JPH0684597B2 - ポリエステル繊維紙 - Google Patents

ポリエステル繊維紙

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JPH0684597B2
JPH0684597B2 JP60035295A JP3529585A JPH0684597B2 JP H0684597 B2 JPH0684597 B2 JP H0684597B2 JP 60035295 A JP60035295 A JP 60035295A JP 3529585 A JP3529585 A JP 3529585A JP H0684597 B2 JPH0684597 B2 JP H0684597B2
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董 平川
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリエステル短繊維を含むポリエステル繊維
紙に関し、更に詳しくは、薄くても、液体、気体、細菌
などが通り抜けにくく、強力、不透明度に優れ、ソフト
な風合を有するポリエステル繊維紙に関する。
(従来の技術) 最近、生活様式の変化や技術革新の高度化に伴って紙に
対して要求される性能が高くなり、従来の木材パルプに
代わって、ビニロン、ナイロン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリエステル等の合成繊維が紙の原料として使用さ
れるようになってきている。合成繊維からの紙は一般に
耐湿性、耐候性、電気絶縁性等に優れているため、今
後、特殊分野での発展が期待される。これら合成繊維の
うち、ビニロン繊維、ポリアクリロニトリル繊維は従来
からかなり多量に使用されて来ているが、要求性能の高
度化から、最近は、最も優れた性能を有するポリエステ
ル繊維による紙の開発が種々試みられている。しかしな
がら、従来のポリエステル短繊維を使用したポリエステ
ル繊維紙は、高目付で厚さが厚く、紙の風合が硬くなる
うえ、紙料費がかさみ、コスト高になるという欠点があ
った。そこで、低目付にして、厚さを薄くすると、風合
は軟らかくなり、コストも低下するが、紙強力が低くな
り、不透明度が悪くなって、衣料用途には不適当となっ
てしまう。更には、液体、気体、細菌などが通り抜け易
くなって、手術着、医療材料、衛生材料用に不向きとな
るという問題が生ずる。
一方、特開昭55-110545号公報には、ポリエステル繊維
をT型、Y型、星型等の異形断面糸とすることによって
紙の嵩性、触感を改良しようとする試みが提案されてい
るが、このような異形断面糸を使用しても、前述の各種
問題点を解消することはできない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、前述の各種問題点を解消し、紙の厚さを薄く
しても、紙強力が高く、液体、気体、細菌などが通り抜
けにくくて不透明度に優れ、ソフトな風合を有し、衣
料、手術着、医療材料、衛生材料などに適したポリエス
テル繊維紙を提供せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、ポリエステル短繊維を含有するポリエステル
繊維紙を抄紙するに際して、単糸繊度が0.1〜15デニー
ル、単糸の長さが3〜25mm、繊維の横断面周縁に凹凸が
存在し偏平度が2.5〜8.2であるポリエステル短繊維を全
有効成分に対して5重量%以上配合抄紙してなるポリエ
ステル繊維紙である。
本発明で用いられるポリエステルとしてはポリエチレン
テレフタレートが好適であるが、その酸成分及び/又は
ジオール成分の一部がイソフタル酸、セバチン酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸、ジエ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレ
ングリコール等のジオールによって置換された共重合ポ
リエステルでもよい。また、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレンテレフタレートなども好適に用いら
れる。これらポリエステルには艶消剤、螢光増白剤、帯
電防止剤、防炎剤等が添加されていてもよいことは言う
までもない。
本発明のポリエステル繊維紙に含まれるポリエステル繊
維は単糸繊度が0.1〜15デニール、好ましくは、2〜8
デニール、単糸の長さが3〜25mm、好ましくは、5〜15
mmであることが必要である。単糸繊度が15デニールを越
えると紙強力が低下し、風合が硬くなる。単糸繊度が0.
