JPH0683792U - 転写材担持シート - Google Patents

転写材担持シート

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JPH0683792U
JPH0683792U JP2968493U JP2968493U JPH0683792U JP H0683792 U JPH0683792 U JP H0683792U JP 2968493 U JP2968493 U JP 2968493U JP 2968493 U JP2968493 U JP 2968493U JP H0683792 U JPH0683792 U JP H0683792U
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俊子 松田
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株式会社インター・コア
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写対象たる布製品等が洗濯されたり、着
用、使用されている状態で摩擦を受けたりしても脱落す
ることがなく、整合された書体や形状で且つ一定の大き
さで簡単迅速に持主の氏名を表す一連の文字群や図形、
記号等を盛り上った状態で上記転写対象たる布製品等に
貼着することが可能な転写材担持シートを提供する。 【構成】複数枚の文字台4は、各々が所定の肉厚と所定
幅で帯状に所定長さ延在した構成となっている。複数枚
の文字台4の各々には、所定間隔で着色短繊維2が植設
されている。着色短繊維2の、前記各文字台4への植設
は、文字台4の一方の面に、仮着樹脂が付着せしめられ
ている面に対して噴霧状に吹き付けることによって行な
われる。更に、着色短繊維2には、複数個の熱接着性樹
脂層3が配設されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は一般に転写材担持シートに関し、特に衣類やハンカチ、帽子等の各布 製品に対して持主の氏名を付するのに好適な、転写材担持シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、幼児の保育園や幼稚園等への入園、児童の小学校への入学時には、 個々の幼児や児童が保育園、幼稚園或いは小学校等において集団生活を営むのに 必要な諸々の準備が、各々の家庭毎に行なわれてきた。文房具を始めとする各種 学用品や、衣類やハンカチ、帽子等の各種布製品のごとき持ち物に、各自の名前 を付して持主を明確化することも、上述した準備の1つに挙げられる。又、上記 準備と並行して幼児や児童の所望する図形や記号等を持ち物に付する作業も行な われる。
【0003】 従来、各家庭においては、各種布製品等に対し持主の氏名を付すのに際して、 以下に説明するような方法が採用されてきた。即ち、その一つは、対象となる布 製品に、フェルトペン(通常、株式会社内田洋行の登録商標である「マジックイ ンキ」として知られている。以下、同じ)等を用いて直接氏名を書込む方法であ る。又、別の一つは、対象となる布製品に適合するような形状、大きさに布地を 切断し、この切断した布切れに筆やペン等にて持主の氏名を書込み、然る後に該 持主の氏名が書込まれた布切れを、上記布製品に縫い付ける方法である。
【0004】 又、上記各種布製品等に対し持主の所望する図形や記号等を付すのに際しては 、対象となる各種布製品に適合するような形状、大きさに布地を切断し、この切 断した布切れに絵具やフェルトペン等を用いて上記図形や記号を書込み、然る後 に該図形や記号が書込まれた布切れを、上記布製品に縫い付ける方法、即ち、上 記第二の方法が採用されていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記第一の方法には、以下のような問題がある。即ち、書込対象た る布製品の色と筆記用具の色によっては、氏名の書込みに使用可能な筆記用具の 色が自ずと制限される場合も生じる。例えば、子供用の黒色のソックスに対して は、黒色の筆記用具を用いて判読が可能なように氏名を書込むことは不可能であ る。その上、子供用のソックスは、大人用のものと異なって太い糸によって製造 されているために、上記筆記用具を用いて氏名を書込むこと自体がかなり困難で ある。そのため、上記のような場合には、第一の方法を採用することはできない 。
