JPH0697084A - ビーム誘起プロセス装置 - Google Patents

ビーム誘起プロセス装置

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JPH0697084A
JPH0697084A JP24617792A JP24617792A JPH0697084A JP H0697084 A JPH0697084 A JP H0697084A JP 24617792 A JP24617792 A JP 24617792A JP 24617792 A JP24617792 A JP 24617792A JP H0697084 A JPH0697084 A JP H0697084A
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JP
Japan
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nozzle
gas pressure
sample
gas
induced
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Application number
JP24617792A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Madokoro
祐一 間所
由夫 ▲高▼橋
Yoshio Takahashi
Yoshimi Kawanami
義実 川浪
Kaoru Umemura
馨 梅村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】集束ビーム誘起プロセス法において、ノズル位
置で決まるガス圧分布とビーム走査範囲の相対的位置関
係に関わらず、十分なプロセス速度を実現する。 【構成】ノズルの設定角を最適化,試料上で広く均一な
ガス圧分布が得られるようにした。さらに、ガス圧分布
に依存せず均一なビーム誘起加工プロセスを可能にする
ため、ガス圧分布を表示し、ガス流量,ビームの走査方
法を変化させた。 【効果】ビーム誘起加工プロセスの効率,歩留りが向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大規模集積回路の開発,
製造,不良解析,回路修正に関し、特に超大型集積回路
の開発,ウェハ上の修正に際して、検査配線形成,スル
ーホール形成などに用いられる集束イオンビーム加工プ
ロセスに関する。また、量子デバイスなどに用いられる
極微細パターン形成のための加工プロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭63−45815 号では、集束イオンビ
ーム堆積用ノズルの先端の形状を変えることでガス圧力
の加工試料上での分布を均一化し、集束イオンビーム誘
起堆積法において堆積可能範囲を広げることについて論
じている。また、特開平3−289133号公報では、ビーム
強度,イオン種に関して、ビーム走査条件を変化させ
て、一定のプロセス速度を得ることを述べているが、ガ
ス圧力の加工試料上での分布に関しては触れていない。
【0003】また、ジャーナル・オブ・バキューム・サ
イエンス・アンド・テクノロジーB7(1989年)第
609頁から第617頁(J. Vac. Sci. Technol. B7
(1989)pp609−617)では、基板上での
ガス圧力のノズル高さに対する依存性を示しているが、
試料上での2次元的なガス圧分布は測定しておらず、こ
れをビーム誘起プロセス装置に応用することに関しても
論じていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、点
状の開口部を線状に配列したノズル或いは、線状の開口
部を持つノズルを用いてガス圧分布の均一化を実現しよ
うとした。しかし、個々の開口部で、広い圧力分布を実
現しつつ、さらに多数の開口部を備えるとすると、開口
