JPH0679171A - 炭素修飾ゼオライト - Google Patents
炭素修飾ゼオライトInfo
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- JPH0679171A JPH0679171A JP4046229A JP4622992A JPH0679171A JP H0679171 A JPH0679171 A JP H0679171A JP 4046229 A JP4046229 A JP 4046229A JP 4622992 A JP4622992 A JP 4622992A JP H0679171 A JPH0679171 A JP H0679171A
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- carbon
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 吸着特性、特に空気より各構成ガス成分を分
離する際の吸着特性が改善された炭素修飾ゼオライトを
提供する。 【構成】 ゼオライトの細孔表面に、炭素が担持された
ものであって、上記炭素が、炭化水素プラズマ処理によ
り生成した炭化水素種を熱分解することにより生成され
たものである。一般に、修飾炭素量は、乾燥ゼオライト
質量の3%以下であることが好ましく、原料のゼオライ
トとしては、細孔径が約5Å以上のものが適している。
尚、プラズマ処理時間を変えるだけで修飾炭素量や吸着
速度が調整でき、種々の表面特性を有した吸着剤や触媒
として利用できる。 【効果】 分子径の大きな窒素と、分子径の小さなAr
の吸着量が増加し、これらの中間の分子径である酸素の
吸着量があまり変化しないので、この特性を利用し、空
気中の酸素を、窒素とArとから高い選択性で吸着分離
できる。
離する際の吸着特性が改善された炭素修飾ゼオライトを
提供する。 【構成】 ゼオライトの細孔表面に、炭素が担持された
ものであって、上記炭素が、炭化水素プラズマ処理によ
り生成した炭化水素種を熱分解することにより生成され
たものである。一般に、修飾炭素量は、乾燥ゼオライト
質量の3%以下であることが好ましく、原料のゼオライ
トとしては、細孔径が約5Å以上のものが適している。
尚、プラズマ処理時間を変えるだけで修飾炭素量や吸着
速度が調整でき、種々の表面特性を有した吸着剤や触媒
として利用できる。 【効果】 分子径の大きな窒素と、分子径の小さなAr
の吸着量が増加し、これらの中間の分子径である酸素の
吸着量があまり変化しないので、この特性を利用し、空
気中の酸素を、窒素とArとから高い選択性で吸着分離
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸着特性、特に空気よ
り各構成ガス成分を分離する際の吸着特性が大幅に改善
された炭素修飾ゼオライトに関するものである。
り各構成ガス成分を分離する際の吸着特性が大幅に改善
された炭素修飾ゼオライトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに、空気からその主な構成成分
である窒素(N2 )、酸素(O2 )、アルゴン(Ar)
を分離して回収するための方法が種々検討され、最近で
は、従来より広く使用されてきた深冷精溜分離法に代わ
って吸着法が利用されるようになってきている。そし
て、このような吸着法において使用される吸着剤として
は、吸着容量が大きく、しかも選択性に優れたものであ
ることが要求され、分子サイズが似通ったN2 (3.75
Å)、O2 (3.54Å) 、Ar(3.3 Å) を精度良く分離
するのに適した構造を有する吸着剤として最も一般的な
ものがゼオライトである。このゼオライトは、均一な細
孔径を有する吸着剤であって、合成ゼオライトはモレキ
ュラーシーブとして知られており、炭化水素の分離等に
も用いられている。
である窒素(N2 )、酸素(O2 )、アルゴン(Ar)
を分離して回収するための方法が種々検討され、最近で
は、従来より広く使用されてきた深冷精溜分離法に代わ
って吸着法が利用されるようになってきている。そし
て、このような吸着法において使用される吸着剤として
は、吸着容量が大きく、しかも選択性に優れたものであ
ることが要求され、分子サイズが似通ったN2 (3.75
Å)、O2 (3.54Å) 、Ar(3.3 Å) を精度良く分離
するのに適した構造を有する吸着剤として最も一般的な
ものがゼオライトである。このゼオライトは、均一な細
孔径を有する吸着剤であって、合成ゼオライトはモレキ
ュラーシーブとして知られており、炭化水素の分離等に
も用いられている。
【0003】このようなゼオライトの構造的な特徴とし
ては、(1) 一般的にA型、X型、Y型と称される狭義の
ゼオライトは、珪素(Si)やアルミニウム(Al)、
酸素(O)を主成分とし、結晶構造中の正4価のSi、
正3価のAl、負2価のOの電荷の不均衡から生じる負
電荷を帯びたイオン座を、電気的中性を保つために、N
aやK、Caなどの陽イオン性の金属イオンで交換した
化学構造をしていること、(2) ゼオライトの細孔は、構
成原子・イオンの結晶構造に起因するものであるから、
狭い入口につながった広い内部空洞の繰り返しからなる
カゴ型、一定孔径の筒状であるチャンネル型、あるいは
両型細孔が2次元、3次元的に組み合わさった一定形状
を備えた規則性の高い細孔を持っていること等が挙げら
れる。
ては、(1) 一般的にA型、X型、Y型と称される狭義の
