JPH0666875A - 部分放電測定方法 - Google Patents

部分放電測定方法

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JPH0666875A
JPH0666875A JP22417792A JP22417792A JPH0666875A JP H0666875 A JPH0666875 A JP H0666875A JP 22417792 A JP22417792 A JP 22417792A JP 22417792 A JP22417792 A JP 22417792A JP H0666875 A JPH0666875 A JP H0666875A
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JP
Japan
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partial discharge
signal
frequency component
power cable
frequency
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JP22417792A
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Takashi Noma
隆嗣 野間
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部分放電信号を測定するに際し、この部分放
電信号の測定位置と発生位置間の距離を求めることが可
能な部分放電測定方法を得る。 【構成】 第1乃至第4の信号発生器6,7,8,9
は、校正パルス信号を発生し、この校正パルス信号を電
力ケーブル1の各位置A,B,C,Dにそれぞれ注入す
る。放電測定器5は、各校正パルス信号を電力ケーブル
1の位置Aから取り込んで、これらの校正パルス信号の
周波数成分、つまり各伝送距離毎の周波数成分を得る。
この後、高電圧を電力ケーブル1に印加し、電力ケーブ
ル1の絶縁体の欠陥部分で部分放電を発生したとすれ
ば、この部分放電に伴う部分放電信号が放電測定器5に
取り込まれる。放電測定器5は、この部分放電信号の周
波数成分を求め、この部分放電信号の周波数成分と、校
正パルスの各伝送距離ついて求められたそれぞれの周波
数成分を比較し、この部分放電信号の測定位置と発生位
置間の距離を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高電圧電力ケーブル
の絶縁状態を検査するための部分放電測定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の部分放電測定方法は、高電圧電
力ケーブルの絶縁体の部分的欠陥を検出するために利用
され、この検出により、送電中の絶縁破壊事故を未然に
防止することを目的とする。
【0003】この方法によれば、高電圧を電力ケーブル
に印加すると、絶縁体の欠陥部分で部分放電が発生する
ので、この部分放電に伴う部分放電信号を電力ケーブル
から検出し、この部分放電信号の発生回数や、波形を測
定して、絶縁体の劣化を判定する。
【0004】ところで、特開平3−175377号公報
に記載の「部分放電測定方法」では、電力ケーブルの普
通接続部で発生する部分放電を測定する位置として、こ
の普通接続部に近い絶縁接続部が最適であるとしてお
り、第1および第2の絶縁接続部間に介在する普通接続
部の部分放電を測定するための方法が開示されている。
この方法によれば、例えば図7に示すように、第1の絶
縁接続部101に信号発生器102を設置するととも
に、第2の絶縁接続部103に放電測定器104を設置
しておき、信号発生器102から電力ケーブル105へ
と測定信号を注入して、この測定信号を放電測定器10
4で測定することにより、第1の絶縁接続部101から
第2の絶縁接続部103に至るまでの信号減衰量の第1
の周波数特性を求め、さらに第1および第2の絶縁接続
部101,103間の距離と、普通接続部106および
第2の絶縁接続部103間の距離との比に基づいて第1
の周波数特性を補正し、これにより普通接続部106か
ら第2の絶縁接続部103に至るまでの信号減衰量の第
2の周波数特性を求める。この第2の周波数特性が求め
られると、この第2の周波数特性に基づいて、損失が比
較的少ない周波数範囲を求め、この周波数範囲内で雑音
の影響を最も受け難い周波数、つまり最も高い周波数を
測定周波数として定める。例えば、この測定周波数とし
