JPH0665113B2 - 低温遠赤外線放射体 - Google Patents

低温遠赤外線放射体

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JPH0665113B2
JPH0665113B2 JP62155030A JP15503087A JPH0665113B2 JP H0665113 B2 JPH0665113 B2 JP H0665113B2 JP 62155030 A JP62155030 A JP 62155030A JP 15503087 A JP15503087 A JP 15503087A JP H0665113 B2 JPH0665113 B2 JP H0665113B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電熱カーペット、電熱毛布、電熱敷布、電熱
座布団、防寒服等のように人体が接触して暖を採る低温
暖具用品に利用される低温遠赤外線放射体に関する。
〔従来の技術とその問題点〕
従来から暖房に用いられている赤外線ストーブ、赤外線
コタツ等は、セラミックス焼結体をニクロム線発熱体等
で、800℃以上に加熱して赤外線を放射させる仕掛けで
ある。従来の赤外線ストーブ、赤外線コタツ等の場合
は、人間は、その発熱体から必要な距離をおいて暖を採
るので、発熱体の温度が高くても支障はなかった。けだ
し、人間の体温を37℃とした場合、ウィーンの変位則の
公式(μm=2898/T)によればその波長は9.34μmで
あるから、人体が欲する健康波長は8.21μm〜9.25μm
である。即ち、40℃〜80℃がもっとも有効といえる。
従来のセラミックス焼結体は、800℃に加熱されたと
き、2.7μmの近赤外線を放射する。近赤外線は人体に
反射し、刺激的な熱さを感じさせるだけで人間の健康に
有効とはいえない。
こんにち、もっとも効率のよい赤外線放射体として注目
されている各種セラミックスのピーク放射温度は、次に
掲げるとおり極めて高い。
1.ZrO2(ジルコニア) …800℃ 2.SiO2(シリカ) …800℃ 3.TiO2(チタニア) …600〜1000℃ 4.CaCO3(マグネシア) …800℃ 5.BeO(ベリリア) …800℃ 6.Al2O3(アルミナ) …200〜2000℃ 人体と接触して暖を採る電熱カーペット、電熱毛布等の
標準加熱温度は60℃である。上に掲げるセラミックスを
60℃の温度に加熱した場合、人体に有効な遠赤外線が放
射されるとは限らない。
なお、従来の赤外線放射体の素材はセラミックス及び粘
土である。即ち、石の粉、土の粉、酸化鉄などの粉であ
り、その粉の比重は2〜6にも及ぶ。
最近の寝具は軽くなる傾向にあり、その寝具である電熱
毛布や電熱敷布にセラミックスを用いた場合、その重さ
は数倍となり実用化(商品化)は難しい。
本発明の第1の目的は、人体の健康に最も有効な波長8.
21μm〜9.25μmの遠赤外線を安価に得る点にあり、第
2の目的は、軽量であって寝具や防寒用衣服に応用して
使い心地のよい製品を実現する点にあり、第3の目的
は、廃物利用・不用品活用にあり、第4の目的は、人体
に接触する低温暖具用品に応用可能な可撓性・柔軟性・
安定性に富んだ発熱体を提供する点にある。
〔問題点を解決するための手段〕
第1の発明は、動物又は植物の油脂を主成分とする低温
遠赤外線放射体である。
第2の発明は、植物の粉体、動物又は植物の油脂、を組
合わせて用いた低温遠赤外線放射体である。
〔作用〕
一般に上記低温暖具用品は40℃〜80℃(標準60℃)に加
熱されるが、このような低温の熱を受けると、人体が最
も欲する8.21μm〜9.25μmの波長の遠赤外線を放射す
る。
〔実施例〕
以下、図示の実施例に基づき本発明を詳説する。
まず、本発明の応用例から説明すると、3はひも状遠赤
外線放射構造体であって、この構造体3は、第1図に一
部剥離して示す如く、芯糸6の外周に螺旋状に発熱線7
を巻付けると共にその外部から絶縁体8を被覆して電熱
線部9を形成し、該電熱線部9に本発明に係る低温遠赤
