JPH0674237A - 内燃機関の軸受構造 - Google Patents

内燃機関の軸受構造

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JPH0674237A
JPH0674237A JP22749892A JP22749892A JPH0674237A JP H0674237 A JPH0674237 A JP H0674237A JP 22749892 A JP22749892 A JP 22749892A JP 22749892 A JP22749892 A JP 22749892A JP H0674237 A JPH0674237 A JP H0674237A
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博文 道岡
Takeshi Nakakohara
武 中小原
Yoshio Fuwa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コネクティングロッドの大端部と軸受メタルの
外周面との間でフレッティング摩耗が発生するのを未然
に防止する。 【構成】コネクティングロッド13の大端部15に大端
孔17が設けられ、ここにコンロッドメタル18,19
が嵌合されている。コンロッドメタル18,19によっ
てクランクシャフトのクランクピンが支持される。クラ
ンクピン側から供給された潤滑油をコンロッドメタル1
8,19及び大端部15の嵌合部分へ導く通孔28が、
コンロッドメタル18,19に設けられている。大端孔
17の内周面のほぼ全面には、嵌合部分において大端部
15の表面積に対する油溝31の占める面積比が0.1
〜0.4で、幅が30μm〜100μmの油溝31が形
成されている。通孔28を介して油溝31に導入された
潤滑油を嵌合部分外へ導出すべく、油溝31の両端が大
端部15の軸線方向端面15aに開放されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関におけるクラ
ンクシャフトのクランクピンにコネクティングロッドの
大端部を連結する際の軸受構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関のクランクシャフトに
連結されるコネクティングロッドにおいては、その連結
箇所である大端部とクランクピンとの間に軸受メタル
(すべり軸受)が介在される。この軸受メタルは側面半
円形状をなし、上下一対で一組として使用される。そし
て、クランクピンが摺動する軸受メタルの内周面の潤滑
性を向上させるために、従来より種々の技術が提案され
ている。
【0003】例えば、実開平3−91515号公報で
は、図9で示すように、軸受メタル51の内周面に多数
本の条痕状油溝52と多数本の鋸歯状油溝53とフラッ
ト面54とを形成している。この技術によると、同図に
おいて矢印で示すような潤滑油の流れを生じさせ、クラ
ンクピン及び軸受メタル51間の油膜圧力をほぼ均一に
し、潤滑性及び耐摩耗性を向上できる。また、鋸歯状油
溝53によって潤滑油を保持して焼付きを防止できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の高回
転、高負荷エンジンの開発にともない、コネクティング
ロッドの大端部及び軸受メタル間でのフレッティング摩
耗が問題となってきている。フレッティング摩耗は、巨
視的に静止状態で接触している接触面において、微小な
振動が加わったときに生ずる摩耗である。この場合、コ
ネクティングロッドの大端部と軸受メタル外周面との間
で微動すべりが発生し、両者が互いに凝着し、フレッテ
ィング摩耗に至るものと考えられる。そこで、このフレ
ッティング摩耗を防止する必要がある。
【0005】しかし、前記従来技術では、クランクピン
及び軸受メタル内周面間の潤滑性、耐摩耗性等を向上で
きるものの、上記のフレッティング摩耗の防止に関して
は考慮されていない。このため、前記のフレッティング
摩耗が発生しやすい。フレッティング摩耗が発生する
と、その発生箇所を起点としてコネクティングロッドが
折損に至るおそれがある。このような現象は、軽量化に
ともない剛性が十分に高くないコネクティングロッドの
