JPH0693109A - 熱硬化ポリエステル球状粒子とその製造法 - Google Patents

熱硬化ポリエステル球状粒子とその製造法

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JPH0693109A
JPH0693109A JP27102092A JP27102092A JPH0693109A JP H0693109 A JPH0693109 A JP H0693109A JP 27102092 A JP27102092 A JP 27102092A JP 27102092 A JP27102092 A JP 27102092A JP H0693109 A JPH0693109 A JP H0693109A
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JP
Japan
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polyester
dicarboxylic acid
thermosetting
spherical
polyester resin
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JP27102092A
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English (en)
Inventor
Tsuneyuki Osawa
恒之 大澤
Tetsuo Matsumoto
哲夫 松本
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族ジカルボン酸が60モル%以上を占める
ジカルボン酸成分とジオール成分とを主体とするポリエ
ステルを3官能以上のエステル形成性化合物で熱硬化し
たポリエステルからなり、平均粒子径が 0.1〜500μm、
長径と短径の比が1.0〜1.2である熱硬化ポリエステル球
状粒子。 【効果】 真球度が高く、耐薬品性、耐熱性及び耐光性
に優れたポリエステル球状粒子が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的に球状で、耐熱
性、耐候( 光) 性、耐薬品性に優れた熱硬化ポリエステ
ル球状粒子とその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリマー粒子は、ブロッキング防
止剤、艶消し剤、有機フィラー、厚み間隙調整剤、電子
材料等として広く使用されている。このような用途に使
用されるポリマー粒子としては、イオン性基含有ポリエ
ステルとイオン性基を含有するビニール系モノマーとを
懸濁重合させることにより得られる粒状の熱可塑性ポリ
マー (特開平3−212444号) 及びフェノール樹脂を懸濁
重合させることにより得られる粒状の熱硬化性樹脂(特
開昭61−258819号)等が知られている。これらのうち、
粒状の熱可塑性樹脂は、熱溶融するために有機フィラー
として使用できず、また、耐熱性、耐薬品性を必要とす
る分野では使用できなかった。一方、粒状の熱硬化性フ
ェノール樹脂は、耐熱性は良いが、変色が著しいため、
耐光性を必要とする分野では使用できなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のポリ
マー粒子の有する欠点を解消し、耐熱性、耐候( 光)
性、耐薬品性に優れたポリエステル球状粒子とその製造
法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究した結果、熱硬化したポリエ
ステル球状粒子により目的が達成されることを見出し、
本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、次のとおりで
ある。 1. 芳香族ジカルボン酸が60モル%以上を占めるジカル
ボン酸成分とジオール成分とを主体とするポリエステル
を3官能以上のエステル形成性化合物で架橋して熱硬化
したポリエステルからなり、平均粒子径が 0.1〜500μ
m、長径と短径の比が1.0〜1.2である熱硬化ポリエステ
ル球状粒子。 2. 芳香族ジカルボン酸が60モル%以上を占めるジカル
ボン酸成分とジオール成分とジオール成分とを主体とす
るポリエステル樹脂Aを不活性ガス雰囲気下で、式(1)
を満足する温度T (℃) で溶融状態にしておき、式(2)
を満足する融点t(℃)を有し、ポリエステル樹脂Aに
溶解する3官能以上のエステル形成性化合物を粉末状で
