JPH069404A - 臓器移植用薬剤 - Google Patents
臓器移植用薬剤Info
- Publication number
- JPH069404A JPH069404A JP18872592A JP18872592A JPH069404A JP H069404 A JPH069404 A JP H069404A JP 18872592 A JP18872592 A JP 18872592A JP 18872592 A JP18872592 A JP 18872592A JP H069404 A JPH069404 A JP H069404A
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- Japan
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- transplantation
- organ
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式(I)
【化1】
で示されるプロスタグランジンI誘導体を有効成分とし
て含有する臓器移植のための臓器賦活剤。 【効果】 式(I)のプロスタグランジンI誘導体は移
植臓器に対し賦活作用を有し、心停止後の臓器移植の生
着率が生体からの移植と同程度まで向上する。
て含有する臓器移植のための臓器賦活剤。 【効果】 式(I)のプロスタグランジンI誘導体は移
植臓器に対し賦活作用を有し、心停止後の臓器移植の生
着率が生体からの移植と同程度まで向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は臓器移植のための薬剤に
関する。さらに詳しくは、臓器移植の際、臓器提供者に
投与することにより、提供臓器移植後の臓器の生着を良
好にするための薬剤に関する。
関する。さらに詳しくは、臓器移植の際、臓器提供者に
投与することにより、提供臓器移植後の臓器の生着を良
好にするための薬剤に関する。
【0002】
【発明の背景】臓器移植は、その臓器の機能が回復不能
におちいり、現在の医療では手を施すことができない状
態の患者に対して行なわれる手術である。移植は、その
提供元により2つに大別される。1つは生体からの移植
であり、もう1つは死体からの移植である。
におちいり、現在の医療では手を施すことができない状
態の患者に対して行なわれる手術である。移植は、その
提供元により2つに大別される。1つは生体からの移植
であり、もう1つは死体からの移植である。
【0003】生体からの移植は、死体からの場合に比
べ、生着率が比較的良いが、提供者に限りがあり、また
摘出できる臓器も限られている。一方、死体からの移植
は臓器が心停止による血流停止によってダメージを受け
る等の問題があるため、必ずしも生着率が良くないとい
う欠点を有している。また、脳死者からの移植は、生体
からの移植と同程度の生着の良さが予想されるが、現在
のところ法律的、倫理的な問題があり、我国では実施さ
れていない。
べ、生着率が比較的良いが、提供者に限りがあり、また
摘出できる臓器も限られている。一方、死体からの移植
は臓器が心停止による血流停止によってダメージを受け
る等の問題があるため、必ずしも生着率が良くないとい
う欠点を有している。また、脳死者からの移植は、生体
からの移植と同程度の生着の良さが予想されるが、現在
のところ法律的、倫理的な問題があり、我国では実施さ
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、心停
止後の死体からの臓器移植を行なうため、臓器が受ける
ダメージを減らし、手術後の生着をよくする薬剤を提供
し、臓器移植を必要とする患者をより多く救うことにあ
る。
止後の死体からの臓器移植を行なうため、臓器が受ける
ダメージを減らし、手術後の生着をよくする薬剤を提供
し、臓器移植を必要とする患者をより多く救うことにあ
る。
【0005】
【先行技術】後述の式(I)で示される化合物は、特開
昭61-30554号明細書で、血小板凝集抑制作用、降圧作用
を有する新規化合物として開示されている。また、式
(I)で示される化合物は、特開昭61-30519号明細書
で、脳神経細胞の酸素欠乏性疾患治療剤として有用であ
ることが開示されている。式(I)で示される化合物に
ついては、その他以下のような知見がある。
昭61-30554号明細書で、血小板凝集抑制作用、降圧作用
を有する新規化合物として開示されている。また、式
(I)で示される化合物は、特開昭61-30519号明細書
で、脳神経細胞の酸素欠乏性疾患治療剤として有用であ
ることが開示されている。式(I)で示される化合物に
ついては、その他以下のような知見がある。
【0006】(1)ラットの培養肝細胞に酸化的ストレ
スを与え、細胞膜の穴(bleb)を形成させる系におい
て、式(I)で示される化合物がこれを抑制し、Ca2+
イオンの細胞内流入を抑えること(第19回臓器保存研
究会要旨集 No.17, 村田ら,1992年)、(2)肝芽細胞
