JPH0677184A - 半導体原子層のエッチング方法 - Google Patents
半導体原子層のエッチング方法Info
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- JPH0677184A JPH0677184A JP25039192A JP25039192A JPH0677184A JP H0677184 A JPH0677184 A JP H0677184A JP 25039192 A JP25039192 A JP 25039192A JP 25039192 A JP25039192 A JP 25039192A JP H0677184 A JPH0677184 A JP H0677184A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体最表面層を正確に1原子単位で除去す
ると共に、除去後の表面が原子レベルで清浄,平坦な状
態に形成できるようにすることを目的とする。 【構成】 シリコン基板1上に錫2を蒸着してその表面
の構造がより単純化したシリコン基板1aとし、これを
圧力2×10-8Torrのフッ素雰囲気下に100秒放
置することにより、シリコン基板1aの最表面の第1原
子層11のみにフッ素3を付着させる。そして、吸着フ
ッ素3aが吸着しているシリコン基板1aにレーザを照
射して吸着フッ素3aが吸着しているシリコン基板1a
の第1原子層11のみをエッチングする。
ると共に、除去後の表面が原子レベルで清浄,平坦な状
態に形成できるようにすることを目的とする。 【構成】 シリコン基板1上に錫2を蒸着してその表面
の構造がより単純化したシリコン基板1aとし、これを
圧力2×10-8Torrのフッ素雰囲気下に100秒放
置することにより、シリコン基板1aの最表面の第1原
子層11のみにフッ素3を付着させる。そして、吸着フ
ッ素3aが吸着しているシリコン基板1aにレーザを照
射して吸着フッ素3aが吸着しているシリコン基板1a
の第1原子層11のみをエッチングする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、集積回路などの半導
体装置のプロセスに用いられる技術の1工程であり、半
導体表面を1原子あるいは分子量層ずつ除去する半導体
原子層のエッチング方法に関するものである。
体装置のプロセスに用いられる技術の1工程であり、半
導体表面を1原子あるいは分子量層ずつ除去する半導体
原子層のエッチング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1原子層あるいは分子層(以下原子層で
代表する)を単位とするデジタル的な結晶加工技術は、
ナノメータスケールの構造をもつ半導体装置を製造する
上で基礎的な技術の1つである。原子層単位で半導体の
結晶成長を行う原子層エピタキシー技術は、例えば、文
献1(T.Suntola and M.Simpso
n編:”AtomicLayer Epitaxy”B
lackie and Sons,1989)や文献2
(C.H.LGoodman and M.V.Pуs
sa:J.Appl.Phys.60(1986)R6
5)等の成書や総説にまとめられているように、これま
で数多くの研究が報告されている。しかし、その逆過程
である原子層エッチングの研究は、例えば文献3(目黒
多加志,青柳克信:表面化学12(1991)256)
等に示されるように、現在は研究の開始段階にあり、原
子線エピタキシー技術に比べるとまだ発展途上にある。
代表する)を単位とするデジタル的な結晶加工技術は、
ナノメータスケールの構造をもつ半導体装置を製造する
上で基礎的な技術の1つである。原子層単位で半導体の
結晶成長を行う原子層エピタキシー技術は、例えば、文
献1(T.Suntola and M.Simpso
n編:”AtomicLayer Epitaxy”B
lackie and Sons,1989)や文献2
(C.H.LGoodman and M.V.Pуs
sa:J.Appl.Phys.60(1986)R6
5)等の成書や総説にまとめられているように、これま
で数多くの研究が報告されている。しかし、その逆過程
である原子層エッチングの研究は、例えば文献3(目黒
多加志,青柳克信:表面化学12(1991)256)
等に示されるように、現在は研究の開始段階にあり、原
子線エピタキシー技術に比べるとまだ発展途上にある。
【0003】従来提案されている原子層エッチングプロ
セスは、先に引用した文献3の報告にもあるように、理
想的には図2に示すように、概ね以下に示す4段階の各
工程から構成される。 1.まず、図2(a)に示すように、シリコンからなる
半導体基板1上にエッチング物質22をパルス的に供給
し、このエッチング物質22を半導体表面に吸着させ
る。 2.次に、図2(b)に示すように、1原子層よりも余
分に供給されたエッチング物質をエッチング反応が進行
している場所(エッチング反応系)からパージし、最表
面の1原子層だけにエッチング物質22が吸着した吸着
層を半導体表面に形成する。 3.さらに、図2(c)に示すように光,イオンまたは
電子などのエネルギーをもった粒子23を表面に当て、
半導体基板1の最表面の1原子層と共に吸着層を半導体
基板より離脱させる。 4.そして、図2(d)に示すように、次のエッチング
サイクルの準備として、エッチング反応による生成物を
エッチング反応系よりパージする。 以上のようなプロセス1サイクルで最表面の1原子層が
エッチングされ、また、このようなプロセスを繰り返す
ことによって任意の原子層が表面からエッチングされ
る。
セスは、先に引用した文献3の報告にもあるように、理
想的には図2に示すように、概ね以下に示す4段階の各
工程から構成される。 1.まず、図2(a)に示すように、シリコンからなる
半導体基板1上にエッチング物質22をパルス的に供給
し、このエッチング物質22を半導体表面に吸着させ
る。 2.次に、図2(b)に示すように、1原子層よりも余
分に供給されたエッチング物質をエッチング反応が進行
している場所(エッチング反応系)からパージし、最表
面の1原子層だけにエッチング物質22が吸着した吸着
層を半導体表面に形成する。 3.さらに、図2(c)に示すように光,イオンまたは
電子などのエネルギーをもった粒子23を表面に当て、
半導体基板1の最表面の1原子層と共に吸着層を半導体
