JPH0678529B2 - 石炭ガス化方法およびその装置 - Google Patents

石炭ガス化方法およびその装置

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JPH0678529B2 JP6275785A JP6275785A JPH0678529B2 JP H0678529 B2 JPH0678529 B2 JP H0678529B2 JP 6275785 A JP6275785 A JP 6275785A JP 6275785 A JP6275785 A JP 6275785A JP H0678529 B2 JPH0678529 B2 JP H0678529B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、高温の炉中に石炭を空気や酸素とともに供給
し、燃料ガスに転化する石炭ガス化方法およびその装置
に関する。
〔発明の背景〕
近年、エネルギーの多様化と石炭の有効利用を図るた
め、石炭を酸素,水蒸気,空気またはこれらの混合物と
ともに高温の炉内に供給し、石炭をガス化する技術の開
発がすすめられている。石炭ガス化炉には、粒径の大き
い石炭を用い、石炭層が固定的な固定層方式、細粒化し
た石炭を用い、石炭粒子が流動する流動層方式、微粉化
した石炭を用いる噴流層方式等がある。これらのいずれ
の方式を用いたガス化炉においても、ガス化効率を下げ
ず、かつ均一な組成のガスを得ることができるように、
操作条件を常に制御している。
石炭ガス化炉においてガス化温度やガス化効率に影響を
与える最も重要な因子は、酸素,空気,水蒸気またはこ
れらの混合物であるガス化剤の供給量と、石炭供給量と
の割合であり、その比率を制御する必要がある。そし
て、石炭のガス化成績は、石炭性状の影響を強く受け
る。ところが、化学工業1977年9月号の功刀泰碩による
「南アフリカ共和国におけるFisher−Tropsch合成技術
の近況」に述べられているように、石炭は産地が異なる
ことによるばかりでなく、同一の炭鉱においてさえ、し
ばしば性状が異なる。このため、石炭をガス化するに当
つては、石炭種に見合つた操業条件の制御が必要とな
る。そこで、従来は、ガス化炉の運転中に一定時間毎に
石炭の性状を測定し、運転条件を測定した石炭の性状に
適するように変更し、常に最良の操業状態が保てるよう
に制御していた。しかし、この方法は、石炭の分析に多
くの時間を必要とし、ガス化成績の変動に対して即時に
修正を行うことができないという欠点を有している。ま
た、石炭供給量は、石炭ホツパの重量変化、石炭供給管
の圧力差、石炭供給機の回転数等の検出により測定され
ている。しかし、現状においては、これらを連続的に、
かつ性能よく測定するまでに至つておらず、石炭供給量
の変化の検出、制御に時間を要するという欠点がある。
〔発明の目的〕
本発明は、石炭種や石炭供給量が変化した場合に、迅速
に最適なガス化条件を得、保つことができる石炭ガス化
方法およびその装置を提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
第5図は、酸素比λ(酸素供給量と石炭供給量との重量
比)と、ガス化温度、生成ガス濃度、ガス化効率との関
係を示したものである。
第5図から明らかなように、酸素比が増大するにつれて
ガス化炉温度は上昇する。そして、代表的な生成ガスで
ある水素、一酸化炭素および二酸化炭素のガス組成は、
酸素比λが小さい間は酸素比の増大に対して大きな変化
がない。しかし、酸素比λがある値以上になると、水
素,一酸化炭素は減少し、二酸化炭素は増大する。これ
は、次の理由による。
ガス化効率には、カーボンガス化率と冷ガス効率があ
り、それぞれ次の式で定義される。
カーボンガス化率ηcは、酸素比λの増大とともに増加
する。これに対して、冷ガス効率ηgは、酸素比λに対
して最大値を有する。このようなガス化特性になるの
は、以下の理由による。
ガス化炉内では、次の反応が起きている。
