JPH067925B2 - 中間留分生成用水素化分解触媒 - Google Patents

中間留分生成用水素化分解触媒

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JPH067925B2
JPH067925B2 JP62102167A JP10216787A JPH067925B2 JP H067925 B2 JPH067925 B2 JP H067925B2 JP 62102167 A JP62102167 A JP 62102167A JP 10216787 A JP10216787 A JP 10216787A JP H067925 B2 JPH067925 B2 JP H067925B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は炭化水素の接触転化技術に適用される。この発
明は水素化分解プロセスに使用するための新規な触媒に
関する。さらに詳しくは、本発明は水素化分解条件下に
重質ガスオイル等から中間留分を生成する水素化分解プ
ロセスに使用して、優れた活性と選択性と不活性化に対
する耐久性を発揮する水素化分解触媒に関する。
今日多くの製油所では、重質ガスオイルなどの原料を水
素化分解してジェット燃料やディーゼル燃料のような中
間留分生成物が生成されている。この供給原料は通常約
650〜1050゜F(343〜566℃)の範囲に沸点がある。水素化
分解生成物は、昇温昇圧の条件下及び水素の存在下に重
質油を適当な水素化分解触媒と接触させることによって
得ることができる。こうして得られる中間留分生成物
は、約300〜700゜F(149〜371℃)の範囲に沸点を有す
る。今日の製油所の関心は水素化分解によって中間留分
生成物の収量を増大させることにある。中間留分生成物
の収量は、水素化分解に使用する触媒の性能を改善する
ことにより増大させることができる。
活性、選択性及び安定性は、水素化分解触媒を評価する
うえで主要な三つの触媒性能である。触媒活性は同一の
供給原料を使用し、他の水素化分解条件を一定にして、
特定な沸点を有する生成物への転化率を一定に保持する
のに必要な温度を対比することで評価される。ある触媒
についてこの温度が低ければ低い程、その触媒は活性が
高い。水素化分解触媒の選択性は、所望生成物の収量で
評価される。安定性は与えられた炭化水素原料を処理す
る場合、触媒がその活性と選択性をどれほど長い時間維
持できるかで評価される。安定性は一般に与えられた転
化率を維持するために1日当たり必要な温度の変化量で
測定される。
水素化分解触媒の最終目標は、できるだけ高い活性と選
択性と安定性を備えた触媒を提供することにある。水素
化分解プロセスで使用される触媒は、通常第VIII族金属
成分と第VIB族金属成分(例えば、クロム、モリブデン
及びタングステン)を含有し、これの金属成分は担体物
質を親密な混合状態にある。触媒の活性、選択性及び安
定性は、担体が相違すると大幅に変化する。水素化分解
技術で知られている担体物質には、無定型シリカアルミ
ナ、アルミナ等のような耐熱性の多孔性無機酸化物と、
ゼオライト−Yのような結晶性アルミノシリケートゼオ
ライトが包含される。一般に、耐熱性酸化物からなる担
体物質は比較的活性が低いけれども選択性が高く、一方
ゼオライトからなる担体物質は通常活性が高いが、選択
性が低い。
それ故、本発明は炭化水素の水素化分解に対して優れた
触媒性能を有する水素化分解触媒を提供するものであ
る。すなわち、本発明の目的は、従来触媒に比較して優
れた活性と選択性と安定性を備えた水素化分解用触媒を
提供することにある。さらに、本発明の目的は、重質ガ
スオイルを中間留分生成物に転化するうえで優れた触媒