【0006】 一方、上記第二の方法にも以下のような問題がある。即ち、布製品の殆どは、 汚れがひどくなると種々の洗剤等を用いて洗濯が施される。特に幼児や児童等が 着用、使用する布製品にあっては、布製品が汚れる頻度が高くなるから、それだ け洗濯の回数も増加せざるを得なくなる。又、幼児や児童等が着用、使用する布 製品にあっては、幼児、児童の活動に起因して布製品の各部が摩擦を受けること も多い。
【0007】 然るに、布切れ等に、筆やペン等によって書込まれた氏名及び絵具やフェルト ペン等を用いて書込まれた図形や記号は、元来洗濯や摩擦に弱い。上記氏名、図 形及び記号等は、洗濯の回数や摩擦の回数が多くなればなるほど薄くなり、遂に は判読不可能となってしまう。よって、上記状況下に置かれている布製品に対し て、氏名が筆やペン等により書込まれた布切れを縫い付ける方法、即ち、第二の 方法を採用した場合には、筆やペン等によって書込まれた氏名が薄くなる度に、 新たに氏名が書込まれた布切れを縫い付けなければならないこととなる。又、上 記氏名とともに、図形、記号が絵具やフェルトペン等により書込まれた布切れを 縫い付ける方法(即ち、上記第二の方法)を採用した場合にも、上記と同様な作 業が必要となる。
【0008】 然しながら、前述した第二の方法は、布地を切断する作業、切断した布切れに 氏名、図形、記号等を書込む作業、氏名、図形、記号等が書込まれた布切れを縫 い糸によって布製品に縫い付ける作業等、いずれもかなりの時間と手間とを要す る作業を行なわなければならないこととなる。上記各作業の中でも、形状、大き さを同一に揃えた布切れに対して、同一の書体、同一の大きさで文字を書込む作 業や、同一の形状、同一の大きさで図形や記号を書込む作業は容易でない。これ らの書込作業において、書き損じたり誤った文字、図形、記号を書いてしまうお それもある。
【0009】 このように、従来から用いられている上記第二の方法を、幼児や児童が着用、 使用する布製品に対して採用した場合には、折角縫い付けた布切れの氏名、図形 、記号が、洗濯や摩擦によって薄くなったり殆ど消えてしまったりする不具合が あるのみならず、作業能率が極めて悪いという問題もあった。
【0010】 そこで、上記に鑑みて、実開昭47ー28005号公報に係る提案、特開昭5 4ー82200号公報に係る提案が行なわれるに至った。実開昭47ー2800 5号公報に係る提案は、転写マークの紙の裏面に感圧接着性のある粘着剤を塗布 し、その上にポリエチレン等をラミネートした剥離紙を貼着せしめた構成の剥離 紙付転写マークに関するものである。特開昭54ー82200号公報に係る提案 は、植毛基布或いは着色、染色、図柄を表した基布裏面に熱隔着性合成樹脂粒子 を散布してこれを加熱接着し、前記熱隔着性合成樹脂散布面に離型紙を加熱仮着 して成るワッペン材に関するものである。
【0011】 然るに、実開昭47ー28005号公報に係る剥離紙付転写マークにあっては 、単なる絵具で画いた模様を転写紙から布地等に転写するに過ぎない。そのため 、転写対象物たる布製品が、例えばハンカチのようなフラットな面を有している 場合には転写は可能であるが、子供用ソックスのような凹凸の大きな面を有して いる場合には、転写マークを構成する材料と布製品との接触面積が非常に小さい ために転写はかなり困難である。仮に、強力な接着剤を多量に用いることによっ て上記布製品に転写マークが転写されたとしても、接着剤が固まることによって 形成された層はもろく、伸縮等、布製品の柔軟な変形に充分に対応できずその結 果として上記材料が上記布製品から剥離するのを防止することができない。又、 特開昭54ー82200号公報に係るワッペン材にあっては、繊維それ自体を合 成樹脂粒子にて植立したものでないために、植毛は根元から基布上に倒れてしま うという欠点があった。そのため、上記いずれの提案にあっても、又、上記両提 案に係る技術内容を組合わせたとしても、文字、図形、記号を盛り上がらせた状 態で布製品等に転写することはできなかった。
