JPH0675246B2 - 振子式制振装置 - Google Patents
振子式制振装置Info
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- JPH0675246B2 JPH0675246B2 JP61267696A JP26769686A JPH0675246B2 JP H0675246 B2 JPH0675246 B2 JP H0675246B2 JP 61267696 A JP61267696 A JP 61267696A JP 26769686 A JP26769686 A JP 26769686A JP H0675246 B2 JPH0675246 B2 JP H0675246B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、制振対象物の固有振動数あるいは加振周波数
の変動に対応して振子のレバー比を変更して一定の良好
な制振効果を保持できるようにした準能動的な振子制振
装置に関する。
の変動に対応して振子のレバー比を変更して一定の良好
な制振効果を保持できるようにした準能動的な振子制振
装置に関する。
[従来の技術] 構造物の制振装置には、受動形と能動形が知られてい
る。受動形は、動吸振器に代表されるもので、主に共振
ピークを低下することにより振動特性を改善するもので
あり、保守管理が容易で維持費も少なくてすむ。一方、
能動形は、一般に大きな制振効果が得られ、制振対象の
動特性の変動に対して制振特性が安定しているという特
長を有する。
る。受動形は、動吸振器に代表されるもので、主に共振
ピークを低下することにより振動特性を改善するもので
あり、保守管理が容易で維持費も少なくてすむ。一方、
能動形は、一般に大きな制振効果が得られ、制振対象の
動特性の変動に対して制振特性が安定しているという特
長を有する。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、受動形では制振対象の動特性が変動する場合
には一定の制振効果を保つことができない。また能動形
では制振エネルギの注入が必要であり、調整をあやまる
と加振源になりかねないため高い信頼性が要求されると
共に、維持管理が必要なことから高価なものになる。
には一定の制振効果を保つことができない。また能動形
では制振エネルギの注入が必要であり、調整をあやまる
と加振源になりかねないため高い信頼性が要求されると
共に、維持管理が必要なことから高価なものになる。
そこで、受動形と能動形の両者の特長を兼ね備えた準能
動形の振子式制振装置(特願昭60−154525号)が本発明
者により提案されている。この制振装置は受動形の振子
式制振装置に振子の支点を移動させて振子のレバー比を
変更できる可変機構を持たせたものである。そして、制
振対象物の固有振動数と振子の最適レバー比との間には
ほぼ比例関係があることを見い出し、制振対象物の固有
振動数を検出し、固有振動数の変動に応じて振子のレバ
ー比を変えるだけで常に良好な制振効果が得られるよう
にしている。
動形の振子式制振装置(特願昭60−154525号)が本発明
者により提案されている。この制振装置は受動形の振子
式制振装置に振子の支点を移動させて振子のレバー比を
変更できる可変機構を持たせたものである。そして、制
振対象物の固有振動数と振子の最適レバー比との間には
ほぼ比例関係があることを見い出し、制振対象物の固有
振動数を検出し、固有振動数の変動に応じて振子のレバ
ー比を変えるだけで常に良好な制振効果が得られるよう
にしている。
ところが、制振対象物の固有振動数の測定は大掛りにな
ったり困難な場合もあり、振子のレバー比の最適制御を
より簡便に行なえる方法が望まれる。
ったり困難な場合もあり、振子のレバー比の最適制御を
より簡便に行なえる方法が望まれる。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解消し、制
振対象物の固有振動数や加振周波数が変動しても、その
変動に追従して最適な制振制御が行なえる簡易且つ汎用
性のある振子式制振装置を提供することにある。
振対象物の固有振動数や加振周波数が変動しても、その
変動に追従して最適な制振制御が行なえる簡易且つ汎用
性のある振子式制振装置を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明の振子式制振装置は、
その基端部が制振対象物に取り付けられると共に先端自
由端部に重りを有する振子と、振子の途中を支え且つ振
子が振れる際に振子の支点に弾性的に反力を作用させる
支持構造物と、制振対象物の振子取付部に設けられそれ
自体が振子の軸方向に沿って移動することにより制振対