部の総面積は大きくなり、ノズルから流出する単位時間
当りのガスの量が増大するという問題があった。線状の
開口部を持つノズルでも同様のことが言える(問題点
1)。一般に加工試料上の広い範囲で高いガス圧力を得
ようとすると、ガス流量を増大させねばならず、反応ガ
スの無駄な損失,加工チャンバの汚染、さらには真空度
の低下による高電圧機器の破損などを起しやすい。
【0005】しかし、逆に開口面積の小さいノズルを使
用し同じ流量でガスを流した場合、ノズル開口面近傍で
得られる圧力分布は小さくなり、被加工範囲に対するノ
ズルの角度,高さ,水平距離などの位置合わせを正確に
しなければ、ビーム照射領域で所望のガス圧が得られな
い。しかし、従来から使われているノズルでは軸方向,
開口面の角度等を光学顕微鏡で或いはイオン,電子ビー
ムの照射から発生する二次電子像から判断することが、
困難であった(問題点2)。
【0006】また、上記従来技術ではガスノズル近傍の
加工試料上での二次元的ガス圧力分布が考慮されておら
ず、ガスの総流量を制御しても、試料上のガス圧力は均
一でなく、一定のプロセス条件を得ることができなかっ
た。このため、ビーム誘起堆積においては膜質,膜厚
を、ビーム誘起エッチングでは、エッチング速度,エッ
チング形状を被加工領域内で一定にすることは困難であ
った。さらに、広範囲にこれらの加工プロセスを行う場
合、或いは、ビーム照射可能領域中の多数箇所にプロセ
スを行う場合に、ノズルから遠い,圧力の低い部分でプ
ロセス速度が極端に遅くなる、あるいはプロセスが不可
能になるという問題があった(問題点3)。
【0007】さらには、電子ビーム,イオンビームなど
のビーム誘起プロセス装置では二次電子検出により被加
工領域の像を拡大,ディスプレイ表示するが、拡大率を
変化させた場合、表示領域中の点の全てでガス圧が十分
得られない場合があった。即ち、ビームの走査領域とノ
ズル近傍のガス圧分布は通常一致しないため、倍率が小
さく,ビーム走査範囲の大きい場合に、ビーム走査範
囲、つまり表示範囲のうちのノズルに近い一部でしか加
工プロセスができないという問題があった(問題点
4)。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題中、問題点1を
解決する方法を述べる。ノズル開口部の加工試料に対す
る設定角度を最適化し、ガス圧力分布を広げることによ
り、これを解決できる。図2は、円筒ノズルを使用した
場合の試料表面でのガス圧力分布を示したものである。
一般に、ノズル開口面の方向と加工試料面のなす角度が
鋭角になればガスの入射は加工試料に垂直に近くなり、
それだけ加工試料上でのピーク位置でのガス圧力は高く
なる。しかし、同時にガス圧分布自体は狭まり、分布の
大部分は、加工試料に垂直な方向からビームが入射する
時ビーム照射のできないガスノズルの陰に隠れてしまう
ため、ビーム照射可能でガス圧が大きい領域、即ち、加
工可能領域を広げるという点からは、ノズル開口面の試
料面に対する角度設定はむしろ鈍角である方が良い。し
かし、角度を大きくしていった場合、ガス圧の分布は大
きくなるが、試料に入射角(試料面垂線方向に対する角
度)が大きくなるため、圧力(ガスの流束)が低下す
る。この相反する二つの条件を考慮すると、ノズル開口
面の加工試料面に対する角度設定は、60度以上80度
以下に設定するのが実用的である。この角度範囲では試
料上でのガス圧分布は均一性が良く、ガス流量を大きく
しなくてもこれ以外の角度設定の場合と比べて、ビーム
照射領域で大きなガス圧値が得られる。また、分布の均
一性が良いため、ノズル角度,距離の設定値からの微小
なずれに対して分布の変化は小さく、設定誤差に対する
マージンを大きくすることができる。
【0009】ビームの入射角が加工試料に対して垂直で
ない場合、及びノズル設定角度,ビーム入射方向が相対
的に可変な場合は、図1に記載の分布に準じてノズルの
角度を設定しガス圧分布のピーク位置近傍を利用すれば
良い。この場合は、ガス圧の大きな領域を使えるため必
要なガス流量をさらに小さくできる。また、このガスノ
