JPH067918B2 - 化学反応装置 - Google Patents

化学反応装置

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JPH067918B2
JPH067918B2 JP61214521A JP21452186A JPH067918B2 JP H067918 B2 JPH067918 B2 JP H067918B2 JP 61214521 A JP61214521 A JP 61214521A JP 21452186 A JP21452186 A JP 21452186A JP H067918 B2 JPH067918 B2 JP H067918B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えばバイオテクロノジー、生化学等化学
工業の分野に広く用いられるばかりでなく、微生物を含
む生物化学の研究、あるいは臨床検査など多数の化学反
応試験を行うのに適した化学反応装置に関するもので、
特に毛細管内で化学反応を行うことにより簡易かつ効率
的に反応試験を行うことのできる化学反応装置に関する
ものである。
[従来の技術] 多数のしかも量的には少量の試量を使用して化学反応を
行なう方法および装置には、主として免疫化学反応を用
いる臨床診断の領域において近来おおくの技術の進歩が
ある。そのひとつとして小型のプラスチックなどの球形
ビーズに免疫反応物質を固定化する方法などがある。
また発明者らが既に行なった特開昭61−114731および特
開昭61−114732などがある。上記発明における装置を使
用するときに用いる反応容器は試験管を用い、しかもそ
れを傾斜させて回転させることによって反応時間を著し
く短縮することができるもので従来の技術に比較して多
数の検体を自動的に高速処理する目的に合致したもので
ある。
また免疫反応を行なうにあたって毛細管を使用する技術
および装置もある。たとえば特表昭58−501521に記載さ
れたものがある。しかしながらこの発明による装置は複
数の毛細管を回転台の周囲に垂直に取りつけ、その毛細
管で免疫反応を行なうものである。
この装置によれば、毛細管内では反応が早いので攪拌装
置が不要となり、装置が簡単かつ小型化される利点があ
る。
また免疫反応のごとく試料として主に患者の血液を用い
るものにあっては、一定量の血液から多数の項目の試験
を行なわなければならないため、一項目あたりに使用で
きる血液の量が次第に少なくなっているが、毛細管内で
反応を行う上記のものは旧来のものに比べて試料の量も
少なくて済む長所を有している。
[発明が解決しようとする問題点] 小型のプラスチックビーズを使用する方法はビーズその
ものの表面に免疫反応物質を固定化する操作は大量生産
に適しているが、このビーズを用いて実際に多数の免疫
反応を行なう操作、たとえばビーズを試験管に投入する
操作、ビーズを取り出して洗浄する操作、再びビーズを
試験管に投入して試薬を添加する操作などが繁雑であ
り、それに適した自動化機構も種々のものが考案されて
いるが複雑なメカニズムを採用しなければならないなど
の欠点がある。また反応に要する時間が長いので高速の
多数の検体処理には適さない。
本発明者らの特開昭61−114731および特開昭61−114732
などの発明による装置によればビーズの代わりに内面に
免疫反応物質を固定化した試験管を用い、しかもこれを
傾斜させて回転することによって反応時間を著しく短縮
することができるので、ビーズを使用する方法に比べて
多数の検体を高速自動処理する目的に最も適している。
しかしながら試験管の内面に免疫反応物質を固定化する
操作がビーズの表面を使用する場合に比して著しく繁雑
になり試薬の製造コストが高価となる。すなわち試験管
の場合その中に一定量の免疫反応物質の溶液を注入し一
定時間放置後、内部の液を除去し、洗浄し乾燥する等の
