JPH0680992U - プラスチックパイプ用継ぎ手 - Google Patents
プラスチックパイプ用継ぎ手Info
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- JPH0680992U JPH0680992U JP027430U JP2743093U JPH0680992U JP H0680992 U JPH0680992 U JP H0680992U JP 027430 U JP027430 U JP 027430U JP 2743093 U JP2743093 U JP 2743093U JP H0680992 U JPH0680992 U JP H0680992U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 接続したプラスチックパイプに亀裂が生じな
いように改良され、かつ常用の工具で比較的狭い場所で
も施工できるプラスチックパイプの継ぎ手を提供する。 【構成】 継ぎ手10は、接続筒部12の外面に備えた
フランジ14と、円筒状のインコア部16を有するフラ
ンジ18と、更にパイプの締め付け手段として、締め付
け筒部20を有するフランジ22とからなる組合体であ
る。インコア部は、外径が先端方向に縮小して、先端で
接続パイプAの内径にほぼ等しくなるようにテーパが付
いたテーパ部42と、テーパ部42の基端部44に隣接
した小径部46で構成されている。基端部44の径D3
は、パイプの内径D1 より大きく形成されており、テー
パ部の先端の外径D2 は、パイプの内径D1 とほぼ同じ
に形成されている。小径部は、基端部とフランジ本体と
の間に位置し、その外径D4が基端部の外径D3 より小
さく形成された環状溝の形状になっている。
いように改良され、かつ常用の工具で比較的狭い場所で
も施工できるプラスチックパイプの継ぎ手を提供する。 【構成】 継ぎ手10は、接続筒部12の外面に備えた
フランジ14と、円筒状のインコア部16を有するフラ
ンジ18と、更にパイプの締め付け手段として、締め付
け筒部20を有するフランジ22とからなる組合体であ
る。インコア部は、外径が先端方向に縮小して、先端で
接続パイプAの内径にほぼ等しくなるようにテーパが付
いたテーパ部42と、テーパ部42の基端部44に隣接
した小径部46で構成されている。基端部44の径D3
は、パイプの内径D1 より大きく形成されており、テー
パ部の先端の外径D2 は、パイプの内径D1 とほぼ同じ
に形成されている。小径部は、基端部とフランジ本体と
の間に位置し、その外径D4が基端部の外径D3 より小
さく形成された環状溝の形状になっている。
Description
【0001】
本考案は、プラスチックパイプ、特に軟質なプラスチックパイプの接続に適す る継ぎ手に関し、更に詳細には、接続したプラスチックパイプの端部に割れの生 じないように改良されたプラスチックパイプ用継ぎ手に関するものである。
【0002】
従来、鋼管が使用されてきた種々の分野、特に床暖房、ロードヒーティング、 温泉送湯等の分野において、近年鋼管に代わる施工性の良い配管材として、プラ スチックパイプが広く使用されている。特に、ポリオレフィンパイプは、長尺可 撓性、耐熱性及び耐薬品性を備え、配管材としての用途が広い。 プラスチックパイプを配管施工するに当たっては、プラスチックパイプ同士を 接続したり、プラスチックパイプを機器の接続口に接続したりする必要が生じる 。プラスチックパイプを接続するには、従来、熱融着による接続方法、或いはメ カニカルジョイントを使用して機械的に接続する方法のいずれかを使用して来た 。
【0003】 プラスチックパイプを熱融着させて接続する方法は、接続するプラスチックパ イプの端部にこのプラスチックパイプと同質でほぼ同じ径の継ぎ手管を挿入し、 次いでバーナ等で加熱圧縮させながら熱融着させる方法である。熱融着による接 続方法は、主にポリエチレンパイプ、ポリブテンパイプ等のポリオレフィンパイ プの接続に使用されている。 また、プラスチックパイプを機械的に接続するメカニカルジョイントとしては 、従来図7又は図8に示すような金属製の継ぎ手を使用している。
【0004】 図7は、機器のネジ込み接続口にプラスチックパイプを接続するために従来使 用されてきたフランジ型継ぎ手の長手方向の側面図であって、上半分は断面図、 下半分は外観図である。図7の継ぎ手は、機器の接続口(図示せず)のネジ山と 合致するネジ山を接続筒部12の外面に備えたフランジ14と、円筒状のインコ ア部16を有し、かつフランジ14との間でボルト締め結合するフランジ18と を備え、更にプラスチックパイプの締め付け手段として、締め付け筒部20を有 するフランジ22を備えた組合体であって、ボルト及びナット24で一体に締結 される。