て、6(MHz)を定める。また、この測定周波数6
(MHz)での損失、つまり普通接続部106から第2
の絶縁接続部103に至るまでの信号減衰量として、例
えば10(dB)を求める。こうして測定周波数6(M
Hz)、および信号減衰量10(dB)が求められる
と、放電測定器104では、普通接続部106で発生し
た部分放電信号を測定周波数6(MHz)で検出し、普
通接続部106から第2の絶縁接続部103に至るまで
の信号減衰量が10(dB)であることから、検出され
た部分放電信号のレベルを10(dB)だけ上昇させ、
これにより普通接続部106での該部分放電信号のレベ
ルを求める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法においては、部分放電が普通接続部106での
み発生すると仮定しており、この位置以外の部分放電を
考慮していない。このため、図7に示す位置aで部分放
電信号が発生し、この部分放電信号を検出すると、この
部分放電信号を普通接続部106で発生したものとみな
し、検出されたレベルを先に述べた10(dB)だけ上
昇させて該部分放電信号のレベルを求めてしまう。ここ
で、位置aから第2の絶縁接続部103に至るまでの信
号減衰量が20(dB)であれば、この部分放電信号の
レベルを10(dB)低く求めてしまうこととなる。同
様に、位置bで部分放電信号が発生し、位置bから第2
の絶縁接続部103に至るまでの信号減衰量が5(d
B)であれば、この部分放電信号のレベルを5(dB)
高く求めてしまうこととなる。すなわち、普通接続部1
06でのみ部分放電が発生するという前提に基づいてい
るので、部分放電信号のレベルを間違えて求めることが
あった。
【0006】このように従来の方法によれば、部分放電
信号の測定周波数を特定して、雑音の影響を避けるなど
の工夫が凝らされているものの、ーつの発生位置でのみ
部分放電が発生するという前提があるので、部分放電信
号のレベルを求めたとしても、これが必ずしも正確でな
いという欠点があった。
【0007】そこで、この発明の課題は、測定位置から
部分放電の発生位置までの距離、あるいは部分放電の発
生位置を求めることが可能な部分放電測定方法を得るこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明の方法は、電力ケーブルを通じての複数の
伝送距離について、模擬信号を伝送したときに得られる
該模擬信号の周波数成分を予め求めるステップと、前記
電力ケーブルの測定位置で部分放電信号を検出し、この
部分放電信号の周波数成分を求めるステップと、前記模
擬信号の前記各伝送距離について求められたそれぞれの
周波数成分と、前記測定位置で検出された部分放電信号
の周波数成分を比較することにより、この部分放電信号
が発生した発生位置と前記測定位置間の距離を求めるス
テップとを備えている。
【0009】また、この発明の方法は、電力ケーブルの
伝送損失の周波数特性を複数の伝送距離について予め求
めておくステップと、前記各伝送距離毎に求められた各
周波数特性、および前記部分放電信号の発生位置と前記
測定位置間の距離に基づき、前記部分放電信号の周波数
成分を補正して、前記発生位置での前記部分放電信号の
周波数成分を求め、この補正された周波数成分から放電
電荷量を求めるステップとを更に備えている。
【0010】さらに、別の発明は、電力ケーブルを通じ
ての複数の伝送距離について、模擬信号を伝送したとき
に得られる該模擬信号の周波数成分を予め求めるステッ
プと、前記電力ケーブルの第1の測定位置および第2の
測定位置で部分放電信号をそれぞれ検出し、前記第1の
測定位置で検出された前記部分放電信号の周波数成分、
および前記第2の測定位置で検出された前記部分放電信
号の周波数成分を求めるステップと、前記模擬信号の前
記各伝送距離について求められたそれぞれの周波数成分
と、前記第1の測定位置で検出された前記部分放電信号
の周波数成分を比較するとともに、前記模擬信号の前記
各伝送距離について求められたそれぞれの周波数成分
と、前記第2の測定位置で検出された前記部分放電信号
の周波数成分を比較することにより、この部分放電信号
の発生位置を求めるステップとを備えている。
【0011】
【作用】この発明によれば、電力ケーブルによる複数の
伝送距離について、模擬信号を伝送したときに得られる
該模擬信号の周波数成分を予め求めておき、電力ケーブ
ルの測定位置で部分放電信号を検出すると、この部分放
電信号の周波数成分と、模擬信号の各伝送距離について
求められたそれぞれの周波数成分とを比較している。こ