象物に対する振子の取付点を移動調整する可変機構と、
制振対象物と支持構造物との位相差を検出しこの位相差
が90度となるように可変機構を作動制御する制御手段と
を備えて構成される。
その基端部が制振対象物に取り付けられると共に先端自
由端部に重りを有する振子と、振子の途中を支え且つ振
子が振れる際に振子の支点に弾性的に反力を作用させる
支持構造物と、制振対象物の振子取付部に設けられそれ
自体が振子の軸方向に沿って移動することにより制振対
象物に対する振子の取付点を移動調整する可変機構と、
制振対象物と支持構造物との位相差を検出しこの位相差
が90度となるように可変機構を作動制御する制御手段と
を備えて構成される。
[作 用] 上記の如く構成される本発明の振子式制振装置によれ
ば、可変機構の作動により制振対象物に対する振子の取
付点が移動し、振子の取付点(作用点)から支点までの
距離と支点から振子の先端自由端部の重り(力点)まで
の距離の比、すなわち振子のレバー比が変わる。振子の
レバー比を変えると、制振対象物の反共振点の周波数が
変化する。制振対象物,支持構造物の位相は共振点,反
共振点で変化するが、反共振点においては制振対象物と
支持構造物との位相差が90度になるという固有の特性が
ある。したがって、制振対象物と支持構造物との位相差
を検出しこの位相差が90度となるように制御手段により
可変機構を作動して振子のレバー比を調整すれば、制振
対象物の固有振動数が変動したり加振周波数が変動して
も常に良好な制振効果が得られる。この制振効果をより
大きな変動に対しても発揮できるようにするためには、
反共振点の得られる周波数域を広くする必要があり、そ
のためには後述するように支持構造物の固有振動数を制
振対象物の固有振動より相当高くしておかなければなら
ない。この点において本発明の振子式制振装置の構造
は、可変機構を制振対象物に設ける構造のため、可変機
構の質量を付加することによって制振対象物の固有振動
数の低下を図ることができ、一方支持構造物の固有振動
には影響を与えないので極めて有利である。
ば、可変機構の作動により制振対象物に対する振子の取
付点が移動し、振子の取付点(作用点)から支点までの
距離と支点から振子の先端自由端部の重り(力点)まで
の距離の比、すなわち振子のレバー比が変わる。振子の
レバー比を変えると、制振対象物の反共振点の周波数が
変化する。制振対象物,支持構造物の位相は共振点,反
共振点で変化するが、反共振点においては制振対象物と
支持構造物との位相差が90度になるという固有の特性が
ある。したがって、制振対象物と支持構造物との位相差
を検出しこの位相差が90度となるように制御手段により
可変機構を作動して振子のレバー比を調整すれば、制振
対象物の固有振動数が変動したり加振周波数が変動して
も常に良好な制振効果が得られる。この制振効果をより
大きな変動に対しても発揮できるようにするためには、
反共振点の得られる周波数域を広くする必要があり、そ
のためには後述するように支持構造物の固有振動数を制
振対象物の固有振動より相当高くしておかなければなら
ない。この点において本発明の振子式制振装置の構造
は、可変機構を制振対象物に設ける構造のため、可変機
構の質量を付加することによって制振対象物の固有振動
数の低下を図ることができ、一方支持構造物の固有振動
には影響を与えないので極めて有利である。
[実施例] 以下に本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
a.振子式制振機構の構造と解析 構造 第7図に塔状構造の制振対象物1に取り付けられ
たレバー比可調整の振子式制振機構部を示す。この振子
式制振機構部は、振子2と支持構造物3と支持部材4と
ステッピングモータ5と重り6とダンパ7とから主に構
成されている。振子2の基端側部は支持部材4により支
持されている。支持部材4は振子2を貫通させる貫通孔
を有し振子2の軸方向に移動できるようになっている。
支持部材4は制振対象物1に設けられており、制振対象
物1と振子2とを結合し振子2の取付点8を定める。支
持部材4は、制振対象物1に設けられたステッピングモ
ータ5に直結したねじ9の正逆回転により振子2の軸方
向に往復動可能に設けられている。振子2の基端側は支
持構造物3により支持されて振子2の支点10が形成され
ている。振子2の先端自由端部には重り6が設けられて
おり、重り6にはその振動を抑制するダンパ7が設けら
れている。なおダンパ7は必要に応じて設けられるもの
で省略してもよい。また振子2は上下でなく、すなわち
重力とは関係なく水平に設置するようにしてもよい。
たレバー比可調整の振子式制振機構部を示す。この振子
式制振機構部は、振子2と支持構造物3と支持部材4と
