JPH0667672A - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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JPH0667672A
JPH0667672A JP4211813A JP21181392A JPH0667672A JP H0667672 A JPH0667672 A JP H0667672A JP 4211813 A JP4211813 A JP 4211813A JP 21181392 A JP21181392 A JP 21181392A JP H0667672 A JPH0667672 A JP H0667672A
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Toru Kitayama
徹 北山
Iwao Azuma
岩男 東
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発音可能な音高の範囲を広くし、かつ、音質
を犠牲にすることなく、所望の音高による発音が正確に
行われるようにする。 【構成】 非線形要素を含む励起回路10と遅延要素を
含むウェーブガイドネットワーク40とによりループ回
路を構成し、このループ回路に対し所望の音高に対応し
た強制駆動信号を供給する強制駆動回路40を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は特に自然楽器音の合成
に用いて好適な楽音合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自然楽器は、共鳴体と、この共鳴体に振
動を励起する励起機構とを有しており、これらの相互作
用により楽音が発生される。例えば管楽器は、共鳴体と
して共鳴管を有し、励起機構としてマウスピースおよび
リードを有している。このような構成において、演奏者
がマウスピース内に息を吹込むと、マウスピースに取り
付けられたリードに振動が励起される。この振動が共鳴
管内を空気圧力波となって往復伝播し、楽音として発音
される。また、共鳴管からマウスピース側へと帰還され
る空気圧力波によってリードの振動が影響を受ける。こ
のように共鳴管およびリード間の相互作用が行われるこ
とにより、その管楽器特有の楽音が発生される。
【0003】このような自然楽器の発音メカニズムを忠
実にシミュレートした楽音合成装置として、非線形フィ
ードバック型楽音合成装置がある。この楽音合成装置
は、自然楽器の励起機構の挙動をシミュレートした非線
形要素および共鳴体をシミュレートした遅延回路からな
るループ回路をその基本構成とするものである。このよ
うなループ回路に、例えばインパルス等、多くの周波数
成分を含んだ信号が入力されると、信号がループ内を繰
り返し循環する。そして、特定の周波数の成分が選択さ
れ循環が維持される。このようにループ回路が共振状態
となることにより、楽音信号が発生される。
【0004】ここで、ループ回路は、ループ内を信号が
循環し一巡する遅延時間に対応した共振周波数での共振
モード(基本モード)およびその整数倍の高次の共振周
波数での共振モード(倍音モード)を有する。しかし、
ループ回路がいずれの共振モードとなるかは非線形要素
の動作点等、ループ回路内の遅延要素以外の要素によっ
て左右され、時として意図しない共振モードとなり所望
の音高の楽音信号が得られない場合がある。
【0005】そこで、従来、所望の共振周波数での共振
を行わせるために、フィルタ等の周波数選択手段をルー
プ回路内に介挿していた。かかる構成によれば、フィル
タ演算用の係数の調整等により、発音すべき音高に対応
した信号のみループ回路内を循環させ、所望の音高の楽
音信号を得ることが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フィルタ演算
用係数等のパラメータを適度に設定したとしても、音高
によっては望ましくないモードでの共振を防止すること
が困難な場合があり、正確に発音することができる音高
の範囲が狭くなってしまうという問題があった。また、
低次モードでの共振を促すためにループ回路内のフィル
タのカットオフ周波数を下げると、発音される楽音に含
まれる高次倍音が極端に減少し、音質が好ましくないも
のとなってしまう。また、ループ回路が有する共振モー
ドの中には選択され難い共振モードがあり、所望の音高