基板より離脱させる。 4.そして、図2(d)に示すように、次のエッチング
サイクルの準備として、エッチング反応による生成物を
エッチング反応系よりパージする。 以上のようなプロセス1サイクルで最表面の1原子層が
エッチングされ、また、このようなプロセスを繰り返す
ことによって任意の原子層が表面からエッチングされ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上に
示した従来の原子層エッチング方法は、実現するに至っ
ていない。すなわち、この原子層エッチング方法では、
図2(b)に示すように、エッチング物質22を半導体
基板1の最表面の1原子層だけに自己停止的に吸着させ
る工程と、図2(d)に示すように、エッチング物質2
2が吸着した半導体基板1の最表面の1原子層だけが完
全に除去され、一方でその下の第2層以下の原子層は除
去されない工程とが重要である。しかしこの2つの工程
が、未だ実現を確認するに至っていない。
示した従来の原子層エッチング方法は、実現するに至っ
ていない。すなわち、この原子層エッチング方法では、
図2(b)に示すように、エッチング物質22を半導体
基板1の最表面の1原子層だけに自己停止的に吸着させ
る工程と、図2(d)に示すように、エッチング物質2
2が吸着した半導体基板1の最表面の1原子層だけが完
全に除去され、一方でその下の第2層以下の原子層は除
去されない工程とが重要である。しかしこの2つの工程
が、未だ実現を確認するに至っていない。
【0005】このように、原子層エッチングの実現を困
難にしている主な理由は、エッチング物質が吸着する前
の清浄半導体最表面の持つ原子構造の複雑さが挙げられ
る。例えば、清浄なシリコン(111)表面は、図3に
示すように、複雑な構造をしていることが知られてい
る。この図3に示すDAS(Dimer−Adatom
−Stacking fault)構造では、その表面
から3原子層がバルクの結晶格子とは全く異なった複雑
な原子配列をとっている。図3において、図3(a)は
平面図、図3(b)は図3(a)のX−X’における側
面図であり、A1 〜A6 は最表面の1原子層のシリコン
原子、B1 〜B12は2原子層のシリコン原子、C1 〜C
11は3原子層のシリコン原子であり、図3(a)と図3
(b)において同一符号は同一原子を示す。また、白ぬ
きの円で示す原子がDAS構造の層である。
難にしている主な理由は、エッチング物質が吸着する前
の清浄半導体最表面の持つ原子構造の複雑さが挙げられ
る。例えば、清浄なシリコン(111)表面は、図3に
示すように、複雑な構造をしていることが知られてい
る。この図3に示すDAS(Dimer−Adatom
−Stacking fault)構造では、その表面
から3原子層がバルクの結晶格子とは全く異なった複雑
な原子配列をとっている。図3において、図3(a)は
平面図、図3(b)は図3(a)のX−X’における側
面図であり、A1 〜A6 は最表面の1原子層のシリコン
原子、B1 〜B12は2原子層のシリコン原子、C1 〜C
11は3原子層のシリコン原子であり、図3(a)と図3
(b)において同一符号は同一原子を示す。また、白ぬ
きの円で示す原子がDAS構造の層である。
【0006】シリコンを半導体装置製造のための基板と
して使用する場合、その表面は高い清浄度が必要とされ
る。すなわち、酸化した部分など、原子レベルの他の物
質による汚染を除去しておかなければならない。そのた
めに、化学エッチングをし、真空中で高温にすること等
により、表面の原子レベルの汚染を除去する必要があ
る。シリコンは、このような清浄処理を行って汚染の無
い純粋なシリコン面を露出させると、その表面の約3原
子分の深さまでが前述のDAS構造となる。
して使用する場合、その表面は高い清浄度が必要とされ
る。すなわち、酸化した部分など、原子レベルの他の物
質による汚染を除去しておかなければならない。そのた
めに、化学エッチングをし、真空中で高温にすること等
により、表面の原子レベルの汚染を除去する必要があ
る。シリコンは、このような清浄処理を行って汚染の無
い純粋なシリコン面を露出させると、その表面の約3原
子分の深さまでが前述のDAS構造となる。
【0007】この、DAS構造のような複雑な表面構成
層では、従来の原子層エッチング方法におけるエッチン
グ物質である分子/原子が吸着し易くなるサイトの種類
は、バルク格子を単純に切りだした理想表面の場合と比
較して非常に多くなる。たとえば、原子レベルでの小さ
な凹みや、結合相手が存在しないシリコン原子のダング
リングボンドなどが最表面に存在し、このような場所に
はエッチング物質が吸着し易い。その結果、従来の原子
層エッチングを説明するために参照した図2に示すよう
な理想的に平坦な表面の場合と比較して、DAS構造の
最表面におけるエッチング物質の吸着および吸着層の形
成工程が複雑なものになる。このため、正確なエッチン
グ物質の1原子層での自己停止飽和吸着や、エッチング
物質の吸着層形成後に原子的に平坦な表面を得るとい
う、原子レベルで制御されたエッチング工程は実現され
ていない。
層では、従来の原子層エッチング方法におけるエッチン
グ物質である分子/原子が吸着し易くなるサイトの種類
は、バルク格子を単純に切りだした理想表面の場合と比
較して非常に多くなる。たとえば、原子レベルでの小さ
な凹みや、結合相手が存在しないシリコン原子のダング
リングボンドなどが最表面に存在し、このような場所に
はエッチング物質が吸着し易い。その結果、従来の原子
層エッチングを説明するために参照した図2に示すよう
な理想的に平坦な表面の場合と比較して、DAS構造の
最表面におけるエッチング物質の吸着および吸着層の形
成工程が複雑なものになる。このため、正確なエッチン
グ物質の1原子層での自己停止飽和吸着や、エッチング
物質の吸着層形成後に原子的に平坦な表面を得るとい
う、原子レベルで制御されたエッチング工程は実現され
ていない。
【0008】また、従来の半導体原子層のエッチング方
法では、図2(c)に示すように、光,イオンまたは電
子などの比較的高いエネルギーを持った粒子を表面に当
てて吸着層を除去することが必要であるが、前述したよ
うの状態では、シリコン基板最表面の第1層の吸着層以
外に第2層以下の原子の一部もその工程で除去され、吸
着層除去後に原子レベルで平坦な表面を得ることは困難
であった。
法では、図2(c)に示すように、光,イオンまたは電
子などの比較的高いエネルギーを持った粒子を表面に当
