JPH0675054B2 - 生体機能物質の直接固定化法 - Google Patents

生体機能物質の直接固定化法

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JPH0675054B2
JPH0675054B2 JP62056472A JP5647287A JPH0675054B2 JP H0675054 B2 JPH0675054 B2 JP H0675054B2 JP 62056472 A JP62056472 A JP 62056472A JP 5647287 A JP5647287 A JP 5647287A JP H0675054 B2 JPH0675054 B2 JP H0675054B2
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義人 碇山
繁 山内
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,生体機能物質の直接固定化法及びそれを用い
たバイオセンサ用電極に関する。特に,特定の物質を迅
速に,高感度かつ連続的に測定するための電極の微小化
技術とこの技術で得られるバイオセンサに関する。更
に,詳細には,微少電極表面に電気科学的に微粒子層を
形成しつつ,酵素などの生体機能物質を架橋剤を使用し
ないで直接に固定化する方法と,その方法で得られる高
性能ミクロバイオセンサに関する。
[従来の技術] 白金や炭素表面に酵素や抗体,微生物等を固定化したバ
イオセンサが種々の化学物質,生体物質を迅速且つ連続
的に測定できることは既に知られている。バイオセンサ
においては生体機能物質は,一つは生体機能物質を含有
した膜を別途調整しておき,これを電極上に貼り付け
る,他は表面を化学処理した電極に酵素等を塗布し,酵
素等と表面との間に共有結合を形成せしめる方法によっ
て固定化されてきた。然し乍ら.バイオセンサの性能
は,再現性,耐久性,高感度,応答速度等によって評価
されるが,前者の方法では応答速度の点で難があり,後
者の方法では固定化密度を大きくすることが困難であっ
た。また,いずれの方法においても,固定化には数段階
の工程を必要とし,また,一つのセンサ上に数種類の生
体機能物質電極を取り付けた多機能センサとするには困
難があった。
また,従来の固定化酵素電極は平板状の白金表面に酵素
固定化膜を装着した構造を有している。そして,その作
製法としては,別途調整した固定化酵素膜を白金電極に
貼り合わせる方法,表面を化学処理した平滑な白金電極
に酵素を塗布し固定化する方法などがある。然し乍ら,
このような方法では微小化が困難である。一方,この微
小化技術として最近注目されているものが半導体集積化
技術がある。この半導体技術を用いる方法では,数mmの
サイズの酵素電極も作製できるが,電位検出法であるた
めに,感度及び応答などの面で満足のゆく結果が得られ
ていない上に,現在得られるサイズ以下のミクロ化もか
なり困難視されている。
[発明が解決しょうとする問題点] 上記のような状況において,本発明者らは,従来のセン
サ電極構造と異なり,上記の従来のセンサの有する難点
を克服することを目的に,微小化生体機能物質電極で,
迅速かつ高感度で測定することのできるバイオセンサ電
極を提供する。また,本発明は,微小電極表面に微粒子
を形成することにより電極表面を見掛けの電極表面の数
千倍にした結果,見掛けは微小電極であるにもかかわら
ずマクロな挙動をし,その結果検出感度を上げることの
できるバイオセンサ電極を提供することを目的とする。
更に,本発明は,電極表面が微粒子状であるために充分
量の生体機能物質を電極の深部まで浸漬固定化でき,そ
のために迅速な応答性を有するバイオセンサを提供する
ことを目的とする。また,本発明は,導電性微粒子物質
の空隙に生体機能物質を直接固定化したバイオセンサ電
極を提供することを目的とする。従って,本発明は,生
体機能物質の直接固定化が極めて容易な生体機能物質固
定化方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] [問題点を解決するための手段] 本発明は、導電性物質よりなる導電体の微小な表面の電
極上に、導電性物質の微粒子を、電気化学的に析出させ
ながら、生体機能物質を、該電気化学的析出処理ととも
に、析出された導電性物質の微粒子の層の中に、吸着さ
せる単一工程で、前記の微小な電極表面の上に、該生体
機能物質を含有する微粒子導電性物質による表面層を形
成することを特徴とする分子識別能力を有するバイオセ
ンサ電極の製造方法である。但し、「分子識別能力」と
は、「上記の生体機能物質によって定まる分子にのみ特
異的に信号を発生し得る能力」のことである。例えば、
生体機能物質にグルコース酸化酵素を用いた場合、検体
中に存在するグルコースのみに依存する信号が検出され
る。
本発明による生体機能を有するミクロ電極は,白金など
からなる微小な平板電極(例えば,径:10〜100μm)の
表面に酵素などの生体機能物質を含浸させた導電性物質
