JPH0680275B2 - 多層窓 - Google Patents

多層窓

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JPH0680275B2
JPH0680275B2 JP62029156A JP2915687A JPH0680275B2 JP H0680275 B2 JPH0680275 B2 JP H0680275B2 JP 62029156 A JP62029156 A JP 62029156A JP 2915687 A JP2915687 A JP 2915687A JP H0680275 B2 JPH0680275 B2 JP H0680275B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建物等に付設する窓に関する。
〔従来の技術〕
窓のうち、ガラスを2枚間隔をおいて平行させ、その間
に空気層を形成する多重形式の多層窓がある。これは、
通常の1枚物の1層窓に比べて遮音性や断熱性の高いも
のとなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、日射に対してはガラスが温められてしまうと、
これから室内側のガラスへと放熱され、さらに室内側の
ガラスから室内へと放熱し、居住者に不快感を与えた
り、冷房作用を損なうことになる。
また、かかる多層窓の空気層にブラインドによる日射遮
蔽物を設置し、その開閉及び角度調節を可能としたブラ
インド組込の窓もある。これは、ブラインドの設置スペ
ースを窓のガラス間に求めることでスペースの節約がで
き、及びブラインド自体が埃等で汚れるのを少なくでき
る利点があるが、日射を受けると、このブラインドのス
ラット自体が温度上昇し、該ブラインドから空気を介し
ての対流及びブラインド・ガラス面間の放射により内側
ガラスの温度が上昇し、そのガラスより放射熱が居住者
へ放出され不快となることを一層助長してしまう。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、多重構造
の窓で内部にブラインド等の日射遮蔽物を内蔵したもの
において、該日射遮蔽物の全閉時にも室内側から外部が
眺望でき、しかも輻射熱を抑制するとともに空気層に溜
まる対流熱を換気して、日射を受けても不快な放射熱を
フッ素樹脂層と日射反射性及び選択透過性を併せ持つ層
とを組合せた層とにより強力に抑制して、室内居住者へ
快適な居住環境を維持させる多重窓を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前記目的を達成するため、ガラス等可視光透過
性の板体相互間で仕切られた空気層に、可視光透過性の
あるブラインド、カーテン等の日射遮蔽物を内蔵し、こ
れら日射遮蔽物の片面及び/又は室内側板体の室内側面
に、可視光透過性がありかつ長波長放射率の小さい層を
形成し、かつ、外部側板体の外側面にフッ素樹脂層と日
射反射性及び選択透過性を併せ持つ層とを組合せた層を
形成し、また、前記空気層には排気口と吸気口とを設け
たことを要旨とするものである。
〔作用〕
本発明をその一様態について説明すると、外部からの日
射は外部側の板体にて、一部透過し、一部反射し、一部
吸収する。このうち一部吸収された日射は、そのままで
は板体自体を温め、ひいては内蔵している日射遮蔽物例
えばブラインド・スラットに伝熱し、さらに室内側板体
に伝熱し最終的に室内に熱を伝えてしまうことになる。
しかし、外部側板体には外側面にフッ素樹脂層があるの
で、ここから大気の透過率が比較的大きい波長領域の長
波放射が選択的に強く天空に向けて放射され、その結
果、外部側板体自体の温度を降下させ、また室内側へ向
けての長波放射も減じることができる。
そして、外部側板体の外側面に形成したフッ素樹脂層に
は、日射反射性及び選択透過性を併せ持つ層とを組合せ
るので、上記効果を一層増大させることができる。
外部側板体を通過した日射は、日射遮蔽物例えばブライ
ンドではスラットに達する。このスラットに可視光透過