まず、酸素比λが小さい条件においては、(3)式で示
される石炭の熱分解反応によりチヤー(C)と可燃性ガ
スおよびCO2,H2Oが生成する。チヤーと可燃性ガスは酸
素と反応し、(4),(5),(6)式に従つてH2O,CO
2を生成する。そして、酸素が少ない条件では、未反応
のチヤーが残る。このチヤーと生成したH2O,CO2
(7),(8)式に従い反応し、CO,H2が生成する。こ
のうち(4)〜(6)式の燃焼反応は、(7),(8)
式のガス化反応に比べ極めて速やく進行し、全体の反応
が(7),(8)式の進み具合に支配される。
第5図にみられるように、酸素比λが小さいときは、温
度が低く(7),(8)式の反応が遅いため、未反応の
チヤーが残り、カーボンガス化率が低くなりやすい。し
かし、酸素比λの増加に伴つて温度は上昇し、かつ
(4)〜(6)式で生成するH2O,CO2の量も増加する。
このため、(7),(8)式の反応が速くなり、カーボ
ンガス化率は上昇する。
一方、生成するガスの組成は、(4)〜(6)式で生成
するH2O,CO2の量と、これらのガスが(7),(8)式
で消費される量、いいかえるとCO,H2が生成される量の
割合により決まる。酸素比λが増大すると、(4)〜
(6)式により生成されるH2O,CO2の量は増加する。ま
た、(7),(8)式で消費されるH2OまたはCO2に対し
て2倍の量のガス(CO+H2または2CO)が生成する。こ
のときのCOとH2の生成量の割合は、(7),(8)式に
従うので、酸素比によらず一定である。したがつて、全
体のガス組成は、(4)〜(6)式より(7),(8)
式が支配的となり、酸素比λが小さいときは、酸素比λ
に対して大きな変化はない。
酸素比λが増大してくると、前述したように、カーボン
ガス化率が上昇し、未反応のチヤーが少なくなる。この
ため、過剰な酸素は(7),(8)式により生成したC
O,H2と反応し、(4)〜(6)式に従いH2O,CO2が生成
する。したがつて、ガスの発熱量は低下し、冷ガス効率
ηgが低下する。
ガス化炉においては、有用ガスを最も多量に発生させる
ことが目的であるから、冷ガス効率ηgが最大になる条
件で操作するのが好ましい。第5図によれば、最適な酸
素比λを境にして、生成ガス組成の変化がみられる。こ
のことは、生成ガス中のCOとCO2との容積割合γcc、ま
たはH2とCO2との容積割合γhcの酸素比に対する変化を
調べると、より一層明確になる。
第6図は、その関係を示したもので、冷ガス効率ηgが
最大になるまでの間は、γcc,γhcの酸素比に対する変
化はほとんどない。しかし、冷ガス効率ηgが最大を過
ぎると、γcc,γhcは急激に減少する。この現象は、第
7図に示されるように、石炭の種類が変わつても同様な
特定を示す。
石炭種が異なると、冷ガス効率ηgが最大になる酸素比
λが異なるのは、次の理由による。
石炭種が異なると、石炭中のカーボンC、水素H等の元
素割合が異なる。そして、冷ガス効率ηgを最大にする
には、カーボンをできるだけ多くCOに転化すればよく、
このとき必要な酸素量は、(4),(7)式を合わせた の反応式から類推できる。すなわち、カーボンCが多い
石炭ほどηgを最大にする酸素比は大きくなる。ただ
し、ガス化反応の中には、(3)式のような熱によつて
CO,H2,CO2,H2Oが発生する熱分解反応が存在する。この
とき、石炭中の一部のカーボンは、石炭中の酸素と結合
したり、一部の水素は、H2ガスとして遊離し、残つたカ
ーボンや水素が(4)〜(5)式の反応にあずかる。こ
のため、より正確には、C/OまたはC/Hが多い石炭ほどη
gを最大にする酸素比が大きい。
以上の結果から、γcc,λhcを監視することにより、酸
素比や石炭種の変動を知ることが可能であり、ガス化炉
を常に最良の条件で運転することができる。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたもので、第1
の発明として生成した一酸化炭素と二酸化炭素との濃度
比または水素ガスと二酸化炭素との濃度比を複数回求