こで、模擬信号の周波数成分を発生位置での部分放電信
号の周波数成分にほぼ一致するように予め設定すると、
模擬信号および部分放電信号を電力ケーブルを通じて同
一の伝送距離だけ伝送したときには、模擬信号の周波数
成分と、部分放電信号の周波数成分がほぼ一致する。す
なわち、模擬信号および部分放電信号の周波数成分が元
々一致しているので、これらの信号の周波数成分は、電
力ケーブルを通じて伝送されるときに同じ様に変化し、
同一の伝送距離であれば、相互に一致する。このため、
模擬信号の各伝送距離について求められたそれぞれの周
波数成分のうちから、測定位置で検出された部分放電信
号の周波数成分とほぼ同一の周波数成分を選択すれば、
この選択された周波数成分に対応する伝送距離を部分放
電信号が発生した発生位置と、部分放電信号が測定され
た測定位置間の距離として求めることができる。
【0012】また、この発明によれば、電力ケーブルの
伝送損失の周波数特性を複数の伝送距離について予め求
めておき、各伝送距離について予め求められた各周波数
特性、および部分放電信号の発生位置と測定位置間の距
離に基づいて、部分放電信号の周波数成分を補正してい
る。ここで、各伝送距離について予め求められた各周波
数特性を参照すれば、部分放電信号の発生位置と測定位
置間の距離についての周波数特性を推定することがで
き、更には、この周波数特性に基づいて、測定された部
分放電信号の周波数成分を補正して、発生位置での部分
放電信号の周波数成分を求めることができる。こうして
発生位置での部分放電信号の周波数成分が求まれば、こ
の部分放電の放電電荷量を求めることができる。
【0013】さらに、別の発明によれば、電力ケーブル
による複数の伝送距離について、模擬信号を伝送したと
きに得られる該模擬信号の周波数成分を予め求めてお
き、電力ケーブルの第1の測定位置および第2の測定位
置で部分放電信号をそれぞれ検出すると、第1の測定位
置で検出された部分放電信号の周波数成分と、模擬信号
の各伝送距離について求められたそれぞれの周波数成分
とを比較するとともに、第2の測定位置で検出された部
分放電信号の周波数成分と、模擬信号の各伝送距離につ
いて求められたそれぞれの周波数成分とを比較してい
る。ここで、第1の測定位置で検出された部分放電信号
の周波数成分を模擬信号の各伝送距離について求められ
た各周波数成分と比較すれば、先に述べた様に、部分放
電信号の発生位置と第1の測定位置間の距離がほぼ明ら
かとなり、同様に第2の測定位置で検出された部分放電
信号の周波数成分を模擬信号の各伝送距離について求め
られたそれぞれの周波数成分と比較すれば、部分放電信
号の発生位置と第2の測定位置間の距離が明らかとな
る。こうして2つの距離が明らかとなれば、第1および
第2の測定位置が決定しているので、これらの測定位置
からそれぞれの距離を隔てた1つの位置、つまり部分放
電信号の発生位置を電力ケーブル上で特定することがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面を参照し
て説明する。図1は、この発明に係わる部分放電測定方
法の一実施例を適用した測定装置を示している。同図に
おいて、電力ケーブル1には、第1の絶縁接続部2、普
通接続部3、および第2の絶縁接続部4が設けられてお
り、第1および第2の絶縁接続部2,4間に普通接続部
3が位置する。
【0015】放電測定器5は、例えば第1の絶縁接続部
2の絶縁シースに貼着された金属箔電極に接続されてお
り、この金属箔電極を通じて電力ケーブル1に流れてい
る信号を位置Aから取り込む。この放電測定器5は、例
えばパルス信号を計数するパルスカウンタ、各種の信号
の周波数成分を測定するスペクトルアナライザ等を備
え、電力ケーブル1から取り込まれたパルス信号を計数
したり、あるいは電力ケーブル1から取り込まれた信号
の周波数成分を測定する。
【0016】第1乃至第4の信号発生器6,7,8,9
は、各種の信号を発生し、この信号を電力ケーブル1の
各位置A,B,C,Dにそれぞれ注入するものである。
第1の信号発生器6は、第1の絶縁接続部2の絶縁シー
スに貼着された金属箔電極を通じて電力ケーブル1の位
置Aに信号を注入し、第2の信号発生器7は、電力ケー
ブル1の絶縁シースに貼着された金属箔電極を通じて電
力ケーブル1の位置Bに信号を注入し、第3の信号発生
器8は、普通接続部3の絶縁シースに貼着された金属箔
電極を通じて電力ケーブル1の位置Cに信号を注入し、
第4の信号発生器9は、第2の絶縁接続部4の絶縁シー
スに貼着された金属箔電極を通じて電力ケーブル1の位
置Dに信号を注入する。
