JPH0681728A - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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JPH0681728A
JPH0681728A JP23219592A JP23219592A JPH0681728A JP H0681728 A JPH0681728 A JP H0681728A JP 23219592 A JP23219592 A JP 23219592A JP 23219592 A JP23219592 A JP 23219592A JP H0681728 A JPH0681728 A JP H0681728A
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tank
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辰優 杉山
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克彦 寺岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は内燃機関の蒸発燃料をキャニスタ内
の吸着剤に吸着させ、吸着された燃料を所定運転条件下
で内燃機関の吸気系へ放出して燃焼させるエバポパージ
システムの故障診断装置に関し、タンク内圧に影響する
変数を燃料消費量のみとして正確な診断をすることを目
的とする。 【構成】 冷間始動時と検出したときは判定許可フラグ
をセットする(ステップ101〜104)。そして、冷
間始動後所定時間経過するまでにタンク内圧Pが−50
mmAqより負圧側の値となったときは(ステップ10
7〜109)、正常フラグをセットする(ステップ11
0)。冷間始動時には燃料タンク内のベーパの発生は殆
どなく、冷間始動直後所定時間経過するまではタンク内
圧は燃料消費によってエバポ系が正常のときは負圧にな
るからである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエバポパージシステムの
故障診断装置に係り、特に内燃機関の蒸発燃料(ベー
パ)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸着された燃
料を所定運転条件下で内燃機関の吸気系へ放出(パー
ジ)して燃焼させるエバポパージシステムの故障診断装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内で蒸発した燃料(ベーパ)
が大気へ放出されるのを防止するため、各部分を密閉す
ると共に、ベーパを一旦キャニスタ内の吸着剤に吸着さ
せ、車両の走行中に吸着した燃料を吸気系に吸引させて
燃焼させるエバポパージシステムを備えた内燃機関にお
いては、何らかの原因でベーパ通路が破損したり、配管
がはずれたりした場合にはベーパが大気へ放出されてし
まう。従って、このようなエバポパージシステムの故障
発生の有無を診断することが必要とされる。
【0003】そこで、上記の故障診断装置として、本出
願人は燃料タンクからキャニスタに到るエバポ経路中
に、燃料タンクの内圧を所定の正圧値以下に保持するタ
ンク内圧制御弁と、このエバポ系の圧力変化を検出する
圧力変化検出手段とを設け、この圧力変化検出手段によ
り検出された値又はこれを演算した値が所定範囲内のと
きに異常と判定するようにしたエバポパージシステムの
故障診断装置を提案した(特願平4−182549
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、燃料タンク
内の圧力は燃料消費量(タンク空間容積)、燃温その他
各種の変数(パラメータ)が影響を及ぼし合い、予測が
困難であるため、上記の本出願人の提案になる故障診断
装置では正確な故障診断ができないことがある。例え
ば、機関の冷間始動時は、エバポ系に洩れのない正常時
はタンク内圧は図10に実線Iで示す如く、大気圧(同
図に0で示す)付近から燃料噴射に伴う燃料消費によっ
て燃料体積が減少するために一旦減少して負圧になる。
その後、燃温が排気熱により徐々に上昇し、ベーパ発生
量が増えるため、タンク内圧は正圧になる。
【0005】一方、冷間始動時において、エバポ系に洩
れがある場合には、図10に破線IIで示す如くタンク内
圧は大気圧付近の値のままで、所定時間経過しても変化
