JPH0680871B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子

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JPH0680871B2
JPH0680871B2 JP62327718A JP32771887A JPH0680871B2 JP H0680871 B2 JPH0680871 B2 JP H0680871B2 JP 62327718 A JP62327718 A JP 62327718A JP 32771887 A JP32771887 A JP 32771887A JP H0680871 B2 JPH0680871 B2 JP H0680871B2
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利郎 早川
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、700nm以下の短波長可視領域に発振波長を有
する半導体レーザの構造に関するものである。
[従来の技術] 近年の情報化社会の進展は著しく、その中にあって半導
体レーザを中心とした光通信や光ディスクなどの光情報
処理技術の発展には目覚しいものがある。このような状
況下において、可視領域に発光波長を有する半導体レー
ザに対するニーズが急速に高まっている。現在、780nm
に発振波長を有するAlGaAs系半導体レーザがコンパクト
ディスクやビデオディスクの光源として実用化されてい
る。しかし、特に情報メモリ用の光ディスクにおいて、
より多くの情報量を扱うためには集光後のスポット径を
小さくする必要があり、そのためにより短い波長で発振
する半導体レーザが必要となっている。
このような短波長域に相当するエネルギギャップを有す
る半導体材料としてGaAs基板に格子整合する(AlxG
a1-x)yIn1-yPが注目されている。この材料は従来の液
相成長法(LPE法)によっては成長が困難であるため、
最近、分子線エピタキシ法(MBE法)および有機金属を
用いた気相成長法(MO−CVD法)を成長法として研究開
発が活発になっている。MBE法およびMO−CVD法を用いれ
ばほぼ輸送律則により成長が行なわれるため、(AlxGa
1-x)yIn1-yPを成長させることが可能となった。
ここで、(AlxGa1-x)yIn1-yPの半導体層を有しMO−CVD
法により製造された半導体レーザの構造を第5図に示
す。本半導体レーザは、n型GaAs基板1上にn型Ga0.5I
n0.5Pバッファ層2(層厚0.5μm)、n型(Al0.6Ga
0.4)0.5In0.5Pクラッド層3(層厚1μm)、アンドー
プGa0.5In0.5P活性層4(層厚0.08μm)、p型(Al
0.6Ga0.4)0.5In0.5Pクラッド層5(層厚1μm)、Ga
0.5In0.5Pキャップ層6(層厚0.2μm)をMO−CVD法に
より連続的に成長する。その後、発振ストライプ領域以
外の部分に深さ0.8μmにわたってプロトンイオン注入
を行ない高抵抗領域7を形成する。そして、n型および
p型電極8、9をAuGe/NiおよびAuZn/Auにより形成す
る。このような製造方法により、従来より短波長のレー
ザを製造することが可能となった。
ところが、これらの成長法はLPE法に比べて次のような
欠点を有していた。すなわち、これらの成長法では成長
中の成長層表面がLPE法のように金属融液に覆われて保
護されていないため、雰囲気中の酸素、水蒸気や炭化水
素などの汚染物質を成長中に取込みやすいのである。こ
のために良質の結晶を得ることが容易でなかった。特に
本半導体レーザのようなダブルヘテロ接合構造を有する
レーザのクラッド層に用いられるAlを多く含む(AlxGa
1-x)yIn1-yP(X0.6)層については汚染物質の取込
みにより低電気抵抗で熱伝導率の高い結晶層を得ること
が容易でなかった。ところが、このようなレーザにおい
ては、このクラッド層、すなわちストライプ状の電流経
路を有しかつヒートシンク上にマウトンされる成長層表
面に近いAlGaInPクラッド層5の特性が大きな問題とな
る。すなわち、クラッド層5の電気抵抗率の高さは素子
抵抗を高くするばかりでなく、ジュール熱による発熱作
用を伴なう。また、熱抵抗の高さは、接合温度上昇によ
るしきい値電流の上昇を招く。このために半導体レーザ
の高温連続発振が不可能となった。
したがって、このような欠点を改善するためにAlGaInP
より電気抵抗が低く熱伝導性の良い特性を有するAlGaAs
でAlGaInPクラッド層の一部を置換える試みが行なわれ
た。この一例を第6図に示す。本例の半導体レーザは第