【0017】さて、このような構成において、部分放電
信号を測定するために、次の様な各ステップの処理が順
次行われる。
【0018】まず、第1のステップにおいて、第1の信
号発生器6は、予め定められた模擬信号を発生して、こ
の模擬信号を電力ケーブル1の位置Aに注入する。この
模擬信号(以下、校正パルス信号と称す)は、電力ケー
ブル1の絶縁体の欠陥部分で部分放電が発生したとき
に、この部分放電に伴う部分放電信号を模倣したもので
あり、この部分放電の発生位置での該部分放電信号とほ
ぼ同等の周波数成分を有する。
【0019】放電測定器5は、第1の信号発生器6から
電力ケーブル1の位置Aに校正パルス信号が注入される
と、この校正パルス信号を同位置Aから取り込み、この
校正パルス信号の周波数成分を解析する。
【0020】同様に、第2の信号発生器7から電力ケー
ブル1の位置Bへ、第3の信号発生器8から電力ケーブ
ル1の位置Cへ、第4の信号発生器9から電力ケーブル
1の位置Dへとそれぞれの校正パルス信号が順次注入さ
れ、これらの校正パルス信号が注入される度に、放電測
定器5は、これらの校正パルス信号を電力ケーブル1の
位置Aから取り込み、これらの校正パルス信号の周波数
成分を逐一解析する。
【0021】すなわち、この第1のステップでは、電力
ケーブル1の各位置A,B,C,Dでそれぞれの部分放
電が発生したことを想定し、これらの部分放電に伴うそ
れぞれの部分放電信号の代わりに、これらの部分放電信
号とほぼ同等の周波数成分を有するそれぞれの校正パル
ス信号を電力ケーブル1の各位置A,B,C,Dに注入
し、これらの校正パルス信号を位置Aで取り込んで、こ
れらの校正パルス信号を放電測定器5によって逐一解析
し、これらの校正パルス信号の周波数成分を得る。
【0022】こうして各位置A,B,C,Dから注入さ
れ、位置Aから取り込まれた各校正パルス信号の周波数
成分を図2のグラフに概念的に示す。このグラフにおい
て、特性線21は、位置Aから注入され、同位置Aから
取り込まれた校正パルス信号、つまり電力ケーブル1を
通じての伝送距離が零の校正パルス信号の周波数成分を
表し、特性線22は、位置Bから注入され、位置Aから
取り込まれた校正パルス信号、つまり電力ケーブル1を
通じて位置Bから位置Aまでの伝送距離を伝送されてき
た校正パルス信号の周波数成分を表し、特性線23は、
電力ケーブル1を通じて位置Cから位置Aまでの伝送距
離を伝送されてきた校正パルス信号の周波数成分を表
し、特性線24は、電力ケーブル1を通じて位置Dから
位置Aまでの伝送距離を伝送されてきた校正パルス信号
の周波数成分を表す。
【0023】ここで、各特性線21,22,23,24
を比較すれば明らかなように、校正パルス信号の伝送距
離が長くなる程、電力ケーブル1の伝送損失の影響を受
け、高域周波数側でのレベルの低下が顕著になってい
る。
【0024】そこで、各特性線21,22,23,24
について、高域周波数側でのレベル低下の程度を低域周
波数側のレベルに対する高域周波数側のレベルの比で表
しておく。すなわち、各特性線21〜24について、高
域周波数側でのレベル低下の程度を(高域周波数f1の
レベル)/(低域周波数f0 のレベル)でそれぞれ表
す。
【0025】なお、校正パルス信号の伝送距離が長くな
る程、高域周波数側でのレベルの低下が顕著になるの
は、電力ケーブル1の分布定数に原因がある。
【0026】次に、第2のステップにおいて、第1の信
号発生器6は、低域周波数から高域周波数に至る予め定
められたレベルの掃引信号を発生し、この掃引信号を電
力ケーブル1の位置Aに注入する。放電測定器5は、こ
の掃引信号を同位置Aから取り込み、この掃引信号のレ
ベルを測定し、電力ケーブル1の伝送損失の周波数特性
を求める。ただし、ここでは位置Aから注入され、同位
置Aから取り込まれているので、電力ケーブル1の伝送
損失は、零であり、図3のグラフにおける特性線31で
表される。
【0027】また、第2の信号発生器7は、第1の信号
発生器6と同等のレベルの掃引信号を発生し、この掃引
信号を電力ケーブル1の位置Bに注入する。放電測定器
5は、この掃引信号を位置Aから取り込み、この掃引信
号のレベルを測定し、特性線31を基準とした伝送損失
の周波数特性を求める。この伝送損失の周波数特性は、
各位置A,B間の伝送距離に応じたものであり、図3の
グラフにおける特性線32で表される。同様に、第3お
よび第4の信号発生器8,9は、第1の信号発生器6と
同等のレベルの掃引信号を発生し、この掃引信号を電力
ケーブル1の各位置C,Dから順次注入する。放電測定
器5は、これらの掃引信号を位置Aから順次取り込ん