場合に特に問題となる。
【0006】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的はコネクティングロッドの大端部と
軸受メタルの外周面との間でフレッティング摩耗が発生
するのを未然に防止できる内燃機関の軸受構造を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内燃機関のコネクティングロッドの大端部
に大端孔を設け、該大端孔に軸受メタルを嵌合させ、回
転可能に設けられたクランクシャフトのクランクピン
を、前記軸受メタルの内周面で支持するようにした内燃
機関の軸受構造において、前記軸受メタルには、その内
外周面を連通させ、かつ、クランクピン側から供給され
た潤滑油を、同軸受メタル及び大端部の嵌合部分へ導く
ための通孔を設けるとともに、前記軸受メタルの外周面
及び前記大端孔の内周面のいずれか一方のほぼ全面に
は、前記嵌合部分において大端部の表面積に対する油溝
の占める面積比が0.1〜0.4で、かつ、幅が30μ
m〜100μmの多数本の油溝を形成し、さらに、前記
通孔を介して油溝に導入された潤滑油を前記嵌合部分外
へ導出するべく、前記油溝の両端を嵌合部分の軸方向端
部に開放させている。
【0008】
【作用】コネクティングロッドの大端孔と軸受メタルと
の嵌合部分では、両者が巨視的に静止状態で接触してお
り、その接触面にはクランクシャフトの回転にともない
微小な振動が加わる。この振動に起因してフレッティン
グ摩耗が発生するおそれがある。
【0009】しかし、クランクシャフトの回転時には、
クランクピン側から供給された潤滑油が軸受メタルの通
孔を通り、軸受メタル及び大端部の嵌合部分へ導かれ
る。この潤滑油は、軸受メタルの外周面及び大端孔の内
周面のいずれか一方に形成された油溝を通り、嵌合部分
の軸方向端部から外部へ導出される。油溝は、軸受メタ
ルの外周面又は大端部の内周面のほぼ全面に形成されて
いるので、嵌合部分には潤滑油が満遍なく行き渡る。従
って、嵌合部分には常に潤滑油が流通する。この潤滑油
によって軸受メタル及び大端部の直接接触が阻止され
る。
【0010】ここで、フレッティング摩耗の抑制の観点
からは、嵌合部分において大端部の表面積に対する油溝
の占める面積比が0.1〜0.4で、かつ、油溝の幅が
30μm〜100μmである必要がある。
【0011】前記面積比が0.1未満であると、油溝か
ら嵌合部分へ十分な量の潤滑油が供給されず、フレッテ
ィング摩耗の発生頻度及び摩耗量が急増する。これとは
逆に、面積比が0.4を越えると、軸受メタルと大端部
との接触面積が小さくなる。その結果、フレッティング
摩耗の発生頻度を少なくすることができるものの、高面
圧となり、軸受メタル及び大端部の摩耗が多くなる。
【0012】また、油溝の幅が30μm未満では、潤滑
油中の異物が油溝に詰まり、この異物が潤滑油の流通の
障害となる。これとは逆に、油溝の幅が100μmを越
えると、コネクティングロッドの大端部のうち荷重を支
える箇所へ十分な量の潤滑油が供給されない。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図7に従って説明する。図2に示すように、内燃機関内
にはクランクシャフト1が配設されている。クランクシ
ャフト1は、クランクジャーナル2と、クランクピン3
と、両者2,3をつなぐクランクアーム4と、回転のバ
ランスをとるためのカウンタウエイト5とを備えてい
る。クランクジャーナル2は、ベアリングキャップ6に
より内燃機関のシリンダブロック7に回転可能に取付け
られている。すなわち、シリンダブロック7及びベアリ
ングキャップ6にはそれぞれ側面半円状のクランクシャ
フトメタル8,9が嵌合され、これらがクランクジャー
ナル2を回転可能に支持している。
【0014】クランクシャフト1上方のシリンダブロッ
ク7には、図3に示すようなシリンダ11が形成されて
いる。シリンダ11内にはピストン12が上下方向への
往復動可能に収容されている。ピストン12と上記クラ
ンクシャフト1のクランクピン3とは、コネクティング
ロッド13によって連結されている。
【0015】コネクティングロッド13は小端部14と
大端部15とを備えている。小端部14はピストンピン