【0005】 フランジ18のインコア部16は、フランジ18の面と直交する方向に延在し 、かつその外径が先端に向かって(図7でX方向)に縮小するように外面にテー パが付いた円筒状に形成され、その先端で外径が、接続するプラスチックパイプ Aの内径にほぼ等しくなっている。また、その円筒テーパ面には同心円状の溝2 6が設けてある。 フランジ22の締め付け筒部20は、内径がX方向に縮小するようにテーパが 内面に付いた円筒状に形成され、テーパの勾配は、フランジ18のインコア部1 6のテーパの勾配とほぼ同じである。また、フランジ22の締め付け筒部20の 内径とフランジ18のインコア部16の外径との差は、プラスチックパイプAの 厚さにほぼ等しくなるように寸法されている。 また、O−リング28が、フランジ12とフランジ18との間の封止を完全に するために装着されている。
【0006】 プラスチックパイプAを機器の接続口に接続する際には、先ずフランジ14を 機器の接続口にネジ込む。次いで、フランジ22をプラスチックパイプAの外側 に挿入してその端部より前方に仮に配置し、続いてプラスチックパイプAの端部 をフランジ18にほぼ接するまでインコア部14の円筒テーパ面上に挿入する。 続いて、フランジ22をプラスチックパイプAの端部に引き戻し、O−リング2 8を介してフランジ18を取り付け、フランジ22をフランジ18に対してボル ト及びナット24で締め付けると、プラスチックパイプAの機器の接続口への接 続が完了する。
【0007】 図8は、同じく、機器のネジ込み接続口にプラスチックパイプを接続するため に従来使用されてきた袋ナット型継ぎ手の長手方向の側面図であって、上半分は 断面図、下半分は外観図である。図8の継ぎ手は、胴部30の挿入端部32にプ ラスチックパイプAを挿入し、チャックリング34を介して袋ナット36で締着 するようにした継ぎ手である。図8中、38は、機器の接続口(図示せず)のネ ジ山と合致するネジ山を有する接続端部であって、これを機器の接続口にネジ込 んでプラスチックパイプAを機器に接続する。
【0008】
しかし、従来のプラスチックパイプの接続方法は、以下に説明するように、い ずれも何らかの問題を有しているため、改良することが要望されていた。 熱融着によるプラスチックパイプの接続は、融着面が塵埃等により汚れていた り、或いは水分等で湿っていたりすると、融着不良となり、満足できる接続強度 を得ることができない。従って、良好な接続強度を得るためには、融着面の厳格 な管理が必要となり、露天下の現場での接続には不向きであった。また、融着不 良をやり直そうとすると、融着不良の部分を切り落さねばならず、プラスチック パイプがそれだけ短くなって、材料の不足を来す恐れが生じる。 また、熱融着接続の別の問題として、熱融着部が冷却するまで、例えば呼び径 13Aのプラスチックパイプでは約20分間、同じく呼び径50Aのプラスチッ クパイプで約30分間、プラスチックパイプの融着部が動かないように保持する 必要があった。そのため、作業能率が悪く、人手も要した。
【0009】 一方、機械的な継ぎ手を使用してプラスチックパイプを接続する場合には、以 下に述べるような問題があった。 即ち、図7に示した従来のフランジ型継ぎ手を使用してプラスチックパイプを 接続すると、プラスチックパイプの端面からクラックが発生し、亀裂となって時 間の経過と共に成長して、最後にはプラスチックパイプ壁を破断させる。その結 果、プラスチックパイプ内の流体が漏洩すると言う問題があった。 また、図8に示すような袋ナット型継ぎ手は、袋ナットを締め込むために大き なパイプレンチ等の特別な工具を必要とし、このため使途が限定される欠点があ った。特に、大径のプラスチックパイプを接続する場合、或いは工場外で現場施 工としてプラスチックパイプを接続する場合に、袋ナット型継ぎ手を適用するの は、使用工具及び利用できる空間の点で実際には極めて難しかった。
【0010】 以上の問題に鑑み、本考案の目的は、接続したプラスチックパイプに亀裂が生 じないように改良され、かつ特別の治具を必要とせず常用の工具で比較的狭い場 所でも施工できるプラスチックパイプ用継ぎ手を提供することである。
【0011】
本考案者は、研究の末、従来のフランジ型継ぎ手を使用した場合にプラスチッ クパイプ壁が破断する原因は、先ず細かなクラックがプラスチックパイプの端部 に発生し、それが亀裂に成長することにあると結論した。 更に、従来のフランジ型継ぎ手では耐引き抜き強度を維持するためインコア部 の最大外径とプラスチックパイプの内径の比〔インコア部最大径/プラスチック パイプ内径〕を少なくとも1.05倍必要としており、クラックが発生するのは 、プラスチックパイプの端部をかなりの程度拡径してインコア部に挿入している からであって、拡径により発生した周方向応力(Hoop Stress)が、長時間にわた り端部壁に存在し、そのため、クラックが発生、成長すること、及びクラックは 形状的に応力が最も集中し易い端面から発生することを突き止め、本考案を完成 するに至った。
