JPH0679426A - 溶湯射出成形用スリーブ - Google Patents
溶湯射出成形用スリーブInfo
- Publication number
- JPH0679426A JPH0679426A JP4259049A JP25904992A JPH0679426A JP H0679426 A JPH0679426 A JP H0679426A JP 4259049 A JP4259049 A JP 4259049A JP 25904992 A JP25904992 A JP 25904992A JP H0679426 A JPH0679426 A JP H0679426A
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- Japan
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- sleeve
- cylinder
- ceramics
- temperature
- injection molding
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性、耐食性、濡れ性、耐熱性、耐熱衝
撃性、断熱性、構造強度に優れた溶湯射出成形用スリー
ブ、さらに溶湯と接する内筒を強制的に高い温度域に維
持し得る加熱式の溶湯射出成形用スリーブを提供するこ
と。 【構成】 サイアロンセラミックス製又は緻密質窒化珪
素セラミックス製の内筒1、ジルコニア質セラミックス
製の中間筒2、耐熱金属製の外筒3の三重構造からなる
溶湯射出成形用スリーブ。内筒1又は中間筒2に加熱ヒ
ーターを装着した上記三重構造からなる加熱式の溶湯射
出成形用スリーブ。
撃性、断熱性、構造強度に優れた溶湯射出成形用スリー
ブ、さらに溶湯と接する内筒を強制的に高い温度域に維
持し得る加熱式の溶湯射出成形用スリーブを提供するこ
と。 【構成】 サイアロンセラミックス製又は緻密質窒化珪
素セラミックス製の内筒1、ジルコニア質セラミックス
製の中間筒2、耐熱金属製の外筒3の三重構造からなる
溶湯射出成形用スリーブ。内筒1又は中間筒2に加熱ヒ
ーターを装着した上記三重構造からなる加熱式の溶湯射
出成形用スリーブ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶湯射出成形用スリー
ブに関し、特に、(1) ダイカスト装置に装着される耐摩
耗性、耐食性、濡れ性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性、
構造強度に優れた溶融金属の射出成形用スリーブ、及
び、(2) この射出成形用スリーブにおいて、溶湯と接す
る内筒を強制的に高い温度域に維持することができる溶
融金属の加熱式射出成形用スリーブ、に関する。
ブに関し、特に、(1) ダイカスト装置に装着される耐摩
耗性、耐食性、濡れ性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性、
構造強度に優れた溶融金属の射出成形用スリーブ、及
び、(2) この射出成形用スリーブにおいて、溶湯と接す
る内筒を強制的に高い温度域に維持することができる溶
融金属の加熱式射出成形用スリーブ、に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属の射出成形用スリーブにおいて
は、スリーブ内をプランジャーが高温下で軸方向に往復
運動し、高温の溶融金属を射出するため、このスリーブ
内面が溶融金属との接触により浸食され、また、プラン
ジャーとの摺動による摩耗が生じる。更に、上記の浸食
及び摩耗によってスリーブ内面は面性状が悪化し、プラ
ンジャーチップとのクリアランスが増大し、このため溶
融金属の付着が生じ、鋳造作業及び鋳物に対して悪影響
を及ぼす。
は、スリーブ内をプランジャーが高温下で軸方向に往復
運動し、高温の溶融金属を射出するため、このスリーブ
内面が溶融金属との接触により浸食され、また、プラン
ジャーとの摺動による摩耗が生じる。更に、上記の浸食
及び摩耗によってスリーブ内面は面性状が悪化し、プラ
ンジャーチップとのクリアランスが増大し、このため溶
融金属の付着が生じ、鋳造作業及び鋳物に対して悪影響
を及ぼす。
【0003】従来、上記浸食及び摩耗によるスリーブ内
面の損傷を防止するため、例えば射出成形用スリーブに
は、SKD-61のような熱間ダイス鋼が用いられている。し
かしながら、熱間ダイス鋼は、熱伝導率が高いため断熱
性に劣り、また、硬度及び強度の温度依存性も大きく、
高温下でこれら機械的特性値が著しく劣化するため、熱
間での耐摩耗性に劣る欠点を有している。
面の損傷を防止するため、例えば射出成形用スリーブに
は、SKD-61のような熱間ダイス鋼が用いられている。し
かしながら、熱間ダイス鋼は、熱伝導率が高いため断熱
性に劣り、また、硬度及び強度の温度依存性も大きく、
高温下でこれら機械的特性値が著しく劣化するため、熱
間での耐摩耗性に劣る欠点を有している。
【0004】上記の材料面での劣性を補うため、スリー
ブを水冷する構造の射出成形用スリーブが用いられてい
るが、水冷によるスリーブ内面の温度低下が余儀なくさ
れるため、溶湯の一部がスリーブ内で凝固し易く、この
凝固相の破断片が鋳物の内部に混入されるため、鋳物の
品質面で強度不足やバラツキが生じる。そこで、低温の
スリーブとの接触による溶湯温度の低下を防止するた
め、予め高温の溶湯を給湯する方法により鋳造されてい
るが、この方法では、スリーブ内面の浸食を増大させる
ためスリーブの耐用期間は短くなり、また、溶湯温度を
高くするため品質上及び省エネルギーの観点からも好ま
しくない。
ブを水冷する構造の射出成形用スリーブが用いられてい
るが、水冷によるスリーブ内面の温度低下が余儀なくさ
れるため、溶湯の一部がスリーブ内で凝固し易く、この
凝固相の破断片が鋳物の内部に混入されるため、鋳物の
品質面で強度不足やバラツキが生じる。そこで、低温の
スリーブとの接触による溶湯温度の低下を防止するた
め、予め高温の溶湯を給湯する方法により鋳造されてい
るが、この方法では、スリーブ内面の浸食を増大させる
ためスリーブの耐用期間は短くなり、また、溶湯温度を
高くするため品質上及び省エネルギーの観点からも好ま
しくない。
【0005】前述の熱間ダイス鋼製スリーブでの問題点
を解決するために、耐摩耗性、耐食性、耐熱性、耐熱衝
撃性、断熱性及び濡れ性に優れた特性を有する材料を使
用した内筒と、耐熱金属製の外筒からなる二重構造の射
出成形用スリーブが提案されている。例えば、緻密質窒
化珪素セラミックス等を用いた内筒と耐熱金属製の外筒
からなる二重構造の射出成形用スリーブが提案されてい
る(特開昭53−70034号公報参照)。
を解決するために、耐摩耗性、耐食性、耐熱性、耐熱衝
撃性、断熱性及び濡れ性に優れた特性を有する材料を使
用した内筒と、耐熱金属製の外筒からなる二重構造の射
出成形用スリーブが提案されている。例えば、緻密質窒
化珪素セラミックス等を用いた内筒と耐熱金属製の外筒
からなる二重構造の射出成形用スリーブが提案されてい
る(特開昭53−70034号公報参照)。
【0006】この二重構造の射出成形用スリーブでは、
耐摩耗性、耐食性、耐熱性、耐熱衝撃性及び濡れ性に優
れているが、緻密質窒化珪素セラミックスは、熱伝導率
が比較的高いため断熱効果が不十分であり、鋳造時に外
筒の温度が高くなる欠点を有しており、また、スリーブ
内では溶湯の温度が低下する欠点を有している。
耐摩耗性、耐食性、耐熱性、耐熱衝撃性及び濡れ性に優
れているが、緻密質窒化珪素セラミックスは、熱伝導率
が比較的高いため断熱効果が不十分であり、鋳造時に外
筒の温度が高くなる欠点を有しており、また、スリーブ
内では溶湯の温度が低下する欠点を有している。
【0007】更に、緻密質窒化珪素セラミックスは熱膨
張係数が小さく、一方、耐熱金属製の外筒の熱膨張係数
が大きいため、スリーブ全体が高温となると、内筒と外
筒との熱膨張量の差がスリーブの軸方向、径方向とも大
きくなり、内筒を外筒内に正確に拘束することができな
くなり、内筒と外筒との相対的な位置精度、姿勢精度が
悪化する。このため、プランジャーの往復運動する軸と
内筒の軸との相対的な位置精度、姿勢精度が悪化し、ス
リーブ内面とプランジャーチップとの摺動状態が悪化
し、摩耗が多くなったり或いは偏摩耗したりするため、
スリーブの耐用期間が短くなる。
張係数が小さく、一方、耐熱金属製の外筒の熱膨張係数
が大きいため、スリーブ全体が高温となると、内筒と外
筒との熱膨張量の差がスリーブの軸方向、径方向とも大
きくなり、内筒を外筒内に正確に拘束することができな
くなり、内筒と外筒との相対的な位置精度、姿勢精度が
悪化する。このため、プランジャーの往復運動する軸と
内筒の軸との相対的な位置精度、姿勢精度が悪化し、ス
リーブ内面とプランジャーチップとの摺動状態が悪化
し、摩耗が多くなったり或いは偏摩耗したりするため、
スリーブの耐用期間が短くなる。
【0008】これを回避するため、内筒と外筒の間に断
熱性に優れた特性を有する材料からなる中間筒を組み込
んだ三重構造の射出成形用スリーブが提案されている。
例えば、緻密質窒化珪素セラミックスを用いた内筒、多
孔質窒化珪素セラミックスを用いた中間筒及び耐熱金属
製の外筒とからなる三重構造の射出成形用スリーブが提
案されている(特開平2−104459号公報参照)。この三
重構造の射出成形用スリーブは、二重構造の射出成形用
スリーブと同様、耐摩耗性、耐食性、耐熱性、耐熱衝撃
性及び濡れ性に優れており、さらに断熱性もある程度向
上するため、スリーブ内の溶湯温度の低下が小さく、ま
た、外筒の温度を比較的低くすることができる利点を有
している。
熱性に優れた特性を有する材料からなる中間筒を組み込
んだ三重構造の射出成形用スリーブが提案されている。
例えば、緻密質窒化珪素セラミックスを用いた内筒、多
孔質窒化珪素セラミックスを用いた中間筒及び耐熱金属
製の外筒とからなる三重構造の射出成形用スリーブが提
案されている(特開平2−104459号公報参照)。この三
重構造の射出成形用スリーブは、二重構造の射出成形用
スリーブと同様、耐摩耗性、耐食性、耐熱性、耐熱衝撃
性及び濡れ性に優れており、さらに断熱性もある程度向
上するため、スリーブ内の溶湯温度の低下が小さく、ま
た、外筒の温度を比較的低くすることができる利点を有
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記三
重構造の射出成形用スリーブにおいて、中間筒として用
いた多孔質窒化珪素セラミッスでは、断熱効果がまだ十
分とはいえず、内筒を十分に高温に保つことができない
ため、スリーブ内において溶湯の温度が低下し、鋳物の
品質面で不利である。また、この多孔質窒化珪素セラミ
ッスの熱膨張係数は、緻密質窒化珪素セラミックスのそ
れと同程度であって小さく、一方、耐熱金属製の外筒の
熱膨張係数が大きいため、鋳造時の高温状態では、多孔
質窒化珪素セラミッス製の中間筒と耐熱金属製の外筒と
の熱膨張量の差がスリーブの軸方向、径方向とも大きく
なり、中間筒を外筒内に正確に拘束することができなく
なる等の欠点が生じる。
重構造の射出成形用スリーブにおいて、中間筒として用
いた多孔質窒化珪素セラミッスでは、断熱効果がまだ十
分とはいえず、内筒を十分に高温に保つことができない
ため、スリーブ内において溶湯の温度が低下し、鋳物の
品質面で不利である。また、この多孔質窒化珪素セラミ
ッスの熱膨張係数は、緻密質窒化珪素セラミックスのそ
れと同程度であって小さく、一方、耐熱金属製の外筒の
熱膨張係数が大きいため、鋳造時の高温状態では、多孔
質窒化珪素セラミッス製の中間筒と耐熱金属製の外筒と
の熱膨張量の差がスリーブの軸方向、径方向とも大きく
なり、中間筒を外筒内に正確に拘束することができなく
なる等の欠点が生じる。
【0010】更に、多孔質窒化珪素セラミッスは強度が
弱く、焼嵌め等による締め代を大きくすることができな
いため、中間筒及び内筒を外筒内に正確に拘束するため
の十分な力を得ることができ難く、中間筒及び内筒と外
筒との相対的な位置精度、姿勢精度を維持することが困
難である。このため、プランジャーの往復運動する軸と
内筒の軸との相対的な位置精度、姿勢精度が悪化し、ス
リーブ内面とプランジャーチップとの摺動状態が悪化し
て摩耗が多くなったり、偏摩耗したりするため、スリー
ブの耐用期間が短くなる問題点を有している。
弱く、焼嵌め等による締め代を大きくすることができな
いため、中間筒及び内筒を外筒内に正確に拘束するため
の十分な力を得ることができ難く、中間筒及び内筒と外
筒との相対的な位置精度、姿勢精度を維持することが困
難である。このため、プランジャーの往復運動する軸と
内筒の軸との相対的な位置精度、姿勢精度が悪化し、ス
リーブ内面とプランジャーチップとの摺動状態が悪化し
て摩耗が多くなったり、偏摩耗したりするため、スリー
ブの耐用期間が短くなる問題点を有している。
【0011】このような問題点を解決するため、内筒と
中間筒とを予め接合しておき、つぎに外筒と焼嵌め等で
接合する方法が採用されている。しかしながら、このよ
うな方法では、中間筒と外筒との熱膨張係数の差が大き
いため、中間筒と外筒との焼嵌め代を大きくしなければ
ならず、この場合中間筒の強度不足が問題となる。ま
た、焼嵌めに際し外筒の温度を比較的高温としなければ
ならないため、設計・製造上明らかに不利である。
中間筒とを予め接合しておき、つぎに外筒と焼嵌め等で
接合する方法が採用されている。しかしながら、このよ
うな方法では、中間筒と外筒との熱膨張係数の差が大き
いため、中間筒と外筒との焼嵌め代を大きくしなければ
ならず、この場合中間筒の強度不足が問題となる。ま
た、焼嵌めに際し外筒の温度を比較的高温としなければ
ならないため、設計・製造上明らかに不利である。
【0012】更に、上記従来の三重構造の射出成形用ス
リーブにおいて(前記した従来の二重構造の射出成形用
スリーブにおいても同様であるが)、スリーブ内部の温