操作を必要とする。これに反しビーズを使用する場合た
んに免疫反応物質の溶液中にビーズを多数投入すれば良
く、つぎの洗浄乾燥などもきわめて容易で大量生産に適
している。すなわちビーズ法は臨床検査を行なう際に使
用者には不便であるが製造は容易である。試験管法は使
用者には便利であるが製造が繁雑であるという逆の関係
にある。
毛細管の内面に免疫反応物質を固定化する操作は試験管
のそれと比べて著しく容易である。すなわちビーズのと
きと同様に免疫反応物質の溶液の中に毛細管をまとめて
縦方向に浸せば溶液は容易に下部から毛細管の中に充満
しこれを一定温度で一定時間放置した後取り出し、洗浄
乾燥すればよい。毛細管の外面にも免疫反応物質は固定
化されるが、この管を使用して免疫反応を行なう場合内
面しか使用しないので反応には全く支障がない。
また、毛細管の場合試験管と比べて直径が小さいので検
体液に対する固定化免疫物質の量比が大となるので反応
が著しく早くなり試験管法のように回転して反応を促進
する必要がない。それゆえ毛細管を使用して大量に確実
にしかも簡易に自動化操作のできる装置が出現すれば、
毛細管そのものも小型であるので機械も小型となり、自
動化により迅速な大量処理が可能となるはずである。
特表昭58−501521に記載された装置は毛細管を用いるも
のであって、毛細管の内面に種々の化学物質を固定化す
る方法そのものは既に公知の事実であるので、免疫反応
を行なうにあたって免疫反応物質を毛細管の内面に固定
化して、これを自動化機械を用いて順次免疫反応を行な
うという組み合わせの方法によるものである。
しかしながら上記公報に記載された上述装置によれば毛
細管は常に垂直に保たれたまま、種々の操作が行なわれ
るので毛細管に入れる試薬液が少しでも多くなると毛細
管内の表面張力が液の重量をささえきれなくなって、管
内から液の一部が流出してしまい正確な化学反応を行な
うことができなくなる。
毛細管がガラス等の撥水性のない材料で作られている場
合、毛細管の下端を水面に接触すると毛管現象によって
水が管内に吸い上げられ上昇してくる。この上昇の高さ
は管の内径に逆比例して高くなり本発明者らの実験によ
れば下表のごとくになる。
上記のごとく毛細管を垂直にしてその毛細管内に液体を
完全に充満して保持できる長さは上表のごとき限界があ
る。それゆえ上記公報に記載された装置において使用で
きる毛細管はきわめて短い物を使用しなければならな
い。
この装置において垂直に設置された毛細管に対する試料
液や試薬液の注入方法は毛細管上部に設けられたカップ
中に保持された液体を底部に設けられた小孔を通じて、
その小孔に毛細管を接触させることにより行なってい
る。
この場合も毛細管が長すぎると毛細管の下方のみに液体
が保持される。また毛細管が短くてもカップに保持され
た液体の量が毛細管の容積より多い場合、液滴は毛細管
下部より落下するか、または液滴として毛細管下部に懸
垂する。このため測定系に投入する液体の量は不正確に
なり、これを防ぐためには別に正確な微量ポンプを用意
しなければならない。それゆえ上記公報において主張す
るような毛細管を微量ポンプの代用として用いるという
簡易性を実現することは困難である。また極端に短い毛
細管を使用しなければならないので、その毛細管を取り
扱う機構は複雑にならざるをえない。また、上述の装置
によれば、毛細管を垂直にして搬送手段である回転台の
周囲に取り付けていたので、その取り付けのために特別
の装置が必要となると共に、取り付け及び取り外しの操
作がはなはだ面倒なものになっていた。本発明者らは毛
細管を使用する場合の上述の利点を真にいかす装置とし
て全く新しい発想による装置を考案した。
この発明は、従来のそのような欠点を解消するものであ
って、攪拌装置を必要としないのはもちろん、試薬等の
計量装置をも必要とせず、簡単な構造でしかも常に一定
量の試薬等が化学反応に供せらて正確な化学反応を行い
得るとともに、毛細管の取り付け及び取り外し等の取り
