JPH0688152A - アルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法 - Google Patents
アルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法Info
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- JPH0688152A JPH0688152A JP26420992A JP26420992A JPH0688152A JP H0688152 A JPH0688152 A JP H0688152A JP 26420992 A JP26420992 A JP 26420992A JP 26420992 A JP26420992 A JP 26420992A JP H0688152 A JPH0688152 A JP H0688152A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 炉前でAl−Si系アルミニウム合金溶湯の
改良処理の状態を精度よく的確に判定する。 【構成】 Al−Si系アルミニウム合金溶湯の冷却過
程を、耐熱測定容器内で熱電対により測定し、共晶温度
と共晶過冷度の大きさに共晶Siの微細化が依存する知
見から改良組織を推定、および最適な改良剤を添加量す
る。
改良処理の状態を精度よく的確に判定する。 【構成】 Al−Si系アルミニウム合金溶湯の冷却過
程を、耐熱測定容器内で熱電対により測定し、共晶温度
と共晶過冷度の大きさに共晶Siの微細化が依存する知
見から改良組織を推定、および最適な改良剤を添加量す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炉前での鋳造用アルミニ
ウム合金溶湯の改良処理判定方法に関する。
ウム合金溶湯の改良処理判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Al−Si系アルミニウム合金の凝固組
織に認められる針状、または板状の共晶珪素(Si)は
合金の機械的性質、特に伸びや衝撃値を低下させる。こ
の共晶Siを球状で微細なものにして機械的性質を改善
するために、改良処理が行われる。改良処理が溶湯に施
されると、合金の凝固形態が変化して、凝固収縮により
発生する大型の引け巣が分散される。Al−Si系アル
ミニウム合金の改良処理元素として、工業的には、ナト
リウム、ストロンチウム、アンチモンなどが実用化され
ている。
織に認められる針状、または板状の共晶珪素(Si)は
合金の機械的性質、特に伸びや衝撃値を低下させる。こ
の共晶Siを球状で微細なものにして機械的性質を改善
するために、改良処理が行われる。改良処理が溶湯に施
されると、合金の凝固形態が変化して、凝固収縮により
発生する大型の引け巣が分散される。Al−Si系アル
ミニウム合金の改良処理元素として、工業的には、ナト
リウム、ストロンチウム、アンチモンなどが実用化され
ている。
【0003】改良処理が適切に行われたか否かの判定方
法として、溶湯が凝固後に試料を採取し、顕微鏡でのミ
クロ組織観察がある。亜共晶Al−Si系アルミニウム
合金の場合には微細で球状に近い共晶Siと、丸みを帯
びたアルミニウムのα晶が観察されれば改良処理ができ
ており、針状または板状のSiが全面に分布した組織で
あれば改良処理が不完全な状態である。過共晶Al−S
i系アルミニウム合金の改良処理効果は、板状の粗大な
Siが存在すれば処理不完全、それがなく全面に細かい
均一粒径の粒状Siが分布していれば、改良処理が行わ
れた状態である。
法として、溶湯が凝固後に試料を採取し、顕微鏡でのミ
クロ組織観察がある。亜共晶Al−Si系アルミニウム
合金の場合には微細で球状に近い共晶Siと、丸みを帯
びたアルミニウムのα晶が観察されれば改良処理ができ
ており、針状または板状のSiが全面に分布した組織で
あれば改良処理が不完全な状態である。過共晶Al−S
i系アルミニウム合金の改良処理効果は、板状の粗大な
Siが存在すれば処理不完全、それがなく全面に細かい
均一粒径の粒状Siが分布していれば、改良処理が行わ
れた状態である。
【0004】Al−Si系アルミニウム合金鋳物を繰り
返し鋳造する際には、鋳造前において溶湯の改良処理が