ポリエステル樹脂Aを構成するジカルボン酸成分に対し
て 0.5〜10モル%添加し、撹拌下で反応させて熱硬化し
た球状ポリエステルを含む樹脂組成物を得た後、熱硬化
した球状ポリエステルを分離することを特徴とする熱硬
化ポリエステル球状粒子の製造法。 150≦T≦300 (1) T−100≦t (2)
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の球状粒子は、芳香族ジカルボン酸が60モル%以上
を占めるジカルボン酸成分とジオール成分とを主体とす
るポリエステルを3官能以上のエステル形成性化合物
(以下、架橋剤という。) で架橋して熱硬化したポリエ
ステルで構成される。
【0007】ジカルボン酸成分は、60モル%以上が芳香
族ジカルボン酸であることが必要であり、芳香族ジカル
ボン酸の割合が60モル%未満であると、耐熱性が悪く、
実用的でない。芳香族ジカルボン酸の具体例としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,
4′−ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジ
カルボン酸等が挙げられる。
【0008】芳香族ジカルボン酸成分とともに40モル%
以下の量で脂肪族ジカルボン酸成分を併用することがで
き、脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ヘキサ
デカン二酸、エイコサン二酸等が挙げられる。
【0009】一方、ジオール成分の具体例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、2,2,1−トリメチル−1,
3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、スピログリコール、p−キシリレングリコール、
p−キシリレングリコールのエチレンオキサイド付加
物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド及び/又は
プロピレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールA
のエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド
付加物、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコール等が挙げられる。
【0010】なお、ポリエステルを構成する成分とし
て、ジカルボン酸成分及びジオール成分の他にp−ヒド
ロキシ安息香酸等のオキシカルボン酸成分が少量含まれ
ていてもよく、ポリエステルをゲル化させない範囲で3
官能以上のエステル形成性化合物が含まれていてもよ
い。
【0011】また、架橋剤の具体例としては、トリメリ
ット酸、無水トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリ
ット酸、無水ピロメリット酸等の酸成分、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール等のアルコール成分
が挙げられる。これらのうち、融点が高く、すぐに溶融
しない点で、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピ
ロメリット酸、無水ピロメリット酸及びペンタエリスリ
トールが特に好ましく用いられる。
【0012】本発明の粒子は、粒径が 0.1〜500μmで、
長径と短径の比が1.0〜1.2の球状をしていることが必要
である。粒径が 500μm を超えて真球度の良いものを得
ることは困難であり、粒径が 0.1μm 未満のものは、分
級が困難になり、後工程の操業性を悪化させるため好ま
しくない。また、長径と短径の比は、1.0〜1.1が好まし
く、この値が 1.2を超えるものは、球状粒子としては真
球性に欠けるため実用的でない。
【0013】次に、本発明の球状粒子の製造法について
説明する。まず、前述したジカルボン酸成分とジオール
成分を主体とするポリエステル樹脂Aを常法によって製
造する。例えば、エステル化反応缶に、前記ポリエステ
ル原料を投入し、窒素ガスで置換後、0.5〜5.0kg/cm2
の窒素ガス制圧下で、190〜270℃の温度に上昇させ、1
〜3時間エステル化反応を行う。得られたエステル化物
を重合反応缶に移送し、200〜300℃の温度で、1トル以
下の減圧下で、所望の極限粘度となるまで(0.5〜5時