がこのような共振モードに対応するものである場合、そ
の発音が困難であるという問題があった。
【0007】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、発音可能な音高範囲を広げることができ、
音質を犠牲にすることなく、所望の音高の楽音を合成す
ることができる楽音合成装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、少なくとも
遅延回路を含んだ信号処理手段と、非線形要素を含み、
閉ループを形成するように前記信号処理手段と接続され
る励起手段と、前記閉ループに所望の音高に対応した強
制駆動信号を供給する強制駆動手段とを具備することを
特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成によれば、強制駆動信号により上記閉
ループの共振モードが決定される。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しこの発明の実施例を説明
する。 <第1実施例>図1はこの発明の第1実施例による楽音
合成装置の合成部1の構成を示すブロック図である。こ
の合成部1は、管楽器のマウスピース部をシミュレート
した励起回路10と、管楽器の共鳴管をシミュレートし
たウェーブガイドネットワーク(双方向伝送回路)20
と、これらを相互に結合するジャンクション30とから
なる。
【0011】ジャンクション30は加算器31および3
2からなる。加算器31はウェブガイドネットワーク2
0および励起回路10の各出力信号を加算し、その加算
結果をウェーブガイドネットワーク20の入力端に供給
する。また、加算器31の出力信号は楽音信号MSとし
て図示しないサウンドシステムへ供給される。一方、加
算器32はウェブガイドネットワーク20および加算器
31の各出力信号を加算し、その加算結果を励起回路1
0のローパスフィルタ11へ供給する。
【0012】ウェーブガイドネットワーク20は、遅延
回路、ローパスフィルタ等の線形回路(いずれも図示
略)によって構成されている。このウェーブガイドネッ
トワーク20は、励起回路10から加算器31を介して
供給される信号に遅延処理、フィルタリング処理等を施
し、その結果を加算器32を介して励起回路10へ戻
す。ウェーブガイド内の遅延回路としては、遅延時間の
調整が可能な構成のものが採用される。この種の遅延回
路は、例えばシフトレジスタとこのシフトレジスタの各
ステージ出力のうち1つを選択するセレクタとにより構
成することができる。また、RAM(ランダムアクセス
メモリ)を利用しこの種の遅延回路を構成することも可
能である。遅延回路の遅延時間は、ウェーブガイドネッ
トワーク20および励起回路10を含む閉ループの総遅
延時間によって決定される共振周波数が、所望の音高に
対応した周波数となるように設定される。
【0013】次に励起回路10の構成を説明する。加算
器32を介しウェーブガイドネットワーク20側から戻
されてくる信号はローパスフィルタ11に入力される。
この信号は共鳴管側からマウスピース内へと戻される空
気圧力波に相当する。ローパスフィルタ11は、合成部
1内に形成された各閉ループ(例えば励起回路10→加
算器31→加算器32→励起回路10からなる閉ルー
プ)において異常発振が発生するのを防止するために介
挿されたフィルタであり、異常発振を起こし得る高周波
領域の信号の通過を抑制する。加算器12はローパスフ
ィルタ11を通過した信号と吹奏圧に対応したプレッシ
ャ信号Pとを加算し、マウスピース内の空気圧に相当す
る信号を出力する。加算器12の出力信号はフィルタ1
3および非線形変換回路14へ供給される。
【0014】フィルタ13はマウスピース内の圧力変化
に対するリードの応答特性をシミュレートしたフィルタ
であり、例えばローパスフィルタが用いられる。加算器
15はフィルタ13を通過した信号と演奏者がマウスピ
ースを咥える圧力(この圧力はアンブシュアと呼ばれ
る)に対応したアンブシュア信号Eとを加算する。ここ
で、アンブシュア信号Eはフィルタ13のカットオフ周
波数を制御するパラメータとしても使用される。これは
リードの応答特性がアンブシュアの影響をも受けること
を考慮したものである。加算器15が出力する信号は、
リードとマウスピースとの間隙を通過しようとする空気
流の圧力に相当する。非線形変換回路16は、リードの
弾性特性を模した入出力伝達特性を有しており、例えば
ROM(リードオンリメモリ)等により構成される。加