【0012】 従って本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、転写 対象たる布製品等が洗濯されたり、着用、使用されている状態で摩擦を受けたり しても脱落することがなく、整合された書体で簡単迅速に持主の氏名を表す一連 の文字群を盛り上った状態で上記転写対象たる布製品等に貼着することが可能な 転写材担持シートを提供することにある。
【0013】 又、本考案の第2の目的は、転写対象たる布製品等が洗濯されたり、着用、使 用されている状態で摩擦を受けたりしても脱落することがなく、整合された形状 や大きさで簡単迅速に所望の図形や記号を盛り上った状態で上記転写対象たる布 製品等に貼着することが可能な転写材担持シートを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本考案の第1の態様に係る転写材担持シー トは、所定の肉厚と面積とを有した、略平板形状の第1の台紙と、所定の肉厚と 所定幅で帯状に所定長さ延在している複数枚の第2の台紙であって、その各々が 並行に且つ互いに当接した状態で前記第1の台紙の一方の面に接着せしめられた 複数枚の第2の台紙と、前記各々の第2の台紙の面上に、所定間隔で植設された 着色短繊維と、前記各々の第2の台紙毎に、所望の文字を裏返しにしたパターン が略同一書体、略同一大きさで厚肉に複数個形成されるように、前記着色短繊維 の先端部及びその近傍に配設された複数個の熱接着性樹脂層と、を備えた構成と した。
【0015】 又、上記第2の目的を達成するために、本考案の第2の態様に係る転写材担持 シートは、所定の肉厚と面積とを有した、略平板形状の台紙と、この台紙の面上 に、所定間隔で植設された着色短繊維と、所望の図形、記号を裏返しにしたパタ ーンが略同一形状、略同一大きさで厚肉に複数個形成されるように、前記着色短 繊維の先端部及びその近傍に配設された複数個の熱接着性樹脂層と、を備えた構 成とした。
【0016】
【作用】
本考案の第1の態様に係る転写材担持シートは、以下に説明するごとき態様で 使用される。即ち、まず、転写対象物たる各種布製品に対して、前述した転写材 坦持シートの、複数個の熱接着性樹脂層が配設されている側の面を当接させる。 この状態で、第1の台紙側から適宜な加熱手段(例えば、アイロンのごとき)を 用いて押圧する。この加熱、押圧によって、熱接着性樹脂層は、着色短繊維によ り保持された状態で、転写対象物側に接着する。
【0017】 即ち、上記各熱接着性樹脂層は、上記着色短繊維とともに第2の台紙から剥離 されて前記転写対象物側に接着され、着色された上記各熱接着性樹脂層による、 持主の氏名の表示が転写対象物に対して施されることとなる。上述したごときプ ロセスを経ることによって、転写対象物に対し持主の氏名を示す一連の文字群が 、上記各熱接着性樹脂層群と着色短繊維とにより夫々盛り上がった状態で転写で き、手触りも良く、又、見栄えの良い仕上がりとなる。なお、上記一連の転写工 程の終了後は、第1の台紙及び第2の台紙は、めくるだけで容易に転写対象物か ら剥がすことができる。
【0018】 又、本考案の第2の態様に係る転写材担持シートは、以下に説明するごとき態 様で使用される。即ち、まず、転写対象物たる各種布製品に対して、前述した転 写材担持シートの、複数個の熱接着性樹脂層が配設されている側の面を当接させ る。この状態で、台紙側から適宜な加熱手段(例えば、アイロンのごとき)を用 いて押圧する。この加熱、押圧によって、熱接着性樹脂層は、着色短繊維により 保持された状態で、転写対象物側に接着する。
【0019】 即ち、上記熱接着性樹脂層は、上記着色短繊維とともに台紙から剥離されて前 記転写対象物側に接着され、着色された上記熱接着性樹脂層による、所望の図形 、記号が転写対象物に対して転写されることとなる。上述したごときプロセスを 経ることによって、転写対象物に対し所望の図形、記号が、上記熱接着性樹脂層 と着色短繊維とにより夫々盛り上がった状態で転写でき、手触りも良く、又、見 栄えの良い仕上がりとなる。なお、上記一連の転写工程の終了後は、台紙は、め くるだけで容易に転写対象物から剥がすことができる。
【0020】 次に上述した本考案の第1の態様に係る転写材担持シートの製造工程について 説明する。