微粒子層を有する構造の電極である。特に,白金の電気
化学析出による白金黒表面層を有する電極は,水素還元
の触媒活性が高いことで知られているが,本発明のよう
に,白金黒を生体機能物質の担体とすることは,従来行
なわれていなく(白金板を腐食により多孔質にしてそれ
に酵素などを架橋剤でつなぐ固定化法があるが),更
に,本発明による白金黒微粒子のサイズをコントロール
して,生体機能物質を包括し,固定化する方法は,従来
なかったものである。即ち.本発明による生体機能物質
の直接固定化方法は,従来化学試薬(架橋剤)を使用し
なければならなかった担体結合法ではなく,化学処理な
しで生体機能物質の直接固定化が行なえるものである。
本発明によるバイオセンサ電極の作製方法によると,例
えば,白金などの導電性物質上に直接に生体機能物質を
電着し,同時に金属塩を電解還元(電析)させて,導電
性(例えば,金属)微粒子物質を生体機能物質とともに
析出させるものである。即ち.微小白金電極上に導電性
物質微粒子を形成させつつ,生体機能物質を該微粒子内
のボアに取り込んでいくことにより作製されるものであ
る。ボアの大きさ及び固定化される生体機能物質の量
は,電流密度,電析時間などを調整することよってコン
トロールができる。このようにして得られる固定化生体
機能物質電極の機能は,長期にわたり,保持できるもの
である。
更に,本発明による得られる電極は,蛋白質,多糖類な
どの高分子物質を塗布し架橋剤で架橋した薄膜を形成
し,生体適合生の付与,性能の維持,生体機能物質の溶
解を最小にすることもできる。
ここにおいては,「生体機能物質」とは,酵素,抗体に
代表されるもので,各種の触媒,微生物菌体,増殖微生
物,オルガネラ,抗原,抗体,ハプテンなどを含むもの
である。また,本発明において,白金の代わりに,金,
ロジウムなどの「導電性物質」を使用出来,「導電性物
質」の微粒子層を該導電性物質表面に形成することがで
きるものは,他に障害のない限り,好適に本発明におい
て使用できる。
また,本発明のバイオセンサ電極を被覆するために付加
的に使用できる高分子物質には,アルブミンなどの蛋白
質,或いはヘパリンなどの多糖類などが挙げられる。架
橋剤としては,使用高分子物質に対して適する架橋剤が
あり,例えば,アルブミンに対しては、グルタールアル
デヒド,また,カルボジイミド,マレイミド架橋剤など
が用いられる。
本発明の生体機能物質の固定化方法は,バイオセンサの
ミクロ化,多機能化などの多項目計測が要求される臨床
化学分析,携帯型の健康監視システムの開発に,極めて
重要な技術の一つである。即ち.最近,集積回路技術を
用いた各種のマルチバイオセンサが創案されているが,
この点でも本発明による微小電極表面に酵素などを固定
化する方法が重要なものである。更に,本発明で得られ
た酵素電極は高感度で,しかも迅速な応答を示すことが
明らかである。
即ち.本発明により生体機能物質を固定化した導電性物
質層の構造は,第2図に示されるものである。生体機能
物質の微粒子が図示のように,微粒子導電性微粒子の中
に均一に取り込まれているものである。即ち.微小電極
に酵素などを電着し,次いで導電性物質を微粒子状に電
解析出させることにより,直接酵素等を固定化した生体
機能物質固定化電極を得るものである。
このように高密度に生体機能物質を固定化した導電性物
質を利用すれば,高感度のバイオセンサ用電極が得られ
る。即ち,例えば,白金黒の表面層を有する白金電極の
白金黒表面層中に酵素などを固定化して作製した電極
は,次の実施例に示すように,アンペロメトリ法による
バイオセンサ用電極として,高い感度を有するものとな
る。以上の本発明による固定化法を用いると,微小電極
系よりなるバイオセンサを構成することもできる。
本発明に利用する微粒子のサイズ或いはポアサイズは,
形成条件を変えることにより,即ち,還元電流,還元時
間或いは還元電圧を調整すること,或いは白金黒形成の
場合,析出溶液中の酢酸鉛の含有率を調整することによ
り,変えることができる。
このような電極としては,白金以外に,金,他の貴金
属,或いは炭素即ち.グラッシイ炭素,グラファイト等
を基板として,その上に白金黒,金微粒子,貴金属微粒
子,導電性金属酸化物微粒子の微粒子層を生体機能物質
とともに形成したものある。
[実施例] グルコースはグルコースオキシダーゼの存在下でグルコ
ン酸と過酸化水素に変換されるが,酵素と白金電極を一
体化して,グルコース濃度に対応する過酸化水素の酸化
電流を測定することにより,グルコース濃度を決定でき
る。
先ず,本発明による酵素固定化電極の作製方法を示し,
次に,その電極を用いてグルコース濃度の測定実験を行
なった。その結果を示す。
先ず,直径100μmの白金線をソーダガラス管に封入
し,アルミナパウダーで研磨した。
酵素の固定化は,次の2つの方法で行なった。
(A)塩化白金酸(1mg/ml)とグルコースオキシダーゼ
(1mg/ml)を含む硫酸ナトリウム溶液(0.2M,pH 3.2)
中で銀/塩化銀電極を参照電極として,該白金電極を作
用電極としてに定電位(−0.2V)で数十分間電解を行な