で、これらの掃引信号のレベルを逐一測定し、各位置
A,C間の伝送損失の周波数特性、および各位置A,D
間の伝送損失の周波数特性を求める。各位置A,C間の
伝送損失の周波数特性は、図3のグラフにおける特性線
33で表され、各位置A,D間の伝送損失の周波数特性
は、特性線34で表される。
【0028】次に、第3のステップにおいて、高電圧を
電力ケーブル1に印加し、電力ケーブル1の絶縁体の欠
陥部分で部分放電を発生した場合を考える。この部分放
電に伴い、この部分放電の発生位置から部分放電信号が
送出され、この部分放電信号は、電力ケーブル1を介し
て伝送され、位置Aから放電測定器5へと取り込まれ
る。放電測定器5は、この部分放電信号を取り込むと、
この部分放電信号の周波数成分を解析して求める。更に
は、部分放電信号の周波数成分について、図2のグラフ
に示す低域周波数f0 と高域周波数f1 の各レベルを求
め、各特性線21〜24と同様に、これらのレベルの比
を求める。すなわち、部分放電信号の周波数成分につい
て、(高域周波数f1 のレベル)/(低域周波数f0 の
レベル)を求める。
【0029】引き続き、第4のステップにおいて、第1
のステップで求められた各伝送距離毎の校正パルス信号
の周波数成分と、第3のステップで求められた部分放電
信号の周波数成分とを比較する。すなわち、第1のステ
ップにおいて、各特性線21〜24について求められた
それぞれの(高域周波数f1 のレベル)/(低域周波数
f0 のレベル)と、第2のステップにおいて、部分放電
信号の周波数成分について求められた(高域周波数f1
のレベル)/(低域周波数f0 のレベル)を比較し、各
特性曲線21〜24について求められた各比のうちのい
ずれが、部分放電信号の周波数成分について求められた
比に一致するかを求める。
【0030】ここで、先に述べたように校正パルス信号
は、部分放電の発生位置での部分放電信号とほぼ同等の
周波数成分を有する。このため、校正パルス信号および
部分放電信号を電力ケーブルを通じて同一の伝送距離だ
け伝送したときには、校正パルス信号の周波数成分と、
部分放電信号の周波数成分とがほぼ同等になる。ただ
し、この同等とは、周波数成分の分布状態のことであっ
て、例えば低域周波数側と高域周波数側のそれぞれのレ
ベルの比が一致することを言っており、校正パルス信号
と部分放電信号のレベルが一致しなくても構わない。
【0031】このように校正パルス信号および部分放電
信号を同一の伝送距離だけ伝送したときには、両者の信
号の周波数成分がほぼ同等になるので、例えば特性線2
1について求められた(高域周波数f1 のレベル)/
(低域周波数f0 のレベル)と、部分放電信号の周波数
成分について求められた(高域周波数f1 のレベル)/
(低域周波数f0 のレベル)が一致すれば、この部分放
電信号は、特性線21が求められたときの校正パルス信
号とほぼ同等の伝送距離だけ伝送されたこととなり、よ
って伝送距離が零、つまり位置Aで発生したとみなすこ
とができる。また、特性線22について求められた比
と、部分放電信号の周波数成分について求められた比が
一致すれば、この部分放電信号は、各位置A,B間の距
離だけ離間した所で発生し、該距離だけ伝送されて位置
Aで取り込まれたとみなすことができる。同様に、特性
線23について求められた比と、部分放電信号の周波数
成分について求められた比が一致すれば、この部分放電
信号は、各位置A,C間の距離だけ離間した所で発生し
たとみなされ、特性線24について求められた比と、部
分放電信号の周波数成分について求められた比が一致す
れば、この部分放電信号は、各位置A,D間の距離だけ
離間した所で発生したとみなされる。
【0032】なお、各特性線21,22,23,24に
ついて求められたそれぞれの比と、部分放電信号の周波
数成分について求められた比が一致しなくても、前者の
各比と、後者の比を比較することにより、部分放電信号
の発生位置と位置A間の距離を近似的に求めることがで
きる。
【0033】次に、第5のステップにおいて、第2のス
テップで求められた図3のグラフにおける各特性線31
〜34、第4のステップで求められた部分放電信号の伝
送距離に基づいて、第3のステップで求められた部分放
電信号の周波数成分を補正して、この部分放電信号の発
生位置での該部分放電信号の周波数成分を求め、補正さ
れた部分放電信号の周波数成分に基づいて、部分放電の
放電電荷量を求める。例えば、部分放電信号が位置Aで
発生し、部分放電信号の伝送距離が零である場合は、こ
の伝送距離に対応する図3の特性線31を選択する。た
だし、この特性線31から明らかなように、電力ケーブ