性能を発揮する水素化分解触媒を提供することにある。
さらにまた、本発明の目的は、水素化分解プロセスに有
用な担体物質を提供することにある。そして、重質ガス
オイルを中間留分生成物に転化するのに好適な水素化分
解プロセスを提供することも本発明の目的の一つであ
る。本発明のその他の目的や本発明の利点は以下に記載
するところから明らかになろう。
[発明の背景] ゼオライトを無機酸化物マトリックスに分散させた分解
触媒は、数多くの特許に記載されている。
米国特許第4419271号は中間留分を生成するために使用
する水素化分解触媒として、結晶性アルミノシリケート
ゼオライトを含有し、アルミマトリックスにシリカ−ア
ルミナを分散させた担体に、1種もしくはそれ以上の水
素化成分を担持させた触媒を記載する。この特許は分解
活性を有する1種もしくはそれ以上の結晶性アルミノシ
リケートをダブルマトリックスに分散できることを教え
ているが、しかし、ゼオライトの特定な混合物について
は開示していない。
米国特許第4287048号は、超安定Y型ゼオライトとモル
デナイトのような小細孔の結晶性ゼオライトを、無機酸
化物マトリックスに分散させた水素化分解触媒を記載す
る。
米国特許第4137152号はフォージャサイトとモルデナイ
トの混合物を利用する分解プロセスを記載する。
米国特許第3894934号は普通のマトリックスに分散させ
た大細孔のゼオライトと、ゼオライト−ZSM−5のよ
うな小細孔のゼオライトを利用する炭化水素の接触分解
を記載する。
米国特許第3804747号はゼオライトXとYの混合物を利
用する炭化水素転化プロセスを記載する。
米国特許第3758403号はゼオライトYのような大細孔の
ゼオライトと、ZSM−5のような小細孔のゼオライト
をシリカ系マトリックスに分散させた接触分解組成物を
記載する。このマトリックスはシリカ−アルミナまたは
アルミナのように活性を有するものでも、不活性なもの
での差支えない。ZSM−5のようなゼオライトの使用
はオクタン価が高い燃料を与える。
米国特許第3769202号は2種類のゼオライトを含有する
触媒を記載し、そのゼオライトの一方は8オングストロ
ームより大きい細孔径を有し、他方は7オングストロー
ムより小さい細孔径を有する。これらのゼオライトはシ
リカ−アルミナのような無機酸化物マトリックスに混合
される。この触媒は炭化水素の分解及び水素化分解に適
している。
米国特許第3925195号は稀土類水素交換Y型ゼオライト
と、水素又は遷移金属交換モルデナイト、カルシウム交
換A型ゼオライト又は水素交換エリオナイトと、無定型
マトリックスの混合物からなる触媒を利用する分解プロ
セスを記載する。
米国特許第3764520号は細孔径が6〜15オングストロー
ムの範囲にあるゼオライトと、細孔径が6オングストロ
ームより小さいゼオライトを無機酸化物担体に組合せた
触媒を記載する。この触媒は炭化水素の転化プロセスに
使用して高い選択性を示す。
米国特許第4477336号は24.6±0.1オングストロームの単
位格子寸法を有する脱アルミナされていないYゼオライ
トと、24.4オングストロームより小さい脱アルミナされ
たYゼオライトの混合物を含有する分解触媒組成物を記
載する。
[発明の概要] 本発明によれば、第1のY型結晶性アルミノシリケート
ゼオライト成分と、第2のY型結晶性アルミノシリケー
トゼオライト成分が耐熱性無機酸化物マトリックスに親
密に混合され、前記第1及び第2のゼオライトが約24.2
0〜24.35オングストロームの範囲の平均単位格子寸法を
有し、第1及び第2のゼオライトの平均単位格子寸法の
差が少なくとも0.1オングストロームである触媒組成物
が提供される。
他の具体例では、本発明は水素化成分と、第1のY型結
晶性アルミノシリケート成分と、第2のY型結晶性アル
