JPH068219B2 - 炭化ケイ素基焼結体及びその製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素基焼結体及びその製造方法

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JPH068219B2
JPH068219B2 JP61065480A JP6548086A JPH068219B2 JP H068219 B2 JPH068219 B2 JP H068219B2 JP 61065480 A JP61065480 A JP 61065480A JP 6548086 A JP6548086 A JP 6548086A JP H068219 B2 JPH068219 B2 JP H068219B2
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silicon carbide
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oxynitride
sintering
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幹夫 福原
薫 蕎麦田
睦雄 浅川
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Tungaloy Corp
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Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐摩耗工具又は切削工具などの工具部品並び
に自動車,航空機,船舶などに使用されるエンジン部品
又はタービン部品などの構造用部品,更にはすぐれた熱
伝導性を利用して各種のエレクトロニクス用部品の適用
できる炭化ケイ素基焼結体及びその製造方法に関するも
のである。
(従来の技術) 炭化ケイ素は、共有結合性の高い化合物であるために構
成原子の自己拡散係数が小さく、又イオン結晶や金属結
晶に比べて粒界エネルギーの比が大きいことから本質的
に難焼結材料である。この難焼結材料である炭化ケイ素
は、B,C,BC,BN,B,Al,Al
,Al,Al,AlN,Be,Be
O,Siなどを添加して反応焼結又は液相焼結により緻
密な柱状晶組織でなる焼結体が作製されており、これら
の焼結体とその製造方法が多数提案されている。
これらの焼結体は、耐酸化性に劣り、常温における強度
が著しく低いという問題がある。これらの問題点を解決
できるものとして炭化ケイ素と希土類元素の酸化物との
組合わせによる焼結体が特開昭57−160970号公
報に開示されている。また、この特開昭57−1609
70号公報の発明者によって、更に焼結を促進し、高靭
性を達成できたものとして炭化ケイ素と希土類元素の酸
化物と他の金属の酸化物との組合わせによる焼結体が特
開昭59−21579号公報に開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) 特開昭59−21579号公報の炭化ケイ素焼結体は、
他の従来の炭化ケイ素焼結体に比較して、常温における
曲げ強度が幾分向上し、高温における強度低下も少ない
すぐれた焼結体である。しかしながら、この炭化ケイ素
焼結体は、窒化ケイ素焼結体などに比べるとまだ常温に
おける強度が低いために、例えば工具部品や構造用部品
として用いるために焼結体を研削成形加工するとき、又
は高温で実用するためであっても常温でセットするとき
などに欠損しやすいことがあり、実用化のためには形状
的な制約を強く受けるという問題がある。
本発明は、上述のような問題点を解決したもので、具体
的には、粉状組織で偏析が生じなく、又常温における強
度が高く、しかも高温における強度低下も少ない炭化ケ
イ基焼結体及びその製造方法の提供を目的とするもので
ある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らの1人は、窒化ケイ素基焼結体について検討