しない。そこで、前記本出願人の提案装置では所定時間
以上経過した時点で、タンク内圧が所定の負圧より更に
負圧となるか、又は所定の正圧(これは前記タンク内圧
制御弁の設定圧力よりやや小なる値)より正圧になった
かを判定し、いずれかの状態になったときは正常、これ
らいずれの状態にもならないときは図10の破線IIの状
態であるから異常(故障)と判定する。
【0006】しかし、機関停止後、短時間で再始動する
などの温間始動時はエバポ系が正常な場合、燃料タンク
内には多量のベーパが発生しているため、機関始動後直
後より図10に一点鎖線III で示す如く負圧にならず、
正圧のまま変化する。この場合、始動後、所定時間経過
するまでに前記所定の正圧の判定値以上になることもあ
るが、タンク内圧は前記したように各種のパラメータの
兼ね合いにより変化し、上記所定の正圧の判定値に達し
ないこともあるため、このような場合、エバポ系が正常
であるにも拘らず、異常(故障)と誤検出してしまう。
【0007】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
冷間始動時に故障診断を実行することにより、上記の課
題を解決したエバポパージシステムの故障診断装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は図1の原理構成
図に示す如く、燃料タンク11からの蒸発燃料をベーパ
通路12を通してキャニスタ13内の吸着剤に吸着さ
せ、所定運転時にキャニスタ13内の吸着燃料をパージ
通路14を通して内燃機関10の吸気通路15へパージ
するエバポパージシステムの故障を診断する装置におい
て、冷間始動時検知手段16、セット手段17、弁装置
18、圧力検出手段19及び判定手段20を備えること
により、前記目的を達成するものである。
【0009】ここで、冷間始動時検知手段16は冷間始
動時か否かを検知する。セット手段17は冷間始動時検
知手段16により冷間始動時と検知されたときにのみ、
判定許可フラグをセットする。
【0010】弁装置18は少なくとも前記判定許可フラ
グがセットされているときには、燃料タンク11に連通
するベーパ通路12を閉塞する。圧力検出手段19は燃
料タンク11から弁装置18までの経路の圧力を検出す
る。
【0011】そして、判定手段20は、上記判定許可フ
ラグがセットされていることを検出されているときに、
所定時間経過しても圧力検出手段19により検出された
圧力が所定値以上のときは異常と判定する。
【0012】
【作用】内燃機関10の冷間始動直後は、燃料タンク1
1内の蒸発燃料量が殆ど無く、タンク内圧に影響する変
数は燃料消費量(タンク空燃比容積)のみとなる。冷間
始動後は燃料が消費されるため、ベーパ通路12に洩れ
がない場合、圧力検出手段19により検出される圧力は
一旦負圧にまで確実に変化し、その後、燃温の上昇と共
に上昇する。一方、ベーパ通路12に洩れがあるときは
上記圧力は大気圧付近で殆ど変化しない。従って、冷間
始動時のみ、判定手段20により上記圧力が所定値以下
の負圧(大気圧との差圧が所定値以上)となったか否か
により、燃料タンク12から弁装置18までの経路に洩
れが有るか否かを確実に検出することができる。
【0013】
【実施例】図2は本発明の第1実施例のシステム構成図
を示す。同図中、燃料タンク21はメインタンク21a
とサブタンク21bとからなる。サブタンク21bはメ
インタンク21a内にあり、メインタンク21aと連通
されると共に、フューエルポンプ22が配置されてい
る。また、燃料タンク21の上部にはロールオーババル
ブ23が設けられている。このロールオーババルブ23
は車両横転時に燃料が外部へ流出しないようにするため
に設けられている。
【0014】フューエルポンプ22はパイプ24、プレ
ッシャレギュレータ25を夫々介して燃料噴射弁26に
連通されている。プレッシャレギュレータ25は燃料圧
力を一定にするために設けられており、燃料噴射弁26
で噴射されない余った燃料をリターンパイプ27を介し
てサブタンク21b内に戻す。
【0015】また、燃料タンク21のタンク上部はベー
パ通路28(前記ベーパ通路12に相当)及び内圧制御
弁29(前記弁装置18に相当)を夫々通してキャニス
タ30(前記キャニスタ13に相当)に連通されてい
る。内圧制御弁29はチェックボール29aとスプリン
グ29bとよりなり、スプリング29bがチェックボー
ル29aを図中右方向に付勢力を与えており、スプリン