扱い操作が容易な化学反応装置を提供することを目的と
する。
[問題点を解決するための手段] 上記の問題点を解決するための本発明(第1の発明)に
よる化学反応装置は、複数の毛細管と、これら毛細管を
略水平に保持して搬送する搬送手段と、上記毛細管内に
供給するための試液等を充填して下端にその試液等の液
滴が懸垂されるように上記搬送手段の側部に沿って配置
された試液等収容筒体を含む試液等供給手段とを有し、
上記複数の毛細管が上記搬送手段によって搬送される途
中で各毛細管の一端が上記試液等収容筒体の下端に懸垂
された液滴に触れることによって、毛管現象により試液
等が上記各毛細管内に順次供給されるようにしたことを
特徴とする。
また、本発明に関連する第2の発明は、第1の発明の化
学反応装置に、化学反応の結果を測定する測定手段を付
加したものである。
[作用] 毛細管は、搬送手段によって常にほぼ水平の姿勢を保っ
て搬送され、試液等供給手段の試液等収容筒体の下端に
懸垂された液滴に毛細管の一端が触れることによって、
毛管現象によって試液等が毛細管内に供給される。試液
等は毛細管の端部に触れると毛管現象によって瞬時に毛
細管内に充填される。そして毛細管がほぼ水平に保持さ
れているので、毛細管内の液が重力によって管内から落
下しようとする力よりも、液を管内に留めようとする表
面張力の方が強く、したがって試液等は毛細管の全長に
わたって充填された状態で安定状態となり、毛細管内に
は常に一定量(即ち毛細管の内容積と同量)の試液等が
供給、充填される。
したがって、化学反応に供せられる試液等の量は、定量
ポンプなどを用いることなく常に一定量となり、正確な
化学反応を行うことができる。
また毛細管は水平姿勢を保って搬送手段に保持されて搬
送されるので、例えば毛細管を搬送手段に載せるだけで
も搬送が可能であり、毛細管を搬送手段に保持しあるい
は取り外す装置は極めて簡単なもので適応することがで
きる。
[実施例] 本発明を免疫反応装置に適用した実施例について第1図
ないし第3図にもとづいて説明する。
第1図は、本実施例装置の一部を省略して示す斜視図で
ある。
1は毛細管2を搬送する手段であるベルトコンベアであ
り、このベルトコンベア1は、減速装置付モータ11に
より駆動される駆動軸12と、装置本体に回転自在に支
持された従動軸13とを両端に備え、それら各軸12,
13に各々取着されたプーリ14,15間に例えばポリ
ウレンタン樹脂などの材質よりなる無端の搬送ベルト1
6が平行掛けされている。
上記減速装置付モータ11は、平行掛けされた搬送ベル
ト16の上側が張り側になるように駆動軸12を回転さ
せるものであり、第1図上では駆動軸12を時計方向に
回転させる。また、減速装置付モータ11の回転は、ゆ
るやかな定速回転又はマイクロプロセッサ制御などによ
り間欠的回転を行うものであってもよく、光センサなど
の検知手段によって搬送ベルト16の位置を検出してモ
ータ11の回転を制御するようにしてもよい。
上記搬送ベルト16は、上面が略水平になるように設け
られており、その走行方向と直角の向きに、毛細管2を
保持する溝17が、搬送ベルト16の外周面に一定間隔
で互いに平行になるように形成されている。溝17の数
は使用目的等に合わせて設定できるが、操作性などの点
から30〜200 本位が望ましい。尚、搬送ベルト16とし
てベルトの内周面に凹凸を形成したタイミングベルトを
用いて、凹凸付のプーリと咬み合うようにすれば、搬送
ベルトとプーリ間のすべりが発生せず、搬送ベルト16
の走行速度が、より安定したものとなる。また、溝17
は毛細管2を安定して保持できる形状であれば、ベルト
に多数の櫛歯を立設することにより溝を形成する等どの
ようなものであってもよい。
上記ベルトコンベア1の従動軸13側端部付近の上方に
は、毛細管2を搬送ベルト16に供給するホッパ18が
設けられている。第2図はそのホッパ18付近の断面略
