JPH0693340B2 - 真空インタラプタの電極材料 - Google Patents

真空インタラプタの電極材料

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JPH0693340B2
JPH0693340B2 JP6016186A JP6016186A JPH0693340B2 JP H0693340 B2 JPH0693340 B2 JP H0693340B2 JP 6016186 A JP6016186 A JP 6016186A JP 6016186 A JP6016186 A JP 6016186A JP H0693340 B2 JPH0693340 B2 JP H0693340B2
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佳行 柏木
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株式会社明電舍
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、真空インタラプタの電極材料に関する。
B.発明の概要 本発明は、銅,モリブデンおよびクロムからなる合金に
より形成した真空インタラプタの電極材料において、 電極材料を、銅55〜80重量%,モリブデン15〜35重量%
およびクロム4〜12重量%の合金により形成し、モリブ
デンおよびクロム粉末の粒径を限定することにより、 閃絡(再点弧,再発弧)の確率が極めて低く、特に多頻
度開閉が可能であつてコンデンサ開閉用として最適とし
たものである。
C.従来の技術 一般に、真空インタラプタの電極材料は、 大電流をしや断する能力が高いこと、 絶縁耐力が高いこと、 耐溶着性が良好なこと、 小電流を良好にしや断できること、 等の条件を満足することが要求されている。
従来、上記条件を満足するものとして、例えば特開昭59
−27418号公報に開示される電極材料が知られている。
かかる真空インタラプタの電極材料は、粒径がそれぞれ
同じ149μm以下(−100メツシユ)のモリブデンMoおよ
びクロムCrの粉末を焼結して焼結体を形成し、この焼結
体に銅Cuを溶浸したCu20〜70重量%,Mo10〜70重量%お
よびCr10〜70重量%の合金からなつている。
D.発明が解決しようとする問題点 上記従来の真空インタラプタの電極材料は、優れたしや
断性能を有し、特に事故大電流しや断に優れ、高耐電圧
特性を示す。
しかし、この真空インタラプタの電極材料を用いてコン
デンサ開閉を行つたところ、再点弧の発生が見られた。
コンデンサ開閉の場合は、通常の開閉と異なり、開極時
に系統電圧の2倍の電圧が極間にかかり、また投入時に
は系統電流の5倍程度の瞬時大電流(ラツシユカレン
ト)が流れる。このため、開閉が多頻度のコンデンサ開
閉においては、再点弧,再発弧を起こし易いので、開閉
を確実に行わないと回路を破壊させてしまう虞れがあ
る。
再点弧,再発弧現象を防止するためには、一つとして電
極材料における酸化物,ガス不純物,ピンホール等の不
安定要素を無くすことが必要である。
ところで、Cu−Mo−Cr合金の多孔質基材(スケルトン)
となるMo−Cr焼結体において、Crは酸化し易く、Cr粒子
の表面に不動態膜が形成され易い。このため、Crの量が
多いと、Cr粒子表面の不動態膜の存在によつてCuの漏れ
性が悪くなり、空孔,溶浸欠陥ができ、ピンホールを作
る傾向が顕著となつて、再点弧,再発弧現象を生じ易く
なる。一方、Crの量を少なくすると、Moの量を多くしな
ければならないが、Moは熱電子を放出し易い傾向にある
ため、Moをあまり多量に使用すると耐電圧特性を低下さ
せることになつてしまう。
そこで、発明者は、上記従来のCu−Mo−Cr合金におい
て、合金製造前におけるMoおよびCr粉末の最大粒径が共
に149μm(−100メツシユ)であるという点に着目し、