グ29bにより燃料タンク21内圧力を所定の正圧値
(例えば250mmAq)以下に保持する。
【0016】キャニスタ30は内部に吸着剤として活性
炭30aを有し、また外部に開放された大気導入孔30
bが形成されている公知の構成である。燃料タンク21
と内圧制御弁29との間の経路(ベーパ通路28)に
は、圧力センサ31が設けられている。この圧力センサ
31はシリコンウェーハの歪をブリッジ回路で検出する
一種の歪ゲージで、燃料タンク21と内圧制御弁29と
の間で形成される空間の圧力と大気圧との差を測定す
る。
【0017】また、キャニスタ30はパージ通路32
(前記パージ通路14に相当)と、電磁弁であるバキュ
ーム・スイッチング・バルブ(VSV)33とを夫々介
して吸気通路36(前記吸気通路15に相当)のスロッ
トルバルブ35より下流側位置に連通されている。スロ
ットルバルブ35の上流側には空気を濾過して塵埃を除
去するエアクリーナ(AC)37が設けられている。ま
た、エアクリーナ37の近くには吸気温を検出する吸気
温センサ38が設けられている。
【0018】スロットルバルブ35は運転者により操作
されるアクセルペダルの踏込量によって開度が制御され
るバルブで、その開度はスロットルポジションセンサ3
4により検出される。マイクロコンピュータ40はエバ
ポパージシステムの制御を司る電子制御装置で、前記圧
力検出手段19、冷間始動時検知手段16、セット手段
17及び判定手段20を夫々ソフトウェア動作により実
現すると共に、異常判定時は警告灯41を点灯し、運転
者に異常発生を報知させる。また、マイクロコンピュー
タ40はスタータ39よりのスタート信号が入力され
る。
【0019】マイクロコンピュータ40は、図3に示す
如き公知のハードウェア構成を有している。同図中、図
2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。図3において、マイクロコンピュータ40は中央
処理装置(CPU)50、処理プログラムを格納したリ
ード・オンリ・メモリ(ROM)51、作業領域として
使用されるランダム・アクセス・メモリ(RAM)5
2、エンジン停止後もデータを保持するバックアップR
AM53、マルチプレクサ付き入力インタフェース回路
54、入出力インタフェース回路55及びA/Dコンバ
ータ56などから構成されており、それらは双方向のバ
ス57を介して接続されている。
【0020】入力インタフェース回路54は圧力センサ
31からの圧力検出信号、スロットルポジションセンサ
34からの検出信号、吸気温センサ38からの吸気温検
出信号及びスタータ39からのスタート信号などを順次
切換えて時系列的に合成してA/Dコンバータ56に供
給する。A/Dコンバータ56は入力信号をアナログ・
ディジタル変換してバス57へ順次送出する。入出力イ
ンタフェース回路55はスロットルポジションセンサ3
4からの信号をバス57へ送出する一方、燃料噴射弁2
6、VSV33及び警告灯41へ制御信号を選択的に送
出してそれらを制御する。
【0021】次に図2のシステムの通常のエバポパージ
の作動について説明する。スタータ39がオンとされる
と、マイクロコンピュータ40より図示しないコントロ
ーラを介して図2のフューエルポンプ22が作動せしめ
られ、これによりサブタンク21b内の燃料が、パイプ
24を通してプレッシャレギュレータ25へ吐出され、
ここで一定圧力にされて燃料噴射弁26へ送られ、マイ
クロコンピュータ38からの燃料噴射時間、燃料噴射弁
26から吸気通路36へ噴射される。また、余った燃料
はリターンパイプ27を介してサブタンク21bに戻さ
れる。
【0022】一方、燃料タンク21内で発生した蒸発燃
料(ベーパ)は、ベーパ通路28を通して内圧制御弁2
9に到る。ここで、タンク内圧が内圧制御弁29による
設定圧力(例えば250mmAq)より小さいときは、
スプリング29bのばね力によりチェックボール29a
は図示の位置にあり、ベーパ通路28を遮断しているた
め、蒸発燃料のキャニスタ30への送出が阻止される。
【0023】蒸発燃料が発生しタンク内圧が上記設定圧
力以上になると、内圧制御弁29のチェックボール29
aが図2中、左方向にスプリング29bのばね力に抗し
て押動され、その結果、蒸発燃料はベーパ通路28及び
内圧制御弁29を通してキャニスタ30内に送り込ま
れ、内部の活性炭30aに吸着される。この蒸発燃料の
キャニスタ30への送出が行なわれると、タンク内圧は
減少し、タンク内圧が上記設定圧以下になると、内圧制