ル1の伝送による伝送損失が無いので、部分放電信号の
周波数成分を特に補正せず、この部分放電信号の周波数
成分に基づいて、既知の手順により部分放電の放電電荷
量を求める。また、部分放電信号が位置Bで発生し、部
分放電信号の伝送距離が各位置A,B間の距離である場
合は、この伝送距離に対応する図3の特性線32を選択
し、この特性線32によって示される伝送損失に基づい
て、この伝送損失を受ける以前の部分放電信号の周波数
成分、つまり発生位置での部分放電信号の周波数成分を
求める。そして、この発生位置での周波数成分に基づい
て、部分放電の放電電荷量を求める。同様に、部分放電
信号が各位置C,Dのうちのいずれかで発生し、伝送距
離が各位置A,C間の距離および各位置A,D間の距離
のうちのいずれかである場合は、これらの伝送距離に対
応する図3の各特性線33,34のうちのいずれかを選
択し、選択された特性線によって示される伝送損失に基
づいて、発生位置での部分放電信号の周波数成分を求め
る。そして、この発生位置での周波数成分に基づいて、
部分放電の放電電荷量を求める。
【0034】なお、部分放電信号の発生位置までの距離
が各特性線31,32,33,34に対応するそれぞれ
の距離のうちのいずれにも一致しない場合は、これらの
特性線から、部分放電信号の発生位置までの距離による
伝送損失の周波数特性を近似的に求め、この伝送損失の
周波数特性に基づいて、発生位置での部分放電信号の周
波数成分を求め、この発生位置での周波数成分に基づい
て、部分放電の放電電荷量を求めても構わない。
【0035】このように上記実施例では、第1のステッ
プにおいて、電力ケーブル1の各伝送距離について、校
正パルス信号の周波数成分の特徴を示す比を求め、第3
のステップにおいて、部分放電信号の周波数成分の特徴
を示す比を求め、第4のステップにおいて、校正パルス
信号の各伝送距離についてそれぞれ求められた各比と、
部分放電信号について求められた比を比較することによ
り、部分放電信号の発生位置から測定位置までの距離、
つまり部分放電信号の伝送距離を求めている。
【0036】また、第2のステップにおいて、電力ケー
ブル1の各伝送距離について、伝送損失の周波数特性を
求め、第5のステップにおいて、部分放電信号の伝送距
離に応じて、伝送損失を受ける以前の部分放電信号の周
波数成分を求め、この周波数成分に基づいて部分放電の
放電電荷量を求めている。
【0037】こうして部分放電信号の伝送距離を明らか
にし、この距離の伝送損失に基づいて、部分放電信号の
周波数成分を補正し、補正された周波数成分から部分放
電の放電電荷量を導き出せば、正確な放電電荷量を求め
ることができる。
【0038】ところで、図4には、上記実施例の方法を
実施するための装置の具体例が示されている。ここで
は、電力ケーブル41として、CVケーブルを用いてお
り、この電力ケーブル41には、第1および第2の絶縁
接続部42,43と、普通接続部44が設けられてい
る。
【0039】放電測定器45は、第1の絶縁接続部42
の部位、つまり電力ケーブル41の位置Eから信号を取
り込み、この信号を測定する。
【0040】第1の信号発生器46は、第1の絶縁接続
部42の部位、つまり電力ケーブル41の位置Eに校正
パルス信号を注入する。また、第2の信号発生器47
は、位置Eから左側に100(m)だけ離間した位置F
で電力ケーブル41に校正パルス信号を注入する。さら
に、第3の信号発生器48は、位置Eから右側に210
(m)だけ離間し、第2の絶縁接続部43および普通接
続部44を介しての位置Gで電力ケーブル41に校正パ
ルス信号を注入する。
【0041】さて、第1乃至第3の信号発生器46,4
7,48は、それぞれの校正パルス信号を各位置E
F,Gから順次注入し、放電測定器45は、これらの校
正パルス信号を順次入力して、これらの校正パルス信号
の周波数成分を測定する。これにより、図5のグラフに
示すような特性が得られた。
【0042】このグラフにおいて、特性線51は、位置
Eに注入されて、その伝送距離が零の校正パルス信号の
周波数成分を示している。また、特性線52は、位置F
に注入されて、その伝送距離が100(m)の校正パル
ス信号の周波数成分を示している。さらに、特性線53
は、位置Gに注入されて、その伝送距離が210(m)
の校正パルス信号の周波数成分を示している。
【0043】さらに、各特性線51,52,53につい
て、低域周波数側のレベルに対する高域周波数側のレベ
ルの比を求める。ここでは、低域周波数を3(MHz)
に設定するとともに、高域周波数を10(MHz)に設