【0012】 上記目的を達成するために、第1考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ手は、 フランジ本体からそれにほぼ直交する方向に延在する筒状のインコア部にプラス チックパイプを挿入し、プラスチックパイプの外側から締め付け手段により締め 付けてプラスチックパイプを継ぎ手に接続するようにしたプラスチックパイプ用 継ぎ手において、 インコア部が、基端から先端に向け外径が縮小するように外面にテーパを付け たテーパ部と、該テーパ部の基端部とフランジ本体との間に位置し、外径が基端 部の外径より小さくなるようにした小径部とからなることを特徴としている。
【0013】 本考案において、テーパ部の最大外径、即ちテーパ部の基端部の外径は、プラ スチックパイプの内径の少なくとも1.05倍〔テーパ部の最大外径/プラスチ ックパイプ内径〕以上であるのが望ましい。また、テーパ部の最大外径と小径部 の外径の比〔テーパ部の最大外径/小径部の外径〕は、少なくとも1倍以上であ るのが望ましいが、実用的には小径部の外径は、プラスチックパイプ内径とほぼ 同じか、それ以下が限度である。しかし、テーパ部の最大外径は、従来の値より 大きく取れる。 小径部の形状については、特に制約は無く、例えば断面V字状、U字状、長方 形の環状溝に形成する。好適には、プラスチックパイプに影響を与えないように 、テーパ部の基端部が鋭角でなく鈍角の凸部になるような断面V字状の小径部が 望ましい。
【0014】 また、上記目的を達成するために、第2考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ 手は、フランジ本体からそれにほぼ直交する方向に延在する筒状のインコア部に プラスチックパイプを挿入し、プラスチックパイプの外側から締め付け手段によ り締め付けてプラスチックパイプを継ぎ手に接続するようにしたプラスチックパ イプ用継ぎ手において、 インコア部の外面に、先端に向け外径が縮小するようにテーパを付し、かつイ ンコア部に挿入したプラスチックパイプの端部の外側に装着し得る割りリングを 備え、 締め付けに際し、割りリングをフランジ本体と締め付け手段との間に介在させ て締め付け手段によりプラスチックパイプをその外側から締め付けるようにした ことを特徴としている。
【0015】 本考案で使用する割りリングは、極く短い円筒部と、円筒部の端部から半径方 向内方に延在している環状部とから構成され、少なくとも1本の割り又は割れ目 が、環状部から円筒部まで半径方向に、更にそれを延長して円筒部の長手方向に 円筒基端部近傍にまで入っており、締め付け手段によって締め付けた際に、連続 した円筒基端部で一体性を保持しつつ、割りの存在により変形して締め付け強度 を大きくする部品である。 本考案では、インコア部のテーパ面の勾配は、割りリングの存在により従来の 継ぎ手より小さい勾配で十分であり、インコア部の最大外径は、従来のフランジ 型継ぎ手に比べて小さく、プラスチックパイプの内径の1.03倍以下で充分で ある。これにより、プラスチックパイプの端面にクラックが発生する現象が大幅 に抑制される。
【0016】 第1及び第2考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ手(以下、簡単のため継ぎ 手と略称する)は、プラスチックパイプの材質を問わず、各種のプラスチックパ イプに適用可能で、例えば塩化ビニル製プラスチックパイプにも適用できるが、 特にポリエチレンパイプ、ポリブテンパイプ等のポリオレフィンパイプに代表さ れる比較的軟質のプラスチックパイプに好適である。 第1及び第2考案において、フランジとは、基本的にはボルト締めのフランジ を意味するが、フランジ外周をクランプ締めする形式のフランジでもよく、また フランジ本体の構成は、従来のフランジ型継ぎ手と同様の構成になっている。 また、継ぎ手の各部品に使用する材料は、特に規定しない限り、制約が無く、 従来のプラスチックパイプ用継ぎ手に使用してきた材料、例えばアルミニウム、 ステンレス鋼、炭素鋼等各種の金属及び合成樹脂を使用できる。 プラスチックパイプをインコア部に挿入する際、挿入し難い場合には、プラス チックパイプをトーチランプ、バーナ或いは加熱グリセリンによって多少加熱す る。それにより、プラスチックパイプを熱膨張させて内径を大きし、かつ柔軟に すると、挿入が容易になる。また、継ぎ手をハンマー或いは木槌で叩いてプラス チックパイプの端部に挿入することもできる。 尚、好適実施例で説明するように、第1考案と第2考案とを組み合わせた構成 の継ぎ手にすることもできる。
