JPH0680419A - 酸化物超電導体薄膜の製造方法、超電導トンネル接合の製造方法および超電導素子 - Google Patents
酸化物超電導体薄膜の製造方法、超電導トンネル接合の製造方法および超電導素子Info
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- JPH0680419A JPH0680419A JP4228575A JP22857592A JPH0680419A JP H0680419 A JPH0680419 A JP H0680419A JP 4228575 A JP4228575 A JP 4228575A JP 22857592 A JP22857592 A JP 22857592A JP H0680419 A JPH0680419 A JP H0680419A
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高圧プロセスを用いることなく、良質な無限
レイアー構造の酸化物超電導体薄膜を製造する方法を提
供する。また、簡易な製造工程で、良質な超電導トンネ
ル接合を製造する方法を提供する。 【構成】 成膜時の基板温度をT(℃)、成膜時の雰囲
気ガス中の酸素分圧をP(Pa)としたとき、T≧ 500、
0.1≦P< 1、かつP≧ 0.005T-2.9の条件を満足させ
た薄膜形成法によって、基板上に A1-x REx O z (Aはア
ルカリ土類元素、REは希土類元素を示し、 xは 0≦ x<
1、 zは酸素量を表す)の略 1原子層分の原子あるいは
分子と、 CuOz の 1原子層分の原子あるいは分子とを交
互に堆積させ、無限レイアー構造の酸化物超電導体層を
形成する。またこの上に、T≧ 500、かつP< 0.1また
はP< 0.005T-2.9の条件を満足させた薄膜形成法によ
り、同一構成元素による非超電導体層を形成する。
レイアー構造の酸化物超電導体薄膜を製造する方法を提
供する。また、簡易な製造工程で、良質な超電導トンネ
ル接合を製造する方法を提供する。 【構成】 成膜時の基板温度をT(℃)、成膜時の雰囲
気ガス中の酸素分圧をP(Pa)としたとき、T≧ 500、
0.1≦P< 1、かつP≧ 0.005T-2.9の条件を満足させ
た薄膜形成法によって、基板上に A1-x REx O z (Aはア
ルカリ土類元素、REは希土類元素を示し、 xは 0≦ x<
1、 zは酸素量を表す)の略 1原子層分の原子あるいは
分子と、 CuOz の 1原子層分の原子あるいは分子とを交
互に堆積させ、無限レイアー構造の酸化物超電導体層を
形成する。またこの上に、T≧ 500、かつP< 0.1また
はP< 0.005T-2.9の条件を満足させた薄膜形成法によ
り、同一構成元素による非超電導体層を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶構造が単純なACuO
2 型の酸化物超電導体薄膜の製造方法、それを用いた超
電導トンネル接合の製造方法、および超電導素子に関す
る。
2 型の酸化物超電導体薄膜の製造方法、それを用いた超
電導トンネル接合の製造方法、および超電導素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ジョセフソン接合として知られる超電導
トンネル接合は、一般的には 2層の超電導体の間に、膜
厚10nm〜 100nm程度の薄い非超電導体層(トンネル層)
を介在させた構造を有している。この接合は、超高速か
つ低消費電力型のスイッチング素子や、磁場、マイクロ
波、放射線等の超高感度センサ等として応用が期待され
ている。
トンネル接合は、一般的には 2層の超電導体の間に、膜
厚10nm〜 100nm程度の薄い非超電導体層(トンネル層)
を介在させた構造を有している。この接合は、超高速か
つ低消費電力型のスイッチング素子や、磁場、マイクロ
波、放射線等の超高感度センサ等として応用が期待され
ている。
【0003】また、超電導体としては、従来、金属系材
料例えばNb3 Snが用いられてきたが、金属系超電導体は
臨界温度が低いことから、冷媒として液体ヘリウムを用
いる必要があり、コストが高いという問題を有してい
た。これに対して、銅酸化物系超電導体の発見以降、液
体窒素温度を超える臨界温度を有する超電導材料が実現
され、エレクトロニクス分野への応用の可能性が大幅に
広がっている。
料例えばNb3 Snが用いられてきたが、金属系超電導体は
臨界温度が低いことから、冷媒として液体ヘリウムを用
いる必要があり、コストが高いという問題を有してい
た。これに対して、銅酸化物系超電導体の発見以降、液
体窒素温度を超える臨界温度を有する超電導材料が実現
され、エレクトロニクス分野への応用の可能性が大幅に
広がっている。
【0004】上記したような臨界温度が液体窒素温度を
超える酸化物超電導体としては、超電導の臨界温度Tc
が約 90Kの Y系超電導体(Y1 Ba2 Cu3 O 7-α(0<α<
1))、同約110KのBi系酸化物超電導体(Bi2 Sr2 Ca2 Cu
3 O z )等が知られている。しかし、これらの酸化物超
電導体の結晶構造は複雑で、例えば Y系超電導体の場
合、単位結晶は BaO層、 CuO層、 BaO層、 CuO2 層、 Y
層、 CuO2 層の 6層からなっており、またBi系超電導体
ではそれ以上の数の層からなっている。