ミノシリケート成分が耐熱性無機酸化物マトリックスに
親密に混合され、前記第1及び第2のゼオライトが約2
4.20〜24.35オングストロームの範囲の平均単位格子寸
法を有し、第1及び第2のゼオライトの平均単位格子寸
法の差が少なくとも0.1オングストロームである水素化
分解触媒組成物を提供する。
さらに本発明は上記触媒組成物のいずれかを使用して、
沸点700゜F(371℃)以下の中間留分を生成するための接
触水素化分解プロセスを提供する。
[発明の詳述] 本発明の触媒組成物は、無機マトリックスとの組合せで
少なくとも二つのY型ゼオライト成分を含有する。
ゼオライト系触媒は天然又は合成のゼオライトから製造
できることを従来技術は教えており、またこれが炭化水
素の転化に使用できることを教えている。公知のゼオラ
イトにはフォージャサイト、モルデナイト、エリオナイ
ト及びチャバザイト等の天然ゼオライトや、ゼオライト
A,L,S,T,X及びY等の合成ゼオライトが包含さ
れる。一般に、ゼオライトは結晶構造を有する金属アル
ミノシリケートで、各結晶内には比較的大きい吸着領域
が存在する。基本的には、ゼオライトはSiOとAl
のテトラヘドラの三次元骨格を有し、テトラヘドラ
は共有酸素原子により架橋されている。アルミニウムを
含むテトラヘドラのイオン原子価は、結晶内に例えば金
属イオン、アンモニウムイオン、アミンコンプレックス
又は水素イオン等のカチオンを含有することでバランス
される。細孔内の空所は水又は他の被吸着性分子で占め
られることができる。通常、結晶性ゼオライトは炭化水
素の接触分解に普通活性のないアルカリ金属型で産出又
は合成される。
本発明は分解活性を有するゼオライト成分を使用する。
分解活性を有するゼオライトを得るために、アルカリ金
属は多価の金属を含有するカチオン、水素イオン又は水
素イオン前駆体(すなわちアンモニウムイオン)通常置
換される。このカチオン交換は一般に当業界で公知のイ
オン交換で行なわれ、ナトリウム型又は他のアルカリ金
属型ゼオライトは、水素イオン、アンモニウムイオン、
稀土類イオン又は他の適当なカチオンを含有する水溶液
と接触せしめられる。ナトリウムイオンの一部でも交換
すれば、分解活性を有するゼオライトが得られるが、ア
ルカリ金属含量をアルカリ金属酸化物に換算して5wt%
以下、好ましくは1wt%以下、さらに好ましくは0.5wt%
以下に低下させると、実質的な分解活性を有する物質を
得ることができる。
Y型ゼオライトは米国特許第3130007号に記載されてい
るので、本発明ではこれを参考文献とする。ゼオライト
Yの結晶は基本的に共有酸素原子で架橋されたSiO
とAlOのテトラヘドロンの三次元骨格にある。アル
ミニウムを含むテトラヘドロンのイオン原子価は、アル
ミノシリケート骨格内に存在するアルカリ金属イオンの
ようなカチオンでバランスされている。骨格内の空所は
水分子で占められている。
ゼオライトYの化学式は酸化物のモル数で次のように表
示される。
0.9±0.2NaO:Al: wSiO:xHO ここでwは3より大きく約6までの値、xは約9までの
値である。
本発明で使用するY型ゼオライトは公知の技術で改質す
ることができる。好ましいのは500℃以上の温度で水熱
処理したY型ゼオライトである。水熱処理は1984年4月
2日の発行番号7のケミストリ−アンド−インダストリ
ーにあるDwyer,Jの『ゼオライト構造、組成と触媒』に
記載されており、本発明はこれを参考文献とする。
使用するY型ゼオライトの種類にかかわりなく、それぞ
れのゼオライト成分の単位格子寸法は約24.20〜24.35オ
ングストロームの範囲になければならない。好ましい具
体例では、本発明の組成物は24.20〜24.35オングストロ
ームの範囲の単位格子寸法を有する第1及び第2のゼオ