【0017】
第1考案では、端面より僅かに中に入ったプラスチックパイプの端部部分が最 大外径となるようにインコア部のテーパ部を形成し、かかるテーパ部を締め付け ることにより、プラスチックパイプと継ぎ手との耐引き抜き強度を従来の継ぎ手 に比べて増強している。 インコア部の最大外径とプラスチックパイプの内径の比は、従来の継ぎ手に比 べてほぼ同じであるが、応力が最も集中し易いプラスチックパイプの端面での外 径を小径部の外径にまで縮小することによって、クラックがプラスチックパイプ の端面近傍に発生するのを防止している。即ち、本考案は、端面より中に入った プラスチックパイプの部分を従来と同程度に拡径しても、プラスチックパイプの 端面近傍にはクラックが発生し難いと言うことを利用している。 ところで、 プラスチックパイプに発生する周方向応力は、下記の式1により 表される。
【式1】 式1で判るとおり、プラスチックパイプの内径が大きくなるにつれて、周方向 応力が減少するので、本考案の効果は、大口径のプラスチックパイプにおいて著 しい。
【0018】 第2考案では、フランジ本体と締め付け手段との間に介在した割りリングが、 締め付け手段により締め付けられた際、割りの存在により変形して、締め付け強 度を大きくする、換言すれば、大きな押圧力を作用させてプラスチックパイプを インコア部に押し付ける。 それによって、インコア部の最大外径とプラスチックパイプの内径の比が、従 来より小さくても、プラスチックパイプの引き抜け防止及び封止が可能となり、 プラスチックパイプの拡径の程度を軽減してクラックの発生を防止している。
【0019】
以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて本考案をより詳細に説明する。 以下の添付図面において、図7と同じ部品には同じ符号を付し、説明を省略す る。実施例1 図1(a)は、第1考案に係る継ぎ手の一つの実施例の構成を示す側面図であ って、上半分は断面図、下半分は外観図である。図1(b)は要部の拡大断面図 である。 図1(a)に示す継ぎ手10は、プラスチックパイプAを機器のネジ込み接続 口に接続するために使用される継ぎ手である。継ぎ手10は、図1(a)に示す ように、機器の接続口(図示せず)のネジ山と合致するネジ山を接続筒部12の 外面に備えたフランジ14と、円筒状のインコア部16を有し、かつフランジ1 4に対してボルト締め結合するフランジ18とを備え、更にプラスチックパイプ の締め付け手段として、締め付け筒部20を有するフランジ22を備えた組合体 であって、ボルト及びナット24で締結される。
【0020】 図1(b)に示すように、フランジ18のインコア部16は、先端に向かって (X方向に)外径が縮小して、先端で外径が接続するプラスチックパイプAの内 径にほぼ等しくなるようにテーパが付いたテーパ部42と、テーパ部42の基端 部44に隣接した小径部46で構成されている。インコア部16で最大外径を有 する基端部44の径D3 は、プラスチックパイプの内径D1 より大きく形成され ており、インコア部16のテーパ部42の先端の外径D2 は、プラスチックパイ プの内径D1 とほぼ同じに形成されている。尚、接続強度の点から、基端部44 の径D3 は、プラスチックパイプの内径D1 の少なくとも1.05倍であること が望ましい。 小径部46は、基端部44とフランジ18本体との間に位置し、その外径D4 が基端部44の外径D3 より小さく形成された断面長方形の環状溝の形状になっ ている。また、テーパ部42のテーパ面には同心円状の溝26が多数設けてある 。 また、O−リング28が、フランジ14とフランジ18との間の封止を完全に するために装着されている。
【0021】 フランジ22の締め付け筒部20は、プラスチックパイプAをインコア部16 に挿入して締め付けたとき、その先端が丁度テーパ部42の基端部44の位置に ほぼ位置するような寸法になっている。 フランジ22の締め付け筒部20は、内径がX方向に縮小するようにテーパが 内面に付いた円筒状に形成され、テーパ勾配は、インコア部16のテーパ勾配と ほぼ同じである。フランジ22の締め付け筒部20の内径とフランジ18のテー パ部42の外径との差は、プラスチックパイプAの厚さにほぼ等しくなるように 寸法されている。