十分施されているか否かの判定が必要である。前記の顕
微鏡観察による改良処理判定では、鋳造後でないと行う
ことができない。
返し鋳造する際には、鋳造前において溶湯の改良処理が
十分施されているか否かの判定が必要である。前記の顕
微鏡観察による改良処理判定では、鋳造後でないと行う
ことができない。
【0005】また、衝撃試験または引張試験によるもの
があるが、いずれも試験片の機械加工が伴うために、鋳
造前、炉前の溶湯判定用としては不適当である。
があるが、いずれも試験片の機械加工が伴うために、鋳
造前、炉前の溶湯判定用としては不適当である。
【0006】これを解決するため、鋳造前に炉前で改良
処理の状態を判定する簡便な方法として、「アルミニウ
ム鋳鍛造技術便覧(1991年3月15日第1版第1
刷、カロス出版発行、第131頁)」には、熱分析法に
ついての記載がある。この熱分析法について、該アルミ
ニウム鋳鍛造技術便覧より引用に詳細に説明する。
処理の状態を判定する簡便な方法として、「アルミニウ
ム鋳鍛造技術便覧(1991年3月15日第1版第1
刷、カロス出版発行、第131頁)」には、熱分析法に
ついての記載がある。この熱分析法について、該アルミ
ニウム鋳鍛造技術便覧より引用に詳細に説明する。
【0007】この熱分析法は、改良処理の行われた溶湯
を小量採取し、砂型製の容器に注湯して、容器底部に取
り付けた熱電対により溶湯の冷却過程を測定するもので
ある。その測定方法を図5により説明する。図5は、横
軸はAl−Si系アルミニウム合金溶湯を砂型製の容器
に注湯後の経過時間、縦軸がAl−Si系アルミニウム
合金溶湯の温度変化を示す冷却曲線である。図5に示す
ように、冷却曲線を記録すると、凝固開始温度TL にお
いて過冷現象による谷と山とが生じ、しばらくしてから
共晶凝固に伴う温度一定の区間(t3 〜t4 )が記録さ
れる。この共晶温度は、同一溶湯の場合に非改良処理状
態でのTE に対して、改良処理によりTM に△TM だけ
温度降下する。この△TM を読み取ることによって改良
処理の状態を判定するものである。例えば、Al−8%
Si−3.5%Cuアルミニウム合金について測定した
結果、非改良処理の場合にTE =567℃、ストロンチ
ウム0.04%添加によってTM =562℃に変化した
との記載がある。
を小量採取し、砂型製の容器に注湯して、容器底部に取
り付けた熱電対により溶湯の冷却過程を測定するもので
ある。その測定方法を図5により説明する。図5は、横
軸はAl−Si系アルミニウム合金溶湯を砂型製の容器
に注湯後の経過時間、縦軸がAl−Si系アルミニウム
合金溶湯の温度変化を示す冷却曲線である。図5に示す
ように、冷却曲線を記録すると、凝固開始温度TL にお
いて過冷現象による谷と山とが生じ、しばらくしてから
共晶凝固に伴う温度一定の区間(t3 〜t4 )が記録さ
れる。この共晶温度は、同一溶湯の場合に非改良処理状
態でのTE に対して、改良処理によりTM に△TM だけ
温度降下する。この△TM を読み取ることによって改良
処理の状態を判定するものである。例えば、Al−8%
Si−3.5%Cuアルミニウム合金について測定した
結果、非改良処理の場合にTE =567℃、ストロンチ
ウム0.04%添加によってTM =562℃に変化した
との記載がある。
【0008】一方、原料スクラップから様々な微量不純
物が混入したときには、基地組織の不良や機械的性質の
不足がおこるが、成分分析では把握することが難しい。
物が混入したときには、基地組織の不良や機械的性質の
不足がおこるが、成分分析では把握することが難しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記アルミ
ニウム鋳鍛造技術便覧に記載の熱分析法によっても、ま
だまだ改良処理の状態を的確に判定することは難しく、
原料スクラップから様々な微量不純物が混入したときに
は、基地組織の不良や機械的性質の不足がおこるが、成
分分析では把握することが難しい。
ニウム鋳鍛造技術便覧に記載の熱分析法によっても、ま
だまだ改良処理の状態を的確に判定することは難しく、
原料スクラップから様々な微量不純物が混入したときに
は、基地組織の不良や機械的性質の不足がおこるが、成
分分析では把握することが難しい。
【0010】本発明は、上記課題を解決し、改良処理の