腫細胞を培養し、酸素を遮断することにより、起こした
低酸素症(hypoxia )において、式(I)で示される化
合物は、細胞内のミトコンドリア呼吸を正常レベルまで
回復させること(Tohoku J. Med., 1990, 162, (77)
)、(3)ラットの脱血、再輸血による脳細胞へのダ
メージに対し、式(I)で示される化合物は、ミトコン
ドリア呼吸、チトクローム酸化還元レベルを積極的に修
復させること(脈管学 Vol.132, No.2, 140, (1992)
)。
スを与え、細胞膜の穴(bleb)を形成させる系におい
て、式(I)で示される化合物がこれを抑制し、Ca2+
イオンの細胞内流入を抑えること(第19回臓器保存研
究会要旨集 No.17, 村田ら,1992年)、(2)肝芽細胞
腫細胞を培養し、酸素を遮断することにより、起こした
低酸素症(hypoxia )において、式(I)で示される化
合物は、細胞内のミトコンドリア呼吸を正常レベルまで
回復させること(Tohoku J. Med., 1990, 162, (77)
)、(3)ラットの脱血、再輸血による脳細胞へのダ
メージに対し、式(I)で示される化合物は、ミトコン
ドリア呼吸、チトクローム酸化還元レベルを積極的に修
復させること(脈管学 Vol.132, No.2, 140, (1992)
)。
【0007】
【発明の構成】本発明者らは、前記の知見をもとに、移
植臓器のダメージを減らすべく鋭意検討した結果、式
(I)
植臓器のダメージを減らすべく鋭意検討した結果、式
(I)
【0008】
【化2】
【0009】で示されるプロスタグランジンI誘導体
が、移植臓器に対し賦活作用を有し、心停止後の臓器移
植に対しても、生着率が生体からの移植と同程度まで向
上することを見出し、本発明を完成した。
が、移植臓器に対し賦活作用を有し、心停止後の臓器移
植に対しても、生着率が生体からの移植と同程度まで向
上することを見出し、本発明を完成した。
【0010】式(I)で示される化合物についての知見
は、前述したように種々あるが、すべて細胞レベルでの
実験であり、実際に臓器移植に適用させた例はない。ま
た、薬剤を移植前に提供者に投与した後に移植する技術
はこれまで知られておらず、本発明はこの技術を初めて
開発したものである。
は、前述したように種々あるが、すべて細胞レベルでの
実験であり、実際に臓器移植に適用させた例はない。ま
た、薬剤を移植前に提供者に投与した後に移植する技術
はこれまで知られておらず、本発明はこの技術を初めて
開発したものである。
【0011】式(I)で示される化合物は、α−、β
−、またはγ−シクロデキストリン、あるいはこれらの
混合物を用いて、特開昭47-39057号または特公昭50-336
2 号明細書記載の方法を用いることにより、シクロデキ
ストリン包接化合物に変換することができる。シクロデ
キストリン包接化合物に変換することにより、安定性が
増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として使用
する際好都合である。
−、またはγ−シクロデキストリン、あるいはこれらの
混合物を用いて、特開昭47-39057号または特公昭50-336
2 号明細書記載の方法を用いることにより、シクロデキ
ストリン包接化合物に変換することができる。シクロデ
キストリン包接化合物に変換することにより、安定性が
増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として使用
する際好都合である。
【0012】
【本発明化合物の薬理活性】式(I)で示される本発明
化合物は、例えば実験室の実験では、下記に示すブタを
用いた臓器移植の実験において、生体からの移植に近い
生着率を示した。 実験方法:体重18〜36kgの雑種雌性ブタ36頭を
用い、2頭を1組として、6組ずつ3群に分けた。
化合物は、例えば実験室の実験では、下記に示すブタを
用いた臓器移植の実験において、生体からの移植に近い
生着率を示した。 実験方法:体重18〜36kgの雑種雌性ブタ36頭を
用い、2頭を1組として、6組ずつ3群に分けた。
【0013】1群目は、提供側より生体肝臓を被提供側
のブタに移植した。2群目は、提供側よりブタの心臓に
KCl溶液投与により心停止させ、胸部大動脈を遮断
し、30分間放置した後肝臓を摘出し、同じく被提供側
のブタに移植した。3群目は、本発明化合物を門脈よ
り、2μg/kg/分の割合で30分間前投与した後、
KCl溶液を投与し、胸部大動脈を遮断し、30分放置
した後肝臓を摘出し、被提供側のブタに移植した。いず
れも、摘出肝臓は摘出後4℃のユーロ・コリンズ(Euro
-Collins)溶液中で4.5 時間保存した。生着の指標とし
て、5日生存率、移植の1時間後の肝組織血流量、動脈
血中のHCO3 - 量を選んだ。結果を下表Iに示す。
のブタに移植した。2群目は、提供側よりブタの心臓に
KCl溶液投与により心停止させ、胸部大動脈を遮断
し、30分間放置した後肝臓を摘出し、同じく被提供側
のブタに移植した。3群目は、本発明化合物を門脈よ