示図である。毛細管2はガラス製又はポリエチレンその
他のプラスチック製であり、例えば内径1〜1.5 mm、全
長5〜8cmの大きさで、両端が開口形成されている。毛
細管2は、ホッパ18に入れられる前に浸漬その他の方
法により内面に抗体など免疫反応物質が付着、固定され
ており、ホッパ18から重力によって落下して、搬送ベ
ルト16の移動に伴って、ベルト上面の各溝17内に一
本ずつ供給されて溝17内に保持され、搬送ベルト16
に載せられて搬送される。
したがって、搬送手段であるベルトコンベア1に毛細管
2を装着するのに特別の装置及び操作等は何ら必要とし
ない。
また、ベルトコンベア1の駆動軸12側端部付近の下方
には処理が終了した毛細管を収納するケース19が設け
られており、全ての処理が終了した毛細管は搬送ベルト
16の右端部から落下して、上記ケース19内に順次収
納される。したがって、毛細管2をベルトコンベア1か
ら取り外すのにも特別の装置及び操作等は何ら必要とし
ない。
3はベルトコンベア1に沿って設けられ、毛細管2内に
被検検体液及び免疫定量薬液などを供給する試薬等供給
手段であり、本実施例において試薬等供給手段3は、各
毛細管2内に順次異なる被検検体液を供給する被検検体
液供給部20、所定時間後に毛細管2内を洗浄して反応
の終った被検検体液を排除する被検検体液洗浄部30、
次に酵素標識抗体液などの免疫定量試薬液を毛細管2内
に供給する酵素標識抗体液供給部40、その所定時間後
に毛細管2内を洗浄して結合しなかった酵素標識抗体液
を排除する試薬洗浄部50、及び酵素基質液を毛細管2
に供給する基質液供給部60が順次搬送ベルト16に沿
って設けられて構成されている。
被検検体液供給部20は例えば上記ベルトコンベア1と
連動して作動する送り装置21に、血液、尿又は唾液な
ど被検検体液が収容された複数の被検検体液収容筒体2
2が装着されたものである。その収容筒体22の下端部
において被検検体液は水滴を形成して懸垂しており、被
検検体液は毛細管2の端部に接触すると毛管現象によっ
て毛細管2内に瞬時に充填される。そして、本発明にお
いては毛細管2が略水平に保持されているので、毛細管
2内の液が重力によって管内から落下しようとする力よ
りも、液を管内に留めようとする表面張力の方が強く、
被検検体液は毛細管2の全長にわたって充填された状態
で安定し、上記収容筒体22の下端に懸垂する被検検体
液の量を毛細管2の内容積より大きくすることにより、
毛細管2内には常に一定量(即ち、毛細管の内容積と同
量)の被検検体液が供給、充填されることになる。
被検検体液洗浄部30については、その断面を略示する
第3図を参照しつつ説明すると、搬送ベルト16の一側
部には、図示されていない吸引器に接続された吸引管3
1が、毛細管2に接触しないように接近して設けられて
いる。このように非接触にすることにより、毛細管に不
純物等が付着せず、正確な反応が得られる。搬送ベルト
16の他側部には、洗浄液が収容された洗浄液収容筒体
32が設けられ、その収容筒体32の下端部において洗
浄液が水滴を形成しており、その水滴に毛細管2の端部
が接触すると毛管現象によって洗浄液が毛細管2内に充
填される。
上記吸引器は例えばマイクロプロセッサなどにより制御
されて、ベルトコンベア1の動きに連動して作動し、毛
細管2内に被検検体液収容筒体22を介して被検検体液
が充填された後、一定時間経過後、(例えば10分後)に
その液を吸引排除し、さらに洗浄液を毛細管2内を通じ
て一定時間連続的に又は間欠的に吸引して毛細管2内を
洗浄する。
酵素標識抗体液供給部40には、上記洗浄液収容筒体3
2と同様の酵素標識抗体液収容筒体42が搬送ベルト1
6の一側部に設けられ、洗浄された後の毛細管2内に酵
素標識抗体液が毛管現象によって充填される。そして酵
素標識抗体液が毛細管2の全長にわたって充填された状
態で安定状態となり、毛細管2内には常に一定量(即ち
毛細管の内容積と同量)の酵素標識抗体液が供給、充填