性があり長波長放射率の小さい層が形成されているとす
る。該スラットでは日射の一部は反射され、一部は吸収
され、一部は透過するが、該透過光の一部はさらに長波
長放射率の小さい層を通過して室内側の板体に達する。
その際、長波長放射率が小さいので、放射により伝熱す
ることは抑えられ、対流熱となって空気に伝わるのみと
なる。
さらに、このように空気層に伝わった対流熱は、排気口
と吸気口により効率よく換気される。
また、室内側の板体においても同様に、長波長放射率の
小さい層が室内側面にあるので、これにより放射による
伝熱は抑えられる。
〔実施例〕
以下、図面について本発明の実施例を詳細に説明する。
第1図は本発明の多層窓の第1実施例を示す説明図で、
図中1は外部側の板体、2は室内側の板体を示し、これ
ら板体1,2はガラス、あるいはポリカーボネート、アク
リル樹脂等の合成樹脂等で可視光透過性のある素材によ
る。
そして、前記板体1,2は障子体としてサッシ3などに平
行に間隔を存して並べられ、その間に空気層4を確保す
る。
さらに、この空気層4に日射遮蔽物として例えばブライ
ンド5を内蔵させるが、該ブランド5はそのスラット5a
が可視光透過性のあるもので、例えば透明又は半透明の
合成樹脂が好ましく、更にはアルミニウム板等の不透明
なものに孔を多数設けるなどして可視光透過性を持たせ
たものでも良い。
そして、本発明はこのスラット5aの内側(室内側面)と
板体2の室内側面に可視光透過性がありかつ長波長放射
率の小さい層6を形成し、また板体1の外側面にフッ素
樹脂層7を形成した。
前記層6は、選択吸収膜か選択透過膜またはこれらの組
合わせによる。
このうち、選択透過膜は(イ)真空蒸着やスパッタリン
グによりMgF2のような低屈折率の誘電体を反射防止膜と
してコーティングする方法、(ロ)ガラスなどの表面を
選択エッチングし、低屈折率の表面層を作る方法、
(ハ)赤外域で反射率の大きい金属薄膜を誘電体を挟ん
で可視域の透過率を上げる方法、(ニ)可視域で透明で
あるに十分なバンドキャップ(3eV以上)をもつ半導体
(例えばSnO2,In2O3,Cd2SnO4など)中の自由なキャリ
アのプラズマ振動によるカットオフを利用する「Drude
Mirror」法などにより形成され(例えば帝人(株)商標
名「レフテル」、東レ(株)商標名「ルミソーラ」、三
井東圧化学(株)商標名「ヒートミラー」、その特性を
第7図に示す。
さらに、日射反射膜としては例えばポリエステルフィル
ムにアルミニウムを真空半蒸着したり、あるいは、さら
にその上にポリエステル層を重ねた反射フィルム(例え
ば商標名サンシェード)を接着剤を用いることにより、
あるいは熱溶着等で接着加工する。第8図はその特性を
示すもので破線は何もないただのガラスの場合である。
また、ポリエステルフィルムに銀などの金属、金属化合
物を加工処理して膜厚を変えることにより、第9図に示
すように前記選択透過膜(又は選択吸収膜)の特性と日
射反射膜の特性とを併せもつ層9も得られる。なお第9
図は銀のみの場合である。
前記板体1の外側面のフッ素樹脂層7としては、例え
ば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフル
オロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニ
ルフルオライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エ
チレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロトリフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体等で構成され、フッ素化
合物が用いられ、これらを主成分とし、必要に応じて硬
化触媒、添加剤(例えば接着促進剤、帯電防止剤、PH調
整剤、ぬれ改良剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、滑剤、消泡剤、増粘剤、着色剤など)などと
共に混合あるいは溶剤に溶かし、これを加熱あるいは紫
外線、β線、γ線などの放射線により硬化させて得られ
た樹脂組成物があげられる。溶液の状態であらかじめ予
備縮合したものももちろん含まれる。2種以上を混合し
たあと加水分解してもよい。一例を挙げると、旭ガラス
(株)の商標名「アフレックス」などが使用できる。
また、フッ素樹脂材を液体にして塗布することもでき
る。
第1図に示した例では、可視光透過性の該外部側板体1
はミラーガラス、熱線吸収ガラスなどそれ自体に日射反
射性があるものを使用し、その外側面に単体としてのフ
ッ素樹脂層7を設けた場合を示した。
さらに、その応用例として第11図(a)に示すように板
体1に日射反射層8を形成し、さらにその外側にフッ素
樹脂層7を形成すること及び同図(b)に示すように、
板体1の外側に前記日射反射層8と(選択透過)層6と
フッ素樹脂層7を形成すること、同図(c)に示すよう
に板体1の外側に(選択透過)層6とフッ素樹脂層7を
形成すること、同図(d)に示すように、板体1の外側
に日射反射性及び選択透過性を併せ持つ層9(第9図に
特性例を示す)とフッ素樹脂層7を形成することなども
可能である。
前記日射反射層8としては、商標名「サンシェード」な
どのアルミニウム蒸着層(その特性は第8図参照)が利
用でき、(選択透過)層6には前記のごとく商標名「レ
フテル」「ルミソーラ」「ヒートミラー」などの商品を
使用し得る。
第2図、第3図は本発明の第2実施例、第3実施例を示
すもので、前記長波長放射率の小さい層6は、第1図の
個所の他に、さらにブラインド5のスラット5aの外部側
面(外側面)に形成したり(第2図)、外部側の板体1
の室内側面にも形成したり(第3図)してもよい。
特にスラット5aの場合は、図示は省略するが、例えば片
面に選択透過膜(又は選択吸収膜)を設けるとその反対
側の片面に反射膜を設けたり、外部側、又は室内側の片
面のみに選択透過膜等と反射膜を重ね合わせて設けたり
することもあり、また前記第9図に示す特性の膜層を片
面のみに形成することもある。
第4図は本発明の第4実施例を示すもので、可視光透過
性の板体の数を増して空気層4も数をふやした。図示の
例では板体は1,11,12,2と4枚組込み、空気層4も3つ
形成される場合であり、ブラインド5はこの空気層4の
うち最前列のものに設置した。
また、板体1,11,12,2は材質が異なるものでもよく、一
例として外部側の板体1を熱線反射ガラスとすると、室
内側の板体2は透明ガラス、板体11と12は熱線吸収ガラ
スと透明ガラスとの積層ガラスとで形成する。
このようにして、前記第1〜第4実施例とも窓が日射を
受けた場合、この日射は外部に面する板体1にて一部反
射し、一部吸収され、一部透過される。
このうち、吸収される日射は、フッ素樹脂層7の作用に
より第10図に示すように板体1の表面から大気の透過率
が比較的大きい約8〜13μmの波長領域の長波放射が選
択的に強く天空に向けて放射され、その結果、外部側板
体自体の温度を降下させ、また室内側へ向けての長波放
射も減じることができる。
この作用をさらに説明すると、よく晴れた夜などに地表
面が上空の低温の大気との放射熱交換によって気温より
数度低くまで冷却され、朝霧や霜が降りることはよく知
られている。このような放射冷却現象は、乾燥した中近
東諸国の都市建築において建物の躯体の蓄冷効果を利用
して日中炎熱を避ける自然冷房法として体験的、伝統的
にしかも大変巧妙に利用された。
ところが、大気放射の放射波長分布は約8〜13μmに同
じ温度の黒体より放射量の少ない、いわゆる“大気の
窓”と呼ばれる領域を持っている。このため、かかる大
気の窓に相当する約8〜13μmでの選択放射面を利用す
るとかなり低温の冷却効果が得られる。
第11図のごとく、フッ素樹脂層7が日射反射層8、長波
長放射率の小さい(選択透過)層6及び日射反射性及び
選択透過性を併せ持つ層9などと組合されている場合
は、前記の効果は一層増大する。
一方、外側板体1を透過した日射は、ブラインド5のス
ラット5aに達する。該スラット5aでは日射は一部反射、
一部吸収、一部透過してその透過光の一部はさらに層6
を透過して室内側の板体2に達する。
この板体2でも同様な現象が起こり、一部吸収された日
射が板板2自身の温度を高め、層6を介して放射熱及び
対流熱となって室内に熱が伝達される。
特に層6では前記のごとく、長波長放射率が小さいの
で、放射により伝熱することは抑えられ、対流熱となっ
て近傍空気に集中的に伝わる。
ところで、空気層4の空気はこのようにして伝えられた
熱により対流現象を生じるので、排気口7aと吸気口7bを
設け、この排気口17aと吸気口17bとで空気層4の換気を
行うものとする。
かかる換気の例を第5図に示すが、図中18はファン、19
a〜19dはダンパで、(c)のごとくダンパを使用する場
合は、夏にはダンパ19a,19cを開き、19b,19dを閉じて外
部から吸気して外部へ排気し、冬にはダンパ19a,19cを
閉じ、19b,19dを開いて室内から吸気して温められた空
気を室内へもどすようにする。
第6図は、本発明の窓を組込んだ空調システムを示す。
図中10を室内とすると、排気ファン13に接続するダクト
の端を前記排気口17aに連通させた。図中14は切替ダン
パ、15は空調吹出口、16は空調機、20はレタン吸込口で
ある。
なお、前記実施例は日射遮蔽物としてブラインドの例を
挙げたが、これをカーテン、ロールブラインド、ドレー
プ等に応用することも可能である。
また、本発明は建物等の採光用開口部、例えば、採光屋
根、オーニング、採光用トップライト、外部/内部ルー
バー、庇、採光壁などに応用可能である。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明の多層窓は、多重構造の窓で内
部にブラインド等の日射遮蔽物を内蔵したものにおい
て、該日射遮蔽物の全閉時にも室内側から外部が眺望で
き、しかも輻射熱を抑制するとともに空気層に溜まる対
流熱を換気して、日射を受けても不快な放射熱をフッ素
樹脂層と日射反射性及び選択透過性を併せ持つ層とを組
合せた層とにより強力に抑制して、室内の温度に影響を
与えずに、室内居住者へ快適な居住環境を提供できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の多層窓の1実施例を示す説明図、第2
図、第3図、第4図はそれぞれ第2実施例、第3実施
例、第4実施例を示す説明図、第5図は換気方式を示す
説明図、第6図は本発明の窓を組込んだ空調システムの
一例を示す縦断側面図、第7図は選択透過性層の特性を
示すグラフ、第8図は反射層の光の透過率を示すグラ
フ、第9図は日射反射性と選択透過性を有する層の特性
を示すグラフ、第10図はフッ素樹脂層の特性を示すグラ
フ、第11図はフッ素樹脂層の応用例を示す説明図であ
る。 1,2,11,12…可視光透過性の板体、3…サッシ 4…空気層、5…ブラインド 5a…スラット、6…長波長放射率の小さい層 7…フッ素樹脂層、8…日射反射層 9…日射反射性及び選択透過性を併せ持つ層 10…室内、13…排気ファン 14…切替ダンパ、15…空調吹出口 16…空調機、17a…排気口 17b…吸気口、18…ファン 19a〜19d…ダンパ、20…レタン吸込口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス等可視光透過性の板体相互間で仕切
    られた空気層に、可視光透過性のあるブラインド、カー
    テン等の日射遮蔽物を内蔵し、これら日射遮蔽物の片面
    及び/又は室内側板体の室内側面に、可視光透過性があ
    りかつ長波長放射率の小さい層を形成し、かつ、外部側
    板体の外側面にフッ素樹脂層と日射反射性及び選択透過
    性を併せ持つ層とを組合せた層を形成し、また、前記空
    気層には排気口と吸気口とを設けたことを特徴とする多
    層窓。
JP62029156A 1987-02-09 1987-02-09 多層窓 Expired - Lifetime JPH0680275B2 (ja)

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