り、2μg/kg/分の割合で30分間前投与した後、
KCl溶液を投与し、胸部大動脈を遮断し、30分放置
した後肝臓を摘出し、被提供側のブタに移植した。いず
れも、摘出肝臓は摘出後4℃のユーロ・コリンズ(Euro
-Collins)溶液中で4.5 時間保存した。生着の指標とし
て、5日生存率、移植の1時間後の肝組織血流量、動脈
血中のHCO3 - 量を選んだ。結果を下表Iに示す。
【0014】
【表1】
【0015】上記の実験において、2群の無処理群で
は、1群の生体肝移植に比較して、生存率、肝組織血流
量、動脈血中のHCO3 - 量のいずれも悪く、5日後に
はすべての個体が死亡し、生存例は認められなかった。
一方、本発明化合物を投与した第3群では、1群の生体
肝移植と同程度の結果を示し、生存率も非常に良い結果
を示した。
は、1群の生体肝移植に比較して、生存率、肝組織血流
量、動脈血中のHCO3 - 量のいずれも悪く、5日後に
はすべての個体が死亡し、生存例は認められなかった。
一方、本発明化合物を投与した第3群では、1群の生体
肝移植と同程度の結果を示し、生存率も非常に良い結果
を示した。
【0016】
【毒性】式(I)で示される化合物の毒性は非常に低い
ものであり、例えば、雄性マウスの静脈注射におけるL
D50値は46mg/kgであった。
ものであり、例えば、雄性マウスの静脈注射におけるL
D50値は46mg/kgであった。
【0017】
【医薬品への適用】本発明を用いることで、ヒトを含め
た動物、特にヒトにおいて、心停止後の死体から安全に
臓器移植を行なうことができるため、臓器移植を必要と
する患者を救うことができる。式(I)で示される本発
明化合物、またはそのシクロデキストリン包接化合物を
上記の目的で用いるには、全身的または局所的に非経口
投与される。
た動物、特にヒトにおいて、心停止後の死体から安全に
臓器移植を行なうことができるため、臓器移植を必要と
する患者を救うことができる。式(I)で示される本発
明化合物、またはそのシクロデキストリン包接化合物を
上記の目的で用いるには、全身的または局所的に非経口
投与される。
【0018】投与量は、臓器提供者の年齢、体重、症
状、投与方法、処置時間等により異なるが、通常、成人
1人につき0.1 〜10ng/kg/分の静脈内投与が行
なわれる。好ましくは、近々心停止が予想される臓器提
供者に対し、1〜10ng/kg/分の静脈注射による
投与を心停止まで行ない、心停止後、肝移植が行なわれ
る。
状、投与方法、処置時間等により異なるが、通常、成人
1人につき0.1 〜10ng/kg/分の静脈内投与が行
なわれる。好ましくは、近々心停止が予想される臓器提
供者に対し、1〜10ng/kg/分の静脈注射による
投与を心停止まで行ない、心停止後、肝移植が行なわれ
る。
【0019】投与のための注射剤としては、無菌の水性
または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤が用いられる。
水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば、注射用蒸留
水、生理食塩水等が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤
としては、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノール
のようなアルコール類、ポリソルベート80等がある。
または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤が用いられる。
水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば、注射用蒸留
水、生理食塩水等が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤
としては、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノール
のようなアルコール類、ポリソルベート80等がある。
【0020】この注射剤組成物には、さらに防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えばラクトー
ス)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギ
ン酸)のような補助剤を含有させてもよい。これらは、
例えばバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の
配合、または照射により無菌化される。また、これらは
無菌の個体組成物を凍結乾燥のような手法で製造し、使
用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解し、使用す
ることもできる。
潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えばラクトー