【0021】 まず、前述したごとき態様の第2の台紙を複数枚作成する。次いで、これら複 数枚の第2の台紙の一方の面に、着色短繊維と、複数枚の熱接着性樹脂層を配設 すべく、仮着樹脂を付着せしめる。この工程の終了後、所望の色に着色済みの着 色短繊維を、静電塗装の原理を応用して第2の台紙の、仮着樹脂が付着せしめら れている面に対して噴霧状に吹き付ける。これによって、着色短鹸維の、第2の 台紙に対する植設が完了する。
【0022】 第2の台紙に対する着色短繊維の植設が完了した後に、各種印刷用の文字版を 用いて、複数個の熱接着性樹脂層が、前記植設された着色短繊維の先端部及びそ の近傍に配設される。即ち、これら熱接着性樹脂層は、前記植設された着色短繊 維の先端部及びその近傍において、第2の台紙に、所望の文字を裏返しにしたパ ターンが略同一書体、略同一大きさで厚肉に形成される。これによって、或る特 定の1個の文字を裏返しにしたパターンが第2の台紙面上に形成されることにな る。上記工程を各文字毎に繰返すことにより多数の文字を裏返しにしたパターン が形成された第2の台紙群が量産される。
【0023】 エンドユーザからの注文に応じて、該エンドユーザの氏名を表す複数の文字を 裏返しにした複数のパターンを選択する。即ち、上記複数のパターンが夫々形成 されている複数枚の第2の台紙を、上記第2の台紙群中から選択する。これら選 択した複数枚の第2の台紙を、第一の台紙の一方の面上に、並行に且つ互いに当 接した状態で接着せしめる。これにより、前記転写材担持シートが製作される。 なお、本考案の第2の態様に係る転写材担持シートについては、第2の台紙がな い点と、氏名の代りに図形や記号を用いている点で上記第1の態様に係る転写材 坦持シートと異なっているに過ぎない。よって、本考案の第2の態様に係る転写 材坦持シートの製造工程については、その説明を省略する。上記第1の態様に係 る転写材坦持シートの製造工程の説明を参照されたい。
【0024】
【実施例】
以下、図面により本考案の一実施例について説明する。
【0025】 図1、図2及び図3は、夫々本考案の一実施例に従う転写材担持シートの構成 を示した図である。本考案の一実施例に従う転写材担持シートは、上記各図を参 照して明らかなように、第1の台紙、即ち、台紙5と、第2の台紙、即ち、文字 台4と、着色短繊維2と、複数個の熱接着性樹脂層3と、を備えた構成となって いる。上記構成について更に詳述すれば、以下のようである。
【0026】 複数枚の文字台4は、各々が所定の肉厚と所定幅で帯状に所定長さ延在した構 成となっている。本実施例では、前記各々の文字台4には、例えば強靭なクラフ ト紙のごときが採用されている。
【0027】 前述した複数枚の文字台4の各々には、所定間隔で着色短繊維2が植設されて いる。着色短繊維2の、前記各文字台4への植設は、文字台4の一方の面に、仮 着樹脂が付着せしめられている面に対して噴霧状に吹き付けることによって行な われる。
【0028】 上述した工程を経ることによって前記複数枚の文字台4の各々の一方の面に、 所定の間隔で植設された着色短繊維2に対しては、複数個の熱接着性樹脂層3が 配設されている。これら複数個の熱接着性樹脂層3は、転写対象物の持主の氏名 を表示するのに必要な文字パターンを構成するために配設されるものである。即 ち、前記各熱接着性樹脂層3は、前記植設された着色短繊維2の先端部及びその 近傍において、各文字台4毎に、所望の文字を裏返しにしたパターンが略同一書 体、略同一大きさで厚肉に複数個形成されるように配設される。
【0029】 前述した複数個の熱接着性樹脂層3による所望の文字を裏返しにしたパターン は、予め製作された各種印刷用の文字版を採用することによって、前記着色短繊 維2上に形成される。上記各種印刷用の文字版の大きさは、前述した各々の文字 台4の大きさと対応するように設定されており、特定個人の氏名を表示するのに 必要な複数個の各種文字(平仮名、片仮名、漢字、アルファベット、数字等)中 の一文字に付き少なくとも1列の文字版が製作される。文字版の列数は、該文字 の使用頻度によって自由に変えることができる。特定個人の氏名が、例えば、図 1、図4及び図5にて示した「たかとうりゅうじ」であるとすれば、「た」「か 」「と」「う」「り」「ゅ」「う」「じ」の各文字に対応して夫々文字列が製作 されることとなる。そして、上記各々の文字列には、同一文字が略同一書体、略 同一大きさで、所定の間隔を置いて複数個(例えば、30個程度)形成される。