5図のレーザと同様に、n型GaAs基板1上に、n型Ga
0.5In0.5Pバッファ層2、n型(Al0.6Ga0.4)0.5In0.5
Pクラッド層3、Ga0.5In0.5P活性層4(層厚0.08μ
m)をMO−CVD法により成長した後、連続してp型(Al
0.6Ga0.4)0.5In0.5Pクラッド層5(層厚0.3μm)を積
層する。その後、III族、およびp型ドーパントとなる
原料の供給を止め、PH3の流量を徐々に減じながらAsH3
の流量を上げることにより、V族の原料をPH3からAsH3
に完全に切換えた後、III族原料となるTMG(トリメチル
ガリウム)とTMA(トリメチルアルミニウム)およびp
型ドーパントとなるDMZn(ジメチルジンク)を供給して
p型Al0.85Ga0.15Asクラッド層10(層厚0.7μm)、p
型GaAsキャップ層11(層厚0.2μm)を成長させる。そ
の後、発振ストライプ領域以外の部分にプロトンイオン
注入を行ない高抵抗領域7を形成する。さらに、n側電
極8およびp側電極9を形成して製造を完了する。この
ようにクラッド層の一部をAlGaAsに置換えることにより
クラッド層の電気抵抗および熱抵抗を下げることができ
るため、半導体レーザの高温連続発振が容易となった。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら上記の製造方法においては、AlGaInP層か
らAlGaAs層の成長へ切換える時に、容易に酸化されやす
いAlを大量に含むAlGaInP層を雰囲気にさらして成長を
切換える必要がある。このために、この成長の切換期間
中にAlGaInPクラッド層とAlGaAsクラッド層との間の界
面に高密度の非発光再結合中心が形成され、これが素子
劣化の原因となり長時間動作における素子の信頼性低下
を招いていた。
したがって、本発明はAlGaInPクラッド層にAlGaAsクラ
ッド層を重畳して積層し、かつAlGaInPとAlGaAsとの間
の界面の間の品質を向上することにより高温特性に優れ
かつ高信頼性を有する半導体レーザを提供することを目
的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、半導体基板上に第1のクラッド層、活性層、
第2のクラッド層が順次積層された半導体レーザ素子で
あって、前記第2のクラッド層が、順次、AlGaInPまた
はAlInPのいずれか一方からなるクラッド層と、GaInP、
GaPまたはInPのうちのいずれか1つからなる薄膜バッフ
ァ層と、AlGaAsからなるクラッド層とを積層して形成し
たことを特徴とする。
[作用] 本発明に係る半導体レーザでは、第2のクラッド層がAl
GaInPなどからなるクラッド層とAlGaAsからなるクラッ
ド層との2層構造からなり、その2層のクラッド層の間
に薄膜のバッファ層が形成されているので、バッファ層
を設けたことによるレーザ光の吸収損失をほとんど考慮
することなく両クラッド層の界面の結晶性が向上され
る。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図を用いて説明する。第1図
は、本発明の第1の実施例であるプロトン注入ストライ
プ構造半導体レーザの構造を示す断面図である。n型Ga
As基板1上にn型Ga0.5In0.5Pバッファ層2(層厚0.5
μm)、n型(Al0.6Ga0.4)0.5In0.5Pクラッド層3
(層厚1μm)、アンドープGa0.5In0.5P活性層4(層
厚0.08μm)、p型(Al0.6Ga0.4)0.5In0.5Pクラッド
層5(層厚0.3μm)、p型Ga0.5In0.5Pバッファ層12
(層厚0.005μm)をMO−CVD法により連続的に積層す
る。その後、III族原料およびp型ドーパントとなる原
料の供給を止めて成長を休止し、V族原料をPH3からAsH
3に切換えた後、III族原料となるTMG、TMAおよびp型ド
ーパントとなるDMZnを供給してp型Al0.85Ga0.15Asクラ
ッド層10(層厚0.7μm)、p型GaAsキャップ層11(層
厚0.2μm)を形成する。そして、発振ストライプ領域
以外の部分にプロトンイオン注入を行ない高抵抗領域7
を形成する。最後にn側電極8とp側電極9とを形成し
て製造を完了する。
上記実施例では、p型(Al0.6Ga0.4)0.5In0.5Pクラッ
ド層5上にAlを含まないGaInPのバッファ層12を堆積し
ている。そして、V族原料のPH3からAsH3への切換をこ
のバッファ層12の堆積後に行なっている。このために、
V族ガスの切換に伴なう結晶成長休止時に、バッファ層
12の表面はAlの酸化などによる表面劣化を生じない。従