ゼオライトは、珪素(Si)やアルミニウム(Al)、
酸素(O)を主成分とし、結晶構造中の正4価のSi、
正3価のAl、負2価のOの電荷の不均衡から生じる負
電荷を帯びたイオン座を、電気的中性を保つために、N
aやK、Caなどの陽イオン性の金属イオンで交換した
化学構造をしていること、(2) ゼオライトの細孔は、構
成原子・イオンの結晶構造に起因するものであるから、
狭い入口につながった広い内部空洞の繰り返しからなる
カゴ型、一定孔径の筒状であるチャンネル型、あるいは
両型細孔が2次元、3次元的に組み合わさった一定形状
を備えた規則性の高い細孔を持っていること等が挙げら
れる。
【0004】しかしながら、表面が処理されていないゼ
オライトは、吸着特性及び分離特性が充分なものではな
く、このため、今日までに、ゼオライトが有する上述の
構造的な特徴を利用して、ゼオライトの吸着特性や分離
特性を制御し、改質や改善を図るための技術が種々開発
されてきている。既に知られているゼオライトの改質技
術としては、上記(1) の「イオン交換性」を基礎とする
イオン交換法や、上記(2) の「一定形状の細孔構造」に
着目した化学蒸着法(CVD)等があり、これらの従来
技術は、いずれも細孔内に進入し吸着しようとする各分
子の大きさと形状の違いに基づく「分子篩い効果」を利
用し、ゼオライトの細孔入口径を機械的に、又、物理的
に縮小あるいは制限することによって吸着特性を改質し
ようとするものである。
オライトは、吸着特性及び分離特性が充分なものではな
く、このため、今日までに、ゼオライトが有する上述の
構造的な特徴を利用して、ゼオライトの吸着特性や分離
特性を制御し、改質や改善を図るための技術が種々開発
されてきている。既に知られているゼオライトの改質技
術としては、上記(1) の「イオン交換性」を基礎とする
イオン交換法や、上記(2) の「一定形状の細孔構造」に
着目した化学蒸着法(CVD)等があり、これらの従来
技術は、いずれも細孔内に進入し吸着しようとする各分
子の大きさと形状の違いに基づく「分子篩い効果」を利
用し、ゼオライトの細孔入口径を機械的に、又、物理的
に縮小あるいは制限することによって吸着特性を改質し
ようとするものである。
【0005】例えば、ゼオライトが有する上記(1) の特
徴を利用して、空気中のガス成分の吸着特性を高める方
法には、M.Iwamoto, et al: J. Phys. Chem., 88, 4195
頁、(1984年)があり、この方法において使用されるゼ
オライトでは、交換するイオンの大きさを変えることに
よって細孔径を拡大することが可能である。しかし、細
孔径を大きくした場合には、大きな分子も小さい分子も
共に細孔内への拡散および進入が容易になり、吸着剤と
しての選択性が低下するという問題点がある。逆に、こ
の方法による処理を施してゼオライトの細孔径を縮小し
た場合には、分子径が大きく本来吸着しにくい成分が、
益々吸着しにくくなるだけでなく、易吸着性の小さい分
子成分の吸着も制限を受け、その結果、各成分の吸着容
量が減少してしまうという欠陥を避けることができな
い。
徴を利用して、空気中のガス成分の吸着特性を高める方
法には、M.Iwamoto, et al: J. Phys. Chem., 88, 4195
頁、(1984年)があり、この方法において使用されるゼ
オライトでは、交換するイオンの大きさを変えることに
よって細孔径を拡大することが可能である。しかし、細
孔径を大きくした場合には、大きな分子も小さい分子も
共に細孔内への拡散および進入が容易になり、吸着剤と
しての選択性が低下するという問題点がある。逆に、こ
の方法による処理を施してゼオライトの細孔径を縮小し
た場合には、分子径が大きく本来吸着しにくい成分が、
益々吸着しにくくなるだけでなく、易吸着性の小さい分
子成分の吸着も制限を受け、その結果、各成分の吸着容
量が減少してしまうという欠陥を避けることができな
い。
【0006】又、上記(2) の特徴を利用して、空気を構
成するガス成分の吸着性を高める方法としては、例え
ば、M. Niwa, et al: CHEMISTRY LETTER, 411 頁、(19
89年)があり、この中には、Si化学蒸着法による処理
を行ったゼオライトを用いた場合の、N2 及びO2 の吸
着容量の変化が報告されている。しかしながら、このよ
うなゼオライトでは、処理によりゼオライト表面の細孔
径が縮小し、ガスの分子が細孔内に進入しにくくなり吸
着容量が低下するという欠点がある。
成するガス成分の吸着性を高める方法としては、例え
ば、M. Niwa, et al: CHEMISTRY LETTER, 411 頁、(19
89年)があり、この中には、Si化学蒸着法による処理
を行ったゼオライトを用いた場合の、N2 及びO2 の吸
着容量の変化が報告されている。しかしながら、このよ
うなゼオライトでは、処理によりゼオライト表面の細孔
径が縮小し、ガスの分子が細孔内に進入しにくくなり吸
着容量が低下するという欠点がある。
【0007】更に、空気からN2 とO2 を分離する際
に、吸着容量差による分離効果が大きいPSA(Pressu
re Swing Adsorption,圧力変動吸着)操作を用いて、N
2 の吸着容量を増加させ、逆にO2 の吸着容量を減少さ
せることも検討されてきているが、従来の物理的な細孔
径制御方法によるゼオライトを用いたのでは、選択的に
分子を吸着させることが困難であり、特に分子サイズが
最も小さいArの吸着特性を改善することができなかっ