ステッピングモータ5と重り6とダンパ7とから主に構
成されている。振子2の基端側部は支持部材4により支
持されている。支持部材4は振子2を貫通させる貫通孔
を有し振子2の軸方向に移動できるようになっている。
支持部材4は制振対象物1に設けられており、制振対象
物1と振子2とを結合し振子2の取付点8を定める。支
持部材4は、制振対象物1に設けられたステッピングモ
ータ5に直結したねじ9の正逆回転により振子2の軸方
向に往復動可能に設けられている。振子2の基端側は支
持構造物3により支持されて振子2の支点10が形成され
ている。振子2の先端自由端部には重り6が設けられて
おり、重り6にはその振動を抑制するダンパ7が設けら
れている。なおダンパ7は必要に応じて設けられるもの
で省略してもよい。また振子2は上下でなく、すなわち
重力とは関係なく水平に設置するようにしてもよい。
力学モデル 第7図に示す振子式制振機構の解析にあた
り、制振対象物1および支持構造物3はそれぞれ非減衰
1自由度系で表され、振子2は剛体と仮定すると、第8
図のような力学モデルが作成できる。ここで、各記号は
次のように定義する。
り、制振対象物1および支持構造物3はそれぞれ非減衰
1自由度系で表され、振子2は剛体と仮定すると、第8
図のような力学モデルが作成できる。ここで、各記号は
次のように定義する。
M :制振対象物の質量 m :支持構造物の質量 mp:振子重りの質量 K :制振対象物のばね定数 k :支持構造物のばね定数 l1:制振対象物の取付点と支点間の長さ l2:支点と振子重り間の長さ c :重りに作用する粘性減衰 f :制振対象物に作用する外力 x1:制振対象物の質点変位 x2:支持構造物の質点変位 x3:振子重りの質点変位 動特性解析 振子2に作用するf1,f2,f3の釣合条件を考
慮し各質点の運動方程式を立てる。fに対するx1,x2,x3
の伝達関数X1/F,X2/F,X3/Fを静たわみU=F/Kを用いて
無次元化したX1/U,X2/U,X3/UをそれぞれG1(S),G
2(S),G3(S)とすると次のようになる。
慮し各質点の運動方程式を立てる。fに対するx1,x2,x3
の伝達関数X1/F,X2/F,X3/Fを静たわみU=F/Kを用いて
無次元化したX1/U,X2/U,X3/UをそれぞれG1(S),G
2(S),G3(S)とすると次のようになる。
G1(S)=(Cs2+Fζs+1)/△ (1) G2(S)=(Gs2+Hζs)/△ (2) G3(S)=−λ(ωn -2s2+1)/△ (3) ここで △=As4+Dζs3+Bs2+Eζs+1 (4) A=[1+μλ2+(1+λ)2]/(Ωnωn)
2 (5) B=[1+μλ2+{1 +(1+λ)2μ/μs)(Ωn/ωn)2}]/
Ωn 2 (6) C=[1+(1+λ)2μ/μs]/ωn 2 (7) D=2[λ2+(1+λ)2/μs]/Ωnωn 2(8) E=2[λ2+(1+λ)2(Ωn/ωn)2/μs]/
Ωn (9) F=2(1+λ)2(Ωn/ωn 2)/μs (10) G=λ(1+λ)μ/(μsωn 2) (11) H=2λ(1+λ)(Ωn/ωn 2μs) (12) なお、汎用性をもたせるために、次のような関係を用い
ている。
2 (5) B=[1+μλ2+{1 +(1+λ)2μ/μs)(Ωn/ωn)2}]/
Ωn 2 (6) C=[1+(1+λ)2μ/μs]/ωn 2 (7) D=2[λ2+(1+λ)2/μs]/Ωnωn 2(8) E=2[λ2+(1+λ)2(Ωn/ωn)2/μs]/
Ωn (9) F=2(1+λ)2(Ωn/ωn 2)/μs (10) G=λ(1+λ)μ/(μsωn 2) (11) H=2λ(1+λ)(Ωn/ωn 2μs) (12) なお、汎用性をもたせるために、次のような関係を用い
ている。
また、各質点の振幅倍率G1,G2,G3と位相φ1,φ2,φ3は
次のように表される。
次のように表される。
このように、Ωn,ωn,μs,μ,ζ,λの6つのパ
ラメータが振動特性に関係している。
ラメータが振動特性に関係している。
b.反共振点を利用した振子式制振機構の設計 振動応答特性 本制振機構による振動特性を減衰率ζを
変化させて調べてみると第9図のようになる。ここで、
ζが小さい場合には1つの反共振点aと2つの共振点
r1,r2が作られ、またζを大きくしていくと反共振点は
なくなりついには1つの共振点rになる。ζ=0におけ
る反共振点aでは、加振周波数と反共振点周波数が一致
するような場合には振幅が0となるので、この反共振点
を制振に利用すれば振動を大きく低減することができ
る。問題は、この反共振点をどのように検出するかとい
う点にある。
変化させて調べてみると第9図のようになる。ここで、
ζが小さい場合には1つの反共振点aと2つの共振点