てて吸着層を除去することが必要であるが、前述したよ
うの状態では、シリコン基板最表面の第1層の吸着層以
外に第2層以下の原子の一部もその工程で除去され、吸
着層除去後に原子レベルで平坦な表面を得ることは困難
であった。
【0009】以上のような問題点を解消するために、こ
の発明は、半導体最表面層を正確に1原子単位で除去す
ると共に、除去後の表面が原子レベルで清浄,平坦な状
態に形成できるようにすることを目的とする。
の発明は、半導体最表面層を正確に1原子単位で除去す
ると共に、除去後の表面が原子レベルで清浄,平坦な状
態に形成できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の半導体原子層
のエッチング方法では、半導体基板の表面層に表面変性
物質を付着する工程と、表面変性物質が付着した半導体
基板の表面に反応性エッチング物質を吸着する工程と、
エッチング反応系から反応性エッチング物質をパージす
る工程と、反応性エッチング物質が吸着した半導体基板
の最表面の1原子層を除去する工程と、エッチング生成
物をパージする工程とを含むことを特徴とする。また、
表面変成物質は、半導体基板の表面層上に付着すること
により、半導体基板のバルクとは異なる構造を持つ表面
層をその半導体基板のバルクに近い構造とする第1の機
能と,半導体基板の表面層上に付着していることによ
り、反応性エッチング物質が吸着した半導体基板の最表
面の1原子層の除去が容易になる第2の機能と,半導体
基板の表面層上に付着していることにより反応性エッチ
ング物質がその半導体基板の最表面層の1原子層のみに
付着する第3の機能とのなかの少なくとも1つの機能を
有し、半導体基板と反応性エッチング物質とは異なる物
質から構成され、最表面の1原子層を除去する工程と同
一の条件下で半導体基板をエッチングしないことを特徴
とする。
のエッチング方法では、半導体基板の表面層に表面変性
物質を付着する工程と、表面変性物質が付着した半導体
基板の表面に反応性エッチング物質を吸着する工程と、
エッチング反応系から反応性エッチング物質をパージす
る工程と、反応性エッチング物質が吸着した半導体基板
の最表面の1原子層を除去する工程と、エッチング生成
物をパージする工程とを含むことを特徴とする。また、
表面変成物質は、半導体基板の表面層上に付着すること
により、半導体基板のバルクとは異なる構造を持つ表面
層をその半導体基板のバルクに近い構造とする第1の機
能と,半導体基板の表面層上に付着していることによ
り、反応性エッチング物質が吸着した半導体基板の最表
面の1原子層の除去が容易になる第2の機能と,半導体
基板の表面層上に付着していることにより反応性エッチ
ング物質がその半導体基板の最表面層の1原子層のみに
付着する第3の機能とのなかの少なくとも1つの機能を
有し、半導体基板と反応性エッチング物質とは異なる物
質から構成され、最表面の1原子層を除去する工程と同
一の条件下で半導体基板をエッチングしないことを特徴
とする。
【0011】
【作用】半導体最表面層に表面変性物質が吸着すること
により、表面原子構造がより単純化される結果、吸着サ
イト数が減少して反応性エッチング物質の1原子層での
自己停止吸着が可能となる。また、表面変性物質が吸着
していることにより半導体表面の第1層目の原子と第2
層目以下の原子との結合が、表面変性物質が吸着してい
ない場合と比較して弱くなるため、1原子層のみのエッ
チングが可能となり、かつ、より低エネルギーでのエッ
チングが可能となる。また、表面変成物質が吸着してい
ることにより、反応性エッチング物質の吸着が、半導体
表面の1原子層だけに起こる。
により、表面原子構造がより単純化される結果、吸着サ
イト数が減少して反応性エッチング物質の1原子層での
自己停止吸着が可能となる。また、表面変性物質が吸着
していることにより半導体表面の第1層目の原子と第2
層目以下の原子との結合が、表面変性物質が吸着してい
ない場合と比較して弱くなるため、1原子層のみのエッ
チングが可能となり、かつ、より低エネルギーでのエッ
チングが可能となる。また、表面変成物質が吸着してい
ることにより、反応性エッチング物質の吸着が、半導体
表面の1原子層だけに起こる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の1実施例を図を参照して説
明する。 (実施例1)図1は、この発明の1実施例である半導体
原子層のエッチング方法を示す各工程における断面状態
のイメージを示す断面図である。同図において、1はエ
ッチング対象の表面が(111)のシリコン基板、2は
表面変成物質である錫、3はエッチング物質(反応性エ
ッチング物質)であるフッ素である。また、11はシリ
コン基板1の最表面の第1原子層、12は2層目の第2
原子層、13は3層目の第3原子層である。
明する。 (実施例1)図1は、この発明の1実施例である半導体
原子層のエッチング方法を示す各工程における断面状態
のイメージを示す断面図である。同図において、1はエ
ッチング対象の表面が(111)のシリコン基板、2は
表面変成物質である錫、3はエッチング物質(反応性エ
ッチング物質)であるフッ素である。また、11はシリ
コン基板1の最表面の第1原子層、12は2層目の第2
原子層、13は3層目の第3原子層である。
【0013】次に、この実施例1におけるシリコン基板
1の第1原子層11のエッチング方法を説明する。ま
ず、前処理として、半導体基板1を化学エッチングし、
ついで超高真空中で850℃に加熱して表面を清浄化す
る。この処理の後、半導体基板1の表面を高速反射電子
線回折(RHEED)により確認したところ、図1
(a)に示すように、この表面は複雑な構造となってお
り、図2に示すような、7×7構造が形半導体基板1の
表面に形成されていることを確認した。
1の第1原子層11のエッチング方法を説明する。ま
ず、前処理として、半導体基板1を化学エッチングし、
ついで超高真空中で850℃に加熱して表面を清浄化す
る。この処理の後、半導体基板1の表面を高速反射電子
線回折(RHEED)により確認したところ、図1
(a)に示すように、この表面は複雑な構造となってお
り、図2に示すような、7×7構造が形半導体基板1の
表面に形成されていることを確認した。
【0014】ついで、前処理を行った半導体基板1を3
00℃に加熱し、この表面に表面変成物質である1原子