16を介してピストン12に連結されている。大端部1
5は、クランクピン3よりも若干大径状の大端孔17を
有している。この大端孔17を含む大端部15は上下に
二分割されている。大端孔17には、軸受メタルとして
のコンロッドメタル18,19が嵌合されている。コン
ロッドメタル18,19は上下一対で一組をなしてい
る。上下各コンロッドメタル18,19は、幅約20m
mの板材によって側面半円状に形成されている。そし
て、クランクピン3の外周に上下両コンロッドメタル1
8,19を介して大端部15が外嵌されている。二分割
された大端部15は、一対のボルト21によって相互に
締付けられている。このようにして、クランクシャフト
1及びピストン12がコネクティングロッド13によっ
て連結されている。
【0016】なお、前記の連結により、ピストン12の
上下方向への往復運動は、コネクティングロッド13を
介してクランクシャフト1に伝達されるが、その伝達過
程で回転運動に変換される。
【0017】図2に示すように、シリンダブロック7内
には油路22が設けられている。油路22の一端(図2
の上端)はメインオイルギャラリに連通し、他端(図2
の下端)は、上側のクランクシャフトメタル8の通孔2
3に連通している。そして、オイルパン内の潤滑油がス
トレーナ、オイルポンプ、メインオイルギャラリ、油路
22、通孔23を順に通って、クランクジャーナル2の
外周面と上下両クランクシャフトメタル8,9の内周面
との隙間に供給される。この供給により、油膜が形成さ
れて潤滑が行われる。
【0018】また、クランクシャフト1の内部には油路
24が設けられている。この油路24は、クランクジャ
ーナル2の半径方向へ延びる第1の油孔25と、クラン
クピン3の半径方向へ延びる第2の油孔26と、両油孔
25,26を繋ぐ連通孔27とからなる。第1の油孔2
5の両端は、クランクジャーナル2の外周面に開口して
いる。また、第2の油孔26の両端は、クランクピン3
の外周面に開口している。このため、クランクジャーナ
ル2と上下両クランクシャフトメタル8,9との間に供
給された潤滑油の一部は、第1の油孔25、連通孔2
7、第2の油孔26を通って、クランクピン3と上下両
コンロッドメタル18,19との隙間に導かれる。この
潤滑油の導入により、油膜が形成されて潤滑が行われ
る。
【0019】図1に示すように、上下両コンロッドメタ
ル18,19には、その内外周面を連通させる複数の通
孔28が、周方向へほぼ等角度毎に開けられている。こ
れらの通孔28は、前記第2の油孔26の開口端と一致
したときに、上下両コンロッドメタル18,19及び大
端部15間へ潤滑油を導く(図2参照)。さらに、上下
各コンロッドメタル18,19の外周面には、幅wが約
2mm、深さdが約1.5mmのガイド溝29が形成さ
れている。このガイド溝29は、前記した全ての通孔2
8を繋いでおり、通孔28から導入された潤滑油を上下
両コンロッドメタル18,19の周方向へ導く。
【0020】さらに、前記ガイド溝29と対応して、大
端部15の内周面には周方向へ延びる凹部30が形成さ
れており、前記ガイド溝29からの潤滑油がこの凹部3
0に一時溜められる。
【0021】大端孔17の内周面には、そのほぼ全面に
わたって多数の油溝31が形成されている。各油溝31
は大端孔17の軸線Lに対し斜めに交差し、全体として
網目状をなしている。油溝31の一部は前記凹部30を
横切っている。そして、油溝31の両端は、大端部15
の軸線方向端面15a、あるいは大端部15の周方向端
面15bに至っている。ここで、周方向端面15bは、
上下両コンロッドメタル18,19の接合箇所である。
この箇所には、通常、潤滑油の流通可能な隙間が存在す
る。従って、この隙間を含めると、油溝31の両端は大
端部15の軸線方向両端部に開放していることになる。
【0022】図4で示すように、前記油溝31は断面半
円状をなしている。これは、油溝31を断面三角形状等
の底部の尖った断面形状とすると、いわゆるエッジロー
ドがかかりやすく、大端部15の強度低下を招くおそれ
があるからである。
【0023】さらに、前記大端孔17の内周面(上下両
コンロッドメタル18,19及び大端部15の嵌合部
分)において油溝31が占める面積比をC、油溝31の