し、その結果を数件特許出願している。これら一連の特
許の出願内容を基礎にして、炭化ケイ素基焼結体につい
て検討していた所、炭化ケイ素と炭化ケイ素の量よりも
少ない窒化ケイ素を添加した混合物に希土類元素の化合
物を主とする焼結助剤を加えて焼結すると、窒化ケイ素
から分解された活性化の高いSiが雰囲気中又は周囲の
Cと反応して炭化ケイ素の結晶粒表面に新たな炭化ケイ
素を形成して、これが結合の媒介的作用となって緻密で
高強度の焼結体になるという知見を得ることができたも
のである。この知見に基づいて、本発明を完成するに至
ったものである。
すなわち、本発明の炭化ケイ素基焼結体は、Dy,Y,Er,Y
b,Ceの中の少なくとも1種の希土類元素とMgとを含有し
てなる複合酸窒化物又は複合酸室素炭化物でなる粒界相
0.1重量%〜20重量%と、残り炭化ケイ素からなる
ことを特徴とするものである。
本発明の炭化ケイ素基焼結体は、炭化ケイ素と粒界相と
からなる焼結体で、この内粒界相がDy,Y,Er,Yb,Ceから
なる希土類元素の中の少なくとも1種とMgとを含有して
なる複合酸窒化物又は複合酸窒炭化物からなるものであ
る。具体的には、希土類元素の中の少なくとも1種をM
と表わすと、粒界相は (M,Mg)(O,N)又は (M,Mg)(O,N,C)で表わせる複合化合物か
らなるものである。この粒界相は、用途や形状によって
希土類元素と他の元素との比率を選定するのが好まし
く、例えば高温で使用される場合は、希土類元素が他の
元素よりも多く含まれた複合化合物に、低温で使用され
る場合は希土類元素が他の元素よりも少なく含まれた複
合化合物にするのが好ましい。
本発明の焼結体における粒界相は、焼結工程での焼結の
促進性と常温における焼結体の強度から0.1重量%以
上必要であるが、逆に多くなると高温における焼結体の
硬度及び強度等の諸特性を低下させるために20重量%
以下にするのがよい。これらの粒界相の内、特に希土類
元素の中でも重希土類元素に属するジスプロシウムとM
g及び/又はSiとの複合酸窒化物又は複合酸窒炭化物
の中の少なくとも1種、具体的には、 (Dy,Mg)(O,N), (Dy,Mg)(O,N,C), (Dy,Si)(O,N), (Dy,Si)(O,N,C), (Dy,Mg,Si)(O,N), (Dy,Mg,Si)(O,N,C)の中の少なくとも
1種からなる粒界相の場合は、炭化ケイ素との緻密な焼
結性になり易いこと、常温における強度を高めること及
び高温における硬度と強度の低下が少ないことから好ま
しいものである。これらの粒界相は、窒素を含有した複
合化合物であるために低級酸化物からなる粒界相のもの
に比較して高温における諸特性を著しくすぐれたものに
している。
本発明の炭化ケイ素基焼結体における炭化ケイ素は、立
方晶からなるβ−SiC及び/又は六方晶からなる各種
のα−SiCでも、その諸特性は大差がなく、特に炭化
ケイ素の平均粒径が3μm以下の粒状組織からなる場合
は緻密で高強度性が高いことから好ましいものである。
本発明の炭化ケイ素基焼結体は、種々の製造方法によっ
て作製することができるが、特に窒化ケイ素粉末と炭化
ケイ素粉末との重量比が2:98〜35:65でなる混
合粉末80重量%〜99.9重量%と、残り希土類元素
の酸化物粉末,窒化物粉末又は酸窒化物粉末の中の少な
くとも1種の希土類元素の化合物粉末とMgの酸化物粉
末,窒化物粉末,及び/又は酸窒化物粉末とを混合及び
成形後、非酸化性雰囲気中、1600℃以上の温度で無
加圧焼結又は加圧焼結して希土類元素の中の少なくとも
1種とMgとを含有してなる複合酸窒化物又は複合酸窒
炭化物でなる粒界相0.1重量%〜20重量%と、残り
炭化ケイ素からなる焼結体にする製造方法が好ましいも
のである。
さらに、本発明の炭化ケイ素基焼結体の製造方法につい
て具体的に説明すると、出発原料としては、β−SiC
粉末,α−SiC粉末又は非晶質炭化ケイ素粉末の少な
くとも1種を選定することができ、窒化ケイ素粉末はα
−Si粉末,β−Si粉末又は非晶質窒化
ケイ素粉末の少なくとも1種を選定する方法、もしくは
これらの窒化ケイ素粉末に対して8重量%以下のカーボ
ン及び/又はグラファイトを置換する方法がある。緻密