MoおよびCr粉末の最大粒径を異なつたものにさせること
により、両者の拡散結合を確実に行い、Mo−Cr焼結体に
おいて、Mo,Crの各粒子がそれぞれ単独で存在する割合
を少なくしようとしたのである。なぜならば、Mo,Crの
各粒子(Moの粉末同志,Cr粉末同志が結合して大きくな
つている粒子も含む)が単独で存在し、その粒子に直接
アークスポツトができると、MoおよびCrのそれぞれの欠
点が顕著に現われてしまうからである。
E.問題点を解決するための手段 上記従来の問題点を解決するために、本発明は、Mo粉末
とCr粉末とからなる多孔質基材の空隙を銅で満たしてな
る真空インタラプタの電極材料において、Cu55〜80重量
%,Mo15〜35重量%およびCr4〜12重量%の合金からな
り、合金製造前におけるCrの粒径が149μm以下、Moの
最大粒径がCrの最大粒径の1/2以下としたものである。
Cuが55重量%未満の場合には、導電率が低下するととも
に接触抵抗が大きくなつてしまい、80重量%を越える場
合には、耐溶着性が悪化してしまう。また、Moが15重量
%未満の場合には、耐溶着性が悪化し、35重量%を越え
る場合には、閃絡の確率が高くなるとともに電流しや断
能力が低下してしまう。さらに、Crが4重量%未満の場
合には、再点弧の確率が高くなるとともに耐溶着性が悪
化してしまい、12重量%を越える場合には、閃絡の確率
が高くなつてしまう。
F.作用 かかる構成の真空インタラプタの電極材料においては、
Crに対してMoの粒径は小さく、かつCrに対してMoの量を
多くしているので、MoとCrとが十分に拡散結合して多孔
質基材の焼結体を形成しており、Mo,Crがそれぞれ単独
で存在する割合が極めて少なくなつて、MoまたはCrの粒
子上に直接アークスポツトができなくなるものと考えら
れる。また、Crの量が少ないので、Cr粒子表面の不動態
膜の悪影響もなくなり、しかも、Moと拡散結合する際に
一部は放出除去されて一層不動態膜の悪影響がなくなる
ものと考えられる。これにより、本発明の真空インタラ
プタの電極材料によれば、閃絡(再点弧,再発弧)の発
生率が極めて少なくなり、安定して多頻度の開閉が行わ
れる。
G.実施例 以下、本発明を図に示す一実施例に基づき詳細に説明す
る。
本発明に係る電極材料を用いた真空インタラプタは、例
えば第3図に示すように、真空容器1内にその軸線上に
位置せしめて1対の電極棒2,2を相対的に接近離反自在
に導入し、各電極棒2の内端部に対をなす電極3,3を絶
縁スペーサを介在せしめて固着し、各電極棒2と電極3
とを、電極3の背部に配設されかつ電極棒2に流れる軸
方向(第3図において上下方向)の電流を電極棒2を中
心とするループ電流に変更して縦磁界を発生する磁界発
生部材であるコイル4,4により接続して概略構成されて
いる。
すなわち、真空容器1は、ガラスまたはセラミツクスか
らなる円筒状の2本の絶縁筒5,5を両端に固着したFe−N
i−Co合金、またはFe−Ni合金等からなる薄肉円環状の
封着金具6,6…の一方を介し接合して1本の絶縁筒とす
るとともに、その両開口端を他方の封着金具6,6を介し
円板状の金属端板7,7により閉塞し、かつ内部を高真空
(たとえば6.665mPa以下の圧力)に排気して形成されて
いる。そして、真空容器1内には、前記各電極棒2がそ
れぞれの金属端板7の中央から真空容器1の気密性を保
持して相対的に接近離反自在に導入されている。
なお、一方(第3図において上方)の電極棒2は、一方
の金属端板7に気密に挿着されているものであり、他方
の電極棒2は、金属ベローズ8を介し真空容器1の気密
性を保持して他方の金属端板7を軸方向へ移動自在に挿
通されているものである。また、第3図において9およ
び10は軸シールドおよびベローズシールド、11は主シー
ルド、12は補助シールドである。
前記各電極棒2の内端部には、第1図および第2図に示
すように、Cuの如く高導電率の材料からなるとともに、
電極棒2の直径より適宜大径の円板状の取付ベース4a
