JPH0681054A - 非晶質マグネシウム合金の製造方法 - Google Patents

非晶質マグネシウム合金の製造方法

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JPH0681054A
JPH0681054A JP3074679A JP7467991A JPH0681054A JP H0681054 A JPH0681054 A JP H0681054A JP 3074679 A JP3074679 A JP 3074679A JP 7467991 A JP7467991 A JP 7467991A JP H0681054 A JPH0681054 A JP H0681054A
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健 増本
Akihisa Inoue
明久 井上
Akira Kato
晃 加藤
Toshisuke Shibata
利介 柴田
Hitoshi Yamaguchi
均 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非晶質Mg合金を鋳造で作る。 【構成】 70〜90at%Mg,2〜15at%M
(=La,Ce,ミッシュメタル,Y),1〜9at%
Al,2〜15at%X(=Ni,Cu),0.1〜8
at%Y(=Mn,Zn,Zr,Ti)を二段冷却によ
り鋳造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比強度に優れた非晶質
マグネシウム合金を固化により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非晶質合金は104 K/sec 以上
の冷却速度を与える片ロール装置により液体の直接冷却
により厚さ10〜30μm 、幅100mmのものとして製
造されている。より広い面積の材料をつくる方法として
は気相蒸着法があり、数μmの厚さの材料が作られてい
る。これらの方法で作られる薄い非晶質材料より厚く、
かさを有する材料(本願において「バルク材」という)
を作る方法としては片ロール法で作製したリボンを機械
的に粉砕した粉砕粉を熱間で固める方法や、あるいはガ
スアトマイズによる非晶質粉末を爆着で固める方法が行
われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来非晶質合金はバル
ク化するためにアトマイズなどにより作製した非晶質粉
末を押出やプレスなどの加圧成形型の手段によって固め
ていたが、加圧成型条件が厳しく100%非晶質組織を
有するバルク材をつくることは困難であった。また、結
晶化温度以下で押出やプレスを行わなければならないの
で、大きな成型圧力を必要とし、製造コストが高くなり
実用的ではなかった。そこで、本発明は非晶質マグネシ
ウム合金の特性である比強度が大きい材料を比較的容易
にまた安価にバルク材として得ることができると共に、
種々の異なった形状の非晶質マグネシウム合金を作る方
法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はマグネシウム合
金溶湯供給流路において所定の温度まで冷却させ、つい
で第二段冷却を行う鋳型に導入した後、凝固させること
により、マグネシウム非晶質固化材を製造する方法であ
る。本発明のマグネシウム合金はMgab Alcd
e (式中;MはLa、Ce、Mm(ミッシュメタ
ル)、Yからなる一種または二種以上の元素、XはN
i、Cuからなる一種又は二種以上の元素であり、Zは
Mn、Zn、Zr、Tiの一種または二種以上であり、
aは70〜90at%、bは2〜15at%、cは1〜
9at%、dは2〜15at%、eは0.1〜8at%
の範囲である)からなる組成をもつ。
【0005】先ず、本発明にかかるマグネシウム合金の
組成を説明する。Mgはベース金属であり軽量化のため
に必要なベース金属であり、MはMgの非晶質化のため
に必須な元素であり、Alは強固な酸化皮膜を作ること
でマグネシウムの防燃のために不可避元素である。Xも
Mgの非晶質化のために必須の成分である。Mは15a
t%を超えると化合物が析出し、2at%未満では非晶
質化が困難である。またAlは1at%未満では防燃の
効果が少なく、9at%を超えると非晶質化が困難にな
る。XはM元素との関係で決まるが2at%以上あれば
非晶質化が容易であり、15at%を超えると脆い非晶
質組織となる。
【0006】ZrおよびTiは耐熱性を与えるが、8a
t%を超えると非晶質化を阻害する。また、Zn、Mn
は強度向上の効果があり、固溶範囲の関係からZrと同
じ成分範囲である。本発明において、冷却速度が遅い鋳