ライト成分を含有する。二つのゼオライト成分の平均単
位格子寸法の差は、少なくとも0.1オングストロームで
ある。第1ゼオライト成分対第2ゼオライト成分の重量
比は、約0.1〜10:1、好ましくは0.1:0.1である。第
1ゼオライト成分は約1.0〜20.0wt%の量で、好ましくは
5.0wt%の量で存在する。第2ゼオライト成分は約1.0〜2
0.0wt%の量で、好ましくは5.0wt%の量で存在する。
触媒組成物は耐熱性無機酸化物マトリックスを含有す
る。その含有量は2〜98wt%、好ましくは5〜98wt%の範
囲にある。マトリックスはアルミナ、マグネシア、ジル
コニア等及びこれらの混合物のような公知の耐熱性無機
酸化物からなる。
好ましいマトリックスはシリカ−アルミナ又はアルミナ
である。最も好ましいマトリックスはシリカ−アルミナ
の量がマトリックスの5〜98wt%の範囲にあり、全シリ
カ含量が約1〜75wt%であるシリカ−アルミナとアルミ
ナの混合物である。
シリカ−アルミナマトリックスは好ましくはシリカとア
ルミナの複合体である。特定な例として、満足できるマ
トリックス物質は、等モル量のシリカとアルミナを含有
するか、63wt%のシリカを含有する。一般に、マトリッ
クスは約10〜90wt%のアルミナを含有する。このマトリ
ックスは従来技術で良く知られた多くの手法のいずれに
よっても調製することができる。そのような手法には、
天然のクレー、砂又は土の酸処理、ヒドロゾルからの共
沈澱又は逐次沈澱が包含される。これらの手法は、ホッ
トオイル熟成、スチーミング、乾燥、酸化、還元、焼成
等の1種又はそれ以上の活性化処理としばしば組合され
る。表面積、細孔直径及び細孔容積で普通規定されるマ
トリックス又は担体の細孔構造は、ヒドロゾル及び/又
はヒドロゲルを調節された酸性又は塩基性条件の下、環
境温度又は昇温下に熟成する等の適当な手段で、あるい
は担体を臨界的なpHでゲル化させるとか、担体を各種の
無機又は有機の試薬で処理するとかの手段で、特定な範
囲に発現される。本発明の方法で使用するのに適当なマ
トリックスは、約200〜400m2/gの表面積と、約20〜約
300オングストロームの細孔直径と、約0.10〜約0.80ml
/gの細孔容積と、約0.50〜約0.90g/ccの見掛け嵩密
度を有している。
アルミナマトリックスは各種の含水アルミニウム酸化物
のいずれでもよく、ベーマイト構造のα−アルミナ−水
和物、ジプサイト構造のα−アルミナ三水和物、バイヤ
ライト構造のβ−アルミナ三水和物等のようなアルミナ
ゲルのいずれでも差支えない。特に好ましいアルミナは
チグラーアルミナと呼ばれるものであって、このアルミ
ナは米国特許第3852190号及び米国特許第4012313号に於
いて、チグラーの米国特許第2892858号に記載されたチ
グラー高級アルコールの合成反応の副生成物として特徴
付けられている。好ましいアルミナは現在、コンチネン
タル・オイル・カンパニーのコノコ・ケミカル・ディビ
ジョンから商品名『カタパル』として入手できる。この
物質は極めて純度の高いα−アルミナ−水和物(ベーマ
イト)であって、高温で焼成すると高純度γ−アルミナ
に変化する。
本発明の触媒の正確な物理的及び/又は化学的特性は、
本発明の範囲を限定するものではないことに留意すべき
である。例えば、本発明の触媒はピル、ペレット、顆
粒、破砕片、球、その他様々な形状で、反応帯域内に固
定床として充填され、供給原料は液相、気相又は気−液
混合相で固定床を上昇流又は下降流で通過することがで
きる。さらにまた、炭化水素供給原料と触媒が向流的に
並流的に通過する移動床反応帯域に適するような形状に
触媒を調製することも可能であり、あるいは供給原料が
微細な触媒の攪乱床内を上向きに通過する流動プロセス