と、取付ベース4aの外周の相対する位置から半径方向
(第1図において左右方向)外方へ延在する2本のアー
ム4bと、各アーム4bの端部から取付ベース4aを中心とし
て同一方向へ円弧状に彎曲した円弧部4cとからなる1/2
分流タイプのコイル4が、取付ベース4aの一方(第1図
において下方)の面に形成した凹部13を介しろう付によ
り固着されている。
そして、コイル4は、電極棒2の内端外周にろう付によ
り嵌着したリング状の取付部14aと、取付部14aの外周か
ら半径方向外方へ放射状に延伸した複数の支持腕14b
と、各支持腕14bの端部を連結するリング状の支持部14c
とからなるコイル補強体14とろう付されて補強されてい
る。
なお、コイル補強体14は、ステンレス鋼の如く機械的強
度大にしてかつ低導電率の材料からなるものである。
前記コイル4の取付ベース4aの他方の面には、円形の凹
部15が設けられており、この凹部15には、ステンレス鋼
またはインコネルの如く機械的強度大にしてかつ低導電
率の材料により短円筒状に形成した絶縁スペーサ16が、
その一端に形成した小径フランジ16aを介しろう付によ
り固着されている。そして、絶縁スペーサ16の他端に形
成した大径フランジ16bには、この大径フランジ16bより
適宜大径にしてかつ絶縁スペーサ16の内径とほぼ同径の
透孔を有する円輪板状の取付ベース17aと、取付ベース1
7aの外周の相対する位置から半径方向外方へ延在した2
本のアーム17bと、各アーム17bの端部からコイル4の円
弧部4cとほぼ等しい曲率半径にしてかつこれとは逆の同
一方向へ適宜の長さで円弧状に彎曲した円弧部17cとか
らなり、銅の如く高導電率の材料により形成された補助
コイル17が、取付ベース17aの一方(第2図において下
方)の面に設けた係合段部18を介しろう付により固着さ
れている。そして、補助コイル17とコイル4とは、補助
コイル17の各円弧部17cの端部に設けた凹部19に一端を
固着し、かつ他端をコイル4の各円弧部4cの端部に設け
た透孔21に挿着した軸方向の通電ピン20を介し電気的に
接続されている。
補助コイル17には、コイル4の直径とほぼ同径(外径80
mm)に形成した電極3が、その背面中央に設けた凹部21
を介しろう付により取付ベース17aと接合されるととも
に、背面を介しろう付により各アーム17bおよび円弧部1
7cと接合されている。電極3の対向面は、Cu60重量%、
Mo30重量%およびCr10重量%の合金からなる円板状の薄
板22で形成されている。薄板22の中央部には、外径30mm
の円板状に突出して対向電極と接離自在の接触部23が設
けられており、接触部23より径大の部分は、アーク拡散
部24となつている。本実施例において、接触部23の板厚
は2mm,アーク拡散部24の板厚は1mmにそれぞれ形成され
ている。
一方、電極3の対向面以外(薄板22以外)の部分である
背面部25は、導電率(IACS%)が7%の40Cu−20Cr−40
Feにより形成されている。薄板22と背面部25とは、ろう
付接合するか、または薄板22のCuを溶浸させる際に同時
に背面部25を接合する。
前記電極3の薄板22を形成する電極材料を製造するに
は、最大粒径74μm以下でかつ平均粒径3μmのMo粉末
と粒径が149μm以下(−100メツシユ)のCr粉末を、所
定量機械的に混合するとともに、この混合粉末をアルミ
ナ容器に収納し、その混合粉末上にCuのブロツクを載置
する。そして、これらを6.67mPa以下の圧力に保持した
真空炉中にて、1000℃で10分間加熱し、Mo−Crの焼結体
(多孔質基材)を形成する。次に、真空炉を1150℃に昇
温して10分間加熱し、その後炉冷固化することにより電
極材料が製造される。
上記構成の真空インタラプタをコンデンサ開閉として回
路に組込み、閃絡確率を調べた。試験方法は、66kV−60
MVAのコンデンサ容量の開閉条件と等価となるようにし
た。投入条件は、予めコンデンサに直流電圧54kVr.m.s.