r1,r2が作られ、またζを大きくしていくと反共振点は
なくなりついには1つの共振点rになる。ζ=0におけ
る反共振点aでは、加振周波数と反共振点周波数が一致
するような場合には振幅が0となるので、この反共振点
を制振に利用すれば振動を大きく低減することができ
る。問題は、この反共振点をどのように検出するかとい
う点にある。
第10図には、制振対象物1と支持構造物3の振幅倍率
G1,G2と位相φ1,φ2を示す。この図で注目されるのは
両者の位相関係である。反共振点aを境にして両者の位
相関係が異なっていることがわかる。この点を明らかに
するために位相差φ1−φ2を同図に示してあるが、こ
の図より反共振点aを境にして低周波側で−180゜、高
周波側で0゜になっている。したがって、反共振点aで
は位相差が−90゜であることに気づく。このような固有
の特性を利用すれば反共振点を検出することができる。
G1,G2と位相φ1,φ2を示す。この図で注目されるのは
両者の位相関係である。反共振点aを境にして両者の位
相関係が異なっていることがわかる。この点を明らかに
するために位相差φ1−φ2を同図に示してあるが、こ
の図より反共振点aを境にして低周波側で−180゜、高
周波側で0゜になっている。したがって、反共振点aで
は位相差が−90゜であることに気づく。このような固有
の特性を利用すれば反共振点を検出することができる。
第11図には、λの変化による制振対象物1の振幅倍率G1
と位相差φ1−φ2を示す。このように、λが変化する
と反共振点は変動し、その近傍で位相差は−180゜から
0゜に変化する。
と位相差φ1−φ2を示す。このように、λが変化する
と反共振点は変動し、その近傍で位相差は−180゜から
0゜に変化する。
式(13)から反共振点周波数ωaはζ=0,G1=0の場合
であるから、 となる。また同式から、共振周波数ωr 1,ωr 2はζ=
0,G1=∞の場合であり、 となる。
であるから、 となる。また同式から、共振周波数ωr 1,ωr 2はζ=
0,G1=∞の場合であり、 となる。
反共振点を利用して制振を行うための制振装置を設計す
るには、加振周波数がどれくらいの範囲で変化するか調
べることが重要である。なぜならば、反共振点aは2つ
の共振点ωr 1,ωr 2の間に作られるために、ωaが移
動できる範囲を越えてしまえば、共振という最も危険な
状況に陥ってしまうからである。
るには、加振周波数がどれくらいの範囲で変化するか調
べることが重要である。なぜならば、反共振点aは2つ
の共振点ωr 1,ωr 2の間に作られるために、ωaが移
動できる範囲を越えてしまえば、共振という最も危険な
状況に陥ってしまうからである。
反共振周波数ωaは式(19)から なので式(7)からωaを変化させるパラメータには
λ,μ,μs,ωnの4つがあり、この中で機械的に簡
単に変更できるパラメータはレバー比λである。そこ
で、λが変化するときのμ,μs,ωnの関係を明らか
にすることが、制振装置の設計において必要になるの
で、以下に述べる。
λ,μ,μs,ωnの4つがあり、この中で機械的に簡
単に変更できるパラメータはレバー比λである。そこ
で、λが変化するときのμ,μs,ωnの関係を明らか
にすることが、制振装置の設計において必要になるの
で、以下に述べる。
支持構造物の固有振動数ωnの影響 第12図にはΩn,
μ,μsを一定にし、ωnを3,4,5と変えた場合につい
て、λに変化によるωa,ωr 1,ωr 2を示す。ωnを
変えてもωr 2はほとんど変化しないが、ωr 1とωa
はωnが高くなるにつれて右へ移動し、ωaの移動範囲
が広くなる。したがって、反共振点による制振範囲を広
くするにはωnをΩnより相当高くする。λが小さくな
るとωr 1とωaは接近するために、この付近を制振に
使用するのは危険である。
μ,μsを一定にし、ωnを3,4,5と変えた場合につい
て、λに変化によるωa,ωr 1,ωr 2を示す。ωnを
変えてもωr 2はほとんど変化しないが、ωr 1とωa
はωnが高くなるにつれて右へ移動し、ωaの移動範囲
が広くなる。したがって、反共振点による制振範囲を広
くするにはωnをΩnより相当高くする。λが小さくな
るとωr 1とωaは接近するために、この付近を制振に
使用するのは危険である。
制振対象物と支持構造物の質量比μsの影響第13図には
Ωn,ωn,μを一定にしてμsを変えた場合のωa,
ωr 1,ωr 2を示す。μsを変えてもωr 2はほとんど
変化しないが、μsが大きくなるにつれてωa,ωr 1
はωr 2から離され、ωaの移動範囲も広くなる。
Ωn,ωn,μを一定にしてμsを変えた場合のωa,
ωr 1,ωr 2を示す。μsを変えてもωr 2はほとんど
変化しないが、μsが大きくなるにつれてωa,ωr 1