ズルの角度設定は異種のガスを多数のノズルから同じ領
域に供給する場合、或いは同種のガスを多数のノズルか
ら同時に供給し、広範囲にガス圧分布を形成する場合に
も有効である。
【0010】ノズルの加工試料に対する位置合わせ精度
の向上(問題点2)は、ノズル形状を拡大観察した場合
にもノズル開口面の方向,位置を明確に表わすようにす
ることで達成できる。具体的には、ノズルの形状を変え
ノズル上の離れた2点の相対位置を明確に表わすように
することで角度設定ができるようにすれば良い。
【0011】被加工領域中でのプロセスの均一化(問題
点3)はノズル近傍の圧力分布を考慮して、膜形成をし
ようとする範囲の中で、ビームの走査速度,電流密度等
の条件を変え、各点でのプロセス条件が実効的に同じに
なるようにして加工プロセスを行えば解決できる。ビー
ム誘起プロセスでは一般にビームを加工試料上で走査
し、所望部分にプロセスを行うが、走査範囲内の一部分
を見ると、ガスの吸着量はビームが照射されている時間
に減少,非照射時間に増大するという挙動を示す。しか
し、走査を高速化すると加工試料吸着ガス量を大幅に低
下させずに反応を起こすことができる。このように、ガ
ス圧が加工試料上で均一でなくても、ビーム照射条件を
変えることでプロセスを均一に行うことができる。具体
的には、以下のようにする。電子ビーム,イオンビーム
は通常ディジタル走査されるが、これは、走査範囲内で
の各点で、ビーム停止時間を変えることが可能である。
即ち、各点での走査速度を所望のプロセス速度に対して
あらかじめ得られている関係(集束イオンビーム堆積法
における例を図2に示した)からその点でのガス圧に対
応した値に設定すれば良い。
【0012】走査速度ばかりでなく、ビーム強度にも同
様の効果があり、ビーム強度を下げることで、ガス分子
の吸着密度を低下させずにプロセスを進められるが、ビ
ーム径を変化させずにビーム強度を変えるのは通常の集
束光学系では困難であり、また、微細加工を行う際には
特に、ビーム強度は一定として走査条件を変化させる方
が実現が容易である。吸着ガスの実効的密度によって堆
積における膜の物性(抵抗値,付着強度など)、エッチ
ングにおけるエッチング形状(凹凸,選択性など)が変
化する場合には、上と同様にして走査速度,ビーム強度
をガス圧分布に応じて変えることにより、これらを制御
することが可能である。
【0013】問題点4は、以下のようにして解決でき
る。即ち、加工試料上の圧力分布を加工情報として表示
し、それに従ってプロセスを行えばよい。図3はこれを
等圧線として表示したものである。いまここで、ビーム
の走査速度,強度が与えられたとすると、必要なプロセ
ス速度の下限に対応して等圧線で示されたある領域に対
しては可能,その他の領域に対しては不可能ということ
になる。通常、必要なプロセス速度はある下限より上と
いう形で与えられるので、このような表示は有効であ
る。表示は加工領域の表示倍率を変えた場合にもそれに
応じて変えられるので、常にプロセス可能領域を示すよ
うに設定できる。膜形成範囲が広範囲でない場合、ある
いは、ノズルに対する相対位置が離れていない場合で
も、所望の位置で所望のプロセス速度を得るには、加工
試料上の圧力が分かった方がよく、これをプロセス速度
分布として表示することが望ましい。これは、ガス圧力
とプロセス速度の関係をあらかじめ求めておけば可能で
ある。一例として集束イオンビーム誘起堆積におけるガ
ス圧力と膜堆積速度の関係を図4に示した。
【0014】ガス圧分布は試料台上に小穴を設けて、こ
れに圧力計をつなげば実験的に求められるが、簡易に
は、以下の様に計算でも近似値が求められる。即ち、ノ
ズル開口面各点でのガス分子の散乱角度分布がノズル開
口面垂線に対する角度の余弦に比例する分布を持ってい
るとして、これを開口面全体で積分して試料面の各点で
のガス分子の入射量を数値的に計算する。但し、この方
法はガス種,圧力によってガスの流れが変化するため散
乱の各度分布を補正する必要がある。