算器15の出力信号が非線形変換回路16に入力される
結果、非線形変換回路16からリードおよびマウスピー
ス間の間隙の断面積に相当する信号が出力される。乗算
器17は非線形変換回路16の出力信号に所定の係数b
を乗算して出力する。一方、非線形変換回路14は、リ
ードとマウスピースとの間隙を通過する空気流の流速の
飽和をシミュレートした入出力伝達特性を有しており、
例えばROMによって構成される。加算器12が出力す
るマウスピース内の圧力変化に相当する信号はこの非線
形変換回路14によって変換されることによって飽和特
性が付与される。乗算器18は乗算器17の出力信号と
非線形変換回路14の出力信号とを乗算し、リードおよ
びマウスピース間の間隙を通過する空気流の体積流速度
に相当する信号を出力する。この出力信号に対し、乗算
器19によりマウスピースの空気流に対するインピーダ
ンス(空気流の通り難さ)に相当する信号Zが乗算さ
れ、マウスピース内の圧力変化に相当する信号が出力さ
れる。加算器40eは、乗算器19の出力信号に対し、
図2に示す強制駆動回路40が出力する強制駆動信号e
xtを加算し、その加算結果を加算器31へ供給する。
【0015】強制駆動回路40は、図2に示すように、
アドレス生成回路41、エンベロープ読出カウンタ4
2、駆動波形メモリ43、エンベロープ波形メモリ44
および乗算器45からなる。発音開始の際、発音を指示
するキーオン信号KONおよび発音すべき音高を指定す
るキーコードKCがこの強制駆動回路40に供給され
る。アドレス生成回路41は、キーオン信号KONによ
ってリセットされ、駆動波形読出アドレスADをキーコ
ードKCに応じた速度で増加させる。駆動波形メモリ4
3は所定期間(例えば1周期相当)に亙る駆動波形の各
時点における波形値を各アドレスに記憶しており、駆動
波形アドレスADによって指定される波形値を出力す
る。エンベロープ波形メモリ44は、各キーコードKC
毎または複数のキーコードKCを含む各音域毎に各々の
発音に適したエンベロープ波形の各波形値を記憶してい
る。エンベロープ読出カウンタ42は、エンベロープ波
形メモリ44に対しエンベロープ波形読出アドレスEA
Dを供給する。キーオン信号KONが発生されると、エ
ンベロープ波形読出アドレスEADはキーコードKCに
対応したエンベロープ波形の開始アドレスに初期設定さ
れ、以後、時間経過に伴って順次インクリメントされ
る。乗算器45は駆動波形メモリ43から読み出される
駆動波形にエンベロープ波形メモリ44から読み出され
たエンベロープ波形を乗算し、加算器40e(図1)へ
強制駆動信号extとして供給する。
【0016】以上の構成によれば、合成部1において励
起回路10およびウェーブガイドネットワーク20を含
む閉ループが共振状態となることにより、楽音信号MS
が発生される。ここで、強制駆動信号extが発生され
ない場合には、合成部1が基本モードまたは他の高次モ
ードのうちいずれの共振モードで共振動作するかは合成
部1内の各部のパラメータの微妙な変化または各非線形
変換回路の動作点等によって左右される。また、共振が
なかなか開始されないこともある。しかし、発音指示に
伴い、所望のキーコードKCに対応した周波数を有し、
かつ、キーコードKCに対応したエンベロープを有する
強制駆動信号extが発生され、上記閉ループ内を循環
する。この結果、キーコードKCに対応した周波数での
共振動作が強制的に開始され、所望の音高の楽音信号M
Sが得られる。
【0017】<第2実施例>本実施例による楽音合成装
置は、第1実施例における強制駆動回路40に代えて図
3に示す強制駆動回路40aが設けられている。図3に
おいて、零位相検出回路51は、合成部1(図1)から
出力される楽音信号MSの位相角が零となるのを検出
し、検出信号を出力する。ANDゲート54は、この検
出信号とキーオン信号との論理積をリセット信号として
アドレス生成回路41へ供給する。音量検出回路52は
楽音信号MSの音量を検出する。モード判定回路53
は、楽音信号MSに基づき、合成部1がキーコードKC
に対応した適切なモードで共振しているか否かを判定
し、モードが適切でない場合はエラー信号を出力する。
入力量制御回路55は、キーコードKCに対応したエン
ベロープ波形を発生する。このエンベロープ波形は、上
記第1実施例と同様、駆動波形メモリ43から読み出さ
れる駆動波形に乗算器45によって乗算される。また、
入力量制御回路55が出力するエンベロープ波形の強さ
は、音量検出回路52によって検出される楽音信号MS
の音量値およびモード判定回路53が出力するエラー信
号に基づいて制御される。キーコードKCに対応したモ
ードでの共振が行われずエラー信号が出力されている場
合または適度な音量での発音が行われていない場合には
入力量制御回路55によりエンベロープ波形の振幅が増
大される。
【0018】図4にモード判定回路53の構成例を示
す。図4において、60−1〜60−nは各々通過帯域
中心周波数の異なったバンドパスフィルタである。エン
ベロープフォロア回路70−1〜70−nは、バンドパ
スフィルタ60−1〜60−nを通過した各信号が入力
され、各々入力信号中の各ピーク値を包絡するエンベロ
ープ波形を出力する。最大値判定回路81は、エンベロ
ープフォロア回路70−1〜70〜nが出力する各エン
ベロープ波形のうち波形値が最大のものを判定し、この
判定結果に基づき、合成部1の共振周波数を検出する。
比較回路82は、キーコードKCに対応した周波数を表
すピッチ情報PITCHと最大値判定回路81によって
検出された合成部1の共振周波数とを比較し、両者が一
致していない場合にエラー信号を出力する。
【0019】以上の構成によれば、合成部1において共
振動作が行われ、楽音信号MSが出力されると、この楽
音信号MSの位相角が零となる毎にアドレス生成回路4
1がリセットされ、所望の音高に対応した周波数の駆動
波形が駆動波形メモリ43から読み出され、強制駆動信
号extとなって合成部1に供給される。そして、合成
部1が出力する楽音信号MSの周波数がキーコードKC
に対応した周波数でない場合に、エラー信号が発生さ
れ、強制駆動信号extのエンベロープの大きさが増大
される。従って、所望の音高での発音を安定して行うこ
とができる。
【0020】なお、上記各実施例では、所望の音高に対
応した周波数の強制駆動信号を合成部へ供給するように
したが、強制駆動信号の周波数を合成部の共振周波数か
ら微妙にずらしてもよい。このようにすることで、ビー
トを有する楽音を合成することができる。また、強制駆
動信号に低周波の信号を重畳し、複雑な音色の楽音を合
成するようにしてもよい。また、強制駆動信号の周波数
を変化させ、共振モードをリアルタイムに変更するよう
にしてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも遅延回路を含んだ信号処理手段と、非線形要
素を含み、閉ループを形成するように前記信号処理手段
と接続される励起手段と、前記閉ループに所望の音高に
対応した強制駆動信号を供給する強制駆動手段とを設け
たので、発音可能な音高の範囲を広くすることができ、
かつ、音質を犠牲にすることなく、所望の音高による発
音を正確に行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例による楽音合成装置の
合成部1の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施例における強制駆動回路40の構成を
示すブロック図である。
【図3】 この発明の第2実施例による楽音合成装置の
強制駆動回路40aの構成を示すブロック図である。
【図4】 同実施例におけるモード判定回路53の構成
例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10……励起回路、30……ウェーブガイドネットワー
ク、40,40a……強制駆動回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも遅延回路を含んだ信号処理手
    段と、 非線形要素を含み、閉ループを形成するように前記信号
    処理手段と接続される励起手段と、 前記閉ループに所望の音高に対応した強制駆動信号を供
    給する強制駆動手段とを具備することを特徴とする楽音
    合成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0348899A (ja) * 1989-07-18 1991-03-01 Yamaha Corp 楽音合成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0348899A (ja) * 1989-07-18 1991-03-01 Yamaha Corp 楽音合成装置

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