JPH0667546B2 - 圧延用ワークロールの製造方法 - Google Patents
圧延用ワークロールの製造方法Info
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- JPH0667546B2 JPH0667546B2 JP63067784A JP6778488A JPH0667546B2 JP H0667546 B2 JPH0667546 B2 JP H0667546B2 JP 63067784 A JP63067784 A JP 63067784A JP 6778488 A JP6778488 A JP 6778488A JP H0667546 B2 JPH0667546 B2 JP H0667546B2
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- rolling
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- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は圧延用ワークロール及びその製造方法に係わ
り、特に耐摩耗性と高光輝性を要する圧延用ワークロー
ルの製造方法に関する。
り、特に耐摩耗性と高光輝性を要する圧延用ワークロー
ルの製造方法に関する。
高炭素高クロム鋳鉄は耐摩耗性にすぐれていることか
ら、圧延用ワークロールへの適用が検討されてきた。し
かし、その多くは複合ロールとしてである。高炭素高ク
ロム鋳鉄は鋳造の際にクロム(Cr)の初晶炭化物が60μ
m以上と大きく晶出するために材質的に脆く、一体ロー
ルには不向きであるためである。
ら、圧延用ワークロールへの適用が検討されてきた。し
かし、その多くは複合ロールとしてである。高炭素高ク
ロム鋳鉄は鋳造の際にクロム(Cr)の初晶炭化物が60μ
m以上と大きく晶出するために材質的に脆く、一体ロー
ルには不向きであるためである。
複合ロールの例としては、高炭素高クロム鋳鉄を遠心鋳
造により金型で外層材を製造し、芯材としてダクタイル
鋳鉄を溶かし込んで複合ロールにしたものがある。
造により金型で外層材を製造し、芯材としてダクタイル
鋳鉄を溶かし込んで複合ロールにしたものがある。
また、鋳鉄の芯材に、溶かした高炭素高クロム鋳鉄を鋳
かけ法で肉盛して複合ロールにしたものもある。
かけ法で肉盛して複合ロールにしたものもある。
しかしながら、これらの複合ロールは、芯材に普通鋳鉄
或はダクタイル鋳鉄が用いられているため、芯材の軸強
度が低く接合境界部にミクロキャビティなどの欠陥が生
じて強度的に問題であった。そのため、過酷な条件下で
の圧延に供することができなかった。
或はダクタイル鋳鉄が用いられているため、芯材の軸強
度が低く接合境界部にミクロキャビティなどの欠陥が生
じて強度的に問題であった。そのため、過酷な条件下で
の圧延に供することができなかった。
そして、普通鋳鉄およびダクタイル鋳鉄は軸強度が低い
ため、熱処理(通常は焼入れ、焼戻し)により発生する
熱応力に耐えられず、そのため、焼入れ、焼戻しにより
硬さの増加を図ることが不可能であった。
ため、熱処理(通常は焼入れ、焼戻し)により発生する
熱応力に耐えられず、そのため、焼入れ、焼戻しにより
硬さの増加を図ることが不可能であった。
一方、複合ロールの芯材に鋼芯材を用いることは、軸強
度を向上し、高圧下、高荷重圧延にも耐えることが可能
となる。特開昭59−23846号公報に示されているよう
に、高炭素高クロム鋳鉄の外層材を回転させながら、芯
材として溶融した鋼を注入して複合ロールを製作する遠
心鋳造法、あるいは、鋼芯材の外周に、溶融した高炭素
高クロム鋳鉄を鋳かけて複合ロールを製作する鋳かけ法
等がある。
度を向上し、高圧下、高荷重圧延にも耐えることが可能
となる。特開昭59−23846号公報に示されているよう
に、高炭素高クロム鋳鉄の外層材を回転させながら、芯
材として溶融した鋼を注入して複合ロールを製作する遠
心鋳造法、あるいは、鋼芯材の外周に、溶融した高炭素
高クロム鋳鉄を鋳かけて複合ロールを製作する鋳かけ法
等がある。
しかしながら、前述の遠心鋳造法、鋳かけ法等では高炭
素高クロム鋳鉄の外層と芯材の境界面にひけ巣や割れが
生じやすく、強度的にも問題であった。また、特に遠心
鋳造法では、芯材に鋼製を用いても芯材の融点が高いた
めに、遠心鋳造時に接合境界部に不溶着部が生じたり、
ミクロキャビィティ等の欠陥が生じやすいために芯材を
鋼製にすることは非常に困難であった。今一つの問題点
は鋳造の際にCrの初晶炭化物が60μm以上に粗大化する
ため、強度が低下したり、圧延中の炭化物の脱落により
光輝性が失われて被圧延材の品質にも悪影響を及ぼすこ
とが明白となった。
素高クロム鋳鉄の外層と芯材の境界面にひけ巣や割れが
生じやすく、強度的にも問題であった。また、特に遠心
鋳造法では、芯材に鋼製を用いても芯材の融点が高いた
めに、遠心鋳造時に接合境界部に不溶着部が生じたり、
ミクロキャビィティ等の欠陥が生じやすいために芯材を
鋼製にすることは非常に困難であった。今一つの問題点
は鋳造の際にCrの初晶炭化物が60μm以上に粗大化する
ため、強度が低下したり、圧延中の炭化物の脱落により
光輝性が失われて被圧延材の品質にも悪影響を及ぼすこ
とが明白となった。
本発明の目的は耐摩耗性と高光輝性を有する圧延用ワー
クロールの製造方法を提供することにある。
クロールの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の圧延用ワークロー