1デニール未満になると水中への分散性が悪くなり、抄
紙性が不良となる。又、単糸の長さが3mmより短くなる
と紙強力が不足し、25mmを越えると水中への分散性が悪
くなり品質斑が生ずる。
更に、本発明のポリエステル繊維紙に含まれるポリエス
テル短繊維は、偏平度が2.5〜8.2であることが必要であ
り、特に3.5〜7.0の範囲内にあることがより好ましい。
ここで偏平度は、第3図に示すように、繊維断面の長軸
の長さをA、短軸の長さをBとしたときA/Bで表され
る。この偏平度が2.5未満であると、紙強力、不透明度
が改良されず、液体、気体、細菌等の透過を阻止するこ
とができない。第2図〜第10図は、本発明で用いられる
ポリエステル短繊維の断面形状の例を示すもので、繊維
の横断面周縁にはさらに凹凸が存在しているので、不透
明度が一段と高くなる。また、第6図に示すような偏平
中空糸を用いると隠蔽性、嵩高性がさらに向上するので
望ましい。
本発明のポリエステル繊維紙はかかるポリエステル短繊
維を単独で抄紙したものでもよく、ビニロンやナイロン
等の他の合成繊維、レーヨン等の再生繊維、ガラスやア
スベスト等の無機繊維及び木材パルプ等の天然繊維等と
混抄したものでもよい。特にレーヨン、パルプと混抄し
たものは、紙強力向上効果が著しい。なかんずく、ポリ
エステル短繊維として、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸を共重合させたポリエステルからなるものを用いる
と、パルプ、レーヨンとの結合力が増し、紙強力が一段
と高くなる。また、バインダー成分として、少量の繊維
状バインダーが添加されていてもよい。このように他繊
維と混抄する場合、上述のポリエステル短繊維は紙を構
成する全成分に対して5重量%以上含有していること
が、本発明の目的を達成する上で大切である。
更に、上述した本発明におけるポリエステル短繊維の少
なくとも一部を未延伸糸にして、バインダーとして使用
することもできる。
本発明のポリエステル繊維紙は、通常、湿式抄紙法によ
って製造されるが、乾式抄紙法等によって製造されるこ
ともできる。
(作用) 本発明のポリエステル繊維紙においては、特定の単糸繊
度、単糸の長さを有し、かつ繊維の横断面周縁に凹凸が
存在する断面形状が偏平のポリエステル短繊維を5重量
%以上含有せしめて抄紙してなるものであるから、抄紙
に際して、偏平短繊維の横断面長軸方向が紙表面と平行
な方向に配列される。その結果、紙表面での繊維間の間
隙が減少し、隠蔽性、即ち不透明度及び液体、気体、細
菌等の透過阻止性が向上する。更に、短繊維の横断面形
状が偏平であるために、紙中での短繊維同士の接触面積
が大きくなり、紙を引き裂く時に摩擦力が増大し、紙強
力が向上することになる。
(実施例) 以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発
明はこれら実施例によって限定されるものではない。
尚、紙強力、撥水性(液体透過性)、圧損(気体透過
性)、不透明度、剛軟度(軟らかさ)の測定法は次の通
りである。
(1)紙強力:定速伸張型引試験機を用いJIS-P-8113の
方法に従って測定。
(2)撥水性:紙の表面に0.1ccの水を滴下し、この全
量が不織布に浸透する時間を測定。
(3)圧損:毎秒4cmで空気を通過させた時の圧力損失
を測定。
(4)不透明度:JIS-P-8138の方法に従って測定。
(5)剛軟度:カンチレバー法に従って測定。
実施例1〜12、比較例1〜5 固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレートチップを
300℃で溶融し、第11図に示した形状のノズルを1200孔
有する紡糸口金を通して285℃で吐出し、1000m/minの速
度で引取った。この際、ノズルの寸法及び吐出量を種々
変えて偏平度及び繊度の異なった第4図に示す横断面形
状の未延伸糸を得、40デニールのトウとなし、2.8倍の
延伸を行った後、140℃の雰囲気中で自由収縮熱処理を
行って種々の長さに切断した。得られた短繊維は繊維濃
度が0.5%になるように水中へ分散し、同時にパルプ及
びアクリル酸エステル樹脂(バインダー)を下記配合割
合で添加した。
配合割合 ポリエステル短繊維 :50% パルプ :30% アクリル酸エステル樹脂:20% この分散液を円網抄紙機へ送り、通常の方法で目付50g/
m2の紙を得た。
また、抄紙後の紙成分組成を、アクリル酸樹脂の溶媒で
あるアセトン、及びポリエステルの溶媒であるo−クロ
ロフェノールで処理して分析したところ、上記の配合割
合とほぼ同一であった。
得られた紙の強力、不透明度、圧損、剛軟度及び抄紙工
程での抄紙性は第1表に示す通りであった。
第1表から明らかなように、本発明のポリエステル繊維
紙(実施例1〜12)は、紙強力が高く、不透明度、圧損
も大きく隠蔽性に優れ、剛軟度が低くて風合が軟らか
く、抄紙性も良好であった。
これに対して、単糸繊度が0.1デニール未満の場合(比
較例1)は水中分散性が悪く、抄紙性が不良であり、満
足な紙が得られなかった。一方、単糸繊度が15デニール
を越えた場合(比較例2)は紙強力が低く、剛軟度も大
きく、風合が硬かった。更に、単糸の長さが3mm未満の
場合(比較例3)は紙強力が低下し、25mmを越えた場合
(比較例4)は水中分散性が悪く、抄紙性が不良とな
り、紙の厚さ斑が多く、満足な紙が得られなかった。ま
た、偏平度が2.5未満の場合(比較例5)は紙強力が低
いうえ、不透明度及び圧損が低く、隠蔽性が劣ってい
た。
比較例6 実施例9において、通常の円形ノズルを使用して紡糸
し、丸断面の短繊維を得、その他の条件は実施例9と同
一にして抄紙した。