超える酸化物超電導体としては、超電導の臨界温度Tc
が約 90Kの Y系超電導体(Y1 Ba2 Cu3 O 7-α(0<α<
1))、同約110KのBi系酸化物超電導体(Bi2 Sr2 Ca2 Cu
3 O z )等が知られている。しかし、これらの酸化物超
電導体の結晶構造は複雑で、例えば Y系超電導体の場
合、単位結晶は BaO層、 CuO層、 BaO層、 CuO2 層、 Y
層、 CuO2 層の 6層からなっており、またBi系超電導体
ではそれ以上の数の層からなっている。
【0005】ところで、酸化物超電導体を電子デバイス
へ応用するためには、薄膜化する必要がある。しかし、
Y系やBi系等の酸化物超電導体では、上記したように結
晶構造が複雑であることから、良質な薄膜を作製するこ
とが困難で、膜中に結晶欠陥が生じ易く、また膜表面が
粗くなり易いという欠点があった。このような欠点は、
電子デバイスに応用する際に大きな障害となっている。
へ応用するためには、薄膜化する必要がある。しかし、
Y系やBi系等の酸化物超電導体では、上記したように結
晶構造が複雑であることから、良質な薄膜を作製するこ
とが困難で、膜中に結晶欠陥が生じ易く、また膜表面が
粗くなり易いという欠点があった。このような欠点は、
電子デバイスに応用する際に大きな障害となっている。
【0006】これに対して、 CuO2 層と(A1-x REx )層
( Aはアルカリ土類元素、REは希土類元素を示す)とが
交互に重なっただけの簡単な結晶構造を有する、ACuO2
型(以下、無限レイアー構造と記す)の酸化物超電導体
((A1-x REx )Cu1 O y )が知られている。しかし、上
記結晶構造の酸化物超電導体は、 25000気圧というよう
な高圧中でのみ合成されており、高圧合成以外では組成
が(A1-x REx )Cu1 Oy であっても、無限レイアー構造
とは異なる、例えば 2重の CuOチェーンを持つ結晶構造
をとり、超電導体とはならなかったり、また上記非超電
導相が無限レイアー構造の超電導体中に混入して、十分
な超電導特性が得られないという問題があった。
( Aはアルカリ土類元素、REは希土類元素を示す)とが
交互に重なっただけの簡単な結晶構造を有する、ACuO2
型(以下、無限レイアー構造と記す)の酸化物超電導体
((A1-x REx )Cu1 O y )が知られている。しかし、上
記結晶構造の酸化物超電導体は、 25000気圧というよう
な高圧中でのみ合成されており、高圧合成以外では組成
が(A1-x REx )Cu1 Oy であっても、無限レイアー構造
とは異なる、例えば 2重の CuOチェーンを持つ結晶構造
をとり、超電導体とはならなかったり、また上記非超電
導相が無限レイアー構造の超電導体中に混入して、十分
な超電導特性が得られないという問題があった。
【0007】一方、超電導トンネル接合を形成する場
合、トンネル層としては、例えば MgO等の絶縁体やAg等
の常電導体を用いることができる。ただし、トンネル層
上に良質な超電導体層を形成するためには、エピタキシ
ャル成長させることが好ましい。このため、例えば Y系
酸化物超電導体に対しては、結晶構造や格子定数が近似
する非超電導体としてPr1 Ba2 Cu3 O 7-α等が用いられ
ている。しかし、このように超電導体層と非超電導体層
とに、異なる構成元素からなる膜を用いることは、製造
工程を複雑にするという問題があった。
合、トンネル層としては、例えば MgO等の絶縁体やAg等
の常電導体を用いることができる。ただし、トンネル層
上に良質な超電導体層を形成するためには、エピタキシ
ャル成長させることが好ましい。このため、例えば Y系
酸化物超電導体に対しては、結晶構造や格子定数が近似
する非超電導体としてPr1 Ba2 Cu3 O 7-α等が用いられ
ている。しかし、このように超電導体層と非超電導体層
とに、異なる構成元素からなる膜を用いることは、製造
工程を複雑にするという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、無限
レイアー構造のACuO2 型酸化物超電導体は、結晶構造的
には電子デバイスへの応用に有利と考えられているもの
の、従来の製造方法では数万気圧以上の高圧中でのみ合
成されており、高圧合成以外では高品質の超電導体が得
難いという問題を有していた。
レイアー構造のACuO2 型酸化物超電導体は、結晶構造的
には電子デバイスへの応用に有利と考えられているもの
の、従来の製造方法では数万気圧以上の高圧中でのみ合
成されており、高圧合成以外では高品質の超電導体が得
難いという問題を有していた。
【0009】一方、超電導トンネル接合を形成する場合
には、トンネル層上に酸化物超電導体層をエピタキシャ
ル成長させることが、良質な超電導体層を得る上で必要
となるが、従来の酸化物超電導体と非超電導体との組み
合せでは、これらの構成元素が異なるため、製造工程が
複雑になるという問題があった。
には、トンネル層上に酸化物超電導体層をエピタキシャ
ル成長させることが、良質な超電導体層を得る上で必要
となるが、従来の酸化物超電導体と非超電導体との組み
合せでは、これらの構成元素が異なるため、製造工程が
複雑になるという問題があった。
【0010】本発明は、このような課題に対処してなさ
れたもので、高圧プロセスを用いることなく、良質な無
限レイアー構造の酸化物超電導体を製造することを可能