で高強度の焼結体にするために、活性化の高いSiを生
じさせる窒化ケイ素を出発原料中に含有させていること
が非常に好ましいことである。
これらの内、炭化ケイ素は非晶質炭化ケイ素及びβ−S
iCがα−SiCに変態することによって焼結性を著し
く向上し、特に1900℃以下の焼結温度では非晶質炭
化ケイ素粉末及び/又はβ−SiC粉末を出発原料とす
るのが好ましく、1900℃以上の焼結温度では粒成長
抑制と焼結体の強度低下の防止とからα−SiC粉末及
び/又はβ−SiC粉末を出発原料とするのが好まし
い。また、窒化ケイ素は焼結工程で分解されてその殆ん
どがSiCに変換し、出発原料のSiC粒子を相互に固
着させる作用をする。このために、出発原料は、窒化ケ
イ素粉末又は窒化ケイ素粉末と窒化ケイ素粉末に対して
8重量%以下のカーボン及び/又はグラファイトを用い
ることが好ましい。出発原料として用いる窒化ケイ素粉
末は、多すぎると焼結工程で完全に分解されなく、焼結
後に窒化ケイ素が残存し、逆に少なすぎると活性化の高
いSiが少なくなり緻密で高強度の焼結体になり難いこ
とから窒化ケイ素粉末と炭化ケイ素粉末の配合比は重量
で2:98〜35:65と定めたものである。
出発原料の内、希土類元素の化合物粉末は、酸化物粉
末、窒化物粉末又は酸窒化物粉末の中の少なくとも1種
を選定し、その他、Mgの酸化物粉末,窒化物粉末,炭
化物粉末又はSiの酸化物粉末及びこれらの相互固溶体
粉末の中の少なくとも1種を選定する方法、もしくは希
土類元素の化合物とMgの化合物との固溶体粉末として
用いる方法がある。これらの出発原料は、出来るだけ微
細な粉末を用いる方が焼結性にすぐれ、緻密な焼結体に
なりやすく、特に炭化ケイ素粉末や窒化ケイ素粉末は水
熱酸化法,水熱沈殿法,水熱合成法,水熱分解法,水熱
結晶法,水熱加水分解法などの水熱法、アルコキシドの
加水分解法又は中和共沈法などの溶液反応を利用して得
た微細粉末を炭化処理あるいは窒化処理して得ることが
できる1μm以下の粉末を用いるのが好ましい。
出発原料粉末の混合粉砕は、ステンレス製容器,超硬合
金を内張りした容器,ウレタンゴムを内張りした容器又
はプラスチック製容器の中で超硬合金製ボール,ステン
レス製ボール又はセラミックス製ボールと共に行なうこ
とができる。特に、粉砕効果を高めて出発原料粉末を微
細化するためには、ステンレス製容器又は超硬合金を内
張りした容器を使用して超硬合金製ボールと共に混合粉
砕する方法、振動ボールミルを用いる方法又はアセト
ン,ヘキサン,ベンゼンもしくはアルコールなどの有機
溶媒を加えて湿式混合粉砕する方法が好ましい。また、
容器やボールなどの摩耗により、その成分が不純物とし
て混合粉末中に混入するのをできるだけ防ぐ必要がある
場合は、ウレタンゴムを内張りした容器の中で炭化ケイ
素及び/又は窒化ケイ素基焼結体製ボールと共に出発原
料粉末を混合粉砕する方法が好ましい。
混合粉末の成形は、混合粉砕した粉末を黒鉛モールドに
充填して非酸化性雰囲気中でホットプレス(H・P)す
る方法、又は混合粉砕した粉末にパラフィン,カンファ
などの成形助剤を添加して、さらに必要ならば顆粒状に
造粒した後、金型モールドに充填して加圧成形する方
法、もしくはラテックスゴムなどで混合粉末を包囲した
後、請水加圧により外圧を加えて成形する方法、あるい
は熱可塑性樹脂と可塑剤と潤滑剤などを混合粉末に加え
て射出成形機で成形する方法などが適用できる。このよ
うにして成形した粉末圧粉体を直接焼結する方法、又は
粉末圧粉体を焼結温度よりも低い温度で予備焼結した
後、切断,研削,切削などの加工を施してから非酸化性
雰囲気中で焼結する方法がある。
焼結温度は、無加圧焼結(大気圧以下の減圧状態も含む
圧力中での焼結)の場合が1700℃以上、加圧焼結の
場合が1600℃以上によって焼結することができる。
焼結後、熱間静水圧(HIP)処理を行なってさらに緻
密で高強度な焼結体にすることもできる。
(作用) 本発明の炭化ケイ素基焼結体は、炭化ケイ素の焼結粒界
に窒素を含有した金属化合物が均一に分散し、この金属
化合物が炭化ケイ素の粒成長の抑制作用をして、微細な
粒状等方的組織からなる緻密な焼結体を形成させている