状態を精度よく的確に判定できる、炉前でのAl−Si
系アルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法を提供する
ことを目的とする。
状態を精度よく的確に判定できる、炉前でのAl−Si
系アルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、Al−Si系ア
ルミニウム合金溶湯の温度変化を示す冷却曲線図であ
る。図1の冷却曲線を記録すると、凝固開始温度TL に
おいて過冷現象による谷と山とが生じ、しばらくしてか
ら共晶凝固に伴う温度一定の区間(t3 〜t4)の共晶
温度が記録される。そして、この共晶時に共晶過冷度△
TE も記録される。本発明者は、共晶温度(TE )と共
晶過冷度(△TE )は、Al−Si系アルミニウム合金
の種類、および改良処理の状態によって変化することを
見いだし、本発明に想到した。
ルミニウム合金溶湯の温度変化を示す冷却曲線図であ
る。図1の冷却曲線を記録すると、凝固開始温度TL に
おいて過冷現象による谷と山とが生じ、しばらくしてか
ら共晶凝固に伴う温度一定の区間(t3 〜t4)の共晶
温度が記録される。そして、この共晶時に共晶過冷度△
TE も記録される。本発明者は、共晶温度(TE )と共
晶過冷度(△TE )は、Al−Si系アルミニウム合金
の種類、および改良処理の状態によって変化することを
見いだし、本発明に想到した。
【0012】すなわち本発明は、Al−Si系アルミニ
ウム合金溶湯を耐熱測定容器内にて熱電対により該Al
−Si系アルミニウム合金の冷却過程を記録し、共晶温
度と共晶過冷度を測定して共晶Siの改良組織を判定す
ることを特徴とする。
ウム合金溶湯を耐熱測定容器内にて熱電対により該Al
−Si系アルミニウム合金の冷却過程を記録し、共晶温
度と共晶過冷度を測定して共晶Siの改良組織を判定す
ることを特徴とする。
【0013】
【作用】Al−Si系アルミニウム合金の改良処理の効
果は、共晶温度と共晶過冷度に依存する。さらに、鋳造
上悪影響を及ぼす不純物元素は、前記共晶温度や共晶過
冷度に現れるので、不純物の混入をも捉えることが可能
である。そして、化学組成の分析と組み合わせれば、溶
湯の状態を確実に制御できる。
果は、共晶温度と共晶過冷度に依存する。さらに、鋳造
上悪影響を及ぼす不純物元素は、前記共晶温度や共晶過
冷度に現れるので、不純物の混入をも捉えることが可能
である。そして、化学組成の分析と組み合わせれば、溶
湯の状態を確実に制御できる。
【0014】上述の共晶温度、共晶過冷度はAl−Si
系アルミニウム合金組成によって変るので、測定する対
象によって、共晶温度、共晶過冷度の管理幅も変わって
くる。従って、Al−Si系アルミニウム合金中の共晶
Siの改良処理が確実に行えるとともに、最適な改良剤
の添加量がわかるため、適正に添加することができる。
系アルミニウム合金組成によって変るので、測定する対
象によって、共晶温度、共晶過冷度の管理幅も変わって
くる。従って、Al−Si系アルミニウム合金中の共晶
Siの改良処理が確実に行えるとともに、最適な改良剤
の添加量がわかるため、適正に添加することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を一実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)図4は本発明に用いる改良処理判定装置の
一種であり、1はAl−Si系アルミニウム合金の溶
湯、2は耐熱製測定容器、3は熱電対、4は耐熱製測定
容器2内溶湯1の鋳造後の冷却曲線記録計である。
る。 (実施例1)図4は本発明に用いる改良処理判定装置の
一種であり、1はAl−Si系アルミニウム合金の溶
湯、2は耐熱製測定容器、3は熱電対、4は耐熱製測定
容器2内溶湯1の鋳造後の冷却曲線記録計である。
【0016】Al−Si系アルミニウム合金として、A
C4CH(7%Si−0.3%Mg−0.1%Ti−不
可避不純物−残部Al)溶湯1に、改良処理剤としてス
トロンチウム(Sr)を0〜500ppmの範囲で変動
させて添加し、シェル鋳型からなる耐熱製測定容器2に
鋳込んだ。そして、熱電対3を介して冷却曲線記録計4
により中心部の冷却曲線(図示せず)を記録した。