はωr 2から離され、ωaの移動範囲も広くなる。
制振対象物と振子重りの質量比μの影響 第14図には
Ωn,ωn,μsを一定にしてμを変えた場合のωa,
ωr 1,ωr 2を示す。μを変えてもωr 1,ωr 2には大
きな変動は見られないが、μが大きくなるとωaの曲線
はλが小さい方に移動する。このことから、λが機構的
に決められた場合にはμによってωaの移動範囲の整理
が可能である。
Ωn,ωn,μsを一定にしてμを変えた場合のωa,
ωr 1,ωr 2を示す。μを変えてもωr 1,ωr 2には大
きな変動は見られないが、μが大きくなるとωaの曲線
はλが小さい方に移動する。このことから、λが機構的
に決められた場合にはμによってωaの移動範囲の整理
が可能である。
振子のレバー比λの可変機構 λの値を変更する方法に
は、l1を変える場合とl1,l2を同時に変える場合とl2を
変える場合が考えられる。可変機構の取り付け場所を、
l1を変える場合には制振対象物に、l2のみあるいはl1お
よびl2を同時に変える場合には支持構造物に設定するこ
とになる。可変機構を支持構造物に設置すると、可変機
構の質量が支持構造物の質量mに加算されωnを低くす
ることになるために、ωaの移動範囲が狭くなり、制振
装置の再設計が必要になる。他方、可変機構を制振対象
物に設置する場合には、Ωnは低くなりωaの移動範囲
を狭くすることはない。本発明の振子式制振装置では後
者の構造を採用している。
は、l1を変える場合とl1,l2を同時に変える場合とl2を
変える場合が考えられる。可変機構の取り付け場所を、
l1を変える場合には制振対象物に、l2のみあるいはl1お
よびl2を同時に変える場合には支持構造物に設定するこ
とになる。可変機構を支持構造物に設置すると、可変機
構の質量が支持構造物の質量mに加算されωnを低くす
ることになるために、ωaの移動範囲が狭くなり、制振
装置の再設計が必要になる。他方、可変機構を制振対象
物に設置する場合には、Ωnは低くなりωaの移動範囲
を狭くすることはない。本発明の振子式制振装置では後
者の構造を採用している。
c.制振装置 ソフトウェアサーボシステムの構成 第1図に本発明の
制振装置の一実施例を示す。ステッピングモータ5に直
結したねじ9の回転を直線運動に変え、振子2の取付点
8を移動することによってレバー比を変化することがで
きるのは第7図と同様である。ステッピングモータ5は
パーソナルコンピュータ11によって制御される。制振対
象物1と支持構造物3には加速度検出器12,13が取り付
けられており、位相検出器14には両加速度信号が、また
A/D変換器15には加速度検出器12から制振対象物1の加
速度信号が入力されるようになっている。16はインター
フェイス、17はステッピングモータドライバである。
制振装置の一実施例を示す。ステッピングモータ5に直
結したねじ9の回転を直線運動に変え、振子2の取付点
8を移動することによってレバー比を変化することがで
きるのは第7図と同様である。ステッピングモータ5は
パーソナルコンピュータ11によって制御される。制振対
象物1と支持構造物3には加速度検出器12,13が取り付
けられており、位相検出器14には両加速度信号が、また
A/D変換器15には加速度検出器12から制振対象物1の加
速度信号が入力されるようになっている。16はインター
フェイス、17はステッピングモータドライバである。
パーソナルコンピュータ11は、まずA/D変換器15から制
振対象物1の加速度信号を受けて、しきい値以上の振動
状態になった場合にレバー比の制御に移行する。次にレ
バー比の制御では、制振対象物1と支持構造物3の加速
度波形から両者の位相差φ1−φ2を位相検出器14で検
出し、取付点8の移動方向を決定してステッピングモー
タ5を回転している。レバー比は位相差φ1−φ2が−
90゜より大きい場合には小さく、また位相差φ1−φ2
が−90゜より小さい場合には大きくするように制御す
る。このソフトウェアサーボのプログラムはBASICによ
って簡単に作成することができる。
振対象物1の加速度信号を受けて、しきい値以上の振動
状態になった場合にレバー比の制御に移行する。次にレ
バー比の制御では、制振対象物1と支持構造物3の加速
度波形から両者の位相差φ1−φ2を位相検出器14で検
出し、取付点8の移動方向を決定してステッピングモー
タ5を回転している。レバー比は位相差φ1−φ2が−
90゜より大きい場合には小さく、また位相差φ1−φ2
が−90゜より小さい場合には大きくするように制御す
る。このソフトウェアサーボのプログラムはBASICによ
って簡単に作成することができる。
反共振点の検出 第2図に示したように、反共振点を境
にして制振対象物1と支持構造物3の位相差φ1−φ2