や触媒が供給原料に懸濁され、その懸濁混合物が反応帯
域に運ばれる懸濁プロセスに適する形状に触媒を調製す
ることもできる。上記のプロセスでは反応生成物が触媒
から分離されて大気圧に戻され、所望の成分を回収する
ために分留される。水素と未反応物質は所望によりリサ
イクルされる。
触媒粒子は周知のオイルドロップ法及び押出し法を含む
当業界で公知の如何なる方法によっても調製することが
できる。オイルドロップ法の場合、まず選択されたゼオ
ライト粉末が適当なゾルに懸濁される。活性金属成分も
このゾルに添加される。次いでこのゾル混合物は昇温下
に保持されたオイルバスを液滴として供給され、ゾルの
液滴がゲル化粒子になるまでオイルバス中に保持され
る。その後、球形粒子はオイルバスから取出され、懸濁
媒体中で昇温下に適当な時間熟成される。しかる後、球
形粒子は乾燥され、焼成される。もし、アルミナ又はシ
リカ−アルミナの酸化物マトリックスが所望ならば、オ
イルドロップ法はそれぞれ米国特許第2620314号及び同
第3003972号の方法に従うことができるので、本発明で
はこれらの米国特許を参考文献とする。
本発明の触媒組成物を調製する第2の好ましい方法は、
選択されたゼオライトとアルミナと無定型シリカ−アル
ミナを混練する方法である。混合に先立ち、各成分は好
ましくは粉末状に粉砕される。活性金属成分も混合物に
添加することができる。混練後、円形開口のような適当
な開口を有するダイから押出され、円筒形の押出し成形
物を得る。押出し成形物は1/2〜1/4インチの長さにカッ
トされ、乾燥され、次いで昇温下公知の条件で焼成され
る。
オイルドロップ又は押出し操作前又は操作中に混合する
のとは別に、選択されたゼオライトと耐熱性無機酸化物
質とを成形してから、水素化成分を含浸によって触媒に
導入し、乾燥、焼成することもできる。水素化成分の導
入は、蒸発法、浸漬法、真空含浸法等の当業界で公知の
方法のいずれでも実施できる。一般に、乾燥、焼成され
た粒子は、所望の水素化成分を溶解して含有する1種も
しくはそれ以上の溶液と接触される。適当な接触時間が
経過後、組成物粒子は乾燥され、焼成されて最終触媒粒
子が調製される。
本発明の水素化成分は、第VIB族及び第VIII族金属なら
びにその化合物から選択される触媒活性成分である。一
般に、最終触媒に存在する触媒活性成分の量は、これと
合体されている上記した他の成分に比較して少量であ
る。第VIII族成分は元素基準換算で最終触媒組成物の約
0.1〜約20wt%、好ましくは約1〜約15wt%を占めるの
が一般的である。第VIB族成分は元素基準換算で最終触
媒組成物の約0.05〜約15wt%、好ましくは約0.5〜約1
2wt%を占める。そうした水素化成分にはモリブデン、タ
ングステン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、白金、
パラジウム、イリジウム、オスミウム、ロジウム、ルテ
ニウム及びこれらの混合物等の金属成分が含まれる。
所望する場合には、リン成分を触媒に導入することがで
きる。リンの導入は粒子成形前に担体物質をリン含有化
合物と混合するか、あるいは含浸溶液にリン酸を含ませ
ることで行うことができる。通常リンはP2O5換算で
1〜50wt%、好ましくは3〜25wt%の範囲で触媒に存在す
る。
さらに触媒にはボロンを存在させることができる。ボロ
ンは上記の方法のいずれかによって元素状でも、化合物
の形でも組成物に導入することができる。すなわち、ボ
ロンは粒子の成形中に導入することができ、あるいはホ
ウ酸として含浸溶液に存在させることができる。さらに
ボロンは選択されたゼオライトの一方又は両方の骨格内
に導入することもできる。後者の場合、Y型ゼオライト
の改質が起り、シリカ−アルミナ−ボロン−ゼオライト