層分の錫2を蒸着する。これにより、図1(b)に示す
ように、7×7構造の表面層を持つシリコン基板1は、
より単純な√3×√3構造の表面構造を持つシリコン基
板1aに変化した。すなわち、複雑なDAS構造となっ
ていたシリコン基板1の第1原子層11,第2原子層1
2,第3原子層13の最表面層が、錫2を蒸着すること
によってより単純な構造となったことを示している。
00℃に加熱し、この表面に表面変成物質である1原子
層分の錫2を蒸着する。これにより、図1(b)に示す
ように、7×7構造の表面層を持つシリコン基板1は、
より単純な√3×√3構造の表面構造を持つシリコン基
板1aに変化した。すなわち、複雑なDAS構造となっ
ていたシリコン基板1の第1原子層11,第2原子層1
2,第3原子層13の最表面層が、錫2を蒸着すること
によってより単純な構造となったことを示している。
【0015】次に、図1(c)に示すように、この半導
体基板1aを圧力2×10-8Torrのフッ素3雰囲気
中に100秒放置し、その後フッ素3の供給を停止する
ことにより反応雰囲気中のフッ素3をパージする。この
処理量(2ラングミュア(L))は付着確率が100%
であるときの約2原子層分に相当する。ここで、フッ素
3に曝す時間を10秒毎に区切って、その都度、シリコ
ン基板1aの最表面の吸着フッ素3aの状態をオージェ
電子分光法でモニターしたところ、吸着フッ素3aは第
1原子層11だけに飽和吸着し、これ以下の第2原子層
12や第3原子層13には吸着していないことを確認し
た。また、蒸着した錫2の層は原子レベルでは隙間だら
けの状態であり、錫2が蒸着された状態でもフッ素3か
らはシリコン原子が見える状態である。また、吸着フッ
素3aと最表面の第1原子層11のシリコンとは、化合
物を形成している状態である。
体基板1aを圧力2×10-8Torrのフッ素3雰囲気
中に100秒放置し、その後フッ素3の供給を停止する
ことにより反応雰囲気中のフッ素3をパージする。この
処理量(2ラングミュア(L))は付着確率が100%
であるときの約2原子層分に相当する。ここで、フッ素
3に曝す時間を10秒毎に区切って、その都度、シリコ
ン基板1aの最表面の吸着フッ素3aの状態をオージェ
電子分光法でモニターしたところ、吸着フッ素3aは第
1原子層11だけに飽和吸着し、これ以下の第2原子層
12や第3原子層13には吸着していないことを確認し
た。また、蒸着した錫2の層は原子レベルでは隙間だら
けの状態であり、錫2が蒸着された状態でもフッ素3か
らはシリコン原子が見える状態である。また、吸着フッ
素3aと最表面の第1原子層11のシリコンとは、化合
物を形成している状態である。
【0016】そして、エッチング物質であるフッ素3を
吸着させた後、この吸着層を光励起により除去した(図
1(d))。光源としては、波長193nmのArFエ
キシマレーザをパルス幅17nm,パルスエネルギー1
00mJとした。この吸着層の脱離は、光励起により生
成したガスの質量スペクトルより、吸着フッ素3aが結
合した第1原子層11のシリコンが、SiF2 およびS
iF4 の状態となることにより行われることが分かっ
た。
吸着させた後、この吸着層を光励起により除去した(図
1(d))。光源としては、波長193nmのArFエ
キシマレーザをパルス幅17nm,パルスエネルギー1
00mJとした。この吸着層の脱離は、光励起により生
成したガスの質量スペクトルより、吸着フッ素3aが結
合した第1原子層11のシリコンが、SiF2 およびS
iF4 の状態となることにより行われることが分かっ
た。
【0017】光励起により、第1原子層11のエッチン
グをした後も、図1(d)に示すように、最表面の層と
なった元は第2原子層12である新第1原子層12aと
元は第3原子層13である新第2原子層13aを含むシ
リコン基板1bの表面は、エッチング物質であるフッ素
3が吸着をする前の表面状態と同様に√3×√3構造を
していた。また、シリコン基板1bの表面に残留する錫
2をオージェ電子分光法で定量したところ、フッ素3を
吸着させる前と同一であった。最表面の第1原子層11
のシリコンが、結合した吸着フッ素3aと共に脱離した
後の表面平坦性を、RHEDDのスポット形状および原
子間力顕微鏡(AFM)で観察したところ、スポット幅
はフッ素3が吸着する前のもとの表面と同一であり、ま
たAFMによる観察でも表面の平坦性がよいことが観察
できた。
グをした後も、図1(d)に示すように、最表面の層と
なった元は第2原子層12である新第1原子層12aと
元は第3原子層13である新第2原子層13aを含むシ
リコン基板1bの表面は、エッチング物質であるフッ素
3が吸着をする前の表面状態と同様に√3×√3構造を
していた。また、シリコン基板1bの表面に残留する錫
2をオージェ電子分光法で定量したところ、フッ素3を
吸着させる前と同一であった。最表面の第1原子層11
のシリコンが、結合した吸着フッ素3aと共に脱離した
後の表面平坦性を、RHEDDのスポット形状および原
子間力顕微鏡(AFM)で観察したところ、スポット幅
はフッ素3が吸着する前のもとの表面と同一であり、ま
たAFMによる観察でも表面の平坦性がよいことが観察
できた。
【0018】なお、表面がDAS構造のままのシリコン
基板1にフッ素3を前述と同様の条件で吸着させたとこ
ろ、シリコン基板1の最表面の第1原子層11付近でそ
の吸着速度は極端に遅くなるが、その吸着量が停止する
ことはなく、最表面の1原子層だけでフッ素3の吸着が
飽和することはなかった。これは、シリコン基板1の2
層目以下の第2原子層12,第3原子層13に吸着サイ
トが存在し、これらにゆっくりとフッ素原子が進入して
行くためである。また、RHEEDのスポット幅は、吸
着フッ素3aの吸着層を脱離した後に広がり、その形状
はストリーク状になることが観察されたRHEEDで
は、観察対象の表面周期構造に起因するスポットが、そ
の構造に応じたパターンで観察される。このスポットの
大きさと数となどにより、観察している物質の構造と、
表面の平坦性を解析することができ、スポットの形状が
真円でなく楕円形状に伸びた状態(ストリーク状)にな
るほど、観察対象の表面の平坦性が悪いことが判る。そ
して、AFMによる観察でも、10nm以上の段差の不
規則な凹凸が見られた。
基板1にフッ素3を前述と同様の条件で吸着させたとこ
ろ、シリコン基板1の最表面の第1原子層11付近でそ
の吸着速度は極端に遅くなるが、その吸着量が停止する