め、今回求めた濃度比と前回求めた濃度比との差の絶対
値が予め定めた値以下であるか以上であるかにより、ガ
ス化剤の供給量を増減し、最適なガス化効率を維持でき
るように構成したものである。
また、本発明の第2は、ガス化炉内の灰分が溶融してい
るか否かを検出し、灰分が溶融していないときには、ガ
ス化剤の供給量を増大して灰分を溶融し、灰分を溶融し
た状態に保ちつつ、第1の発明と同様の操作をするよう
に構成したものである。
本発明の第3は、上記ガス化方法を実現するため、ガス
化室とスラグ排出口部との壁面の温度を検出する第1の
温度センサと第2の温度センサを設けるとともに、生成
ガス中の一酸化炭素、二酸化炭素、水素の濃度成分を検
出する濃度検出器を設け、第1の温度センサと第2の温
度センサとの検出した温度差が予め定めた値以上である
ときに、ガス化剤の供給量を増加して温度差を予め定め
た温度差未満にするとともに、濃度検出器が求めた成分
濃度に基づき一酸化炭素と二酸化炭素との濃度比または
水素ガスと二酸化炭素との濃度比を複数回求め、この濃
度比の変化の大小を求めてガス化剤の供給量を制御する
制御装置を設けたものである。
〔発明の実施例〕
本発明に係る石炭ガス化方法および石炭ガス化炉の好ま
しい実施例を、添付図面に従つて詳説する。
第1図は、本発明に係るガス化炉本体の実施例を示す詳
細図である。
第1図において、ガス化炉本体10は、内部がガス化室12
となつており、このガス化室12の下部に先端部が開口し
た下段石炭バーナ14が取り付けられており、その上方に
上段石炭バーナ16が取り付けられている。各石炭バーナ
14,16には、それぞれ微粉炭供給配管18とガス化剤供給
配管20とが接続してある。
ガス化室12は、石炭灰21を排出するために、ガス化室21
の下端部に形成されたガス化室12より小径のスラグ排出
口22を介して、冷却水24が貯留してあるスラグ冷却室26
に連通している。一方、ガス化室12内の上段石炭バーナ
16とほぼ同じ高さの位置には、炉壁から炉中心に向けて
一定の距離をおいた位置に、温度センサT1が設けられて
いる。また、下段石炭バーナ14とほぼ同じ高さの壁面に
は、温度センサT2が設けてあり、さらにスラグ排出口22
の下端部にも温度検出器T3が設けてある。
ガス化炉本体10の上部に形成した生成ガス排出口28に
は、第2図に示すように、生成ガス導出管30が接続して
ある。この生成ガス導出管30には、集塵装置32と脱硫装
置34とが接続されるとともに、集塵装置32と脱硫装置34
との間にガス分析装置36が挿入してある。集塵装置32に
は、生成ガス中のダスト39を除去し、脱硫装置34は、集
塵装置32を通つてきた生成ガスを脱硫し、CO,H2,CH4
の精製ガス38にする。
微粉炭供給配管18には、微粉炭輸送管40を介してホツパ
42に搬送されてきた微粉炭を、微粉炭供給装置44により
所定量ずつ供給されるようになつているとともに、仕切
弁46を有する石炭搬送用ガス配管48によりN2等の石炭搬
送用ガスが供給される。
ガス化剤供給配管20に設けた流量調整弁50と微粉炭供給
装置44とを制御している制御装置52は、ガス分析装置36
と温度検出器T1,T2,T3の信号が入力されるようになつて
いる。また、ガス化炉本体10の下部には、スラグ冷却室
26に連通したスラグホツパ54が設けてあり、このスラグ
ホツパ54を介して溶融スラグ56が排出される。
上記のごとく構成した実施例の作用は、次のとおりであ
る。
制御装置52は、微粉炭供給装置44と、流量調整弁50とを
制御し、微粉炭供給配管18とガス化剤供給配管20とを介
して下段石炭バーナ14と上段石炭バーナ16とに微粉炭と
ガス化剤とを供給する。石炭バーナ14,16に供給された
微粉炭の一部は燃焼されてガス化室12内に入り、前記し
た(3)〜(9)式に示した反応によりガス化される。
ガス化室12内において生成した生成ガスは、生成ガス導
出管30によりサイクロン等の集塵装置32に導かれ、ダス
ト39が補集されて除去されたのち、脱硫装置34により脱