た。
に、吸着容量差による分離効果が大きいPSA(Pressu
re Swing Adsorption,圧力変動吸着)操作を用いて、N
2 の吸着容量を増加させ、逆にO2 の吸着容量を減少さ
せることも検討されてきているが、従来の物理的な細孔
径制御方法によるゼオライトを用いたのでは、選択的に
分子を吸着させることが困難であり、特に分子サイズが
最も小さいArの吸着特性を改善することができなかっ
た。
【0008】上述の如く、従来技術の細孔処理が施され
たゼオライトでは、処理による吸着容量の低下を避ける
ことができないために、このようなゼオライトを用いて
吸着分離装置を設計する場合、吸着容量の低下を補うた
めに、吸着塔の容積を大きくしたり、使用する吸着剤の
量を増加させたり、吸着容量の低下を償えるまで吸着塔
温度を下げたりする等の、複雑でコストのかかる仕様を
とる必要があった。
たゼオライトでは、処理による吸着容量の低下を避ける
ことができないために、このようなゼオライトを用いて
吸着分離装置を設計する場合、吸着容量の低下を補うた
めに、吸着塔の容積を大きくしたり、使用する吸着剤の
量を増加させたり、吸着容量の低下を償えるまで吸着塔
温度を下げたりする等の、複雑でコストのかかる仕様を
とる必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
における問題点を解決し、吸着特性、特に空気分離吸着
特性が大幅に改善されたゼオライトを提供することを課
題とする。
における問題点を解決し、吸着特性、特に空気分離吸着
特性が大幅に改善されたゼオライトを提供することを課
題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の炭素修飾ゼオラ
イトは、ゼオライトの細孔表面に、炭素が担持されたも
のであって、上記炭素が、炭化水素プラズマ処理により
生成した炭化水素種を熱分解することにより生成された
ものであることを特徴とする。即ち、本発明の炭素修飾
ゼオライトは、ゼオライトを炭化水素雰囲気下でプラズ
マ処理して細孔に炭化水素種を付着させ、これに熱を加
えて分解し炭化させ、細孔表面に炭素を生成させること
により得られたものであり、その製造においては、炭化
水素プラズマ処理工程と熱分解処理工程の二つの工程が
含まれる。
イトは、ゼオライトの細孔表面に、炭素が担持されたも
のであって、上記炭素が、炭化水素プラズマ処理により
生成した炭化水素種を熱分解することにより生成された
ものであることを特徴とする。即ち、本発明の炭素修飾
ゼオライトは、ゼオライトを炭化水素雰囲気下でプラズ
マ処理して細孔に炭化水素種を付着させ、これに熱を加
えて分解し炭化させ、細孔表面に炭素を生成させること
により得られたものであり、その製造においては、炭化
水素プラズマ処理工程と熱分解処理工程の二つの工程が
含まれる。
【0011】まず、本発明の炭素修飾ゼオライトを製造
するための第1の処理工程では、ゼオライトを炭化水素
プラズマで処理して、細孔表面の親水性が抑制されたゼ
オライトを製造するが、この処理工程では、真空ポンプ
により減圧状態となった反応室の内部に炭化水素を導入
し、この状態においてプラズマ発生装置によりプラズマ
を発生させてゼオライト表面を処理する。尚、本発明で
は、ゼオライトの細孔表面に生成する炭化水素種が特に
限定されず、一般的な炭化水素プラズマ処理に使用され
ている炭化水素が種々利用でき、例えばn−ヘキサン
(n−C6 H14)やベンゼン(C6 H6 )、シクロヘキ
サン(C6 H12)等が挙げられる。そして、このような
第1の炭化水素プラズマ処理工程により、結晶構造的に
構成されるゼオライトのミクロ細孔の表面は、プラズマ
状態から生成する炭化水素種で被覆され、これによっ
て、化学的な表面相互作用力を変化させる効果と、細孔
入口表面を炭化水素種で被覆して入口径を縮小させる物
理的な分子篩い効果(進入制限)が付与される。
するための第1の処理工程では、ゼオライトを炭化水素
プラズマで処理して、細孔表面の親水性が抑制されたゼ
オライトを製造するが、この処理工程では、真空ポンプ
により減圧状態となった反応室の内部に炭化水素を導入
し、この状態においてプラズマ発生装置によりプラズマ
を発生させてゼオライト表面を処理する。尚、本発明で
は、ゼオライトの細孔表面に生成する炭化水素種が特に
限定されず、一般的な炭化水素プラズマ処理に使用され
ている炭化水素が種々利用でき、例えばn−ヘキサン
(n−C6 H14)やベンゼン(C6 H6 )、シクロヘキ
サン(C6 H12)等が挙げられる。そして、このような
第1の炭化水素プラズマ処理工程により、結晶構造的に
構成されるゼオライトのミクロ細孔の表面は、プラズマ
状態から生成する炭化水素種で被覆され、これによっ
て、化学的な表面相互作用力を変化させる効果と、細孔
入口表面を炭化水素種で被覆して入口径を縮小させる物
理的な分子篩い効果(進入制限)が付与される。
【0012】次に、第2の熱分解処理工程では、炭化水
素プラズマ処理後の疎水性ゼオライトを加熱処理するこ
とにより、ゼオライト表面に生成し付着した炭化水素種
を炭化させ、ゼオライトの細孔表面に炭素を担持させる
が、この熱分解の際の雰囲気条件としては、窒素気流中
又は減圧下が一般的である。尚、昇温させる際、室温か
ら一定速度(例えば1〜2℃/min)で比較的ゆっくりと
昇温させ、ゼオライトの結晶構造が破壊されることな
く、かつプラズマから生成した炭化水素の熱分解が効果