が0゜から−180゜変化することから、位相差φ1−φ
2が−90゜となる点が検出できればレバー比λの大小の
方向が決定できる。すなわち、ステッピングモータ5の
回転方向がわかる。位相の検出に加速度計を用いるの
は、変位計のように固定面を必要とせず、測定物に取り
付けるだけで手軽に測定できるからである。
にして制振対象物1と支持構造物3の位相差φ1−φ2
が0゜から−180゜変化することから、位相差φ1−φ
2が−90゜となる点が検出できればレバー比λの大小の
方向が決定できる。すなわち、ステッピングモータ5の
回転方向がわかる。位相の検出に加速度計を用いるの
は、変位計のように固定面を必要とせず、測定物に取り
付けるだけで手軽に測定できるからである。
第2図には位相検出器14のブロック図を示す。入力した
加速度信号はローパスフィルタ18,19で高周波成分が取
り除かれ、コンパレータ20,21で0〜5Vのパルス波形に
成形される。次に、排他論理和回路22で2つの信号の排
他論理和をとると、1サイクルに2回パルスが出力さ
れ、位相差が0゜から180゜変化するにしたがって5Vの
幅が狭くなり、0Vの幅が広くなる。位相差が0゜から−
180゜でも同様の変化となる。なお位相差が−90゜また
は90゜の場合にはパルスの幅が等しくなる。この位相差
信号を低周波ローパスフィルタ23を通すことにより、パ
ルス幅に比例した電圧として取り出すことができる。位
相差信号のパルス幅が等しい場合の電圧をコンパレータ
24のしきい値にすれば、ローパスフィルタ23の出力電圧
から位相差−90゜に対する大小関係を1ビットの信号と
して知ることができる。
加速度信号はローパスフィルタ18,19で高周波成分が取
り除かれ、コンパレータ20,21で0〜5Vのパルス波形に
成形される。次に、排他論理和回路22で2つの信号の排
他論理和をとると、1サイクルに2回パルスが出力さ
れ、位相差が0゜から180゜変化するにしたがって5Vの
幅が狭くなり、0Vの幅が広くなる。位相差が0゜から−
180゜でも同様の変化となる。なお位相差が−90゜また
は90゜の場合にはパルスの幅が等しくなる。この位相差
信号を低周波ローパスフィルタ23を通すことにより、パ
ルス幅に比例した電圧として取り出すことができる。位
相差信号のパルス幅が等しい場合の電圧をコンパレータ
24のしきい値にすれば、ローパスフィルタ23の出力電圧
から位相差−90゜に対する大小関係を1ビットの信号と
して知ることができる。
d.実 験 実験装置 第1図の制振装置で振動実験を行なった。制
振対象物1,支持構造物3ともに板ばね構造になってお
り、先端は一方向に平行運動することになる。この実験
装置の諸元は次の通りである。
振対象物1,支持構造物3ともに板ばね構造になってお
り、先端は一方向に平行運動することになる。この実験
装置の諸元は次の通りである。
M =10.5 Kg K =1.78×105N/m m = 0.96Kg K =1.64×105N/m mp=0.14Kg l2=0.22m l1の調整範囲は0.025mから0.062mであり、λは8.8から
3.6となる。この装置は振子重り6がダンパと兼用で減
衰が加えられる構造になっているが、反共振点の振幅倍
率を最小にするためにダンパは使用しない。
3.6となる。この装置は振子重り6がダンパと兼用で減
衰が加えられる構造になっているが、反共振点の振幅倍
率を最小にするためにダンパは使用しない。
実験結果 第3図には、λが3.6の場合において、制振
対称物1,支持構造物3の振幅倍率G1,G2,位相φ1,φ2お
よび位相差φ1−φ2について、理論値と実験値を示
す。ここで、理論値と実験値はよく対応付けられてい
る。第4図には、λが3.6,6.3,8.8の場合のG1と位相差
φ1−φ2を示す。λが大きくなるにつれて、がたなど
による減衰効果が現われるが、反共振点での位相差はい
ずれの場合でも−90゜を保っている。したがって、位相
差が−90゜になる点を維持する本制御システムを用いれ
ば、加振周波数の変化に追従した制振装置となる。
対称物1,支持構造物3の振幅倍率G1,G2,位相φ1,φ2お
よび位相差φ1−φ2について、理論値と実験値を示
す。ここで、理論値と実験値はよく対応付けられてい
る。第4図には、λが3.6,6.3,8.8の場合のG1と位相差
φ1−φ2を示す。λが大きくなるにつれて、がたなど
による減衰効果が現われるが、反共振点での位相差はい
ずれの場合でも−90゜を保っている。したがって、位相
差が−90゜になる点を維持する本制御システムを用いれ
ば、加振周波数の変化に追従した制振装置となる。
第5図には、加振周波数を25Hzとして反共振点を調整し
た状態のままで、加振周波数を20,25,28Hzに変えた場合