ことはなく、最表面の1原子層だけでフッ素3の吸着が
飽和することはなかった。これは、シリコン基板1の2
層目以下の第2原子層12,第3原子層13に吸着サイ
トが存在し、これらにゆっくりとフッ素原子が進入して
行くためである。また、RHEEDのスポット幅は、吸
着フッ素3aの吸着層を脱離した後に広がり、その形状
はストリーク状になることが観察されたRHEEDで
は、観察対象の表面周期構造に起因するスポットが、そ
の構造に応じたパターンで観察される。このスポットの
大きさと数となどにより、観察している物質の構造と、
表面の平坦性を解析することができ、スポットの形状が
真円でなく楕円形状に伸びた状態(ストリーク状)にな
るほど、観察対象の表面の平坦性が悪いことが判る。そ
して、AFMによる観察でも、10nm以上の段差の不
規則な凹凸が見られた。
【0019】以上の結果より、この発明の表面最構成に
よりバルクのシリコンにより近い単純な構造となったシ
リコン基板の最表面では、自己停止飽和吸着が実現でき
たことを示しており、また、平坦性が向上したことを示
している。以上説明したように、この発明によって、自
己停止吸着が可能となり、吸着層の除去後の表面平坦性
が向上し、また、これらを繰り返すことによりシリコン
基板の任意の原子層だけをエッチングできるようにな
る。
よりバルクのシリコンにより近い単純な構造となったシ
リコン基板の最表面では、自己停止飽和吸着が実現でき
たことを示しており、また、平坦性が向上したことを示
している。以上説明したように、この発明によって、自
己停止吸着が可能となり、吸着層の除去後の表面平坦性
が向上し、また、これらを繰り返すことによりシリコン
基板の任意の原子層だけをエッチングできるようにな
る。
【0020】(実施例2)この実施例2では、シリコン
(001)基板の原子層エッチングを、表面変成物質と
して金(Au),エッチング物質として酸素分子(O
2 )を用いて行う場合について説明する。この実施例に
おいても、まず、シリコン(001)基板を超高真空中
で清浄化した。これを、RHEED法で確認したとこ
ろ、その最表面に2×1ダブルドメイン構造が形成され
ていた。次に、表面変成処理として、このシリコン(0
01)基板に金を1原子層分蒸着した。この時の基板温
度は500℃である。これにより表面の構造は、4×2
あるいはc(8×2)構造に変化した。
(001)基板の原子層エッチングを、表面変成物質と
して金(Au),エッチング物質として酸素分子(O
2 )を用いて行う場合について説明する。この実施例に
おいても、まず、シリコン(001)基板を超高真空中
で清浄化した。これを、RHEED法で確認したとこ
ろ、その最表面に2×1ダブルドメイン構造が形成され
ていた。次に、表面変成処理として、このシリコン(0
01)基板に金を1原子層分蒸着した。この時の基板温
度は500℃である。これにより表面の構造は、4×2
あるいはc(8×2)構造に変化した。
【0021】次いで、エッチング物質の吸着として、こ
のシリコン(001)基板を室温から400℃の範囲の
圧力2×10-7Torrの酸素分子中に曝した。この処
理は酸素の暴露量として20L(20ラングミュア)に
なり、金が蒸着されていないときに酸素が飽和吸着する
量に相当する。この吸着処理を、オージェ電子分光法に
より、実施例1と同様にモニターしたところ、酸素分子
はシリコン(001)基板の最表面1原子層だけに飽和
吸着していることが確認された。
のシリコン(001)基板を室温から400℃の範囲の
圧力2×10-7Torrの酸素分子中に曝した。この処
理は酸素の暴露量として20L(20ラングミュア)に
なり、金が蒸着されていないときに酸素が飽和吸着する
量に相当する。この吸着処理を、オージェ電子分光法に
より、実施例1と同様にモニターしたところ、酸素分子
はシリコン(001)基板の最表面1原子層だけに飽和
吸着していることが確認された。
【0022】そして、酸素が吸着した層の除去を、熱励
起により行った。熱源としてはシリコン(001)基板
直下に配置したカーボンヒータにを用いた。この工程を
熱脱離分光法(TDS)によりモニターしたところ、酸
素が吸着した層の脱離は約600℃で起こり、それらが
SiO分子の形で脱離することが判明した。脱離温度6
00℃は、表面変成物質である金を蒸着せずに行った場
合に比較して100℃程度低下している。シリコンの表
面構造は、処理温度が高いほど複雑で乱れた構造になり
易いので、この脱離温度の低下は平坦性に対して効果が
ある。
起により行った。熱源としてはシリコン(001)基板
直下に配置したカーボンヒータにを用いた。この工程を
熱脱離分光法(TDS)によりモニターしたところ、酸
素が吸着した層の脱離は約600℃で起こり、それらが
SiO分子の形で脱離することが判明した。脱離温度6
00℃は、表面変成物質である金を蒸着せずに行った場
合に比較して100℃程度低下している。シリコンの表
面構造は、処理温度が高いほど複雑で乱れた構造になり
易いので、この脱離温度の低下は平坦性に対して効果が
ある。
【0023】この温度低下は、金の電気陰性度(ポーリ
ングの尺度で2.54)がシリコンの電気陰性度(ポー
リングの尺度で1.90)に比較して著しく大きいため
に起こる。すなわち、シリコン(001)基板の最表面
1原子層のシリコンと2原子層のシリコンとの結合に関
与する電子が、電気陰性度の強い金の方に引き寄せら
れ、最表面1原子層のシリコンと2原子層のシリコンと
の結合が弱まったためである。1原子層脱離後のシリコ
ン(001)基板の表面は、酸素が吸着する前の状態と
同一であり、金を蒸着せずに原子層エッチングを行った
場合に比較して、その平坦性は向上していた。
ングの尺度で2.54)がシリコンの電気陰性度(ポー
リングの尺度で1.90)に比較して著しく大きいため
に起こる。すなわち、シリコン(001)基板の最表面
1原子層のシリコンと2原子層のシリコンとの結合に関
与する電子が、電気陰性度の強い金の方に引き寄せら
れ、最表面1原子層のシリコンと2原子層のシリコンと
の結合が弱まったためである。1原子層脱離後のシリコ
ン(001)基板の表面は、酸素が吸着する前の状態と
同一であり、金を蒸着せずに原子層エッチングを行った
場合に比較して、その平坦性は向上していた。
【0024】なお、上記実施例2では、表面変成のため
に金を1原子層分蒸着し、これによりシリコン(00
1)基板の表面構造が4×2あるいはc(8×2)構造