【0022】 以下に、継ぎ手10を使用して、プラスチックパイプAを機器の接続口(図示 せず)に接続する方法を図1(a)を参照して説明する。 先ず、フランジ14の接続筒部12を機器の接続口にネジ込み、O−リング2 8を介してフランジ18を取り付け、ボルト及びナット24で締結する。次に、 フランジ22をプラスチックパイプAに挿入し、端部より前方の位置に仮に配置 する。 続いて、フランジ本体18に接するまで、プラスチックパイプAの端部をフラ ンジ18のインコア部16に挿入する。この際、トーチランプ、バーナ或いは加 熱グリセリンによってプラスチックパイプAの端部壁を多少加熱する。加熱によ り、プラスチックパイプAの端部が熱膨張して内径が大きくなり、かつ柔軟にな るので、挿入が容易になる。挿入した後、そのままで放冷すると、プラスチック パイプAはインコア部16の形状に合わせて収縮し、プラスチックパイプAの末 端部は、小径部46の外径まで縮径する。 次に、フランジ22をプラスチックパイプAの端部に引き戻し、ボルト及びナ ット24で締めつけると、プラスチックパイプAの機器の接続口への接続が完了 する。
【0023】 以上の構成で、外径115mm内径96mmのポリエチレンパイプ用の継ぎ手10 を次に述べるような寸法で作成した。 テーパ部42の長さ: 52mm テーパ部42の基端部44の外径: 101mm 小径部46の外径: 95mm 小径部46の幅: 15mm 尚、その他の継ぎ手10の部品寸法は、上述の径のプラスチックパイプ用の従 来のフランジ型継ぎ手と同じである。
【0024】 以上のようにして得た継ぎ手10の評価を行うために、次の引張試験と漏水試 験の2種類の試験を行った。引張試験 600mmのポリエチレンパイプの両端にそれぞれ上述の寸法の実施例1の継ぎ 手10を接続してポリエチレンパイプ試験体を作製し、得た試験体について引張 試験機(ロードセル)により10mm/min の速さで引張試験を行った。 この結果、引張試験機の能力上限である引張力5,000Kgf を作用させた場 合でも、プラスチックパイプが継ぎ手10から引き抜けることなく、相互の接続 が維持されていることが確認された。 一方、図7に示す市販のフランジ型継ぎ手を使用して同様なポリエチレンパイ プ試験体を作製して、同じ条件で引張試験を行った。その結果、引張力3,90 0Kgf で継ぎ手からプラスチックパイプが引き抜けた。試験後、プラスチックパ イプ試験体を観察すると、プラスチックパイプが延びて肉厚が薄くなり、そのた め、フランジ22の締め付け筒部20とフランジ18のインコア部16との間隙 が、プラスチックパイプの薄くなった肉厚より大きくなり、そのためプラスチッ クパイプが引き抜けたことが判った。
【0025】漏水試験 先ず、500mmのポリエチレンパイプの両端にそれぞれ上述の寸法の実施例1 の継ぎ手10を接続し、更に、各フランジ14の接続筒部12にネジ付きキャッ プを被せて閉塞し、ポリエチレンパイプ試験体を作製した。得たポリエチレンパ イプ試験体に水を満水に入れ、次いで、図2に示す試験装置の恒温槽Dに入れて 、内圧を作用させ、漏水試験を行った。 図2に示す試験装置は、内部温度が一定に維持できる恒温槽Dと、恒温槽D内 にあるポリエチレンパイプ試験体Cの内部に圧力を作用できるN2 ガスボンベ装 置Eとから構成されている。 内部圧力を8Kgf/cm2 (0.78N/mm2 )、温度をそれぞれ60±2°C及び 80±2°Cに維持してポリエチレンパイプ試験体から漏水が発生するまでの時 間を計測した。その結果、温度60°Cでは2,100時間、温度80°Cでは 68時間後に漏水が発生した。 ポリエチレンパイプ試験体を観察すると、ナイフで切ったような裂け目が、ポ リエチレンパイプの中央部に軸方向に発生していた。これは、ポリエチレンパイ プ自体の脆性破壊により裂け目が発生したものであり、従来のように端部からク ラックが発生し、そのクラックが成長して裂け目になったものではない。
【0026】 比較のため、図7に示す市販のフランジ型継ぎ手を使用したポリエチレンパイ プ試験体を作製し、同じ条件で漏水試験を行った。その結果、温度60°Cでは 350時間、温度80°Cでは11時間後に漏水が発生した。 また、長手方向の裂け目が、ポリエチレンパイプの端部に発生していた。
【0027】 実施例1の継ぎ手10を使用したポリエチレンパイプ試験体と従来の継ぎ手を 使用したポリエチレンパイプ試験体の引張試験結果は、継ぎ手10の耐引き抜き 強度が従来の継ぎ手に比べて格段に大きいことを示している。また、漏水試験結 果は、継ぎ手10では、ポリエチレンパイプの端部に従来生じていたようなクラ ック又は亀裂が発生しないので、プラスチックパイプの使用寿命が従来の継ぎ手 に比べて格段に長くなることを示している。