ってバッファ層12の表面上に堆積されるp型Al0.85Ga
0.15Asクラッド層10との界面の品質を著しく向上させる
ことができる。
なお、Ga0.5In0.5Pのバッファ層12は活性層4と同じエ
ネルギギャップであるのでレーザ光を吸収してしまう。
そこで本発明ではバッファ層となる結晶のエネルギギャ
ップがレーザ発振光のエネルギより小さい場合には、バ
ッファ層の厚みを極めて薄くとり、そしてバッファ層が
量子井戸となり、その等価的なエネルギギャップがレー
ザ発振光のエネルギより大きくなるようにして、バッフ
ァ層によるレーザ光の吸収損失を無視できるようにし
た。また、バッファ層が100Å程度以下と極めて薄い場
合には、基板と格子整合がとれないようなGaPやInPをバ
ッファ層に用いても歪量子井戸として結晶性の劣化がな
く成長が可能となる。また、GaPや活性層のエネルギギ
ャップよりエネルギギャップの大きなたとえばGa0.7In
0.3Pのような結晶をバッファ層に用いれば、量子井戸
としての等価的なエネルギギャップをレーザ発振光のエ
ネルギより大きくするという制約なしにバッファ層の厚
みを決めることができる。しかし、あまり厚くなるとミ
スフィット転位により歪を緩和してしまうため、この場
合においてもバッファ層の厚さは、100Å程度以下とす
ることが望ましい。
この実施例の半導体レーザ素子は室温における発振波長
が660nm、しきい値電流は45mAであり、70℃以上まで連
続発振が可能であった。
次に、本発明の第2の実施例であるリッジ導波路構造半
導体レーザの断面構造図を第2図に示す。本実施例は特
開昭61−225817号公報に示されたMBE装置および特開昭6
1−232608号公報に示された半導体素子の製造方法を用
いてMBE法により成長させたものである。MBE装置の基本
的な構成を第3図に示す。以下、第2図と第3図を併用
して説明する。硫酸系エッチャントでエッチング後、超
純水中で表面に自然酸化膜を形成したGaAs基板13をInで
Moブロックに貼りつけ、バルブ51を開いて資料導入室52
へ挿入する。次に、バルブ51を閉じて10-7〜10-8Torr以
下に真空引きした後、バルブ53を開いて基板13を基板加
熱室54へ搬送しバルブ53を閉じる。基板加熱室54で徐々
に基板を400℃まで加熱し、約10-10Torrまでガス出しを
行なう。このように初期のガス出しを終了した基板13を
前処理室55へ移送し、バルブ56を閉じて約10-6〜10-5To
rrのAs4分子線を照射しながら徐々に600℃まで加熱して
清浄な基板表面状態を得る。なお、本実施例における前
処理室55は基本的にAlGaAs系の成長が可能なMBE成長室
となっている。そして、引き続きn型GaAsバッファ層14
(層厚0.5μm)を560℃にて成長した後、As4分子線を
照射しながら基板温度を400℃まで下げて速やかに基板1
3をp系成長室57まで移送する。そして、バルブ58を閉
じて約10-6〜10-5TorrのP2分子線を照射しながら徐々に
520℃まで加熱し、n型Ga0.5In0.5Pバッファ層15(層
厚0.5μm)の成長を開始する。引き続きシャッタの開
閉によりn型Al0.5In0.5Pクラッド層16(層厚1μ
m),アンドープ(Al0.05Ga0.95)0.5In0.5P活性層17
(層厚0.7μm)、p型Al0.5In0.5Pクラッド層18(層
厚0.3μm)、p型GaPバッファ層19(層厚0.004μm)
まで連続的にMBE成長させる。成長後、P2分子線を照射
しながら基板温度を400℃まで下げた後、基板を前処理
室55まで移送する。As4分子線を照射して基板温度を徐
々に520℃まで上げた後、p型Al0.85Ga0.15Asクラッド
層20(層厚0.7μm)の成長を開始し、成長開始後、基
板温度を620℃まで上昇させる。引き続きp型GaAsキャ
ップ層21(層厚0.2μm)、n型Al0.5Ga0.5As電流阻止
層22(層厚0.7μm)、n型GaAsコンタクト層23(層厚
0.2μm)を連続的に成長させる。成長後、基板裏面のI
nをHClによりエッチング除去し、さらに研摩してウエハ
全体の厚みを約100μmまで薄くする。次に発振ストラ
イプ領域を含む部分のコンタクト層23および電流阻止層
22を、幅約25μmのストライプ領域23にわたり硫酸系と
HF(フッ化水素)系のエッチャントを用いて選択的にエ
ッチング除去する。その後、発振ストライプ用のメサ部
24を残してその両側にバッファ層19に達するまで2つの
ストライプ状溝25を硫酸系およびHF系のエッチャントを
用いて選択的エッチングを行ない形成する。次に溝部に
プラズマCVDによりSiNx膜26を厚み0.2μmで形成し、さ