的に起こる温度(例えば600℃)まで加熱し、その温
度で熱分解を完結させるに充分な時間保持することが好
ましい。
素プラズマ処理後の疎水性ゼオライトを加熱処理するこ
とにより、ゼオライト表面に生成し付着した炭化水素種
を炭化させ、ゼオライトの細孔表面に炭素を担持させる
が、この熱分解の際の雰囲気条件としては、窒素気流中
又は減圧下が一般的である。尚、昇温させる際、室温か
ら一定速度(例えば1〜2℃/min)で比較的ゆっくりと
昇温させ、ゼオライトの結晶構造が破壊されることな
く、かつプラズマから生成した炭化水素の熱分解が効果
的に起こる温度(例えば600℃)まで加熱し、その温
度で熱分解を完結させるに充分な時間保持することが好
ましい。
【0013】上述のプラズマ処理と熱分解処理とを組み
合わせて実施することにより得られる本発明の炭素修飾
ゼオライトは、表面での吸着相互作用を制御する化学的
な改質がなされたものであって、細孔入口径を物理的に
制御した従来のゼオライト、例えば、ベンゼンやブタン
等の炭化水素ガスの燃焼により生成する「すす」状の炭
素で細孔を修飾したものや、フェノール樹脂粉末のアセ
トン溶液を含浸させた後に熱分解させて細孔を修飾した
ものと比べて、吸着特性が優れている。
合わせて実施することにより得られる本発明の炭素修飾
ゼオライトは、表面での吸着相互作用を制御する化学的
な改質がなされたものであって、細孔入口径を物理的に
制御した従来のゼオライト、例えば、ベンゼンやブタン
等の炭化水素ガスの燃焼により生成する「すす」状の炭
素で細孔を修飾したものや、フェノール樹脂粉末のアセ
トン溶液を含浸させた後に熱分解させて細孔を修飾した
ものと比べて、吸着特性が優れている。
【0014】本発明の炭素修飾ゼオライトが優れた吸着
特性を示す原因としては、ゼオライト細孔内外表面への
微量炭素の担持により、ゼオライト表面の四重極子モー
メントが強化され、窒素吸着力が増加し、酸素吸着力が
減少する相乗効果が挙げられ、これに、炭素部分へのア
ルゴン吸着が促進する効果が加わっている。ところが、
本発明の炭素修飾ゼオライトでは、修飾炭素の量が多過
ぎると、物理的な分子篩い効果が影響を受け、窒素、酸
素、アルゴンに対する吸着特性がそれぞれ低下する。本
発明においては、吸着分離に適した修飾炭素は、少ない
量でも充分であり、一般には乾燥ゼオライト質量の3重
量%以下であることが好ましく、特に0.1〜2.5重
量%の範囲が好ましい。尚、本発明では、熱分解により
炭化されて担持される修飾炭素量を調整する際、プラズ
マ処理時間を変えるだけで良いので、簡単に種々の表面
特性を有する炭素修飾ゼオライトを得ることができると
いう利点がある。
特性を示す原因としては、ゼオライト細孔内外表面への
微量炭素の担持により、ゼオライト表面の四重極子モー
メントが強化され、窒素吸着力が増加し、酸素吸着力が
減少する相乗効果が挙げられ、これに、炭素部分へのア
ルゴン吸着が促進する効果が加わっている。ところが、
本発明の炭素修飾ゼオライトでは、修飾炭素の量が多過
ぎると、物理的な分子篩い効果が影響を受け、窒素、酸
素、アルゴンに対する吸着特性がそれぞれ低下する。本
発明においては、吸着分離に適した修飾炭素は、少ない
量でも充分であり、一般には乾燥ゼオライト質量の3重
量%以下であることが好ましく、特に0.1〜2.5重
量%の範囲が好ましい。尚、本発明では、熱分解により
炭化されて担持される修飾炭素量を調整する際、プラズ
マ処理時間を変えるだけで良いので、簡単に種々の表面
特性を有する炭素修飾ゼオライトを得ることができると
いう利点がある。
【0015】前述の処理により得られた本発明の炭素修
飾ゼオライトを用いた実験により、本発明では、空気成
分中で分子サイズが最も大きいN2 と最も小さいAr
の、室温付近での吸着容量がそれぞれ1.5倍と約2倍
に増加し、分子サイズがN2 とArの中間であるO2 の
吸着容量はあまり影響を受けないことが確認された。従
って、処理を行う前のX型ゼオライトの場合には、30
℃における吸着容量序列はCO2 >CH4 >N2 >O2
>Arであるが、プラズマ処理と熱分解処理とが実施さ
れた本発明の炭素修飾ゼオライトでは、N2 とArの吸
着容量が増加し、O2 の吸着容量は大きく変化しないの
で、N2 とO2 との吸着容量の差が拡大し、空気中のO
2 をN2 とArとから分離する際の特性が改善される。
この場合においてCO2 とCH4 の吸着容量はほとんど
影響を受けない。又、本発明では、ゼオライト細孔に炭
素修飾が施されることにより、ゼオライト細孔内への各
ガスの拡散進入速度が変化し、吸着分離剤としての特性
が改善できるので、このような特性を有する本発明の炭
素修飾ゼオライトは、PSA分離装置の吸着剤として非
常に適している。
飾ゼオライトを用いた実験により、本発明では、空気成
分中で分子サイズが最も大きいN2 と最も小さいAr
の、室温付近での吸着容量がそれぞれ1.5倍と約2倍
に増加し、分子サイズがN2 とArの中間であるO2 の
吸着容量はあまり影響を受けないことが確認された。従
って、処理を行う前のX型ゼオライトの場合には、30
℃における吸着容量序列はCO2 >CH4 >N2 >O2
>Arであるが、プラズマ処理と熱分解処理とが実施さ
れた本発明の炭素修飾ゼオライトでは、N2 とArの吸
着容量が増加し、O2 の吸着容量は大きく変化しないの
で、N2 とO2 との吸着容量の差が拡大し、空気中のO
2 をN2 とArとから分離する際の特性が改善される。
この場合においてCO2 とCH4 の吸着容量はほとんど
