JPH0691171A - ヘテロポリ酸塩担持触媒 - Google Patents
ヘテロポリ酸塩担持触媒Info
- Publication number
- JPH0691171A JPH0691171A JP24192792A JP24192792A JPH0691171A JP H0691171 A JPH0691171 A JP H0691171A JP 24192792 A JP24192792 A JP 24192792A JP 24192792 A JP24192792 A JP 24192792A JP H0691171 A JPH0691171 A JP H0691171A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insoluble
- heteropolyacid salt
- salt
- catalyst
- heteropolyacid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】各種の液相反応の触媒として使用したときにも
反応液中への不溶性ヘテロポリ酸塩の脱離を防止して反
応後に反応液から容易に回収でき、しかも、不溶性ヘテ
ロポリ酸塩が本来有する触媒機能が損なわれることのな
い触媒を得る。 【構成】不溶性ヘテロポリ酸塩、例えば、12−タング
ストリン酸セシウム塩と金属酸化物、例えば、シリカと
の混合物よりなり、水に浸漬したときの不溶性ヘテロポ
リ酸塩の脱離量が5重量%以下である不溶性ヘテロポリ
酸塩担持触媒。不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物のゾ
ルとの混合物を、例えば、100〜600℃で焼成する
ことによって製造する。
反応液中への不溶性ヘテロポリ酸塩の脱離を防止して反
応後に反応液から容易に回収でき、しかも、不溶性ヘテ
ロポリ酸塩が本来有する触媒機能が損なわれることのな
い触媒を得る。 【構成】不溶性ヘテロポリ酸塩、例えば、12−タング
ストリン酸セシウム塩と金属酸化物、例えば、シリカと
の混合物よりなり、水に浸漬したときの不溶性ヘテロポ
リ酸塩の脱離量が5重量%以下である不溶性ヘテロポリ
酸塩担持触媒。不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物のゾ
ルとの混合物を、例えば、100〜600℃で焼成する
ことによって製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不溶性ヘテロポリ酸塩
を固定化した触媒およびその製造方法に関する。
を固定化した触媒およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘテロポリ酸およびその塩は、オレフィ
ンの水和、テトラヒドロフランの重合、メタクロレイン
の酸化等の反応に有効な触媒として工業的に広く使用さ
れている重要な物質である。しかしながら、ヘテロポリ
酸およびその塩は、水やアルコール等の極性溶媒に可溶
であるために、触媒として使用した後に反応液からの回
収が困難であるという問題があった。そこで、極性溶媒
に不溶にするために比較的イオン半径の大きいカチオン
を持つ塩、例えば、セシウム塩、ルビジウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩、バリウム塩またはこれらの酸性
塩などに変換することが行われている。
ンの水和、テトラヒドロフランの重合、メタクロレイン
の酸化等の反応に有効な触媒として工業的に広く使用さ
れている重要な物質である。しかしながら、ヘテロポリ
酸およびその塩は、水やアルコール等の極性溶媒に可溶
であるために、触媒として使用した後に反応液からの回
収が困難であるという問題があった。そこで、極性溶媒
に不溶にするために比較的イオン半径の大きいカチオン
を持つ塩、例えば、セシウム塩、ルビジウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩、バリウム塩またはこれらの酸性
塩などに変換することが行われている。
【0003】しかし、この不溶性ヘテロポリ酸塩も、多
量の極性溶媒を用いる加水分解反応や水和反応の触媒と
して用いた場合、不溶性ヘテロポリ酸塩の粒子が微結晶
となってコロイド状に分散し、やはり反応後に反応液か
ら触媒を分離することができないという問題があった。
量の極性溶媒を用いる加水分解反応や水和反応の触媒と
して用いた場合、不溶性ヘテロポリ酸塩の粒子が微結晶
となってコロイド状に分散し、やはり反応後に反応液か
ら触媒を分離することができないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決するためになされたものであり、ヘテロポ
リ酸塩の優れた触媒機能を損なうことなく、加水分解反
応や水和反応など極性溶媒が多量に存在する液相下の反
応に使用した場合においても、反応後に反応液から分離
回収の容易な固体触媒を提供することを目的とする。
な問題を解決するためになされたものであり、ヘテロポ
リ酸塩の優れた触媒機能を損なうことなく、加水分解反
応や水和反応など極性溶媒が多量に存在する液相下の反