幅をBとすると、油溝31は次の2つの条件を満たすよ
うに形成されている。 (1)C=0.1〜0.4 (2)B=30μm〜100μm 上記条件は、フレッティング摩耗を防止するのに必要な
条件である。すなわち、フレッティング摩耗を防止する
には、上下両コンロッドメタル18,19及び大端部1
5間での面圧と、潤滑油の保持量とが重要な要素であ
る。上記両条件は、この観点から実験により求められた
条件である。
【0024】前記面積比Cが0.1未満であると、上下
両コンロッドメタル18,19と大端部15との間へ油
溝31から十分量の潤滑油が供給されず、フレッティン
グ摩耗の発生率及び摩耗量が急増する。これとは逆に、
面積比Cが0.4を越えると、上下両コンロッドメタル
18,19と大端孔17との接触面積が小さくなる。そ
の結果、フレッティング摩耗の発生率を抑えることがで
きるものの、高面圧となり、上下両コンロッドメタル1
8,19及び大端部15の摩耗が多くなる。
【0025】また、油溝31の幅Bが30μm未満で
は、潤滑油中の異物が油溝に詰まり、この異物が潤滑油
の流通の障害となる。これとは逆に、油溝31の幅Bが
100μmを越えると、大端部15において、荷重を支
える箇所への潤滑油の供給が十分に行われない。ここで
の荷重とは、ピストン12の上下動にともない発生して
大端部15に加わる力である。
【0026】さらに、上記フレッティング摩耗を確実に
防止するには、油溝31の深さNが30μm〜200μ
mであることが好ましい。深さNが30μm未満である
と、潤滑油中の異物が油溝31に詰まり、十分な潤滑油
量を確保できないおそれがある。逆に、深さNが200
μmを越えると、大端部15の急激な強度低下を招く。
【0027】上記の点を考慮して、本実施例では油溝3
1の面積比C、幅B、深さNが、C=0.2、B=10
0μm、N=60μmにそれぞれ設定されている。次
に、前記のように構成された本実施例の作用及び効果に
ついて説明する。
【0028】コネクティングロッド13の大端孔17と
上下両コンロッドメタル18,19とは、巨視的に静止
状態で接触しており、その接触面にはクランクシャフト
1の回転にともない微小な振動が加わる。この振動に起
因してフレッティング摩耗が発生するおそれがある。
【0029】しかし、図5で示すように、上下両コンロ
ッドメタル18,19の通孔28が、クランクシャフト
1の第2の油孔26の開口端と一致すると、オイルポン
プによって加圧された潤滑油が同通孔28を通って上下
両コンロッドメタル18,19の外周面側へ供給され
る。この潤滑油は、ガイド溝29を通り上下両コンロッ
ドメタル18,19の周方向へ導かれ、凹部30内に一
時貯溜される。凹部30内の潤滑油は、大端孔17の内
周面に形成された油溝31に導かれる。
【0030】ここで、油溝31の両端が大端部15の軸
線方向端面15aに開放されていないと、上下両コンロ
ッドメタル18,19と大端部15との嵌合部分に供給
された潤滑油が、同嵌合部分から流れ出ない。そのた
め、潤滑油が高温となってスラッジ化し、潤滑作用が低
下し、フレッティング摩耗を引き起こす。
【0031】これに対し、本実施例では前記油溝31の
両端が軸線方向端面15aに開放されているので、潤滑
油は油溝31に沿って流れ、その油溝31の両端開放部
分から上下両コンロッドメタル18,19の外方へ導出
される。そして、潤滑油はオイルパンへ流下する。この
ため、上記潤滑油のスラッジ化を防止し、潤滑作用の低
下を未然に阻止できる。
【0032】さらに、本実施例では、油溝31が大端孔
17の内周面のほぼ全面に形成されているので、上下両
コンロッドメタル18,19と大端部15との嵌合部分
には、前記のように各油溝31内に入り込んだ潤滑油が
満遍なく行き渡る。この潤滑油は、ピストン12の上下
動にともない発生する荷重を受け止め、上下両コンロッ
ドメタル18,19及び大端部15間を潤滑する。この
ため、上下両コンロッドメタル18,19及び大端部1
5の直接接触が阻止され、同接触によるフレッティング
摩耗の発生が抑制される。
【0033】図6は、油溝31の面積比Cとフレッティ
ン摩耗の発生率との関係、及び同じく油溝31の面積比
Cと嵌合部分での摩耗量との関係を関係を示すグラフで
ある。グラフにおける値は、油溝31の幅Bを100μ