影響を受けない。又、本発明では、ゼオライト細孔に炭
素修飾が施されることにより、ゼオライト細孔内への各
ガスの拡散進入速度が変化し、吸着分離剤としての特性
が改善できるので、このような特性を有する本発明の炭
素修飾ゼオライトは、PSA分離装置の吸着剤として非
常に適している。
【0016】尚、本発明の炭素修飾ゼオライトを製造す
るのに用いられるゼオライトとしては、モレキュラシー
ブ5Aと公称されるCa−A型ゼオライト(細孔径約5
Å)よりも細孔入口径が大きいゼオライトが好ましく、
モレキュラシーブ5Aよりも小さな入口径を有するA型
ゼオライトは、プラズマ処理による炭化水素種が表面に
担持されにくいためにあまり好ましくない。
るのに用いられるゼオライトとしては、モレキュラシー
ブ5Aと公称されるCa−A型ゼオライト(細孔径約5
Å)よりも細孔入口径が大きいゼオライトが好ましく、
モレキュラシーブ5Aよりも小さな入口径を有するA型
ゼオライトは、プラズマ処理による炭化水素種が表面に
担持されにくいためにあまり好ましくない。
【0017】上述の工程により得られた本発明の炭素修
飾ゼオライトは、特に空気を構成成分(ガス)に分離す
る際の吸着特性が優れたものであり、この炭素修飾ゼオ
ライトを用いて空気の吸着分離を行う際には、従来より
使用されてきた装置の分離塔の内部に炭素修飾ゼオライ
トを充填して、従来の吸着分離方法に従って構成成分を
吸着捕集することができる。本発明の炭素修飾ゼオライ
トは、従来の表面処理ゼオライトでは分離が困難であっ
たN2 とO2 とを簡単に、しかも高い選択性で分離する
ことができるだけでなく、N2 、O2 、Arの他に、C
O2 やCH4 等のガスを吸着させて分離することもで
き、種々の混合ガスの分離にも使用可能である。
飾ゼオライトは、特に空気を構成成分(ガス)に分離す
る際の吸着特性が優れたものであり、この炭素修飾ゼオ
ライトを用いて空気の吸着分離を行う際には、従来より
使用されてきた装置の分離塔の内部に炭素修飾ゼオライ
トを充填して、従来の吸着分離方法に従って構成成分を
吸着捕集することができる。本発明の炭素修飾ゼオライ
トは、従来の表面処理ゼオライトでは分離が困難であっ
たN2 とO2 とを簡単に、しかも高い選択性で分離する
ことができるだけでなく、N2 、O2 、Arの他に、C
O2 やCH4 等のガスを吸着させて分離することもで
き、種々の混合ガスの分離にも使用可能である。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 担体ゼオライトとして、市販X型ゼオライト(MS13
X)を使用し、これをn−ヘキサンのプラズマ(約1To
rr; 発信周波数 13.56 MHz; 出力約30W)中で5.5時
間処理した後、N2 気流中、600 ℃で1時間熱分解し、
本発明の炭素修飾ゼオライトを得た。この場合における
担体乾燥質量を基準とした増加質量は、0.8 wt%であっ
た。 実施例2 プラズマ処理時間が19時間である以外は実施例1と同
様にして、担体乾燥質量を基準とした増加質量が 2.7wt
%の、本発明の炭素修飾ゼオライトを得た。尚、上記の
実施例1及び2の吸着剤は、プラズマ処理時間の違いに
より修飾炭素の量が異なるが、上記の熱処理条件下では
いずれも担体ゼオライトの結晶構造は破壊されずに残っ
ていた。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 担体ゼオライトとして、市販X型ゼオライト(MS13
X)を使用し、これをn−ヘキサンのプラズマ(約1To
rr; 発信周波数 13.56 MHz; 出力約30W)中で5.5時
間処理した後、N2 気流中、600 ℃で1時間熱分解し、
本発明の炭素修飾ゼオライトを得た。この場合における
担体乾燥質量を基準とした増加質量は、0.8 wt%であっ
た。 実施例2 プラズマ処理時間が19時間である以外は実施例1と同
様にして、担体乾燥質量を基準とした増加質量が 2.7wt
%の、本発明の炭素修飾ゼオライトを得た。尚、上記の
実施例1及び2の吸着剤は、プラズマ処理時間の違いに
より修飾炭素の量が異なるが、上記の熱処理条件下では
いずれも担体ゼオライトの結晶構造は破壊されずに残っ
ていた。
【0019】比較例1 実施例1に記載されるX型ゼオライトを処理せずに使用
した。 比較例2 実施例1と同様のX型ゼオライトを、フェノール樹脂の
アセトン溶液に含浸させ、室温にて風乾した後、減圧下
で600 ℃、1時間熱分解した。 比較例3 実施例1と同様のX型ゼオライトを使用し、これを実施
例1と同様のプラズマ中で5.5時間処理したのみで、
熱分解処理は行わなかった。
した。 比較例2 実施例1と同様のX型ゼオライトを、フェノール樹脂の
アセトン溶液に含浸させ、室温にて風乾した後、減圧下
で600 ℃、1時間熱分解した。 比較例3 実施例1と同様のX型ゼオライトを使用し、これを実施
例1と同様のプラズマ中で5.5時間処理したのみで、
熱分解処理は行わなかった。
【0020】そして、上記の実施例1及び2と、比較例
1〜3の吸着剤について、平衡吸着容量の評価を行っ
た。この評価においては、従来より知られている容量法
を用い、平衡圧約 2800Torr 以下におけるN2 (動力学
径:3.75Å)、O2 (3.54Å)、Ar(3.3 Å)、n−
ブタン(4.3 Å)、i−ブタン(5.0 Å)の気相吸着等
温線(30℃)を測定し、得られた等温線をLangmuir式
により定式化した。表1には、上記各吸着剤の吸着容量