【0028】実施例2 図3は、同じ呼び径のプラスチックパイプAとプラスチックパイプBとを接続 する継ぎ手の側面図であって、上半分は断面図、下半分は外観図である。 実施例2の継ぎ手50は、同じ呼び径のプラスチックパイプA、Bを接続する ために、図3に示すように、左右ほぼ対称に構成されている。即ち、継ぎ手50 の左半分は、実施例1の継ぎ手10の左半分と同じ構成、即ち図1(a)に示す フランジ18とフランジ22から構成されており、右半分も、ほぼ左半分と同様 であるが、フランジ18のインコア部52は、実施例1の断面長方形の環溝状の 小径部46に代わって、テーパ部42の基端部54から逆の方向にテーパが付い た略V字状の小径部56を備えている。 これにより、実施例1のインコア部16の基端部44に存在する鋭角の凸部が 緩るやかな鈍角の凸部に改変され、プラスチックパイプBに対する影響を軽減す ることができる。
【0029】実施例3 図4は、第2考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ手の一つの実施例の構成を 示す側面図であって、上半分は断面図、下半分は外観図である。 継ぎ手70は、機器のネジ込み接続口(図示せず)にプラスチックパイプAを 接続するために使用される継ぎ手である。図4に示す継ぎ手70の右半分は、図 1(a)に示す継ぎ手10の右半分と同じ構成である。 一方、継ぎ手70の左半分は、円筒状のインコア部72を有し、かつフランジ 14に対してボルト締め結合するフランジ18を備え、更にプラスチックパイプ の締め付け手段として、2分割の対の割りリング74と、締め付け筒部76を有 するフランジ22とを備えた組合体であって、ボルト及びナット24で一体に締 結される。 フランジ18のインコア部72は、先端に向かって(X方向に)外径が縮小し て、先端で外径が、接続するプラスチックパイプAの内径にほぼ等しくなるよう にテーパが付いている。尚、本実施例では、後述するように、割りリング74の 効果により、インコア部72の最大外径をプラスチックパイプAの内径の1.0 3倍以上にする必要はない。
【0030】 図5は、割りリング74の模式的に示す図であって、図5(a)は割りリング 74の対の一方の平面図、図5(b)は図5(a)の割りリング74の裏面図、 図5(c)は図5(a)の割りリング74の矢視X−Xの断面図、図5(d)は 図5(a)の割りリング74の一部の斜視図である。 割りリング74は、円筒部78と、円筒部78の端部から半径方向に延在する ように一体的に形成された環状部80とから形成された合成樹脂の部品で、図5 (a)に示すものを2個環状に並べた状態で使用される。 割りリング74には、多数の割り82が、環状部80から円筒部78まで半径 方向に、更にそれを延長して円筒部78の長手方向に円筒基端部84まで設けて あり、2個の割り82の間に変形し易い脚部86が形成されていると共に一方、 連続した円筒基端部84により部品の一体性が維持されている。 又、図5(c)に示すように、円筒部78から環状部80に曲がる部分にはテ ーパ、又は大きなRが付いていて、そこに締め付け筒部76の先端が当接するよ うになっている。それにより、脚部86が下方に延びてプラスチックパイプAを 締めつける(図6参照)。 尚、割りリング74を本実施例のように2分割する必要は無く、例えば分割し ない一体の割りリングでもよく、また2分割以上に分割してもよい。
【0031】 以下に、継ぎ手70を使用して、プラスチックパイプAを機器の接続口に接続 する方法を図4を参照して説明する。 先ず、フランジ14を機器の接続口にネジ込み、O−リング28を介してフラ ンジ18を取り付け、ボルト及びナット24で締結する。次に、フランジ22を プラスチックパイプAに挿入し、端部より前方の位置に仮に配置する。 続いて、フランジ本体18に接するまで、プラスチックパイプAの端部をフラ ンジ18のインコア部16に挿入する。この際、トーチランプ、バーナ或いは加 熱グリセリンによってプラスチックパイプAの端部壁を多少加熱する。加熱によ り、プラスチックパイプAの端部が熱膨張して内径が大きくなり、かつ柔軟にな るので、挿入が容易になる。暫く放置してプラスチックパイプAをインコア部1 6の形状に収縮させる。 次に、割りリング74をプラスチックパイプAの端部に嵌め、フランジ22を プラスチックパイプAの端部に引き戻し、最後に、ボルト及びナット24で締め つけると、プラスチックパイプAの機器の接続口への接続が完了する。 この状態で、割りリング74は、フランジ22の締め付け筒部76の先端によ り圧縮されて変形し、脚部86がプラスチックパイプAを大きな力で押圧してい る。
【0032】 以上の構成で、外径115mm内径96mmのポリエチレンパイプ用の継ぎ手70 を次に述べるような寸法で作成した。 インコア部16の長さ: 62mm インコア部16の最大外径: 98mm 割りリングの長さ: 10mm 割りリングのリング割り部の長さ 5mm 尚、その他の継ぎ手70の部品寸法は、上述の径のプラスチックパイプ用の従 来のフランジ型継ぎ手と同じである。