を充電し、LC振動により3700Aピーク,200サイクルの電
流を流した。一方、しや断は、50サイクル電源電圧50kV
r.m.s.,電流520Aの進相電流とし、この条件で投入しや
断を多数回繰り返した。また、極間ギヤツプは15mm,投
入スピードは1m/sec,しや断スピードは2m/secである。
その結果を次表および第4図に示した。
なお、比較のために、電極3の薄板22を形成する電極材
料として、例えばMo粉末およびCr粉末のそれぞれの粒径
を149μm以下(−100メツシユ)等とし、Cu60重量%,M
o30重量%およびCr10重量%よりなる合金を用いた真空
インタラプタについても前記実施例のものと同一の試験
条件で閃絡確率を調べ、その結果を次表および第4図中
に示した。
上記表は、試験開閉回数が350回の時点で、MoおよびCr
粉末のそれぞれの粒径が149μm以下(−100メツシユ)
のものを用いた場合の閃絡回数を100%として比較した
ものである。また、表中Moの粒径が平均1〜10μmのも
のは、すべてCrの最大粒径の1/2以下であるという条件
を満足しているものである。
一方、第4図は、横軸に試験開閉回数(回)を、縦軸に
閃絡累積発生回数(回)をとつたものである。第4図
中、実線26は前記実施例によるものの閃絡回数の推移を
示し、破線27はMoおよびCr粉末の各粒径を149μm発下
(−100メツシユ)としたものの閃絡回数の推移を示し
ている。
前記表および第4図から判るように、Mo粉末の粒径が最
大74μm以下(−200メツシユ)でかつCr粉末の粒径が
最大149μm以下(−100メツシユ)の場合に、閃絡発生
回数が極めて少なく、安定して多頻度の開閉を行うこと
ができ、コンデンサ開閉用として適している。これは、
MoとCrとの拡散結合が十分に行われているためと思われ
る。また、特にMoの粒径が平均1〜10μmでかつ最大粒
径がCrの1/2以下であるものは、良好である。
さらに、Cuが55〜80重量%,Moが15〜35重量%およびCr
が4〜12重量%の範囲であれば、同様の結果が得られる
ことが実験により判明した。
H.発明の効果 以上のように本発明の真空インタラプタの電極材料によ
れば、Cu−Mo−Cr合金の成分組成範囲を限定するととも
に、MoおよびCr粉末の粒径を異ならせて特定しているの
で、MoとCrとの拡散結合が十分に行われ、再点弧の発生
確率が極めて低く、安定して多頻度の開閉を行うことが
でき、コンデンサ開閉用の真空インタラプタの電極材料
として最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の真空インタラプタの電極材料を用いた
電極の縦断正面図、第2図は第1図の部分分解斜視図、
第3図は第1図に示す電極を備えた真空インタラプタの
縦断正面図、第4図は閃絡累積発生回数を示すグラフで
ある。 3…電極、22…薄板、23…接触部、24…アーク拡散部、
25…背面部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モリブデン粉末とクロム粉末とからなる多
    孔質基材の空隙を銅で満たしてなる真空インタラプタの
    電極材料において、銅55〜80重量%,モリブデン15〜35
    重量%およびクロム4〜12重量%の合金からなり、合金
    製造前におけるクロムの粒径が149μm以下、モリブデ
    ンの最大粒径がクロムの最大粒径の1/2以下としたこと
    を特徴とする真空インタラプタの電極材料。
  2. 【請求項2】合金製造前におけるモリブデンの平均粒径
    が1〜10μmであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の真空インタラプタの電極材料。
JP6016186A 1986-03-18 1986-03-18 真空インタラプタの電極材料 Expired - Lifetime JPH0693340B2 (ja)

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