JPH0674868B2 - 高温・高圧に耐える機械的性質とすぐれた耐食性を備えた複合管 - Google Patents

高温・高圧に耐える機械的性質とすぐれた耐食性を備えた複合管

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JPH0674868B2
JPH0674868B2 JP11653389A JP11653389A JPH0674868B2 JP H0674868 B2 JPH0674868 B2 JP H0674868B2 JP 11653389 A JP11653389 A JP 11653389A JP 11653389 A JP11653389 A JP 11653389A JP H0674868 B2 JPH0674868 B2 JP H0674868B2
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昭夫 久原
晃 ▲吉▼竹
猛 鳥越
晋二 尼子
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、H2S分が多いサワー環境油井等に敷設される
ラインパイプ用クラッド管の改良に関する。
(従来技術とその問題点) 原油、天然ガス油井に使用されるラインパイプ材は、高
温・高圧に耐える機械的性質とすぐれた耐食性が要求さ
れる。最近では、井戸の深度が深くなって使用環境の高
温・高圧化が進み、又、生産も陸上から海洋に移行し、
塩素イオン、硫化水素、炭酸ガスを含む油井での生産が
余儀なくされており、機械的性質及び耐食性の一層の改
善が要求されている。
単層管ではこの両特性を同時に満足させることができな
いため、外側を炭酸鋼又は低合金鋼、内側をステンレス
鋼又は高合金鋼から形成した二層構造のクラッド管が提
案されている。
ところで、この種用途の管サイズは、一般的には外径約
100〜600mm、長さ約4000〜6000mm、外層厚さ約10〜60m
m、内層厚さ約2〜4mmの長尺細管である。従来、油井等
のラインパイプ用の二層管を作るには、内層管と外層管
を予め作っておき、これらの管を嵌め合わせた後、水
圧、熱間圧延、熱間押出又は爆発圧着によって製造する
方式が採用されている。
これらの二層管は外層と内層との金属的な密着接合が十
分でなく、機械的な接合部を含んで接合強度が不十分で
あったり、偏肉が大きくなる問題があった。また、外層
成分と内層成分が境界部分で突然大きく変動するため、
管全体としての強度が低下する問題があった。更に、サ
ワー環境で使用した場合、使用中に硫化水素が機械的接
合部に侵入し、当該接合部にて硫化水素誘起割れが発生
する問題があった。
これらの二層管を遠心鋳造法で複合化すれば、外層と内
層が治金的に一体となり接合強度は高まるが、内層成分
と外層成分とが相互に拡散し、外層の機械的強度及び内
層の耐食性が低下する問題がある。
本発明者は、遠心鋳造法による製管時、外層と内層との
間に所定厚さの中間層が形成されるように鋳造すれば、
十分な接合強度を備え、しかも外層成分と内層成分が互
いに拡散し合うことのない複合管を製造できることを見
出した。この管は、中間層以外では外層成分と内層成分
が混ざり合うことなく治金的に一体化することができる
から、外層は所定の機械的強度を発揮でき、内層は所定
の耐食性を具備できる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、外層と内層を治金的に一体化するために遠心
鋳造法によって製造し、外層と内層との間に所定厚さの
中間層を形成し、十分な接合強度を備えると共に、中間
層以外では外層成分と内層成分が混ざり合わないように
した複合管を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段及び作用) 本発明の複合管は、遠心力鋳造法によって形成され、高
温・高圧に耐える機械的強度の高い外層と、耐食性にす
ぐれる内層との間に、境界部として外層材料と内層材料
の略中間成分からなりかつ所定厚さの中間層を治金的に
一体的に外層及び内層と結合したものである。
本発明の複合管は、重量%(以下すべて同じ)にて、C:
0.05〜0.20%、Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:1.0%
以下、Ni:0.2〜2.0%、Mo:1.0%以下、V:0.05〜0.15
%、Al:0.1%以下、残部不可避の不純物及びFeからな
り、 によって表わされる炭素当量が0.45以下の材料の外層
と、合計量が100%であって、C:0.03%以下、Si:1.0%
以下、Mn:2.0%以下、Cr:19.0〜21.0%、Ni:24.0〜26.0
%、Mo:6.0〜7.0%、Cu:0.8〜1.5%、N:0.10〜0.20%、
残部不可避の不純物及びFeからなる材料の内層との間
に、境界部として、合計量が100%であって、C:0.03〜
0.07%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.4〜0.8%、Cr:13.0〜17.
0%、Ni:13.0〜17.0%、Mo:1.5〜4.5%、N:0.08〜0.13
%、Cu:0.4〜0.7%、Fe:60.0〜70.0%、及び不可避の不
純物を含む材料でありかつ10〜100μmの厚さを有する
中間層が治金的に一体的に外層及び内層と結合されてい
る。
本発明の上記複合管は、前述した通り、外層は低合金
鋼、内層は耐食性合金鋼から形成される。本発明にかか
る複合管は、外層の機械的性質を向上させるため、外層
に所定成分のNiとVを含有させている。
Niは低温衝撃性及び常温強度を高める作用がある。この
作用を十分に発揮させるためにその含有量は0.2〜2.0%
に規定する。またVは焼入れ性の向上及び結晶粒の微細
化に寄与する。これらの作用を十分に発揮させるために
その含有量は0.05〜0.15%に規定する。
本発明の複合管は、外層と内層との間に所定成分と厚さ
の中間層を備えている。該中間層は、内層材料を注湯す
る際に外層材料と混ざり合って形成される。外層と内層
が十分な接合強度を備え、かつ外層成分と内層成分が相
互に混ざらないようにするために、中間層の厚さは10〜
100μmに規定する。即ち、厚さが10μm未満であれば
十分な接合強度を得ることができない。また、内層厚さ
が約2〜4mmのラインパイプの場合、中間層の厚さが100
μmを超えると外層成分が内層に侵入し、内層の耐食性
が損なわれて使用に供せなくなる。
即ち、中間層の厚さを10μm〜100μmに規定すること
によって、前述したように外層と内層の成分組成が互い
に混ざり合うことなく、所望の複合管を製造できる。な
お、中間層の厚さは約20〜50μmの範囲が望ましい。
外層と内層の接着強度は約40kgf/mm2以上の剪断応力を
具備する。
また、外層成分と内層成分は相互に拡散しないから、外
層は所定の機械的強度を備え、内層は所定の耐食性を備
えることができる。
外層と内層は、中間層を介して治金的に一体に形成され
ているから、機械的接合のように硫化水素が外層と内層
の接合部に侵入して該接合部にて硫化水素誘起割れが発
生するような問題も解消される。
(実施例) 本発明の複合管は、第1表に示す外層材料の溶湯を回転
鋳型に注湯し、外層の凝固後、第1表に示す内層材料の
溶湯を注湯し、該溶湯によって凝固層の表面を溶かし、
外層材料と内層材料を融合して中間層を形成し、そのま
ま注湯を続けて内層を凝固させることにより製造した。
なお、中間層の厚さを所定の範囲内にするためには、外
層材料と内層材料を夫々鋳造するタイミングを適切にせ
ねばならない。外層が凝固する前に内層を鋳込むと、中
間組成の境界層は形成されず、外層成分と内層成分は相
互に拡散するし、外層の凝固後、内層を鋳込むまでの時
間が長いときは、内層は外層に治金的に一体結合しなく
なってしまうからである。
実施例において製造した複合管は、長さ5600mm、外径17
0mm、内径134mm、外層厚さ15mm、内層厚さ3mmであり、
中間層の厚さは約30μmであった。
得られた中間層の合金成分を第1表に、中間層近傍の電
子顕微鏡組織写真を第1図に示す。なお、中間層の合金
成分の数値は、厚さ方向の略中央部における分析結果で
ある。
前記供試管に対して、ASTM A 264に規定される剪断
試験を行ない、剪断応力を調べたところ、40kgf/mm2
あった。
(発明の効果) 本発明の複合管は、外層成分と内層成分が混ざり合った
所定厚さの中間層を備えている。外層と内層は、外層成
分と内層成分が相互に混ざり合うことなく、中間層を介
して治金的に一体となり、十分な強度で接合される。従
って、外層は所望通りの機械的性質を発揮し、内層は所
望通りの耐食性を具備することができる。
本発明の複合管は、外層と内層が中間層を介して治金的
に一体に形成され、機械的接合部は存在しないから、使
用中に硫化水素が外層と内層の接合部に進入して該接合
部にて硫化水素誘起割れが発生する虞れはない。
本発明の複合管は原油、天然ガス油井のラインパイプ用
配管として好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の複合管の中間層近傍における金属組織
を示す図面代用電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/46