C4CH(7%Si−0.3%Mg−0.1%Ti−不
可避不純物−残部Al)溶湯1に、改良処理剤としてス
トロンチウム(Sr)を0〜500ppmの範囲で変動
させて添加し、シェル鋳型からなる耐熱製測定容器2に
鋳込んだ。そして、熱電対3を介して冷却曲線記録計4
により中心部の冷却曲線(図示せず)を記録した。
【0017】冷却曲線の記録を10回繰り返して得られ
た、AC4CHの共晶温度と共晶過冷度の値を帯にして
図2に示す。また、図2におけるSr添加量は、(A)
0ppmの非改良処理、(B)50ppm、(C)15
0ppm、および(D)350ppmである。そして、
鋳造後の共晶Siの顕微鏡組織写真を、(B)を図6、
(C)を図7、および(D)を図8に示す。
た、AC4CHの共晶温度と共晶過冷度の値を帯にして
図2に示す。また、図2におけるSr添加量は、(A)
0ppmの非改良処理、(B)50ppm、(C)15
0ppm、および(D)350ppmである。そして、
鋳造後の共晶Siの顕微鏡組織写真を、(B)を図6、
(C)を図7、および(D)を図8に示す。
【0018】図2で、Sr添加が(B)50ppmより
未満では、共晶温度は568℃〜573℃で、非改良処
理(A)より若干低くなり、共晶過冷度は2℃以上であ
り、非改良(A)の0.5℃に比べて大きい。
未満では、共晶温度は568℃〜573℃で、非改良処
理(A)より若干低くなり、共晶過冷度は2℃以上であ
り、非改良(A)の0.5℃に比べて大きい。
【0019】そして、図2(B)では、図6の顕微鏡組
織写真に示す通り、改良処理が不十分で、共晶Siはや
や粗大な形状を示している。鋳造後、(JIS)T6処
理を施しても、共晶Siは完全に球状化せず、シャルピ
ー衝撃値は0.5〜1kg・m/cm2 、伸びは3〜5
%と低い値を示し、機械的性質は満足すべきものではな
い。
織写真に示す通り、改良処理が不十分で、共晶Siはや
や粗大な形状を示している。鋳造後、(JIS)T6処
理を施しても、共晶Siは完全に球状化せず、シャルピ
ー衝撃値は0.5〜1kg・m/cm2 、伸びは3〜5
%と低い値を示し、機械的性質は満足すべきものではな
い。
【0020】Sr添加量が(B)50ppm〜(C)1
50ppmでは、最も低い共晶温度566℃〜568℃
を示し、共晶過冷度は1〜1.5℃である。
50ppmでは、最も低い共晶温度566℃〜568℃
を示し、共晶過冷度は1〜1.5℃である。
【0021】そして、(C)での共晶Siの顕微鏡組織
は、図7に示す通り、改良処理が十分行われており、最
も微細な改良組織を示している。鋳造後、(JIS)T
6処理を施すと、シャルピー衝撃値は2〜4kg・m/
cm2 、伸びは10〜15%の値を示し、満足すべき機
械的性質である。
は、図7に示す通り、改良処理が十分行われており、最
も微細な改良組織を示している。鋳造後、(JIS)T
6処理を施すと、シャルピー衝撃値は2〜4kg・m/
cm2 、伸びは10〜15%の値を示し、満足すべき機
械的性質である。
【0022】Sr添加量が(C)150ppm〜(D)
350ppmでは、共晶温度が(B)50ppm〜
(C)150ppmより高く、567℃〜568℃とな
り、共晶過冷度が1.0〜1.8℃である。
350ppmでは、共晶温度が(B)50ppm〜
(C)150ppmより高く、567℃〜568℃とな
り、共晶過冷度が1.0〜1.8℃である。
【0023】そして、図2(D)での共晶Siの顕微鏡
組織は、図8に示す通り、共晶Siは再び粗大化傾向を
示している。鋳造後、(JIS)T6処理を施しても、
共晶Siは完全に球状化せず、シャルピー衝撃値は1.
5〜3kg・m/cm2 、伸びは5〜10%と低い値を
示し、機械的性質は満足すべきものではない。
組織は、図8に示す通り、共晶Siは再び粗大化傾向を
示している。鋳造後、(JIS)T6処理を施しても、
共晶Siは完全に球状化せず、シャルピー衝撃値は1.
5〜3kg・m/cm2 、伸びは5〜10%と低い値を
示し、機械的性質は満足すべきものではない。
【0024】Sr添加量が(D)350ppm以上で
は、共晶温度が568℃〜569℃となり、最も微細化
した(C)より0.5〜2℃上昇し、共晶過冷度は1.
3〜2.0℃となる。
は、共晶温度が568℃〜569℃となり、最も微細化
した(C)より0.5〜2℃上昇し、共晶過冷度は1.