【0030】 図1、図4及び図5にて示すように、各種布製品の持主の氏名を所謂横書き形 式で表示する場合には、前述した「た」乃至「じ」の各文字を裏返しにした文字 パターンは、図1にて示すように縦方向に形成されることとなる。これに対して 、各種布製品の持主の氏名を所謂縦書き形式で表示する場合には、前記「た」乃 至「じ」の各文字を裏返しにした文字パターンは、横方向に形成されることにな る。
【0031】 各種布製品の持主の氏名(この例では「たかとうりゅうじ」)を所謂横書き形式 で表示する場合には、「た」乃至「じ」の各文字を裏返しにした文字パターンが 、夫々複数個形成されている各文字台4は、図1にて示すように並行に且つ互い に当接した状態で台紙5上に接着せしめられる。本実施例では、各文字を裏返し にした文字パターンを縦方向に形成することとして説明したが、上記各文字を裏 返しにした文字パターンを横方向に形成することも勿論可能である。
【0032】 台紙5は、略平板形状を呈するように形成されており、所定の肉厚と面積とを 有している。台紙5の面積は、該台紙5上に担持される複数枚の文字台4の合計 面積に身合った大きさに設定されているものとする。なお、上記台紙5には、後 に詳述する着色短繊維2の色が黒色に設定されているときには、例えば紙のごと き不透明な材質のものが用いられる。着色短繊維の色がピンクや白、ブルー等の 色に設定されているときには、フィルム材料のごとき透明な材質のものが採用さ れる。
【0033】 着色短繊維2の色がピンクや白、ブルー等の色であれば、これらの着色短繊維 2を坦持している文字台4の裏側から上記各色の文字パターンが透けて見える。 そのため、文字台4に接着される台紙5に透明なフィルム材料を採用すれば、上 記文字パターンを台紙5の裏側から観察しながら、上記文字パターンを転写対象 物に対して転写する作業を行なうことが可能である。然しながら、上記着色短繊 維2の色が黒色である場合には、黒色という色の特殊性からして、着色短繊維2 を担持している文字台4の裏側から上記黒色の文字パターンが透けて見えない。 よって、この場合には台紙5に紙を採用し、この紙に、前記文字パターンと対応 するように位置決めして前記文字パターンに見合った文字を印刷し、この印刷し た文字を見ながら作業者が一連の転写作業を行なうこととなる。
【0034】 上記構成の転写材担持シートは、以下のごとき工程を経ることによって製作さ れる。まず、前述したごとき態様の文字台4を複数枚作成する。次いで、これら 複数枚の文字台4の一方の面に、着色短繊維2と、複数枚の熱接着性樹脂層3を 配設すべく、仮着樹脂を付着せしめる。この工程の終了後、例えば0.5mmの 長さで切断した、所望の色に着色済みのレーヨンのごときを、静電塗装の原理( 即ち、高圧静電圧極間でのイオン電流を利用して、イオンの電荷を塗料に与えて 、その電子を静電場の作用で品物に吸着させる塗装法である)を応用して文字台 4の、仮着樹脂が付着せしめられている面に対して噴霧状に吹き付ける。これに よって、着色短繊維2の、文字台4に対する植設が完了する(図6)。
【0035】 文字台4に対する着色短繊維2の植設が完了した後に、各種印刷用の文字版を 用いて、複数個の熱接着性樹脂層3が、前記植設された着色短繊維2の先端部及 びその近傍に配設される。即ち、これら熱接着性樹脂層3は、前記植設された着 色短繊維2の先端部及びその近傍において、各文字台4毎に、所望の文字を裏返 しにしたパターンが略同一書体、略同一大きさで厚肉に形成されることとなる。
【0036】 上述した諸工程を経た後の各文字台4を台紙5の一方の面に、平行に且つ互い に当接した状態で接着せしめることにより、図1にて図示するごとき転写材担持 シートが製作される。
【0037】 このようにして製作された転写材担持シートは、以下のようにして使用される 。まず、図1にて示した転写材担持シートを鋏により図1のa−a線に沿って切 取ると、図4に示したように、持主の氏名を表示する1個の帯が得られる。該帯 は、「た」乃至「じ」に至る合計7文字を示す各文字台4から夫々1文字ずつ切 取られたものであるが、いずれも台紙5に接着されているから、1個毎に夫々異 なった文字パターンを示す各文字台4は、上記切取りによってばらばらになるこ とはない。