度分布は、射出孔内での溶湯の分布状態の影響を強く受
ける。特に横型のダイカストマシーンに用いられるスリ
ーブでは、鋳造過程において給湯された溶湯がスリーブ
の射出孔内の底部に沿って鋳型に射出されるため、スリ
ーブ内部の温度分布は下部の温度が上部の温度よりも高
くなり、下部の熱膨張量が上部の熱膨張量よりも大き
く、このためスリーブ全体に反りが生じる。
リーブにおいて(前記した従来の二重構造の射出成形用
スリーブにおいても同様であるが)、スリーブ内部の温
度分布は、射出孔内での溶湯の分布状態の影響を強く受
ける。特に横型のダイカストマシーンに用いられるスリ
ーブでは、鋳造過程において給湯された溶湯がスリーブ
の射出孔内の底部に沿って鋳型に射出されるため、スリ
ーブ内部の温度分布は下部の温度が上部の温度よりも高
くなり、下部の熱膨張量が上部の熱膨張量よりも大き
く、このためスリーブ全体に反りが生じる。
【0013】このような反りは、温度分布の不均一さに
よるものであるため、断熱効果の小さな二重構造の射出
成形用スリーブの方が断熱効果の大きな三重構造の射出
成形用スリーブよりも顕著に現れる。さらに当然のこと
ながら、鋳造する金属材料の融点が高い程溶湯の温度も
高くなり、スリーブ内部の温度も高くなるため、上記の
ような問題点が顕著に現れる。従って、より融点の高い
金属材料の鋳造に前記した従来の技術による射出成形用
スリーブを適用することは非常に困難である。
よるものであるため、断熱効果の小さな二重構造の射出
成形用スリーブの方が断熱効果の大きな三重構造の射出
成形用スリーブよりも顕著に現れる。さらに当然のこと
ながら、鋳造する金属材料の融点が高い程溶湯の温度も
高くなり、スリーブ内部の温度も高くなるため、上記の
ような問題点が顕著に現れる。従って、より融点の高い
金属材料の鋳造に前記した従来の技術による射出成形用
スリーブを適用することは非常に困難である。
【0014】本発明の目的は、前記した従来の技術によ
る射出成形用スリーブの欠点、問題点を解消する溶湯射
出成形用スリーブを提供するにある。詳細には、本発明
の目的の一は、(1) 高温溶融金属材料に対して耐摩耗
性、耐食性、濡れ性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性に優
れており、かつ、(2) 鋳造時のスリーブが高温となる状
態においても、プランジャーの運動する軸とスリーブ内
面の軸との位置精度、姿勢精度が十分に良好であり、
(3) また、プランジャーチップとスリーブ内面との摺動
に対する耐摩耗性に優れており、(4) このため耐用期間
が長く、しかも、(5) 高い断熱性と保温性により溶湯の
温度低下を防止し、省エネルギーの観点からも有利であ
り、かつ、(6) 鋳造製品の品質を向上させることがで
き、さらに、(7) 高融点の金属材料に適用できる、ダイ
カスト用射出成形用スリーブを提供するにある。
る射出成形用スリーブの欠点、問題点を解消する溶湯射
出成形用スリーブを提供するにある。詳細には、本発明
の目的の一は、(1) 高温溶融金属材料に対して耐摩耗
性、耐食性、濡れ性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性に優
れており、かつ、(2) 鋳造時のスリーブが高温となる状
態においても、プランジャーの運動する軸とスリーブ内
面の軸との位置精度、姿勢精度が十分に良好であり、
(3) また、プランジャーチップとスリーブ内面との摺動
に対する耐摩耗性に優れており、(4) このため耐用期間
が長く、しかも、(5) 高い断熱性と保温性により溶湯の
温度低下を防止し、省エネルギーの観点からも有利であ
り、かつ、(6) 鋳造製品の品質を向上させることがで
き、さらに、(7) 高融点の金属材料に適用できる、ダイ
カスト用射出成形用スリーブを提供するにある。
【0015】また、本発明の目的の二は、上記(1)〜(5)
に加えて、さらに、(8) スリーブ内を強制的に比較的高
い温度域において制御することができ、これによって、
(9) より一層組織的及び強度的に安定した信頼性の高い
鋳物を得ることができ、(10) より高融点の金属材料に
も適用可能である、ダイカスト用加熱式射出成形用スリ
ーブを提供するにある。
に加えて、さらに、(8) スリーブ内を強制的に比較的高
い温度域において制御することができ、これによって、
(9) より一層組織的及び強度的に安定した信頼性の高い
鋳物を得ることができ、(10) より高融点の金属材料に
も適用可能である、ダイカスト用加熱式射出成形用スリ
ーブを提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、“本発明の目
的の一”である上記(1)〜(7)の課題を解決する発明(以
下、第1発明という。)と“本発明の目的の二”である
上記(1)〜(5)及び(8)〜(10)の課題を解決する発明(以
下、第2発明という。)とからなる。
的の一”である上記(1)〜(7)の課題を解決する発明(以
下、第1発明という。)と“本発明の目的の二”である
上記(1)〜(5)及び(8)〜(10)の課題を解決する発明(以
下、第2発明という。)とからなる。
【0017】第1発明は、内筒、中間筒、外筒の三重構
造からなり、 (A) 内筒として、高温においても耐摩耗性、耐食性、耐
熱性、耐熱衝撃性、断熱性、強度及び濡れ性に優れた特
性を持つセラミックス材料を用いる点、 (B) 中間筒として、断熱性、強度に優れ、しかも、熱膨
張係数が内筒よりも大きな値であり、かつ、外筒よりも
小さい値である特性を有するセラミックス材料を用いる
点、 (C) 外筒として、構造設計及び製造が容易であり、安価
な金属材料を用いる点 を特徴とし、これにより前記(1)〜(7)の課題を解決した
ものである。
造からなり、 (A) 内筒として、高温においても耐摩耗性、耐食性、耐
熱性、耐熱衝撃性、断熱性、強度及び濡れ性に優れた特
性を持つセラミックス材料を用いる点、 (B) 中間筒として、断熱性、強度に優れ、しかも、熱膨
張係数が内筒よりも大きな値であり、かつ、外筒よりも
小さい値である特性を有するセラミックス材料を用いる
点、 (C) 外筒として、構造設計及び製造が容易であり、安価
な金属材料を用いる点 を特徴とし、これにより前記(1)〜(7)の課題を解決した
ものである。
【0018】即ち、第1発明は、「サイアロンセラミッ
クス製又は緻密質窒化珪素セラミックス製内筒、ジルコ
ニア質セラミックス製中間筒及び耐熱金属製外筒の三重
構造からなることを特徴とする溶湯射出成形用スリー
ブ。」を要旨とする。
クス製又は緻密質窒化珪素セラミックス製内筒、ジルコ
ニア質セラミックス製中間筒及び耐熱金属製外筒の三重
構造からなることを特徴とする溶湯射出成形用スリー
ブ。」を要旨とする。
【0019】また、第2発明は、第1発明と同様、前記
(A)の内筒、(B)の中間筒及び(C)の外筒の三重構造から
なり、更に、 (D) スリーブ内を強制的に比較的高い温度域において温
度制御するため、内筒の内部もしくは外周部又は中間筒
の内部、内周部もしくは外周部に加熱ヒーターを装着す
る点、 を特徴とし、これにより前記(1)〜(5)及び(8)〜(10)の
課題を解決したものである。
(A)の内筒、(B)の中間筒及び(C)の外筒の三重構造から
なり、更に、 (D) スリーブ内を強制的に比較的高い温度域において温
度制御するため、内筒の内部もしくは外周部又は中間筒
の内部、内周部もしくは外周部に加熱ヒーターを装着す
る点、 を特徴とし、これにより前記(1)〜(5)及び(8)〜(10)の
課題を解決したものである。
【0020】即ち、第2発明は、「サイアロンセラミッ
クス製又は緻密質窒化珪素セラミックス製内筒、ジルコ
ニア質セラミックス製中間筒及び耐熱金属製外筒の三重
構造からなり、内筒の内部もしくは外周部又は中間筒の
内部、内周部もしくは外周部に加熱ヒーターを装着して
なることを特徴とする溶湯射出成形用スリーブ。」を要
旨とする。
クス製又は緻密質窒化珪素セラミックス製内筒、ジルコ
ニア質セラミックス製中間筒及び耐熱金属製外筒の三重
構造からなり、内筒の内部もしくは外周部又は中間筒の
内部、内周部もしくは外周部に加熱ヒーターを装着して
なることを特徴とする溶湯射出成形用スリーブ。」を要
旨とする。
【0021】以下、本発明を材料面、構造面から図、表
に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明におい
て、特に断らない限り、「本発明」との表現は、第1発
明及び第2発明の両者を包含するものとして使用する。
に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明におい
て、特に断らない限り、「本発明」との表現は、第1発
明及び第2発明の両者を包含するものとして使用する。
【0022】図1は、第1発明の一実施例であるダイカ
スト用射出成形スリーブの一体型の構造を示す模式的断
面図であって、内筒1、中間筒2及び外筒3の三重構造
からなる。なお、図1中、4はプランジャーチップ、5
は取付け板(内筒1と中間筒2とを軸方向に固定するた
めの取付け板)、6は給湯口である。また、図2は、第
2発明の一実施例であるダイカスト用加熱式射出成形ス
リーブの一体型の構造を示す模式図であって、このうち
(A)は(B)のB-B線断面図、(B)は(A)のA-A線断面図であ
る。これは、上記第1発明と同様、内筒1、中間筒2及
び外筒3の三重構造からなるが、さらに加熱ヒ−タ−7
を装着した点で異なる。
スト用射出成形スリーブの一体型の構造を示す模式的断
面図であって、内筒1、中間筒2及び外筒3の三重構造
からなる。なお、図1中、4はプランジャーチップ、5
は取付け板(内筒1と中間筒2とを軸方向に固定するた
めの取付け板)、6は給湯口である。また、図2は、第
2発明の一実施例であるダイカスト用加熱式射出成形ス
リーブの一体型の構造を示す模式図であって、このうち
(A)は(B)のB-B線断面図、(B)は(A)のA-A線断面図であ
る。これは、上記第1発明と同様、内筒1、中間筒2及
び外筒3の三重構造からなるが、さらに加熱ヒ−タ−7
を装着した点で異なる。
【0023】まず、本発明における各筒の材料面の作用
について説明する。内筒1は、鋳造時にその内面が高温
の溶融金属と接し(図2中の内筒1では、さらに加熱ヒ
ーター7により加熱されるため、高温な状態となり)、
しかも、プランジャーチップ4とその内面が摺動する。
このため、内筒1は、高温においても耐摩耗性、耐食
性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性、強度及び濡れ性に優
れた特性を持つ材料であることが要求される。この要求
に対して、サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素
セラミックスがよく適合する。以下、該セラミックスの
適合性について、各特性毎に説明する。
について説明する。内筒1は、鋳造時にその内面が高温
の溶融金属と接し(図2中の内筒1では、さらに加熱ヒ
ーター7により加熱されるため、高温な状態となり)、
しかも、プランジャーチップ4とその内面が摺動する。
このため、内筒1は、高温においても耐摩耗性、耐食
性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性、強度及び濡れ性に優
れた特性を持つ材料であることが要求される。この要求
に対して、サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素
セラミックスがよく適合する。以下、該セラミックスの
適合性について、各特性毎に説明する。
【0024】(耐摩耗性について)サイアロンセラミッ
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温下での耐摩
耗性は、硬度(ビッカース硬度)が室温で1500〜1650H
v程度であり、1000℃においても800〜1300Hv程度に
までしか低下しない。これに対して、SKD−61の場合室
温で520Hv程度であり、高温になるにつれて著しく低
下し、800℃においては30Hv程度にまでも低下する。
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温下での耐摩
耗性は、硬度(ビッカース硬度)が室温で1500〜1650H
v程度であり、1000℃においても800〜1300Hv程度に
までしか低下しない。これに対して、SKD−61の場合室
温で520Hv程度であり、高温になるにつれて著しく低
下し、800℃においては30Hv程度にまでも低下する。
【0025】図5は、この一例を示すものであって、サ
イアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミックス及
びSKD−61の温度変化に伴うビッカース硬度の変化を示
す特性図である。図中の曲線はサイアロンセラミック
スの場合、曲線は緻密質窒化珪素セラミックスの場
合、曲線はSKD−61の場合である。
イアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミックス及
びSKD−61の温度変化に伴うビッカース硬度の変化を示
す特性図である。図中の曲線はサイアロンセラミック
スの場合、曲線は緻密質窒化珪素セラミックスの場
合、曲線はSKD−61の場合である。
【0026】また、縦弾性係数についても、サイアロン
セラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、室温
で280〜300GPa程度である。そして、高温になるにつれ
て低下するものの、800℃程度まではほとんど低下せ
ず、1000℃においても220〜260GPa程度であり、耐熱金
属の室温での値と同等以上の優れた特性を持つ。
セラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、室温