3〜2.0℃となる。
【0025】前記より、予めAC4CHについて、共晶
温度・共晶過冷度と改良処理剤、組織との関係を調査し
ておけば、反対に、共晶温度・共晶過冷度の測定から、
最適な改良処理剤の添加量を求めることができ、機械的
性質の良好なAl−Si系アルミニウム合金鋳物を鋳造
することができる。
温度・共晶過冷度と改良処理剤、組織との関係を調査し
ておけば、反対に、共晶温度・共晶過冷度の測定から、
最適な改良処理剤の添加量を求めることができ、機械的
性質の良好なAl−Si系アルミニウム合金鋳物を鋳造
することができる。
【0026】(実施例2)Al−Si系アルミニウム合
金として、AC4B(7%Si−3%Cu−不可避不純
物−残部Al)についての別の実施例を以下に示す。A
C4B合金溶湯に、改良処理剤としてSrを0〜500
ppmの範囲で変動させて添加し、耐熱製容器内に鋳造
して冷却曲線を記録した。10回繰り返して得られた冷
却曲線より共晶温度と共晶過冷度の線図を求めた。これ
を図3に示す。 図3におけるSr添加量は、(A)0
ppmの非改良処理、(B)50ppm、(C)150
ppm、および(D)350ppmである。そして、鋳
造後の共晶Siの顕微鏡組織写真を、(B)を図9、
(C)を図10、および(D)を図11に示す。
金として、AC4B(7%Si−3%Cu−不可避不純
物−残部Al)についての別の実施例を以下に示す。A
C4B合金溶湯に、改良処理剤としてSrを0〜500
ppmの範囲で変動させて添加し、耐熱製容器内に鋳造
して冷却曲線を記録した。10回繰り返して得られた冷
却曲線より共晶温度と共晶過冷度の線図を求めた。これ
を図3に示す。 図3におけるSr添加量は、(A)0
ppmの非改良処理、(B)50ppm、(C)150
ppm、および(D)350ppmである。そして、鋳
造後の共晶Siの顕微鏡組織写真を、(B)を図9、
(C)を図10、および(D)を図11に示す。
【0027】Sr添加が図3(B)の50ppmより未
満では、共晶温度は非改良処理(A)より若干低くな
り、共晶過冷度は2℃以上と高くなり、非改良(A)の
0℃に比べて大きい。そして、図3(B)での共晶Si
の顕微鏡組織は、図9に示す通り、改良処理が不十分
で、共晶Siはやや粗大な形状を示している。
満では、共晶温度は非改良処理(A)より若干低くな
り、共晶過冷度は2℃以上と高くなり、非改良(A)の
0℃に比べて大きい。そして、図3(B)での共晶Si
の顕微鏡組織は、図9に示す通り、改良処理が不十分
で、共晶Siはやや粗大な形状を示している。
【0028】Sr添加量が(B)50ppm〜(C)1
50ppmでは、最も低い共晶温度を示し、共晶過冷度
は1〜1.5℃である。図2(C)での共晶Siの顕微
鏡組織は、図10に示す通り、改良処理が十分行われて
おり、最も微細な改良組織を示している。
50ppmでは、最も低い共晶温度を示し、共晶過冷度
は1〜1.5℃である。図2(C)での共晶Siの顕微
鏡組織は、図10に示す通り、改良処理が十分行われて
おり、最も微細な改良組織を示している。
【0029】Sr添加量が(C)150ppm〜(D)
350ppmでは、共晶温度が(B)50ppm〜
(C)150ppmより高くなり、共晶過冷度が1.0
〜1.8℃である。図2(D)での共晶Siの顕微鏡組
織は、図11に示す通り、共晶Siは再び粗大化傾向を
示している。
350ppmでは、共晶温度が(B)50ppm〜
(C)150ppmより高くなり、共晶過冷度が1.0
〜1.8℃である。図2(D)での共晶Siの顕微鏡組
織は、図11に示す通り、共晶Siは再び粗大化傾向を
示している。
【0030】Sr添加量が(D)350ppm以上で
は、共晶温度が最も微細化した(C)より上昇し、共晶
過冷度は1.3〜1.8℃となる。
は、共晶温度が最も微細化した(C)より上昇し、共晶
過冷度は1.3〜1.8℃となる。
【0031】上述の通り、予めAC4Bについて、共晶
温度・共晶過冷度と改良処理剤、組織との関係を調査し
ておけば、共晶温度・共晶過冷度の測定により、最適な
改良処理剤の添加量を求めることができる。
温度・共晶過冷度と改良処理剤、組織との関係を調査し
ておけば、共晶温度・共晶過冷度の測定により、最適な
改良処理剤の添加量を求めることができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳述の通り、本発明の、Al−Si
系アルミニウム合金溶湯の共晶温度と該共晶過冷度を求
めておくことにより、共晶Siの改良組織を判定するこ
とができ、さらに、鋳造上悪影響を及ぼす不純物元素
は、前記共晶温度や共晶過冷度に現れるので、不純物の
混入をも捉えることが可能である。そして、化学組成の
分析と組み合わせて、溶湯の状態を確実に制御でき、良
好な機械的性質を有するAl−Si系アルミニウム合金
鋳物を得ることが可能となる。
系アルミニウム合金溶湯の共晶温度と該共晶過冷度を求
めておくことにより、共晶Siの改良組織を判定するこ
とができ、さらに、鋳造上悪影響を及ぼす不純物元素
は、前記共晶温度や共晶過冷度に現れるので、不純物の
混入をも捉えることが可能である。そして、化学組成の
分析と組み合わせて、溶湯の状態を確実に制御でき、良
好な機械的性質を有するAl−Si系アルミニウム合金