ルの製造方法は、鋼製芯材を定盤上に設置し消耗電極を
用いてエレクトロスラグ再溶解により消耗電極を溶解
し、その溶融金属を鋼製芯材の表面に溶着する圧延用ワ
ークロールの製造方法において、鋼製芯材と同心円上に
水冷鋳型を配置するとともに、重量比で、炭素(C):
2.5〜3.5%、シリコン(Si):1〜3%、マンガン(M
n):1〜3%、クロム(Cr):12〜25%、モリブデン(M
o):1〜3%、タングステン(W):1〜3%、バナジウ
ム(V):1〜3%、残部が実質的に鉄よりなる高炭素高
クロム鋳鉄の円筒状消耗電極を、水冷鋳型内に配置して
水冷鋳型とともに鋼製芯材の軸を中心に回転させながら
エレクトロスラグ再溶解により溶融し、鋼製芯材の外層
部材を形成して複合ロール材とし、複合ロール材に焼入
れ及び焼戻しの熱処理を施し、熱処理後の外層部材は、
平均粒径15μm以下の炭化物を含有しかつHRC65以上の
硬さを有する構成となる。
ルの製造方法は、鋼製芯材を定盤上に設置し消耗電極を
用いてエレクトロスラグ再溶解により消耗電極を溶解
し、その溶融金属を鋼製芯材の表面に溶着する圧延用ワ
ークロールの製造方法において、鋼製芯材と同心円上に
水冷鋳型を配置するとともに、重量比で、炭素(C):
2.5〜3.5%、シリコン(Si):1〜3%、マンガン(M
n):1〜3%、クロム(Cr):12〜25%、モリブデン(M
o):1〜3%、タングステン(W):1〜3%、バナジウ
ム(V):1〜3%、残部が実質的に鉄よりなる高炭素高
クロム鋳鉄の円筒状消耗電極を、水冷鋳型内に配置して
水冷鋳型とともに鋼製芯材の軸を中心に回転させながら
エレクトロスラグ再溶解により溶融し、鋼製芯材の外層
部材を形成して複合ロール材とし、複合ロール材に焼入
れ及び焼戻しの熱処理を施し、熱処理後の外層部材は、
平均粒径15μm以下の炭化物を含有しかつHRC65以上の
硬さを有する構成となる。
そして高炭素高クロム鋳鉄が、ニツケル(Ni):3〜10
%、コバルト(Co):3〜10%の少なくとも一方を含有す
る構成でもよい。
%、コバルト(Co):3〜10%の少なくとも一方を含有す
る構成でもよい。
上記のように製造された圧延用ワークロールでは、芯材
に鋼を用いるので芯材の強度、軸性が優れ軸強度を向上
させる。その芯材の外側に高炭素高クロム鋳鉄の外層部
材を溶着しているので、内部欠陥のない一体化された複
合ロール材となる。
に鋼を用いるので芯材の強度、軸性が優れ軸強度を向上
させる。その芯材の外側に高炭素高クロム鋳鉄の外層部
材を溶着しているので、内部欠陥のない一体化された複
合ロール材となる。
この外層部材の高炭素高クロム鋳鉄が、重量%でC:2.5
〜3.5%、Si:1〜3%、Mn:1〜3%、Cr:12〜25%、Mo:1
〜3%、W:1〜3%、V:1〜3%であって、特に、Mo、
W、Vを複合で添加した組成としているので、外層部材
のクロムの初晶炭化物が粗大化せず、微細な炭化物を分
散した状態で含有する。従って、圧延中に炭化物が脱落
することがない。また、熱処理により外層部材の硬度が
更に高くなって、耐摩耗性を向上させる。
〜3.5%、Si:1〜3%、Mn:1〜3%、Cr:12〜25%、Mo:1
〜3%、W:1〜3%、V:1〜3%であって、特に、Mo、
W、Vを複合で添加した組成としているので、外層部材
のクロムの初晶炭化物が粗大化せず、微細な炭化物を分
散した状態で含有する。従って、圧延中に炭化物が脱落
することがない。また、熱処理により外層部材の硬度が
更に高くなって、耐摩耗性を向上させる。
この外層部材の熱処理後の金属組織中の炭化物が平均粒
径15μm以下となり、硬度がHRC65以上となるので、さ
らに効果的に作用する。
径15μm以下となり、硬度がHRC65以上となるので、さ
らに効果的に作用する。
さらに、高炭素高クロム鋳鉄が、上記の範囲のMo、W、
Vの複合添加の外に、Ni:3〜10%、Co:3〜10%の少なく
とも一方を含むことにより、この外層部材のクロムの初
晶炭化物が粗大化せず、微細な炭化物が分散した状態に
含有されるので、圧延中に炭化物が脱落しない。また、
熱処理を施されることにより、外層部材の硬度が更に高
くなって、耐摩耗性を向上させる。
Vの複合添加の外に、Ni:3〜10%、Co:3〜10%の少なく
とも一方を含むことにより、この外層部材のクロムの初
晶炭化物が粗大化せず、微細な炭化物が分散した状態に
含有されるので、圧延中に炭化物が脱落しない。また、
熱処理を施されることにより、外層部材の硬度が更に高
くなって、耐摩耗性を向上させる。
そして、この外層部材の熱処理後の金属組織中の炭化物
が平均粒径15μm以下となり、硬度がHRC65以上となる
ので、その作用はさらに効果的となる。
が平均粒径15μm以下となり、硬度がHRC65以上となる
ので、その作用はさらに効果的となる。
次に、高炭素高クロム鋳鉄の各成分の限定理由は、以下
の通りである。
の通りである。
Cは、一部は基地に溶解して硬さを高める。残りはCr、
Mo、W、Vと結合して硬い炭化物を形成する。C量は2.
5%未満では十分な炭化物を形成するためのC量が少な
く、硬度と耐摩耗性を向上させることは困難である。3.
5%を越えると、Crの初晶炭化物が粗大化し、炭化物が
脱落して光輝性が低下して被圧延材の品質を悪くする原
因となる。従って、最適範囲は2.5〜3.5%である。
Mo、W、Vと結合して硬い炭化物を形成する。C量は2.
5%未満では十分な炭化物を形成するためのC量が少な
く、硬度と耐摩耗性を向上させることは困難である。3.