硫されて精製ガス38となる。
一方、ガス化室12内は、石炭灰21が溶融する温度以上に
制御されており、溶けた石炭灰(スラグ)21が炉壁に付
着し、流下する。そして、石炭灰21は、スラグ排出口22
を通つてスラグ冷却室26内の冷却水中に落下し、急冷さ
れる。この急冷された石炭灰21は、スラグホツパ54に貯
められたのち、定期的に溶融スラグ56として排出され
る。
制御装置52が行う微粉炭とガス化剤との供給制御は、第
3図に示すごとくして行われる。まず、制御装置52は、
ステツプ60に示すごとく、ある時刻θiにおいてガス分
析装置36が計測したガス成分の濃度を取り込み、ステツ
プ62に進んでCOとCO2との比γcc、またはH2とCO2との比
γhcを求める。そして、制御装置52は、ステツプ64に進
み、今回算出したγiとの前回の時刻θi-1に計測し算
出したγi-1とを比較し、|γi-1−γi|が予め定めた値
εより大きいか否かを判断する。そして、|γi-1−γi
|εのときは、ステツプ72に進み、|γi-1−γi|の大
きさに応じて酸素比λを現在の値よりΔλだけ小さくし
たのち、ステツプ74に進む。ステツプ74においては、前
回の酸素比λi-1と今回の酸素比λiとが比較され、|
λi-1−λi|が予め定めた値δより小さいか否かが判断
される。|λi-1−λi|<δのときは、ステツプ76に移
り、現在の酸素比を保持し、ステツプ60に戻る(ループ
J)。
一方、ステツプ64において、|γi-1−γi|<εと判断
されたときには、ステップ68に進み、前回の制御がルー
プJであつたか否かが判断され、前回の制御がループJ
であつたときには、ステツプ76にとび、現在の酸素比を
維持して次の計測に移る。ステツプ68において、前回の
制御がループJでないときには、ステツプ70に進み、酸
素比λを現在の値よりΔλだけ大きくし、ステツプ74に
進む。このステツプ74において、|λi-1−λi|δと
判断されたときには、ステツプ76に進まず、そのままス
テツプ60に戻る(ループI)。したがつて、ループIを
経由した場合においては、次回の計測は、酸素比が現在
の値λよりΔλだけ増減された状態において行われるこ
とになる。
λの増減基準は、Δλを|γi-1−γi|に比例させる方
法、ε/|γi-1−γi|に比例させる方法等があるが、後
述する実施例においては、Δλ=0.5×|γi-1−γi|に
設定した。
なお、上記したループJを設けたのは、一旦最適な酸素
比が見つかつた場合には、ガス組成が変動するまでその
酸素比に固定してしばらく運転させるためであつて、こ
のループJがないと最適な酸素比が見つかつても、その
最適酸素比付近において常に酸素比が変動し、ガス組成
やガス生成量が微妙に変動することになる。
上記の制御フローによる石炭ガス化の具体的実施例を次
に述べる。
第6図に示す特性を有するA炭を毎時約20Kgの割合をも
つて供給した。最初にλ=0.6Kg/Kgに設定してガス化を
開始し、γccを検出因子として第3図に示す制御フロー
に従いガス化炉を運転した。生成ガスの測定間隔は3
分、ε=0.4、δ=0.2とし、石炭供給量を一定の状態で
運転した結果、酸素比はλ=0.78Kg/Kgで安定し、この
とき冷ガス効率ηgは71%を示した。
この状態から石炭を、第7図に示す特性を有するB炭に
切り替えた。切り替えた瞬間から数分後にγccが大きい
方向に変動し始め、酸素比λが当初より小さくなり始め
た。酸素比λが小さくなる傾向が約10分間続き、その後
しばらく増減を繰り返したのち、石炭を切り替えてから
約20分後に酸素比は一定となり、λ=0.64Kg/Kgを示し
た。このときの冷ガス効率は73%であつた。なお、ガス
化炉の大きさ等、ガス化炉の特性によりε,δ,Δλ等
を適切にすれば、より短時間に最適条件への変更が可能
である。
第4図は、他のガス化方法の制御例を示すフローチヤー
トである。
本実施例は、ガス化炉の運転条件が最高冷ガス効率付近
であつても、石炭灰21の流下が困難な石炭について適用