の代表値として 1200Torr におけるN2 、O2 、Ar、
n−ブタンとi−ブタンの値をまとめた。
1〜3の吸着剤について、平衡吸着容量の評価を行っ
た。この評価においては、従来より知られている容量法
を用い、平衡圧約 2800Torr 以下におけるN2 (動力学
径:3.75Å)、O2 (3.54Å)、Ar(3.3 Å)、n−
ブタン(4.3 Å)、i−ブタン(5.0 Å)の気相吸着等
温線(30℃)を測定し、得られた等温線をLangmuir式
により定式化した。表1には、上記各吸着剤の吸着容量
の代表値として 1200Torr におけるN2 、O2 、Ar、
n−ブタンとi−ブタンの値をまとめた。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示される実験結果から、本発明の炭
素修飾ゼオライト(実施例1及び2)は、処理を行う前
の担体ゼオライト(比較例1)と比べてN2 とArの吸
着量が増加しており、N2 とO2 の吸着容量差が大きく
なっている。特に実施例1の吸着剤にあっては、N2 及
びO2 の吸着量が比較例1のものと比べてそれぞれ、約
1.6倍、1.2倍に増加し、容量差も拡大しており、
吸着特性が大きく改善されている。又、ブタン類の吸着
量についても若干、増加している。
素修飾ゼオライト(実施例1及び2)は、処理を行う前
の担体ゼオライト(比較例1)と比べてN2 とArの吸
着量が増加しており、N2 とO2 の吸着容量差が大きく
なっている。特に実施例1の吸着剤にあっては、N2 及
びO2 の吸着量が比較例1のものと比べてそれぞれ、約
1.6倍、1.2倍に増加し、容量差も拡大しており、
吸着特性が大きく改善されている。又、ブタン類の吸着
量についても若干、増加している。
【0023】これに対して、フェノール樹脂炭素担持処
理によって炭素を多く担持させた試料(比較例2)で
は、処理を行う前の担体ゼオライト(比較例1)よりも
N2 とO2 との吸着容量差が大きくなるが、吸着量がい
ずれも低下している。又、比較例2の吸着剤では、n−
ブタンとi−ブタンの吸着量が共に比較例1の2/3程
度にまで減少しており、吸着特性の改善効果が見られな
い。又、プラズマ処理が施された比較例3の吸着剤で
は、N2 とO2 の吸着量の相対比が大きくなるが、絶対
量が著しく低下するために、分離性能が劣化したものと
なる。このように、本発明の炭素修飾ゼオライト(実施
例1及び2)は、N2 とO2の吸着量の相対比が大き
く、しかも吸着量の絶対値が大きいので、N2 とO2 を
高精度で効率良く分離することが可能な吸着剤であるこ
とが示された。
理によって炭素を多く担持させた試料(比較例2)で
は、処理を行う前の担体ゼオライト(比較例1)よりも
N2 とO2 との吸着容量差が大きくなるが、吸着量がい
ずれも低下している。又、比較例2の吸着剤では、n−
ブタンとi−ブタンの吸着量が共に比較例1の2/3程
度にまで減少しており、吸着特性の改善効果が見られな
い。又、プラズマ処理が施された比較例3の吸着剤で
は、N2 とO2 の吸着量の相対比が大きくなるが、絶対
量が著しく低下するために、分離性能が劣化したものと
なる。このように、本発明の炭素修飾ゼオライト(実施
例1及び2)は、N2 とO2の吸着量の相対比が大き
く、しかも吸着量の絶対値が大きいので、N2 とO2 を
高精度で効率良く分離することが可能な吸着剤であるこ
とが示された。
【0024】更に、実施例1と、比較例1及び3の吸着
剤を用いて、30℃におけるN2 とO2 の吸着容量と平
衡吸着圧との関係を調べた。この結果を図1に示す。図
1に示される曲線より、炭化水素プラズマ処理が施こさ
れた比較例3の吸着剤では、比較例1の吸着剤に比べて
N2 の吸着容量もO2 の吸着容量も約1/2以下にまで
減少することがわかる。これに対して、この比較例3の
吸着剤を熱処理することにより得られた本発明の炭素修
飾ゼオライト(実施例1)では、N2の吸着容量もO2
の吸着容量も増加しており、特にN2 においては顕著な
改善効果が見られる。
剤を用いて、30℃におけるN2 とO2 の吸着容量と平
衡吸着圧との関係を調べた。この結果を図1に示す。図
1に示される曲線より、炭化水素プラズマ処理が施こさ
れた比較例3の吸着剤では、比較例1の吸着剤に比べて
N2 の吸着容量もO2 の吸着容量も約1/2以下にまで
減少することがわかる。これに対して、この比較例3の
吸着剤を熱処理することにより得られた本発明の炭素修
飾ゼオライト(実施例1)では、N2の吸着容量もO2
の吸着容量も増加しており、特にN2 においては顕著な
改善効果が見られる。
【0025】次に、前記の実施例1及び2と、比較例1
〜3の吸着剤について、乾燥空気〔N2 (78.1%)-O2 (2
1.0%)-Ar(0.9%)〕を用いて、吸着質−PSAと未吸着
質−PSAの両方式でPSA空気分離実験を行い、分離
成績を評価した。この実験には、吸着剤容積が33cm
3 の単塔・減圧式PSA装置を使用し、標準的な操作サ
イクルでの成績を測定した。得られた実験結果を先の表
1に併記した。
〜3の吸着剤について、乾燥空気〔N2 (78.1%)-O2 (2
1.0%)-Ar(0.9%)〕を用いて、吸着質−PSAと未吸着
質−PSAの両方式でPSA空気分離実験を行い、分離
成績を評価した。この実験には、吸着剤容積が33cm
3 の単塔・減圧式PSA装置を使用し、標準的な操作サ
イクルでの成績を測定した。得られた実験結果を先の表