される。
試薬洗浄部50は上記被検検体液洗浄部30と同じ構造
であり、毛細管2内に酵素標識抗体液収容筒体42を介
して酵素標識抗体液が充填された後、一定時間経過後に
管内の液が吸引排除され毛細管2内が洗浄される。
また、基質液供給部60は上記酵素標識抗体液供給部4
0と同様の構造により毛細管2内に酵素基質液を充填す
るものであり、この場合にも毛細管2内には常に一定量
(即ち毛細管の内容積と同量)の酵素基質液が供給、充
填される。
7はベルトコンベアの右端側近傍において、搬送ベルト
16を覆うように設けられ、毛細管2内の反応液の光学
的濃度を測定する測定手段である。この測定手段は例え
ば分光光度計や蛍光光度計などが使用可能である。そし
て反応液の光学濃度から被検検体液中の抗原濃度がマイ
クロコンピュータなどにより演算される。72はその結
果をデジタル表示する表示器である。
反応液の光学濃度を測定するにあたり、例えば第4図に
示されるごとく、出射端部を細く形成した光ファイバ7
1を毛細管2の端部内に挿入して光を出射し、毛細管2
内を全長に沿って通過した光を検出するようにしてもよ
い。このように光ファイバ出射端部を毛細管の端部内に
入れて光を出射すると、出射光が全て毛細管の内周壁で
反射されながら通過し、毛細管の素材内部を通過するよ
うな余分な光が混入しないので正確な測定を行うことが
できる。また、第11図に示されるごとく、検出光が、
搬送ベルト16上に水平に保持された毛細管2を垂直に
通過するようにしてもよい。
次に、CEA(カルチノ エンブリオニック アンチゲ
ン)の酵素免疫測定法により、被検検体液中のCEA濃
度を測定する場合を例にとって、上記実施例の動作につ
いて説明する。
毛細管に付着させておく免疫反応物質として抗CEA抗
体、酵素標識抗体として酵素標識抗CEA抗体、基質と
して過酸化水素、発色剤としてオルトフェニレンジアミ
ン、標識酵素としてはパーオキシダーゼを用いた。
毛細管2は内面に抗CEA抗体を付着させてホッパ18
内に多数入れておく。また、各被検検体液収容筒体22
に各々被検検体液を入れて、被検検体液供給部20の送
り装置21に装着しておく。
ベルトコンベア1を作動させると、搬送ベルト16の移
動に伴ってホッパ18から毛細管2が落下して、毛細管
2はベルトの溝17内に一本ずつ略水平に、かつ互いに
平行に保持され、搬送ベルト16に載せられて搬送され
る。
そして、被検検体液供給部20で毛細管2内に被検検体
液が充填されて免疫反応が行われ、液中に含まれるCE
Aが毛細管2内に付着された抗CEA抗体に結合され
る。
搬送ベルト16はゆっくりと移動し、その間毛細管2内
では免疫反応が進み、被検検体液充填から所定時間経過
後(例えば10分後)に、被検検体液洗浄部30において
毛細管2内が洗浄され、抗CEA抗体と結合したCEA
以外の液が全て排出される。
次いで、酵素標識抗体液供給部40において、毛細管2
内に酵素標識抗CEA抗体が充填され、管内に固定され
ているCEAを介していわゆるサンドイッチ式に酵素標
識CEA抗体が管内に固定される。そしてその所定時間
経過後(例えば10分後)に、酵素標識抗体液洗浄部50
において毛細管2内が洗浄され、管内に固定されなかっ
た酵素標識抗体液が全て排出される。
続いて酵素基質液供給部60において、過酸化水素水と
オルトフェニレンジアミンの混合液が毛細管2内に充填
され、管内に固定された酵素標識抗体の酵素(パーオキ
シダーゼ)によって過酸化水素から分解された酸素がオ
ルトフェニレンジアミンと反応して液が発色する。
以上の反応工程中において、毛細管2は常にほぼ水平の
姿勢を保っているので搬送ベルトの溝17内に安定して
保持されており、また、管内に各種の試薬等が充填され
たときはその試薬等が毛管現象によって管内全長にわた
って充填保持され、しかも管内からこぼれない。したが
って反応に用いられる試薬等の量は常に毛細管の内容積