【0033】 以上のようにして得た実施例3の継ぎ手70の評価を行うために、実施例1と 同様にして引張試験と漏水試験の2種類の試験を行い、実施例1とほぼ同様の結 果を得た。 引張試験の結果は、継ぎ手70が、従来の継ぎ手(実施例1の比較試験参照) に比べて格段に大きい耐引き抜き強度を有していることを示している。それは、 フランジ22の締め付け筒部76の先端が、割りリング74を押し、そのため割 りリング74が変形して、その脚部86がインコア部16との間でプラスチック パイプAを強固に挟持することに因ると考えられる。 また、漏水試験の結果は、従来生じていたような亀裂が、継ぎ手70ではポリ エチレンパイプの端部に長時間にわたり発生しないことを示し、継ぎ手70が、 従来の継ぎ手に比べて格段にプラスチックパイプの使用寿命を長くすることを示 している。
【0034】実施例4 図6は、図4に示す実施例3のプラスチックパイプ用継ぎ手70の改変例を示 すために要部を拡大した側面断面図である。 図6に示す継ぎ手90は、図4に示す継ぎ手70のフランジ18に代わり、図 3に示す継ぎ手50の右半分の構成と同じフランジ18を備えていることを除い て、継ぎ手70と同じ構成である。 継ぎ手90は、継ぎ手10又は継ぎ手50の利点と継ぎ手70の利点を兼ね備 えている。
【0035】
第1考案は、継ぎ手本体がフランジであって、テーパ部と、該テーパ部の基端 部とフランジ本体との間に位置し、外径が基端部の外径より小さくなるようにし た小径部とからフランジのインコア部を形成し、プラスチックパイプを端面より 多少中に位置するテーパ部で締め付ける構成になっている。 第2考案は、同じく継ぎ手本体がフランジであって、インコア部に挿入したプ ラスチックパイプの端部の外側に装着し得る割りリングを備え、締め付けに際し 、割りリングをフランジ本体と締め付け手段との間に介在させてプラスチックパ イプをその外側から締め付け手段により締め付ける構成になっている。 上述の構成により、第1及び第2考案は、従来の継ぎ手に比べて、以下の効果 を奏する。 (a)耐引き抜き強度が大きくなる。 (b)プラスチックパイプの端面近傍の拡径程度を軽減して、端面にクラックが 発生するのを防止し、かつ接続の封止性を向上させる。 (c)継ぎ手本体がフランジで構成されているので、袋ナット型と異なり特別の 工具、治具を必要としない。 以上の効果を奏する本考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ手を使用すること により、プラスチックパイプの配管施工の能率を向上させ、かつプラスチックパ イプの使用寿命を延ばすことができる。
【数1】
【図1】図1(a)は、第1考案に係るプラスチックパ
イプ用継ぎ手の一つの実施例の構成を示す側面図であっ
て、上半分は断面図、下半分は外観図、図1(b)は要
部の拡大断面図である。
イプ用継ぎ手の一つの実施例の構成を示す側面図であっ
て、上半分は断面図、下半分は外観図、図1(b)は要
部の拡大断面図である。
【図2】漏水試験を行うための試験装置の構成図であ
る。
る。
【図3】第1考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ手の
別の実施例の構成を示す側面図であって、上半分は断面
図、下半分は外観図である。
別の実施例の構成を示す側面図であって、上半分は断面
図、下半分は外観図である。
【図4】第2考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ手の
一つの実施例の構成を示す側面図であって、上半分は断
面図、下半分は外観図である。
一つの実施例の構成を示す側面図であって、上半分は断
面図、下半分は外観図である。
【図5】図5(a)は割りリングの対の一方の平面図、
図5(b)は図5(a)の割りリングの裏面図、図5
(c)は図5(a)の割りリングの矢視X−Xの断面
図、図5(d)は図5(a)の割りリング74の一部の
斜視図である。
図5(b)は図5(a)の割りリングの裏面図、図5
(c)は図5(a)の割りリングの矢視X−Xの断面
図、図5(d)は図5(a)の割りリング74の一部の
斜視図である。
【図6】第2考案に係るプラスチックパイプ用継ぎ手の
別の実施例の構成を示す側面図であって、上半分は断面
図、下半分は外観図である。
別の実施例の構成を示す側面図であって、上半分は断面
図、下半分は外観図である。
【図7】従来使用されてきたフランジ型継ぎ手の長手方
向の側面図であって、上半分は断面図、下半分は外観図
である。
向の側面図であって、上半分は断面図、下半分は外観図
である。
【図8】従来使用されてきた袋ナット型継ぎ手の長手方
向の側面図であって、上半分は断面図、下半分は外観図
である。