応に使用した場合においても、反応後に反応液から分離
回収の容易な固体触媒を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ヘテロポリ
酸誘導体の酸塩基および酸還元触媒の開発を進める中で
ヘテロポリ酸塩の調製方法について研究を重ねてきた。
その結果、不溶性ヘテロポリ酸塩とシリカゲル担体とを
単に混合しただけでは、極性溶媒中で不溶性ヘテロポリ
酸塩が担体から脱離してしまうが、金属酸化物のゾルと
不溶性ヘテロポリ酸塩とを混合するか、或いは不溶性ヘ
テロポリ酸塩の存在下に金属化合物のゾルを生成させて
これらの混合物を得ることにより、不溶性ヘテロポリ酸
塩の触媒活性を低下させることなく極性溶媒中において
も不溶性ヘテロポリ酸塩が脱離しない触媒を得ることが
でき、本発明を提案するに至った。
酸誘導体の酸塩基および酸還元触媒の開発を進める中で
ヘテロポリ酸塩の調製方法について研究を重ねてきた。
その結果、不溶性ヘテロポリ酸塩とシリカゲル担体とを
単に混合しただけでは、極性溶媒中で不溶性ヘテロポリ
酸塩が担体から脱離してしまうが、金属酸化物のゾルと
不溶性ヘテロポリ酸塩とを混合するか、或いは不溶性ヘ
テロポリ酸塩の存在下に金属化合物のゾルを生成させて
これらの混合物を得ることにより、不溶性ヘテロポリ酸
塩の触媒活性を低下させることなく極性溶媒中において
も不溶性ヘテロポリ酸塩が脱離しない触媒を得ることが
でき、本発明を提案するに至った。
【0006】即ち、本発明は、不溶性ヘテロポリ酸塩と
金属酸化物との混合物よりなり、水に浸漬したときの不
溶性ヘテロポリ酸塩の脱離量が5重量%以下であること
を特徴とする不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒である。
金属酸化物との混合物よりなり、水に浸漬したときの不
溶性ヘテロポリ酸塩の脱離量が5重量%以下であること
を特徴とする不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒である。
【0007】本発明で使用する不溶性ヘテロポリ酸塩は
特に限定されるものではなく、公知の化合物を使用する
ことができる。本発明において好適に使用しうる代表的
なヘテロポリ酸を例示すると、12−モリブドリン酸、
12−モリブドケイ酸、12−タングストリン酸、12
−タングストケイ酸等のKegginn型のヘテロポリ
酸;混合配位ヘテロポリ酸;Dawson型モリブドリ
ン酸;11−モリブドリン酸等の欠損Kegginn型
ヘテロポリ酸等をあげることができる。これらのヘテロ
ポリ酸の塩としてはセシウム塩、ルビジウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩、バリウム塩、有機アンモニウム
塩またはこれらの酸性塩を例示することができる。
特に限定されるものではなく、公知の化合物を使用する
ことができる。本発明において好適に使用しうる代表的
なヘテロポリ酸を例示すると、12−モリブドリン酸、
12−モリブドケイ酸、12−タングストリン酸、12
−タングストケイ酸等のKegginn型のヘテロポリ
酸;混合配位ヘテロポリ酸;Dawson型モリブドリ
ン酸;11−モリブドリン酸等の欠損Kegginn型
ヘテロポリ酸等をあげることができる。これらのヘテロ
ポリ酸の塩としてはセシウム塩、ルビジウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩、バリウム塩、有機アンモニウム
塩またはこれらの酸性塩を例示することができる。
【0008】一方、本発明における金属酸化物として
は、公知の化合物を何等制限なく採用することができ、
特に、触媒の担体として使用される金属酸化物が好適で
ある。このような金属酸化物を具体的に例示すれば、シ
リカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、あるいはシリ
カ−アルミナ、シリカ−チタニア、シリカ−ジルコニア
等の複合酸化物をあげることができる。
は、公知の化合物を何等制限なく採用することができ、
特に、触媒の担体として使用される金属酸化物が好適で
ある。このような金属酸化物を具体的に例示すれば、シ
リカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、あるいはシリ
カ−アルミナ、シリカ−チタニア、シリカ−ジルコニア
等の複合酸化物をあげることができる。
【0009】本発明の不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒
は、上記した不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物との混
合物となっている。不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物
の混合比は特に制限されないが、不溶性ヘテロポリ酸塩
の本来の触媒機能を損なうことなく、しかも不溶性ヘテ
ロポリ酸塩の脱離を少なくするためには、重量比で不溶
性ヘテロポリ酸塩:金属酸化物=1:0.05〜5.0
の範囲であることが好ましく、さらに1:0.1〜2.