ス)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギ
ン酸)のような補助剤を含有させてもよい。これらは、
例えばバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の
配合、または照射により無菌化される。また、これらは
無菌の個体組成物を凍結乾燥のような手法で製造し、使
用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解し、使用す
ることもできる。
【0021】
【実施例】式(I)で示される本発明化合物を有効成分
として含有する薬剤の製造例を以下に示すが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
として含有する薬剤の製造例を以下に示すが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
【0022】製剤例1 以下の各成分を常法により混合し、溶液を常法により滅
菌し、1mlずつアンプルに充填し、常法により凍結乾
燥し、1アンプル中30μgの活性成分を含有するアン
プル100本を得た。 ・11α,15α−ジヒドロキシ−15−(cis −4−プロピルシクロヘキシル )−6,9α−ニトリロ−16,17,18,19,20−ペンタノルプロスト −13Z−エン酸メチルエステル …………3mg ・L−グルタミン酸 ………2.1 mg ・注射用蒸留水 ……100mg
菌し、1mlずつアンプルに充填し、常法により凍結乾
燥し、1アンプル中30μgの活性成分を含有するアン
プル100本を得た。 ・11α,15α−ジヒドロキシ−15−(cis −4−プロピルシクロヘキシル )−6,9α−ニトリロ−16,17,18,19,20−ペンタノルプロスト −13Z−エン酸メチルエステル …………3mg ・L−グルタミン酸 ………2.1 mg ・注射用蒸留水 ……100mg
【発明の効果】式(I)の化合物は移植臓器に対して賦
活作用を有し、心停止後の臓器移植の生着率が生体から
の移植と同程度まで向上する。また、式(I)の化合物
は生体肝移植に適用した場合にも、移植臓器の生着率を
一層向上させることが十分予測できる。
活作用を有し、心停止後の臓器移植の生着率が生体から
の移植と同程度まで向上する。また、式(I)の化合物
は生体肝移植に適用した場合にも、移植臓器の生着率を
一層向上させることが十分予測できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 式(I) 【化1】 で示されるプロスタグランジンI誘導体を有効成分とし
て含有する臓器移植のための臓器賦活剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18872592A JPH069404A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 臓器移植用薬剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18872592A JPH069404A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 臓器移植用薬剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH069404A true JPH069404A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=16228691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18872592A Pending JPH069404A (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 臓器移植用薬剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH069404A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6469062B2 (en) | 2000-04-06 | 2002-10-22 | Sucampo A.G. | Use of 15-keto-prostaglandins in promoting bile secretion |
-
1992
- 1992-06-23 JP JP18872592A patent/JPH069404A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6469062B2 (en) | 2000-04-06 | 2002-10-22 | Sucampo A.G. | Use of 15-keto-prostaglandins in promoting bile secretion |
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