JPH0678524B2 - 高有機質土壌用固化材 - Google Patents

高有機質土壌用固化材

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JPH0678524B2
JPH0678524B2 JP60141932A JP14193285A JPH0678524B2 JP H0678524 B2 JPH0678524 B2 JP H0678524B2 JP 60141932 A JP60141932 A JP 60141932A JP 14193285 A JP14193285 A JP 14193285A JP H0678524 B2 JPH0678524 B2 JP H0678524B2
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清彦 内田
幸雄 福林
純成 山下
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Sumitomo Cement Co Ltd
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Sumitomo Cement Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は高有機質土壌の固化材に関するものである。
「従来の技術」 近年、都市開発など、土地の有効利用が盛んになり、そ
のために今まで軟弱であるために避けてきた高有機質土
壌も人為的に固化改良し、積極的に利用することが要求
されている。
「発明が解決しようとする問題点」 一般に地盤等の固化材として石灰系材料、ポルトランド
セメントおよび水滓スラグ系材料が使用されている。し
かし、周知のように、高有機質土壌は、セメント等の固
化を阻害する有機成分を高い割合で含んでおり、しかも
高含水量、高圧縮性を有しており、前記一般的な固化材
によっては充分に固化することができない。そのため、
このような高有機質土壌を確実に固化することのできる
固化材の開発が望まれている。
「問題点を解決するための手段」および「作用」 本発明者らは、上記事情に対し、高有機質土壌を確実に
固化させることのできる固化材を得るために鋭意研究を
重ねたところ、次のような知見を得るに至った。すなわ
ち、高有機質土壌中の成分で従来の固化材の効果を最も
阻害していた原因物質がフミン酸であることを見出した
ため、このフミン酸を水酸化ナトリウムで抽出し、この
フミン酸によって水和阻害作用を受けない物質の探索を
フミン酸存在下にあるセメント中に可能性のある物質を
順次添加し、それぞれの場合における水和反応熱を測定
することにより行った。その結果、カルシウム・アルミ
ネートに無機硫酸塩、石灰系物質等の水硬性無機材料を
添加したものが高有機質土壌より抽出したフミン酸の水
和阻害作用を受けずに硬化することを見出した。そし
て、これを高有機質土壌用固化材として実際に使用した
ところ、有効であるとの結果が得られた。
この発明は上記知見に基づいてなされたもので、以下に
上記知見および本発明の構成、作用を詳しく説明する。
前記したように、高有機質土壌は、その成分中に多くの
有機物を含有するために、多くの水を含み、高圧縮性を
有し、さらにこの有機物中のフミン酸は、石灰系、セメ
ント系の土壌固化材に悪影響を与え、それらの水和反応
を阻害する。また、水和反応が行なわれた場合でも、高
含水量、高圧縮性のために充分に固化強度を出すに至ら
ない。
上記フミン酸は、土壌や若い地質時代の堆積物に含まれ
ており、分子量が数百〜数千または数万と言われ、分子
構造は明らかになっていないが、タンパク質の分解生成
物と炭水化物などの縮合によって生成された高分子化合
物であるといわれている。土壌中のフミン酸の抽出は、
一般に次のように行なわれる。すなわち、図に示すよう
に0.5N水酸化ナトリウムで約1時間抽出後、遠心分離
し、残分を除去する。残分はさらに2回同様の抽出を繰
り返し、抽出後は先の溶液に加える。この溶液に濃塩酸
を加えて酸性にすると、茶褐色の物質が沈澱する。これ
がフミン酸であるが、このフミン酸を図に示すように、
さらに塩酸酸性メタノールにより抽出すると、フミン酸
2と称する物質が抽出分離される。このフミン酸2は、
上記塩酸酸性メタノールで抽出されないフミン酸1と比