鋳物を得ることが可能となる。
【図1】Al−Si系アルミニウム合金の冷却曲線を示
す図である。
す図である。
【図2】本発明の一実施例の、AC4CHのSr添加量
と共晶温度・共晶過冷度との関係を示す図である。
と共晶温度・共晶過冷度との関係を示す図である。
【図3】本発明別の一実施例の、AC4BのSr添加量
と共晶温度・共晶過冷度との関係を示す図である。
と共晶温度・共晶過冷度との関係を示す図である。
【図4】本発明に用いる改良処理判定装置の一例であ
る。
る。
【図5】従来の、冷却曲線による改良処理判定方法を示
す図である。
す図である。
【図6】AC4CHに改良処理としてSrを50ppm
添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
【図7】AC4CHに改良処理としてSrを150pp
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
【図8】AC4CHに改良処理としてSrを350pp
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
【図9】AC4Bに改良処理としてSrを50ppm添
加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
【図10】AC4Bに改良処理としてSrを150pp
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
【図11】AC4Bに改良処理としてSrを350pp
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
m添加したときの顕微鏡金属組織を示す写真である。
1:溶湯 2:耐熱製測定容器 3:熱電対 4:冷却曲線記録計
Claims (1)
- 【請求項1】 Al−Si系アルミニウム合金溶湯を耐
熱測定容器内にて熱電対により該Al−Si系アルミニ
ウム合金の冷却過程を記録し、共晶温度と共晶過冷度を
測定して共晶Siの改良組織を判定することを特徴とす
るアルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26420992A JPH0688152A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | アルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26420992A JPH0688152A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | アルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0688152A true JPH0688152A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=17400011
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26420992A Pending JPH0688152A (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | アルミニウム合金溶湯の改良処理判定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0688152A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102788719A (zh) * | 2011-05-19 | 2012-11-21 | 江苏迅隆科技发展有限公司 | 制作受压铝合金壳体试样的方法 |
| JP2014237172A (ja) * | 2013-05-09 | 2014-12-18 | 東芝機械株式会社 | 固液共存状態金属の製造装置、固液共存状態金属の製造方法及び固液共存状態金属を用いた成形方法 |
| JP2021050368A (ja) * | 2019-09-20 | 2021-04-01 | 株式会社Mrdc | アルミニウム合金の溶湯中のリン化アルミニウムクラスター除去方法 |
-
1992
- 1992-09-07 JP JP26420992A patent/JPH0688152A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102788719A (zh) * | 2011-05-19 | 2012-11-21 | 江苏迅隆科技发展有限公司 | 制作受压铝合金壳体试样的方法 |
| JP2014237172A (ja) * | 2013-05-09 | 2014-12-18 | 東芝機械株式会社 | 固液共存状態金属の製造装置、固液共存状態金属の製造方法及び固液共存状態金属を用いた成形方法 |
| JP2021050368A (ja) * | 2019-09-20 | 2021-04-01 | 株式会社Mrdc | アルミニウム合金の溶湯中のリン化アルミニウムクラスター除去方法 |
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