5%を越えると、Crの初晶炭化物が粗大化し、炭化物が
脱落して光輝性が低下して被圧延材の品質を悪くする原
因となる。従って、最適範囲は2.5〜3.5%である。
Crは、Cと結合して面積率で21〜46%のM7C3型炭化物を
晶出して硬度と耐摩耗性を向上させる。その上に、Mo、
W、Vを1〜3%複合で添加するとCrの初晶炭化物の平
均粒径が15μm以下となり、光輝性の上昇に寄与する。
また、焼入性の向上、Mo、W、V等と一緒に複炭化物を
形成し、高温における耐摩耗性の向上に寄与する元素で
もある。Crが12%未満では炭化物量が少なく、十分な硬
度が得られず、高温での耐摩耗性が劣化する。25%越え
ると、硬さが低下し、炭化物が粗大化して炭化物が圧延
中に脱落して、被圧延板の品質に悪影響を及ぼす。従っ
て、12〜25%で十分である。
晶出して硬度と耐摩耗性を向上させる。その上に、Mo、
W、Vを1〜3%複合で添加するとCrの初晶炭化物の平
均粒径が15μm以下となり、光輝性の上昇に寄与する。
また、焼入性の向上、Mo、W、V等と一緒に複炭化物を
形成し、高温における耐摩耗性の向上に寄与する元素で
もある。Crが12%未満では炭化物量が少なく、十分な硬
度が得られず、高温での耐摩耗性が劣化する。25%越え
ると、硬さが低下し、炭化物が粗大化して炭化物が圧延
中に脱落して、被圧延板の品質に悪影響を及ぼす。従っ
て、12〜25%で十分である。
Moは、一部Cと結合してM6C型炭化物を形成し、残部は
基地に固溶して二次硬化現象(焼戻し硬化)により硬さ
を増加させる。とくに、Mo、W、Vを複合で添加するこ
とにより、M7C3型炭化物(Crの初晶炭化物)を15μm以
下と微細にし光輝性を向上させるとともに、高温焼もど
しにより、M6C型およびMC型炭化物を析出させて硬度、
耐摩耗性を向上させる。1%未満では熱処理硬化の安定
性を欠き、3%越えるとM6C型炭化物が網目状となり好
ましくない。Mo、W、とVの複合添加でM7C3型炭化物の
微細化に寄与する元素である。望ましい量は1〜3%で
ある。
基地に固溶して二次硬化現象(焼戻し硬化)により硬さ
を増加させる。とくに、Mo、W、Vを複合で添加するこ
とにより、M7C3型炭化物(Crの初晶炭化物)を15μm以
下と微細にし光輝性を向上させるとともに、高温焼もど
しにより、M6C型およびMC型炭化物を析出させて硬度、
耐摩耗性を向上させる。1%未満では熱処理硬化の安定
性を欠き、3%越えるとM6C型炭化物が網目状となり好
ましくない。Mo、W、とVの複合添加でM7C3型炭化物の
微細化に寄与する元素である。望ましい量は1〜3%で
ある。
Wは、Moと同様に一部Cと結合してM6C型の炭化物を形
成し、残部は基地中に固溶して基地を緻密なマルテンサ
イト組織とし、二次硬化現象によりMo、W、Vの炭化物
を析出させて、高硬度と耐摩耗性を向上させる。Mo、
W、Vを複合添加で炭化物が微細となる。その量は1〜
3%で硬化を発揮する。
成し、残部は基地中に固溶して基地を緻密なマルテンサ
イト組織とし、二次硬化現象によりMo、W、Vの炭化物
を析出させて、高硬度と耐摩耗性を向上させる。Mo、
W、Vを複合添加で炭化物が微細となる。その量は1〜
3%で硬化を発揮する。
Vは、炭化物形成元素の1つで、Cとの親和力が強く、
Cと結合してMC型の炭化物を形成し、硬度と耐摩耗性を
向上させる。V量が少なすぎると熱処理効果の安定性を
欠き、多くなりすぎると溶解作業が困難となり、研削性
の点でも問題である。Mo、Wとの複合添加でCrの初晶炭
化物を微細にする元素である。その含有量は1〜3%で
十分である。
Cと結合してMC型の炭化物を形成し、硬度と耐摩耗性を
向上させる。V量が少なすぎると熱処理効果の安定性を
欠き、多くなりすぎると溶解作業が困難となり、研削性
の点でも問題である。Mo、Wとの複合添加でCrの初晶炭
化物を微細にする元素である。その含有量は1〜3%で
十分である。
Niは、金属組織を微細にし、オーステナイトにもフェラ
イトにも固溶して基地を強化する。また、CrおよびMoと
共存して焼入性を増し、基地を強化し靭性と耐摩耗性を
向上させる。3%未満では上記の特性が発揮されず、10
%越えるとオーステナイトが残留して硬さがでなくな
る。Coと複合添加させるとなお一度効果を挙げることが
できる。
イトにも固溶して基地を強化する。また、CrおよびMoと
共存して焼入性を増し、基地を強化し靭性と耐摩耗性を
向上させる。3%未満では上記の特性が発揮されず、10
%越えるとオーステナイトが残留して硬さがでなくな
る。Coと複合添加させるとなお一度効果を挙げることが
できる。
Coは、基地中に固溶して基地の強化をはかり、炭化物の
密着性を上げる。また、Wと同様に焼入温度を上昇させ
高温焼戻し温度範囲を広め、二次効果現象によって高硬
度耐摩耗性および光輝性を向上させる元素である。Niと
複合添加すればさらに効果を発揮する。その量は、3〜
10%を、単独あるいは複合添加で十分な働きをする。
密着性を上げる。また、Wと同様に焼入温度を上昇させ
高温焼戻し温度範囲を広め、二次効果現象によって高硬
度耐摩耗性および光輝性を向上させる元素である。Niと
複合添加すればさらに効果を発揮する。その量は、3〜
10%を、単独あるいは複合添加で十分な働きをする。
Siは、製鋼精錬においても普通元素として分類され、鋼
中にある程度不可避的に含まれる成分である。通常は脱
酸の目的で添加される程度であり、含有量も0.4%以下
となっている。しかし、高炭素高クロム鋳鉄では、Si添
加は焼戻しによる二次硬化を促進させ、硬度および耐摩
耗性を向上させる。従って、含有量として1〜3%が望
ましい範囲である。
中にある程度不可避的に含まれる成分である。通常は脱
酸の目的で添加される程度であり、含有量も0.4%以下
となっている。しかし、高炭素高クロム鋳鉄では、Si添
加は焼戻しによる二次硬化を促進させ、硬度および耐摩
耗性を向上させる。従って、含有量として1〜3%が望
ましい範囲である。
Mnは、必ず含んでいる元素で特に規定する必要はない
が、通常添加される量は0.3〜0.7%である。しかし、高
炭素高クロム鋳鉄では、基地を強化し靭性の向上に寄与
する元素である。1%未満では通常とほとんど変化な
く、3%越えると残留オーステナイト量が増加し、安定
化して硬さの大巾な上昇はみられない。また、鋳物の割
れが生じ易くなるので、1〜3%で十分な働きをする。
が、通常添加される量は0.3〜0.7%である。しかし、高
炭素高クロム鋳鉄では、基地を強化し靭性の向上に寄与
する元素である。1%未満では通常とほとんど変化な
く、3%越えると残留オーステナイト量が増加し、安定