0の範囲であることが好ましい。
は、上記した不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物との混
合物となっている。不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物
の混合比は特に制限されないが、不溶性ヘテロポリ酸塩
の本来の触媒機能を損なうことなく、しかも不溶性ヘテ
ロポリ酸塩の脱離を少なくするためには、重量比で不溶
性ヘテロポリ酸塩:金属酸化物=1:0.05〜5.0
の範囲であることが好ましく、さらに1:0.1〜2.
0の範囲であることが好ましい。
【0010】本発明の不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒
は、極性溶媒中に浸漬しても不溶性ヘテロポリ酸塩の脱
離が極めて少ない。即ち、本発明の不溶性ヘテロポリ酸
塩担持触媒を60℃の温水中に1時間浸漬したときの不
溶性ヘテロポリ酸塩の脱離量は、担持されていた不溶性
ヘテロポリ酸塩中に占める割合で5重量%以下であり、
さらに2重量%以下とすることもできる。不溶性ヘテロ
ポリ酸塩の脱離量が5重量%を越えるときは、本発明の
不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒を多量の極性溶媒中での
反応に使用したときに、不溶性ヘテロポリ酸塩が触媒か
ら脱離してしまい、その回収率が低下するために好まし
くない。不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物とを単に混
合しただけでは、後述する比較例からも明らかなよう
に、水への浸漬によってほとんど全部の不溶性ヘテロポ
リ酸塩が脱離してしまい、本発明のような不溶性ヘテロ
ポリ酸塩の脱離量の小さい触媒を得ることはできない。
は、極性溶媒中に浸漬しても不溶性ヘテロポリ酸塩の脱
離が極めて少ない。即ち、本発明の不溶性ヘテロポリ酸
塩担持触媒を60℃の温水中に1時間浸漬したときの不
溶性ヘテロポリ酸塩の脱離量は、担持されていた不溶性
ヘテロポリ酸塩中に占める割合で5重量%以下であり、
さらに2重量%以下とすることもできる。不溶性ヘテロ
ポリ酸塩の脱離量が5重量%を越えるときは、本発明の
不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒を多量の極性溶媒中での
反応に使用したときに、不溶性ヘテロポリ酸塩が触媒か
ら脱離してしまい、その回収率が低下するために好まし
くない。不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物とを単に混
合しただけでは、後述する比較例からも明らかなよう
に、水への浸漬によってほとんど全部の不溶性ヘテロポ
リ酸塩が脱離してしまい、本発明のような不溶性ヘテロ
ポリ酸塩の脱離量の小さい触媒を得ることはできない。
【0011】本発明の不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒
は、通常、50〜2000m2/g、好ましくは100
〜1000m2/gの比表面積を有している。また、粒
子径は特に制限されないが、通常、0.1〜1000μ
mの範囲である。
は、通常、50〜2000m2/g、好ましくは100
〜1000m2/gの比表面積を有している。また、粒
子径は特に制限されないが、通常、0.1〜1000μ
mの範囲である。
【0012】本発明のヘテロポリ酸塩担持触媒は、どの
ような方法で製造されてもよいが、下記の方法によって
好適に製造することができる。即ち、不溶性ヘテロポリ
酸塩と金属酸化物のゾルとの混合物を焼成する方法であ
る。
ような方法で製造されてもよいが、下記の方法によって
好適に製造することができる。即ち、不溶性ヘテロポリ
酸塩と金属酸化物のゾルとの混合物を焼成する方法であ
る。
【0013】金属酸化物のゾルは公知の方法で製造する
ことができる。例えば、加水分解可能な有機金属化合物
を水の存在下で加水分解するか、またはケイ酸塩を酸分
解することによって製造することができる。ここで、加
水分解可能な有機金属化合物としては、テトラエトキシ
シラン、テトライソプロポキシシラン、トリエトキシア
ルミニウム、テトライソプロポキシチタン、テトライソ
プロポキシジルコニウム等のアルコキシ基を有する有機
ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタニウ
ム化合物、有機ジルコニウム化合物等をあげることがで
き、酸分解し得るケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウムを
あげることができる。
ことができる。例えば、加水分解可能な有機金属化合物
を水の存在下で加水分解するか、またはケイ酸塩を酸分
解することによって製造することができる。ここで、加
水分解可能な有機金属化合物としては、テトラエトキシ
シラン、テトライソプロポキシシラン、トリエトキシア
ルミニウム、テトライソプロポキシチタン、テトライソ
プロポキシジルコニウム等のアルコキシ基を有する有機
ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタニウ
ム化合物、有機ジルコニウム化合物等をあげることがで
き、酸分解し得るケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウムを
あげることができる。
【0014】有機金属化合物の加水分解は、上記した原
料をメタノール、エタノール等のアルコール中に溶解さ
せ、次いで加水分解可能な有機金属化合物のアルコキシ
基に対して1〜10倍モルの水を加えて加水分解する公
知の方法を採用できる。また、ケイ酸塩の酸分解は、ケ
イ酸塩の水溶液に硫酸または硫酸塩水溶液を添加する公
知の方法を採用することができる。
料をメタノール、エタノール等のアルコール中に溶解さ
せ、次いで加水分解可能な有機金属化合物のアルコキシ
基に対して1〜10倍モルの水を加えて加水分解する公
知の方法を採用できる。また、ケイ酸塩の酸分解は、ケ
イ酸塩の水溶液に硫酸または硫酸塩水溶液を添加する公
知の方法を採用することができる。
【0015】金属酸化物のゾルと不溶性ヘテロポリ酸塩
との混合方法は特に制限されず、金属酸化物のゾルの原
料である上記した加水分解可能な有機金属化合物または
酸分解可能なケイ酸塩を加水分解または酸分解した後に
不溶性ヘテロポリ酸塩を添加する方法、不溶性ヘテロポ
リ酸塩の存在下に加水分解可能な有機金属化合物の加水
分解を行う方法等を採用することができる。
との混合方法は特に制限されず、金属酸化物のゾルの原
料である上記した加水分解可能な有機金属化合物または
酸分解可能なケイ酸塩を加水分解または酸分解した後に
不溶性ヘテロポリ酸塩を添加する方法、不溶性ヘテロポ
リ酸塩の存在下に加水分解可能な有機金属化合物の加水
分解を行う方法等を採用することができる。
【0016】金属酸化物不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸
化物のゾルとの混合は、上記した重量比となるように行
えばよい。
化物のゾルとの混合は、上記した重量比となるように行
えばよい。
【0017】不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物のゾル
の混合物は、蒸発乾固、ろ過、遠心分離等の公知の方法
で金属酸化物のゾルの生成反応における反応液から分離
される。その後、必要により乾燥され、次いで焼成が行
われる。焼成の温度は特に制限されないが、不溶性ヘテ
ロポリ酸塩の触媒機能を損なうことなく脱離量を小さく
するために、100〜600℃、好ましくは150〜5
00℃の範囲から選択することが好適である。また、焼
成時間は、一般には1〜5時間の範囲から選ぶことが好
ましい。
の混合物は、蒸発乾固、ろ過、遠心分離等の公知の方法
で金属酸化物のゾルの生成反応における反応液から分離
される。その後、必要により乾燥され、次いで焼成が行
われる。焼成の温度は特に制限されないが、不溶性ヘテ
ロポリ酸塩の触媒機能を損なうことなく脱離量を小さく
するために、100〜600℃、好ましくは150〜5
00℃の範囲から選択することが好適である。また、焼
成時間は、一般には1〜5時間の範囲から選ぶことが好
ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明の不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒
は、極性溶媒中での不溶性ヘテロポリ酸塩の脱離量が極
めて少ないために、各種の反応に使用したときにも反応
液中への不溶性ヘテロポリ酸塩の脱離を防止することが
でき、反応後に反応液から容易に回収することができ
る。しかも、本発明の不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒
は、不溶性ヘテロポリ酸塩の微結晶が金属酸化物マトリ
ックス中に均質に分散して固定化されており、液相反応
用触媒としての効率が高く、不溶性ヘテロポリ酸塩が本
来有する触媒機能はほとんど損なわれることはない。
は、極性溶媒中での不溶性ヘテロポリ酸塩の脱離量が極
めて少ないために、各種の反応に使用したときにも反応
液中への不溶性ヘテロポリ酸塩の脱離を防止することが
でき、反応後に反応液から容易に回収することができ
る。しかも、本発明の不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒
は、不溶性ヘテロポリ酸塩の微結晶が金属酸化物マトリ
ックス中に均質に分散して固定化されており、液相反応
用触媒としての効率が高く、不溶性ヘテロポリ酸塩が本
来有する触媒機能はほとんど損なわれることはない。
【0019】したがって、本発明の不溶性ヘテロポリ酸
塩担持触媒は、広範囲にわたるヘテロポリ酸塩固有の酸
触媒反応あるいは酸化還元反応、例えば、オレフィンの
水和反応、エステルの加水分解反応、ニトリルの加水分
解反応等における触媒として効果的に機能し、特に極性
の高い溶媒または反応基質を用いる液相反応に好適に使
用できる。
塩担持触媒は、広範囲にわたるヘテロポリ酸塩固有の酸
触媒反応あるいは酸化還元反応、例えば、オレフィンの
水和反応、エステルの加水分解反応、ニトリルの加水分
解反応等における触媒として効果的に機能し、特に極性
の高い溶媒または反応基質を用いる液相反応に好適に使
用できる。
【0020】
【実施例】以下に実施例および比較例を掲げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限さ
れるものではない。
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限さ
れるものではない。
【0021】実施例1 H0.5Cs2.5PW12O40の組成を持つ12−タングストリン酸
セシウム塩2gをエタノール15ml中に分散させ、4
0℃で1時間攪拌した。次いで所定量のテトラエトキシ
シランを滴下しながら加え、40℃で1時間攪拌した
後、テトラエトキシシランの5倍モルの水を加え、80
℃で24時間攪拌した。生成したゾルおよび固体を含む
反応液を減圧下で蒸発乾固し、回収した固体を80℃の
水に加えて15時間攪拌した後、濾紙を用いて濾別し、
水洗、乾燥後、300℃で焼成してシリカ固定化不溶性
タングストリン酸セシウム塩を得た。また、上記と同様
の操作でシリカ含量の異なるシリカ固定化不溶性タング
ストリン酸セシウム塩を調製した。
セシウム塩2gをエタノール15ml中に分散させ、4
0℃で1時間攪拌した。次いで所定量のテトラエトキシ
シランを滴下しながら加え、40℃で1時間攪拌した
後、テトラエトキシシランの5倍モルの水を加え、80
℃で24時間攪拌した。生成したゾルおよび固体を含む
反応液を減圧下で蒸発乾固し、回収した固体を80℃の
水に加えて15時間攪拌した後、濾紙を用いて濾別し、
水洗、乾燥後、300℃で焼成してシリカ固定化不溶性
タングストリン酸セシウム塩を得た。また、上記と同様
の操作でシリカ含量の異なるシリカ固定化不溶性タング
ストリン酸セシウム塩を調製した。
【0022】これらのシリカ固定化不溶性タングストリ
ン酸セシウム塩0.5mmolを60℃の温水100m
l中に1時間浸漬した後の温水中への不溶性タングスト
リン酸セシウム塩の脱離量を定量し、その結果を表1に
示した。また、組成比、比表面積および触媒機能を評価
するために行った酢酸エチルの加水分解における反応速
度をまとめて表1に示した。酢酸エチルの加水分解反応
は水9.5g、酢酸エチル0.5g、シリカ固定化不溶
性タングストリン酸セシウム塩0.5mmolを用い、
反応温度60℃で行った。
ン酸セシウム塩0.5mmolを60℃の温水100m
l中に1時間浸漬した後の温水中への不溶性タングスト
リン酸セシウム塩の脱離量を定量し、その結果を表1に
示した。また、組成比、比表面積および触媒機能を評価
するために行った酢酸エチルの加水分解における反応速
度をまとめて表1に示した。酢酸エチルの加水分解反応
は水9.5g、酢酸エチル0.5g、シリカ固定化不溶
性タングストリン酸セシウム塩0.5mmolを用い、
反応温度60℃で行った。
【0023】加水分解反応後、いずれのシリカ固定化不
溶性タングストリン酸セシウム塩も濾紙を用いて容易に
液相と分離できた。
溶性タングストリン酸セシウム塩も濾紙を用いて容易に
液相と分離できた。
【0024】
【表1】
【0025】実施例2 焼成温度を除き、実施例1と同様にしてH0.5Cs2.5PW12O
40に対するシリカの重量比1.2のシリカ固定化不溶性
タングストリン酸セシウム塩を調製し、焼成温度を変え
た場合の結果を表2に示した。
40に対するシリカの重量比1.2のシリカ固定化不溶性
タングストリン酸セシウム塩を調製し、焼成温度を変え
た場合の結果を表2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3 H0.5Cs2.5PW12O40の代わりにH2CsPW12O40およびHCs2PW
12O40を用い、不溶性タングストリン酸セシウム塩に対
するシリカの重量比が1.2になるようにテトラエトキ
シシランの量を規制し、焼成温度を150℃とした以外
は実施例1と同様に行い、シリカ固定化不溶性タングス
トリン酸セシウム塩を調製した。結果を表3に示した。
12O40を用い、不溶性タングストリン酸セシウム塩に対
するシリカの重量比が1.2になるようにテトラエトキ
シシランの量を規制し、焼成温度を150℃とした以外
は実施例1と同様に行い、シリカ固定化不溶性タングス
トリン酸セシウム塩を調製した。結果を表3に示した。
【0028】
【表3】
【0029】比較例 H0.5Cs2.5PW12O40の組成を持つ12−タングストリン酸
セシウム塩2gを水15ml中に分散させ、40℃で1
時間攪拌した。次いでシリカゲル(比表面積585cm
2/g)を2.4g加え、40℃で1時間攪拌した。そ
の後は実施例1と同様にして、不溶性タングストリン酸
セシウム塩に対するシリカの重量比が1.2の不溶性タ
ングストリン酸セシウム塩とシリカの混合物を調製し
た。この混合物について、実施例1と同様にして評価し
た。その結果、酢酸エチルの加水分解における反応速度
は2.04×10-3min-1g-1であったが、不溶性タ
ングストリン酸セシウム塩のほとんどが温水中に脱離し
ていた。
セシウム塩2gを水15ml中に分散させ、40℃で1
時間攪拌した。次いでシリカゲル(比表面積585cm
2/g)を2.4g加え、40℃で1時間攪拌した。そ
の後は実施例1と同様にして、不溶性タングストリン酸
セシウム塩に対するシリカの重量比が1.2の不溶性タ
ングストリン酸セシウム塩とシリカの混合物を調製し
た。この混合物について、実施例1と同様にして評価し
た。その結果、酢酸エチルの加水分解における反応速度
は2.04×10-3min-1g-1であったが、不溶性タ
ングストリン酸セシウム塩のほとんどが温水中に脱離し
ていた。
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】有機金属化合物の加水分解は、上記した原
料をメタノール、エタノール等のアルコール中に溶解さ
せ、次いで加水分解可能な有機金属化合物のアルコキシ
基に対して0.1〜10倍モルの水を加えて加水分解す
る公知の方法を採用できる。また、ケイ酸塩の酸分解
は、ケイ酸塩の水溶液に硫酸または硫酸塩水溶液を添加
する公知の方法を採用することができる。
料をメタノール、エタノール等のアルコール中に溶解さ
せ、次いで加水分解可能な有機金属化合物のアルコキシ
基に対して0.1〜10倍モルの水を加えて加水分解す
る公知の方法を採用できる。また、ケイ酸塩の酸分解
は、ケイ酸塩の水溶液に硫酸または硫酸塩水溶液を添加
する公知の方法を採用することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】これらのシリカ固定化不溶性タングストリ
ン酸セシウム塩0.5mmolを60℃の温水100m
l中に1時間浸漬した後の温水中への不溶性タングスト
リン酸セシウム塩の脱離量を定量し、その結果を表1に
示した。また、別途、比表面積を測定し、さらに触媒機
能を評価するために酢酸エチルの加水分解を行い、その
反応速度をまとめて表1に示した。酢酸エチルの加水分
解反応は水9.5g、酢酸エチル0.5g、シリカ固定
化不溶性タングストリン酸セシウム塩0.5mmolを
用い、反応温度60℃で行った。
ン酸セシウム塩0.5mmolを60℃の温水100m
l中に1時間浸漬した後の温水中への不溶性タングスト
リン酸セシウム塩の脱離量を定量し、その結果を表1に
示した。また、別途、比表面積を測定し、さらに触媒機
能を評価するために酢酸エチルの加水分解を行い、その
反応速度をまとめて表1に示した。酢酸エチルの加水分
解反応は水9.5g、酢酸エチル0.5g、シリカ固定
化不溶性タングストリン酸セシウム塩0.5mmolを