にした酸化物超電導体薄膜の製造方法を提供することを
目的としており、また他の目的は、簡易な製造工程で、
エピタキシャル成長させた超電導体層とトンネル層とが
得られる超電導トンネル接合の製造方法を提供すること
にある。さらには、各層の結晶性が高く、信頼性に優れ
た例えばトンネル接合が安定して得られる超電導素子を
提供することを目的としている。
れたもので、高圧プロセスを用いることなく、良質な無
限レイアー構造の酸化物超電導体を製造することを可能
にした酸化物超電導体薄膜の製造方法を提供することを
目的としており、また他の目的は、簡易な製造工程で、
エピタキシャル成長させた超電導体層とトンネル層とが
得られる超電導トンネル接合の製造方法を提供すること
にある。さらには、各層の結晶性が高く、信頼性に優れ
た例えばトンネル接合が安定して得られる超電導素子を
提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の酸化物超電導体
薄膜の製造方法は、基板上に、(A1-x REx )1-δCu1Oy
(ただし、 Aはアルカリ土類元素から選ばれる少なくと
も 1種の元素を、REは希土類元素から選ばれる少なくと
も 1種の元素を示し、 xは 0≦ x< 1を満足するRE元素
による A元素の置換量を、δは 0≦δ≦ 0.3を満足する
Aサイトイオンの欠損量を、 yは 2程度の酸素量を表
す。以下同じ)で表される酸化物超電導体薄膜を成膜す
るにあたり、成膜時の前記基板温度をT(℃)、成膜時
の雰囲気ガス中の酸素分圧をP(Pa)としたとき、T≧
500、 0.1≦P< 1、かつP≧0.005T-2.9の条件を満
足させた薄膜形成法により、 A1-x REx O z (zは酸素量
を表す。以下同じ)の略 1原子層分の原子あるいは分子
と、 CuOz の 1原子層分の原子あるいは分子とを、交互
に堆積させることを特徴としている。
薄膜の製造方法は、基板上に、(A1-x REx )1-δCu1Oy
(ただし、 Aはアルカリ土類元素から選ばれる少なくと
も 1種の元素を、REは希土類元素から選ばれる少なくと
も 1種の元素を示し、 xは 0≦ x< 1を満足するRE元素
による A元素の置換量を、δは 0≦δ≦ 0.3を満足する
Aサイトイオンの欠損量を、 yは 2程度の酸素量を表
す。以下同じ)で表される酸化物超電導体薄膜を成膜す
るにあたり、成膜時の前記基板温度をT(℃)、成膜時
の雰囲気ガス中の酸素分圧をP(Pa)としたとき、T≧
500、 0.1≦P< 1、かつP≧0.005T-2.9の条件を満
足させた薄膜形成法により、 A1-x REx O z (zは酸素量
を表す。以下同じ)の略 1原子層分の原子あるいは分子
と、 CuOz の 1原子層分の原子あるいは分子とを、交互
に堆積させることを特徴としている。
【0012】また、本発明の超電導トンネル接合の製造
方法は、基板上に、成膜時の前記基板温度をT(℃)、
成膜時の雰囲気ガス中の酸素分圧をP(Pa)としたと
き、T≧ 500、 0.1≦P< 1、かつP≧ 0.005T-2.9の
条件を満足させた薄膜形成法により、 A1-x REx O z の
略 1原子層分の原子あるいは分子と、 CuOz の 1原子層
分の原子あるいは分子とを交互に堆積させ、(A1-x R
Ex )1-δCu1 O y で表される酸化物超電導体層を形成
する第1の工程と、前記酸化物超電導体層上に、T≧50
0、かつP< 0.1またはP< 0.005T-2.9の条件を満足
させた薄膜形成法により、斜方晶の(A1-x REx )1-δCu
1 O y または(A1-x REx )2 Cu1 O 3 からなる非超電導
体層を形成する第2の工程と、前記非超電導体層上に、
前記第1の工程と同様にして、(A1-x REx )1-δCu1 O
y で表される酸化物超電導体層を形成する第3の工程と
を有することを特徴としている。
方法は、基板上に、成膜時の前記基板温度をT(℃)、
成膜時の雰囲気ガス中の酸素分圧をP(Pa)としたと
き、T≧ 500、 0.1≦P< 1、かつP≧ 0.005T-2.9の
条件を満足させた薄膜形成法により、 A1-x REx O z の
略 1原子層分の原子あるいは分子と、 CuOz の 1原子層
分の原子あるいは分子とを交互に堆積させ、(A1-x R
Ex )1-δCu1 O y で表される酸化物超電導体層を形成
する第1の工程と、前記酸化物超電導体層上に、T≧50
0、かつP< 0.1またはP< 0.005T-2.9の条件を満足
させた薄膜形成法により、斜方晶の(A1-x REx )1-δCu
1 O y または(A1-x REx )2 Cu1 O 3 からなる非超電導
体層を形成する第2の工程と、前記非超電導体層上に、
前記第1の工程と同様にして、(A1-x REx )1-δCu1 O
y で表される酸化物超電導体層を形成する第3の工程と
を有することを特徴としている。
【0013】さらに、本発明の超電導素子は、正方晶の
(A1-x REx )1-δCu1 O y からなる超電導体層と、斜方
晶の(A1-x REx )1-δCu1 O y または(A1-x REx )2 Cu
1 O3 からなる非超電導体層との積層構造を有すること
を特徴としている。
(A1-x REx )1-δCu1 O y からなる超電導体層と、斜方
晶の(A1-x REx )1-δCu1 O y または(A1-x REx )2 Cu
1 O3 からなる非超電導体層との積層構造を有すること
を特徴としている。
【0014】
【作用】本発明の酸化物超電導体薄膜の製造方法におい
ては、成膜時の基板温度をT(℃)、成膜時の雰囲気ガ
ス中の酸素分圧をP(Pa)としたとき、図1の領域A
(斜線部分)に示すように、T≧ 500、 0.1≦P< 1、
かつP≧ 0.005T-2.9の条件を満足させたスパッタリン
グ法や蒸着法等の薄膜形成法によって、 A1-x RExOz の
略 1原子層分の原子あるいは分子と、 CuOz の 1原子層
分の原子あるいは分子とを交互に堆積させている。上記
した成膜条件を満足させることにより、隣接する 2種の
酸化物層が互いに良好に反応して、基板面に対して垂直
方向に、(A1-x REx )1-δ層と CuO2 層が交互に並ん
だ、無限レイアー構造の(A1-x REx)1-δCu1 O y 薄膜
が形成され、c軸が膜面に垂直に配向した酸化物超電導
体薄膜となる。
ては、成膜時の基板温度をT(℃)、成膜時の雰囲気ガ
ス中の酸素分圧をP(Pa)としたとき、図1の領域A
(斜線部分)に示すように、T≧ 500、 0.1≦P< 1、
かつP≧ 0.005T-2.9の条件を満足させたスパッタリン
グ法や蒸着法等の薄膜形成法によって、 A1-x RExOz の
略 1原子層分の原子あるいは分子と、 CuOz の 1原子層
分の原子あるいは分子とを交互に堆積させている。上記
した成膜条件を満足させることにより、隣接する 2種の
酸化物層が互いに良好に反応して、基板面に対して垂直
方向に、(A1-x REx )1-δ層と CuO2 層が交互に並ん
だ、無限レイアー構造の(A1-x REx)1-δCu1 O y 薄膜
が形成され、c軸が膜面に垂直に配向した酸化物超電導
体薄膜となる。
【0015】ここで、成膜時の基板温度Tが 500℃未満
では、成膜後の膜は非晶質となる。また、酸素分圧Pが
0.1Pa未満(図1の領域C)では、絶縁体である(A1-x
REx)2 Cu1 O 3 となり、酸素分圧Pが 1.0Pa以上では
無限レイアー構造となるが、半導体的な電気特性を示す
物質しか得られない。さらに、成膜時の基板温度Tと酸
素分圧Pとの関係がP< 0.005T-2.9であると(図1の
領域B)、非超電導体である斜方晶の(A1-x REx )1-δ
Cu1 O y が混入したり、あるいは斜方晶(A1-xREx )
1-δCu1 O y のみしか得られない。すなわち、T≧ 50
0、 0.1≦P< 1、かつP≧ 0.005T-2.9の条件を満足
させた薄膜形成法によって初めて、 2重のCuOチェーン
を有する非超電導相の(A1-x REx )1-δCu1 O y や(A
1-x REx )2Cu1 O 3 の混入がなく、良質な無限レイア
ー構造の(A1-x REx )1-δCu1 O y 超電導薄膜を得るこ
とができる。
では、成膜後の膜は非晶質となる。また、酸素分圧Pが
0.1Pa未満(図1の領域C)では、絶縁体である(A1-x
REx)2 Cu1 O 3 となり、酸素分圧Pが 1.0Pa以上では
無限レイアー構造となるが、半導体的な電気特性を示す
物質しか得られない。さらに、成膜時の基板温度Tと酸
素分圧Pとの関係がP< 0.005T-2.9であると(図1の
領域B)、非超電導体である斜方晶の(A1-x REx )1-δ
Cu1 O y が混入したり、あるいは斜方晶(A1-xREx )
1-δCu1 O y のみしか得られない。すなわち、T≧ 50
0、 0.1≦P< 1、かつP≧ 0.005T-2.9の条件を満足
させた薄膜形成法によって初めて、 2重のCuOチェーン
を有する非超電導相の(A1-x REx )1-δCu1 O y や(A
1-x REx )2Cu1 O 3 の混入がなく、良質な無限レイア
ー構造の(A1-x REx )1-δCu1 O y 超電導薄膜を得るこ
とができる。
【0016】また、上述したように成膜時の条件を、T
≧ 500かつP< 0.1、またはT≧500かつP< 0.005T-
2.9とすると、これら以外の条件は上記した酸化物超電
導体薄膜の製造と同一条件で、いずれも格子定数が無限
レイアー構造の(A1-x REx)1-δCu1 Oy とほぼ等し
い、非超電導相の斜方晶(A1-x REx )1-δCu1 O y や、
(A1-x REx )2 Cu1 O 3 を形成することができる。従っ
て、上記した酸化物超電導体層の製造工程に引き続い
て、上記非超電導体層を形成すると共に、その上に再度
無限レイアー構造の酸化物超電導体層を形成すれば、成
膜パラメータを変化させるだけの簡単な工程で、各層の
結晶性に優れ、かつ各層をエピタキシャル成長させた、
信頼性の高い超電導トンネル接合を作製することができ
る。
≧ 500かつP< 0.1、またはT≧500かつP< 0.005T-
2.9とすると、これら以外の条件は上記した酸化物超電
導体薄膜の製造と同一条件で、いずれも格子定数が無限
レイアー構造の(A1-x REx)1-δCu1 Oy とほぼ等し
い、非超電導相の斜方晶(A1-x REx )1-δCu1 O y や、
(A1-x REx )2 Cu1 O 3 を形成することができる。従っ
て、上記した酸化物超電導体層の製造工程に引き続い
て、上記非超電導体層を形成すると共に、その上に再度
無限レイアー構造の酸化物超電導体層を形成すれば、成
膜パラメータを変化させるだけの簡単な工程で、各層の
結晶性に優れ、かつ各層をエピタキシャル成長させた、
信頼性の高い超電導トンネル接合を作製することができ
る。
【0017】さらに、上記した無限レイアー構造の正方
晶(A1-x REx )1-δCu1 O y からなる超電導体層と、斜
方晶(A1-x REx )1-δCu1 O y または(A1-x REx )2 Cu
1 O3 からなる非超電導体層との積層構造を有する超電
導素子は、上述したように各層の結晶性に優れることか
ら、信頼性に優れた例えばトンネル接合等を再現性よく
得ることが可能となる。
晶(A1-x REx )1-δCu1 O y からなる超電導体層と、斜
方晶(A1-x REx )1-δCu1 O y または(A1-x REx )2 Cu
1 O3 からなる非超電導体層との積層構造を有する超電
導素子は、上述したように各層の結晶性に優れることか
ら、信頼性に優れた例えばトンネル接合等を再現性よく
得ることが可能となる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0019】図2は、本発明の酸化物超電導体薄膜の製
造方法を実施するためのスパッタリング装置の一構成例
を示す図である。同図において、1は成膜室であり、こ
の成膜室1内には、基板2を保持する基板ホルダ3と、
マグネトロンスパッタ用の円板ターゲット4、5、6と
が対向配置されている。基板ホルダ3はヒータ7を有し
ており、また各円板ターゲット4、5、6の前方にはそ
れぞれシャッタ8、9、10が設置されている。各円板
ターゲット4、5、6には、それぞれスパッタ用電源1
1、12、13が接続されている。なお、符号14、1
5はガス供給系、16は排気系である。
造方法を実施するためのスパッタリング装置の一構成例
を示す図である。同図において、1は成膜室であり、こ
の成膜室1内には、基板2を保持する基板ホルダ3と、
マグネトロンスパッタ用の円板ターゲット4、5、6と
が対向配置されている。基板ホルダ3はヒータ7を有し
ており、また各円板ターゲット4、5、6の前方にはそ
れぞれシャッタ8、9、10が設置されている。各円板
ターゲット4、5、6には、それぞれスパッタ用電源1
1、12、13が接続されている。なお、符号14、1
5はガス供給系、16は排気系である。
【0020】実施例1 図1に示すスパッタリング装置を用いて、 x=0の無限レ
イアー構造を有する酸化物超電導体薄膜として、Sr1-δ
Cu1 O y の薄膜を作製した。基板2としては、20mmφ×
0.3mmtの SrTiO3 の (100)面を使用した。この基板2を
基板ホルダ3に設置し、ヒータ7により基板温度を 500
℃〜 620℃とした後、ガス供給系14、15から純度 9
9.999%のArガスおよび O2 ガスを同量供給し、成膜室1
内のガス圧力を 0.9Pa(酸素分圧:0.45Pa)とした。タ
ーゲット4、6としては、SrCO3焼結体、Cu金属を用
い、それぞれにRF電力、DC電力を各電源11、13から
供給し、以下の手順で成膜した。
イアー構造を有する酸化物超電導体薄膜として、Sr1-δ
Cu1 O y の薄膜を作製した。基板2としては、20mmφ×
0.3mmtの SrTiO3 の (100)面を使用した。この基板2を
基板ホルダ3に設置し、ヒータ7により基板温度を 500
℃〜 620℃とした後、ガス供給系14、15から純度 9
9.999%のArガスおよび O2 ガスを同量供給し、成膜室1
内のガス圧力を 0.9Pa(酸素分圧:0.45Pa)とした。タ
ーゲット4、6としては、SrCO3焼結体、Cu金属を用
い、それぞれにRF電力、DC電力を各電源11、13から
供給し、以下の手順で成膜した。
【0021】まず、SrCO3 ターゲット4のシャッタ8を
開け、上記 SrTiO3 (100)基板2上に SrOz を 0.9原子
層分堆積した。次いで、上記SrCO3 ターゲット4のシャ
ッタ8を閉じた後、Cuターゲット6上のシャッター10
を開け、 CuOz を 1原子層分堆積した。以上の操作を 1
00回繰り返し、膜厚約35nmの薄膜を成膜した。
開け、上記 SrTiO3 (100)基板2上に SrOz を 0.9原子
層分堆積した。次いで、上記SrCO3 ターゲット4のシャ
ッタ8を閉じた後、Cuターゲット6上のシャッター10
を開け、 CuOz を 1原子層分堆積した。以上の操作を 1
00回繰り返し、膜厚約35nmの薄膜を成膜した。
【0022】なお、約 1原子層ずつ成膜するスパッタ条
件の 1例としては、SrCO3 ターゲット4にRF電力を110W
供給しつつシャッタ8の開放時間を 110秒間とし、Cuタ
ーゲット6にDC電力を 51W供給しつつシャッタ10の開
放時間を13秒間とした。
件の 1例としては、SrCO3 ターゲット4にRF電力を110W
供給しつつシャッタ8の開放時間を 110秒間とし、Cuタ
ーゲット6にDC電力を 51W供給しつつシャッタ10の開
放時間を13秒間とした。
【0023】このようにして得た薄膜の結晶構造をX線
回折により評価し、膜の表面状態をSEMで評価した。
また、電気抵抗の温度依存性は、通常の 4端子法により
測定した。図3に、一例として、基板温度 580℃、酸素
分圧0.45Paで作製した薄膜の成膜直後のX線回折パター
ンを示す。 SrTiO3 の回折ピーク以外は、無限レイアー
構造の (001)と (002)の回折ピークだけが観測され、こ
の実施例で作製した薄膜はc軸が基板面に対して垂直に
配向した、無限レイアー構造のSr0.9 Cu1 O yの単相膜
であることが判明した。また、膜面は鏡面で、 2万倍の
SEM像でも表面に析出物や凹凸は観測されなかった。
この薄膜の臨界温度Tc はオンセットが103Kで、ゼロ抵
抗は 92Kであった。
回折により評価し、膜の表面状態をSEMで評価した。
また、電気抵抗の温度依存性は、通常の 4端子法により
測定した。図3に、一例として、基板温度 580℃、酸素
分圧0.45Paで作製した薄膜の成膜直後のX線回折パター
ンを示す。 SrTiO3 の回折ピーク以外は、無限レイアー
構造の (001)と (002)の回折ピークだけが観測され、こ
の実施例で作製した薄膜はc軸が基板面に対して垂直に
配向した、無限レイアー構造のSr0.9 Cu1 O yの単相膜
であることが判明した。また、膜面は鏡面で、 2万倍の
SEM像でも表面に析出物や凹凸は観測されなかった。
この薄膜の臨界温度Tc はオンセットが103Kで、ゼロ抵
抗は 92Kであった。
【0024】なお、酸素分圧0.45Paで、基板温度を 500
℃〜 620℃とした場合には、前述の無限レイアー構造単
相の薄膜がいずれも得られた。
℃〜 620℃とした場合には、前述の無限レイアー構造単
相の薄膜がいずれも得られた。
【0025】実施例2 実施例1で堆積した SrOz 層に代えて、SrCO3 ターゲッ
ト4とNdターゲット5上のシャッタ8、9を同時に開
け、 2元同時スパッタリング法によってSr0.9 Nd0.1 O
z 層を堆積する以外は、実施例1と同様にして、(Sr
0.9 Nd0.1 )Cu1 Oy 薄膜を成膜した。このようにして
得た薄膜も、c軸が基板面に対して垂直に配向した、無
限レイアー構造の単相膜であり、Tc はオンセットが 4
0Kで、ゼロ抵抗は 26Kであった。また、膜面も実施例1
と同様に、 2万倍のSEM像でも表面に析出物や凹凸は
観測されなかった。
ト4とNdターゲット5上のシャッタ8、9を同時に開
け、 2元同時スパッタリング法によってSr0.9 Nd0.1 O
z 層を堆積する以外は、実施例1と同様にして、(Sr
0.9 Nd0.1 )Cu1 Oy 薄膜を成膜した。このようにして
得た薄膜も、c軸が基板面に対して垂直に配向した、無
限レイアー構造の単相膜であり、Tc はオンセットが 4
0Kで、ゼロ抵抗は 26Kであった。また、膜面も実施例1
と同様に、 2万倍のSEM像でも表面に析出物や凹凸は
観測されなかった。
【0026】比較例1 成膜時の酸素分圧を0.25Pa(全圧 0.5Pa)とし、また基
板温度を代える以外は、実施例1と同様にして Sr-Cu-O
系薄膜を成膜した。その結果、基板温度が 640℃〜 680
℃ではb軸配向した非超電導体の斜方晶Sr1 Cu1 O 2 が
混在し、 700℃以上ではb軸配向した非超電導体の斜方
晶Sr1 Cu1 O 2 の単相膜となった。この相の格子定数
a、cは、それぞれ0.39nm、0.36nmである。これらの膜
の電気抵抗の温度異存性は半導体的で超電導にはならな
かったが、表面性は良好であった。 比較例2 成膜時の酸素分圧を0.02Pa(全圧 0.9Pa)とし、また基
板温度を 580℃として、実施例1と同様にして Sr-Cu-O
系薄膜を成膜した。この膜のX線回折パターンを図4に
示す。無限レイアー構造の回折ピークは観測されず、絶
縁体であるa軸配向したSr2 Cu1 O 3 の単相膜であっ
た。この相の格子定数b、cはそれぞれ0.39nm、0.35nm
である。この膜の表面性も良好であった。
板温度を代える以外は、実施例1と同様にして Sr-Cu-O
系薄膜を成膜した。その結果、基板温度が 640℃〜 680
℃ではb軸配向した非超電導体の斜方晶Sr1 Cu1 O 2 が
混在し、 700℃以上ではb軸配向した非超電導体の斜方
晶Sr1 Cu1 O 2 の単相膜となった。この相の格子定数
a、cは、それぞれ0.39nm、0.36nmである。これらの膜
の電気抵抗の温度異存性は半導体的で超電導にはならな
かったが、表面性は良好であった。 比較例2 成膜時の酸素分圧を0.02Pa(全圧 0.9Pa)とし、また基
板温度を 580℃として、実施例1と同様にして Sr-Cu-O
系薄膜を成膜した。この膜のX線回折パターンを図4に
示す。無限レイアー構造の回折ピークは観測されず、絶
縁体であるa軸配向したSr2 Cu1 O 3 の単相膜であっ
た。この相の格子定数b、cはそれぞれ0.39nm、0.35nm
である。この膜の表面性も良好であった。
【0027】比較例3 成膜時の酸素分圧を 1.5Pa(全圧 3.0Pa)とし、また基
板温度を 580℃として、実施例1と同様にして Sr-Cu-O
系薄膜を成膜した。この膜のX線回折パターンは、図3
と同様に無限レイアー構造のものであったが、電気抵抗
は半導体的に温度の低下と共に増大し、 10Kまで超電導
になることはなかった。
板温度を 580℃として、実施例1と同様にして Sr-Cu-O
系薄膜を成膜した。この膜のX線回折パターンは、図3
と同様に無限レイアー構造のものであったが、電気抵抗
は半導体的に温度の低下と共に増大し、 10Kまで超電導
になることはなかった。
【0028】実施例3 次に、超電導−絶縁体−超電導体(S-I-S)タイプの超電
導トンネル接合を有する超電導素子を形成した例につい
て、図5を参照して説明する。
導トンネル接合を有する超電導素子を形成した例につい
て、図5を参照して説明する。
【0029】基板21としては SrTiO3 の (100)面を用
い、これを 580℃に加熱した後、酸素ガス分圧を0.45Pa
(全圧 0.9Pa)で、実施例1と同様にして、Sr0.9 Cu1
O y超電導体層22を厚さ35nmで形成した。続いて、こ
の下部超電導体層22上に、酸素ガス分圧を0.02Paとす
ること以外は、上記Sr0.9 Cu1 Oy 超電導体層22の形
成と同様にして、比較例2に示したSr2 Cu1 O 3 絶縁体
の 5ユニットセル層23を形成した。この相の格子定数
b、cはそれぞれ0.39nm、0.35nmで、下部超電導体層2
2としてのSr0.9 Cu1 Oy の格子定数(a=b=0.39nm)にほ
ぼ一致するため、Sr2 Cu1 O 3 絶縁体層23はa軸配向
してエピタキシャルに成長しており、この層を積層後
も、その表面は鏡面を呈していた。このようにして積層
した膜を成膜室から取り出すことなく、酸素ガス分圧を
0.45Paに戻し、下部超電導体層22と同じくc軸配向さ
せたSr0.9 Cu1 Oy 超電導体層24を、厚さ35nmでさら
に積層した。この上部のSr0.9 Cu1 Oy 超電導体層24
の積層後も表面性は良好であった。また、下部超電導体
層22および上部超電導体層24に、それぞれ電極2
5、26を設け、電気的特性を測定したところ、 80K以
下の温度領域においてジョセフソン特性が観測された。
い、これを 580℃に加熱した後、酸素ガス分圧を0.45Pa
(全圧 0.9Pa)で、実施例1と同様にして、Sr0.9 Cu1
O y超電導体層22を厚さ35nmで形成した。続いて、こ
の下部超電導体層22上に、酸素ガス分圧を0.02Paとす
ること以外は、上記Sr0.9 Cu1 Oy 超電導体層22の形
成と同様にして、比較例2に示したSr2 Cu1 O 3 絶縁体
の 5ユニットセル層23を形成した。この相の格子定数
b、cはそれぞれ0.39nm、0.35nmで、下部超電導体層2
2としてのSr0.9 Cu1 Oy の格子定数(a=b=0.39nm)にほ
ぼ一致するため、Sr2 Cu1 O 3 絶縁体層23はa軸配向
してエピタキシャルに成長しており、この層を積層後
も、その表面は鏡面を呈していた。このようにして積層
した膜を成膜室から取り出すことなく、酸素ガス分圧を
0.45Paに戻し、下部超電導体層22と同じくc軸配向さ
せたSr0.9 Cu1 Oy 超電導体層24を、厚さ35nmでさら
に積層した。この上部のSr0.9 Cu1 Oy 超電導体層24
の積層後も表面性は良好であった。また、下部超電導体
層22および上部超電導体層24に、それぞれ電極2
5、26を設け、電気的特性を測定したところ、 80K以
下の温度領域においてジョセフソン特性が観測された。
【0030】なお、上記した各実施例においては、本発
明の製造方法をスパッタリング法により実施した例につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、蒸着法、クラスターイオンビーム法、CVD法等の
各種の薄膜形成法を適用することが可能である。
明の製造方法をスパッタリング法により実施した例につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、蒸着法、クラスターイオンビーム法、CVD法等の
各種の薄膜形成法を適用することが可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、数
万気圧以上の高圧プロセスを用いることなく、超電導特
性や膜表面の平滑性に優れた無限レイアー構造の酸化物
超電導体薄膜を再現性よく作製することが可能となる。
また、成膜プロセスを変えるだけの簡単な工程で、各層
の結晶性に優れた、信頼性の高い超電導トンネル接合を
得ることができる。さらに、本発明の超電導素子によれ
ば、各層の結晶性に優れることから、信頼性が高い超電
導体/非超電導体の接合、例えばトンネル接合を安定し
て得ることが可能となる。よって、本発明の超電導素子
は、上記したような接合を有する素子、例えばジョセフ
ソン素子や超電導トランジスタ等に好適である。
万気圧以上の高圧プロセスを用いることなく、超電導特
性や膜表面の平滑性に優れた無限レイアー構造の酸化物
超電導体薄膜を再現性よく作製することが可能となる。
また、成膜プロセスを変えるだけの簡単な工程で、各層
の結晶性に優れた、信頼性の高い超電導トンネル接合を
得ることができる。さらに、本発明の超電導素子によれ
ば、各層の結晶性に優れることから、信頼性が高い超電
導体/非超電導体の接合、例えばトンネル接合を安定し
て得ることが可能となる。よって、本発明の超電導素子
は、上記したような接合を有する素子、例えばジョセフ
ソン素子や超電導トランジスタ等に好適である。
【図1】本発明の酸化物超電導体薄膜の製造方法におけ
る基板温度および酸素分圧と形成される相との関係を示
す図である。
る基板温度および酸素分圧と形成される相との関係を示
す図である。
【図2】本発明の実施例で用いたスパッタ装置の構成を
模式的に示す図である。
模式的に示す図である。
【図3】本発明の一実施例で得られた酸化物超電導体薄
膜のX線回折パターンを示す図である。
膜のX線回折パターンを示す図である。
【図4】本発明との比較として作製した非超電導体薄膜
のX線回折パターンを示す図である。
のX線回折パターンを示す図である。
【図5】本発明の一実施例の超電導トンネル接合を有す
る超電導素子の構成を模式的に示す断面図である。
る超電導素子の構成を模式的に示す断面図である。
21……基板 22……超電導体層 23……絶縁体層 24……超電導体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 39/24 ZAA J 9276−4M
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に、(A1-x REx )1-δCu1 O
y (ただし、 Aはアルカリ土類元素から選ばれる少なく
とも 1種の元素を、REは希土類元素から選ばれる少なく
とも 1種の元素を示し、 xは 0≦ x< 1を満足するRE元
素による A元素の置換量を、δは 0≦δ≦ 0.3を満足す
るAサイトイオンの欠損量を、 yは 2程度の酸素量を表
す)で表される酸化物超電導体薄膜を成膜するにあた
り、 成膜時の前記基板温度をT(℃)、成膜時の雰囲気ガス
中の酸素分圧をP(Pa)としたとき、T≧ 500、 0.1≦
P< 1、かつP≧ 0.005T-2.9の条件を満足させた薄膜
形成法により、 A1-x REx O z (zは酸素量を表す)の略
1原子層分の原子あるいは分子と、 CuOz (zは酸素量を
表す)の 1原子層分の原子あるいは分子とを、交互に堆
積させることを特徴とする酸化物超電導体薄膜の製造方
法。 - 【請求項2】 基板上に、成膜時の前記基板温度をT
(℃)、成膜時の雰囲気ガス中の酸素分圧をP(Pa)と
したとき、T≧ 500、 0.1≦P< 1、かつP≧0.005T-
2.9の条件を満足させた薄膜形成法により、 A1-x REx O
z (ただし、Aはアルカリ土類元素から選ばれる少なく
とも 1種の元素を、REは希土類元素から選ばれる少なく
とも 1種の元素を示し、 xは 0≦ x< 1を満足するRE元
素による A元素の置換量を、 zは酸素量を表す)の略 1
原子層分の原子あるいは分子と、 CuOz の 1原子層分の
原子あるいは分子とを交互に堆積させ、(A1-x REx )
1-δCu1 O y (δは 0≦δ≦ 0.3を満足するAサイトイ
オンの欠損量を、 yは 2程度の酸素量を表す)で表され
る酸化物超電導体層を形成する第1の工程と、 前記酸化物超電導体層上に、T≧ 500、かつP< 0.1ま
たはP< 0.005T-2.9の条件を満足させた薄膜形成法に
より、斜方晶の(A1-x REx )1-δCu1 O y または(A1-x
REx )2 Cu1 O 3 からなる非超電導体層を形成する第2
の工程と、 前記非超電導体層上に、前記第1の工程と同様にして、
(A1-x REx )1-δCu1Oy で表される酸化物超電導体層を
形成する第3の工程とを有することを特徴とする超電導
トンネル接合の製造方法。 - 【請求項3】 正方晶の(A1-x REx )1-δCu1 O y (た
だし、 Aはアルカリ土類元素から選ばれる少なくとも 1
種の元素を、REは希土類元素から選ばれる少なくとも 1
種の元素を示し、 xは 0≦ x< 1を満足するRE元素によ
る A元素の置換量を、δは 0≦δ≦ 0.3を満足するAサ
イトイオンの欠損量を、 yは 2程度の酸素量を表す)か
らなる超電導体層と、斜方晶の(A1-x REx )1-δCu1 O
y または(A1-x REx )2 Cu1 O 3 からなる非超電導体層
との積層構造を有することを特徴とする超電導素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4228575A JPH0680419A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法、超電導トンネル接合の製造方法および超電導素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4228575A JPH0680419A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法、超電導トンネル接合の製造方法および超電導素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0680419A true JPH0680419A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=16878518
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4228575A Withdrawn JPH0680419A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法、超電導トンネル接合の製造方法および超電導素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0680419A (ja) |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP4228575A patent/JPH0680419A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |