供給する回
路が接続されている。発振器6にはさらに周波数測定装
置9、即ち周波数計が接続されている。発振器6と制御
装置8は殆ど自動的に作動するので、この発明による方
法を適用するために必要な装置は試料をコイル装置3に
挿入するための装置と、試料の温度を調整するための装
置と、測定値を周波数測定装置から取り出すための装置
だけである。
この発明は超伝導材料から成る試料の電気伝導度を求め
る方法及び装置であって、従来技術に比して感度を著し
く上げることができ、そして転移温度の近くの温度領域
での伝導度の経過を量的に評価することのできるものを
提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パイニガー、ミヒアエル ドイツ連邦共和国 D―5828 エンネペタ ル ブレツカーフエルダーシユトラーセ 198 (56)参考文献 特開 昭53−195(JP,A) 特開 平2−49155(JP,A) 特開 昭60−190873(JP,A) 特開 昭59−187204(JP,A)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インダクタンスを有するコイル装置(3)
    とキャパシタンスを有するコンデンサ装置(4)とから
    成り、インダクタンスの変化及び/或いはキャパシタン
    スの変化によって調整可能な共振周波数並びに共振抵抗
    を持つ並列共振回路(2)を使用して、次の工程、即ち a)超伝導材料から成る試料(1)をコイル装置(3)
    に近づけて、試料(1)にコイル装置(3)中に生ずる
    磁界(5)が貫通するようにする、 b)共振周波数並びに共振抵抗をそれぞれ測定するとと
    もに共振抵抗が所定の目標値に等しくなるように共振周
    波数を調整する、及び c)共振抵抗が目標値に等しい条件の下で共振周波数を
    測定することにより電気伝導度を検出する、 以上の工程を行うことを特徴とする超伝導材料から成る
    試料の電気伝導度の検出方法。
  2. 【請求項2】並列共振回路(2)が、少なくとも共振周
    波数を測定するために、並列共振回路(2)に加わる電
    圧振幅を持つ交流電圧及び並列共振回路(2)に供給さ
    れる電流振幅を持つ交流電流により特徴づけられた電子
    的振動が作られる共振器(6)の要部を構成している請
    求の範囲1記載の方法。
  3. 【請求項3】電圧振幅が所定値に維持され、共振抵抗を
    測定するために電流振幅が決定される請求の範囲2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】電流振幅が所定値に維持され、共振抵抗を
    測定するために電圧振幅が決定される請求の範囲2記載
    の方法。
  5. 【請求項5】インダクタンス及びキャパシタンスは、共
    振周波数が約1MHzないし20MHzの範囲に、特に約2MHzな
    いし10MHzの範囲にあるように設定される上記請求の範
    囲の1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】超伝導材料が転移温度を持ち、この転移温
    度の領域における電気伝導度の温度依存性は、試料
    (1)が数回その都度転移温度の範囲の温度にされ、共
    振周波数が共振抵抗に対する所定値を維持した状態で測
    定されるように決められる上記請求の範囲の1つに記載
    の方法。
  7. 【請求項7】次の構成要素、即ち、 a)インダクタンスを有し、試料(1)の置かれる磁界
    (5)を作るコイル装置(3)、 b)キャパシタンスを有し、コイル装置(3)とで共振
    周波数と共振抵抗とを持つ並列共振回路(2)を形成
    し、その際共振周波数がインダクタンスの変化及び/或
    いはキャパシタンスの変化によって調整可能である少な
    くとも1つのコンデンサ装置(4)、 c)並列共振回路(2)に加わる電圧振幅を持つ交流電
    圧及び並列共振回路(2)に供給される電流振幅を持つ
    交流電流により特徴づけられた共振周波数を持つ電子的
    振動を並列共振回路(2)に励起する発電機(7)、 d)共振抵抗を測定可能で、共振周波数を調整可能で、
    並びに共振周波数を共振抵抗とともにかつ共振抵抗に対
    する所定の目標値に、共振抵抗が目標値と偏倚している
    場合共振周波数を調整することによって共振抵抗と目標
    値との一致が行われ得るように制御可能にする制御装置
    (8)、及び e)共振周波数を測定可能とする周波数測装置(9)、 を備えることを特徴とする超伝導材料から成る試料の電
    気伝導度の検出装置。
  8. 【請求項8】発電機(7)は並列共振回路(2)に接続
    されて発振器(6)を構成する請求の範囲7記載の装
    置。
  9. 【請求項9】発振器(6)は並列共振回路(2)に並列
    接続された負のオーム抵抗を持ち、この抵抗は並列共振
    回路(2)に加わる交流電圧とともに単調に増大する値
    と調整可能な最低値を持つ請求の範囲8記載の装置。
  10. 【請求項10】周波数測装置(9)は周波数計である請
    求の範囲7ないし9の1つに記載の装置。
  11. 【請求項11】インダクタンス及びキャパシタンスは、
    共振周波数が約1MHzないし20MHzの範囲に、特に約2MHz
    ないし10MHzの範囲にあるように設定される請求の範囲
    7ないし10の1つに記載の装置。
  12. 【請求項12】コイル装置(3)は、試料(1)を挿入
    可能な内部領域(13;14)を有する少なくとも1つのコ
    イル(10;11;12)を持つ請求の範囲7ないし11の1つに
    記載の装置。
  13. 【請求項13】コイル装置(3)は内部領域(13)を有
    するほぼプリズム形状の、特にほぼ円筒形状の単一コイ
    ル(10)を持つ請求の範囲12記載の装置。
  14. 【請求項14】コイル装置(3)は第一のコイル(11)
    と第二のコイル(12)とから成るヘルムホルツ・コイル
    対として構成され、第一のコイル(11)と第二のコイル
    (12)との間に内部領域(14)が形成される請求の範囲
    12記載の装置。
  15. 【請求項15】コイル装置(3)は試料(1)が近づき
    得るほぼ平らな環状ループ(15)を持つ請求の範囲7な
    いし11の1つに記載の装置。
  16. 【請求項16】試料(1)を所定の温度にするための温
    度調整装置(16)、特に冷却装置並びに試料(1)の温
    度調整のための遮蔽装置(17)を備えた請求の範囲7な
    いし15の1つに記載の装置。
JP2505310A 1990-04-09 1990-04-09 超伝導材料から成る試料の電気伝導度検出方法及び装置 Expired - Lifetime JPH0664011B2 (ja)

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