間) 重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂Aを得る。な
お、重縮合反応は、通常、触媒の存在下で行われ、重縮
合反応触媒としては、アンチモン、ゲルマニウム、ス
ズ、チタン、コバルト等の金属の化合物やスルホサリチ
ル酸、o−スルホ安息香酸無水物等の有機スルホン酸化
合物が用いられる。次いで、ポリエステル樹脂Aを、不
活性ガス雰囲気下、前記式(1) を満足する温度T(℃)
で溶融状態にしておき、前記式(2) を満足する融点t
(℃)を有し、ポリエステル樹脂Aに溶解する架橋剤を
粉末状でポリエステル樹脂Aを構成するジカルボン酸成
分に対して 0.5〜10モル%添加し、撹拌下で反応させて
熱硬化した球状ポリエステルを含む樹脂組成物を得る。
【0014】この際、温度Tは、前記式(1) を満足する
範囲(150〜300℃)とすることが必要である。この温度
は、ポリエステル樹脂Aの融点に応じて選定されるが、
この温度が 150℃未満であるとポリエステル樹脂Aと架
橋剤とが反応しないため、熱硬化した球状粒子が得られ
ず、一方、 300℃を超えると反応中にポリエステル樹脂
Aが熱分解するため満足な熱硬化した球状粒子が得られ
ない。
【0015】また、架橋剤は、前記式(2) を満足する融
点t (℃) を有していることが必要である。この範囲か
ら外れるものでは、架橋剤を添加した後、速やかにこの
化合物が溶融するため、熱硬化した球状粒子が得られな
い。
【0016】なお、式(2) を満足しない融点を有する3
官能以上のエステル形成性化合物をポリエステル樹脂を
ゲル化させない範囲で同時に添加しても差し支えない。
【0017】架橋剤は、ポリエステル樹脂Aに溶解する
(相溶化する)ものであることが必要であり、非溶解性
の化合物ではポリエステル樹脂Aと反応しないため、熱
硬化した球状粒子は得られない。
【0018】架橋剤の添加量は、ポリエステル樹脂Aを
構成するジカルボン酸成分に対して0.5〜10モル%の範
囲とすることが必要である。この量が0.5モル%未満で
あれば実用的な量の熱硬化した球状粒子が生成しない。
一方、10モル%を超えると球状粒子を形成しないでポリ
エステル樹脂がゲル化してしまう。
【0019】架橋剤は、溶融したポリエステル樹脂Aに
添加して攪拌下で反応させることが必要であり、攪拌の
程度は、架橋剤が溶融してポリエステル樹脂Aと反応す
る前に微細に分散できればよい。
【0020】ポリエステル樹脂Aと架橋剤とを上記のよ
うにして反応させると熱硬化した球状粒子と熱硬化して
いない熱可塑性樹脂とからなる樹脂組成物が生成する。
得られた樹脂組成物を反応缶から例えば、ポリテトラフ
ルオロエチレンシートの上にシート状に払い出して放冷
し、熱硬化した球状粒子を取り出す。熱硬化した球状粒
子を取り出すには、熱可塑性樹脂部分を除去すればよ
く、例えば、熱可塑性樹脂部分が溶融する温度以上に加
熱した液を濾過したり、ジオキサン等の有機溶媒で熱可
塑性樹脂部分を溶解した液を濾過したりすればよい。
【0021】本発明の粒子の粒径及び真球度は、ポリエ
ステル樹脂Aの極限粘度、架橋剤粉末の粒径、ポリエス
テル樹脂Aと架橋剤とを反応させる際の反応温度と架橋
剤の融点及び攪拌条件等を調整することによりコントロ
ールすることができる。
【0022】
【作用】本発明の粒子は、架橋構造(三次元網目構造)
を有する芳香族系ポリエステルで構成されているため、
不溶不融の性質を有しており、耐熱性、耐薬品性に優れ
ている。また、本発明の方法で球状粒子が得られるの
は、溶融状態のポリエステル樹脂Aに、高融点の架橋剤
を添加することにより、架橋剤が溶融する前にその表面
でポリエステル樹脂Aと架橋反応し、界面を非相溶化さ
せるためと推定される。
【0023】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、特性値等は、次のようにして測定又は評価し
た。 (a) 融点 示差走査熱量計 (パーキンエルマー社製 DSC−2型) を
用いて、昇温速度20℃/min で測定した。 (b) 粒径 画像処理装置 (ニレコ社製ルーゼックスIII U) を用い
て測定した。 (c) 耐熱性 500 ℃の電気炉中に10分間放置し、変形するか否かで評
価した。(○は変形しなかったことを示す。) (d) 耐候性 室外の日の当たるところに球状粒子を2カ月間放置し、
変色するか否かで評価した。(○は変色しなかったこと
を示す。) (e) 耐薬品性 30 ℃のフェノールと四塩化エタンとの等重量混合物中
に1時間浸漬し、膨潤するか否かで評価した。(○は膨
潤しなかったことを示す。)
【0024】製造例1 エステル化反応缶で、ビス(β−ヒドロキシエチル) テ