で280〜300GPa程度である。そして、高温になるにつれ
て低下するものの、800℃程度まではほとんど低下せ
ず、1000℃においても220〜260GPa程度であり、耐熱金
属の室温での値と同等以上の優れた特性を持つ。
【0027】図6は、この一例を示すものであって、サ
イアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス
の温度変化に伴う縦弾性係数の変化を示す特性図であ
る。図中の曲線はサイアロンセラミックスの場合、曲
線は緻密質窒化珪素セラミックスの場合である。
イアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス
の温度変化に伴う縦弾性係数の変化を示す特性図であ
る。図中の曲線はサイアロンセラミックスの場合、曲
線は緻密質窒化珪素セラミックスの場合である。
【0028】また、本発明者等は、サイアロンセラミッ
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスと耐熱金属との
“摺動による摩耗特性”について、比較を行うため、サ
イアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミックス、
熱間ダイス鋼について、ラップ盤上で同一寸法の円板形
状の試料に10kgの荷重を負荷した状態で、研磨剤とし
てSiC砥粒のスラリーを供給し、摺動させ、摺動時間
に伴う厚み方向の摩耗損量を測定した。
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスと耐熱金属との
“摺動による摩耗特性”について、比較を行うため、サ
イアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミックス、
熱間ダイス鋼について、ラップ盤上で同一寸法の円板形
状の試料に10kgの荷重を負荷した状態で、研磨剤とし
てSiC砥粒のスラリーを供給し、摺動させ、摺動時間
に伴う厚み方向の摩耗損量を測定した。
【0029】図7は、この試験結果を示すものであっ
て、サイアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミッ
クス及び熱間ダイス鋼の摺動時間に伴う試料の厚み損量
の変化を示す特性図である。図中の曲線はサイアロン
セラミックスの場合、曲線は緻密質窒化珪素セラミッ
クスの場合、曲線はSKD−61の場合である。
て、サイアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミッ
クス及び熱間ダイス鋼の摺動時間に伴う試料の厚み損量
の変化を示す特性図である。図中の曲線はサイアロン
セラミックスの場合、曲線は緻密質窒化珪素セラミッ
クスの場合、曲線はSKD−61の場合である。
【0030】この試験結果においても、サイアロンセラ
ミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは優れた特性
を示した。上記のことから、サイアロンセラミックス及
び緻密質窒化珪素セラミックスは、高温下においても熱
間ダイス鋼よりも耐摩耗性に優れた特性を示し、本発明
の内筒の材料に適していることを確認した。
ミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは優れた特性
を示した。上記のことから、サイアロンセラミックス及
び緻密質窒化珪素セラミックスは、高温下においても熱
間ダイス鋼よりも耐摩耗性に優れた特性を示し、本発明
の内筒の材料に適していることを確認した。
【0031】(耐食性について)サイアロンセラミック
ス及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温溶融金属に対
する耐食性について説明する。サイアロンセラミックス
及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温溶融金属に対す
る耐食試験の一例として表1を示す。表1は、純アルミ
ニウム及び4種類のアルミニウム合金の溶湯にサイアロ
ンセラミックスの試料を浸漬し、該試料を水酸化ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、浸漬前・後での乾燥重量を測定
し、重量の変化を調べた浸漬試験の結果を表示したもの
である。
ス及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温溶融金属に対
する耐食性について説明する。サイアロンセラミックス
及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温溶融金属に対す
る耐食試験の一例として表1を示す。表1は、純アルミ
ニウム及び4種類のアルミニウム合金の溶湯にサイアロ
ンセラミックスの試料を浸漬し、該試料を水酸化ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、浸漬前・後での乾燥重量を測定
し、重量の変化を調べた浸漬試験の結果を表示したもの
である。
【0032】
【表1】
【0033】また、本発明者等は、亜鉛合金、マグネシ
ウム合金等他の溶融金属に対する場合についても同様の
試験を行い、“浸漬前後での重量変化は殆どない”とい
う結果を得ている。表1及びこれらの試験結果から、サ
イアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス
は、高温の溶融金属による浸食は殆どなく、本発明の内
筒の材料に適することを確認した。
ウム合金等他の溶融金属に対する場合についても同様の
試験を行い、“浸漬前後での重量変化は殆どない”とい
う結果を得ている。表1及びこれらの試験結果から、サ
イアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス
は、高温の溶融金属による浸食は殆どなく、本発明の内
筒の材料に適することを確認した。
【0034】(漏れ性について)サイアロンセラミック
ス及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温溶融金属に対
する漏れ性について説明する。本発明者等は、サイアロ
ンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスにおけ
る高温のアルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合
金等の溶融金属に対する漏れ性についての試験を多数行
ったところ、サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪
素セラミックスは、溶湯に漏れにくく、極めて良好な特
性を示し、本発明の内筒の材料に適することを確認し
た。
ス及び緻密質窒化珪素セラミックスの高温溶融金属に対
する漏れ性について説明する。本発明者等は、サイアロ
ンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスにおけ
る高温のアルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合
金等の溶融金属に対する漏れ性についての試験を多数行
ったところ、サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪
素セラミックスは、溶湯に漏れにくく、極めて良好な特
性を示し、本発明の内筒の材料に適することを確認し
た。
【0035】(耐熱衝撃性について)次に、耐熱衝撃性
について説明する。本発明者等は、サイアロンセラミッ
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスの耐熱衝撃性につ
いて、以下の2つの方法で試験した。
について説明する。本発明者等は、サイアロンセラミッ
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスの耐熱衝撃性につ
いて、以下の2つの方法で試験した。
【0036】第一の方法として、試料全体を均一な温度
とした状態での急冷に対する耐熱衝撃特性の試験を行っ
た。この試験方法は、次のとおりである。まずサイアロ
ンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス試料を
大気雰囲気炉内で試験温度に加熱保温し、試料全体を均
一な温度とした。次に、炉内から取り出した直後に水冷
し、その抗折強度をJIS R1601に基づき測定し、熱衝撃
によるクラック発生により強度低下が生じているか否か
について調査し、強度低下した場合の試験温度と水冷に
用いる水の温度との差を耐熱衝撃値(△T)とする方法
である。この試験の結果によれば、サイアロンセラミッ
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスの耐熱衝撃値(△
T)は600〜650℃程度であった。
とした状態での急冷に対する耐熱衝撃特性の試験を行っ
た。この試験方法は、次のとおりである。まずサイアロ
ンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス試料を
大気雰囲気炉内で試験温度に加熱保温し、試料全体を均
一な温度とした。次に、炉内から取り出した直後に水冷
し、その抗折強度をJIS R1601に基づき測定し、熱衝撃
によるクラック発生により強度低下が生じているか否か
について調査し、強度低下した場合の試験温度と水冷に
用いる水の温度との差を耐熱衝撃値(△T)とする方法
である。この試験の結果によれば、サイアロンセラミッ
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスの耐熱衝撃値(△
T)は600〜650℃程度であった。
【0037】第二の方法として、試料の一部分を急加熱
する場合及び急冷する場合の耐熱衝撃特性の試験を行っ
た。この試験方法は、次のとおりである。急熱中及び急
冷中にAE波を測定することによって、試料にクラック
が発生した場合に生じる異常波の有無を調査し、さら
に、急冷後の試料温度が室温にまで下がってから探傷剤
を用いて試料表面でのクラック発生の有無を調べる試験
を行った。
する場合及び急冷する場合の耐熱衝撃特性の試験を行っ
た。この試験方法は、次のとおりである。急熱中及び急
冷中にAE波を測定することによって、試料にクラック
が発生した場合に生じる異常波の有無を調査し、さら
に、急冷後の試料温度が室温にまで下がってから探傷剤
を用いて試料表面でのクラック発生の有無を調べる試験
を行った。
【0038】この試験の内容は、寸法φ70×40tの円柱
形状のサイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラ
ミックスの試料を用いて、(1) まず、急熱による耐熱衝
撃性を調べるため、740〜900℃程度の高温のアルミニウ
ム溶湯に試料の端面から2mmまでの部分をAE波を測
定しながら30秒間浸漬し、(2) 次に、急冷による耐熱衝
撃性を調べるため、上記の方法により急熱された部分を
AE波を測定しながら水に浸漬させ30秒間急冷し、その
後試料の温度が室温に下がった後に試料の表面部でのク
ラック発生の有無を探傷剤により調べるものである。
形状のサイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラ
ミックスの試料を用いて、(1) まず、急熱による耐熱衝
撃性を調べるため、740〜900℃程度の高温のアルミニウ
ム溶湯に試料の端面から2mmまでの部分をAE波を測
定しながら30秒間浸漬し、(2) 次に、急冷による耐熱衝
撃性を調べるため、上記の方法により急熱された部分を
AE波を測定しながら水に浸漬させ30秒間急冷し、その
後試料の温度が室温に下がった後に試料の表面部でのク
ラック発生の有無を探傷剤により調べるものである。
【0039】この第二の試験方法は、AE波の測定によ
り試料にクラックが発生した場合に生じる異常波を確認
する方法であり、また、探傷剤による目視検査によりク
ラックが確認された場合の水冷前の試験部の温度と水温
との温度差を耐熱衝撃値(△T)とする方法である。こ
の試験の結果によれば、急熱による耐熱衝撃性について
は、急熱中に異常なAE波は認められず、サイアロンセ
ラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、740〜9
00℃程度のアルミニウム溶湯による急熱によってクラッ
クが発生することはなかった。
り試料にクラックが発生した場合に生じる異常波を確認
する方法であり、また、探傷剤による目視検査によりク
ラックが確認された場合の水冷前の試験部の温度と水温
との温度差を耐熱衝撃値(△T)とする方法である。こ
の試験の結果によれば、急熱による耐熱衝撃性について
は、急熱中に異常なAE波は認められず、サイアロンセ
ラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、740〜9
00℃程度のアルミニウム溶湯による急熱によってクラッ
クが発生することはなかった。
【0040】更に、急熱のみの試験において、急熱後試
料を徐冷した後の探傷検査を行ったが、クラックの発生
はみられなかった。また、急冷による耐熱衝撃値(△
T)は370〜420℃程度であった。上記の試験結果より、
サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミック
スは、本発明の内筒の材料に要求される高温の溶融金属
による局所的な急熱に対する耐熱衝撃性に優れた特性を
示し、また、実際の使用条件における急冷にも十分に耐
えられる特性を有しており、本発明の内筒の材料に適し
ていることを確認した。
料を徐冷した後の探傷検査を行ったが、クラックの発生