される。石炭灰21は、溶融したスラグの方が粉末状の
灰、いわゆるフライアツシユより排棄しやすい。このた
め、ガス化炉の温度は、石炭灰21の溶融温度以上におい
て操作し、石炭灰の回収効率を上げることが好ましい。
したがつて、最高冷ガス効率付近におけるガス化温度で
石炭灰21が溶けない石炭については、さらに酸素比λを
大きくして、ガス化温度を上げる必要がある。この場合
には、生成ガス組成の濃度比γを求めるとともに、石炭
灰21がガス化室12からスラグ排出口22を介して、スラグ
冷却室26に流れているか否かを判定する。この判定は、
ガス化炉内の温度分布を調べることにより可能であり、
温度検出器T2と温度検出器T3との温度差が小さいときに
は、石炭灰21が良好に流れており、温度差が大きいとき
には、石炭灰21の流れが不良であると判断することがで
きる。
そこで、制御装置52は、第4図のステツプ80においてガ
ス分析装置36の計測値を取り込むとともに、ステツプ82
において、温度センサT2と温度センサT3とが検出した温
度差ΔTが予め定めた値τより小さいか否かを判断す
る。τの値は、例えば110℃と設定され、ΔTがτより
小と判断されたときには、ステツプ84に進み、以下第3
図に示したと同様の処理がなされる。
一方、ステツプ82において、ΔTτと判断されたとき
には、ステツプ86に進み、酸素比λを大きくしてステツ
プ80に戻る。
次に、第4図に示した制御方法による石炭ガス化の具体
例を述べる。
C炭は、石炭灰21の溶融温度が1580℃である。この石炭
によるガス化状況は次のとおりである。まず、λ=0.7K
g/Kgの条件により運転を開始した。当初、ΔT=240℃
であつたためλは上昇し、約20分後にΔT=100℃にな
り、その後数分でλ=0.81Kg/Kgに安定した。このと
き、冷ガス効率は70%であつた。また、λ=0.9Kg/Kgの
条件にて運転を開始したところ、このときのΔT=80℃
であつたため、λは減少し、約15分後にΔT=150℃と
なり、λ=0.75Kg/Kgで一旦安定した。このとき、冷ガ
ス効率は72%であつた。しかし、λが安定した5分後に
ΔT=200℃となり、λは上昇し始めた。この5分間は
λが一定でも、ガス化温度が低下する非定常時であつ
た。λが上昇し始めてから約10分後にΔT=110℃とな
り、λ=0.82Kg/Kgの条件で安定した。
このように、本実施例においては、生成ガスの組成を監
視することにより、最適ガス化条件が容易に見い出せ、
ガス化操作量、石炭種の変動に対しても制御の応答性を
数分ないし十数分と極めて速くすることができる。ま
た、生成ガス中の一酸化炭素と二酸化炭素との割合また
は水素ガスと二酸化炭素との割合、もしくはこれら両方
を検出しているため、最適操作条件の精度を上げること
ができる。さらに、ガス化炉内壁およびスラグ排出口に
おける温度を監視するとともに、生成ガス組成を監視す
ることにより、石炭灰の流下状況が把握できるため、常
にスラグ流下条件において、冷ガス効率が最大となるよ
うにガス化炉を運転することができる。しかも、石炭灰
の溶融温度が未知なものであつても、その石炭種の性状
にあつた最適運転条件を自動的に設定することができ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、石炭種や石炭供
給量が変化した場合においても、迅速に最適ガス化条件
を得、それを保持して石炭のガス化を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る石炭ガス化炉のガス化炉本体の実
施例の詳細図、第2図は本発明に係る石炭ガス化炉の実
施例の構成ブロツク図、第3図は本発明に係る石炭ガス
化方法の実施例のフローチヤート、第4図は本発明に係
る石炭ガス化方法の他の実施例を示すフローチヤート、
第5図は酸素比とガス化温度、生成ガス濃度、ガス化効
率との関係を示す特性図、第6図および第7図は酸素比
と生成ガス成分の濃度比との関係を示す石炭特性図であ