が形成される。
空気中で焼成した触媒は、水素化成分が酸化物の形で存
在しているものと考えられるが、所望ならば硫化水素を
含む還元雰囲気に触媒を昇温下に接触させることによ
り、水素化成分を硫化物の形に転化することができる。
触媒は使用状態で硫黄含有供給原料に接触させて硫化で
きる外、焼成後直ちに組成物を還元雰囲気にさらすこと
により、供給原料との接触前に硫化することもできる。
上記してきた触媒は炭化水素原料を比較的平均沸点が低
く、平均分子量も低い有用な生成物に変換する水素化分
解にとくに有用である。殊に、上記の触媒は約300〜700
゜F(149〜371℃)の範囲に沸点を有する中間留分の製造
に有用である。また、上記触媒は炭化水素の水素化脱窒
素及び水素化脱水素のような水素化反応にも有効であ
る。処理可能な典型的な供給原料には、すべての鉱油、
合成油及びその留分が包含される。従って、直留ガスオ
イル、真空ガスオイル、常圧残油、脱瀝減圧残油、コー
カー留分及び接触クラッカー留分のような供給原料が、
本発明の触媒で処理可能である。好ましい供給原料には
ほぼ50wt%以上が700゜F(371℃)以上の沸点を有するガ
スオイルが含まれる。
反応条件は水素化分解プロセスで慣用されている反応条
件である。反応温度は200〜1500゜F(93〜816℃)、好ま
しくは600〜1200゜F(316〜649℃)の範囲である。反応
圧力は大気圧〜3000 psig(0〜20685 kpaゲージ)、好
ましくは200〜3000 psig(1379〜20685 kpaゲージ)の範
囲にある。液空間速度(LHSV)に対応する接触時間は約
0.1〜15 hr-1、好ましくは約0.2〜12hr-1の範囲
にある。水素循環比は原料1バレル当り1000〜50000標
準立方フィート(178〜8900m3/1m3原料)、好ま
しくは2000〜30000標準立方フィート(356〜5340m3
m3)の範囲にある。
以下に示す実施例は説明のためのものであり、本発明を
限定するものではないが、これらには水素化分解によっ
てガスオイルから中間留分を生成させるうえで優れた活
性と選択性と安定性を備えた触媒が示される。
実施例1 約24.56オングストロームの単位格子寸法を有する粉末
ゼオライトを、1000〜1500゜F(538〜816℃)で大気圧下
0.5〜24時間スチーミングすることのより改質型Yゼ
オライトを調製した。この改質ゼオライトの単位格子寸
法は、スチーミング条件を変化させることで調節するこ
とができる。表1は上記の方法で調製された単位格子寸
法が異なる改質Y型ゼオライトとそれらのスチーミング
条件を示す。
実施例2 揮発分を除くゼオライトを5wt%、酸化物マトリックス
を95wt%含有する押出し成形物が得られるよう、シリカ
−アルミナとアルミナの耐熱性酸化物マトリックス混合
物に、実施例1の改質型Y型ゼオライトを混合した。得
られた混合物をほぼ1/16インチ×1/2インチの円筒状に
押出し成形した。この成形物を乾燥し、次いで空気中60
0℃で2時間焼成した。しかる後、1.0wt%の元素状ニ
ッケルと10.0wt%の元素状タングステンを含有する最終
触媒が得られるよう、焼成粒子にメタタングステン酸ア
ンモニウムと硝酸ニッケル(Ni(NO・6H
O)の水溶液を蒸発法で共含浸させた。次に含浸触媒を
343℃で45分間焼成し、さらに593℃で90分間焼成した。
上記の方法により、実施例1で調製した改質Y型ゼオラ
イトの一つを含有する3種の触媒組成物を調製した。触
媒No.1,2,3は実施例1のゼオライトA,B,Cの
いずれかを5wt%、酸化物マトリックスを95wt%含有する
担体を使用して調製した。触媒No.4は実施例1のゼオ
ライトBを10wt%、酸化物マトリックス90wt%含有する担