用い、反応温度60℃で行った。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】実施例3H 0.5Cs 2.5PW 12O 40の代わりに表3に示したヘテロポリ酸
塩を用い、ヘテロポリ酸塩に対するシリカの重量比が
1.2になるようにテトラエトキシシランの量を調整
し、焼成温度を150℃とした以外は実施例1と同様に
行い、シリカ固定化不溶性ヘテロポリ酸塩を調製した。
結果を表3に示した。
塩を用い、ヘテロポリ酸塩に対するシリカの重量比が
1.2になるようにテトラエトキシシランの量を調整
し、焼成温度を150℃とした以外は実施例1と同様に
行い、シリカ固定化不溶性ヘテロポリ酸塩を調製した。
結果を表3に示した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【表3】
Claims (2)
- 【請求項1】不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物との混
合物よりなり、水に浸漬したときの不溶性ヘテロポリ酸
塩の脱離量が5重量%以下であることを特徴とする不溶
性ヘテロポリ酸塩担持触媒。 - 【請求項2】不溶性ヘテロポリ酸塩と金属酸化物のゾル
との混合物を焼成することを特徴とする請求項1記載の
不溶性ヘテロポリ酸塩担持触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24192792A JPH0691171A (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | ヘテロポリ酸塩担持触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24192792A JPH0691171A (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | ヘテロポリ酸塩担持触媒 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0691171A true JPH0691171A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17081639
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24192792A Pending JPH0691171A (ja) | 1992-09-10 | 1992-09-10 | ヘテロポリ酸塩担持触媒 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0691171A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006088061A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Hokkaido Univ | ヘテロポリ酸塩と無機酸化物とから成る組成物及びその製造法 |
| JP2007230857A (ja) * | 2006-02-01 | 2007-09-13 | Kimoto & Co Ltd | 修飾フリーアシッド型ヘテロポリ酸、固定化修飾フリーアシッド型ヘテロポリ酸 |
| JP2007231259A (ja) * | 2006-02-01 | 2007-09-13 | Kimoto & Co Ltd | コーティング組成物、およびこれを用いてなる透明導電膜 |
| WO2010106966A1 (ja) | 2009-03-16 | 2010-09-23 | 三井化学株式会社 | オレフィンの製造方法 |
| US8680355B2 (en) | 2008-12-01 | 2014-03-25 | Mitsui Chemcials, Inc. | Olefin production process |
-
1992
- 1992-09-10 JP JP24192792A patent/JPH0691171A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006088061A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Hokkaido Univ | ヘテロポリ酸塩と無機酸化物とから成る組成物及びその製造法 |
| JP2007230857A (ja) * | 2006-02-01 | 2007-09-13 | Kimoto & Co Ltd | 修飾フリーアシッド型ヘテロポリ酸、固定化修飾フリーアシッド型ヘテロポリ酸 |