はみられなかった。また、急冷による耐熱衝撃値(△
T)は370〜420℃程度であった。上記の試験結果より、
サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミック
スは、本発明の内筒の材料に要求される高温の溶融金属
による局所的な急熱に対する耐熱衝撃性に優れた特性を
示し、また、実際の使用条件における急冷にも十分に耐
えられる特性を有しており、本発明の内筒の材料に適し
ていることを確認した。
【0041】(断熱性について)次に、断熱性について
説明する。表2は、室温でのダイカスト用射出成形スリ
−ブに用いる各種セラミックス材料及び耐熱金属材料の
各種特性を表示したものである。表2に示すように、サ
イアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス
の熱伝導率は14〜18 kcal/m・h・℃程度であり、SKD−61
の熱伝導率は26kcal/m・h・℃程度であるので、サイアロ
ンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、SK
D−61に比べて断熱性に優れた特性を示しており、本発
明の内筒の材料に適している。
説明する。表2は、室温でのダイカスト用射出成形スリ
−ブに用いる各種セラミックス材料及び耐熱金属材料の
各種特性を表示したものである。表2に示すように、サ
イアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックス
の熱伝導率は14〜18 kcal/m・h・℃程度であり、SKD−61
の熱伝導率は26kcal/m・h・℃程度であるので、サイアロ
ンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、SK
D−61に比べて断熱性に優れた特性を示しており、本発
明の内筒の材料に適している。
【0042】
【表2】
【0043】(強度について)次に、強度について説明
する。サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラ
ミックスの抗折強度は、室温で800〜1000MPa程度であ
り、高温になるにつれて低下するものの800℃程度まで
はほとんど低下せず、1000℃においても700〜900MPa程
度である。また、前記したとおり、縦弾性係数も室温で
比較的高い値であり、高温になるにつれて低下するもの
の800℃程度までは殆ど低下しないため(前記図6参
照)、高温の溶湯から受ける熱及び圧力に対する強度は
十分であり、変形も比較的小さい。
する。サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪素セラ
ミックスの抗折強度は、室温で800〜1000MPa程度であ
り、高温になるにつれて低下するものの800℃程度まで
はほとんど低下せず、1000℃においても700〜900MPa程
度である。また、前記したとおり、縦弾性係数も室温で
比較的高い値であり、高温になるにつれて低下するもの
の800℃程度までは殆ど低下しないため(前記図6参
照)、高温の溶湯から受ける熱及び圧力に対する強度は
十分であり、変形も比較的小さい。
【0044】この一例として、図8を示す。図8は、サ
イアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミックス、
MgO安定化ジルコニアセラミックス、Y2O3安定化ジ
ルコニアセラミックス及び多孔質窒化珪素セラミックス
の温度変化に伴う抗折強度の変化を示す特性図である。
図6中の曲線はサイアロンセラミックス、曲線は緻
密質窒化珪素セラミックス、曲線はMgO安定化ジル
コニアセラミックス、曲線はY2O3安定化ジルコニア
セラミックス、曲線は多孔質窒化珪素セラミックスの
場合である。サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪
素セラミックスは、図8からみて高温下での強度に優れ
ており、本発明の内筒の材料に適している。
イアロンセラミックス、緻密質窒化珪素セラミックス、
MgO安定化ジルコニアセラミックス、Y2O3安定化ジ
ルコニアセラミックス及び多孔質窒化珪素セラミックス
の温度変化に伴う抗折強度の変化を示す特性図である。
図6中の曲線はサイアロンセラミックス、曲線は緻
密質窒化珪素セラミックス、曲線はMgO安定化ジル
コニアセラミックス、曲線はY2O3安定化ジルコニア
セラミックス、曲線は多孔質窒化珪素セラミックスの
場合である。サイアロンセラミックス及び緻密質窒化珪
素セラミックスは、図8からみて高温下での強度に優れ
ており、本発明の内筒の材料に適している。
【0045】上記の諸特性を有するサイアロンセラミッ
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、第1発明のダ
イカスト用射出成形スリ−ブ及び第2発明のダイカスト
用加熱式射出成形スリ−ブにおける内筒の材質として、
非常によく適合していることが理解できる。
クス及び緻密質窒化珪素セラミックスは、第1発明のダ
イカスト用射出成形スリ−ブ及び第2発明のダイカスト
用加熱式射出成形スリ−ブにおける内筒の材質として、
非常によく適合していることが理解できる。
【0046】次に、本発明における中間筒の材質につい
て説明する。前記図1中の中間筒2(第1発明における
中間筒2)を設ける目的は、内筒1を高温に維持し、同
時に外筒3を比較的低温に維持することによって、スリ
−ブ内での溶湯の熱的損失を少なくし、かつ、鋳造時に
おいても内筒1と外筒3との相対的な位置精度、姿勢精
度を維持するにある。
て説明する。前記図1中の中間筒2(第1発明における
中間筒2)を設ける目的は、内筒1を高温に維持し、同
時に外筒3を比較的低温に維持することによって、スリ
−ブ内での溶湯の熱的損失を少なくし、かつ、鋳造時に
おいても内筒1と外筒3との相対的な位置精度、姿勢精
度を維持するにある。
【0047】また、前記図2中の中間筒2(第2発明に
おける中間筒2)を設ける目的も、加熱ヒ−タ−7によ
る加熱と中間筒2の断熱効果との併用によって内筒1を
比較的低ランニングコストで高温に維持し、同時に内筒
1が高温となる状態においても、外筒3を比較的低温に
維持することにより、上記と同様、スリ−ブ内での溶湯
の熱的損失を少なくし、かつ、鋳造時においても内筒1
と外筒3との相対的な位置精度、姿勢精度を維持するに
ある。従って、本発明における中間筒2としては、断熱
性に優れた特性を有する材料でなければならない。
おける中間筒2)を設ける目的も、加熱ヒ−タ−7によ
る加熱と中間筒2の断熱効果との併用によって内筒1を
比較的低ランニングコストで高温に維持し、同時に内筒
1が高温となる状態においても、外筒3を比較的低温に
維持することにより、上記と同様、スリ−ブ内での溶湯
の熱的損失を少なくし、かつ、鋳造時においても内筒1
と外筒3との相対的な位置精度、姿勢精度を維持するに
ある。従って、本発明における中間筒2としては、断熱
性に優れた特性を有する材料でなければならない。
【0048】更に、本発明の三重構造の射出成形用スリ
−ブにおける鋳造時の各筒の温度分布は、内筒1が最も
高温であり、中間筒2、外筒3の順に低温となるため、
上記の相対的な位置精度、姿勢精度を維持するために
は、各筒間のはめあい部の熱膨張量の差がスリ−ブ内面
とプランジャ−チップとの摺動状態に悪影響を及ぼさな
い程度に小さくなければならない。そのため、中間筒2
の熱膨張係数は、内筒1の熱膨張係数よりも大きな値で
あり、外筒3の熱膨張係数よりも小さな値であることが
必要であり、かつ、焼嵌め等の接合による接触応力に耐
え得る強度を有する材料であることが望ましい。これら
の諸条件にジルコニア質セラミックスの諸特性がよく適
合する。以下このセラミックスの適合性について、各特
性毎に説明する。
−ブにおける鋳造時の各筒の温度分布は、内筒1が最も
高温であり、中間筒2、外筒3の順に低温となるため、
上記の相対的な位置精度、姿勢精度を維持するために
は、各筒間のはめあい部の熱膨張量の差がスリ−ブ内面
とプランジャ−チップとの摺動状態に悪影響を及ぼさな
い程度に小さくなければならない。そのため、中間筒2
の熱膨張係数は、内筒1の熱膨張係数よりも大きな値で
あり、外筒3の熱膨張係数よりも小さな値であることが
必要であり、かつ、焼嵌め等の接合による接触応力に耐
え得る強度を有する材料であることが望ましい。これら
の諸条件にジルコニア質セラミックスの諸特性がよく適
合する。以下このセラミックスの適合性について、各特
性毎に説明する。
【0049】(断熱性について)まず、断熱性について
説明する。ジルコニア質セラミックスの熱伝導率は、1.
8〜3.3kcal/m・h・℃程度であり、耐熱鋼、窒化珪素、サ
イアロンはもちろん多孔質窒化珪素セラミックスと比較
しても低い値であり(前記表2参照)、断熱性に優れた
特性を示しており、本発明の中間筒の材料に適してい
る。
説明する。ジルコニア質セラミックスの熱伝導率は、1.
8〜3.3kcal/m・h・℃程度であり、耐熱鋼、窒化珪素、サ
イアロンはもちろん多孔質窒化珪素セラミックスと比較
しても低い値であり(前記表2参照)、断熱性に優れた
特性を示しており、本発明の中間筒の材料に適してい
る。
【0050】(熱膨張係数について)次に、熱膨張係数
について説明する。ジルコニア質セラミックスの熱膨張
係数は7.0〜10.5×10-6/℃程度であり、これに対し
て、内筒の材質であるサイアロンセラミックス及び緻密
質窒化珪素セラミックスの熱膨張係数は3.0〜3.4×10-6
/℃程度であり、一方、外筒の材質である耐熱金属の熱
膨張係数は11〜12×10-6/℃程度である(前記表2参
照)。従って、ジルコニア質セラミックスは、前記した
中間筒の熱膨張係数についての条件を満足する特性を有
する。
について説明する。ジルコニア質セラミックスの熱膨張
係数は7.0〜10.5×10-6/℃程度であり、これに対し
て、内筒の材質であるサイアロンセラミックス及び緻密
質窒化珪素セラミックスの熱膨張係数は3.0〜3.4×10-6
/℃程度であり、一方、外筒の材質である耐熱金属の熱
膨張係数は11〜12×10-6/℃程度である(前記表2参
照)。従って、ジルコニア質セラミックスは、前記した
中間筒の熱膨張係数についての条件を満足する特性を有
する。
【0051】(強度について)次に、強度について説明
する。ジルコニア質セラミックスの抗折強度は、例えば
MgO安定化ジルコニアセラミックスの場合室温で400M
Pa程度であり、高温になるにつれて低下するものの300
℃程度までは殆ど低下せず、1000℃においても250MPa程
度である(前記図8参照)。また、Y2O3安定化ジルコ
ニアセラミックスでは室温で1200MPa程度であり、高温
になるにつれて低下するものの300℃程度までは殆ど低
下せず、1200℃においても350MPa程度である(前記図8
参照)。
する。ジルコニア質セラミックスの抗折強度は、例えば
MgO安定化ジルコニアセラミックスの場合室温で400M
Pa程度であり、高温になるにつれて低下するものの300
℃程度までは殆ど低下せず、1000℃においても250MPa程
度である(前記図8参照)。また、Y2O3安定化ジルコ
ニアセラミックスでは室温で1200MPa程度であり、高温
になるにつれて低下するものの300℃程度までは殆ど低
下せず、1200℃においても350MPa程度である(前記図8
参照)。
【0052】これに対して、多孔質窒化珪素セラミック
スでは、温度変化に伴う抗折強度の変化は殆どないけれ
ども200MPa程度と低い(前記図8参照)。こうしたこと
から、多孔質窒化珪素セラミックスを中間筒に用いる場
合には断熱性が十分でなく、かつ、強度不足のため外筒
との焼嵌め等の接合が困難であるが、ジルコニア質セラ
ミックスを中間筒に用いる場合には、断熱特性が優れて
おり、鋳造時における中間筒と外筒との境界面の温度を
低くすることができるため、焼嵌め等の締め代が小さく
てよい。このため焼嵌め等の接合による接触応力が小さ
く、更に強度が比較的強いので接合に関する強度上の問
題もなく、外筒との焼嵌め等の接合が容易である。
スでは、温度変化に伴う抗折強度の変化は殆どないけれ
ども200MPa程度と低い(前記図8参照)。こうしたこと
から、多孔質窒化珪素セラミックスを中間筒に用いる場
合には断熱性が十分でなく、かつ、強度不足のため外筒
との焼嵌め等の接合が困難であるが、ジルコニア質セラ
ミックスを中間筒に用いる場合には、断熱特性が優れて
おり、鋳造時における中間筒と外筒との境界面の温度を
低くすることができるため、焼嵌め等の締め代が小さく
てよい。このため焼嵌め等の接合による接触応力が小さ
く、更に強度が比較的強いので接合に関する強度上の問
題もなく、外筒との焼嵌め等の接合が容易である。
【0053】上記のことから、ジルコニア質セラミック
スは、本発明の中間筒の材質として適した特性を有す
る。特にMgO安定化ジルコニアセラミックスは、断熱
性に優れており、さらに熱膨張係数が内筒のサイアロン
セラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスと外筒の
耐熱金属とのほぼ中間の値であるので(前記表2参
照)、中間筒の材質として非常に適している。
スは、本発明の中間筒の材質として適した特性を有す
る。特にMgO安定化ジルコニアセラミックスは、断熱
性に優れており、さらに熱膨張係数が内筒のサイアロン
セラミックス及び緻密質窒化珪素セラミックスと外筒の
耐熱金属とのほぼ中間の値であるので(前記表2参
照)、中間筒の材質として非常に適している。
【0054】次に、本発明における外筒の材質について
説明する。本発明のダイカスト用射出成形スリ−ブは、
前記図1及び図2中の外筒3によってダイカストマシ−
ン本体へ取り付けられる。このため、外筒3としては、
ダイカストマシ−ンのプランジャ−の運動する軸とスリ