べて非常に大きな固化阻害作用を有していることが判明
した。このフミン酸1と2の物性の違いを調べたとこ
ろ、両者の糖濃度および弱酸、強酸量に大差なく、分子
量としてはフミン酸1がフミン酸2に比べて若干高い値
を示しているだけであるが、IRスペクトルおよび水酸基
量の測定から固化遅延効果の大きいフミン酸2には、一
般に強い固化遅延効果を発揮するとして知られている−
COOH基および −OH基が多く含まれていることが判った。
そこで、フミン酸2の水和阻害作用をほとんど受けない
物質を探したところ、カルシウム・アルミネートと、無
機硫酸塩または無機硫酸塩を主成分とする水硬性無機材
料との混合物が有効であることが判明した。
上記無機硫酸塩に混入されるこの無機硫酸塩以外の水硬
性無機材料としては石灰類、水滓スラグ、ポルトランド
セメントがある。
上記カルシウム・アルミネートは、フミン酸2の存在下
でも無機硫酸塩と反応してエトリンジャイト生成する。
周知のように、このエトリンジャイトはその成分中に多
量の水分を保有することができるため、土壌中から水分
を除去することができるとともに、その構造が柱状の小
結晶であり、高含水量、高圧縮性の土壌に抗して固化
し、土壌を固化することができる。この発明においてカ
ルシウム・アルミネートは、CaO;30〜50重量%、Al2O3;
50〜65重量%、CaSO4;3〜22重量%となるようにCaO源、
Al2O3源、CaSO4源の原料を調合し、これを1200〜1400℃
程度で焼成して得られるもので、4CaO・3Al2O3・SO
3と、11CaO・7Al2O3・CaX2(Xはハロゲン)、CaO・Al2
O3、12CaO・7Al2O3のうちの少なくとも1種とが共存し
て含まれるものである。
前記無機硫酸塩としては、無水硫酸カルシウム、半水硫
酸カルシウム、二水硫酸カルシウムならびに硫酸ナトリ
ウムなどが使用できるが、好ましくは無水硫酸カルシウ
ムがよい。そして、前記石灰類としては、生石灰、消石
灰を使用する。
なお、上記カルシウム・アルミネートと無機硫酸塩と石
灰類との混合系を以下第1固化材と略記する。
この第1固化材にさらに無機硫酸塩、ポルトランドセメ
ント、水滓スラグを添加、混合することによりさらに固
化性能を向上させることが可能である。このような構成
の固化材においては、カルシウム・アルミネートとし
て、4CaO・3Al2O3・SO3と(以下、C4A3・SO3と略記す
る)、11CaO・7Al2O3・CaX2(以下、C11A7・CaX2と略記
する)、CaO・Al2O3(以下、CAと略記する)、12CaO・7
Al2O3(以下、C12A7と略記する)のうちの少なくとも1
種とを含んでなる特殊な鉱物組成のものを用いているこ
とから、特に初期において以下のような挙動を示す。
すなわち、C4A3・SO3は、クリンカー組成中にSO3が存在
するものであるので、クリンカーが溶出すると、同時に
SO3も溶出する。溶出したSO3は、該クリンカー中のカル
シウム成分およびアルミネート成分、あるいは他のクリ
ンカー中のカルシウム成分およびアルミネート成分と反
応し、エトリンガイトを速やかに生成する。したがって
このC4A3・SO3は、同一分子内にエトリンガイトを生成
するのに必要な成分が水を除いて全て含まれているた
め、土壌中の有機物に影響をされることなく速やかに水
と反応し、エトリンガイトを生成して固化する。
一方、C11A7・CaX2、CA、C12A7は、クリンカー中にカル
シウム成分およびアルミネート成分が存在するものであ
り、特にカルシウム成分が多いため、反応性の高いもの
である。
したがって、このカルシウム・アルミネートは、これら
SO3を含むクリンカー(以下、クリンカーAと呼称す
る)とSO3を含まないクリンカー(以下、クリンカーB
と呼称する)とが共存するものであるから、クリンカー
Aが単独では反応性が低いものの、反応性の高いクリン
カーBにより初期においても速やかに水和反応が進み、
かつ、SO3がカルシウム・アルミネート中に存在し、こ
れが水和反応と同時に反応系に供給されることから、エ
トリンガイトの生成反応が初期の段階から速やかに進
み、結果として土壌中に含まれる有機物に阻害されるこ
となくエトリンガイトを生成し、硬化して土壌を固化せ
しめるのである。
また、このような初期におけるエトリンガイトの生成を
含む水和反応に伴い、他の水硬性物質が刺激を受けて、