外線放射体10を外装する。そして、該低温遠赤外線放射
体10は、内部の電熱線部9からの熱を受けて遠赤外線を
放射する後述の材質と構造からなっている。なお、本発
明に於て、「低温」とは40℃〜100℃をいう。かつ、
「遠赤外線」とは、日本遠赤外線協会の定義にならって
3μm以上をいうものとする。
第3図に示す具体例では、この遠赤外線放射体10は、遠
赤外線を放射する後述の材質からなる繊維又はテープ11
の横巻きから構成する。これは、柔軟性・可撓性に優れ
ている。
次に、第4図に示す具体例では、後述の材質の繊維を編
組をもって、遠赤外線放射体10としており、柔軟性・可
撓性が大きい利点がある。
次に、第5図に示すように、後述の材質のものを熱可塑
化し、押出成型によって電熱線部9にチューブ状に被覆
して、遠赤外線放射体10とするも望ましいことである。
また、第6図に示すように、後述の材質から構成された
粉体又は溶化物を、絶縁体8の上から塗装して、被覆膜
状に遠赤外線放射体10とするも好ましい。
次に、第2図は第10図に示す電熱カーペット1に用いら
れる絶縁ヒータとしての具体例である。
即ち、第10図に於て、矩形状のカーペット本体2の内部
には蛇行状にひも状遠赤外線放射構造体3が介装され、
かつ温度制御器4及び電源コード5に接続される。そし
て、第2図に示す如く、芯糸6にはまず温度感知線12を
螺旋状に巻設し、その上から高分子サーミスタ層13を被
覆し、これに発熱線7を螺旋上に巻設すると共に絶縁体
8を被覆して、電熱線部9を構成し、この上から可撓性
の遠赤外線放射体10を、被覆する。そして、一般的に言
えば、このひも状遠赤外線放射構造体3は直径が約1〜
4mm程度の細径の紐状のものである。第2図のものはこ
の他に電熱毛布や電熱敷布等にも使用される。
次に、第7図と第8図はさらに別の実施例を示す。
芯糸6は伸縮変形自在なゴム又はプラスチック等の材質
を使用し、これに温度感知線12及び伸縮調節糸14を巻設
する。高分子サーミスタ層13も伸縮変形自在な材質のも
のを用いると共に、これに発熱線7を螺旋状に巻設す
る。その上から、伸縮変形自在なゴム又はプラスチック
等の材質の絶縁体8を外装して、長手方向に伸縮自在な
電熱線部9を形成する。そして該電熱線部9に、伸縮自
在な弾性を有する遠赤外線放射体10を、被覆して、全体
として伸縮自在なひも状遠赤外線放射構造体3を構成す
る。
さらに図例では、芯糸6は横断面略円形であると共に外
周に長手方向の第1突条部15…を有する。また軸心に小
孔16を有し、伸縮率を向上する。芯糸6は耐熱性を伸縮
復元性に優れたポリマ、例えばシリコンを主体とした共
重合体が一例として好適である。
温度感知線12は、銅合金にて帯状箔に形成される。また
伸縮変形自在な高分子サーミスタ層13は、略円筒形であ
ると共に外周には第2突条部17…が長手方向に突設され
ている。高分子サーミスタ層13は、ポリアミド、ポリエ
ステルの共重合体及びブレンドエラストマ等が使用さ
れ、温度変化に応じて内部抵抗が変化するいわゆる「サ
ーミスタ特性」を有し、耐吸湿性と伸縮復元性に優れた
材質とする。発熱線7は、銅合金の帯状箔を用いる。絶
縁体8は耐熱性に優れかつ伸縮復元性のある非移行性の
ポリマを用いるのがよい。
このように構成されたひも状遠赤外線放射構造体3は、
弾性芯糸6、温度感知線12、高分子サーミスタ層13、発
熱線7、絶縁体8及び遠赤外線放射体10が、互いに同調
して一体状となって伸縮する。
さらに、延伸状態においても、温度感知線12と発熱線7
が、夫々第1突条部15…と第2突条部17に圧接して、夫
々の螺旋状巻きピッチがずれて、不均一になることを有
効に防止している。
なお、上記芯糸6又は高分子サーミスタ層13の形状は、
夫々第1突条部15又は第2突条部17を有するのであれ
ば、好ましいと共に、設計変更自由である。第9図は芯
糸6の他の変形例を示す横断面図である。即ち、第9図
Iは軸心に小孔16を有してなる横断面略円形状に形成さ
れ、かつ外周の長手方向に横断面尖鋭形状の複数個の第
1突条部15が設けられたものである。(第7図と第8図
では第1突条部15の先端に丸味がある。)第9図IIは星