となったが、さらに金を蒸着したら金/シリコンのシリ
サイドが形成され、シリコン(001)基板の表面構造
が√26×1構造となった。そして、この構造では実施
例2に示したような原子層のエッチングはできなかっ
た。
に金を1原子層分蒸着し、これによりシリコン(00
1)基板の表面構造が4×2あるいはc(8×2)構造
となったが、さらに金を蒸着したら金/シリコンのシリ
サイドが形成され、シリコン(001)基板の表面構造
が√26×1構造となった。そして、この構造では実施
例2に示したような原子層のエッチングはできなかっ
た。
【0025】(実施例3)この実施例3では、シリコン
(001)基板の原子層エッチングを、表面変成物質と
して酸素分子(O2 ),エッチング物質として弗化水素
ガス(HF)を用いて行う場合について説明する。ま
ず、上記実施例と同様にシリコン(001)基板の表面
を清浄化の行ったあと、これに、圧力2×10-7Tor
rの酸素を室温から400℃の範囲の基板温度で100
秒間反応させ(20L)、表面変成処理を行った。これ
によりシリコン(001)基板の表面構造は、1×1構
造へと変化し、また、オージェ電子分光法により、酸素
がシリコン(001)基板の最表面1原子層だけに飽和
吸着したことを確認した。
(001)基板の原子層エッチングを、表面変成物質と
して酸素分子(O2 ),エッチング物質として弗化水素
ガス(HF)を用いて行う場合について説明する。ま
ず、上記実施例と同様にシリコン(001)基板の表面
を清浄化の行ったあと、これに、圧力2×10-7Tor
rの酸素を室温から400℃の範囲の基板温度で100
秒間反応させ(20L)、表面変成処理を行った。これ
によりシリコン(001)基板の表面構造は、1×1構
造へと変化し、また、オージェ電子分光法により、酸素
がシリコン(001)基板の最表面1原子層だけに飽和
吸着したことを確認した。
【0026】次に、このシリコン(001)基板を、体
積比で5%の弗化水素ガス(HF)と窒素ガスとの混合
ガス中に、基板を300℃に加熱して曝した。このとき
の弗化水素ガスの分圧は、2×10-8Torrとした。
この処理により発生している生成ガスの質量スペクトル
を観察したところ、水(H2 O)と弗化シリコン(Si
F2およびSiF4)のピークが確認された。このピーク
は、酸素が表面の1原子層に飽和吸着したシリコン(0
01)基板を、混合ガス中に曝した直後より確認され、
その後、そのピーク強度は徐々に減衰し、100秒後に
観測されなくなった。この結果は、酸素吸着層が除去さ
れた後に露出するシリコン表面は、弗化水素によりエッ
チングされないことを示している。
積比で5%の弗化水素ガス(HF)と窒素ガスとの混合
ガス中に、基板を300℃に加熱して曝した。このとき
の弗化水素ガスの分圧は、2×10-8Torrとした。
この処理により発生している生成ガスの質量スペクトル
を観察したところ、水(H2 O)と弗化シリコン(Si
F2およびSiF4)のピークが確認された。このピーク
は、酸素が表面の1原子層に飽和吸着したシリコン(0
01)基板を、混合ガス中に曝した直後より確認され、
その後、そのピーク強度は徐々に減衰し、100秒後に
観測されなくなった。この結果は、酸素吸着層が除去さ
れた後に露出するシリコン表面は、弗化水素によりエッ
チングされないことを示している。
【0027】以上の酸素吸着から弗化水素によるエッチ
ングまでの工程を1サイクルとして、このサイクルを繰
り返せば、実施例1と同様に2原子層までのエッチング
や5原子層までのエッチングなど任意の原子層だけシリ
コン基板の表面をエッチングすることが可能となる。ま
た、以上示したように、自身もエッチング物質によって
除去される物質を表面変成のために用いても、他の実施
例と同様の効果を得られることが判る。
ングまでの工程を1サイクルとして、このサイクルを繰
り返せば、実施例1と同様に2原子層までのエッチング
や5原子層までのエッチングなど任意の原子層だけシリ
コン基板の表面をエッチングすることが可能となる。ま
た、以上示したように、自身もエッチング物質によって
除去される物質を表面変成のために用いても、他の実施
例と同様の効果を得られることが判る。
【0028】(実施例4)この実施例4では、シリコン
(111)基板の原子層エッチングを、表面変成物質と
してパラジウム(Pd),エッチング物質として弗化キ
セノンを分解することにより生成させる原子状フッ素を
用いて行う場合について説明する。まず、上記実施例と
同様にシリコン(111)基板を清浄化し、これをRH
EEDによって観察し、この基板の表面が7×7構造と
なっていることを確認した。次に、このシリコン(11
1)基板の表面にパラジウムを室温下で5原子層分蒸着
した。このシリコン(111)基板の表面を、オージェ
電子分光スペクトルにより観察すると、SiLVVシグ
ナルとして清浄シリコンのピークが現れる92eVのと
ころにピークが現れた。
(111)基板の原子層エッチングを、表面変成物質と
してパラジウム(Pd),エッチング物質として弗化キ
セノンを分解することにより生成させる原子状フッ素を
用いて行う場合について説明する。まず、上記実施例と
同様にシリコン(111)基板を清浄化し、これをRH
EEDによって観察し、この基板の表面が7×7構造と
なっていることを確認した。次に、このシリコン(11
1)基板の表面にパラジウムを室温下で5原子層分蒸着
した。このシリコン(111)基板の表面を、オージェ
電子分光スペクトルにより観察すると、SiLVVシグ
ナルとして清浄シリコンのピークが現れる92eVのと
ころにピークが現れた。
【0029】次いで、5原子層分のパラジウムを室温で
蒸着したシリコン(111)基板を500℃で1時間加
熱し、固相エピタキシャル成長によりパラジウムシリサ
イド(Pd2 Si)の薄膜層を形成させた。。ここで、
このシリコン(111)基板の表面を、オージェ電子分
光スペクトルにより観察すると、今度は92eVのとこ
ろのピークが減少して、パラジウムシリサイドとしての
シリコンのピークが現れる82eVのところにピークが
出現したことを確認した。文献4(P.S.Ho,P
e.Schmid and H.Foell,Phys
ical Review Letters 46(19
81)782)にも示されているように、このようにし
て形成されたシリサイド薄膜とシリコン(111)基板
との界面は原子レベルで急峻である。
蒸着したシリコン(111)基板を500℃で1時間加
熱し、固相エピタキシャル成長によりパラジウムシリサ
イド(Pd2 Si)の薄膜層を形成させた。。ここで、
このシリコン(111)基板の表面を、オージェ電子分
光スペクトルにより観察すると、今度は92eVのとこ
ろのピークが減少して、パラジウムシリサイドとしての
シリコンのピークが現れる82eVのところにピークが
出現したことを確認した。文献4(P.S.Ho,P
e.Schmid and H.Foell,Phys
ical Review Letters 46(19
81)782)にも示されているように、このようにし
て形成されたシリサイド薄膜とシリコン(111)基板
との界面は原子レベルで急峻である。
【0030】次に、このシリコン(111)基板を30
0℃に加熱した状態で、圧力2×10-8Torrの弗化
キセノン(XeF2 )に100秒間曝した。弗化キセノ
ンガスは、300℃に加熱されたパラジウムシリサイド
薄膜が形成されたシリコン(111)基板表面で加熱分
解してフッ素ガスを生成し、このシリコン(111)基
板に対してエッチング物質となる。100秒の後弗化キ
セノンガスの供給を停止すると、この処理系の真空度は
10秒以内に10-10 Torrに到達するので、短い時
間でパージが可能であり、実際のプロセスにおいても充
分対応が可能である。
0℃に加熱した状態で、圧力2×10-8Torrの弗化
キセノン(XeF2 )に100秒間曝した。弗化キセノ
ンガスは、300℃に加熱されたパラジウムシリサイド
薄膜が形成されたシリコン(111)基板表面で加熱分
解してフッ素ガスを生成し、このシリコン(111)基
板に対してエッチング物質となる。100秒の後弗化キ
セノンガスの供給を停止すると、この処理系の真空度は
10秒以内に10-10 Torrに到達するので、短い時
間でパージが可能であり、実際のプロセスにおいても充
分対応が可能である。
【0031】この、エッチング物質の暴露量は2Lであ
り、フッ素の付着確率が100%であるときのシリコン
(111)基板の約2原子層分にフッ素が付着する量に
相当する。ここで、実施例1と同様にこの処理をオージ
ェ電子分光法でモニターしたところ、熱により分解生成
したフッ素がパラジウムシリサイド薄膜が形成されたシ
リコン(111)基板に飽和吸着することが確認され
た。また、弗化キセノンガスによるフッ素が付着したシ
リコン(111)基板を加熱したときに脱離する、2弗
化シリコンおよび4弗化シリコンの総量を熱脱離分光法
で確認したところ、ほぼシリコン(111)基板の1原
子層に相当し、すなわち飽和吸着したフッ素の量がほぼ
シリコン(111)基板の1原子層分であることを示し
ている。
り、フッ素の付着確率が100%であるときのシリコン
(111)基板の約2原子層分にフッ素が付着する量に
相当する。ここで、実施例1と同様にこの処理をオージ
ェ電子分光法でモニターしたところ、熱により分解生成
したフッ素がパラジウムシリサイド薄膜が形成されたシ
リコン(111)基板に飽和吸着することが確認され
た。また、弗化キセノンガスによるフッ素が付着したシ
リコン(111)基板を加熱したときに脱離する、2弗
化シリコンおよび4弗化シリコンの総量を熱脱離分光法
で確認したところ、ほぼシリコン(111)基板の1原
子層に相当し、すなわち飽和吸着したフッ素の量がほぼ
シリコン(111)基板の1原子層分であることを示し
ている。
【0032】そして、フッ素吸着層の除去は、実施例1
と同様に、光励起により行った。光励起のためのレーザ
光源は波長193nmのArFエキシマレーザを用い
た。この光励起により、吸着したフッ素はシリコン(1
11)基板の1原子層分のシリコンと反応して生成した
2弗化シリコンおよび4弗化シリコンの形で除去される
ことが、質量スペクトルより判明した。また、フッ素吸
着層の形成前後とその層の脱離前後とで、オージェ電子
分光法により検出されるシリサイド化したシリコンおよ
びパラジウムの量は同一であることから、フッ素原子の
吸着および脱離は、パラジウムシリサイドとシリコン
(111)基板との界面とで進行していることが推定さ
れる。
と同様に、光励起により行った。光励起のためのレーザ
光源は波長193nmのArFエキシマレーザを用い
た。この光励起により、吸着したフッ素はシリコン(1
11)基板の1原子層分のシリコンと反応して生成した
2弗化シリコンおよび4弗化シリコンの形で除去される
ことが、質量スペクトルより判明した。また、フッ素吸
着層の形成前後とその層の脱離前後とで、オージェ電子
分光法により検出されるシリサイド化したシリコンおよ
びパラジウムの量は同一であることから、フッ素原子の
吸着および脱離は、パラジウムシリサイドとシリコン
(111)基板との界面とで進行していることが推定さ
れる。
【0033】以上のことより明らかなように、この実施
例4においても、化学量論的組成を持った1原子層より
も厚い薄膜を表面変成層として用いた場合でも、1原子
層程度の吸着層を表面変成層として用いた場合と同様の
効果が得られる。また、表面変質物質であるパラジウム
シリサイドがシリコン(111)基板の表面に付着して
いるため、反応性エッチング物質であるフッ素がシリコ
ン(111)基板の1原子層だけに付着するので、その
1原子層だけのエッチングが可能となる。
例4においても、化学量論的組成を持った1原子層より
も厚い薄膜を表面変成層として用いた場合でも、1原子
層程度の吸着層を表面変成層として用いた場合と同様の
効果が得られる。また、表面変質物質であるパラジウム
シリサイドがシリコン(111)基板の表面に付着して
いるため、反応性エッチング物質であるフッ素がシリコ
ン(111)基板の1原子層だけに付着するので、その
1原子層だけのエッチングが可能となる。
【0034】なお、上記実施例では半導体としてシリコ
ンを用いたが、これに限るものではなく、ゲルマニウム
などシリコン以外の元素半導体でも良く、また、GaA
s,InP,ZnSeなど化合物半導体でも同様の効果
を得られる。また、吸着層の除去手段としては熱励起脱
離および光励起脱離を用いたが、低エネルギーの電子線
やイオンビームなどを用いても同様の効果が得られる。
ンを用いたが、これに限るものではなく、ゲルマニウム
などシリコン以外の元素半導体でも良く、また、GaA
s,InP,ZnSeなど化合物半導体でも同様の効果
を得られる。また、吸着層の除去手段としては熱励起脱
離および光励起脱離を用いたが、低エネルギーの電子線
