JPH06650A - コンタクトチップ及びその製造方法 - Google Patents

コンタクトチップ及びその製造方法

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JPH06650A
JPH06650A JP4188682A JP18868292A JPH06650A JP H06650 A JPH06650 A JP H06650A JP 4188682 A JP4188682 A JP 4188682A JP 18868292 A JP18868292 A JP 18868292A JP H06650 A JPH06650 A JP H06650A
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copper
powder
chromium
wear
contact tip
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JP4188682A
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Tadaaki Yamada
忠昭 山田
Akifumi Fujiwara
昭文 藤原
Masataka Noguchi
昌孝 野口
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F3/00Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
    • B22F3/20Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces by extruding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
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    • B22F3/20Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces by extruding
    • B22F2003/206Hydrostatic or hydraulic extrusion

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性及び耐摩耗性が優れていて、狙い位置
のズレ等による融合不良等の溶接欠陥の発生を防止する
ことができるコンタクトチップ及びその製造方法を提供
する。 【構成】 内側部1を銅粉/クロム粉の比率が98.5/1.
5〜90/10からなる銅粉とクロム粉との混合物を素材と
して構成し、外側部2をタフピッチ銅又は無酸素銅で構
成した複合材からなる。このコンタクトチップは、外側
部となるビレット内に、内側部となる銅粉及びクロム粉
の混合物を装入し、蓋を電子ビーム溶接して封入した
後、静水圧押し出しすることにより、製造することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスシールドワイヤによ
る溶接分野で使用されるコンタクトチップ及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンタクトチップは、1.0重量%
未満のクロムを含有するクロム銅合金で成形されてい
る。このコンタクトチップはワイヤ送給系の最先端にあ
り、ワイヤを溶接点に導く役割と、ワイヤに電気を供給
する役割とを有している。このため、溶接を継続してい
くと、コンタクトチップの先端は給電中に発生する抵抗
発熱と、アーク熱によって加熱され、熱によって材料が
軟化しやすい。このコンタクトチップの構成材料の軟化
により、溶接ワイヤの送給時に、ワイヤとコンタクトチ
ップとの間で凝着現象が生じて、摩耗を起こし、所謂ア
ブレージョン摩耗を起こす。
【0003】このように、コンタクトチップを使用して
溶接していくと、コンタクトチップの先端が摩耗する
が、ガスシールドワイヤによる溶接の場合は、従来、半
自動溶接で実施されることが多く、溶接時にコンタクト
チップが多少摩耗しても、操作者がワイヤの狙い位置を
修正することができるため、コンタクトチップの摩耗は
大きな問題とはなっていない。
【0004】しかしながら、近時、溶接ロボットの普及
が盛んになってきた。この溶接ロボットの場合には、溶
接途中で、狙い位置を修正できないため、ガスシールド
ワイヤによる溶接時のコンタクトチップの摩耗が問題と