定し、各特性線51,52,53について、(高域周波
数10(MHz)のレベル)/(低域周波数3(MH
z)のレベル)を求める。この結果、特性線51につい
ての比が1.8、特性線52についての比が0.7、特
性線53についての比が0.05であった。すなわち、
伝送距離が零のときには比が1.8、伝送距離が100
(m)のときには比が0.7、伝送距離が210(m)
のときには比が0.05となり、伝送距離の相違による
比の変化が明確であった。
【0044】このため、部分放電信号を検出して、この
部分放電信号の周波数成分についての比を求め、この比
と、先の各伝送距離についてのそれぞれの比を比較する
ことは、容易であり、この発明の方法が実際に有効であ
ることを証明した。
【0045】図6は、別の発明に係わる部分放電測定方
法の一実施例を適用した測定装置を示している。この実
施例では、図1に示した装置と比べると、2つの放電測
定器を用いている点が異なる。
【0046】同図において、電力ケーブル61には、第
1の絶縁接続部62、普通接続部63、および第2の絶
縁接続部64が設けられており、第1および第2の絶縁
接続部62,64間に普通接続部63が位置する。
【0047】第1の放電測定器65は、電力ケーブル6
1の位置Hから信号を取り込み、この信号の周波数成分
を測定する。また、第2の放電測定器66は、電力ケー
ブル61の位置Lから信号を取り込む。
【0048】さらに、電力ケーブル61の各位置H,
I,J,K,Lには、図示されない信号発生器から校正
パルス信号がそれぞれ注入される。
【0049】このような構成において、先に述べた第1
のステップと同様に、校正パルス信号が電力ケーブル6
1の各位置H,I,J,K,Lに順次注入され、これら
の校正パルス信号の注入の度に、第1および第2の放電
測定器65,66は、これらの校正パルス信号を順次取
り込み、これらの校正パルス信号の周波数成分を逐一解
析して求める。そして、第1および第2の放電測定器6
5,66は、校正パルス信号の各伝送距離について求め
られたそれぞれの周波数成分毎に、(高域周波数のレベ
ル)/(低域周波数のレベル)を求める。
【0050】次に、先に述べた第3のステップと同様
に、高電圧を電力ケーブル61に印加し、部分放電を発
生させる。第1および第2の放電測定器65,66は、
この部分放電に伴う、部分放電信号を取り込み、この部
分放電信号の周波数成分を解析し、この部分放電信号の
周波数成分について(高域周波数のレベル)/(低域周
波数のレベル)を求める。
【0051】引き続き、先に述べた第4のステップと同
様に、第1および第2の放電測定器65,66は、第1
のステップで求められた各伝送距離毎の校正パルス信号
の周波数成分と、第3のステップで求められた部分放電
信号の周波数成分とを比較する。この比較により、第1
の放電測定器65は、位置Hと部分放電信号の発生位置
間の第1の距離を求め、また第2の放電測定器66は、
位置Lと部分放電信号の発生位置間の第2の距離を求め
る。
【0052】こうして位置Hと部分放電信号の発生位置
間の第1の距離、および位置Lと部分放電信号の発生位
置間の第2の距離を求めた場合、位置Hから第1の距離
だけ離間し、かつ位置Lから第2の距離だけ離間した電
力ケーブル61の位置として、1つの位置を特定するこ
とができる。すなわち、測定位置と、部分放電信号の発
生位置間の距離だけでなく、部分放電信号の発生位置を
電力ケーブル61上の一箇所に特定することができる。
【0053】このように部分放電信号の発生位置を特定
できれば、電力ケーブルの絶縁体の欠陥部分を検出する
ときに、この検出を非常に容易にする。
【0054】なお、上記各発明の実施例においては、校
正パルス信号の注入位置が4乃至5箇所であるが、この
注入位置を更に増加して、より多くの伝送距離について
周波数成分を予め求めるようにすれば、部分放電信号の
発生位置までの距離、あるいは部分放電信号の発生位置
を更に正確に求めることが可能になる。
【0055】また、周波数成分の特徴として、高周波数
1 のレベルと低周波数f0 のレベルとの比を求めてい
たが、3つ以上の周波数を選択し、これらの周波数のレ
ベルについて相互の各比を求めれば、更に正確に部分放
電信号の発生位置を求めることが可能となる。
【0056】さらに、第2のステップにおいて求められ
た電力ケーブルの伝送損失の周波数特性は、種々の測定
方法があるので、どの様な方法を用いても構わない。ま
た、この周波数特性が電力ケーブルを配設する以前に確
認されていれば、この場合には、改めて求める必要がな
い。
【0057】