| JP2007231259A (ja) * | 2006-02-01 | 2007-09-13 | Kimoto & Co Ltd | コーティング組成物、およびこれを用いてなる透明導電膜 |
| US8680355B2 (en) | 2008-12-01 | 2014-03-25 | Mitsui Chemcials, Inc. | Olefin production process |
| WO2010106966A1 (ja) | 2009-03-16 | 2010-09-23 | 三井化学株式会社 | オレフィンの製造方法 |
| US8552239B2 (en) | 2009-03-16 | 2013-10-08 | Mitsui Chemicals, Inc. | Olefin production process |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Izumi et al. | Silica-included heteropoly compounds as solid acid catalysts | |
| JPS6228139B2 (ja) | ||
| KR880001061B1 (ko) | 올레핀성 산소함유 유기반응 매질을 사용한 바나듐·인 촉매의 제조방법 | |
| JPS5826329B2 (ja) | フホウワシボウサンノ セイゾウホウ | |
| JPH0122249B2 (ja) | ||
| US2605238A (en) | Molybdena-amorphous titania catalysts | |
| JPS6018212B2 (ja) | メタクリル酸製造用触媒の再生法 | |
| US4139719A (en) | Process for the preparation of unsaturated acids from unsaturated aldehydes | |
| JPS5884045A (ja) | 混合バナジウムリン酸化物触媒の製造および酸化法におけるその使用 | |
| JPH06320003A (ja) | ヘテロポリ酸類担持触媒 | |
| US4276222A (en) | Method of producing maleic anhydride | |
| JPS60108310A (ja) | ジルコニア−チタニア−シリカタ−ゲル及び触媒担体としてのそれらの使用 | |
| US5922637A (en) | Phosphorus/vanadium catalyst preparation | |
| JPH0617330B2 (ja) | イソ酪酸をメタクリル酸にオキシデヒドロ化する方法 | |
| US4075123A (en) | Process for the preparation of unsaturated acids from unsaturated aldehydes | |
| US4253988A (en) | Conditioning phosphorus-vanadium-oxygen catalyst | |
| US4359405A (en) | Solvent conditioning of phosphorus-vanadium-oxygen catalysts | |
| JP2006088061A (ja) | ヘテロポリ酸塩と無機酸化物とから成る組成物及びその製造法 | |
| US4386215A (en) | Maleic anhydride production with high crush strength catalysts | |
| US4412940A (en) | Method for preparing maleic anhydride catalyst | |
| CN1007132B (zh) | 用于生产顺丁烯二酸酐的铁/锂促进的催化剂及其制备方法 | |
| US4381254A (en) | Method for preparing catalysts for production maleic anhydride | |
| RU2035219C1 (ru) | Катализатор для окисления о-ксилола во фталевый ангидрид и способ его приготовления | |
| JP2805042B2 (ja) | エタノールの製造方法 | |
| JPH05285390A (ja) | 酸化触媒の調製方法 |