−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精度を良好な状態に維
持でき、かつ、鋳造作業上の取扱が容易でなければなら
ない。
説明する。本発明のダイカスト用射出成形スリ−ブは、
前記図1及び図2中の外筒3によってダイカストマシ−
ン本体へ取り付けられる。このため、外筒3としては、
ダイカストマシ−ンのプランジャ−の運動する軸とスリ
−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精度を良好な状態に維
持でき、かつ、鋳造作業上の取扱が容易でなければなら
ない。
【0055】また、中間筒2の断熱効果によりスリ−ブ
内面からの熱はかなり断熱されてはいるが、鋳型、ダイ
カストマシ−ンからも熱を受けるため、耐熱性にも優れ
ていなければならない。従って、外筒3としては、高強
度であって、ある程度の耐熱性を備え、かつ、鋳造作業
上取扱が容易であり、ダイカストマシ−ン本体への取付
け及び調整が容易な材料であることが要求される。以上
のことから、外筒3の材質としては、例えばSKD−61の
ような耐熱金属が適する。
内面からの熱はかなり断熱されてはいるが、鋳型、ダイ
カストマシ−ンからも熱を受けるため、耐熱性にも優れ
ていなければならない。従って、外筒3としては、高強
度であって、ある程度の耐熱性を備え、かつ、鋳造作業
上取扱が容易であり、ダイカストマシ−ン本体への取付
け及び調整が容易な材料であることが要求される。以上
のことから、外筒3の材質としては、例えばSKD−61の
ような耐熱金属が適する。
【0056】次に、本発明におけるダイカスト用射出成
形スリ−ブの構造面の作用について説明する。ダイカス
ト用射出成形スリ−ブにおいては、構造面で鋳造時のス
リ−ブが高温となる状態においても、各筒間のクリアラ
ンスは、プランジャ−の運動する軸とスリ−ブ内面の軸
との位置精度、姿勢精度が十分に良好であり、プランジ
ャ−チップとスリ−ブ内面との摺動状態に悪影響を及ぼ
さない程度にすることが要求される。そのためには、ス
リ−ブの内部においては、どのような接合方法を用いる
にせよ各筒間のはめあい部の熱膨張量の差を小さくする
ことが有効な手段である。
形スリ−ブの構造面の作用について説明する。ダイカス
ト用射出成形スリ−ブにおいては、構造面で鋳造時のス
リ−ブが高温となる状態においても、各筒間のクリアラ
ンスは、プランジャ−の運動する軸とスリ−ブ内面の軸
との位置精度、姿勢精度が十分に良好であり、プランジ
ャ−チップとスリ−ブ内面との摺動状態に悪影響を及ぼ
さない程度にすることが要求される。そのためには、ス
リ−ブの内部においては、どのような接合方法を用いる
にせよ各筒間のはめあい部の熱膨張量の差を小さくする
ことが有効な手段である。
【0057】前述したとおり、本発明のダイカスト用射
出成形スリ−ブは、内筒1がサイアロンセラミックス製
又は緻密質窒化珪素セラミックス製であり、中間筒2が
ジルコニア質セラミックス製であり、外筒3が耐熱金属
製である。スリ−ブ内の温度分布は、内筒1が最も高温
であり、中間筒2、外筒3の順に低く、さらに内筒1及
び中間筒2は、熱伝導率の低い材質を用いるので、外筒
3の温度は低い。
出成形スリ−ブは、内筒1がサイアロンセラミックス製
又は緻密質窒化珪素セラミックス製であり、中間筒2が
ジルコニア質セラミックス製であり、外筒3が耐熱金属
製である。スリ−ブ内の温度分布は、内筒1が最も高温
であり、中間筒2、外筒3の順に低く、さらに内筒1及
び中間筒2は、熱伝導率の低い材質を用いるので、外筒
3の温度は低い。
【0058】また、熱膨張係数については、内筒1が最
も小さく、中間筒2、外筒3の順に大きい。更に、当然
のことながら、本発明において、各筒の肉厚を調整する
ことにより(第2発明においては、各筒の肉厚の調整に
加えて、さらに加熱ヒ−タ−7の装着位置及びその発熱
量を調整することにより)、各筒の温度及び各筒間の境
界部の温度を調整することができる。この特徴を利用
し、本発明では各筒間のはめあい部の熱膨張量の差を小
さくすることができる。
も小さく、中間筒2、外筒3の順に大きい。更に、当然
のことながら、本発明において、各筒の肉厚を調整する
ことにより(第2発明においては、各筒の肉厚の調整に
加えて、さらに加熱ヒ−タ−7の装着位置及びその発熱
量を調整することにより)、各筒の温度及び各筒間の境
界部の温度を調整することができる。この特徴を利用
し、本発明では各筒間のはめあい部の熱膨張量の差を小
さくすることができる。
【0059】従って、本発明では、各筒間を焼嵌めはも
とより圧入やスキマばめ或いは鋳ぐるみにより接合する
ことも可能である。また、焼嵌め接合する場合において
も、鋳造時に外筒3が比較的低温であるので焼嵌め代が
小さくても鋳造時に十分な精度が得られる。更に、中間
筒2がジルコニア質セラミックス製であるので、外筒3
との焼嵌め接合に関して強度上の問題はない。
とより圧入やスキマばめ或いは鋳ぐるみにより接合する
ことも可能である。また、焼嵌め接合する場合において
も、鋳造時に外筒3が比較的低温であるので焼嵌め代が
小さくても鋳造時に十分な精度が得られる。更に、中間
筒2がジルコニア質セラミックス製であるので、外筒3
との焼嵌め接合に関して強度上の問題はない。
【0060】特に第2発明のダイカスト用加熱式射出成
形スリ−ブにおいては、スリ−ブ内に装着された加熱ヒ
−タ−7(図2参照)により、スリ−ブ内の温度分布を
強制的に比較的高い温度域において制御することが可能
であるので、スリ−ブ内の温度分布は、射出孔内での溶
湯の分布状態の影響を考慮して各点の温度をほぼ均一に
制御することができ、鋳造時に熱膨張量のバランスをと
ることができ、反りが極めて少ない状態になる利点を有
する。
形スリ−ブにおいては、スリ−ブ内に装着された加熱ヒ
−タ−7(図2参照)により、スリ−ブ内の温度分布を
強制的に比較的高い温度域において制御することが可能
であるので、スリ−ブ内の温度分布は、射出孔内での溶
湯の分布状態の影響を考慮して各点の温度をほぼ均一に
制御することができ、鋳造時に熱膨張量のバランスをと
ることができ、反りが極めて少ない状態になる利点を有
する。
【0061】以上詳記したとおり、本発明(第1発明の
ダイカスト用射出成形スリ−ブ及び第2発明のダイカス
ト用加熱式射出成形スリ−ブ)は、サイアロンセラミッ
クス又は緻密質窒化珪素セラミックス(内筒)、ジルコ
ニア質セラミックス(中間筒)及び耐熱金属(外筒)の
組み合わせにより、各筒の材料面からみて優れており、
また、構造面、製作面でも優れているものである。
ダイカスト用射出成形スリ−ブ及び第2発明のダイカス
ト用加熱式射出成形スリ−ブ)は、サイアロンセラミッ
クス又は緻密質窒化珪素セラミックス(内筒)、ジルコ
ニア質セラミックス(中間筒)及び耐熱金属(外筒)の
組み合わせにより、各筒の材料面からみて優れており、
また、構造面、製作面でも優れているものである。
【0062】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げ、本発明をより
詳細に説明する。以下の実施例1〜3は第1発明の実施
例であり、実施例4〜6は第2発明の実施例である。
詳細に説明する。以下の実施例1〜3は第1発明の実施
例であり、実施例4〜6は第2発明の実施例である。
【0063】(実施例1−第1発明)第1発明の実施例
1を前記した図1を参照して説明する。この実施例1
は、図1に示すように、内筒1、中間筒2、外筒3から
なり、内筒1は一体型のサイアロンセラミックス製であ
り、中間筒2は同じく一体型のMgO安定化ジルコニア
セラミックス製であり、外筒3はSKD-61製である。各筒
の主要部の寸法は、表3に示す値である。
1を前記した図1を参照して説明する。この実施例1
は、図1に示すように、内筒1、中間筒2、外筒3から
なり、内筒1は一体型のサイアロンセラミックス製であ
り、中間筒2は同じく一体型のMgO安定化ジルコニア
セラミックス製であり、外筒3はSKD-61製である。各筒
の主要部の寸法は、表3に示す値である。
【0064】
【表3】
【0065】内筒1と中間筒2とはスキマばめで、ま
た、中間筒2と外筒3とは焼嵌めで接合し、図1に示す
構造の射出成形用スリ−ブを作製し、ダイカストマシ−
ンに取付け、表4に示す鋳造条件で100,000ショットの
実使用試験を行った。
た、中間筒2と外筒3とは焼嵌めで接合し、図1に示す
構造の射出成形用スリ−ブを作製し、ダイカストマシ−
ンに取付け、表4に示す鋳造条件で100,000ショットの
実使用試験を行った。
【0066】
【表4】
【0067】使用後のスリ−ブ内面の観察と摩耗損量の
測定及び鋳造時の内筒の内部温度並びに各筒間の境界部
の温度測定を行った。図1中の〜は、測温箇所であ
る。 ……内筒1内部の測温箇所 ……内筒1と中間筒2との境界部の測温箇所 ……中間筒2と外筒3との境界部の測温箇所
測定及び鋳造時の内筒の内部温度並びに各筒間の境界部
の温度測定を行った。図1中の〜は、測温箇所であ
る。 ……内筒1内部の測温箇所 ……内筒1と中間筒2との境界部の測温箇所 ……中間筒2と外筒3との境界部の測温箇所
【0068】更に、測温結果を用いて鋳造時の各筒間の
クリアランス及び焼嵌め代を簡易的に計算し、また、断
熱効果の確認をした。この試験を行っている間、プラン
ジャ−の動作は常に安定しており、また、試験後のスリ
−ブ内筒の内周面の観察では、偏摩耗及び浸食の形跡は
確認されなかった。更に、試験前・後の内筒1の内径寸
法を比較したところ、100,000ショット鋳造による摩耗
量、つまり内径の増加量は、僅かに0.014mmであっ
た。
クリアランス及び焼嵌め代を簡易的に計算し、また、断
熱効果の確認をした。この試験を行っている間、プラン
ジャ−の動作は常に安定しており、また、試験後のスリ
−ブ内筒の内周面の観察では、偏摩耗及び浸食の形跡は
確認されなかった。更に、試験前・後の内筒1の内径寸
法を比較したところ、100,000ショット鋳造による摩耗
量、つまり内径の増加量は、僅かに0.014mmであっ
た。
【0069】上記観察及び測定結果より、プランジャ−
チップ5とスリ−ブ内面との摺動状態は極めて良好であ
り、溶湯による浸食も殆どなかったものと考えられる。
また、鋳造定常時の測温結果を表5に示し、鋳造定常時
の各筒間のクリアランスの簡易計算結果を表6に示す。
チップ5とスリ−ブ内面との摺動状態は極めて良好であ
り、溶湯による浸食も殆どなかったものと考えられる。
また、鋳造定常時の測温結果を表5に示し、鋳造定常時
の各筒間のクリアランスの簡易計算結果を表6に示す。
【0070】
【表5】
【0071】
【表6】
【0072】この測温結果より、鋳造時においても内筒
1は耐摩耗性、耐食性、濡れ性、強度を十分に満足し、
また、中間筒2は強度を十分に満足する温度の範囲にあ
り、断熱効果は十分であることが確認された。この断熱
効果によりSKD-61製の外筒3は溶湯の温度による影響が
少なく、また、比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であ
ることが確認された。
1は耐摩耗性、耐食性、濡れ性、強度を十分に満足し、
また、中間筒2は強度を十分に満足する温度の範囲にあ
り、断熱効果は十分であることが確認された。この断熱
効果によりSKD-61製の外筒3は溶湯の温度による影響が
少なく、また、比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であ
ることが確認された。
【0073】図9に構造及び各材質の違いによる内筒の
温度変化状況を示す。図中のはSKD-61製金属スリ−ブ
を内筒に使用した場合、はサイアロンセラミックス製
スリ−ブを内筒に使用した場合であり、いずれも図1の
位置で示される内筒1の下部内部における温度変化状
況を示した図である。(なお、図9中のは、後記する
第2発明の実施例に相当する「加熱式サイアロンセラミ
ックス製スリ−ブを内筒に使用した場合」の温度変化状
況を示したものである。)図9からみて、第1発明のサ
イアロンスリ−ブの場合、放熱の著しい金属スリ−ブに
比べ100℃以上高温の予熱が可能になることが確認され
た。
温度変化状況を示す。図中のはSKD-61製金属スリ−ブ
を内筒に使用した場合、はサイアロンセラミックス製
スリ−ブを内筒に使用した場合であり、いずれも図1の
位置で示される内筒1の下部内部における温度変化状
況を示した図である。(なお、図9中のは、後記する
第2発明の実施例に相当する「加熱式サイアロンセラミ
ックス製スリ−ブを内筒に使用した場合」の温度変化状
況を示したものである。)図9からみて、第1発明のサ
イアロンスリ−ブの場合、放熱の著しい金属スリ−ブに
比べ100℃以上高温の予熱が可能になることが確認され
た。
【0074】更に、鋳造開始後スリ−ブの温度が定常に
到達するまでの時間は、約2分の1の時間に短縮でき、定
常温度も100℃高い。また、射出サイクルでの温度変化
も金属スリーブの50℃に比べ5〜8℃と著しく小さくなっ
ていることが確認された。従って、第1発明のサイアロ
ンスリ−ブは、安定した鋳造条件を得るための有効な手
段である。
到達するまでの時間は、約2分の1の時間に短縮でき、定
常温度も100℃高い。また、射出サイクルでの温度変化
も金属スリーブの50℃に比べ5〜8℃と著しく小さくなっ
ていることが確認された。従って、第1発明のサイアロ
ンスリ−ブは、安定した鋳造条件を得るための有効な手
段である。
【0075】また、鋳造定常時における各筒間のクリア
ランス及び焼嵌め代の計算結果よりの熱膨張量の差(前
記表6参照)からみて、ダイカストマシ−ンのプランジ
ャ−の運動する軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿
勢精度は、良好な状態に維持できる範囲であった。この
ため、内筒内周の偏摩耗がなかったと考えられる。
ランス及び焼嵌め代の計算結果よりの熱膨張量の差(前