化して硬さの大巾な上昇はみられない。また、鋳物の割
れが生じ易くなるので、1〜3%で十分な働きをする。
その他、不可避的に含有される不純物である、P
(隣)、S(硫黄)、Cu(銅)、Pb(鉛)、N(窒素)
について説明を加える。
(隣)、S(硫黄)、Cu(銅)、Pb(鉛)、N(窒素)
について説明を加える。
Pは、微量でもCuの中に偏在する元素であり焼割れ、ひ
ずみなどの主原因となる。また、脆性を著しく増加させ
るので、普通は0.1%以下であれば特に問題はない。
ずみなどの主原因となる。また、脆性を著しく増加させ
るので、普通は0.1%以下であれば特に問題はない。
Sは、Pと同様に有害元素であるが、硫化マンガン、硫
化チタンなどなるべく害の少ない形にするため0.1%以
下であればよい。
化チタンなどなるべく害の少ない形にするため0.1%以
下であればよい。
Cuは、組織の微細化に寄与する元素であり、鋳造の際に
割れの原因ともなる。0.1%以下であれば特に害はな
い。
割れの原因ともなる。0.1%以下であれば特に害はな
い。
Pbは、硫化マンガンやその他の介在物とともに凝集す
る。樹枝状の間に集まる傾向を持ち、添加量が多くなる
と熱間作業性を悪くする。0.1%以下であれば問題はな
い。
る。樹枝状の間に集まる傾向を持ち、添加量が多くなる
と熱間作業性を悪くする。0.1%以下であれば問題はな
い。
Nは、オーステナイト組織を強く、安定化するなどCと
類似している。その量は0.1%以下であれば害は少な
い。
類似している。その量は0.1%以下であれば害は少な
い。
また、本発明の圧延用ワークロールの製造方法では、十
分な強度と靭性を有する鋼を芯材とし、その芯材の外側
に、高炭素高クロム鋳鉄からなる消耗電極を配置し、エ
レクトロスラグ再溶解法により、芯材の外周部と消耗電
極を溶融しながら、順次凝固させて外層部材を形成する
ので、その境界部に不溶着部やミクロキャビティ等の欠
陥のない健全な接合部が得られる。
分な強度と靭性を有する鋼を芯材とし、その芯材の外側
に、高炭素高クロム鋳鉄からなる消耗電極を配置し、エ
レクトロスラグ再溶解法により、芯材の外周部と消耗電
極を溶融しながら、順次凝固させて外層部材を形成する
ので、その境界部に不溶着部やミクロキャビティ等の欠
陥のない健全な接合部が得られる。
従って、芯材と外層部材の接合部に欠陥がなく、さら
に、外層部材の金属組織中にCrの初晶炭化物が粗大化し
ていないので、熱処理時に発生する熱応力によって、接
合部の欠陥が拡大する心配もなく、また、粗大化炭化物
からの割れ発生の恐れもない。従って、本発明では、鋼
芯材と外層部材の一体化した複合ロール材に熱処理を施
すことが可能となり、この熱処理により、外層部材中の
残留オーステナイト組織を最小量に低下できるので硬度
が上がり、また、炭化物形成元素、特に、Mo、W、Vの
それぞれ1〜3%の複合添加による2次硬化により硬度
が上昇し、さらに、鋼芯材の靭性、強度を向上させる。
に、外層部材の金属組織中にCrの初晶炭化物が粗大化し
ていないので、熱処理時に発生する熱応力によって、接
合部の欠陥が拡大する心配もなく、また、粗大化炭化物
からの割れ発生の恐れもない。従って、本発明では、鋼
芯材と外層部材の一体化した複合ロール材に熱処理を施
すことが可能となり、この熱処理により、外層部材中の
残留オーステナイト組織を最小量に低下できるので硬度
が上がり、また、炭化物形成元素、特に、Mo、W、Vの
それぞれ1〜3%の複合添加による2次硬化により硬度
が上昇し、さらに、鋼芯材の靭性、強度を向上させる。
本発明の実施例について説明する。
本発明の製造方法により製造された圧延用ワークロール
は、鋼製の芯材の外側に、高炭素高クロム鋳鉄をエレク
トロスラグ再溶解により、溶着一体化させて外層部材を
形成し、複合ロール材としたもので、芯材と外層部材が
完全に溶着し、軸の強度を向上させ、接合境界部にも内
部欠陥が全く生じていないものである。
は、鋼製の芯材の外側に、高炭素高クロム鋳鉄をエレク
トロスラグ再溶解により、溶着一体化させて外層部材を
形成し、複合ロール材としたもので、芯材と外層部材が
完全に溶着し、軸の強度を向上させ、接合境界部にも内
部欠陥が全く生じていないものである。
その外層部材である高炭素高クロム鋳鉄の主成分は、重
量%でC:2.5〜3.5%、Si:1〜3%、Mn:1〜3%、Cr:12
〜25%、Mo:1〜3%、W:1〜3%、V:1〜3%、残部が実
質的にFeからなる組成、あるいはその組成に、NiとCoの
夫々3〜10%を単独および複合で添加した組成であっ
て、それらの組成の外層部材と鋼製の芯材とを、エレク
トロスラグ再溶解で溶着し一体化させたものである。と
くに、Mo、W、Vをそれぞれ1〜3%複合添加したもの
なので、CrのM7C3型炭化物(Crの初晶炭化物)を15μm
以下に微細に分散させて、圧延中の炭化物脱落を防止し
た。さらに、エレクトロスラグ再溶解法による芯材と外
層部材との溶着一体化により、接合境界部に欠陥が発生
せず、そのため、熱処理が可能となり高硬度と耐摩耗性
および光輝性を高めることができ、鍛造を施したものに
近い効果を与えることに成功したものである。
量%でC:2.5〜3.5%、Si:1〜3%、Mn:1〜3%、Cr:12
〜25%、Mo:1〜3%、W:1〜3%、V:1〜3%、残部が実
質的にFeからなる組成、あるいはその組成に、NiとCoの
夫々3〜10%を単独および複合で添加した組成であっ
て、それらの組成の外層部材と鋼製の芯材とを、エレク
トロスラグ再溶解で溶着し一体化させたものである。と
くに、Mo、W、Vをそれぞれ1〜3%複合添加したもの
なので、CrのM7C3型炭化物(Crの初晶炭化物)を15μm
以下に微細に分散させて、圧延中の炭化物脱落を防止し
た。さらに、エレクトロスラグ再溶解法による芯材と外
層部材との溶着一体化により、接合境界部に欠陥が発生
せず、そのため、熱処理が可能となり高硬度と耐摩耗性
および光輝性を高めることができ、鍛造を施したものに
近い効果を与えることに成功したものである。
以下に、実施例の詳細について第1図〜第9図により説
明する。
明する。
第1実施例 第1表に示すように、本発明材(本発明の製造方法で製
造されたロール材)として、Mo、W、Vを複合添加した
高炭素高クロム鋳鉄の外層部材と、鋼製の芯材(軸受
鋼)の組合せで冷間圧延用ワークロールを作製した。
造されたロール材)として、Mo、W、Vを複合添加した
高炭素高クロム鋳鉄の外層部材と、鋼製の芯材(軸受
鋼)の組合せで冷間圧延用ワークロールを作製した。
その作製方法は、第2図に示すエレクトロスラグ再溶解
装置を用いて、直径320mm、高さ730mm、の水冷鋳型18の