る。 10……ガス化炉本体、12……ガス化室、14,16……石炭
バーナ、18……微粉炭供給配管、20……ガス化剤供給配
管、22……スラグ排出口、26……スラグ冷却室、28……
生成ガス排出口、32……集塵装置、34……脱硫装置、36
……ガス分析器、44……微粉炭供給装置、52……制御装
置、T1,T2,T3……温度検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森原 淳 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 松尾 光広 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 野口 芳樹 東京都千代田区神田駿河台4丁目6番地 株式会社日立製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭とガス化剤とを高温の炉中に供給し、
    石炭をガス化する方法において、生成した一酸化炭素と
    二酸化炭素との濃度比または水素ガスと二酸化炭素との
    濃度比を複数回求め、今回求めた濃度比と前回求めた濃
    度比との差の絶対値が、予め定めた値以上であるとき
    に、前記ガス化剤の量を減少し、前記絶対値が予め定め
    た値未満であるときに、前記ガス化剤の量を増大するこ
    とを特徴とする石炭ガス化方法。
  2. 【請求項2】石炭とガス化剤とを高温の炉中に供給し、
    石炭をガス化する石炭ガス化方法において、前記炉中の
    灰分が溶融しているか否かを検出し、前記灰分が溶融し
    ていないときには、前記ガス化剤の供給量を増大して前
    記灰分を溶融するとともに、前記灰分の溶融状態におい
    て生成した一酸化炭素と二酸化炭素との濃度比または水
    素ガスと二酸化炭素との濃度比を複数回求め、今回求め
    た濃度比と前回求めた濃度比との差の絶対値が、予め定
    めた値以上であるときに、前記ガス化剤の量を減少し、
    前記絶対値が予め定めた値未満であるときに、前記ガス
    化剤の量を増大することを特徴とする石炭ガス化方法
  3. 【請求項3】内部にガス化室が形成してある炉本体と、
    前記ガス化室に石炭とガス化剤とを供給するバーナと、
    前記ガス化室の下方に形成した、灰分を排出するスラグ
    排出口と、前記ガス化室にて生じた生成ガスを外部に導
    く生成ガス排出口とを有する石炭ガス化炉において、前
    記ガス化室の壁面温度を検出する第1の温度センサと、
    前記スラグ排出口の壁面温度を検出する第2の温度セン
    サと、前記生成ガス中の複数成分の濃度を検出する濃度
    検出器と、前記第1の温度センサの検出値と前記第2の
    温度センサの検出値との差を求める演算器と、この演算
    器の出力する温度差が予め定めた値以上のときに前記ガ
    ス化剤の供給量を増加して、前記演算器の出力する温度
    差を予め定めた値未満にするとともに、前記濃度検出器
    が求めた成分濃度に基づき成分濃度比を算出し、今回算
    出した濃度比と前回算出した濃度比との差の絶対値が、
    所定の値以上であるときに前記ガス化剤の量を減少し、
    前記絶対値が所定の値未満であるときに、前記ガス化剤
    の量を増大させる制御装置を設けたことを特徴とする石
    炭ガス化装置。
  4. 【請求項4】前記バーナは前記炉本体の上下方向に複数
    段に設けられ、前記第1の温度センサは前記複数段に設
    けられたバーナの最下段に対応する位置の炉壁に設けら
    れたことを特徴とする特許請求の範囲第3項に記載の石
    灰ガス化装置。
  5. 【請求項5】前記予め定めた温度差は110℃であること
    を特徴とする特許請求の範囲第3項に記載の石炭ガス化
    装置。
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