ものである。このために、本発明の焼結体は、常温から
高温までの硬度,強度及び熱伝導率がすぐれており、特
に従来の炭化ケイ素系焼結体の弱点とみなされる常温に
おける強度及び破壊靭性値が著しくすぐれているもので
ある。
(実施例) 平均粒径が1μm以下のα−SiC,β−SiC,非晶
質炭化ケイ素(A−SiC)α−Si,β−Si
及び各種の粉末を用いて第1表の如く配合し、こ
の配合粉末に Si基焼結体製のボールとヘキサン溶媒を加えて
48時間混合粉砕した。こうして得た混合粉末を非酸化
性雰囲気中でホットプレス (H・P)とする焼結方法、プレス成形後非酸化性雰囲
気のガス圧中で2時間保持により焼結する方法、又は非
酸化性雰囲気中無加圧で2時間保持にて焼結後HIP処
理を行なって焼結体を作製した。このときの各試料の焼
結条件を第1表に併記した。こうして得た各焼結体の諸
特性値を調べて、その結果を第2表に示した。また、各
焼結体の組成及び組織を金属顕微鏡,走査型顕微鏡,X
線回析及びラマンマイクロ分析法により調べて、その結
果を第3表に示した。
(発明の効果) 以上の結果、本発明の炭化ケイ素基焼結体は、熱伝導
性,硬度及び高温における強度が従来の炭化ケイ素焼結
体とほとんど同等又は同等以上で,しかも常温における
強度及び破壊靭性値が50%〜70%も高いという著し
くすぐれたものである。
このことから、本発明の炭化ケイ素基焼結体は、切削工
具又は耐摩耗工具などの工具部品からエンジン部品又は
タービン部品などの構造用部品並びに熱伝導性,耐摩耗
性,耐食性及び高強度を利用したエレクトロニクス用部
品にと応用でき、更には、従来の炭化ケイ素焼結体では
強度不足のために使用できなかった用途又は形状にまで
利用できる産業上有用な材料である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Dy,Y,Er,Yb,Ceの中の少なくとも1種の希
    土類元素とMgとを含有してなる複合酸窒化物又は複合酸
    窒炭化物でなる粒界相0.1重量%〜20重量%と、残り炭
    化ケイ素からなることを特徴とする炭化ケイ素基焼結
    体。
  2. 【請求項2】上記粒界相は、ジスプロシウムとMgとを含
    有してなる複合酸窒化物又は複合酸窒炭化物であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の炭化ケイ素基
    焼結体。
  3. 【請求項3】上記炭化ケイ素は、平均粒径が3μm以下
    の粒状組織であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項又は第2項記載の炭化ケイ素基焼結体。
  4. 【請求項4】窒化ケイ素粉末と炭化ケイ素粉末との重量
    比が2:98〜35:65でなる混合粉末80重量%〜99.9重量
    %と、残りDy,Y,Er,Yb,Ceの中の少なくとも1種の希土
    類元素の化合物粉末とMgの酸化物粉末,窒化物粉末及び
    /又は酸窒化物粉末とを混合及び成形後、非酸化性雰囲
    気中、1600℃以上の温度で無加圧焼結又は加圧焼結して
    Dy,Y,Er,Yb,Ceの中の少なくとも1種の希土類元素とMg
    とを含有してなる複合酸窒化物又は複合酸室炭化物でな
    る粒界相0.1重量%〜20重量%と、残り炭化ケイ素から
    なる焼結体にすることを特徴とする炭化ケイ素基焼結体
    の製造方法。
  5. 【請求項5】上記希土類元素の化合物粉末は、酸化ジス
    プロシウム粉末,窒化シスプロシウム粉末又は酸窒化ジ
    スプロシウム粉末の中の少なくとも1種であることを特
    徴とする特許請求の範囲第4項記載の炭化ケイ素基焼結
    体の製造方法。
  6. 【請求項6】上記窒化ケイ素粉末は、該窒化ケイ素粉末
    に対して8重量%以下のカーボン及び/又はグラファイ
    トを置換してなることを特徴とする特許請求の範囲第4
    項又は第5項記載の炭化ケイ素基焼結体の製造方法。
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