【0038】 転写対象物が図5にて示したごとき帽子10である場合には、図4にて示した ごとき帯を、転写対象物たる帽子10の裏面のはち巻き部分に対して当て、台紙 5側から例えばアイロンのごとき加熱手段を押圧する。この加熱、押圧により前 述した仮着樹脂が、切取られた各文字台4側から剥離し、着色短繊維2及び熱接 着性樹脂層3とともに帽子10側に転写される。上記のように、仮着樹脂ととも に着色短繊維2及び熱接着性樹脂層3が各文字台4から剥離して、転写対象物た る帽子10側に転写されるために、帯状に切取られた台紙5と、複数個の各文字 台4とは接着した状態で帽子10側から容易に剥離されることとなる。
【0039】 図7は、上記台紙5と各文字台4とが帽子10側から剥離されたときの状態を 示した断面図である。図7を参照して明らかなように、複数個の熱接着性樹脂層 3は、着色短繊維2に保持された状態で、即ち、所定の肉厚で盛り上がった状態 で、仮着樹脂(図示しない)とともに帽子10側に転写されることとなる。これ により、手触りも良く、又、見栄えも良い状態で、持主の氏名を表示した文字パ ターンが転写対象物たる各種布製品に転写される。
【0040】 上述した一連の諸工程の終了後、別の布製品(例えばハンカチ)に対して、新 たに持主の氏名、即ち、「たかとうりゅうじ」を転写するに際しては、鋏等によ り図1:a′ーa′線に沿って切取って得られた帯が使用されることとなる。
【0041】 以上説明したように、本考案の一実施例によれば、各々の着色短繊維2が1本 毎に柔軟性のある熱接着性樹脂層3によって転写対象たる布製品に貼着されるか ら、多数の繊維が、接着剤により纏まって布製品に接着されている場合と異なっ て、接着剤が乾燥することによって固い層が形成されるおそれはなく、従って、 布製品に転写されたパターンは、布地等の折曲りに対してなじみ易く、布製品が 伸縮等自由に変形した場合にもその変形に無理なく追従することができる。その ため、従来のものとは異なり転写されたパターンが布製品から剥離する不具合を 解消できる。このように、各々の着色短繊維2が1本毎に柔軟性のある熱接着性 樹脂層3によって転写対象たる布製品に貼着されるようになっているから、転写 対象たる布製品もフラットな面を有するハンカチ等に限定されることなく、凹凸 面を有した、例えば子供用ソックスのようなものにも充分に適用可能である。又 、布地や編物地のごとく接着剤にて氏名片を貼り付けても直ぐ剥がれてしまうも のに氏名を表示するための各種文字パターンを浮出状に布地、編物地その他に配 設することができる。上述したように、熱接着性樹脂層3は柔軟であるから、取 扱いや携帯に便利である。更には、エンドユーザ毎に文字パターンを製作するの ではなく、予め、使用頻度の大きな文字パターンを需要が満たせる程度に量産す ることができるので量産効果を発揮でき、そのため比較的安価な転写材担持シー トを得ることが可能となった。
【0042】 図8、図9及び図10は、夫々、本発明の他の実施例に従う転写材担持シート を示した平面図である。又、図11は、上記各転写材担持シートを示した部分断 面図である。本考案の他の実施例に従う転写材担持シートは、上記各図を参照し て明らかなように、第2の台紙、即ち、文字台4に対応する台紙がない点と、各 種文字を裏返しにしたパターンの代りに図形や記号等を裏返しにしたパターンが 着色短繊維2と熱接着性樹脂層3とによって形成されている点で、上述した実施 例に係る転写材担持シートと異なっている。即ち、本実施例に係る転写材担持シ ートは、各種文字パターンに代えて、種々の図形パターン(図8は、花の図形を 、図9は、かたつむりの図形を、更に、図10は、果物の図形を、夫々示してい る)や記号パターン(本実施例では、記号パターンは、図示していない)を、転 写対象たる布製品に転写するために適用される。よって、本実施例に係る転写材 担持シートの構成は、上記相違点を除けば、上述した実施例に係る転写材担持シ ートの構成と略同様である。なお、本実施例において、前記第1の台紙5と対応 する台紙6には、例えば、前掲のクラフト紙のごときが使用されている。