御弁29が図示の如く再び閉弁される。
【0024】運転の継続により、蒸発燃料量が増加し、
タンク内圧が再び上記設定圧以上となると、内圧制御弁
29は再び開弁して蒸発燃料をキャニスタ30へ送り込
む。以下、上記と同様にして、正常時には内圧制御弁2
9が開閉弁を繰り返してタンク内圧を設定圧に保持す
る。
【0025】ベーパ通路28や燃料タンク21に洩れが
ない正常時には、前記したように蒸発燃料が内圧制御弁
29を通してキャニスタ30内の活性炭30aに吸着さ
れていく。機関始動直後はVSV33はパージ制御条件
が満足されていないので、閉弁されている。
【0026】上記パージ制御条件はパージにより空燃比
が荒れても、運転性や排気エミッションへの悪影響を極
力小さくできる運転条件であり、例えば機関冷却水温が
所定温度以上、空燃比を目標値とする燃料噴射のフィー
ドバック制御中、吸入空気量が所定値以上、フューエル
カットをしていないなどがあり、これらをすべて満足し
ているときパージ制御条件を満足しているとマイクロコ
ンピュータ40によって判断される。
【0027】パージ制御条件が満足していると判定され
たものとすると、マイクロコンピュータ40はVSV3
3を開弁する。すると、吸気通路36の負圧により、大
気導入口30bより大気がキャニスタ30内に導入さ
れ、活性炭30aに吸着されている燃料が脱離されてパ
ージ通路32及びVSV33を夫々通して吸気通路36
内に蒸発燃料が吸い込まれる。また、活性炭30aは上
記の脱離により再生され、次のベーパの吸着に備える。
これにより、パージ流量が徐々に上昇していく。次に上
記のエバポパージシステムを実行するエバポパージシス
テムの故障診断の処理動作について説明する。この故障
診断はマイクロコンピュータ40によって実行される。
図4は本発明の要部の故障診断ルーチンの第1実施例の
フローチャートを示す。この故障診断ルーチンが起動さ
れると、まずスタータ39よりスタータ信号が入力され
た直後かにより始動時か否か判定する(ステップ10
1)。
【0028】スタータ信号が入力された直後、すなわち
始動時にはステップ102へ進み、CPU50がウォー
タアウトレットに取付けられた水温センサ(図2では図
示せず)からの機関冷却水温を示す検出信号と、吸気温
センサ38よりの吸気温検出信号の各A/Dコンバータ
56の出力値に基づいて、両者の検出値が略等しいか否
か判定する。
【0029】水温検出値と吸気温検出値が略等しいとき
は、ステップ103へ進み、吸気温検出値が30℃未満
であるか否か判定する。ステップ103で吸気温検出値
が30℃未満と判定されたときは、冷間始動時であると
判断してステップ104へ進み、判定許可フラグを
“1”にセットしてこのルーチンを一旦終了する。他
方、ステップ102で水温検出値と吸気温検出値とが略
等しくないと判定されたとき、又はステップ103で吸
気温検出値が30℃以上であると判定されたときは、冷
間始動時でないと判断してステップ105へ進み、判定
許可フラグを“0”にクリアして一旦このルーチンを終
了する。
【0030】また、ステップ101で始動時でないと判
定されたときは、ステップ106へ進み、前記した判定
許可フラグが“1”にセットされているか否か判定し、
セットされているときのみ、すなわち冷間始動時直後の
みステップ107以降の故障診断を実行する。
【0031】ステップ107では始動後所定時間経過し
ているか否か判定し、まだ所定時間経過していないとき
は、CPU50はステップ108へ進んで前記圧力セン
サ31の検出圧力値に基づきタンク内圧Pを読み込む。
そして、この読み込んだタンク内圧Pが所定のしきい値
である−50mmAqより負圧であるか否か判定し(ス
テップ109)、タンク内圧Pが−50mmAqより負
圧でないときはこのルーチンを一旦終了する。
【0032】冷間始動後所定時間経過するまで、上記の
ステップ101,106,107,108及び109の
処理が所定周期で繰り返され、読み込んだタンク内圧P
が−50mmAqより負圧側の値となったと判定された
ときは、ステップ109からステップ110へ進んで正
常フラグを“1”にセットし、他方、−50mmAqよ
り負圧側の値とならないときは、ベーパ通路28又は燃
料タンク21に洩れがあると判断して正常フラグはセッ
トしない。
【0033】その後、ステップ107で冷間始動後所定
時間経過したと判定されると、ステップ111へ進み、
正常フラグが“1”にセットされているか否か判定す