内部に、直径200mm、高さ1300mmの鋼製芯材13(軸受
鋼)を回転定盤15上に設置する。その芯材13と水冷鋳型
18の間に、高炭素高クロム鋳鉄にMo、W、Vを複合で含
有させた外層部材用の内径235mm、外径280mmの円筒状消
耗電極14を配置し、その消耗電極14の先端部へフラック
スを添加した。
装置を用いて、直径320mm、高さ730mm、の水冷鋳型18の
内部に、直径200mm、高さ1300mmの鋼製芯材13(軸受
鋼)を回転定盤15上に設置する。その芯材13と水冷鋳型
18の間に、高炭素高クロム鋳鉄にMo、W、Vを複合で含
有させた外層部材用の内径235mm、外径280mmの円筒状消
耗電極14を配置し、その消耗電極14の先端部へフラック
スを添加した。
電源21からカーボンブラシ17を通じて供給 された電力により、消耗電極14とスタート台16との間に
電流を流してアークを発生させる。そのアーク熱によっ
て、フラックスを溶融させて溶融スラグ19を生成させ、
以後は溶融スラグ19の発生するジュール熱により、芯材
13の外周部と消耗電極14とを溶融して溶融金属20を形成
し、その溶融金属20の上昇にともなって水冷鋳型18を上
昇させ、回転定盤15を回転させながら、順次溶融金属20
を凝固させて、外層部材11を形成して、複合ロール材10
を作製した。再溶解施工条件は、電流9000A、電圧45V、
送り速度12mm/minである。
電流を流してアークを発生させる。そのアーク熱によっ
て、フラックスを溶融させて溶融スラグ19を生成させ、
以後は溶融スラグ19の発生するジュール熱により、芯材
13の外周部と消耗電極14とを溶融して溶融金属20を形成
し、その溶融金属20の上昇にともなって水冷鋳型18を上
昇させ、回転定盤15を回転させながら、順次溶融金属20
を凝固させて、外層部材11を形成して、複合ロール材10
を作製した。再溶解施工条件は、電流9000A、電圧45V、
送り速度12mm/minである。
このようにして、溶製した複合ロール材10の溶着性につ
いて調べるため、超音波探傷試験により、接合境界部12
の健全性についてチェックした。その結果、外層部材11
は完全に溶着一体化されていることが確認された。ま
た、複合ロール材10を横断面状に切断し、その断面のマ
クロエッチングによる金属組織を観察した。第1図に示
す金属組織の写真からも明らかなように、接合境界部Z
には不溶着部、ミクロキャビティ等の内部欠陥は認めら
れなかった。従って、高速圧延、高圧下、高荷重圧延を
行なっても、接合境界部2からの剥離現象が生じる心配
がない。なお、第1表に示す従来材(No.10)は、従来
の高炭素高クロム鋳鉄の外層部材に、溶融したダクタイ
ル鋳鉄を遠心鋳造により芯材として注入して、複合ロー
ル材を作製したものである。
いて調べるため、超音波探傷試験により、接合境界部12
の健全性についてチェックした。その結果、外層部材11
は完全に溶着一体化されていることが確認された。ま
た、複合ロール材10を横断面状に切断し、その断面のマ
クロエッチングによる金属組織を観察した。第1図に示
す金属組織の写真からも明らかなように、接合境界部Z
には不溶着部、ミクロキャビティ等の内部欠陥は認めら
れなかった。従って、高速圧延、高圧下、高荷重圧延を
行なっても、接合境界部2からの剥離現象が生じる心配
がない。なお、第1表に示す従来材(No.10)は、従来
の高炭素高クロム鋳鉄の外層部材に、溶融したダクタイ
ル鋳鉄を遠心鋳造により芯材として注入して、複合ロー
ル材を作製したものである。
複合ロール材の熱処理は、本発明材および従来材とも、
1050℃から焼入後に、焼戻し(500℃×1h保持後空冷)
の操作を3回繰返し行なった。熱処理後の硬さは、本発
明材でHRC66.8を示し、従来材はHRC64であった。本発明
材の摩耗減量は0.10gあり、従来材では0.18gの値を示し
ている。さらに、複合ロール材の耐摩耗性について、第
1表に示した本発明材を従来材との試験結果を第3図に
示す。これからも、本発明材が格段に優れていることが
判る。
1050℃から焼入後に、焼戻し(500℃×1h保持後空冷)
の操作を3回繰返し行なった。熱処理後の硬さは、本発
明材でHRC66.8を示し、従来材はHRC64であった。本発明
材の摩耗減量は0.10gあり、従来材では0.18gの値を示し
ている。さらに、複合ロール材の耐摩耗性について、第
1表に示した本発明材を従来材との試験結果を第3図に
示す。これからも、本発明材が格段に優れていることが
判る。
次に、本発明材と、従来材との芯材の強度比較を行った
結果を第2表に示す。
結果を第2表に示す。
第2表からも明らかなように、本発明材には、引張り強
さが80kg/mm2以上あり、圧延中に折損の心配のない強
度となっており、また、伸び及び絞りにおいては10%以
上を示し、衝撃値は常温で2kg・m/cm2以上の高い値を
示している。いずれの機械的性質も従来材の約1.5倍以
上と、格段に優れた値を示し、過酷な使用条件にも十分
耐えられることが確認された。
さが80kg/mm2以上あり、圧延中に折損の心配のない強
度となっており、また、伸び及び絞りにおいては10%以
上を示し、衝撃値は常温で2kg・m/cm2以上の高い値を
示している。いずれの機械的性質も従来材の約1.5倍以
上と、格段に優れた値を示し、過酷な使用条件にも十分
耐えられることが確認された。
第2実施例 本発明によるMo、W、V複合添加の高炭素高クロム鋳鉄
の外層部材と、鋼製芯材とを、エレクトロクラグ再溶解
法により溶着一体化した時の、本発明材、比較材及び従
来材のそれぞれの成分組成と測定結果を第3表に示す。
溶製された複合ロール材から15mm×15mmの熱処理硬さ測
定試験片を切り出した。本発明材No.1〜4、比較材No.
8、9、従来材No.10の熱処理は、1050℃に加熱後油冷
し、500℃×1h保持後空冷の焼戻し操作を3回繰返し、
ロックウエル硬度計で測定した。その結果、比較材No.
8、9および従来材No.10はHRC63.5〜64.5を示している
が、本発明材No.1〜4はHRC65.5〜66.8の高硬度が得ら
れた。また、M7C3型炭化物の平均粒径は、従来材60μ
m、比較材20〜25μmの粒径を示すのに対し、本発明材
は6〜12μmと炭化物が微細に分散することが明白とな
った。
の外層部材と、鋼製芯材とを、エレクトロクラグ再溶解
法により溶着一体化した時の、本発明材、比較材及び従
来材のそれぞれの成分組成と測定結果を第3表に示す。
溶製された複合ロール材から15mm×15mmの熱処理硬さ測
定試験片を切り出した。本発明材No.1〜4、比較材No.