【効果】以上説明したように、この発明によれば、電力
ケーブルによる複数の伝送距離について、模擬信号を伝
送したときに得られる該模擬信号の周波数成分を予め求
めておき、電力ケーブルの測定位置で部分放電信号を検
出すると、この部分放電信号の周波数成分と、模擬信号
の各伝送距離について求められたそれぞれの周波数成分
とを比較し、この比較により部分放電信号の測定位置と
発生位置間の距離を求めることができる。また、この発
明によれば、電力ケーブルの伝送損失の周波数特性を複
数の伝送距離について予め求めておき、各伝送距離につ
いて求められた各周波数特性、および部分放電信号の発
生位置と測定位置間の距離に基づいて、部分放電信号の
周波数成分を補正し、部分放電信号の発生位置での周波
数成分を求めているので、この周波数成分から部分放電
の放電電荷量を正確に求めることができる。
【0058】さらに、別の発明によれば、2つの測定位
置を定め、これらの測定位置から部分放電の発生位置ま
でのそれぞれの距離を求めているので、部分放電の発生
位置を特定することができ、電力ケーブルの絶縁体の欠
陥部分を検出するときに、この検出を非常に容易にす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる部分放電測定方法の一実施例
を適用した測定装置を示す図
【図2】図1に示す実施例を適用した装置において測定
された各校正パルス信号の周波数成分を概念的に示すグ
ラフ
【図3】図1に示す実施例を適用した装置において測定
された各伝送距離についての伝送損失を概念的に示すグ
ラフ
【図4】図1に示す実施例の方法を実施するための装置
の具体例示す図
【図5】図4に示す装置において実際に測定された各校
正パルス信号の周波数成分を示すグラフ
【図6】別の発明に係わる部分放電測定方法の一実施例
を適用した測定装置を示す図
【図7】従来の部分放電測定方法を適用した測定装置を
示す図
【符号の説明】
1,61 電力ケーブル 2,62 第1の絶縁接続部 3,63 普通接続部 4,64 第2の絶縁接続部 5 放電測定器 6 第1の信号発生器 7 第2の信号発生器 8 第3の信号発生器 9 第4の信号発生器 65 第1の放電測定器 66 第2の放電測定器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力ケーブルを通じての複数の伝送距離
    について、模擬信号を伝送したときに得られる該模擬信
    号の周波数成分を予め求めるステップと、 前記電力ケーブルの測定位置で部分放電信号を検出し、
    この部分放電信号の周波数成分を求めるステップと、 前記模擬信号の前記各伝送距離について求められたそれ
    ぞれの周波数成分と、前記測定位置で検出された部分放
    電信号の周波数成分を比較することにより、この部分放
    電信号が発生した発生位置と前記測定位置間の距離を求
    めるステップとを備える部分放電測定方法。
  2. 【請求項2】 電力ケーブルの伝送損失の周波数特性を
    複数の伝送距離について予め求めておくステップと、 前記各伝送距離について求められた各周波数特性、およ
    び前記部分放電信号の発生位置と前記測定位置間の距離
    に基づき、前記部分放電信号の周波数成分を補正して、
    前記発生位置での前記部分放電信号の周波数成分を求
    め、この補正された周波数成分から放電電荷量を求める
    ステップとを更に備える請求項1記載の部分放電測定方
    法。
  3. 【請求項3】 電力ケーブルを通じての複数の伝送距離
    について、模擬信号を伝送したときに得られる該模擬信
    号の周波数成分を予め求めるステップと、 前記電力ケーブルの第1の測定位置および第2の測定位
    置で部分放電信号をそれぞれ検出し、前記第1の測定位
    置で検出された前記部分放電信号の周波数成分、および
    前記第2の測定位置で検出された前記部分放電信号の周
    波数成分を求めるステップと、 前記模擬信号の前記各伝送距離について求められたそれ
    ぞれの周波数成分と、前記第1の測定位置で検出された
    前記部分放電信号の周波数成分を比較するとともに、前
    記模擬信号の前記各伝送距離について求められたそれぞ
    れの周波数成分と、前記第2の測定位置で検出された前
    記部分放電信号の周波数成分を比較することにより、こ
    の部分放電信号の発生位置を求めるステップとを備える
    部分放電測定方法。
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