レフタレート及びそのオリゴマー50.0kgに、ネオペンチ
ルグリコール12kg、テトラブチルチタネート (触媒) 26
gを加え、250℃、窒素ガス制圧下 3.6kg/cm2で2時間
エステル化反応を行った後、重合反応釜に移送し、280
℃に昇温して、0.4トルで4時間重縮合反応を行い、ポ
リエステル樹脂を得た。
【0025】製造例2 エステル化反応缶で、ビス(β−ヒドロキシエチル) テ
レフタレート及びそのオリゴマー35kgに、ドデカン二酸
17.3kg、ネオペンチルグリコール12kg、テトラブチルチ
タネート (触媒) 26gを加え、250℃、窒素ガス制圧下
3.6kg/cm2で2時間エステル化反応を行った後、重合反
応釜に移送し、280℃に昇温して、0.4トルで4時間重縮
合反応を行い、ポリエステル樹脂を得た。(芳香族ジカ
ルボン酸成分70モル%)
【0026】実施例1 製造例1で得たポリエステル樹脂30kgを、重合反応釜に
投入し、 280℃、窒素ガス制圧下 3.6kg/cm2 で溶融
し、撹拌下で架橋剤としてペンタエリスリトールをジカ
ルボン酸成分に対して5モル%投入して2時間反応させ
てポリエステル樹脂組成物を得た。得られたポリエステ
ル樹脂組成物を重合反応釜からポリテトラフルオロエチ
レンシート上に、シート状に払い出して冷却した後、粉
砕した。この粉砕物5kgとジオキサン30kgとを50リットルの
バット中に投入し、室温で撹拌して熱可塑性樹脂部分を
溶解させた。得られた溶液を、濾紙 (アドバンテック東
洋社製 TOYO FILTER PAPER 2) を用いて濾過した。その
結果、平均粒径が 230μmで、長径と短径の比が1.1の熱
硬化したポリエステル球状粒子50gが得られた。この球
状粒子の特性を評価した結果を表1に示す。
【0027】実施例2〜6 表1に示したポリエステル樹脂及び架橋剤を用い、表1
に示した条件で反応を行い、実施例1と同様にして熱硬
化したポリエステル球状粒子を得た。結果を表1に示
す。
【0028】比較例1〜5 表1に示したポリエステル樹脂及び架橋剤を用い、表1
に示した条件で反応を行ったが、球状粒子は得られなか
った。(比較例1では、架橋剤の量が少なくて球状粒子
が殆ど得られず、比較例2では、反応物がゲル化し、比
較例3では、架橋剤が速く溶融しすぎ、比較例4では、
反応温度が低くて反応が起こらず、比較例5では、ポリ
エステル樹脂Aが熱分解した。)
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、真球度が高く、耐薬品
性、耐熱性及び耐光性に優れたポリエステル球状粒子が
提供される。そして、本発明の熱硬化ポリエステル球状
粒状は、これらの特性が要求されるブロッキング防止
剤、艶消し剤、有機フィラー、厚み間隙調整剤、電子材
料等として好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸が60モル%以上を占
    めるジカルボン酸成分とジオール成分とを主体とするポ
    リエステルを3官能以上のエステル形成性化合物で架橋
    して熱硬化したポリエステルからなり、平均粒子径が
    0.1〜500μm、長径と短径の比が1.0〜1.2である熱硬化
    ポリエステル球状粒子。
  2. 【請求項2】 3官能以上のエステル形成性化合物が、
    トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット
    酸、無水ピロメリット酸及びペンタエリスリトールから
    選ばれた1種以上の化合物である請求項1記載の熱硬化
    ポリエステル球状粒子。
  3. 【請求項3】 芳香族ジカルボン酸が60モル%以上を占
    めるジカルボン酸成分とジオール成分とを主体とするポ
    リエステル樹脂Aを不活性ガス雰囲気下で、式(1) を満
    足する温度T (℃) で溶融状態にしておき、式(2) を満
    足する融点t(℃)を有し、ポリエステル樹脂Aに溶解
    する3官能以上のエステル形成性化合物を粉末状でポリ
    エステル樹脂Aを構成するジカルボン酸成分に対して
    0.5〜10モル%添加し、撹拌下で反応させて熱硬化した
    球状ポリエステルを含む樹脂組成物を得た後、熱硬化し
    た球状ポリエステルを分離することを特徴とする熱硬化
    ポリエステル球状粒子の製造法。 150≦T≦300 (1) T−100≦t (2)
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