8、9、従来材No.10の熱処理は、1050℃に加熱後油冷
し、500℃×1h保持後空冷の焼戻し操作を3回繰返し、
ロックウエル硬度計で測定した。その結果、比較材No.
8、9および従来材No.10はHRC63.5〜64.5を示している
が、本発明材No.1〜4はHRC65.5〜66.8の高硬度が得ら
れた。また、M7C3型炭化物の平均粒径は、従来材60μ
m、比較材20〜25μmの粒径を示すのに対し、本発明材
は6〜12μmと炭化物が微細に分散することが明白とな
った。
次に、外層部材の硬さと耐摩耗性の関係を第4図に示
す。図中の数値は、各試料No.を示す。(第4図以後す
べて同じ)耐摩耗性は研摩式摩耗試験機により試験を行
なった。摩耗試験方法は回転数600rpmで、回転する直径
200mmのターンテーブル上に、#80のエメリーペーパー
を張り、その上に直径18mmの試験片を荷重800gで押 し付け、2分40秒間摩耗させる方法である。試験前後の
試験片の重量差をもって摩耗量とした。従来材No.10、
比較材No.8,9の摩耗減量は0.15〜0.2gと増加しているの
に対し、発明材No.1〜4の摩耗減量は0.10〜0.12gと非
常に少なく、耐摩耗性は従来材の1.5〜2倍となること
がわかった。
す。図中の数値は、各試料No.を示す。(第4図以後す
べて同じ)耐摩耗性は研摩式摩耗試験機により試験を行
なった。摩耗試験方法は回転数600rpmで、回転する直径
200mmのターンテーブル上に、#80のエメリーペーパー
を張り、その上に直径18mmの試験片を荷重800gで押 し付け、2分40秒間摩耗させる方法である。試験前後の
試験片の重量差をもって摩耗量とした。従来材No.10、
比較材No.8,9の摩耗減量は0.15〜0.2gと増加しているの
に対し、発明材No.1〜4の摩耗減量は0.10〜0.12gと非
常に少なく、耐摩耗性は従来材の1.5〜2倍となること
がわかった。
外層部材の炭化物粒径と光輝性の関係を第5図に示す。
圧延用ワークロールには、被圧延材の光輝性を向上する
ことが要望されており、材質自体も研摩状態での光輝性
が要求されている。
圧延用ワークロールには、被圧延材の光輝性を向上する
ことが要望されており、材質自体も研摩状態での光輝性
が要求されている。
光輝性の測定は、分光反射測定装置を用いて行なった。
水平に置いた50mm×50mm×7mm厚の試験片を直接積分球
に押し当てて、垂直軸に対して5゜傾けて0.7μmの波
長光を当てたときに、どのくらいその光を反射するかを
測定することによって行なった。従来材のNo.10および
比較材No.8、9の光輝性は12〜25%の値を示しているの
に対し、本発明材のNo.1〜4は45〜60%と高い値を示
し、光輝性は従来材の3倍以上になることが明白となっ
た。
水平に置いた50mm×50mm×7mm厚の試験片を直接積分球
に押し当てて、垂直軸に対して5゜傾けて0.7μmの波
長光を当てたときに、どのくらいその光を反射するかを
測定することによって行なった。従来材のNo.10および
比較材No.8、9の光輝性は12〜25%の値を示しているの
に対し、本発明材のNo.1〜4は45〜60%と高い値を示
し、光輝性は従来材の3倍以上になることが明白となっ
た。
第3実施例 本発明による、NiとCoを単独及び複合で添加した高炭素
高クロム鋳鉄の外層材と、鋼製の芯材とを、エレクトロ
スラグ再溶解法により溶着一体化して作製した、複合ロ
ール材の成分組成と測定結果を第4表に示す。その複合
ロール材から、15mm×15mmの熱処理硬さ測定試験片を切
り出した。
高クロム鋳鉄の外層材と、鋼製の芯材とを、エレクトロ
スラグ再溶解法により溶着一体化して作製した、複合ロ
ール材の成分組成と測定結果を第4表に示す。その複合
ロール材から、15mm×15mmの熱処理硬さ測定試験片を切
り出した。
本発明材No.5〜7は1075℃に加熱した後、520℃×1h保
持後空冷の焼戻し操作を3回繰返した。比較材No.8,9と
従来材No.10は1050℃に加熱後、500℃×1h保持後空冷の
焼戻し操作を3回繰返し、ロックウエル硬さ計で測定し
た。その結果、従来材No.10および比較材No.8、9はHRC
63.5〜64.5を示したのに対し、本発明材No.5〜7はHRC6
5.5〜65.8の高硬度を示した。
持後空冷の焼戻し操作を3回繰返した。比較材No.8,9と
従来材No.10は1050℃に加熱後、500℃×1h保持後空冷の
焼戻し操作を3回繰返し、ロックウエル硬さ計で測定し
た。その結果、従来材No.10および比較材No.8、9はHRC
63.5〜64.5を示したのに対し、本発明材No.5〜7はHRC6
5.5〜65.8の高硬度を示した。
また、Crの初晶炭化物であるM7C3型炭化物の平均粒径
は、従来材No.10は60μm、比較材 No.8、9は20〜25μmを示したのに対し、本発明材No.5
〜7は9μmと、炭化物が微細に分散していることが明
らかとなった。
は、従来材No.10は60μm、比較材 No.8、9は20〜25μmを示したのに対し、本発明材No.5
〜7は9μmと、炭化物が微細に分散していることが明
らかとなった。
次いで、外層部材の硬さと耐摩耗性の関係を第6図に示
す。耐摩耗性は、第2実施例の第4図の場合と同じ方法
の研摩式摩耗試験機を用いて行なった。従来材No.10の
摩耗減量が0.20gであったのに対し、本発明材No.5〜7
の摩耗減量は0.11gであり、約1.8倍の優れた耐摩耗性を
示し、圧延用ワークロールとしての寿命が大巾に延長さ
れることが明らかとなった。
す。耐摩耗性は、第2実施例の第4図の場合と同じ方法
の研摩式摩耗試験機を用いて行なった。従来材No.10の
摩耗減量が0.20gであったのに対し、本発明材No.5〜7
の摩耗減量は0.11gであり、約1.8倍の優れた耐摩耗性を
示し、圧延用ワークロールとしての寿命が大巾に延長さ
れることが明らかとなった。
次に、外層部材の炭化物平均粒径と光輝性の関係を第7
図に示す。光輝性の測定は、第2実施例の場合と同様
に、50mm×50mm×7mm厚の試験片を用いて分光反射測定
装置を用いて行なった。従来材のNo.10および比較材No.