体を用いて製造した。触媒No.1〜No.4とその担体の性
状を表2に示す。
実施例3 まず実施例1のゼオライトAとゼオライトCを同じ重量
部で混合し、全ゼオライトを10wt%、酸化物マトリック
スを90wt%含有する押出し成形物が得られるような量
で、前記の混合ゼオライトを触媒No.4と同一の耐熱性
酸化物混合物とを混合した。この混合物を実施例2と全
く同じ方法で押出し成形して焼成し、これに金属成分を
含浸させた。こうして得られた触媒No.5とその担体の
性状を表2に示す。
ここで注意すべきことは、ゼオライトA(単位格子寸法
24.25オングストローム)とゼオライトC(単位格子寸
法24.35オングストローム)を等量ずつ混合しているの
で、混合ゼオライトの平均単位格子寸法は24.30オング
ストロームであることである。
実施例4 上記した各触媒の活性及び中間留分に対する選択性を、
次の方法によりテストした。
表3に示す性状の真空ガスオイルを、60〜80メツシュ
(250〜177ミクロン)の石英約29ccと混合された触媒粒
子75ccを含有する等温反応器に単流基準で通過させた。
操作パラメーターは2000psig(13790kpaゲージ)、1.0L
HSV、純度90〜95%の水素の循環量10000標準立方フィー
ト/バレル(1780m3/m3)とし、テスト期間は約4日間
とした。反応温度は沸点が700゜F(371℃)以下の生成物
が70wt%の転化率で得られるよう調節した。転化率は生
成物の液体クロマトグラフ沸点範囲分析から計算した。
テストの結果を表4に示す。
表4に示す結果から明らかな通り、触媒No.5(24.30A
の平均格子寸法を有するゼオライトを10.0wt%含有)
は、触媒No.2(24.30Aの格子寸法を有するゼオライト
を5wt%含有)と同程度の収率を与えるが、その活性は1
2゜F(6.6℃)も高い。また、触媒No.4(24.30Aの格子
寸法を有するゼオライトを10wt%含有)と比較すると、
触媒No.5は6゜F(3.3℃)も高いばかりでなく、300〜7
00゜F(149〜371℃)の所望の中間留分に対する選択性も
1.9wt%増大する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単位格子寸法が24.20〜24.35オングストロ
    ームの範囲にある第1の改質型Yゼオライト成分を、耐
    熱性無機酸化物マトリックスと親密な混合状態で含有す
    る担体と、触媒的有効量の水素化成分との組合せからな
    る水素化分解触媒に於いて、単位格子寸法が24.20〜24.
    35オングストロームの範囲にある第2の改質型Yゼオラ
    イト成分を耐熱性無機酸化物マトリックスと親密な混合
    状態で、しかも第1及び第2の改質型Yゼオライト成分
    の単位格子寸法に少なくとも0.1オングストロームの差
    を設けて使用することを特徴とする水素化分解触媒。
  2. 【請求項2】第1の改質型Yゼオライト対第2の改質型
    Yゼオライトの重量比が0.1:1〜10:1の範囲にある
    特許請求の範囲第1項記載の触媒。
  3. 【請求項3】第1の改質型Yゼオライトが約24.25オン
    グストロームの平均単位格子寸法を有し、第2の改質型
    Yゼオライトが約24.34オングストロームの平均単位格
    子寸法を有する特許請求の範囲第1項記載の触媒。
  4. 【請求項4】第1の改質型Yゼオライトを1.0〜20.0wt
    %の量で含有し、第2の改質型Yゼオライトを1.0〜20.
    0wt%の量で含有する特許請求の範囲第1項記載の触
    媒。
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