と同量となり、計量装置類を全く設けることなく正確な
反応をさせることができる。
尚、管内液が発色した毛細管2は、所定時間経過後(例
えば10分後)に測定手段7に到達し、反応の結果が比色
計などの読みによって読み取られ、その値がマイクロコ
ンピュータ等で演算されて例えば表示器72にデジタル
表示される。
そして、全ての処理が終了した毛細管2は搬送ベルト1
6の右端部から落下してケース19内に順次収納され
る。
さらにAFP(α−フェトプロティン)の酵素免疫測定
法により、被検検体液中AFP濃度を測定する場合を例
にとって、上記実施例の動作について説明する。
毛細管に付着させておく免疫反応物質として抗AFP抗
体、酵素標識抗体として酵素標識抗AFD抗体、酵素基
質として過酸化水素、発色剤としてオルトフェニレンジ
アミン、標識酵素としてはパーオキシダーゼを用いた。
毛細管2は内面に抗AFP抗体を付着させて、さらに酵
素標識抗体を内面にコーティングして凍結乾燥し、ホッ
パ18内に多数入れておく。また、各被検検体液収容筒
体22に各々被検検体液を入れて、被検検体液供給部2
0の送り装置21に装着しておく。
ベルトコンベア1を作動させると、搬送ベルト16の移
動に伴ってホッパ18から毛細管2が落下して、毛細管
2はベルトの溝17内に一本ずつ略水平に、かつ互いに
平行に保持され、搬送ベルト16に載せられて搬送され
る。
そして、被検検体液供給部20で毛細管2内に被検検体
液が充填されて免疫反応が行なわれる。
搬送ベルト16はゆっくりと移動し、その間毛細管2内
では内面に付着させた抗AFP抗体と被検検体液中に存
在するAFPとの反応、さらには内面に付着させた抗A
FD抗体と反応したAFPと酵素標識抗AFP抗体との
免疫反応が進み、被検検体液充填から所定時間経過後
(例えば15分後)に、試薬洗浄部50において毛細管
2内が洗浄され内面に付着した抗AFP抗体と結合した
AFPおよびこのAFPを介して結合した酵素標識抗A
FP抗体以外の反応にあずからなかった液が全て排出さ
れる。
ここまでの反応が一度に行なわれるので被検検体洗浄部
30および酵素標識抗体液供給部40は停止したままと
なる。
続いて酵素基質液供給部60において、過酸化水素水と
オルトフェニレンジアミンの混合液が毛細管2内に充填
され、管内に固定された酵素標識抗体の酵素(パーオキ
シダーゼ)によって過酸化水素から分解された酵素がオ
ルトフェニレンジアミンと反応して液が発色する。
次に管内液が発色した毛細管2は、所定時間経過後(例
えば10分後)に測定手段7に到達し、反応の結果が比
色計などによって読み取られ、その値がマイクロコンピ
ュータ等で演算されて例えば表示器72にデジタル表示
される。
そして全ての処理が終了した毛細管2は搬送ベルト16
の右端部から落下してケース19内に順次収納される。
第5図及び第6図は搬送手段であるベルトコンベアの形
状を変えた例を示しており、反応液の光学的濃度を測定
手段7において測定する際に、測定用光線を装置の垂直
方向(Y方向)に発射する場合などには、第5図に示さ
れるように搬送ベルト116の溝117の底部に測定用
光線が通過するための孔118を穿設し、あるいは第6
図に示されるように、間隔をあけて平行に設けられた一
対の搬送ベルト216に毛細管2を載せて、そのベルト
間を測定用光線が通過するようにしてもよい。
尚、上記実施例においては毛細管を一本ずつ独立して供
給したが、第7図に示されるように複数の毛細管2を平
行に並べて、例えば紙又はプラスチック製のシート4等
に接着その他の手段で装着、連結してもよい。このよう
にすると、各種の表示や記録をシート4の裏面に記載す
ることができて実用上も便利である。5は測定用光線が
通過するように穿設された孔である。
また、上記実施例においては搬送手段としてベルトコン
ベアを用いたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、第8図に示されるように、例えば搬送手段を回転す