8、9の光輝度は12〜25%の値を示したのに対し、本発
明材No.5〜7は48%と高い値を示し、従来材に比べて約
4倍の高光輝性が得られることが明白となった。
図に示す。光輝性の測定は、第2実施例の場合と同様
に、50mm×50mm×7mm厚の試験片を用いて分光反射測定
装置を用いて行なった。従来材のNo.10および比較材No.
8、9の光輝度は12〜25%の値を示したのに対し、本発
明材No.5〜7は48%と高い値を示し、従来材に比べて約
4倍の高光輝性が得られることが明白となった。
なお、本発明材の高炭素高クロム鋳鉄が、Mo、W、Vを
複合で添加してあるのに対し、Mo、W、Vを単独で添加
した場合の、外層部材の成分組成と測定結果を第5表
に、比較例として示す。試験方法は第2実施例と同様な
方法で行なった。その結果、比較材(No.11〜20)の硬
さはHRC63.9〜64.4を示し、従来材に比し硬さの増加は
みられなかった。Crの初晶炭化物の平均粒径も59.5〜6
0.5と、Cr炭化物の微細化も行われていない。
複合で添加してあるのに対し、Mo、W、Vを単独で添加
した場合の、外層部材の成分組成と測定結果を第5表
に、比較例として示す。試験方法は第2実施例と同様な
方法で行なった。その結果、比較材(No.11〜20)の硬
さはHRC63.9〜64.4を示し、従来材に比し硬さの増加は
みられなかった。Crの初晶炭化物の平均粒径も59.5〜6
0.5と、Cr炭化物の微細化も行われていない。
耐摩耗性は第2実施例と同様な試験方法により行ない、
その結果を第8図に示した。図からも明らかなように、
摩耗減量はいずれも0.18gの値を示し、従来材(No.10)
とあまり変っていない。
その結果を第8図に示した。図からも明らかなように、
摩耗減量はいずれも0.18gの値を示し、従来材(No.10)
とあまり変っていない。
光輝度の測定を第2実施例と同様な試験法で行ない、そ
の結果を第9図に示した。図に示してあるように、10〜
13%と低い値を示し、Mo、W、Vの単独添加では光輝度
の改善は認められないことが判明した。
の結果を第9図に示した。図に示してあるように、10〜
13%と低い値を示し、Mo、W、Vの単独添加では光輝度
の改善は認められないことが判明した。
次に、高炭素高クロム鋳鉄のMo、W、Vのう ち、いずれか2種の組合せで添加した場合の、外層部材
の成分組成と測定結果を、比較例として、第6表に示し
た。試験方法は第2実施例と同様な試験法で行なった。
その結果、比較材(No.21〜29)の硬さはHRC64.2〜64.5
の値を示し、本発明の硬さよりも低い値となっておりMo
とW、MoとV及びWとVの組合せによる合金元素の添加
の効果は少なく、大巾な炭化物の微細化はみられないこ
とが判った。
の成分組成と測定結果を、比較例として、第6表に示し
た。試験方法は第2実施例と同様な試験法で行なった。
その結果、比較材(No.21〜29)の硬さはHRC64.2〜64.5
の値を示し、本発明の硬さよりも低い値となっておりMo
とW、MoとV及びWとVの組合せによる合金元素の添加
の効果は少なく、大巾な炭化物の微細化はみられないこ
とが判った。
次に、光輝性の測定においても、第2実施例と同様な方
法で行ない、その結果を第9図に示した。図に示すよう
に、比較材(No.21〜29)は、15%と低い値を示してい
るが、この原因としてはCr炭化物が大きいために、光輝
性の増加がみられなかったと考えられる。
法で行ない、その結果を第9図に示した。図に示すよう
に、比較材(No.21〜29)は、15%と低い値を示してい
るが、この原因としてはCr炭化物が大きいために、光輝
性の増加がみられなかったと考えられる。
以上の結果から明らかなように、鋼芯材の外側に、Mo、
W、Vの複合添加で、あるいはさらにNi、Coの少なくと
も一方を添加した高炭素高クロム鋳鉄の外層部材を、エ
レクトロスラグ再溶解により溶着することにより、Crの
初晶炭化物 を15μm以下と微細にすることが可能であることが明ら
かになった。しかも、芯材と外層部材の境界面が溶着一
体化するため、熱処理が可能となり、硬さと耐摩耗性に
すぐれ、特に、光輝性の改善により被圧延材の品質を大
巾向上させた圧延用ワークロールが得られることが明白
となった。
W、Vの複合添加で、あるいはさらにNi、Coの少なくと
も一方を添加した高炭素高クロム鋳鉄の外層部材を、エ
レクトロスラグ再溶解により溶着することにより、Crの
初晶炭化物 を15μm以下と微細にすることが可能であることが明ら
かになった。しかも、芯材と外層部材の境界面が溶着一
体化するため、熱処理が可能となり、硬さと耐摩耗性に
すぐれ、特に、光輝性の改善により被圧延材の品質を大
巾向上させた圧延用ワークロールが得られることが明白
となった。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以
下に記載されるような効果を奏する。
下に記載されるような効果を奏する。
圧延用ワークロールは、鋼芯材の外側に、適量のMo,W,V
を複合添加した高炭素高クロム鋳鉄の外層部材が一体溶
着されているので、外層部材のクロムの初晶炭化物が粗
大化せず、炭化物が微細に分散しているので、圧延中の
炭化物の脱落がなくなり、そのため光輝性に優れ、ま
た、その熱処理後の硬度が高くなるので耐摩耗性にも優
れる。
を複合添加した高炭素高クロム鋳鉄の外層部材が一体溶
着されているので、外層部材のクロムの初晶炭化物が粗
大化せず、炭化物が微細に分散しているので、圧延中の
炭化物の脱落がなくなり、そのため光輝性に優れ、ま
た、その熱処理後の硬度が高くなるので耐摩耗性にも優
れる。
さらに、熱処理後の上記外層部材では、平均粒径15μm
以下の炭化物が微細に分散し、その硬度がHRC65以上と
なるので、光輝性、耐摩耗性がさらに優れる。
以下の炭化物が微細に分散し、その硬度がHRC65以上と
なるので、光輝性、耐摩耗性がさらに優れる。
また、圧延用ワークロールの外層部材である高単価高ク
ロム鋳鉄が、適量のMo,W,Vの複合添加の外に、Ni,Coの
少なくとも一方を適量含有することによっても、上記と
同様に耐摩耗性と光輝性が向上する。
ロム鋳鉄が、適量のMo,W,Vの複合添加の外に、Ni,Coの
少なくとも一方を適量含有することによっても、上記と
同様に耐摩耗性と光輝性が向上する。
さらに、前記と同じ組成の高炭素高クロム鋳鉄からなる
外層部材が熱処理されて、平均粒径15μm以下の炭化物
が微細に分散し、その硬度がHRC65以上となるので、光
輝性、耐摩耗性がさらに優れる。
外層部材が熱処理されて、平均粒径15μm以下の炭化物
が微細に分散し、その硬度がHRC65以上となるので、光
輝性、耐摩耗性がさらに優れる。
上述のように、本発明の圧延用ワークロールは、耐摩耗
性と光輝性に優れ、さらに軸強度が大きく向上するの
で、圧延用ワークロールの寿命が大巾に延長される。
性と光輝性に優れ、さらに軸強度が大きく向上するの
で、圧延用ワークロールの寿命が大巾に延長される。
次に、本発明の圧延用ワークロールの製造方法では、鋼