の制振対象物1と支持構造物3の加速度信号1,
2と、それらを位相検出器14で排他論理和をとったパル
ス信号1 2を示す。このように、反共振点より加
振周波数が低ければ5Vのパルス幅は狭くなり、高ければ
その逆になる。前者ではλを大きく、後者ではλを小さ
くするようにステッピングモータ5を制御すれば反共振
点に向かうことになる。なお、反共振点では位相差のパ
ルス幅は等しい、すなわち位相差は−90゜になる。
た状態のままで、加振周波数を20,25,28Hzに変えた場合
の制振対象物1と支持構造物3の加速度信号1,
2と、それらを位相検出器14で排他論理和をとったパル
ス信号1 2を示す。このように、反共振点より加
振周波数が低ければ5Vのパルス幅は狭くなり、高ければ
その逆になる。前者ではλを大きく、後者ではλを小さ
くするようにステッピングモータ5を制御すれば反共振
点に向かうことになる。なお、反共振点では位相差のパ
ルス幅は等しい、すなわち位相差は−90゜になる。
本装置の制振効果を示すために、加振周波数を20Hzから
28Hzに急激に変えた場合の制振対称物1の加速度信号
1の変化を第6図に示す。レバー比の制御にはステッピ
ングモータ5を用いているために移動速度は遅いが、良
好な制振効果が得られており、制振対称物1のばね定数
や質量などのパラメータ変動によって生じる動特性の変
化にも適応することができる。
28Hzに急激に変えた場合の制振対称物1の加速度信号
1の変化を第6図に示す。レバー比の制御にはステッピ
ングモータ5を用いているために移動速度は遅いが、良
好な制振効果が得られており、制振対称物1のばね定数
や質量などのパラメータ変動によって生じる動特性の変
化にも適応することができる。
なお、制振対象物は筒状構造物に限らず、本制振装置は
制振対象物の固有振動数や加振周波数が変動するものな
らば、工作機械のラム構造物,多関節ロボットアームな
ど広範囲な構造物の制振に有効である。
制振対象物の固有振動数や加振周波数が変動するものな
らば、工作機械のラム構造物,多関節ロボットアームな
ど広範囲な構造物の制振に有効である。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば次のような効果を発揮す
る。
る。
(1) 制振対象物の固有振動数もしくは加振周波数が
ある範囲で変化しても、振子のレバー比を調整して制振
対象物の反共振点を加振周波数に同調するようにしてい
るため、常に良好な制振効果を維持できる。
ある範囲で変化しても、振子のレバー比を調整して制振
対象物の反共振点を加振周波数に同調するようにしてい
るため、常に良好な制振効果を維持できる。
(2) 制振対象物と支持構造物の位相差から制振対象
物の反共振点を検出して振子のレバー比を制御するよう
にしているため、簡単な構成で達成できると共に広範囲
の制振対象に適用できる。
物の反共振点を検出して振子のレバー比を制御するよう
にしているため、簡単な構成で達成できると共に広範囲
の制振対象に適用できる。
(3) 振子の取付点を可変機構により移動するだけで
あり、能動形の制振装置に比べ注入する制振エネルギは
極めて少ない。
あり、能動形の制振装置に比べ注入する制振エネルギは
極めて少ない。
(4) 制御系をソフトウェアサーボで構成すれば、さ
まざまな条件下で汎用性のある制振が可能となる。
まざまな条件下で汎用性のある制振が可能となる。
第1図は本発明に係る振子式制振装置の一実施例を示す
全体構成図、第2図は同装置の位相検出器のブロック
図、第3図から第6図までは第1図の装置で行なった実
験結果を示すもので、第3図は振幅倍率と位相に対する
実験値と理論値を比較した図、第4図はレバー比の変化
による振幅倍率と位相差の実験値を示す図、第5図は加
振周波数変動による加速度信号と位相差の関係を示す
図、第6図は加振周波数の変動による制振効果の推移を
示す図、第7図は振子式制振機構部の一実施例を示す
図、第8図は同機構部の力学モデルを示す図、第9図か
ら第14図は第7図の振子式制振機構部の振動特性を示す
もので、第9図は各減衰率ζに対する振幅倍率曲線を示
す図、第10図は制振対象物と支持構造物の振幅倍率曲線
と位相曲線を示す図、第11図は各レバー比λに対する振
幅倍率曲線と位相差曲線を示す図、第12図は支持構造物
の固有振動数ωnの変化による反共振点と共振点の変動
を示す図、第13図は支持構造物と制振対称物の質量比μ
sの変化による反共振点と共振点の変動を示す図、第14
図は振子重りと制振対象物の質量比μの変化による反共
振点と共振点の変動を示す図である。 図中、1は制振対象物、2は振子、3は支持構造物、4
は支持部材、5はステッピングモータ、6は重り、7は
ダンパ、8は取付点、9はねじ、10は支点、11はパーソ