なってきている。これは溶接時にコンタクトチップの先
端が摩耗すると、図5に示すように、ワイヤの狙い位置
がずれてくるため、融合不良等の溶接欠陥が発生してし
まうためである。図5中、ワイヤを破線にて示すよう
に、被溶接物2間の開先3の所定位置に向けてコンタク
トチップ1の狙い位置を定めているが、実際はコンタク
トチップの摩耗により、図中実線にて示すように、狙い
位置がずれ、開先3を溶かすことができない。この狙い
位置のズレを修正しないと、融合不良等が発生してしま
う。
【0005】このため、長時間溶接してもコンタクトチ
ップ先端の摩耗が少なく、コンタクトチップの先端の摩
耗に起因してワイヤの狙い位置が初期設定から外れるこ
とを防止でき、溶接欠陥の発生を防止できるコンタクト
チップの開発が要望されている。
【0006】このコンタクトチップの摩耗を防止するた
めに、コンタクトチップの先端に硬度が高い材料を埋め
込むことが多数提案されている(例えば、特開平1-2591
58、特開昭63-154270、特開平1-258870、特開昭61-2168
67)。また、ワイヤと接触する部分にクロム含有量が高
い銅合金の中子部を配置したものも提案されている(特
開平1-181979)。
【0007】一方、従来、コンタクトチップは溶解法で
クロムと銅との合金を製造し、それを棒状に伸線したも
のから機械加工又は鍛造して製造されていた。この方法
でコンタクトチップを製造すると、できあがるものは均
一な組成のものである。均一な組成のコンタクトチップ
においては、耐摩耗性を向上させるために、一般に、合
金成分を上げるような成分調整が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
ように、コンタクトチップの先端に硬度が高い材料を埋
め込んだものは、通電性が劣るという難点があり、耐摩
耗性の改善効果自体も少ない。また、後者のように、ワ
イヤと接触する部分にクロム含有量が高い銅合金の中子
部を配置したものにおいても、合金元素を増加させると
硬度は上昇するものの、導電率が減少して、これも摩耗
に関しては大きな改善効果が得られないという問題点が
ある。
【0009】また、前述の従来の製造方法では、硬度が
増加するものの、合金成分量の増加と共に導電率が低下
していき、使用時にコンタクトチップの発熱量が増加し
てしまい、摩耗量を減少させることができないという問
題点を有していた。
【0010】また、特開平1−259158、特開昭63-15427
0、特開平1-258870、特開昭61-216867に開示されている
ように、コンタクトチップの摩耗を減少させるために、
セラミックスを使用することは、硬度を高くすることは
できても、セラミックスの導電率が低いので、摩耗量は
さほど改善されない。また、特開昭63-72483、特開平1-
181942のように中子を圧入又はネジ込みで装着すると、
熱の移動及び発熱に差がでてくるし、コストがかかるた
め実用的ではない。このため、現状で製品化されている
大部分のコンタクトチップは、クロムを0.7重量%含有
する銅合金の溶解品を加工したものである。このため、
従来方法によって製造されたコンタクトチップは、耐摩
耗性が不十分である。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、導電性及び耐摩耗性が優れており、狙い位
置のズレ等による融合不良等の溶接欠陥の発生を防止す
ることができるコンタクトチップ及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンタクト
チップは、直径が0.8〜1.6mmのガスシールドワイヤ用の
コンタクトチップにおいて、内側部を銅粉/クロム粉の
比率が98.5/1.5〜90/10からなる銅粉とクロム粉との
混合物を素材として構成し、外側部をタフピッチ銅又は
無酸素銅で構成した複合材からなることを特徴とする。
【0013】本発明に係るコンタクトチップの製造方法
は、外側部がタフピッチ銅又は無酸素銅で構成され、内
側部が銅粉及びクロム粉の混合物を主成分として構成さ
れたビレットを、静水圧押出した後、伸線加工すること
を特徴とする。
【0014】
【作用】本願発明者らは、種々の材料でコンタクトチッ
プを作成し、硬度と導電率に着目して実験研究し、その
硬度及び導電率がそのコンタクトチップの耐摩耗性に及
ぼす影響について調べたところ、硬度と導電率との積
と、コンタクトチップの摩耗量との間には、図1に示す
ような相関関係があることが判明した。即ち、図1は横
軸にビッカース硬度と導電率との積をとり、縦軸にコン
タクトチップの摩耗量をとって、両者の関係を示すグラ