芯材の外側に、適量のMo,W,Vを複合添加した高炭素高ク
ロム鋳鉄からなる外層部材を、エレクトロスラグ再溶解
法により形成することにより、溶着境界部に欠陥が生じ
ないので熱処理の施工を可能にした。それにより外層部
材の硬度を高め、耐摩耗性と光輝性を向上させることが
できた。
芯材の外側に、適量のMo,W,Vを複合添加した高炭素高ク
ロム鋳鉄からなる外層部材を、エレクトロスラグ再溶解
法により形成することにより、溶着境界部に欠陥が生じ
ないので熱処理の施工を可能にした。それにより外層部
材の硬度を高め、耐摩耗性と光輝性を向上させることが
できた。
また、外層部材の高炭素高クロム鋳鉄が、適量のMo,W,V
の複合添加の外に、Ni,Coの少なくとも一方を適量含有
することによっても、前述の製造方法と同等の効果が得
られた。
の複合添加の外に、Ni,Coの少なくとも一方を適量含有
することによっても、前述の製造方法と同等の効果が得
られた。
第1図は本発明の圧延用ワークロールの横断面の金属組
織を示す写真、第2図はエレクトロスラグ再溶解装置の
構成を示す説明図、第3図はロール直径の消耗量1mm当
りの圧延トン数について本発明ロールと従来ロールの比
較値を示すグラフ、第4図は外層部材の硬さと摩耗減量
との関係を示すグラフ、第5図は外層部材の炭化物平均
粒径と光輝性の関係を示すグラフ、第6図は高炭素高ク
ロムの鋳鉄がNi,Coの少なくとも一方を含む場合の外層
部材の硬さと摩耗減少との関係を示すグラフ、第7図は
第6図と同じ外層部材の炭化物平均粒径と光輝性との関
係を示すグラフ、第8図は比較材の外層部材の硬さと摩
耗減量との関係を示すグラフ、第9図は第8図と同じ外
層部材の炭化物平均粒径と光輝性との関係を示すグラフ
である。 1,11……外層部材、3,13……芯材、 10……複合ロール材、14……消耗電極。
織を示す写真、第2図はエレクトロスラグ再溶解装置の
構成を示す説明図、第3図はロール直径の消耗量1mm当
りの圧延トン数について本発明ロールと従来ロールの比
較値を示すグラフ、第4図は外層部材の硬さと摩耗減量
との関係を示すグラフ、第5図は外層部材の炭化物平均
粒径と光輝性の関係を示すグラフ、第6図は高炭素高ク
ロムの鋳鉄がNi,Coの少なくとも一方を含む場合の外層
部材の硬さと摩耗減少との関係を示すグラフ、第7図は
第6図と同じ外層部材の炭化物平均粒径と光輝性との関
係を示すグラフ、第8図は比較材の外層部材の硬さと摩
耗減量との関係を示すグラフ、第9図は第8図と同じ外
層部材の炭化物平均粒径と光輝性との関係を示すグラフ
である。 1,11……外層部材、3,13……芯材、 10……複合ロール材、14……消耗電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下タ村 修 茨城県勝田市堀口832番地の2 株式会社 日立製作所勝田工場内 (56)参考文献 特開 昭61−41747(JP,A) 特開 昭59−23846(JP,A) 特開 昭57−198243(JP,A) 特開 昭58−197232(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】鋼製芯材を定盤上に設置し消耗電極を用い
てエレクトロスラグ再溶解により該消耗電極を溶解し、
その溶融金属を前記鋼製芯材の表面に溶着する圧延用ワ
ークロールの製造方法において、前記鋼製芯材と同心円
上に水冷鋳型を配置するとともに、重量比で、炭素:2.5
〜3.5%、シリコン:1〜3%、マンガン:1〜3%、クロ
ム:12〜25%、モリブデン:1〜3%、タングステン:1〜
3%、バナジウム:1〜3%、残部が実質的に鉄よりなる
高炭素高クロム鋳鉄の円筒状消耗電極を、前記水冷鋳型
内に配置して該水冷鋳型とともに前記鋼製芯材の軸を中
心に回転させながらエレクトロスラグ再溶解により溶融
し、前記鋼製芯材の外層部材を形成して複合ロール材と
し、該複合ロール材に焼入れ及び焼戻しの熱処理を施
し、該熱処理後の前記外層部材は、平均粒径15μm以下
の炭化物を含有しかつHRC65以上の硬さを有することを
特徴とする圧延用ワークロールの製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の圧延用ワークロールの製造
方法において、高炭素高クロム鋳鉄が、ニツケル:3〜10
%、コバルト:3〜10%の少なくとも一方を含有すること
を特徴とする圧延用ワークロールの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63067784A JPH0667546B2 (ja) | 1988-03-22 | 1988-03-22 | 圧延用ワークロールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63067784A JPH0667546B2 (ja) | 1988-03-22 | 1988-03-22 | 圧延用ワークロールの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01240635A JPH01240635A (ja) | 1989-09-26 |
| JPH0667546B2 true JPH0667546B2 (ja) | 1994-08-31 |
Family
ID=13354931
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63067784A Expired - Lifetime JPH0667546B2 (ja) | 1988-03-22 | 1988-03-22 | 圧延用ワークロールの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0667546B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| AT409233B (de) * | 2000-02-07 | 2002-06-25 | Inteco Int Techn Beratung | Verfahren und anordnung zum herstellen von gusskörpern aus metallen |
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| JPS5923846A (ja) * | 1982-07-31 | 1984-02-07 | Kubota Ltd | 耐クラツク性、耐摩耗性に優れる合金チルドロ−ル材 |
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-
1988
- 1988-03-22 JP JP63067784A patent/JPH0667546B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01240635A (ja) | 1989-09-26 |
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