得られた紙の強力は4.5kg/5cmと低く、また、不透明度
は58%、圧損は10mmH2Oと低くて隠蔽性が劣っており、
剛軟度も6.5cmで風合がやや硬かった。
実施例13〜18、比較例7〜9 実施例9において、種々の形状のノズル(第11図、第12
図、第13図に示したノズル及び円形ノズル)を用い、そ
れぞれ第1図、第4図、第6図に示した横断面形状及び
丸断面形状を有し、繊度が2デニール、単糸の長さが10
mmのポリエステル延伸短繊維を得た。
一方、上記各種横断面形状の紡出繊維を延伸することな
く、10mmの長さに切断し、それぞれ、第1図、第4図、
第6図に示した横断面形状及び丸断面形状を有し、繊度
が4デニールのポリエステル未延伸短繊維を得た。
これらの各種横断面形状のポリエステル延伸短繊維とポ
リエステル未延伸短繊維とを第2表に示すように組み合
わせて、繊維濃度が0.5%になるように水中へ分散し、
同時に繊維状ポリプロピレンバインダーを添加した。ポ
リエステル延伸短繊維、ポリエステル未延伸短繊維及び
ポリプロピレンバインダーの配合割合は下記の通りであ
った。
配合割合 ポリエステル延伸短繊維 :55% ポリエステル未延伸短繊維 :35% 繊維状ポリプロピレンバインダー:10% この分散液を円網抄紙機へ送り、通常の方法で目付50g/
m2の紙を得た。
得られた紙の強力、不透明度、撥水性、剛軟度、及び抄
紙工程での抄紙性は第2表に示す通りであった。
第2表からも明らかなように、本発明のポリエステル繊
維紙(実施例13〜18)は、紙強力が高く、不透明度、撥
水性も大きく隠蔽性に優れ、剛軟度が低くて風合が柔ら
かく、抄紙性も良好であった。
これに対して、丸断面の短繊維を用いた場合(比較例
7)は、紙強力が低く、不透明度、撥水性も低くて隠蔽
性が劣り、剛軟度は高くて風合が硬かった。また、凹凸
が存在しない偏平繊維を用いた場合(比較例8,9)で
は、隠蔽性の改善効果が小さかった。
尚、延伸短繊維を丸断面、未延伸短繊維を偏平断面とし
た場合(実施例13、17)、逆に延伸短繊維を偏平断面、
未延伸短繊維を丸断面とした場合(実施例14、16)、共
に本発明の目的を達成することができ、不透明度が高く
なった。
実施例19〜21,比較例10,11 実施例2において、ポリエステル短繊維、パルプ、及び
アクリル酸エステル樹脂の配合割合を変える以外は実施
例2と同一にして抄紙した。それらの結果を第3表に示
した。ポリエステル短繊維が5%未満(比較例10,11)
では紙強力、不透明度、圧損、剛軟度、抄紙性はいずれ
も不充分であった。
ポリエステル短繊維が5%以上(実施例19,20,21)では
紙強力、不透明度、圧損、剛軟度、抄紙性はいずれも向
上し、優れているものであった。
(発明の効果) 本発明のポリエステル紙は、紙強力が高く、液体、気
体、細菌などの透過性が低くて不透明度が高く隠蔽性に
優れており、しかもソフトな風合を有している。従って
肌着などの衣料、手術着、医療材料、生理用ナプキンの
ボトムシートなどの衛生材料、ハニカム用含浸紙などに
好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、繊維の横断面周縁に凹凸が存在しないポリエ
ステル短繊維の横断面形状の例を示す断面図であり、第
2〜第10図は、本発明のポリエステル繊維紙に用いられ
るポリエステル短繊維の横断面形状の例を示す断面図、
第11図は第4図に示した横断面形状の繊維を紡糸するた
めのノズルの形状を示す平面図、第12図は第1図に示し
た横断面形状の繊維を紡糸するためのノズルの形状を示
す平面図、第13図は第6図に示した横断面形状の繊維を
紡糸するためのノズルの形状を示す平面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂下 信雄 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山工場内 (72)発明者 平川 董 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社繊維加工研究所内 (72)発明者 西村 邦夫 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社繊維加工研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−139600(JP,A) 特開 昭55−110545(JP,A) 特開 昭57−5915(JP,A) 特公 昭39−16203(JP,B1)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル短繊維を含有するポリエステ
    ル繊維紙を抄紙するに際して、単糸繊度が0.1〜15デニ
    ール、単糸の長さが3〜25mm、繊維の横断面周縁に凹凸
    が存在し偏平度が2.5〜8.2であるポリエステル短繊維を
    全有効成分に対して5重量%以上配合抄紙してなるポリ
    エステル繊維紙。
  2. 【請求項2】ポリエステル短繊維の少なくとも一部が未
    延伸糸である特許請求の範囲第1項記載のポリエステル
    繊維紙。
  3. 【請求項3】ポリエステル短繊維の少なくとも一部が偏
    平中空糸である特許請求の範囲第1項、又は第2項記載
    のポリエステル繊維紙。
JP60035295A 1985-02-26 1985-02-26 ポリエステル繊維紙 Expired - Fee Related JPH0684597B2 (ja)

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