mに設定し、油溝31の深さNを100μmに設定した
ときの値である。図6からわかるように、油溝31の面
積比Cが0.1〜0.4の範囲ではフレッティング摩耗
の発生率及び摩耗量がともに少ない。最も好ましい範囲
は面積比C=0.2〜0.3である。これに対し、面積
比Cが0.1より小さい場合には、フレッティング摩耗
の発生率及び摩耗量が急増する。これは、上下両コンロ
ッドメタル18,19と大端部15との間へ、油溝31
から十分量の潤滑油が供給されないからである。逆に、
油溝31の面積比Cが0.4を越えると、フレッティン
グ摩耗の発生率が小さくなるものの摩耗量が増加する。
これは、上下両コンロッドメタル18,19と大端孔1
7との接触面積が小さく、高面圧となるからである。
【0034】次に、油溝31によるフレッティング防止
効果を確認するために、以下の試験を行い、フレッティ
ング摩耗の発生面積比を測定した。ここでの発生面積比
とは、コンロッドメタル及び大端部の嵌合部分におい
て、大端部の表面積に対するフレッティング摩耗の発生
した箇所(面積)の占める比である。この試験は実施例
と比較例とについて行った。実施例では、コネクティン
グロッド13の大端部15に上記した油溝31が形成さ
れている。比較例では、コネクティングロッドの大端
孔、及びコンロッドメタルの外周面のいずれにも油溝が
形成されていない。
【0035】試験に際しては、図7で示すように、7.
5W−30の潤滑油35の貯溜された試験槽34を用い
た。また、コネクティングロッド32の大端部32aに
コンロッドメタル33を装着し、油路40の形成された
ピン36を、同コンロッドメタル33に挿通し、その両
端に下部把持機37を装着した。同様に、コネクティン
グロッド32の小端部32bにピン38を挿通し、その
両端に上部把持機39を装着した。コネクティングロッ
ド32の大端部32a、ピン36、下部把持機37を前
記潤滑油35中に浸漬した。
【0036】そして、上下両把持機39,37を上下動
させて、コネクティングロッド13に対し、2トンの引
張荷重と4トンの圧縮荷重とを交互に加えた。ここで、
引張荷重の印加及び圧縮荷重の印加を1サイクルとする
と、この試験では、1秒間に15サイクルの速度で、1
×106 サイクル、引張及び圧縮を繰り返した。さら
に、内燃機関の潤滑油の温度が、通常条件では最大で約
130℃となり、コンロッドメタル33と大端部32a
との嵌合部分では約150℃となる。この点から、試験
では試験槽34内の潤滑油35を加熱し、その潤滑油3
5の温度が150℃になったところで、オイルポンプ4
1を作動させて、150℃の潤滑油35を油路40から
コンロッドメタル33と大端部32aとの間に供給する
ようにした。
【0037】上記試験の結果、油溝のない比較例では、
フレッティング摩耗の発生面積比が0.7であるのに対
し、実施例では同発生面積比が0.06にまで低下し
た。この低下の理由としては、実施例では、大端部32
aとコンロッドメタル33との間に潤滑油が供給され、
凝着が防止されたためと考えられる。。実験によると、
コネクティングロッド32において、大端部32aと小
端部32bとを結ぶ線に対し30〜45°の範囲におい
てフレッティング摩耗が発生しやすい。このことから、
特に前記の範囲に形成された油溝が、フレッティング摩
耗の抑制に寄与しているものと考えられる。
【0038】このように、本実施例では、コネクティン
グロッド13の大端部15に適性な形状を有する油溝3
1を設けたので、大端孔17と上下両コンロッドメタル
18,19との間でフレッティング摩耗が発生するのを
効果的に防止できる。これにともない、内燃機関の耐久
信頼性を大幅に向上できる。
【0039】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えば以下のように発明の趣旨から
逸脱しない範囲で任意に変更してもよい。 (1)前記実施例ではコネクティングロッド13の大端
孔17に油溝31を形成したが、上下両コンロッドメタ
ル18,19の外周面に油溝を形成してもよい。実験に
よると、前記実施例でのコンロッドメタル18,19の
ガイド溝29を大端孔17側に設け、前記実施例での大
端孔17の網状油溝31と同一条件(面積比C=0.