向の側面図であって、上半分は断面図、下半分は外観図
である。
10 第1考案に係る実施例の継ぎ手 12 接続筒部 14 フランジ 16 インコア部 18 フランジ 20 締め付け筒部 22 フランジ 24 ボルト及びナット 26 同心円状の溝 28 O−リング 42 テーパ部 44 基端部 46 小径部 50 第1考案に係る別の実施例の継ぎ手 52 インコア部 54 基端部 56 小径部 70 第2考案に係る実施例の継ぎ手 74 割りリング 76 締め付け筒部 78 円筒部 80 環状部 82 割り 84 円筒基端部 86 脚部
Claims (2)
- 【請求項1】 フランジ(18)本体からそれにほぼ直
交する方向に延在する筒状のインコア部(16)にプラ
スチックパイプを挿入し、プラスチックパイプの外側か
ら締め付け手段(22)により締め付けてプラスチック
パイプを継ぎ手に接続するようにしたプラスチックパイ
プ用継ぎ手において、 前記インコア部が、基端部(44)から先端に向け外径
が縮小するように外面にテーパを付けたテーパ部(4
2)と、該テーパ部の基端部とフランジ本体との間に位
置し、外径が前記基端部の外径より小さくなるようにし
た小径部(46)とからなることを特徴とするプラスチ
ックパイプ用継ぎ手。 - 【請求項2】 フランジ(18)本体からそれにほぼ直
交する方向に延在する筒状のインコア部(72)にプラ
スチックパイプを挿入し、プラスチックパイプの外側か
ら締め付け手段(22)により締め付けてプラスチック
パイプを継ぎ手に接続するようにしたプラスチックパイ
プ用継ぎ手において、 前記インコア部の外面に、先端に向け外径が縮小するよ
うにテーパを付し、かつインコア部に挿入したプラスチ
ックパイプの端部の外側に装着し得る割りリング(7
4)を備え、 締め付けに際し、割りリングをフランジ本体と締め付け
手段との間に介在させて締め付け手段によりプラスチッ
クパイプをその外側から締め付けるようにしたことを特
徴とするプラスチックパイプ用継ぎ手。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP027430U JPH0680992U (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | プラスチックパイプ用継ぎ手 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP027430U JPH0680992U (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | プラスチックパイプ用継ぎ手 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0680992U true JPH0680992U (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=12220902
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP027430U Pending JPH0680992U (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | プラスチックパイプ用継ぎ手 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0680992U (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022080173A (ja) * | 2020-11-17 | 2022-05-27 | 株式会社イノアック住環境 | 管継手 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS608231U (ja) * | 1983-06-25 | 1985-01-21 | 栄和化学工業株式会社 | 封筒 |
-
1993
- 1993-04-28 JP JP027430U patent/JPH0680992U/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS608231U (ja) * | 1983-06-25 | 1985-01-21 | 栄和化学工業株式会社 | 封筒 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022080173A (ja) * | 2020-11-17 | 2022-05-27 | 株式会社イノアック住環境 | 管継手 |
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