やイオンビームなどを用いても同様の効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、表面変成物質を半導体の表面に付着させることで、
正確に1原子層単位で表面層を除去し、その除去後に原
子レベルで清浄かつ平坦な表面が得られるという効果が
ある。したがって、この発明により、原子線エピタキシ
ー(ALE)技術との結合により、量子細線や電子波干
渉ディバイスの実現を始め、電子構造制御極限微細ディ
バイスの実現に有効である。
ば、表面変成物質を半導体の表面に付着させることで、
正確に1原子層単位で表面層を除去し、その除去後に原
子レベルで清浄かつ平坦な表面が得られるという効果が
ある。したがって、この発明により、原子線エピタキシ
ー(ALE)技術との結合により、量子細線や電子波干
渉ディバイスの実現を始め、電子構造制御極限微細ディ
バイスの実現に有効である。
【図1】この発明の1実施例である半導体原子層のエッ
チング方法を示す各工程における断面の状態のイメージ
を示す断面図である。
チング方法を示す各工程における断面の状態のイメージ
を示す断面図である。
【図2】従来の半導体原子層のエッチングの理想状態に
おける各工程における断面の状態のイメージを示す断面
図である。
おける各工程における断面の状態のイメージを示す断面
図である。
【図3】清浄なシリコンの表面のDAS構造を示す構造
図である。
図である。
1,1a,1b シリコン基板 2 錫 3 フッ素 3a 吸着フッ素 11 第1原子層 12 第2原子層 12a 新第1原子層 13 第3原子層 13a 新第2原子層
Claims (2)
- 【請求項1】 半導体基板の表面層に表面変性物質を付
着する工程と、 前記表面変性物質が付着した半導体基板の表面に反応性
エッチング物質を吸着する工程と、 エッチング反応系から反応性エッチング物質をパージす
る工程と、 前記反応性エッチング物質が吸着した前記半導体基板の
最表面の1原子層を除去する工程と、 エッチング生成物をパージする工程とを含むことを特徴
とする半導体原子層のエッチング方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体原子層のエッチン
グ方法において、 前記表面変成物質が、 前記半導体基板の表面層上に付着することにより、前記
半導体基板のバルクとは異なる構造を持つ表面層をその
半導体基板のバルクに近い構造とする第1の機能と, 前記半導体基板の表面層上に付着していることにより、
前記反応性エッチング物質が吸着した前記半導体基板の
最表面の1原子層の除去が容易になる第2の機能と, 前記半導体基板の表面層上に付着していることにより前
記反応性エッチング物質が前記半導体基板の最表面層の
1原子層のみに付着する第3の機能とのなかの少なくと
も1つの機能を有し、 前記半導体基板と前記反応性エッチング物質とは異なる
物質から構成され、 前記最表面の1原子層を除去する工程と同一の条件下で
前記半導体基板をエッチングしないことを特徴とする半
導体原子層のエッチング方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25039192A JPH0677184A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 半導体原子層のエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25039192A JPH0677184A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 半導体原子層のエッチング方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0677184A true JPH0677184A (ja) | 1994-03-18 |
Family
ID=17207220
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25039192A Pending JPH0677184A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 半導体原子層のエッチング方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0677184A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015505421A (ja) * | 2011-12-28 | 2015-02-19 | ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation | プラズマ処理システムにおける混合モードパルシングエッチング |
| WO2020161879A1 (ja) * | 2019-02-08 | 2020-08-13 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | ドライエッチング方法及びドライエッチング装置 |
| US12451364B2 (en) | 2022-04-26 | 2025-10-21 | Hitachi High-Tech Corporation | Plasma processing method |
| US12581881B2 (en) | 2022-03-07 | 2026-03-17 | Hitachi High-Tech Corporation | Plasma processing method |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP25039192A patent/JPH0677184A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015505421A (ja) * | 2011-12-28 | 2015-02-19 | ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation | プラズマ処理システムにおける混合モードパルシングエッチング |
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