型形状の弾性芯糸6であり、夫々の先端が第1突条部15
としての作用をなす。同図IIIは矩形状に形成されたも
のであり、夫々の角部が第1突条部15の作用をなす。さ
らに、IV及びVは夫々五角形状及び六角形状に形成され
た弾性芯糸6であって、夫々の角部が第1突条部15の作
用をなすことはIVと同様である。このように用途あるい
は好みに応じて種々の多角形状のものが選択可能であ
る。なお、高分子サーミスタ層13の変形例に関しても第
9図の図例が同様に適用できるのは言うまでもない。
この第7図〜第9図のように全体を伸縮自在とすれば、
伸縮屈曲頻度の激しい防寒服、ジャケット類等に好適で
ある。
次に、上述の各図例における低温遠赤外線放射体10の組
成について詳説する。
40℃〜100℃という低温で遠赤外線を放射する放射体
(放射源)は、次に掲げる素材Bを主成分として用い
る。又はAとBとを組合わせて用いる。
A:植物の粉体…例えば、籾穀の粉体、そば殻の粉体、
麦殻の粉体、豆殻の粉体、藁の粉体化したもの、木粉、
あるいは、これ等のものの炭化物(若しくは灰)。
B:動物又は植物の油脂…例えば、鯨油、魚油、牛油、
その他の食肉用動物の油脂、さらに、大豆油、松根油、
菜種油等。
さらに、所望により下記の素材C,Dの内に一つ乃至二
つを、加えても良い。
C:火山灰:シラスと呼ばれる火山灰の堆積物等。
D:ゴム、プラスチック…特に遠赤外線吸収率の大きい
天然ゴム、酢酸ビニル等。
従って、上記素材Bを主成分として用い、これに素材
Aを全く加えない場合、素材Bを主成分として用い、
これに素材Aを少量加える場合、又はにおいてさ
らに素材C,Dの内の少なくとも一方を加える場合、
A,Bの二種を用いる場合、A,Bの二種を用いかつ
これに素材C,Dの内の少なくとも一方を加える場合、
等が選択可能である。
さらに、具体的に実施例を説明する。実施例1,2,3
は、上記に相当する。
(実施例1) このような配合により熱可塑法を用いて第1図のひも状
遠赤外線放射構造体3を作り、第10図に示す電熱カーペ
ットに使用したところ、40℃〜80℃の温度範囲のいずれ
かの温度に温度制御器4にて調節しても、常にぽかぽか
とした心地よい暖かさを感知出来た。遠赤外線放射量を
測定したところ、上記温度範囲で、安定して効率良く放
射されていることを確認できた。
その理由は、次の通りである。即ち、動物油は、優れ
た低温遠赤外線放射体であり、その放射ピーク温度は40
℃〜50℃である。植物油は、動物油よりもややピーク
温度が高く50℃〜60℃である。籾殻は、植物粉体の中
で、もっとも優れた低温遠赤外線放射体で、50℃〜70℃
で高い放射機能を示す。木粉は、籾殻に比べて放射機
能はやや劣るが、籾殻の助剤として併用すれば籾殻と同
等の放射機能を表す。ゴムやプラスチックの中で、特
に遠赤外線の吸収率の大きいものは放射体として用いる
ことができるが、単独使用においては放射力は弱い。し
かるに動物または植物の油脂を併用すれば優れた放射体
となる。酢酸ビニルの放射ピーク温度は60℃である。上
掲の温度は、人体がもっとも欲する8.21μm〜9.25μm
の遠赤外線波長であり、しかも、それらの素材を組合わ
せて配合することによって、40℃80℃の間、いずれの温
度に設定しても人体に有効な遠赤外線を効率良く放射さ
れることになった。
(実施例2) このような配合により熱可塑法を用いて第7図のひも状
遠赤外線放射構造体3を作り、防寒服に蛇行状に縫込ん
だところ、40℃〜80℃の温度範囲で常にぽかぽかとした
着心地のよいものが得られた。なお天然ゴムの放射ピー
ク温度は80℃であり、しかも伸縮性に富む利点がある。
(実施例3) このような配合にて、布地にライニングし、第11図に示
す如く面状の遠赤外線放射体10を形成し、絶縁ヒータと
しての発熱線7aと共に、カーペット下張り18とカーペ
ット上張り19の間にサンドウィッチ状に積層して、電熱
カーペットに使用した。40℃〜60℃の温度範囲で安定し
た遠赤外線が放射されて、身体に心地良い。動物及び植
物の油脂Bは、95%以上の遠赤外線吸収及び放射力を有