記表6参照)からみて、ダイカストマシ−ンのプランジ
ャ−の運動する軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿
勢精度は、良好な状態に維持できる範囲であった。この
ため、内筒内周の偏摩耗がなかったと考えられる。
【0076】鋳物の内部組織を観察した。その顕微鏡写
真を図10(A)−写真1に示す。この実施例1における
セラミックススリ−ブの保温効果が優れていることによ
り、図10(A)−写真1でみられるように、微細な初晶
アルミニウムと共晶組織が均一に分散した安定な組織を
有し、ハ−ドスポツトの原因となるセラミックスの剥離
片やスリ−ブ内における溶湯の温度低下により生じたと
考えられる粗大な初晶アルミニウムあるいは破断チル層
の混入が少なく、良好な鋳造が可能であることを確認し
た。なお、図10(B)−写真2及び同(C)−写真3は、後
記比較例1(従来のダイカスト用射出成形スリーブ)に
より鋳造した製品の内部組織であり、初晶Alと共晶S
iの晶出面積割合が不連続に変化した二層組織(写真
2)及び粗大な初晶アルミニウムデンドライト組織(写
真3)を示す。
真を図10(A)−写真1に示す。この実施例1における
セラミックススリ−ブの保温効果が優れていることによ
り、図10(A)−写真1でみられるように、微細な初晶
アルミニウムと共晶組織が均一に分散した安定な組織を
有し、ハ−ドスポツトの原因となるセラミックスの剥離
片やスリ−ブ内における溶湯の温度低下により生じたと
考えられる粗大な初晶アルミニウムあるいは破断チル層
の混入が少なく、良好な鋳造が可能であることを確認し
た。なお、図10(B)−写真2及び同(C)−写真3は、後
記比較例1(従来のダイカスト用射出成形スリーブ)に
より鋳造した製品の内部組織であり、初晶Alと共晶S
iの晶出面積割合が不連続に変化した二層組織(写真
2)及び粗大な初晶アルミニウムデンドライト組織(写
真3)を示す。
【0077】(実施例2−第1発明)各筒の主要部寸
法、構造等については実施例1と同一であるが、この実
施例2では、内筒1の材料として、サイアロンセラミッ
クスにかえて緻密質窒化珪素セラミックスを用いる点で
前記実施例1と相違する。実施例1と同様、内筒1が一
体型の緻密質窒化珪素セラミックス製、中間筒2が一体
型のMgO安定化ジルコニアセラミックス製、外筒3が
SKD-61製からなる射出成形用スリ−ブを作成し、実施例
1と同じダイカストマシ−ンに取付け、同一鋳造条件で
100,000ショットの実使用試験を行い、使用後のスリ−
ブ内面の観察と摩耗損量を測定し、また、鋳物の内部組
織を観察した。
法、構造等については実施例1と同一であるが、この実
施例2では、内筒1の材料として、サイアロンセラミッ
クスにかえて緻密質窒化珪素セラミックスを用いる点で
前記実施例1と相違する。実施例1と同様、内筒1が一
体型の緻密質窒化珪素セラミックス製、中間筒2が一体
型のMgO安定化ジルコニアセラミックス製、外筒3が
SKD-61製からなる射出成形用スリ−ブを作成し、実施例
1と同じダイカストマシ−ンに取付け、同一鋳造条件で
100,000ショットの実使用試験を行い、使用後のスリ−
ブ内面の観察と摩耗損量を測定し、また、鋳物の内部組
織を観察した。
【0078】この試験の結果、スリ−ブ内筒の内周面の
観察では、偏摩耗及び浸食の形跡は確認されず、スリ−
ブ内面の摩耗損量は0.015mmであり、実施例1と同様
に鋳物の内部組織にハ−ドスポットの原因となるセラミ
ックスの剥離片やスリ−ブ内で生じたと思われるような
破断チル層の混入は認められなかった。これらのことか
ら、鋳造時における各筒間のクリアランスは、実施例1
と同様にダイカストマシーンのプランジャーの運動する
軸とスリーブ内面の軸との位置精度、姿勢精度は良好な
状態に維持でき、プランジャーチップとスリーブ内面と
の摺動状態は極めて良好であったと考えられる。
観察では、偏摩耗及び浸食の形跡は確認されず、スリ−
ブ内面の摩耗損量は0.015mmであり、実施例1と同様
に鋳物の内部組織にハ−ドスポットの原因となるセラミ
ックスの剥離片やスリ−ブ内で生じたと思われるような
破断チル層の混入は認められなかった。これらのことか
ら、鋳造時における各筒間のクリアランスは、実施例1
と同様にダイカストマシーンのプランジャーの運動する
軸とスリーブ内面の軸との位置精度、姿勢精度は良好な
状態に維持でき、プランジャーチップとスリーブ内面と
の摺動状態は極めて良好であったと考えられる。
【0079】また、断熱・保温効果によりスリーブの射
出孔内の溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点に比
べて比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確
認された。以上のことより、緻密質窒化珪素セラミック
スにおいても、実施例1のサイアロンセラミックスの場
合と同等の作用が得られることが確認された。
出孔内の溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点に比
べて比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確
認された。以上のことより、緻密質窒化珪素セラミック
スにおいても、実施例1のサイアロンセラミックスの場
合と同等の作用が得られることが確認された。
【0080】(実施例3−第1発明)図3は、第1発明
の他の実施例(実施例3)を説明するための図であっ
て、ダイカスト用射出成形スリ−ブの分割型の構造を示
す模式的断面図である。各筒の材質及び主要部寸法等に
ついては実施例1と同じであるが、内筒及び中間筒は各
々5分割の構造からなる図3に示す構造の射出成形用ス
リーブを作製し、実施例1と同じダイカストマシーンに
取付け、同一鋳造条件で100,000ショットの実使用試験
を行い、使用後のスリーブ内面の観察と摩耗損量の測定
をし、鋳物の内部組織を観察した。
の他の実施例(実施例3)を説明するための図であっ
て、ダイカスト用射出成形スリ−ブの分割型の構造を示
す模式的断面図である。各筒の材質及び主要部寸法等に
ついては実施例1と同じであるが、内筒及び中間筒は各
々5分割の構造からなる図3に示す構造の射出成形用ス
リーブを作製し、実施例1と同じダイカストマシーンに
取付け、同一鋳造条件で100,000ショットの実使用試験
を行い、使用後のスリーブ内面の観察と摩耗損量の測定
をし、鋳物の内部組織を観察した。
【0081】この試験の結果、スリーブ内筒の内周面の
観察では、偏摩耗及び浸食の形跡は確認されず、スリー
ブ内面の摩耗損量は0.015mmであり、実施例1と同様
に鋳物の内部組織にハードスポットの原因となるセラミ
ックスの剥離片やスリーブ内で生じたと思われるような
破断チル層の混入は認められなかった。これらのことか
ら、鋳造時における各筒間のクリアランスは、実施例1
と同様にダイカストマシーンのプランジャーの運動する
軸とスリーブ内面の軸との位置精度、姿勢精度は良好な
状態に維持でき、プランジャーチップとスリーブ内面と
の摺動状態は、極めて良好であったと考えられる。
観察では、偏摩耗及び浸食の形跡は確認されず、スリー
ブ内面の摩耗損量は0.015mmであり、実施例1と同様
に鋳物の内部組織にハードスポットの原因となるセラミ
ックスの剥離片やスリーブ内で生じたと思われるような
破断チル層の混入は認められなかった。これらのことか
ら、鋳造時における各筒間のクリアランスは、実施例1
と同様にダイカストマシーンのプランジャーの運動する
軸とスリーブ内面の軸との位置精度、姿勢精度は良好な
状態に維持でき、プランジャーチップとスリーブ内面と
の摺動状態は、極めて良好であったと考えられる。
【0082】また、断熱・保温効果によりスリーブの射
出孔内の溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点に比
べて比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確
認された。以上のことから分割型構造においても、実施
例1の一体型構造と同等の作用が得られることが確認さ
れた。
出孔内の溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点に比
べて比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確
認された。以上のことから分割型構造においても、実施
例1の一体型構造と同等の作用が得られることが確認さ
れた。
【0083】(実施例4−第2発明)第2発明の実施例
(実施例4)を前記した図2を参照して説明する。この
実施例4は、図2に示すように、内筒1、中間筒2、外
筒3及び加熱ヒ−タ−7で構成したものである。内筒1
は一体型のサイアロンセラミックス製であり、中間筒2
は、その内周面に6本のヒ−タ−装着用の溝を設けた一
体型のMgO安定化ジルコニアセラミックス製であり、
外筒3はSKD−61製である。各筒の主要部の寸法は、表
7に示す値である。
(実施例4)を前記した図2を参照して説明する。この
実施例4は、図2に示すように、内筒1、中間筒2、外
筒3及び加熱ヒ−タ−7で構成したものである。内筒1
は一体型のサイアロンセラミックス製であり、中間筒2
は、その内周面に6本のヒ−タ−装着用の溝を設けた一
体型のMgO安定化ジルコニアセラミックス製であり、
外筒3はSKD−61製である。各筒の主要部の寸法は、表
7に示す値である。
【0084】
【表7】
【0085】内筒1と中間筒2とはスキマばめで、ま
た、中間筒2と外筒3とが焼嵌めで接合し、中間筒2に
設けたヒ−タ−装着用の6本の溝に各1本の寸法がφ8
×260Lで発熱量がヒ−タ−1本当り最大1KWの加熱ヒ−
タ−7を装着し、図2に示す構造の加熱式射出成形スリ
−ブを作製し、ダイカストマシ−ンに取付け、表8に示
す鋳造条件で100,000ショットの実使用試験を行った。
た、中間筒2と外筒3とが焼嵌めで接合し、中間筒2に
設けたヒ−タ−装着用の6本の溝に各1本の寸法がφ8
×260Lで発熱量がヒ−タ−1本当り最大1KWの加熱ヒ−
タ−7を装着し、図2に示す構造の加熱式射出成形スリ
−ブを作製し、ダイカストマシ−ンに取付け、表8に示
す鋳造条件で100,000ショットの実使用試験を行った。
【0086】
【表8】
【0087】使用後のスリ−ブ内面の観察と摩耗損量の
測定を行い、また、鋳造定常時の内筒の内部の温度及び
各筒間の境界部の温度測定を行った。図2(A)中の〜
は、測温箇所である。 スリ−ブ下部における内筒1の内部の測温箇所 スリ−ブ下部における内筒1と中間筒2との境界部で
の測温箇所 スリ−ブ下部における中間筒2と外筒3との境界部で
の測温箇所 スリ−ブ上部における内筒1の内部の測温箇所 スリ−ブ上部における内筒1と中間筒2との境界部で
の測温箇所 スリ−ブ上部における中間筒2と外筒3との境界部で
の測温箇所
測定を行い、また、鋳造定常時の内筒の内部の温度及び
各筒間の境界部の温度測定を行った。図2(A)中の〜
は、測温箇所である。 スリ−ブ下部における内筒1の内部の測温箇所 スリ−ブ下部における内筒1と中間筒2との境界部で
の測温箇所 スリ−ブ下部における中間筒2と外筒3との境界部で
の測温箇所 スリ−ブ上部における内筒1の内部の測温箇所 スリ−ブ上部における内筒1と中間筒2との境界部で
の測温箇所 スリ−ブ上部における中間筒2と外筒3との境界部で
の測温箇所
【0088】更に、測温結果を用いて鋳造定常時の各筒
間のクリアランス及び焼嵌め代を簡易的に計算し、ま
た、加熱ヒ−タ−による加熱の効果及び内筒1と中間筒
2とによる断熱効果の確認をした。この試験を行ってい
る間、プランジャ−の動作は常に安定しており、また、
試験後のスリ−ブ内筒の内周面の観察では、偏摩耗及び
浸食の形跡は確認されなかった。更に、試験前・後の内
筒1の内径寸法を比較したところ、100,000ショット鋳
造による摩耗量、つまり内径の増加量は、僅かに0.013
mmであった。
間のクリアランス及び焼嵌め代を簡易的に計算し、ま
た、加熱ヒ−タ−による加熱の効果及び内筒1と中間筒
2とによる断熱効果の確認をした。この試験を行ってい
る間、プランジャ−の動作は常に安定しており、また、
試験後のスリ−ブ内筒の内周面の観察では、偏摩耗及び
浸食の形跡は確認されなかった。更に、試験前・後の内
筒1の内径寸法を比較したところ、100,000ショット鋳
造による摩耗量、つまり内径の増加量は、僅かに0.013
mmであった。
【0089】上記観察及び測定の結果より、プランジャ
−チップ5とスリ−ブ内面との摺動状態は極めて良好で
あり、溶湯による浸食も殆どなかったものと考えられ
る。次に、鋳造定常時の測温結果を表9に示し、測温結
果を用いた鋳造定常時の各筒間のクリアランスの簡易計
算結果を表10に示す。
−チップ5とスリ−ブ内面との摺動状態は極めて良好で
あり、溶湯による浸食も殆どなかったものと考えられ
る。次に、鋳造定常時の測温結果を表9に示し、測温結
果を用いた鋳造定常時の各筒間のクリアランスの簡易計
算結果を表10に示す。
【0090】
【表9】
【0091】
【表10】
【0092】この測温結果より鋳造時においても、内筒
1は耐摩耗性、耐食性、濡れ性、強度を十分に満足し、
また中間筒2は強度を十分に満足する温度の範囲にあ
り、射出孔内の高温の溶湯から受ける熱と加熱ヒ−タ−
7から受ける熱に対する断熱効果は、十分であることが
確認された。この断熱効果によりSKD−61製の外筒3は
溶湯の温度による影響が少なく、また、加熱ヒ−タ−7
による加熱並びに内筒1と中間筒2との断熱効果による
射出孔内の保温作用により溶湯の熱的損失が少ないた
め、溶湯の融点と比べて比較的小さい加熱度でも鋳造が
可能であることが確認された。
1は耐摩耗性、耐食性、濡れ性、強度を十分に満足し、
また中間筒2は強度を十分に満足する温度の範囲にあ
り、射出孔内の高温の溶湯から受ける熱と加熱ヒ−タ−