る。正常フラグが“1”にセットされているとき、すな
わち冷間始動直後所定時間内でタンク内圧Pが−50m
mAqより負圧側の値となったときは、ベーパ通路28
及び燃料タンク21に洩れがなく正常と判断して警告灯
41を消灯する(ステップ112)。
【0034】一方、ステップ111で正常フラグがセッ
トされていないと判定されたときは、ベーパ通路28又
は燃料タンク21に洩れがあると判断して警告灯41を
点灯する(ステップ113)。運転者はこの警告灯41
の点灯により内圧制御弁29から燃料タンク21までの
エバポ系内に洩れがあると判断することができる。
【0035】このように、本実施例によれば、タンク内
圧に影響する変数が燃料消費量のみとなる冷間始動直後
においてのみ、タンク内圧Pが所定のしきい値−50m
mAqより負圧になるか否か判定することによって故障
診断をしているため、誤検出がなくなり、信頼性を向上
することができる。
【0036】また、本実施例によれば負圧を燃料タンク
21に導入しなくとも、内圧制御弁29、圧力センサ3
1及びマイクロコンピュータ40によって、エバポパー
ジシステムの故障診断ができるから、排気エミッション
の悪化や空燃比の急激な変動を防止することができ、ま
た多くの制御弁を用いなくとも簡単で安価な構造で故障
診断ができる。
【0037】次に故障診断の第2実施例について説明す
る。図5は本発明の要部の故障診断ルーチンの第2実施
例のフローチャートを示す。同図中、図4と同一処理ス
テップには同一符号を付し、その説明を省略する。本実
施例は冷間始動直後所定時間経過するまではタンク内圧
は燃料消費量に応じて負圧方向へ変化していくことに鑑
み、燃料消費量に応じてタンク内圧と大小比較する判定
値を可変するようにしたものである。
【0038】図5において、ステップ108で冷間始動
後所定時間経過前のタンク内圧PをCPU50が読み込
んだ後、ステップ121へ進みCPU50はROM51
に予め格納されている図6のマップを燃料消費量QFで
参照して判定値PL を算出する。図6に示すように、判
定値PL は負圧で、燃料消費量QF(単位秒)が大にな
るにつれて負圧方向に大なる値であり、予め実験により
エバポ系に洩れがないときの冷間始動直後の実際のタン
ク内圧よりも余裕をみて正圧側の値に設定されている。
【0039】ここで、燃料消費量QFの算出方法として
は、例えば図7に示す如く所定クランク角毎に起動され
る燃料噴射ルーチンにおいて算出する。すなわち、図7
において、燃料噴射時間(量)TAUが例えば、 TAU=TP×F なる式により算出され、これがCPU50に読み込まれ
る(ステップ201)。ただし、上式中、TPは基本燃
料噴射量で、機関回転数当りの吸入空気量(又は吸気管
圧力)であり、Fは暖機増量、空燃比フィードバック補
正係数、始動後増量などの各種補正係数である。
【0040】続いて、上記燃料噴射時間TAUに前回の
燃料消費量QFを加算して今回の燃料消費量QFとして
更新する(ステップ202)。そして、燃料噴射時間T
AUに基づき、CPU50は燃料噴射弁26による燃料
噴射を実行させる(ステップ203)。このように、燃
料消費量QFは燃料噴射時間TAUの積算値として算出
される。
【0041】再び図5に戻って説明するに、ステップ1
21で判定値PL を燃料消費量QFに基づいて算出する
と、続くステップ122でタンク内圧Pと判定値PL と
の大小比較が行なわれる。前記したようにタンク洩れな
どがないエバポ系正常時における冷間始動後所定時間以
内のタンク内圧Pよりも判定値PL は正圧側の値に設定
されているから、ステップ122でP<PL と判定され
たときは正常であると判断して正常フラグを“1”にセ
ットして(ステップ123)、このルーチンを終了す
る。
【0042】一方、ステップ122でP≧PL と判定さ
れたときは、燃料消費があってもタンク内圧Pが判定値
PL より正圧側の値であるから、タンク洩れなどの異常
の可能性があると判断し、正常フラグはセットしないで
このルーチンを終了する。
【0043】本実施例によれば、図4の故障診断ルーチ
ンと同様の特長を有し、更に燃料消費量QFに応じた、
よりきめ細かな故障診断ができる。
【0044】図8は本発明の第2実施例のシステム構成
図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。図8の第2実施例は、内圧
制御弁29の代りにベーパ通路28中に電磁制御弁であ
るバキューム・スイッチング・バルブ(VSV)43を