い,酵素を固定化しつつ白金黒を析出させた。
(B)塩化白金酸(33mg),酢酸鉛(0.6mg)とグルコ
ースオキシダーゼ(10mg)を含む溶液(pH3.5)1ml中で
定電流(−5μA)で10分間電解して,グルコースオキ
シダーゼ含浸白金黒を析出させた。
以上の方法で作製した電極を,0.1M燐酸緩衝液中で一昼
夜攪拌し洗浄し,次のグルコース濃度測定実験に供し
た。
以上の方法で作製した電極は,1段工程で容易に調整でき
るものであり,以下のように安定した,迅速な応答が得
られるものである。即ち.その電着析出した表面層は,
第2図に示す断面のセンシング部分である。
本発明による上記のような電極作製では,正に荷電して
いるグルコースオキシダーゼ(等電点=4.2)が電極に
電着されつつ,白金が電解析出される結果,白金黒微粒
子のポア内に酵素が第2図に示すように固定化されるも
のである。上記の2種類の電極作製法のいずれでも酵素
が固定化できるが,酵素固定化量の調整は,(B)法の
方が,負の電位域で酵素電極を促進しつつ,定電流で白
金黒を一定速度で成長形成でき,均質な酵素析出の微粒
子白金黒層を得るために,容易である。これに対して,
定電位で析出させる(A)法は析出した白金黒層が増え
るに従い電流が徐々に減少するために,時間がかかり,
均質析出が得られ難い傾向にある。
次に,第1図に示す測定装置で,燐酸緩衝液中で,本発
明によるバイオセンサ電極の応答性を測定する。即ち.1
は参照電極(基準電極)であり,2は対極(白金)で,3は
作用極即ち.本発明により作製したグルコースオキシダ
ーゼ固定化白金黒電極である。各電極を図示のようにポ
テンシオスタットに各々接続し,参照電極1に対して作
用極3を+0.6Vに保持した状態で,攪拌しながら,グル
コースを注入し,対極と作用極間に流れた過酸化水素に
よる酸化電流の値を測定した。
グルコース添加後直ちに出力が増大し,3秒以内に一定値
となった。グルコース濃度とセンサの出力との関係を測
定した結果は,第3図に示すものである。即ち.本発明
によるバイオセンサでは,グルコースは,第3図に示す
ように,0.1mg/dlの濃度でも測定でき,測定範囲も,0.1m
g/dl〜100mg/dlの範囲で直線性が示された。
グルコースの添加に伴う本発明のセンサ出力即ち,過酸
化水素の酸化電流の変化は,第4図に示す如く,非常に
応答性のよいものであった。前述のように100%応答ま
で3秒以内であった。センサの応答は極めて速く,直ち
に,定常値に達した。以上のように本発明による生体機
能物質の固定化法によるバイオセンサでは,迅速な応答
を有し,しかも高感度であり,簡単な方法でミクロバイ
オセンサが作製できることが明らかにされた。
[発明の効果] 本発明の生体機能物質の固定化方法とそれを利用したバ
イオセンサにより,第1に,応答性よく,感度よく検出
できる電極が提供できたこと,第2に,酵素など生体機
能物質を容易に包括固定化でき,生体機能物質を傷つけ
ずに固定化してあるために活性のほとんど失われていな
い生体機能物質電極が得られること, 第3に,高密度の生体機能物質の固定化ができ,迅速な
応答性が得られる電極を提供できたこと,第4に,酵素
など生体機能物質を微小電極表面に化学処理なしで簡単
に固定化できる方法を提供できたこと, 第5に,複数の酵素を微小電極表面に固定化した多機能
酵素センサができることを示唆できたことなどの顕著な
技術的効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明によるバイオセンサを用いたグルコー
ス濃度測定法を示す説明図である。 第2図Aは,本発明により作製したバイオセンサ電極の
構造を示す模式断面図である。第2図Bは,第2図Bの
円形点線部分を拡大して示した模式拡大断面図であり,
生体機能物質を含浸させた微粒子層の構造を示す。 第3図は,本発明のバイオセンサ電極で測定した応答セ
ンサ出力とグルコース濃度の関係を示すグラフである。 第4図は,本発明によるバイオセンサの応答性を示すグ
ラフである。 [主要な部分の符号の説明] 1……参照電極 2……対極 3……作用極(本発明の電極) 4……導電性物質微粒子 5……生体機能物質 7……基板導電体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性物質よりなる導電体の微小な表面の
    電極上に、導電性物質の微粒子を、電気化学的に析出さ
    せながら、生体機能物質を、該電気化学的析出処理とと
    もに、析出された導電性物質の微粒子の層の中に、吸着
    させる単一工程で、前記の微小な電極表面の上に、該生
    体機能物質を含有する微粒子導電性物質による表面層を
    形成することを特徴とする分子識別能力を有するバイオ
    センサ電極の製造方法。
JP62056472A 1987-03-13 1987-03-13 生体機能物質の直接固定化法 Expired - Lifetime JPH0675054B2 (ja)

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