るドーナツ状の円盤301で形成し、その上面に溝31
7を放射状に形成してそこに毛細管を載せてもよい。こ
の場合にも、毛細管2は等間隔(即ち等角度)で搬送手
段に保持されるのが、各種制御にとって都合がよく、第
7図の場合と同様に、予め複数本の毛細管をシートに放
射状に装着しておいてもよい。また、本発明の化学反応
装置は、例えば第9図及び第10図に示されるように、
周部に溝417が形成されて水平軸中心に回転する円形
の回転体401の溝417に、毛細管2を保持して搬送
する等、他の種々の形式による搬送装置を用いてもよ
い。
また、上記実施例は本発明を免疫反応装置に適用したも
のを示したが、本発明は[産業上の利用分野]に記載し
たごとく、他の種々の化学反応装置に適用されるものを
含むものである。
[発明の効果] 本発明の化学反応装置によれば、毛細管を水平に保持し
て搬送する途中で、各毛細管の一端が試液等収容筒体の
下端に懸垂された試液等の液滴に触れることによって、
毛管現象により試液等が各毛細管内に順次供給されるよ
うにしたので、搬送手段によって毛細管を搬送する運動
を行うだけの極めてシンプルな構造で各毛細管内に試液
等を供給することができ、しかも、毛細管内に供給、充
填されて反応に供せられる試液等の量が常に一定とな
り、計量装置類を全く用いることなく極めて正確な化学
反応を行うことができる。したがって、装置が簡素化さ
れて製造コストも低価となり、また誰にでも使い易くメ
インテナンスなども容易なものとなり、さらに、毛細管
を搬送手段に保持しあるいは取り外す装置が極めて簡単
なもので済むので、その操作も容易で使い易いものが得
られる等の効果を有し、自動的に化学反応を行うのに適
しかつ簡便で使い易い化学反応装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例装置の一部を省略して示す斜
視図、第2図はその装置のホッパ付近の断面略示図、第
3図はその被検検体液洗浄部の断面図、第4図は測定手
段に用いられる光出射部の一例の略示図、第5図及び第
6図はベルトコンベアの異なる形状の例を示す部分斜視
図、第7図は複数の毛細管を連結した状態を示す斜視
図、第8図は搬送手段の他の実施例を示す部分斜視図、
第9図は搬送手段のさらに異なる実施例の正面図、第1
0図はその平面図、第11図は測定手段に用いられる光
出射部の他の一例の略示図であり(a)は正面断面図、
(b)はその側面断面図である。 1…ベルトコンベア(搬送手段)、2…毛細管、3…試
薬等供給手段、7…測定手段、16…搬送ベルト、17
…溝、20…被検検体液供給部、30…被検検体液洗浄
部、40…酵素抗体液供給部、50…試薬洗浄部、60
…基質液供給部、116…搬送ベルト、117…溝、2
16…搬送ベルト、301…円盤、317…溝、401
…回転体、417…溝。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の毛細管と、これら毛細管を略水平に
    保持して搬送する搬送手段と、上記毛細管内に供給する
    ための試液等を充填して下端にその試液等の液滴が懸垂
    されるように上記搬送手段の側部に沿って配置された試
    液等収容筒体を含む試液等供給手段とを有し、上記複数
    の毛細管が上記搬送手段によって搬送される途中で各毛
    細管の一端が上記試液等収容筒体の下端に懸垂された液
    滴に触れることによって、毛管現象により試液等が上記
    各毛細管内に順次供給されるようにしたことを特徴とす
    る化学反応装置。
  2. 【請求項2】上記複数の毛細管が互いに平行に上記搬送
    手段に保持されている特許請求の範囲第1項記載の化学
    反応装置。
  3. 【請求項3】上記複数の毛細管が放射状に上記搬送手段
    に保持されている特許請求の範囲第1項記載の化学反応