2、幅B=100μm、深さN=60μm)の油溝をコ
ンロッドメタル18,19に設けた場合、フレッティン
グ摩耗の発生面積比が0.06であった。従って、コン
ロッドメタル18,19に油溝を形成した場合にも、前
記実施例と同様にフレッティング摩耗の発生を大幅に低
減できる。
【0040】(2)油溝31の延出方向は、大端孔17
の軸線Lに対し直交する方向以外であれば特に限定を受
けない。例えば、図8(a),(b)に示すように、全
ての油溝31が互いに平行して軸線Lに対し斜めに交差
していてもよい。また、図8(c)に示すように、全て
の油溝31が軸線Lに対し平行であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、軸
受メタルの外周面及び大端孔の内周面のいずれか一方の
ほぼ全面に、軸受メタル及び大端部の嵌合部分において
大端部の表面積に対する油溝の占める面積比が0.1〜
0.4で、かつ、幅が30μm〜100μmの多数本の
油溝を形成し、同油溝の両端を嵌合部分の軸方向端部に
開放させたので、コネクティングロッドの大端部とコン
ロッドメタルの外周面との間でフレッティング摩耗が発
生するのを未然に防止できる。これにともない、内燃機
関の耐久信頼性を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例におけるコネクテ
ィングロッド、上下両コンロッドメタル等の分解斜視図
である。
【図2】一実施例におけるクランクシャフト、コネクテ
ィングロッドの大端部等の部分拡大断面図である。
【図3】一実施例においてクランクシャフト及びピスト
ンをコネクティングロッドで連結した状態を示す断面図
である。
【図4】一実施例において、コンロッドメタル及び大端
部の嵌合部分を示しており、図5のD−D線断面図であ
る。
【図5】図3におけるA−A線拡大断面図である。
【図6】一実施例において、油溝の面積比とフレッティ
ング摩耗の発生率との関係、及び同じく油溝の面積比と
嵌合部分での摩耗量との関係を示すグラフである。
【図7】一実施例における試験装置の概略構成図であ
る。
【図8】(a),(b),(c)は油溝の別例を示す展
開図である。
【図9】従来の軸受メタルの平面図である。
【符号の説明】
1…クランクシャフト、3…クランクピン、13…コネ
クティングロッド、15…大端部、17…大端孔、1
8,19…軸受メタルとしてのコンロッドメタル、28
…通孔、31…油溝、B…油溝の幅、C…嵌合部分にお
いて油溝の占める面積比

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のコネクティングロッドの大端
    部に大端孔を設け、該大端孔に軸受メタルを嵌合させ、
    回転可能に設けられたクランクシャフトのクランクピン
    を、前記軸受メタルの内周面で支持するようにした内燃
    機関の軸受構造において、 前記軸受メタルには、その内外周面を連通させ、かつ、
    クランクピン側から供給された潤滑油を、同軸受メタル
    及び大端部の嵌合部分へ導くための通孔を設けるととも
    に、前記軸受メタルの外周面及び前記大端孔の内周面の
    いずれか一方のほぼ全面には、前記嵌合部分において大
    端部の表面積に対する油溝の占める面積比が0.1〜
    0.4で、かつ、幅が30μm〜100μmの多数本の
    油溝を形成し、さらに、前記通孔を介して油溝に導入さ
    れた潤滑油を前記嵌合部分外へ導出するべく、前記油溝
    の両端を嵌合部分の軸方向端部に開放させたことを特徴
    とする内燃機関の軸受構造。
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