設けた点に特徴がある。
【0045】このVSV43はマイクロコンピュータ4
0によって開閉弁制御され、タンク内圧が正圧の第1の
判定値P1 より大となった時に開弁されて燃料タンク2
1内の蒸発燃料をキャニスタ30へ供給し、開弁後はタ
ンク内圧が正圧の第2の所定値P2 (P2 <P1 )より
小となった時点で閉弁されることにより、タンク内圧を
正圧に保持する。
【0046】なお、上記のVSV43及び前記した内圧
制御弁29は図8,図2ではベーパ通路28の途中に設
けられているが、これに限らず、キャニスタ30とベー
パ通路28との連結部(キャニスタ30内)や、燃料タ
ンク21とベーパ通路28との連結部(タンク壁面)な
どに設けてもよい。
【0047】また、本発明の弁装置18は上記の内圧制
御弁29又はVSV43に限定されるものではなく、少
なくとも判定許可フラグがセットされている間は、ベー
パ通路28を閉塞する弁装置であればよく、よって図9
に示す如く、ベーパ通路28の途中ではなく、弁装置1
8としてキャニスタ30の大気導入孔を開放又は遮断す
るVSV45を設けてもよい。
【0048】なお、本発明は以上の実施例に限定される
ものではなく、例えば冷間始動を燃料タンク21内の燃
料温度が所定温度以下のときの始動として判断してもよ
い。また、燃料消費量を機関回転数、負荷等のパラメー
タから実質的に算出するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、タンク内
圧に影響する変数が燃料消費量のみとなる冷間始動直後
にのみベーパ通路の圧力からタンク内圧と大気圧との差
圧が所定値以上となったか否かにより故障診断をしてい
るため、燃料タンクから弁装置までの経路に洩れが有る
か否かを確実に検出することができ、よって誤検出を少
なくでき、従来に比し故障診断の信頼性を向上すること
ができる等の特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の第1実施例のシステム構成図である。
【図3】図2中のマイクロコンピュータのハードウェア
構成を示す図である。
【図4】本発明の要部の故障診断ルーチンの第1実施例
のフローチャートである。
【図5】本発明の要部の故障診断ルーチンの第2実施例
のフローチャートである。
【図6】図5の故障診断ルーチン中の判定値算出用のマ
ップ説明図である。
【図7】燃料消費量算出ステップを有する燃料噴射ルー
チンを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例のシステム構成図である。
【図9】本発明の第3実施例のシステム構成図である。
【図10】機関始動後のタンク内圧の変化の様子の各例
を示す図である。
【符号の説明】
10 内燃機関 11,21 燃料タンク 12,28 ベーパ通路 13,30 キャニスタ 14,32 パージ通路 15 吸気通路 16 冷間始動時検知手段 17 セット手段 18 弁装置 19 圧力検出手段 20 判定手段 29 内圧制御弁 31 圧力センサ 40 マイクロコンピュータ 41 警告灯 43,45 バキューム・スイッチング・バルブ(VS
V)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクからの蒸発燃料をベーパ通路
    を通してキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、所定運転時
    に該キャニスタ内の吸着燃料をパージ通路を通して内燃
    機関の吸気通路へパージするエバポパージシステムの故
    障を診断する装置において、 冷間始動時か否かを検知する冷間始動時検知手段と、 該冷間始動時検知手段により冷間始動時と検知されたと
    きにのみ、判定許可フラグをセットするセット手段と、 少なくとも前記判定許可フラグがセットされているとき
    には、前記燃料タンクに連通する前記ベーパ通路を閉塞
    する弁装置と、 前記燃料タンクから前記弁装置までの経路の圧力を検出
    する圧力検出手段と、 前記判定許可フラグがセットされていることを検出され
    ているときに、所定時間経過しても前記圧力検出手段に
    より検出された圧力が所定値以上のとき、異常と判定す
    る判定手段とを備えることを特徴とするエバポパージシ
    ステムの故障診断装置。
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