    装置。
  4. 【請求項4】上記複数の毛細管が一定間隔で上記搬送手
    段に保持されている特許請求の範囲第2項又は第3項記
    載の化学反応装置。
  5. 【請求項5】上記毛細管が、予め複数本連結されている
    特許請求の範囲第4項記載の化学反応装置。
  6. 【請求項6】上記搬送手段がベルトコンベアであり、そ
    のベルトに毛細管を保持する溝が形成されている特許請
    求の範囲第1項ないし第5項のいずれかの項に記載の化
    学反応装置。
  7. 【請求項7】上記搬送手段が、周部に溝が形成された円
    形の回転体であり、その溝に毛細管が保持されて搬送さ
    れる特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかの項
    に記載の化学反応装置。
  8. 【請求項8】上記試液等収容筒体の下端に懸垂される液
    滴の量が、上記毛細管の内容積より大きい特許請求の範
    囲第1項ないし第7項のいずれかの項に記載の化学反応
    装置。
  9. 【請求項9】上記試液等供給手段が、毛細管内に供給さ
    れた試液等を排出して毛細管内を洗浄する洗浄手段を含
    んでいる特許請求の範囲第1項ないし第8項のいずれか
    の項に記載の化学反応装置。
  10. 【請求項10】上記洗浄手段が、毛細管に接触すること
    なく毛細管内の試液等を吸引排出する吸引手段を含んで
    いる特許請求の範囲第9項記載の化学反応装置。
  11. 【請求項11】上記洗浄手段における吸引手段が設置さ
    れた毛細管の反対側に、洗浄液供給手段を含んでいる特
    許請求の範囲第9項または第10項記載の化学反応装置。
  12. 【請求項12】上記毛細管の内面に予め免疫反応物質が
    付着され、上記試液等供給手段が検体と試液とを所定の
    時間間隔で毛細管内に供給する特許請求の範囲第1項な
    いし第11項のいずれかの項に記載の化学反応装置。
  13. 【請求項13】複数の毛細管と、これら毛細管を略水平
    に保持して搬送する搬送手段と、上記毛細管内に供給す
    るための試液等を充填して下端にその試液等の液滴が懸
    垂されるように上記搬送手段の側部に沿って配置された
    試液等収容筒体を含む試液等供給手段とを設けて、上記
    複数の毛細管が上記搬送手段によって搬送される途中で
    各毛細管の一端が上記試液等収容筒体の下端に懸垂され
    た液滴に触れることによって、毛管現象により試液等が
    上記各毛細管内に順次供給されるようにすると共に、さ
    らに毛細管中での化学反応の結果を測定する測定手段を
    設けたことを特徴とする化学反応装置。
  14. 【請求項14】上記測定手段が、毛細管内の反応液の光
    学的濃度を測定する光学的濃度測定手段を含んでいる特
    許請求の範囲第13項に記載の化学反応装置。
  15. 【請求項15】上記光学的濃度測定手段が、出射端部が
    細く形成されて毛細管の端部内に挿入された光学ファイ
    バを有し、その光ファイバから出射されて毛細管内を全
    長に沿って通過又は散乱した光を検出する特許請求の範
    囲第14項記載の化学反応装置。
  16. 【請求項16】上記光学的濃度測定手段が、測定用の光
    線が毛細管に垂直方向に横断した透過光又はその際散乱
    した光を検出する特許請求の範囲第14項記載の化学反応
    装置。
  17. 【請求項17】上記毛細管の内面に予め免疫反応物質が
    付着され、上記試液等供給手段が検体と試液とを所定の
    時間間隔で毛細管内に供給する特許請求の範囲第13項な
    いし第16項のいずれかの項に記載の化学反応装置。
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