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて、C:0.05〜0.20%、Si:1.0%以
    下、Mn:2.0%以下、Cr:1.0%以下、Ni:0.2〜2.0%、Mo:
    1.0%以下、V:0.05〜0.15%、Al:0.1%以下、残部不可
    避の不純物及びFeからなり、 によって表わされる炭素当量が0.45以下の材料の外層
    と、合計量が100%であって、C:0.03%以下、Si:1.0%
    以下、Mn:2.0%以下、Cr:19.0〜21.0%、Ni:24.0〜26.0
    %、Mo:6.0〜7.0%、Cu:0.8〜1.5%、N:0.10〜0.20%、
    残部不可避の不純物及びFeからなる材料の内層との間
    に、境界部として、合計量が100%であって、C:0.03〜
    0.07%、Si:0.1〜0.5%、Mn:0.4〜0.8%、Cr:13.0〜17.
    0%、Ni:13.0〜17.0%、Mo:1.5〜4.5%、N:0.08〜0.13
    %、Cu:0.4〜0.7%、Fe:60.0〜70.0%、及び不可避の不
    純物を含む材料でありかつ10〜100μmの厚さを有する
    中間層が冶金的に一体的に外層及び内層と結合されてい
    ることを特徴とする、高温・高圧に耐える機械的性質と
    すぐれた耐食性を備えた複合管。
JP11653389A 1989-05-08 1989-05-08 高温・高圧に耐える機械的性質とすぐれた耐食性を備えた複合管 Expired - Lifetime JPH0674868B2 (ja)

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JPH02296091A JPH02296091A (ja) 1990-12-06
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