するので、これに植物の粉体A等を混入したものは、適
当な低温で加熱することによって、生きた樹木から遠赤
外線を受けるに等しく、森林浴の効果が得られると考え
られる。
以上述べたように、本発明に係る低温遠赤外線放射体10
は、ひも状としたり(第1図〜第10図)、面状(第11
図)として、広い用途に用い得る。なお、第1図〜第8
図に於て、遠赤外線放射体10の強度が不足する場合に
は、この上から、各種素材のフェルト体、テープ、編組
を被覆し、特にそれ等を接着材にて一体的に被覆するも
望ましい。
〔発明の効果〕
本発明は上述の構成により次のような著大な効果を奏す
る。
素材として廃物利用・不用品利用が可能であり省資源
に寄与する。例えば籾殻は稲を脱穀したときに出る農業
廃棄物、木粉は製材加工時に発生するオガクズ等の廃棄
物である。
軽量であるため寝具等に最適である。即ち、従来の赤
外線放射体の素材は、セラミックス、粘土、酸化鉄等で
あり、その比重は2〜6とかなり大きかったが、本発明
では、動物又は植物の油脂のように比重が約1のものを
用いたり、又は籾殻の粉体等の比重0.1〜0.3という小さ
なものを用いる。
すべての物体はその絶対温度に対応した強さの赤外線
を放射しているが、それらの赤外線のすべてが人体に吸
収されて健康増進に役立っているわけではない。赤外線
は温度と密接な関係にあり、高い温度の方から低い温度
の方に放射する特性を有する。ところが、放射体と被射
体(吸収体)との温度の差、即ち波長の差が大きい場合
には被射体に吸収されず反射する。反射は刺激的な熱さ
となり、健康上有害である。人体の体温を37℃として、
その波長は9.34μmである。人体に吸収される波長は、
それよりも短くかつそれに近い波長−約8.21μm〜9.25
μm−である。これを温度に表わせば、40℃〜80℃とな
る。この波長の遠赤外線は、人体の波長に作用し、振動
的分子運動の共鳴作用を喚起し、共振運動を起こし、細
胞内の化学物質を活性化させる。本発明では上述の素材
を用いることによって、40℃〜80℃の温度範囲におい
て、人体に有効な8.21μm〜9.25μmの遠赤外線を多量
に発生し、身体の健康増進に寄与出来る。
人体と接触して暖を採る電熱カーペット、電熱毛布、
電熱敷布、電熱座布団、防寒服等に広い用途を有し、安
全性に富み、かつ可撓性・柔軟性に富んだ製品が得られ
る。
遠赤外線は効率よく少量の熱源から発生し、省エネル
ギーに役立つ。
今日、赤外線といえばセラミックスに関心が集中して
いるが、本発明は、身近な産業廃棄物に着眼し、有効な
遠赤外線を放射する貴重な資源を発掘したといえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す側面図、第2図は他の
実施例の側面図、第3図〜第6図は夫々別の具体例を示
す側面図、第7図はさらに別の実施例を示す斜視図、第
8図はその拡大横断面図、第9図は要部の変形例を示す
横断面図、第10図と第11図は適用例を示す平面図であ
る。 3…ひも状遠赤外線放射構造体、6…芯糸、7…発熱
線、8…絶縁体、9…電熱線部、10…低温遠赤外線放射
体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の素材Bを主成分とする低温遠赤外線
    放射体。 B:動物又は植物の油脂
  2. 【請求項2】残部に遠赤外線吸収率の大きいゴム又はプ
    ラスチックを含む特許請求の範囲第1項記載の低温遠赤
    外線放射体。
  3. 【請求項3】下記の二種の素材A,Bを組合わせて用い
    た低温遠赤外線放射体。 A:植物の粉体 B:動物又は植物の油脂
  4. 【請求項4】残部に遠赤外線吸収率の大きいゴム又はプ
    ラスチックを含む特許請求の範囲第3項記載の低温遠赤
    外線放射体。
JP62155030A 1987-06-22 1987-06-22 低温遠赤外線放射体 Expired - Lifetime JPH0665113B2 (ja)

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