造でも肉厚の非晶質合金を作るためにはマグネシウム合
金がガラス繊維温度(Tg)をもつこと、及びガラ
ス繊維温度(Tg)とその結晶化温度(Tx)との絶対
温度差(ΔT)が10K以上であることが必要である
(図1参照)。図1中、A、Bで示された曲線の右側が
結晶生成領域である。図に示すようにΔK>10Kでは
結晶生成領域がより長時間側に移動する。
【0007】また、図2に示すように、溶融温度近傍で
の第一段冷却は、その冷却速度でTgまで冷却した時は
一部結晶化が起こる温度である。第一段冷却に続いて、
第一段冷却より冷却速度が高い第二段冷却を行う二段冷
却処理を行うことにより、結晶生成領域の通過を避けつ
つ比較的肉厚の大きな非晶質マグネシウム合金鋳造材を
得ることができる。
【0008】なお、第一段冷却で金属溶湯から奪う熱量
を大きくすると(図2の一点鎖線参照)、結晶生成領域
の通過を避けることができるが、このような冷却速度
は、鋳造では実現困難である。第二段冷却での非晶質化
のための冷却の負担を軽くするためには、第一段冷却の
冷却速度は102 K/sec 以上であることが好ましい。
マグネシウム合金を溶湯溜めからオリフィス状又はノズ
ル状に通路を絞った流路に流し、この流路を出た溶湯の
温度を溶融温度近傍とするように第一段冷却を行うこと
が好ましい。この場合第一段冷却速度>102 K/sec
を容易に達成することができる。続く、第二段冷却では
溶湯と冷却金型と密着させ熱伝導を良くさせることによ
り十分な冷却が行われる。
【0009】金型やその他の材質で熱伝導の良好な材料
で作った鋳型は、水冷することが望ましい。第一段で充
分に過冷却されたマグネシウム合金溶湯を第二段冷却に
おいて加圧鋳造あるいは好ましくは重力加速度50G以
上で遠心鋳造すると、高い冷却速度を得ることができ
る。本発明法で製造できるバルク材は、板厚1〜5mmの
ものである。又、その形状は鋳型の形状を変更すること
により、種々の形状をした非晶質マグネシウム合金が製
造できる。かかるバルク材はアルミ合金との複合材の補
強材として使用できる。
【0010】
【作用】本発明において第1段冷却ゾーンの役割は、第
2段冷却ゾーンで冷却する際に放熱すべき熱量の負担を
軽減させることにあり、従って、過冷却状態の溶湯を第
2段冷却ゾーンへ供給することができる。
【0011】以下、図により説明する。図2の1〜2間
は第1段冷却ゾーンで、2〜3は第2段冷却ゾーンであ
る。第2段冷却ゾーンで温度勾配を大きくできるのは第
1段冷却ゾーンが放熱すべき熱量の一部を溶湯より奪っ
たためである。
【0012】第2段冷却ゾーンで放熱すべき熱量を少な
くできたことから第2段冷却ゾーンにおける冷却速度が
速くなり、結晶化を起こすノーズにかからず冷却でき
る。その結果、肉厚が厚いものでもアモルファス化でき
る。なお第1段冷却ゾーンでは、できるだけTmの下
方、即ち図2のTm2 近傍まで下げることが望ましい
が、放熱容量が小さい薄物についてはTm1 で示される
温度から第2段急冷ゾーンの冷却が開始されてもよい。
また、図2の中のグラフA−Bは第1段冷却ゾーンを持
たないときの冷却速度の模式図である。
【0013】鋳造品の体積が大きいとき、金型のもつ放
熱速度は通常鋳造後の時間経過と共に遅くなることから
図のように結晶化のノーズ(N)にかかってしまい、結
晶化することを示している。一例としてはTm(Tm
1 、Tm2 を含む)±20Kである。第二段冷却では鋳
型内で上記ノーズと交叉しないような冷却を行う。以上
のような二段冷却法により非晶質Mg合金の鋳物を作る
ことができる。以下、実施例により本発明を説明する。
【0014】
【実施例】
実施例1 この実施例ではMg79Ni105 Al5 Zn1 の組成を
もつ厚さ2mm、幅30mm、長さ30mmの非晶質マグネシ
ウム合金を作った。鋳造装置は図3に示す金型鋳造装置
である。図中、1は溶解と加圧を行うるつぼ、2はヒー
ターコイル、3はプランジャー4を案内する湯溜り、5
はノズル、6は金型、7はダイキャビティ、10はマグ
ネシウム合金溶湯である。
【0015】この装置全体は真空雰囲気及び不活性雰囲
気が自由に作れるようにボックスの中にある。マグネシ
ウム合金原料をそれぞれ秤量したのち、カルシア製るつ
ぼ1に入れ、ヒーターコイル2により高周波溶解した。
合金の融点より100℃高温に保たれたマグネシウム合
金溶湯10に、るつぼの上部に開口してあるノズルによ
りガスを導入し、該溶湯10を0.5kg/cm2 で加圧
することにより、湯溜り3に湯を導入しその後、プラン
ジャー4により300kg/cm2 で加圧し、金型6のダ
イキャビティ7に導入した。ノズル5の長さは10mmで
あり、通常のダイカスト(長さ5mm)に比べて長く設計
して降温を大きくした。金型6中に装入した熱電対での