1に併記した。
【0026】表1に示される代表的PSA成績の結果か
ら、本発明の炭素修飾ゼオライト(実施例1及び2)
は、処理を行う前の担体ゼオライト(比較例1)と比べ
て吸着質−PSAにおいて改良された吸着特性を示し、
優れたN2 濃縮成績が認められた。特に、本発明では、
プラズマ処理時間を長くすることによって炭素担持量を
多くした試料(実施例2)の場合であっても分離成績が
向上している。これに対し、フェノール樹脂炭素担持処
理を行った比較例2の吸着剤及び、炭化水素プラズマ処
理を行った比較例3の吸着剤は、どちらも担体ゼオライ
ト(比較例1)よりも分離成績が低下しており、吸着特
性の改善が見られなかった。
ら、本発明の炭素修飾ゼオライト(実施例1及び2)
は、処理を行う前の担体ゼオライト(比較例1)と比べ
て吸着質−PSAにおいて改良された吸着特性を示し、
優れたN2 濃縮成績が認められた。特に、本発明では、
プラズマ処理時間を長くすることによって炭素担持量を
多くした試料(実施例2)の場合であっても分離成績が
向上している。これに対し、フェノール樹脂炭素担持処
理を行った比較例2の吸着剤及び、炭化水素プラズマ処
理を行った比較例3の吸着剤は、どちらも担体ゼオライ
ト(比較例1)よりも分離成績が低下しており、吸着特
性の改善が見られなかった。
【0027】実施例3:修飾炭素量と吸着容量との関係 実施例1に記載されるプラズマ処理時間を調整すること
により、実施例1に記載される方法に従って、修飾炭素
量が 0.1wt%、0.8 wt%、2.3 wt%、2.7 wt%である4
種類の吸着剤を調製した。そして、この4種類の吸着剤
の他に、出発原料のゼオライト(未処理品)を加え、合
計5種類の吸着剤について、修飾炭素量と吸着容量との
関係を調べた。この場合において、吸着容量の測定は容
量法によって行い、30℃、平衡吸着圧1900Torrにおけ
る、N2 、O2 、Arの吸着容量を測定した。この実験
により得られた結果を以下の表2に示す。
により、実施例1に記載される方法に従って、修飾炭素
量が 0.1wt%、0.8 wt%、2.3 wt%、2.7 wt%である4
種類の吸着剤を調製した。そして、この4種類の吸着剤
の他に、出発原料のゼオライト(未処理品)を加え、合
計5種類の吸着剤について、修飾炭素量と吸着容量との
関係を調べた。この場合において、吸着容量の測定は容
量法によって行い、30℃、平衡吸着圧1900Torrにおけ
る、N2 、O2 、Arの吸着容量を測定した。この実験
により得られた結果を以下の表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】表2に示される実験結果から、修飾炭素量
が 0.1〜 2.3wt%である炭素修飾ゼオライトの、N2 及
びArに対する吸着容量は、未処理のゼオライトの吸着
容量の約1.4倍〜約2.3倍であるが、O2 の吸着容
量に関しては大きく変化せず、これにより吸着分離特性
が改善されることがわかった。又、表2には、修飾炭素
量が 2.3wt%を越えると、N2 、O2 及びArに対する
吸着容量が急激に低下し始めることも示されている。
が 0.1〜 2.3wt%である炭素修飾ゼオライトの、N2 及
びArに対する吸着容量は、未処理のゼオライトの吸着
容量の約1.4倍〜約2.3倍であるが、O2 の吸着容
量に関しては大きく変化せず、これにより吸着分離特性
が改善されることがわかった。又、表2には、修飾炭素
量が 2.3wt%を越えると、N2 、O2 及びArに対する
吸着容量が急激に低下し始めることも示されている。
【0030】尚、本発明の炭素修飾ゼオライトの吸着特
性については、通常の昇温脱離法(TPD法)によって
吸着アンモニアの昇温脱離量を測定し、固体酸点の強度
分布の測定を行ったところ、図2に示されるような昇温
脱離曲線が得られた。その結果、固体酸点の強度分布に
おいては、強酸点と弱酸点を含めた全酸点の量的変化は
少ないが、高温領域で観察される強酸点が減少し、低温
領域で観察される弱酸点が増加することが認められる。
このことは、炭素による表面修飾が細孔内部に及んでい
ることを示唆している。このようなことから、本発明の
炭素修飾ゼオライトは、炭素と似た特性を有する表面を
兼ね備えており、固体酸の酸強度特性を制御した吸着分
離剤や触媒としても利用できる。
性については、通常の昇温脱離法(TPD法)によって
吸着アンモニアの昇温脱離量を測定し、固体酸点の強度
分布の測定を行ったところ、図2に示されるような昇温
脱離曲線が得られた。その結果、固体酸点の強度分布に
おいては、強酸点と弱酸点を含めた全酸点の量的変化は
少ないが、高温領域で観察される強酸点が減少し、低温
領域で観察される弱酸点が増加することが認められる。
このことは、炭素による表面修飾が細孔内部に及んでい
ることを示唆している。このようなことから、本発明の
炭素修飾ゼオライトは、炭素と似た特性を有する表面を
兼ね備えており、固体酸の酸強度特性を制御した吸着分
離剤や触媒としても利用できる。
【0031】
【発明の効果】前述の如く、本発明の炭素修飾ゼオライ
トは、炭素修飾処理を行う前のゼオライトに比べて表面
吸着特性が改善されており、これを用いることによって
空気中の酸素を、窒素とアルゴンとから効率的に吸着分
離することができる。従って、これまでよりも吸着塔の
容積を小さくすることができ、使用する吸着剤の量も少
なくて済むので経済的である。更に本発明では、ゼオラ
イトの細孔表面に担持される修飾炭素の量を調整するこ