らにn型電極AuGe/Ni/Au層27およびp型電極AuZn/Au層2
8を形成する。この実施例は屈折率導波型のストライプ
構造により、また成長層側をヒートシンク上にマウント
することにより30mA以下の低しきい値電流による発振が
可能である。また、本実施例のようにバッファ層19はク
ラッド層20との化学的性質の違いを利用して選択エッチ
ングのエッチング停止層として用いることが可能であ
る。
さらに、第4図には本発明の第3の実施例である自己整
合型半導体レーザの断面構造を示す。本実施例は、第2
の実施例と同様に第3図に示すMBE装置を用いて成長さ
せた。第2図の実施例と同様に、GaAs基板13からn型Al
0.5In0.5Pクラッド層16まで成長させる。その後引き続
いてアンドープGa0.5In0.5P活性層29(層厚0.07μ
m)、p型Al0.5In0.5Pクラッド層30(層厚0.3μ
m)、p型GaInPバッファ層31(層厚0.004μm)を成長
後、成長室を移してn型Al0.5Ga0.5Asエッチング制御層
32(層厚0.01μm)、n型GaAs電流阻止層33(層厚0.8
μm)まで成長を行なう。次に基板裏面のInをHClによ
り除去し、アンモニア系のエッチャントにより電流阻止
層33をストライプ状溝に選択エッチングし、さらにエッ
チング制御層32をHFにより選択的にエッチングして発振
ストライプ用溝を形成する。次に、LPE成長によりp型A
l0.85Ga0.15Asクラッド層34(溝外の層厚0.2μm)およ
びp型GaAsキャップ層35(層厚0.3μm)を成長した
後、ウエハ裏面研摩により約100μm厚さまで薄くし、
n側およびp側電極36および37を形成する。なお、この
実施例のようにバッファ層31はMBE法やMO−CVD法だけで
なく、LPE成長を行なうためのバッファ層としても用い
ることができる。
以上、本発明の実施例をプロトン注入ストライプ型、リ
ッジ導波路型および自己整合型半導体レーザへ適用した
例について示したが、本発明はストライプ構造において
は何ら制約するところはなく、他のほとんどすべてのス
トライプ構造に広く適用することができる。また活性領
域はGaInPやAlGaInPの単層に限らず多層構造よりなる量
子井戸や超格子構造を有する半導体レーザにも広く適用
することができる。
[発明の効果] 以上のように、本発明における半導体レーザは第2のク
ラッド層をAlGaInPなどからなるクラッド層とAlGaAsか
らなるクラッド層との2層構造に形成するとともにその
2層の間に薄膜のバッファ層を設けることによって、バ
ッファ層を設けたことによるレーザ光の吸収損失をほと
んど考慮することなく両クラッド層の界面の結晶性を向
上させることができる。これにより、電気抵抗が低くか
つ熱抵抗の低い高温特定に優れた信頼性の高い半導体レ
ーザを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例のプロトン注入ストラ
イプ型半導体レーザの構造を示す断面模式図である。 第2図は、本発明の第2の実施例のリッジ導波路型半導
体レーザの構造を示す断面模式図である。 第3図は第2図および第4図の半導体レーザの成長に用
いたMBE装置の構成を示す概略図である。 第4図は、本発明の第3の実施例の自己整合型半導体レ
ーザの構造を示す断面模式図である。 第5図は、従来のプロトン注入ストライプ型半導体レー
ザの構造を示す断面模式図である。 第6図は、第5図の改良型である従来の半導体レーザの
装置を示す断面模式図である。 図において、4,17,29は活性層、5,18,30はp型AlGaInP
クラッド層、12,19,31はバッファ層、10,20,32はp型Al
GaAsクラッド層を示す。 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 雅文 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−16592(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に、第1のクラッド層、活性
    層、第2のクラッド層が順次積層された半導体レーザ素
    子において、 前記第2のクラッド層は、順次、 AlGaInPまたはAlInPのいずれか一方からなるクラッド層
    と、 GaInP、GaPまたはInPのうちのいずれか1つからなる薄
    膜バッファ層と、 AlGaAsからなるクラッド層と、 を積層して形成したことを特徴とする、半導体レーザ素
    子。
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