フ図である。この図に示すように、ビッカース硬度と導
電率との積が大きくなるにつれて、コンタクトチップの
摩耗量が著しく低減される。
【0015】そこで、本願発明においては、図2に示す
ように、コンタクトチップの構造を、内側部1と外側部
2との複合管構造にし、内側部1に硬度が高く且つ導電
率が高い材料を使用し、外側部2に熱伝導率及び電気伝
導率が高い材料を使用する。このように、内側部1と外
側部2の材料を使い分けることにより、コンタクトチッ
プ全体の熱の発生を抑制し、その摩耗を減少させる。図
2は、本願発明のコンタクトチップの一例を示す図であ
り、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。な
お、符号3は、コンタクトチップを溶接機に取り付ける
ためのネジである。また、内側部1内には溶接ワイヤが
挿通される。
【0016】外側部2の材質は熱伝導率及び電気伝導率
が高いタフピッチ銅又は無酸素銅を使用する。また、内
側部1の材質としては、クロム粉と銅粉を混合した混合
物を使用し、更にこの混合物にグラファイト又はMoS
2を混合してもよい。
【0017】次に、本発明のコンタクトチップの数値限
定理由について説明する。
【0018】クロム量 従来のようにクロムと銅を溶解した合金を内側材として
使用すると、その合金中のクロム量の増加に従って、硬
度が上昇すると共に、導電率が低下する。しかし、クロ
ム粉と銅粉との粉末混合体を静水圧押出しによって焼結
した場合は、銅とクロムとが合金化していないために、
電気は銅部を通って流れるので、導電率は銅とクロムと
が合金化した場合に比して高い。また、耐摩耗性につい
ては、クロム部分が担うため、耐摩耗性も合金かした場
合に比して高い。このため、従来の溶解材と、本発明の
焼結材とは摩耗に対して基本的に異なる挙動をする。
【0019】本発明のコンタクトチップは内側部は焼結
材で構成されている。この内側部におけるクロム量は、
クロム粉と銅粉の総量を100%とした場合に、1.5乃至10
重量%(以下、%は重量%)である。クロム量が1.5%
未満の場合は、市販品より摩耗量が多い。そして、クロ
ム量が1.5%以上になると摩耗量が減少し、10%までは
良好であるが、10%を超えると通電性に問題がでてく
る。このため、クロム量は1.5乃至10%にする。
【0020】グラファイト量 特公昭63-72483に記載されているように、金属結合質グ
ラファイトをコンタクトチップ先端にネジ又は圧入によ
って一体化する方法がある。しかし、ネジ又は圧入によ
る方法では、接触面における発熱及び吸熱に問題があ
り、本発明のように静水圧押出し法により、グラファイ
トをクロム粉と銅粉に混合した内側材を外側材のタフピ
ッチ銅材で作ったビレットに装入した後、静水圧押出し
で線材にして、これを機械加工してコンタクトチップと
する。このとき、0.5%以下では効果が少なく、5%以上
になると摩耗量が大きくなる。
【0021】MoS2 MoS2を焼結材に装入すると、アーク安定性が改善さ
れる。MoS2の添加量が0.5%以下の場合は、アーク安
定効果がなく、逆に、MoS2が5%以上になると、逆に
アーク安定性が悪くなる。
【0022】断面面積比率 なお、コンタクトチップの先端における内側部分と外側
部分との断面面積比率は、内側部が33〜66%の範囲とな
るようにすることが好ましい。
【0023】粉末粒度 また、ビレットの中空部に装入する粉末は、銅粉とクロ
ム粉との混合物であるが、銅粉の粒度は74μm以下が最
大60%であり、105〜149μmが最大30%、400μm以上
は含まないものを使用することが好ましい。また、クロ
ム粉は74μm以下が80%、105〜149μmが最大30%、40
0μm以上は含まないものが好ましい。
【0024】製造方法 上述の如く構成されるコンタクトチップは、以下のよう
にして製造される。タフピッチ銅又は無酸素銅の鋳塊
を、図3に示すように、中空状に加工してビレット5を
得る。このビレット5に、硬度が高いクロム粉末と導電
率が高い銅粉末とを混合し、更に必要に応じてMoS2
及びグラファイトを混合した混合物6を装入する。その
後、蓋7をビレット上に載置し、電子ビーム溶接8によ
り蓋7をビレット5に溶接して、混合物6を真空封止す
る。次いで、これを加工しやすい温度に昇温し、静水圧
押出し法により内側材の混合物6を焼結させると共に、
この内側材を外側材のタフピッチ銅又は無酸素銅からな
るビレット5と接合させるが、ビレット内部が真空であ
るため、その接合は金属的に清浄な金属結合が行われて
おり、両者間の熱の移動及び電流の移動はスムーズに行
われている。
【0025】表1に示すように、高クロムのほうが耐摩
耗性が良好であり、また、図3に示すように内側材と外
側材の比率も通電時のコンタクトチップの発熱量をコン
トロールし、且つ、耐摩耗コンタクトチップとしての性
能を満足するために重要なファクターであることを確認
できた。
【0026】なお、直径が0.8〜1.6mmの範囲を外れるガ
スシールドワイヤは実用性が乏しいため、本発明の範囲
外とする。
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例について溶接試験を実
施してその比較例及び従来例と比較して説明する。
【0028】先ず、本発明の実施例に係るコンタクトチ
ップの製造方法について更に詳細に説明する。図4
(a)に示すように、一端が閉塞した形状の有底筒状の
ビレット5を加工する。一方、(b)に示すように、銅
粉末とクロム粉末とを混合し、(c)に示すように、こ
の混合物6をビレット5内に装入する。そして、ビレッ
ト5の開口部を蓋7により閉塞し、この蓋7を電子ビー
ム溶接によりビレット5に溶接接合する。
【0029】この場合に、銅粉末とクロム粉末の粒度
は、導電率と硬度の双方を高めるために、以下に設定す
ることが好ましい。即ち、ビレット5の中空部に装入す
る粉末は、銅粉とクロム粉との混合物であるが、銅粉末
の粒度は74ミクロン以下が最大60%であり、105〜149ミ
クロンが最大30%、400ミクロン以上は0%であるものを
使用する。また、クロム粉は74ミクロン以下が80%、10
5〜149ミクロンが最大30%、400ミクロン以上は含まな
いものを使用する。これを配合比率で所定の範囲に秤量
し、混合器で均一になるように混合する。
【0030】次いで、図4(d)に示すように、混合粉
末を封入したビレットを静水圧押出する。この場合に、
加熱温度は800〜950℃とするのが好ましい。加熱温度が
800℃より低い場合は、変形抵抗が大きく、押出しの負
荷が高くなると共に、粉末の素材の焼結が不十分とな
る。一方、温度が950℃より高い場合は、結晶粒が粗大
化してしまう。従って、加熱温度は800〜950℃とする。
押出し比は、内部の粉末が焼結し、この内側部と外側部
とが金属結合で一体化するためには、大きい程好まし
い。このため、押出比は6以上にすることが好ましい。
一方、押出比の上限は設備により制限を受ける。
【0031】その後、この静水圧押し出し材を、図4
(e)に示すように、伸線加工してリダクションをかけ
る。この押出し後の伸線加工により更にリダクションを
かけ、最終的に例えば直径が11mmの複合伸線にする。そ
の後、図4(f)に示すように、所定のコンタクトチッ
プ形状に機械加工する。この複合線の内部の組織をEP
MA等を使用して観察すると、クロムは銅と合金化せず
に銅地の中に分散しており、電流は銅地を通って流れる
ことが考えられ、耐摩耗性は銅地中に分散しているクロ
ムが受け持っていることがわかる。このため、本実施例
方法により製造されるコンタクトチップは、導電性が優
れていると共に、耐摩耗性も優れている。
【0032】次に、本発明の実施例に係るコンタクトチ
ップの特性を、従来品及び比較例と比較した結果につい
て説明する。下記表1はこの溶接試験の条件を示す。ま
た、各実施例及び比較例のコンタクトチップの外側部に
はタフピッチ銅を使用した。一方、内側部は銅粉、クロ
ム粉、グラファイト粉、MoS2の静水圧押出しにより
形成されたものであるが、本試験では、下記表2に示す
ように、内側部のこれらの粉末の混合比率と、内側部と
外側部との比率を変えて試験した。市販のコンタクトチ
ップ(従来品)は、本発明とは異なり一体型であり、表
1に示す溶接条件での摩耗量は、表2に示すように13.1
mgである。また、コンタクトチップの摩耗とコンタクト
チップ先端の孔の変形には相関関係があるので、以下は
摩耗量で各実施例及び比較例の耐摩耗性を比較する。
【0033】この耐摩耗性試験及びアーク安定性試験の
結果を、表2に示す。溶解材である市販品(従来品)の
合金組成と同一組成の比較例(No.1)では、従来品の場
合よりも摩耗量が大きくなるが、クロムの添加量を増加
させると、実施例(No.2,3,4)のように、摩耗量が減少
する。しかし、クロム量を増やし過ぎると、比較例(N
o.5)のようにアーク安定性が劣化し、融着現象を起こ
してコンタクトチップ内でワイヤがトラップされ、送給
がストップする。
【0034】本発明のように静水圧押出しで作成した複
合材をもとにコンタクトチップを製造する場合は、内側
部の厚さと外側部の厚さのバランスが、コンタクトチッ
プ内での通電による発熱と、コンジェットチューブへの
熱の逃げ量に影響する。そして、コンタクトチップの温
度が上がるように構成すると摩耗が増加する。逆に、発
熱を低下させるために内側部を薄くしすぎると、内側部
が摩耗し、この内側部の摩耗によって発生した穴がタフ
ピッチ銅の外側部まで進行する。そうすると、タフピッ
チ銅は耐摩耗性が低いので、摩耗が急速に進行し、全体
的にみて摩耗が多くなる。このことは表2の実施例No.4
と、比較例No.6,9及び実施例No.7,8の結果から明かで
ある。
【0035】また、使用後のコンタクトチップ内の摩耗
状況をEPMAで観察したところ、摩耗の形態はアブレ
ージョン摩耗であることが明かであった。そこで、銅と
クロムの粉末にC及びMoS2を添加してワイヤとコン
タクトチップとの接触面におけるアブレージョン摩耗を
防止することを試みた。その結果、表2のNo.10,14に
示すように、MoS2及びCの添加量が夫々0.5%未満で
はアブレジョーン摩耗に対する効果は出てこない。しか
し、MoS2及びCが夫々0.5%を超えると、潤滑性能が
向上し、表2のNo.11,12,15,16に示すように、摩耗
量が減少する。しかし、MoS2とCとは添加量の増加
に伴う特性の変化には違いがあり、MoS2を5%以上添
加すると表2のNo.17に示すように、アークの安定性が
なくなる。また、Cも5%以上添加すると、表2のNo.13
に示すようにコンタクトチップの摩耗量が多くなる。更
に、CとMoS2の2種を添加した場合でも、表2のNo.
19〜21に示すように、C,MoS2の単体と同様の効果
を示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】次に、銅粉末とクロム粉末の粒度が耐摩耗
性に及ぼす影響について説明する。下記表3は、この粉
末粒度と摩耗量及びアーク安定性との関係を示す。但
し、溶接条件はコアードワイヤの直径が1.2mm、溶接電
流が280A、アーク電圧が34V、ワイヤ突き出し長さが2
5mm、溶接速度が30cm/分である。
【0039】この表3から明らかなように、銅粉とし
て、粒度が74μm以下が最大60%、105〜149μmが最大
30%、400μm以上は含まないものを使用し、クロム粉
として、粒度が74μm以下が80%、105〜149μmが最大
30%、400μm以上は含まないものを使用した場合(No.
3)には、アークが安定すると共に、摩耗量も少ない。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る溶接
ワイヤ用コンタクトチップは、従来のクロム銅に比較し
て、導電性及び耐摩耗性の双方が優れ、溶接用コンタク
トチップとして極めて優れた特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬度及び導電率と、コンタクトチップ摩耗重量
との関係を示すグラフ図である。
【図2】本発明の実施例に係るコンタクトチップを示す
図である。
【図3】このコンタクトチップの製造方法を示す模式図
である。
【図4】本発明の実施例方法を工程順に示す模式図であ
る。
【図5】従来のコンタクトチップの欠点を説明する模式
図である。
【符号の説明】
1;内側部 2;外側部 3;ネジ部 5;ビレット 6;混合物 7;蓋 8;電子ビーム溶接

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径が0.8〜1.6mmのガスシールドワイヤ
    用のコンタクトチップにおいて、内側部を銅粉/クロム
    粉の比率が98.5/1.5〜90/10からなる銅粉とクロム粉
    との混合物を素材として構成し、外側部をタフピッチ銅
    又は無酸素銅で構成した複合材からなることを特徴とす
    るコンタクトチップ。
  2. 【請求項2】 C及びMoS2の1種又は2種を前記内
    側部の材料に総計で0.5〜5.0重量%添加したことを特徴
    とする請求項1に記載のコンタクトチップ。
  3. 【請求項3】 外側部がタフピッチ銅又は無酸素銅で構
    成され、内側部が銅粉及びクロム粉の混合物を主成分と
    して構成されたビレットを、静水圧押出した後、伸線加
    工することを特徴とするコンタクトチップの製造方法。
JP4188682A 1992-06-23 1992-06-23 コンタクトチップ及びその製造方法 Pending JPH06650A (ja)

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