7から受ける熱に対する断熱効果は、十分であることが
確認された。この断熱効果によりSKD−61製の外筒3は
溶湯の温度による影響が少なく、また、加熱ヒ−タ−7
による加熱並びに内筒1と中間筒2との断熱効果による
射出孔内の保温作用により溶湯の熱的損失が少ないた
め、溶湯の融点と比べて比較的小さい加熱度でも鋳造が
可能であることが確認された。
【0093】また、スリ−ブ内の温度は、加熱ヒ−タ−
の出力を制御することにより、スリ−ブの中心軸につい
て上下方向に軸対称な位置関係にある点の温度がほぼ同
じであり、熱膨張の差によるスリ−ブ全体としての反り
が極めて少なくなる理想的な温度分布であった。図9に
各材質及び加熱方法の違いによる内筒1の温度変化の状
況を示す。図中のはSKD−61製スリ−ブ、はサイア
ロンセラミックス製スリ−ブ、は加熱式サイアロン製
スリ−ブの場合であり、いずれも図2(A)のの位置で
示される内筒1の下部内部の温度変化状況を示してい
る。(なお、図9中の及びは、前記第1発明の実施
例1の場合と同一の状況を示した。)図9によりこの実
施例4の加熱式サイアロンスリ−ブの場合、目標設定温
度に対する充分な予熱が可能になることが確認された。
の出力を制御することにより、スリ−ブの中心軸につい
て上下方向に軸対称な位置関係にある点の温度がほぼ同
じであり、熱膨張の差によるスリ−ブ全体としての反り
が極めて少なくなる理想的な温度分布であった。図9に
各材質及び加熱方法の違いによる内筒1の温度変化の状
況を示す。図中のはSKD−61製スリ−ブ、はサイア
ロンセラミックス製スリ−ブ、は加熱式サイアロン製
スリ−ブの場合であり、いずれも図2(A)のの位置で
示される内筒1の下部内部の温度変化状況を示してい
る。(なお、図9中の及びは、前記第1発明の実施
例1の場合と同一の状況を示した。)図9によりこの実
施例4の加熱式サイアロンスリ−ブの場合、目標設定温
度に対する充分な予熱が可能になることが確認された。
【0094】また、予熱後急速に150〜200℃温度まで降
下し、回復時間が必要となる加熱なしの場合に比べて、
加熱式スリ−ブは、予熱後温度降下することなく、連続
して鋳造作業が可能になるため、短時間で定常温度に到
達できる利点がある。更に、その定常温度は、加熱式サ
イアロンスリ−ブの場合、金属スリ−ブの定常温度に比
べ200℃以上、加熱なしの場合に比べても130℃以上高温
に保持することが可能となる。
下し、回復時間が必要となる加熱なしの場合に比べて、
加熱式スリ−ブは、予熱後温度降下することなく、連続
して鋳造作業が可能になるため、短時間で定常温度に到
達できる利点がある。更に、その定常温度は、加熱式サ
イアロンスリ−ブの場合、金属スリ−ブの定常温度に比
べ200℃以上、加熱なしの場合に比べても130℃以上高温
に保持することが可能となる。
【0095】また、射出サイクルでの温度差は、金属ス
リ−ブの50℃に比べサイアロンスリ−ブは、加熱可否に
拘らず5〜8℃と著しく小さくなることが確認できる。即
ち、この実施例4の加熱式サイアロンスリ−ブは、溶湯
の保温降下だけではなく高温域での湯温制御が可能とな
り、安定した鋳造作業等に有効であり、また、リードタ
イムの短縮により作業効率向上にも有効であることが確
認できた。
リ−ブの50℃に比べサイアロンスリ−ブは、加熱可否に
拘らず5〜8℃と著しく小さくなることが確認できる。即
ち、この実施例4の加熱式サイアロンスリ−ブは、溶湯
の保温降下だけではなく高温域での湯温制御が可能とな
り、安定した鋳造作業等に有効であり、また、リードタ
イムの短縮により作業効率向上にも有効であることが確
認できた。
【0096】更に、鋳造定常時における各筒間のクリア
ランス及び焼嵌め代の計算結果からの熱膨張量の差から
みて、各筒間のクリアランスは、ダイカストマシ−ンの
プランジャ−の運動する軸とスリ−ブ内面の軸との位置
精度、姿勢精度は、良好な状態に維持できる範囲であっ
たと考えられる。また、鋳物の内部組織を観察したとこ
ろ、微細な初晶アルミニウムと共晶組織が均一に分散し
た安定した組織を有している。
ランス及び焼嵌め代の計算結果からの熱膨張量の差から
みて、各筒間のクリアランスは、ダイカストマシ−ンの
プランジャ−の運動する軸とスリ−ブ内面の軸との位置
精度、姿勢精度は、良好な状態に維持できる範囲であっ
たと考えられる。また、鋳物の内部組織を観察したとこ
ろ、微細な初晶アルミニウムと共晶組織が均一に分散し
た安定した組織を有している。
【0097】図11(A)−写真1は、内部組織の観察写
真を示す。この写真1は、この実施例4によるダイカス
ト用加熱式射出成形スリーブにより鋳造した製品の内部
組織であり、初晶Alが微細に均一分散した良好な組織
を示す。特にヒ−タ−加熱によりスリ−ブ内が高温に保
持され、溶湯が鋳型内に完全に充填された後凝固が開始
するため、粗大な初晶Alは全く見られず、初晶アルミ
ニウムのデンドライトア−ムスペ−シングは、微細に均
一分散した極めて良好な組織をなし(写真1参照)、品
質面でも強度、硬度、表面性状の特性が飛躍的に向上し
た鋳物を得ることが可能であった。
真を示す。この写真1は、この実施例4によるダイカス
ト用加熱式射出成形スリーブにより鋳造した製品の内部
組織であり、初晶Alが微細に均一分散した良好な組織
を示す。特にヒ−タ−加熱によりスリ−ブ内が高温に保
持され、溶湯が鋳型内に完全に充填された後凝固が開始
するため、粗大な初晶Alは全く見られず、初晶アルミ
ニウムのデンドライトア−ムスペ−シングは、微細に均
一分散した極めて良好な組織をなし(写真1参照)、品
質面でも強度、硬度、表面性状の特性が飛躍的に向上し
た鋳物を得ることが可能であった。
【0098】(実施例5−第2発明)各筒の主要部寸
法、構造等については実施例4と同じであるが、この実
施例5では、内筒1の材料として、サイアロンセラミッ
クスにかえて緻密質窒化珪素セラミックスを用いる点で
のみ実施例4と相違する。実施例4と同様、内筒1が一
体型の緻密質窒化珪素セラミックス製、中間筒2が内周
面に6本のヒ−タ−装着用の溝を設けた一体型のMgO
安定化ジルコニアセラミックス製、外筒3がSKD−61製
からなる加熱式射出成形スリ−ブを作製し、実施例4と
同一鋳造条件で100,000ショットの実使用試験を行い、
使用後の内面の観察と摩耗損量を測定し、鋳物の内部組
織を観察した。
法、構造等については実施例4と同じであるが、この実
施例5では、内筒1の材料として、サイアロンセラミッ
クスにかえて緻密質窒化珪素セラミックスを用いる点で
のみ実施例4と相違する。実施例4と同様、内筒1が一
体型の緻密質窒化珪素セラミックス製、中間筒2が内周
面に6本のヒ−タ−装着用の溝を設けた一体型のMgO
安定化ジルコニアセラミックス製、外筒3がSKD−61製
からなる加熱式射出成形スリ−ブを作製し、実施例4と
同一鋳造条件で100,000ショットの実使用試験を行い、
使用後の内面の観察と摩耗損量を測定し、鋳物の内部組
織を観察した。
【0099】この試験の結果、実施例4と同様、スリ−
ブ内筒の内面の観察では偏摩耗及び浸食の形跡が認めら
れず、摩耗損量も0.016mmであり、鋳物の内部組織も
極めて良好であり、品質面でも優れた鋳物が可能であっ
た。これらのことから、鋳造時における各筒間の熱膨張
量の差は、ダイカストマシ−ンのプランジャ−の運動す
る軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精度は、ス
リ−ブの中心軸について上下方向に軸対称な位置関係に
ある点の温度がほぼ同じであり、熱膨張量の差によるス
リ−ブ全体としての反りが極めて少なくなる理想的な温
度分布であったと考えられる。
ブ内筒の内面の観察では偏摩耗及び浸食の形跡が認めら
れず、摩耗損量も0.016mmであり、鋳物の内部組織も
極めて良好であり、品質面でも優れた鋳物が可能であっ
た。これらのことから、鋳造時における各筒間の熱膨張
量の差は、ダイカストマシ−ンのプランジャ−の運動す
る軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精度は、ス
リ−ブの中心軸について上下方向に軸対称な位置関係に
ある点の温度がほぼ同じであり、熱膨張量の差によるス
リ−ブ全体としての反りが極めて少なくなる理想的な温
度分布であったと考えられる。
【0100】更に、加熱ヒ−タ−7による加熱及び内筒
1と中間筒2との断熱効果による射出孔内の保温作用に
より溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点と比べて
比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確認さ
れた。以上のことより、緻密質窒化珪素セラミックスを
内筒1に使用した場合においても、実施例4のサイアロ
ンセラミックス製内筒と同等の作用が得られることが確
認された。
1と中間筒2との断熱効果による射出孔内の保温作用に
より溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点と比べて
比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確認さ
れた。以上のことより、緻密質窒化珪素セラミックスを
内筒1に使用した場合においても、実施例4のサイアロ
ンセラミックス製内筒と同等の作用が得られることが確
認された。
【0101】(実施例6−第2発明)図4は、第2発明
の他の実施例(実施例6)を説明するための図であり、
ダイカスト用加熱式射出成形スリ−ブの分割型の構造を
示す模式的断面図である。各筒の材質及び主要部寸法に
ついては、実施例4と同じであるが、内筒1及び中間筒
2は各々5分割の構造からなる図4に示す構造の加熱式
射出成形スリ−ブを作製し、実施例4と同じ鋳造条件で
100,000ショットの実使用試験を行い、使用後の内面の
観察と摩耗損量を測定し、鋳物の内部組織を観察した。
の他の実施例(実施例6)を説明するための図であり、
ダイカスト用加熱式射出成形スリ−ブの分割型の構造を
示す模式的断面図である。各筒の材質及び主要部寸法に
ついては、実施例4と同じであるが、内筒1及び中間筒
2は各々5分割の構造からなる図4に示す構造の加熱式
射出成形スリ−ブを作製し、実施例4と同じ鋳造条件で
100,000ショットの実使用試験を行い、使用後の内面の
観察と摩耗損量を測定し、鋳物の内部組織を観察した。
【0102】この試験の結果、実施例4と同様、スリ−
ブ内筒の内面の観察では、偏摩耗及び浸食の形跡が認め
られず、摩耗損量も0.016mmであり、鋳物の内部組織
も極めて良好であり、品質面でも優れた鋳物が可能であ
った。これらのことから、鋳造時における各筒間の熱膨
張量の差からみて、ダイカストマシ−ンのプランジャ−
の運動する軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精
度は、良好な状態に維持できる範囲であったと考えら
れ、また、スリ−ブ内の温度は、スリ−ブの中心軸につ
いて上下方向に軸対称な位置関係にある点の温度がほぼ
同じであり、熱膨張量の差によるスリ−ブ全体としての
反りが極めて少なくなる理想的な温度分布であったと考
えられる。
ブ内筒の内面の観察では、偏摩耗及び浸食の形跡が認め
られず、摩耗損量も0.016mmであり、鋳物の内部組織
も極めて良好であり、品質面でも優れた鋳物が可能であ
った。これらのことから、鋳造時における各筒間の熱膨
張量の差からみて、ダイカストマシ−ンのプランジャ−
の運動する軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精
度は、良好な状態に維持できる範囲であったと考えら
れ、また、スリ−ブ内の温度は、スリ−ブの中心軸につ
いて上下方向に軸対称な位置関係にある点の温度がほぼ
同じであり、熱膨張量の差によるスリ−ブ全体としての
反りが極めて少なくなる理想的な温度分布であったと考
えられる。
【0103】更に、加熱ヒ−タ−7による加熱及び内筒
1と中間筒2との断熱効果による射出孔内の保温作用に
より溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点と比べて
比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確認さ
れた。以上のことにより、分割型構造においても実施例
4の一体型構造と同等の作用が得られることが確認され
た。
1と中間筒2との断熱効果による射出孔内の保温作用に
より溶湯の熱的損失が少ないため、溶湯の融点と比べて
比較的小さい過熱度でも鋳造が可能であることが確認さ
れた。以上のことにより、分割型構造においても実施例
4の一体型構造と同等の作用が得られることが確認され
た。
【0104】(比較例1−前記第1発明の実施例1に対
応する比較例)第1発明との比較のため、内筒及び外筒
からなり、各筒がSKD-61製である二重構造の射出成形用
スリーブの例を挙げる。内径が30mm、外径が70mmの
SKD-61製の内筒と、内径が70mm、外径が156mmのSKD
-61製の外筒とからなる二重構造の射出成形用スリーブ
を前記実施例1と同じダイカストマシーンに取付け、実
施例1と同一鋳造条件(前記表4参照)で20,000ショッ
トの実使用試験を行い、使用後のスリーブ内面の観察と
摩耗損量を測定し、鋳物の内部組織を観察した。
応する比較例)第1発明との比較のため、内筒及び外筒
からなり、各筒がSKD-61製である二重構造の射出成形用
スリーブの例を挙げる。内径が30mm、外径が70mmの
SKD-61製の内筒と、内径が70mm、外径が156mmのSKD
-61製の外筒とからなる二重構造の射出成形用スリーブ
を前記実施例1と同じダイカストマシーンに取付け、実
施例1と同一鋳造条件(前記表4参照)で20,000ショッ
トの実使用試験を行い、使用後のスリーブ内面の観察と
摩耗損量を測定し、鋳物の内部組織を観察した。
【0105】この試験の結果、スリーブ内筒の内周面の
観察によれば、スリーブ内面に軸方向の傷跡が確認され
た。これは、スリーブ内における溶湯の温度低下で生じ
た高硬度のチル層がプランジャー駆動によりスリーブと
プランジャーの間ですり合わされたことに起因し、それ
によりスリーブ内面を傷つけたために生じたと考えられ
る。
観察によれば、スリーブ内面に軸方向の傷跡が確認され
た。これは、スリーブ内における溶湯の温度低下で生じ
た高硬度のチル層がプランジャー駆動によりスリーブと
プランジャーの間ですり合わされたことに起因し、それ
によりスリーブ内面を傷つけたために生じたと考えられ
る。
【0106】また、スリーブ内面の摩耗損量は0.066m
mと大きかった。更に、鋳物の内部組織の観察によれ
ば、鋳肌付近において図10(B)−写真2に示す粗大初
晶Alと共晶Siの晶出面積割合が不連続に変化した二
層組織が認められ、さらに図10(C)−写真3に示す粗
大な初晶アルミニウムデンドライトアームスペーシング
からデンドライトの晶出時期を推定すると、微細な初晶
アルミニウムのデンドライト相とは全く異なり、溶湯が
鋳型に充填される以前にスリーブ内で晶出したものと考
えられる。
mと大きかった。更に、鋳物の内部組織の観察によれ
ば、鋳肌付近において図10(B)−写真2に示す粗大初
晶Alと共晶Siの晶出面積割合が不連続に変化した二
層組織が認められ、さらに図10(C)−写真3に示す粗
大な初晶アルミニウムデンドライトアームスペーシング
からデンドライトの晶出時期を推定すると、微細な初晶
アルミニウムのデンドライト相とは全く異なり、溶湯が
鋳型に充填される以前にスリーブ内で晶出したものと考
えられる。
【0107】SKD-61製スリーブの場合、これら粗大な初
晶アルミニウムや破断チル層あるいは二層組織の混入に
より、強度低下等の鋳物の品質低下に影響を及ぼすこと
が確認された。更に、溶湯温度が615℃における鋳造の
場合、溶湯の溶着によるプランジャーの動作不良が起こ
った。
晶アルミニウムや破断チル層あるいは二層組織の混入に
より、強度低下等の鋳物の品質低下に影響を及ぼすこと
が確認された。更に、溶湯温度が615℃における鋳造の
場合、溶湯の溶着によるプランジャーの動作不良が起こ
った。
【0108】これらの試験結果より、SKD-61製の二重構
造の射出成形スリーブでは、溶湯の温度を高くしないと
鋳造できないため、溶湯による浸食が大きかった。ま
た、プランジャーチップとスリーブ内面との摺動による
摩耗が大きく、その上断熱性が悪いため、鋳物の品質に
悪影響を及ぼす結果となった。
造の射出成形スリーブでは、溶湯の温度を高くしないと
鋳造できないため、溶湯による浸食が大きかった。ま
た、プランジャーチップとスリーブ内面との摺動による
摩耗が大きく、その上断熱性が悪いため、鋳物の品質に
悪影響を及ぼす結果となった。
【0109】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、内筒、
中間筒、外筒の三重構造の溶湯射出成形用スリーブにお
いて、(A) 内筒として、高温においても耐摩耗性、耐食
性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性、強度及び濡れ性に優
れた材料である「サイアロンセラミックス又は緻密質窒
化珪素セラミックス」を選定し、(B) 中間筒として、断
熱性、強度に優れ、しかも、熱膨張係数が内筒よりも大
きく、外筒よりも小さい値の材料「ジルコニア質セラミ
ックス」を選定し、(C) 外筒として、構造設計及び製造
が容易である材料「耐熱金属」を選定し、この(A)〜(C)
を組合わた点を特徴とする。
中間筒、外筒の三重構造の溶湯射出成形用スリーブにお
いて、(A) 内筒として、高温においても耐摩耗性、耐食
性、耐熱性、耐熱衝撃性、断熱性、強度及び濡れ性に優
れた材料である「サイアロンセラミックス又は緻密質窒
化珪素セラミックス」を選定し、(B) 中間筒として、断
熱性、強度に優れ、しかも、熱膨張係数が内筒よりも大
きく、外筒よりも小さい値の材料「ジルコニア質セラミ
ックス」を選定し、(C) 外筒として、構造設計及び製造
が容易である材料「耐熱金属」を選定し、この(A)〜(C)
を組合わた点を特徴とする。
【0110】本発明は、上記(A)〜(C)の構成により、
(1) 高温溶融金属材料に対し耐食性、耐熱性、耐熱衝撃
性及び濡れ性に優れ、(2) 鋳造時のスリ−ブが高温状態
においても、構造強度に優れており、(3) プランジャ−
の運動軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精度が
極めて良好な状態であり、(4) プランチャ−チップとス
リ−ブ内面との摺動に対する耐摩耗性にも優れ、(5) 耐
用期間が長く、しかも、(6) スリ−ブ射出孔内の断熱・
保温性に優れており、(7) 鋳造する金属材料の融点に比
べ比較的小さな過熱度でも鋳造でき、(8) 省エネルギ−
の観点からも有利であり、(9) 組織的、強度的に安定し
た鋳物を得ることができる、という優れた効果が生じ
る。
(1) 高温溶融金属材料に対し耐食性、耐熱性、耐熱衝撃
性及び濡れ性に優れ、(2) 鋳造時のスリ−ブが高温状態
においても、構造強度に優れており、(3) プランジャ−
の運動軸とスリ−ブ内面の軸との位置精度、姿勢精度が
極めて良好な状態であり、(4) プランチャ−チップとス
リ−ブ内面との摺動に対する耐摩耗性にも優れ、(5) 耐
用期間が長く、しかも、(6) スリ−ブ射出孔内の断熱・
保温性に優れており、(7) 鋳造する金属材料の融点に比
べ比較的小さな過熱度でも鋳造でき、(8) 省エネルギ−
の観点からも有利であり、(9) 組織的、強度的に安定し
た鋳物を得ることができる、という優れた効果が生じ
る。
【0111】また、中間筒が断熱性、強度に優れ、か
つ、適当な熱膨張係数である材料からなるため、(10)
各筒間の接合に関し、焼嵌め接合はもとより圧入、スキ
マばめ、鋳ぐるみ等が可能であり、焼嵌め接合する場合
においても焼嵌め代が小さくてよく、焼嵌めによる接触
応力に対する強度面でも問題なく、(11) 内筒及び中間
筒が一体型の場合でも分割型でも同等の効果が生じ、こ
の構造面での特徴は、スリ−ブを設計、製造する上で非
常に有利であり、(12) 汎用ダイカスト合金であるADC12
等だけでなく、アルミ・ハイシリコン材料や展伸材等の
ようなより高融点金属材料の鋳造にも適用が可能であ
り、(13) スリ−ブ孔内の保温性がよく、溶湯の高温安
定供給性に優れているため、低速充填法が可能であり、
溶湯中へのガスの巻込みを防ぐなどの効果を発揮させる
ことができ、(14) 2段加圧法や溶湯鍛造法向けの射出
スリーブ或いはシリンダーとしての適応にも保温法を生
かして利用することが十分可能である、などの効果が生
じる。
つ、適当な熱膨張係数である材料からなるため、(10)
各筒間の接合に関し、焼嵌め接合はもとより圧入、スキ
マばめ、鋳ぐるみ等が可能であり、焼嵌め接合する場合
においても焼嵌め代が小さくてよく、焼嵌めによる接触
応力に対する強度面でも問題なく、(11) 内筒及び中間
筒が一体型の場合でも分割型でも同等の効果が生じ、こ
の構造面での特徴は、スリ−ブを設計、製造する上で非
常に有利であり、(12) 汎用ダイカスト合金であるADC12
等だけでなく、アルミ・ハイシリコン材料や展伸材等の
ようなより高融点金属材料の鋳造にも適用が可能であ
り、(13) スリ−ブ孔内の保温性がよく、溶湯の高温安
定供給性に優れているため、低速充填法が可能であり、
溶湯中へのガスの巻込みを防ぐなどの効果を発揮させる
ことができ、(14) 2段加圧法や溶湯鍛造法向けの射出
スリーブ或いはシリンダーとしての適応にも保温法を生
かして利用することが十分可能である、などの効果が生
じる。
【0112】その上、第2発明では、前記(A)〜(C)の構
成に加えて、さらに(D) 内筒の内部もしくは外周部又は
中間筒の内部、内周部もしくは外周部に加熱ヒーターを
装着する点、を特徴とし、これにより前記(1)〜(14)の
効果に加え、さらに(15) 加熱ヒ−タ−による加熱によ
って強制的にスリ−ブを理想的な温度分布にすることが
可能であり、このため、(16) 熱膨張量の差によるスリ
−ブの反りが極めて少なく、(17) 鋳造する金属材料の
融点に比べて、より小さな過熱度でも鋳造することがで
き、省エネルギ−の観点からより一層有利であり、(18)
より高融点金属材料の鋳造にも適用可能であり、(19)
従って、溶湯輸送用構造システムとしても利用可能であ
る、という顕著な効果が生じる。
成に加えて、さらに(D) 内筒の内部もしくは外周部又は
中間筒の内部、内周部もしくは外周部に加熱ヒーターを
装着する点、を特徴とし、これにより前記(1)〜(14)の
効果に加え、さらに(15) 加熱ヒ−タ−による加熱によ
って強制的にスリ−ブを理想的な温度分布にすることが
可能であり、このため、(16) 熱膨張量の差によるスリ
−ブの反りが極めて少なく、(17) 鋳造する金属材料の
融点に比べて、より小さな過熱度でも鋳造することがで
き、省エネルギ−の観点からより一層有利であり、(18)
より高融点金属材料の鋳造にも適用可能であり、(19)
従って、溶湯輸送用構造システムとしても利用可能であ
る、という顕著な効果が生じる。
【図1】第1発明の一実施例であるダイカスト用射出成
形スリ−ブの一体型の構造を示す模式的断面図
形スリ−ブの一体型の構造を示す模式的断面図
【図2】第2発明の一実施例であるダイカスト用加熱式
射出成形スリ−ブの一体型の構造を示す模式的断面図で
あり、(A)は(B)のB−B線断面図、(B)は
(A)のA−A線断面図
射出成形スリ−ブの一体型の構造を示す模式的断面図で
あり、(A)は(B)のB−B線断面図、(B)は
(A)のA−A線断面図
【図3】第1発明の他の実施例であるダイカスト用射出
成形スリ−ブの分割型の構造を示す模式的断面図
成形スリ−ブの分割型の構造を示す模式的断面図
【図4】第2発明の他の実施例であるダイカスト用加熱
式射出成形スリ−ブの分割型の構造を示す模式的断面図
式射出成形スリ−ブの分割型の構造を示す模式的断面図
【図5】内筒に用いる各種材料の温度と硬度の関係を示
す特性図
す特性図
【図6】内筒に用いる各種材料の温度と縦弾性係数の関
係を示す特性図
係を示す特性図
【図7】内筒に用いる各種材料のラップ時間と摩耗量と
の関係を示す摩耗比較試験図
の関係を示す摩耗比較試験図
【図8】各種材料の温度と抗折強度の関係を示す特性図
【図9】各種材料に対する内筒の温度変化状況を示す図
【図10】第1発明の実施例1及び従来例による鋳物製
品の内部組織を示す顕微鏡写真
品の内部組織を示す顕微鏡写真
【図11】第2発明の実施例4による鋳物製品の内部組
織を示す顕微鏡写真
織を示す顕微鏡写真
1 内筒 2 中間筒 3 外筒 4 プランジャ−チップ 5 取付け板 6 給湯口 7 加熱ヒ−タ−
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永塩 久翁 岡山県備前市東片上390
Claims (7)
- 【請求項1】 サイアロンセラミックス製又は緻密質窒
化珪素セラミックス製内筒、ジルコニア質セラミックス
製中間筒及び耐熱金属製外筒の三重構造からなることを
特徴とする溶湯射出成形用スリーブ。 - 【請求項2】 サイアロンセラミックス製又は緻密質窒
化珪素セラミックス製内筒、ジルコニア質セラミックス
製中間筒及び耐熱金属製外筒の三重構造からなり、内筒
の内部もしくは外周部又は中間筒の内部、内周部もしく
は外周部に加熱ヒーターを装着してなることを特徴とす
る溶湯射出成形用スリーブ。 - 【請求項3】 内筒及び中間筒が各々一体型であること
を特徴とする請求項1又は2記載の溶湯射出成形用スリ
ーブ。 - 【請求項4】 内筒及び中間筒が各々軸方向に対し垂直
方向あるいは平行に分割された型であることを特徴とす
る請求項1又は2記載の溶湯射出成形用スリーブ。 - 【請求項5】 内筒及び中間筒のうちどちらか一方が一
体型であり、他方が軸方向に対し垂直方向あるいは平行
に分割された型であることを特徴とする請求項1又は2
記載の溶湯射出成形用スリーブ。 - 【請求項6】 加熱ヒーターが軸方向に対し平行又は直
角あるいは螺旋方向に装着してなることを特徴とする請
求項2記載の溶湯射出成形用スリーブ。 - 【請求項7】 加熱ヒーターにより単独あるいは分割ゾ
ーン別に湯温制御する特徴とする請求項2記載の溶湯射
出成形用スリーブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4259049A JPH0679426A (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 溶湯射出成形用スリーブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4259049A JPH0679426A (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 溶湯射出成形用スリーブ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0679426A true JPH0679426A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17328626
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4259049A Pending JPH0679426A (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 溶湯射出成形用スリーブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0679426A (ja) |
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