とにより、種々のガス成分に対する吸着容量及び吸着速
度が制御された吸着剤とすることもでき、特にPSAプ
ロセス用吸着剤として非常に適している。
トは、炭素修飾処理を行う前のゼオライトに比べて表面
吸着特性が改善されており、これを用いることによって
空気中の酸素を、窒素とアルゴンとから効率的に吸着分
離することができる。従って、これまでよりも吸着塔の
容積を小さくすることができ、使用する吸着剤の量も少
なくて済むので経済的である。更に本発明では、ゼオラ
イトの細孔表面に担持される修飾炭素の量を調整するこ
とにより、種々のガス成分に対する吸着容量及び吸着速
度が制御された吸着剤とすることもでき、特にPSAプ
ロセス用吸着剤として非常に適している。
【図1】N2 とO2 の吸着容量と平衡吸着圧との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図2】本発明の炭素修飾ゼオライト(実施例1及び
2)と、処理前の原料(比較例1)についての、吸着ア
ンモニアの昇温脱離曲線である。
2)と、処理前の原料(比較例1)についての、吸着ア
ンモニアの昇温脱離曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船田一郎 兵庫県神戸市須磨区友ケ丘7丁目126番地 北須磨団地163 (72)発明者 安岡憲二 京都府綴喜郡田辺町田辺沓脱30
Claims (1)
- 【請求項1】 ゼオライトの細孔表面に、炭素が担持さ
れたものであって、上記炭素が、炭化水素プラズマ処理
により生成した炭化水素種を熱分解することにより生成
されたものであることを特徴とする、炭素修飾ゼオライ
ト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4046229A JPH0685871B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 炭素修飾ゼオライト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4046229A JPH0685871B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 炭素修飾ゼオライト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0679171A true JPH0679171A (ja) | 1994-03-22 |
| JPH0685871B2 JPH0685871B2 (ja) | 1994-11-02 |
Family
ID=12741290
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4046229A Expired - Lifetime JPH0685871B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 炭素修飾ゼオライト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0685871B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014200063A1 (ja) * | 2013-06-12 | 2014-12-18 | 日立化成株式会社 | アルミニウムケイ酸塩複合体、導電材料、リチウムイオン二次電池用導電材料、リチウムイオン二次電池負極形成用組成物、リチウムイオン二次電池正極形成用組成物、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 |
| JP2015017032A (ja) * | 2013-06-12 | 2015-01-29 | 日立化成株式会社 | アルミニウムケイ酸塩複合体 |
| CN119034692A (zh) * | 2024-10-31 | 2024-11-29 | 山东恒昌圣诚化工股份有限公司 | 一种制氧分子筛用沸石分子筛及其制备方法 |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP4046229A patent/JPH0685871B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014200063A1 (ja) * | 2013-06-12 | 2014-12-18 | 日立化成株式会社 | アルミニウムケイ酸塩複合体、導電材料、リチウムイオン二次電池用導電材料、リチウムイオン二次電池負極形成用組成物、リチウムイオン二次電池正極形成用組成物、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 |
| JP2015017032A (ja) * | 2013-06-12 | 2015-01-29 | 日立化成株式会社 | アルミニウムケイ酸塩複合体 |
| CN119034692A (zh) * | 2024-10-31 | 2024-11-29 | 山东恒昌圣诚化工股份有限公司 | 一种制氧分子筛用沸石分子筛及其制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0685871B2 (ja) | 1994-11-02 |
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