ナルコンピュータ、12,13は加速度検出器、14は位相検
出器、15はA/D変換器、16はインターフェイス、17はス
テッピングモータドライバ、18,19はローパスフィル
タ、20,21はコンパレータ、22は排他的論理和回路、23
は低周波ローパスフィルタ、24はコンパレータである。
全体構成図、第2図は同装置の位相検出器のブロック
図、第3図から第6図までは第1図の装置で行なった実
験結果を示すもので、第3図は振幅倍率と位相に対する
実験値と理論値を比較した図、第4図はレバー比の変化
による振幅倍率と位相差の実験値を示す図、第5図は加
振周波数変動による加速度信号と位相差の関係を示す
図、第6図は加振周波数の変動による制振効果の推移を
示す図、第7図は振子式制振機構部の一実施例を示す
図、第8図は同機構部の力学モデルを示す図、第9図か
ら第14図は第7図の振子式制振機構部の振動特性を示す
もので、第9図は各減衰率ζに対する振幅倍率曲線を示
す図、第10図は制振対象物と支持構造物の振幅倍率曲線
と位相曲線を示す図、第11図は各レバー比λに対する振
幅倍率曲線と位相差曲線を示す図、第12図は支持構造物
の固有振動数ωnの変化による反共振点と共振点の変動
を示す図、第13図は支持構造物と制振対称物の質量比μ
sの変化による反共振点と共振点の変動を示す図、第14
図は振子重りと制振対象物の質量比μの変化による反共
振点と共振点の変動を示す図である。 図中、1は制振対象物、2は振子、3は支持構造物、4
は支持部材、5はステッピングモータ、6は重り、7は
ダンパ、8は取付点、9はねじ、10は支点、11はパーソ
ナルコンピュータ、12,13は加速度検出器、14は位相検
出器、15はA/D変換器、16はインターフェイス、17はス
テッピングモータドライバ、18,19はローパスフィル
タ、20,21はコンパレータ、22は排他的論理和回路、23
は低周波ローパスフィルタ、24はコンパレータである。
Claims (2)
- 【請求項1】その基端部が制振対象物に取り付けられる
と共に先端自由端部に重りを有する振子と、振子の途中
を支え且つ振子が振れる際に振子の支点に弾性的に反力
を作用させる支持構造物と、制振対象物の振子取付部に
設けられそれ自体が振子の軸方向に沿って移動すること
により制振対象物に対する振子の取付点を移動調整する
可変機構と、制振対象物と支持構造物との位相差を検出
しこの位相差が90度となるように可変機構を作動制御す
る制御手段とを備えたことを特徴とする振子式制振装
置。 - 【請求項2】上記振子の重りにその振動を抑えるダンパ
が連結されている特許請求の範囲第1項記載の振子式制
振装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61267696A JPH0675246B2 (ja) | 1986-11-12 | 1986-11-12 | 振子式制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61267696A JPH0675246B2 (ja) | 1986-11-12 | 1986-11-12 | 振子式制振装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63121911A JPS63121911A (ja) | 1988-05-26 |
| JPH0675246B2 true JPH0675246B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=17448267
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61267696A Expired - Lifetime JPH0675246B2 (ja) | 1986-11-12 | 1986-11-12 | 振子式制振装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0675246B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH061097B2 (ja) * | 1983-06-22 | 1994-01-05 | トヨタ自動車株式会社 | 動吸振器 |
-
1986
- 1986-11-12 JP JP61267696A patent/JPH0675246B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63121911A (ja) | 1988-05-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |