JPH0680439B2 - 原子炉の起動運転方法 - Google Patents

原子炉の起動運転方法

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JPH0680439B2
JPH0680439B2 JP60102131A JP10213185A JPH0680439B2 JP H0680439 B2 JPH0680439 B2 JP H0680439B2 JP 60102131 A JP60102131 A JP 60102131A JP 10213185 A JP10213185 A JP 10213185A JP H0680439 B2 JPH0680439 B2 JP H0680439B2
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zenon
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毅 中嶋
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30—Nuclear fission reactors

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は原子炉の起動運転方法に関する。
〔発明の技術的背景〕
一般に、沸騰水型原子炉などの熱中性子炉では核分裂生
成物あるいはその娘核として生成されるゼノンの中性子
吸収能力が大きいため、ゼノンが全く存在しない起動開
始時とゼノンが飽和に達した定格出力運転時とでは、ゼ
ノンの寄与する反応度効果が2.5%ΔK/K程度異なり、原
子炉の起動あるいは再起動計画を立案するうえでゼノン
濃度が非常に重要な役割を占めることになる。
例えば原子炉の起動開始時において、ゼノンのほとんど
ない状態で制御棒を引抜くと、定格の出力レベルを実現
するのに必要とされる制御棒パターンまで制御棒を炉心
から引抜く以前に出力が大幅に上昇する。そして、この
ように制御棒の引抜き量が少ない段階で出力が上昇する
と、引抜かれた制御棒の割合いが少ないために引抜かれ
た制御棒付近の燃料集合体に発熱が集中し、この部分に
局所的な過出力領域が発生する。
また、燃料は一般に定格出力時の飽和ゼノン状態で適切
な出力分布となるように設計されているため,ゼノンが
ない状態ではボイドの発生のない炉心下部の出力が大幅
に大きくなるという問題がある。そして、出力が急激に
上昇すると、膨脹率の違いによる燃料ペレットと被覆管
の相互作用が生じ、燃料が破損する可能性がある。した
がって、原子炉の運転にあたっては燃料の健全性を確保
するために、燃料のならし運転(PCIOMR)が実施されて
おり、燃料の出力に制限値(PCしきい値)が設定されて
いる。このため、ゼノンのない状態で急激に出力を上昇
させると、前述のように局所的な出力上昇が発生し、上
記の制限値を越えることが考えられる。従って、原子炉
の出力上昇時にはゼノンの蓄積を持って順次出力を増加
させる必要がある。
ところで、一般に沸騰水型原子炉では炉心の出力制御
を、炉心流量による方法(再循環ポンプの速度を変える
方法)と制御棒操作による方法との2通りの方法で実施
しており、起動時には制御棒を全挿入の状態から順次引
抜いて定格運転用の制御棒パターン(目標制御棒パター
ン)へ移行させている。しかし、この間に実施される制
御棒パターンによっては局所的に出力分布が大きく歪
み、前記の制限値を越える場合があり得るので、このよ
うな場合にはゼノン濃度の増加を利用して出力を下げる
必要がある。
一方、炉心流量により出力を制御する場合は上述した制
御棒引抜きのような局所的な出力分布の変動が少ないた
め、比較的速い出力上昇が可能となっているが、従来の
沸騰水型原子炉では運転の簡便さを優先させ、制御棒を
十分低い出力レベルで引抜くことができるようにPCIOMR
を適用しているため、起動から定格出力までの時間が非
常に長くなるという問題があった。
〔背景技術の問題点〕
そこで、最近では原子力発電プラントの稼働率向上の観
点からPCIOMR(燃料ならし運転)を必要としない燃料が
開発されている(特開昭54−59600号公報参照)。この
燃料は燃料棒被覆管の内側に延性の大きい高純度ジルコ
ニウムの薄い層を形成し、燃料ペレットと被覆管との間
の相互作用緩和を図ったものであり、このような燃料を
炉心に装荷することにより、起動時において炉心出力を
定格出力まで急速上昇させることが可能である。
また、PCIOMRを必要とする燃料でも起動中の燃料線出力
密度がならし運転を必要とする制限値(PCしきい値)を
超えなければ短時間の起動が可能である。たとえばウラ
ン−235濃縮度や可燃性毒物の含有量の軸方向分布設計
を工夫することにより燃料の軸方向出力分布を平坦化
し、線出力密度の低減化が図られている場合や、PCしき
い値が高い場合(PCしきい値は燃料の燃焼度により異な
る)などが考えられ、起動中の燃料線出力密度がPCしき
い値を超えなければ、ならし運転の必要がないので短時
間の起動が可能となる。
しかしながら、これらの燃料を炉心に装荷し、PCIOMR運
転を行なわずに炉心出力を定格出力まで急上昇させる
と、定格出力到達後にゼノンが急激に増加し、炉心出力
を安定に維持することが困難になるという問題があっ
た。
〔発明の目的〕
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは定格出力到達後にゼノンの急激な増
加があっても炉心出力を安定に維持することのできる原
子炉の起動運転方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明は上記の目的を達成するために、互いに隣接配置
された4体の燃料集合体とこれらの燃料集合体間に挿入
される制御棒とから単位格子を形成し、この単位格子を
XおよびY方向に配列してなる炉心を有する原子炉にお
いて、起動時に定格出力時の目標制御棒パターンに加え
て前記炉心の外周に位置する複数本の制御棒を挿入した
まま一旦定格出力まで出力上昇させ、以後蓄積してくる
ゼノン濃度に応じて前記炉心の外周に位置する制御棒を
段階的に引抜くようにしたことを特徴とするものであ
る。
〔発明の実施例〕
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
まず、本発明による原子炉の起動運転方法を第1図及び
第2図を参照して説明する。第1図は本方法による起動
運転時の原子炉出力と時間との関係を示す線図であり、
第2図は同じく起動運転時の原子炉出力と炉心流量との
関係を示す線図である。
第1図及び第2図において図中A点は発電機の再併入点
を示し、このA点より制御棒を全挿入の状態から順次引
抜いてB点まで出力を急速上昇させる。この時の原子炉
出力は再循環ポンプが最低速度状態で約60%である。な
お、この値は第2図に示すロッドブロックラインの切片
となり、このロッドブロックラインまで制御棒を引抜い
て原子炉出力を急速上昇させる。また、この時の制御棒
パターンは第3図(a)に示すように、定格時の目標制
御棒パターンに加えて炉心の外周部に数本の制御棒を挿
入したものとなっている。これは前述したようにゼノン
の反応度を補償するためである。なお、第3図に示す数
字は制御棒の挿入量を示し、0は全挿入の状態、10は炉
心の軸方向に対して10/48まで挿入されていることを示
す。また数字の記載のない位置の制御棒は全引抜きの状
態を示す。
次にB点からC点の定格出力までは炉心流量の増加によ
って原子炉出力を急速上昇させる。なお、この時の制御
棒パターンは第3図(a)に示すものと同じである。な
お、本実施例において炉心に装荷されている燃料集合体
は、燃料棒被覆管の内側に延性の大きい高純度ジルコニ
ウムの薄い層を形成し、燃料ペレットと被覆管の間の相
互作用緩和を図った燃料(特開昭54−59600号公報参
照)であり、PCIOMR運転を必要としない燃料である。
このようにして原子炉出力が定格出力に到達すると、第
4図に示す如くゼノン濃度が上昇する。このとき、原子
炉出力は炉心流量の増加操作によって定格出力運転時に
維持されるが、炉心流量が運用上の最高限度(例えば10
2.5%)を越えると、ゼノンの増加による反応度の減少
を炉心流量で補償するとができなくなる。従って、この
ような場合には炉心の外周に位置する制御棒(以下、外
周制御棒という)を炉心から引抜き、ゼノンの増加によ
る反応度の減少を外周制御棒の引抜き操作によって補償
する。
具体的には、まず炉心流量を運用上の最高限度から最低
限度(例えば92.5%)に戻した後(第1図のD点からE
点)、第1図のE点からF点で外周制御棒を炉心から引
抜くわけであるが、このとき炉心から引抜かれる外周制
御棒の本数はゼノンの増加量に比例し、例えば定格出力
到達後にゼノン濃度が第4図のa点からb点に変化した
場合には第3図(b)の斜線部分で示す4本の外周制御
棒が炉心から引抜かれ、またゼノン濃度が第4図のa点
からc点に変化した場合には第3図(c)の斜線部分で
示す8本の外周制御棒が炉心から引抜かれる。
そして、F点以降は、C点からF点での操作を繰返して
ゼノンの増加による反応度の減少を外周制御棒の引抜き
操作によって補償する。なお、上記の操作は通常、複数
回繰返される。
また、第4図の●は炉心流量の運用上の最低限度(例え
ば92.5%)を示しており、○はその最高限度(例えば10
2.5%)を示している。
ところで、定格出力到達時のゼノン濃度は起動時のゼノ
ン濃度に依存し、起動時のゼノン濃度は原子炉の停止期
間によって異なる。このため、起動工程が同じであって
も定格出力到達時のゼノン濃度は原子炉の停止期間によ
って変化することから、サイクル中の中間点検やスクラ
ムなどによる炉停止後に原子炉を再起動する時には、次
のような方法で定格出力到達時の制御棒パターンを決定
する。
まず、炉停止から再起動までの時間から定格出力到達時
のゼノン濃度を第5図より求める。そして、第5図より
求めた定格出力到達時のゼノン濃度に対応する点を第4
図にプロットし、プロットした点と第4図に示すa点,b
点,c点との関係を調べる。ここで、プロットした点が例
えば第4図のa点と同じ位置にある場合には第3図
(a)に示す制御棒パターンが定格出力到達時の制御棒
パターンとなり、プロットした点が第4図のa点とb点
との中間にある場合には第3図(a)に示す制御棒パタ
ーンと第3図(b)に示す制御棒パターンとの中間の制
御棒パターンが定格出力到達時の制御棒パターンとな
る。
このように本実施例においては、炉心出力を定格出力ま
で上昇させた後、炉心の外周に位置する制御棒をゼノン
濃度に応じて段階的に引抜くことにより、ゼノンの増加
による炉心出力の変動を最小限に抑えることが可能とな
る。したがって、ゼノンによる出力変動を引き起こすこ
となく炉心出力を短時間で定格出力まで上昇させること
ができる。
なお、上述した実施例では炉心に装荷される燃料集合体
として燃料ペレットと被覆管の相互作用による被覆管の
破損が生じ難い燃料集合体を使用したが、PCIOMRを必要
とする燃料でも、起動中の燃料線出力密度がならし運転
を必要とする制限値(PCしきい値)を超えなければ短時
間の起動が可能である。たとえばラウン−235濃縮度や
可燃性毒物の含有量の軸方向分布設計を工夫することに
より燃料の軸方向出力分布を平坦化し、線出力密度の低
減化が図られている場合や、PCしきい値が高い場合(PC
しきい値は燃料の燃焼度により異なる)などが考えら
れ、起動中の燃料線出力密度がPCしきい値を超えなけれ
ば、ならし運転の必要がないので短時間の起動が可能と
なる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、互いに隣接配置され
た4体の燃料集合体とこれらの燃料集合体間に挿入され
る制御棒とから単位格子を形成し、この単位格子をXお
よびY方向に配列してなる炉心を有する原子炉におい
て、起動時に定格出力時の目標制御棒パターンに加えて
前記炉心の外周に位置する複数本の制御棒を挿入したま
ま一旦定格出力まで出力上昇させ、以後蓄積してくるゼ
ノン濃度に応じて前記炉心の外周に位置する制御棒を段
階的に引抜くようにしたので、原子力発電プラントの稼
働率向上を図れるなどその効果は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明による原子炉の起動運転方
法を説明するためのもので、第1図は本方法による起動
運転時の原子炉出力と時間との関係を示す線図、第2図
は同じく起動運転時の原子炉出力と炉心流量との関係を
示す線図、第3図は起動運転時における制御棒パターン
の推移を示す説明図、第4図は定格出力到達後のゼノン
濃度の時間的変化を示す線図、第5図は定格出力到達時
のゼノン濃度と原子炉の停止期間との関係を示す線図で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに隣接配置された4体の燃料集合体と
    これらの燃料集合体間に挿入される制御棒とから単位格
    子を形成し、この単位格子をXおよびY方向に配列して
    なる炉心を有する原子炉において、起動時に定格出力時
    の目標制御棒パターンに加えて前記炉心の外周に位置す
    る複数本の制御棒を挿入したまま一旦定格出力まで出力
    上昇させ、以後蓄積してくるゼノン濃度に応じて前記炉
    心の外周に位置する制御棒を段階的に引抜くようにした
    ことを特徴とする原子炉の起動運転方法。
  2. 【請求項2】前記燃料集合体はPCIOMRを必要としない燃
    料からなることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項
    記載の原子炉の起動運転方法。
JP60102131A 1985-05-14 1985-05-14 原子炉の起動運転方法 Expired - Lifetime JPH0680439B2 (ja)

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