JPH0673720B2 - 急冷金属薄帯の製造方法 - Google Patents

急冷金属薄帯の製造方法

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JPH0673720B2
JPH0673720B2 JP27147189A JP27147189A JPH0673720B2 JP H0673720 B2 JPH0673720 B2 JP H0673720B2 JP 27147189 A JP27147189 A JP 27147189A JP 27147189 A JP27147189 A JP 27147189A JP H0673720 B2 JPH0673720 B2 JP H0673720B2
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延行 森戸
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は単ロール法によって非晶質金属薄帯などの急冷
金属薄帯を連続的に、安定的に製造するための製造方法
に関する。
〔従来の技術〕
近年、単ロール法や双ロール法などの液体急冷法によっ
て、溶融金属(合金を含む。以下同じ。)を直接金属薄
帯に加工する製造技術の開発が進められている。これら
の直接製板技術における重要な要素技術の第一は板厚の
均一性や表面性状などに関する製板技術そのものである
が、工業的な生産を考えた場合には、それと同等に安定
操業の確立が肝要である。
電力トランス鉄芯などの工業的用途に応用可能な広幅の
非晶質合金薄帯を液体急冷法で作るには、ほとんどの場
合単ロール法が用いられている。単ロール法で表面性状
や板厚の均一性に優れた急冷金属薄帯を連続的に安定製
板するために、これまでも多くの製造装置及び製造方法
が提案されている。すなわち非晶質形成能の優れた合金
組成を溶解原料とするのは勿論であるが、溶融合金の温
度及び射出圧力、注湯ノズルの材質及び先端形状、ノズ
ル・ロール間の間隙、冷却ロールの周速、及び冷却ロー
ル材質やその表面性状などが急冷金属薄帯の製造にとっ
て基本的に重要な製造条件であることが知られている。
しかしながら、これらの鋳造条件を一定にしていても、
時として非晶質合金薄帯の表面性状が悪くなったり、ま
た極端な場合にはノズルの前方あるいは後方に溶融金属
の飛沫が飛び、安定な製板を実現できないこともあっ
た。
単ロール法による急冷金属薄帯の製造に際して、冷却ロ
ール表面は溶融金属から熱を奪い、急冷する装置である
と共に、急冷金属薄帯に接して薄帯の表面性状を決定す
る極めて重要な要素であるから、最適な一定条件を提供
するために従来から多くの工夫が加えられてきた。例え
ば、実公昭61−45955号公報や特開昭58−35046号公報に
提案されているように、これまでも冷却ロール表面を調
整するために冷却ロールはインラインの旋盤によって改
削されてきたし、また特開昭58−25848号公報や特開昭5
9−130655号公報に提案されているように、製板操業前
及び製板中に冷却ロール表面はブラシロールやバフロー
ル等によって清浄化が行われてきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は前述のような従来技術における不安定要因を解
決すべく数多くの製造実験を繰返した操業データと鋳造
プロセスに関する解析を基にして得られたものである。
急冷金属薄帯の製造操業における不安定要因はいくつか
見出されたが、本発明の目的は広幅の非晶質合金薄帯を
安定に製造するために、主として冷却ロール側の条件に
関して提案することである。
本発明者らが工業的な規模で長時間の製板実験を繰返し
たところ、冷却ロール表面の改削状況、及びブラシロー
ルやバフロールの調整状況によって製板状況が顕著に変
化することが見出された。すなわち非晶質合金薄帯の表
面性状が悪くなったり、また極端な場合にはノズルの前
方あるいは後方に溶融金属の飛沫が飛び、安定な製板を
実現できなくなることがあった。
本発明の目的は非晶質合金薄帯のように急冷金属薄帯の
製板を行うに際し、順調な製版状況を損なわない適切な
冷却ロール表面の改削状況、及びブラシロールやバフロ
ールの調整状況、さらに冷却ロール表面に基本的に要求
される状態を提案することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明においては、冷却ロールの表面性状を限定するこ
とによって、冷却ロール表面に高温の溶融金属が接触し
ても、湯溜まりの破壊が生じないように、改削操作、ブ
ラシロール及びバフロールによってロール面を汚染しな
いような急冷金属薄帯の製造装置、及びその製造装置を
用いる製造方法を提案する。
本発明は、高速回転する冷却ロール表面に、溶融金属を
注湯ノズルから射出して急速凝固させ急冷金属薄帯を製
造する単ロール式急冷金属薄帯の製造方法において、油
脂排除処理したロールを冷却ロールとして使用し、繊維
質の布からなる無油バフロールを用いて、溶融金属の急
冷凝固中、冷却ロール表面を払拭することを特徴とする
急冷金属薄帯の製造方法である。
具体的な油脂排除処理としては、冷却ロール表面を無給
油改削することや、事前に十分に脱脂されたブラシロー
ルを用いて、溶融金属の急冷凝固中冷却ロール表面を清
浄化することや、これらを併用、することなどをあげる
ことができる。
〔作用〕
本発明において、冷却ロール表面の油汚染に目を向ける
ようになった契機はブラシロールに用いるステンレス鋼
ワイヤに付着していた油脂であった。本発明者らは第1
図のような製造装置を用いて急冷金属薄帯を製造し、製
板中もブラシロールを回転させて冷却ロール表面の清浄
化を行っているが、ある時次のような経験をした。すな
わちそれまで清浄な製板操業を行ってきていたが、ブラ
シロールが傷んだので、新品のブラシロールに交換して
鋳造したところ、注湯ノズルの前方あるいは後方に溶融
金属の飛沫が飛び、安定な製板ができなかった。原因を
種々検討した結果、新品ブラシロールのステンレス鋼ワ
イヤにはワイヤ加工時の湯がついたままであったが、こ
れに気付かずに製造装置に装着したため、製板操業の過
程で冷却ロール表面にはこの油が転写されていたことに
気付くに到ったのである。すなわち冷却ロール表面上の
微量の不均一な油膜の上に高温の溶融金属が注がれたた
めに、油が熱分解して気化し、一気に体積膨張して溶融
金属の飛沫を飛散させたものと理解された。
本発明は100mm幅以上の非晶質合金薄帯を少なくとも10
分以上にわたって製板し、連続的に巻取る操業実験の中
から得られたものである。近年においては非晶質合金薄
帯を連続的に製板すること自体はさほど困難なことでは
ない。しかしながら連続的に製板することと連続的に巻
取り、コイル状の非晶質合金薄帯を作製することは同義
ではない。すなわち単なる製板実験では極めて高速に多
量の薄帯が作製されるため、長時間にわたって操業した
場合、非晶質合金薄帯内に形成された部分的なクラック
は勿論のこと、瞬間的な破断でさえもその存在を判別す
ることは決して容易ではない。しかしある張力のもとで
非晶質合金薄帯を巻取っている場合、瞬間的な破断で
も、あるいは部分的なクラックが存在しても、自明なこ
とであるが、巻取りを持続することはできない。すなわ
ち連続巻取りを前提にすることは製板状況に対して極め
て厳しい評価を下すことができるのである。
本発明を得るに際して、先ず溶融金属が第1図の注湯ノ
ズル先端から流出し、冷却ロール面に衝突すると同時に
超急冷されて凝固し、急冷金属薄帯になる凝固プロセス
を冷却ロール面の付着物の観点から考察した。
付着物の融点及び沸点が溶融金属の温度よりも高く、溶
融金属と接触しても固体のままであるならば、この付着
物の存在によって溶融金属・冷却ロール間の熱伝達係数
が変化したとしても、凝固プロセスに及ぼす影響はさほ
ど大きくないと推測される。
急冷金属薄帯のための凝固プロセスを考えた場合、最も
危険な状況は溶融金属が冷却ロールの表面に直接的に接
触できないことによって、円滑な冷却・凝固が進行しな
いことである。すなわち液相あるいは気相が溶融金属と
ロール面間に介在することであろう。特に溶融金属の高
温にさらされることによって介在物が気化する場合、溶
融金属と冷却ロールの界面で爆発的な体積膨張が生じる
ことになるから、第1図で図示したような湯溜まりは完
全に破壊されるので、満足できる急冷金属薄帯は製造で
きないことにある。
本発明ではこのような付着物として油分を検討した。前
述したように冷却ロール表面が汚染されると、安定な急
冷金属薄帯の製造を行うことができなかった。そこで急
冷金属薄帯の製造装置において急冷ロール方面の油汚染
を起す可能性について厳密に検討したところ、第1義的
な原因はロールの改削操作そのものであった。すなわち
一般的にはロール類の旋盤加工は切削油を掛けながら行
われるが、本発明では切削油を使用しないこととする。
そのため銅合金製冷却ロールの改削バイトには工具鋼や
高速度鋼製を用いずに、若干の昇熱では焼き付の生じな
い超硬合金製を用いることが好ましい。さもないと満足
できる冷却ロール面の改削仕上がりを得ることができな
い。
次に製板前及び製板中に冷却ロール面に押付けられるブ
ラシロールからの油分の付着であった。このブラシロー
ルは冷却ロール面上の薄帯片や酸化物を除去して清浄化
するものであって、ステンレス鋼や銅合金のワイヤが用
いられるが、これらのワイヤは多くの場合潤滑油を使用
して細線加工される。したがって、製板に先だって十分
な脱脂を行われなければならない。同様に冷却ロール面
を清浄化し、また注湯ノズル先端のパドルへの微小片の
飛び込みを防止するために用いられるバフロールも冷却
ロール面に直接押付けられるから、油分を含むものであ
ってはならない。
〔実施例〕
本発明方法について非晶質合金薄帯の製造を例にとって
具体的に説明する。第1図は注湯ノズル1から射出され
た溶融金属が高速回転する冷却ロール2の表面で超急冷
されて凝固し、非晶質合金薄帯3を形成した後、ガスナ
イフ4によって冷却ロール2から剥離され、巻取機(図
示せず)側に飛翔する様子を示している。ここで冷却ロ
ールの改削はWC製の超硬合金バイトを用いて、切削油を
掛けることなく行った。また0.08mm径のステンレス鋼ワ
イヤ製のブラシロール5は製造装置に設置する前に十分
な脱脂を行っている。バフロール6は芯金の上にガーゼ
を多数回巻いたもので、油分のない清浄なものである。
同図中には巻取機によって張力を与えられ、デフレクタ
ロール7の位置でパスラインを形成している際の非晶質
合金薄帯8の状況も破線で示されている。
十分に予熱したタンディッシュ9内に1300℃に保持した
Fe79Mn1B12Si7C1組成(原子%)の溶融合金を供給した
後、溶湯ノズル1上方のストッパ10を開放して、注湯ノ
ズル1の開口スロットから25m/秒で高速回転する内部水
冷型の銅合金製冷却ロール2の表面上に溶湯を一気に射
出したところ、冷却ロール面に密着して100mm幅の非晶
質合金薄帯3が作製された。次いで約3kg/cm2に制御さ
れた空気の面状高速気流によるガスナイフ4によって冷
却ロール2面に密着した非晶質合金薄帯3を剥離し、巻
取機側に飛翔させた。台車上のピンチロール11によっ
て、この飛翔する非晶質合金薄帯を捕捉した後、台車を
巻取機後方まで移動させ、非晶質合金薄帯を搬送してか
ら、冷却ロールと同速で回転する巻取機の巻取リールに
接着させて巻取を始めた。巻取機による巻取張力を2−
4kg/mm2に制御したところ、安定なパスラインが形成さ
れ、連続的な製板・巻取が実現された。この状態で約20
分程製板を持続した後、ガスナイフ4を使用しながら、
鋳造を停止するために注湯ノズル1を冷却ロール2から
移動させた。これによって製板は終了し、尾端の薄帯は
冷却ロール2に巻き付くことなくガスナイフ4によっ
て、冷却ロール2から剥離して飛翔した。そのため製板
中は勿論のこと、製板終了時でも注湯ノズル1が破損す
ることはなかった。製板過程において、注湯ノズル先端
では極めて安定な湯溜まりが形成され、円滑な鋳造が行
われた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、単ロール法による急冷金属薄帯の製板
を円滑に進めることができるので、工業的に急冷金属薄
帯を製造する場合、本発明の有効性は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施例を示す金属合金薄帯製造装
置の模式側面図である。 1……注湯ノズル、2……冷却ロール 3……非晶質合金薄帯、4……ガスナイフ 5……ブラシロール、6……バフロール 7……デフレクタロール、8……非晶質合金薄帯 9……タンディッシュ、10……ストッパ 11……ピンチロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈良 正功 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高速回転する冷却ロール表面に、溶融金属
    を注湯ノズルから射出して急速凝固させ急冷金属薄帯を
    製造する単ロール式急冷金属薄帯の製造方法において、
    油脂排除処理したロールを冷却ロールとして使用し、繊
    維質の布からなる無油バフロールを用いて、溶融金属の
    急冷凝固中、冷却ロール表面を払拭することを特徴とす
    る急冷金属薄帯の製造方法。
  2. 【請求項2】油脂排除処理が冷却ロール表面を無給油改
    削することである請求項1記載の急冷金属薄帯の製造方
    法。
  3. 【請求項3】油脂排除処理が事前に十分に脱脂されたブ
    ラシロールを用いて、溶融金属の急冷凝固中冷却ロール
    表面を清浄化することである請求項1記載の急冷金属薄
    帯の製造方法。
  4. 【請求項4】油脂排除処理として事前に十分に脱脂され
    たブラシロールを用いて、溶融金属の急冷凝固中冷却ロ
    ール表面を清浄化することを加えた請求項2記載の急冷
    金属薄帯の製造方法。
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DE102019123500A1 (de) * 2019-09-03 2021-03-04 Vacuumschmelze Gmbh & Co. Kg Metallband, Verfahren zum Herstellen eines amorphen Metallbands und Verfahren zum Herstellen eines nanokristallinen Metallbands

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