【0043】 又、本実施例に係る転写材担持シートの製造工程や使用の方法についても、上 述した実施例に係る転写材担持シートの製造工程や使用の方法と全く同様である 。従って、上記各事項に関する詳細な説明については、省略する。本明細書中の 該当箇所を参照されたい。前掲の図8乃至図10で夫々示したような図形は、あ くまでも本実施例に係るものであって、本考案に係る転写材担持シート上には、 上記各図形以外にも様々な図形や記号のパターンを担持させることが可能である 。
【0044】 本実施例においても、前掲の実施例におけると同様な効果を奏することが可能 である。
【0045】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の第1の態様に係る転写材担持シートによれば、 第1の台紙の一方の面に並行に且つ互いに当接した状態で複数枚の第2の台紙を 接着せしめ、これら各々の第2の台紙の面上に、着色短繊維を所定間隔で植設し 、各々の第2の台紙毎に、所望の文字を裏返しにしたパターンが略同一書体、略 同一大きさで厚肉に複数個形成されるように、着色短繊維の先端部及びその近傍 に複数個の熱接着性樹脂層を配設することとしたので、転写対象たる布製品等が 洗濯されたり、着用、使用されている状態で摩擦を受けたりしても脱落すること がなく、整合された書体で簡単迅速に持ち主の氏名を表す一連の文字群を盛り上 がった状態で上記転写対象たる布製品等に貼着することが可能な転写材担持シー トを提供することができる。
【0046】 又、本考案の第2の態様に係る転写材担持シートによれば、台紙の一方の面上 に、着色短繊維を所定間隔で植設し、所望の図形や記号を裏返しにしたパターン が略同一形状、略同一大きさで厚肉に複数個形成されるように、着色短繊維の先 端部及びその近傍に複数個の熱接着性樹脂層を配設することとしたので、転写対 象たる布製品等が洗濯されたり、着用、使用されている状態で摩擦を受けたりし ても脱落することがなく、整合された形状や大きさで簡単迅速に所望の図形や記 号を盛り上った状態で上記転写対象たる布製品等に貼着することが可能な転写材 担持シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に従う転写材担持シートの一
部を切欠して示す斜視図。
【図2】図1のローロ線の断面図。
【図3】図1のハーハ線より切断した一部の拡大断面
図。
【図4】編成した氏名の文字台と台紙とを切り離して示
す一部の拡大斜視図。
【図5】本考案に従う一実施例を帽子に適用した状態の
側面図。
【図6】着色短繊維を文字台に対して植設した状態を示
す一部の拡大断面図。
【図7】帽子に熱接着性樹脂層を加熱、押圧した状態の
一部の拡大断面図。
【図8】本考案の他の実施例に従う転写材担持シートを
示した平面図。
【図9】本考案の他の実施例に従う転写材担持シートを
示した別の平面図。
【図10】本考案の他の実施例に従う転写材担持シート
を示した更に別の平面図。
【図11】図8、図9及び図10に示した各々の転写材
担持シートの部分断面図。
【符号の説明】
2 着色短繊維 3 熱接着性樹脂層 4 文字台 5 台紙 6 台紙

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の肉厚と面積とを有した、略平板形
    状の第1の台紙と、 所定の肉厚と所定幅で帯状に所定長さ延在している複数
    枚の第2の台紙であって、その各々が並行に且つ互いに
    当接した状態で前記第1の台紙の一方の面に接着せしめ
    られた複数枚の第2の台紙と、 前記各々の第2の台紙の面上に、所定間隔で植設された
    着色短繊維と、 前記各々の第2の台紙毎に、所望の文字を裏返しにした
    パターンが略同一書体、略同一大きさで厚肉に複数個形
    成されるように、前記着色短繊維の先端部及びその近傍
    に配設された複数個の熱接着性樹脂層と、 を備えたことを特徴とする転写材担持シート。
  2. 【請求項2】 所定の肉厚と面積とを有した、略平板形
    状の台紙と、 この台紙の面上に、所定間隔で植設された着色短繊維
    と、 所望の図形、記号を裏返しにしたパターンが略同一形
    状、略同一大きさで厚肉に複数個形成されるように、前
    記着色短繊維の先端部及びその近傍に配設された複数個
    の熱接着性樹脂層と、 を備えたことを特徴とする転写材担持シート。
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