水和反応を起こし、より一層固化が促進される。
なお、上記無機硫酸塩は、二水、半水および無水硫酸カ
ルシウムのどちらでも使用できるが、好ましくは無水硫
酸カルシウムがよい。また、上記ポルトランドセメント
は、JIS規格のもの、またはこれに準じた品位のものが
望ましい。そして、水滓スラグは、高炉あるいは電気炉
を用いた製鉄、非鉄金属精錬の際に発生するスラグが利
用される。
これら無機硫酸塩、ポルトランドセメントおよび水滓ス
ラグは、前記第1固化材;100重量部に対して150〜600重
量部であることが望ましい。
以下、この発明の実施例を示す。
「実施例 1」 各種高有機質土壌から図に示した方法で抽出したフミン
酸2をカルシウム・アルミネートに無水硫酸カルシウム
を混合して構成した固化材中に添加し、その積算水和発
熱量を測定した。使用したカルシウム・アルミネートの
化学組成、鉱物組成を表1に示した。また、固化材は表
1のカルシウム・アルミネートに(SO4/Al2O3)モル比
が1になるように無水硫酸カルシウムを添加したもので
ある。各積算水和発熱量の測定結果を表2に示した。こ
れに対し、比較例として、ポルトランドセメントのみ
と、ポルトランドセメント;35重量%、無水石こう;20重
量%、水滓スラグ;45重量%からなるセメントとの2例
に対して上記フミン酸2を添加した系についても、その
結果を同表2に示した。この表2から明らかなように本
発明品の積算水和発熱量は、比較例の10倍以上となって
おり、本発明の固化材の硬化を確認することができた。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、セメント等の
固化を阻害する有機成分を高い割合で含んでおり、しか
も高含水量、高圧縮性を有し、一般的な固化材によって
は充分に固化することができない高有機質土壌を容易、
確実に固化することができる。また、基本的に特殊な鉱
物組成をもつカルシウム・アルミネートと水硬性無機材
料とを混合するだけの簡略な配合からなっており、しか
も初期における瞬結がなくしたがって通常のセメントと
同様に水を加えてスラリーとして使用することも、粉末
状態で土壌に加えることもできるため、その使用に際し
ての自由度が高く、使い勝手のよいものとなる。
【図面の簡単な説明】
図は有機質土壌中の有機物に含まれ、水硬性無機物質
(固化材)の硬化を阻害するフミン酸の抽出方法を示す
工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−162809(JP,A) 特開 昭58−128197(JP,A) 特開 昭53−21219(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高有機質土壌に添加、混合されることによ
    り水和反応を生じて前記高有機質土壌を固化改良する高
    有機質土壌用固化材であって、 CaO源、Al2O3源、CaSO4源の原料を調合し、これを焼成
    して得られる、4CaO・3Al2O3・SO3と、11CaO・7Al2O3
    CaX2(Xはハロゲン)、CaO・Al2O3、12CaO・7Al2O3
    うちの少なくとも1種とが共存するカルシウム・アルミ
    ネートを主成分とし、このカルシウム・アルミネートに
    水硬性材料が添加混合されていることを特徴とする高有
    機質土壌用固化材。
  2. 【請求項2】水硬性無機材料が無機硫酸塩であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の高有機質土壌
    用固化材。
  3. 【請求項3】水硬性無機材料が無機硫酸塩を主成分と
    し、この無機硫酸塩に石灰類、ポルトランドセメント、
    水滓スラグのいずれか一つまたは二つ以上の組み合わせ
    からなる材料を添加混合したものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の高有機質土壌用固化
    材。
JP60141932A 1985-06-28 1985-06-28 高有機質土壌用固化材 Expired - Lifetime JPH0678524B2 (ja)

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