測温結果よりノズル5内のマグネシウム合金溶湯はほぼ
融点であることが分かった。したがって、第一段冷却は
ノズル5の出口で完了した。その後、溶湯は第二段冷却
部である金型で凝固され金型との熱交換が続けられた。
十分冷却した後、金型から製品を取り出した。塗型剤と
し鉱物油などを薄く金型に塗布すると製品の取り出しが
容易になった。製品からサンプルを切り出し、組織を調
査したところ非晶質特有のハローパターンのX線回折図
が得られた。また、強度は硬さで比較したところリボン
材と同等であった。
【0016】実施例2 Mg85Ni5 La5 Al4 Zr1 の組成になるようにそ
れぞれの元素を図4の溶解部のるつぼにセットした。融
点より100℃高い温度で溶湯をノズルより流出させ、
300rpm で回転する直径102mmの金型6に注湯し、
断面2mm×2mm、中心直径100mmの円柱材を作成し
た。
【0017】実施例3 表1、表2の合金を実施例2の方法で鋳造し、ガラス化
温度(Tg)、結晶化温度(Tx)を測定し、表3、表
4のΔT(=Tx−Tg)値を得た。比較例の鋳造品は
結晶化していたので105 K/sec 以上の冷却速度が得
られる片ロール法によりリボンを作りTg、Txを測定
した。その結果、Tx−Tg=ΔTの値が10K以上の
とき鋳造品は非晶質組織となっていることが分かる。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表】4
【0022】
【発明の効果】本発明により、鋳造で非晶質マグネシウ
ム合金バルク材が得られるようになるので、強度・軽量
化に優れた材料が安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続冷却曲線の説明図である。
【図2】二段冷却を説明する連続冷却曲線の説明図であ
る。
【図3】加圧装置をもつ鋳造機の図である。
【図4】遠心鋳造装置をもつ鋳造機の図である。
【符合の説明】
1 るつぼ 2 ヒーターコイル 3 湯溜り 4 プランジャー 5 ノズル 6 金型 10 マグネシウム合金溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 45/00 C22F 1/06 (72)発明者 増本 健 宮城県仙台市青葉区上杉3丁目8−22 (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市青葉区川内無番地 川内住宅 11−806 (72)発明者 加藤 晃 宮城県仙台市太白区八木山本町2−36−1 サクセス 26 B101 (72)発明者 柴田 利介 宮城県仙台市青葉区米ケ袋1丁目5番12号 (72)発明者 山口 均 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mgab Alcde (式中;Mは
    La、Ce、Mm(ミッシュメタル)、Y(イットリウ
    ム)の一種または二種以上の元素であり、XはNi、C
    uの一種又は二種以上の元素であり、ZはMn、Zn、
    Zr、Tiの一種または二種以上であり、aは70〜9
    0at%、bは2〜15at%、cは1〜9at%、d
    は2〜15at%、eは0.1〜8at%であり、かつ
    ガラス遷移温度(Tg)と結晶化温度(Tx)の差ΔT
    =Tx−Tg>10Kである)組成をもつ溶湯を溶湯流
    路において冷却速度Vcで冷却する第一段冷却ゾーンを
    設け溶融温度近傍まで冷却した後、該溶湯を鋳型内に供
    給し、ガラス遷移温度(Tg)まで第一段冷却よりも高
    速で第二段冷却を行うことを特徴とする非晶質マグネシ
    ウム合金の製造方法。但し、Vcは、Vcでガラス化遷
    移温度まで冷却したときは一部結晶化が起こる冷却速度
    である。
  2. 【請求項2】 第一段冷却において102 K/sec 以上
    の冷却速度で冷却することを特徴とする請求項1記載の
    非晶質マグネシウム合金の製造方法。
  3. 【請求項3】 第一段冷却を行う溶湯流路がノズル形状
    であり鋳型直前に設置されていることを特徴とする請求
    項1記載の非晶質マグネシウム合金の製造方法。
  4. 【請求項4】 プランジャー加圧により溶湯を溶湯流路
    から鋳型に圧入することを特徴とする請求項1記載の非
    晶質マグネシウム合金の製造方法。
  5. 【請求項5】 鋳型を高速回転させ、溶湯に重力加速度
    50G以上の遠心力を与えて加圧することを特徴とする
    請求項1記載の非晶質マグネシウム合金の製造方法。
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