【0015】また一方、ノズル開口部の大きさに比べて
十分小さい範囲に加工を行う場合には、あえて広範囲で
高い圧力分布を実現する必要は無く、チャンバの汚染,
ガスの損失等を考慮した場合、流量を絞ってプロセスを
行うのが実用的である。通常のビーム誘起プロセスでは
ガス圧を高くしてもプロセス速度は飽和するため、この
点からもガス流量は制限した方が良い。このような場合
に、加工範囲の大きさに対応している表示倍率に応じ
て、ガス流量を可変とすればこれらの問題を解決でき
る。このためには、加工プロセスに入る(ガスノズルを
開く)前に、加工領域の大きさ,表示倍率に応じてガス
流量を設定,ガス流量バルブを調節する機構を付加すれ
ば良い。
【0016】
【作用】ノズル下のガス圧分布は概略図1に示したよう
になっており、ノズルの設定角を60度以上80度以下
に設定することによりガス圧分布の広い部分をビーム照
射可能部分に出すことができ、ビーム誘起プロセスが広
範囲でできるようになる。
【0017】ノズル自身にその軸方向を明確に示す溝,
突起等の構造をつけることにより、ノズルの位置,角度
設定を正確にでき、ビーム誘起プロセス可能領域を広
げ、明確にすることができる。
【0018】ビームの加工試料上での滞在時間をガス圧
分布に従って、走査することにより、ビーム誘起プロセ
スを均一に行うことができる。また、ビーム誘起堆積に
おける膜の物性,ビーム誘起エッチングにおけるエッチ
ング形状などを均一になるように制御できる。
【0019】加工試料上でのガス圧分布を、加工領域を
表示するディスプレイ上に重畳して表示することによ
り、ビーム誘起プロセスが可能な領域が明確になり、加
工領域内でのプロセスの均一性が保たれる。また、この
表示倍率に応じてガス流量を調節することで、加工チャ
ンバ内の真空度を高く保つことができ、同時に反応ガス
の無駄な消耗を回避できる。
【0020】
【実施例】
〈実施例1〉図5(a)は本発明の一実施例を示したもの
であり、試料に垂直な方向に対して、ガスノズル開口面
の角度を70度に設定した例である。この場合のノズル
開口部の形状は円形であり、内径は0.33mm ,開口面
下端と試料面の距離は150μmであった。試料上での
圧力分布は、試料を設置する試料台に直径50μmの小
孔を設け、そこに入射するガスの圧力、即ち、単位時間
当りの入射分子数を測定した。この方法により試料表面
での圧力を測定したところ、図5(b)に示すような結果
が得られた。図の横軸は試料垂直方向から見たノズルの
先端からの距離を表わし、正はノズル先端から見える部
分、負はノズル自体に隠れる部分を表わす。比較のた
め、試料に対する開口面の角度を45度にした場合の結
果を同図中に示す。
【0021】45度の場合、圧力が最大となる点は垂直
方向から見てノズルの下側約150μmの所にあり、ビ
ームが照射できない領域である。ガスとしてタングステ
ンカルボニル蒸気を総流量を1mTorr・l/s(3×1
16分子/sに相当)で流した場合、ビーム照射可能領
域での最大のガス流束はノズル先端直下で約4×1018
分子/cm2/s であった。これに対して、ノズルの角度
を70度にした場合、分布中のガス圧の極大はノズルの
先端直下にあり、照射領域で最大のガス流束は約3×1
18分子/cm2/s であり、この値は45度の場合の3
/4であった。しかし、ガス流束が2×1018分子/cm
2/s 以上となる範囲はノズル先端からの最大距離で3
00μm程度まであるため、他の条件にも依存するが、
ほぼ縦横200μm程度の範囲を均一なガス圧条件下で
集束ビーム誘起プロセスが可能である。これは、ノズル
角度が45度の場合と比べて約2倍である。
【0022】また、この角度設定ではガス圧の分布範囲
が広いため、プロセス中にノズル自身にビームが照射さ
れることが無く、このために生じる問題を回避できる。
例えば、イオンビームの場合、ノズル自身がイオンによ
りスパッタされ試料に付着すると、これが試料汚染の原
因になる。また、電子ビームの場合でも、ガスがノズル
上で反応し、ノズル上に金属が堆積,試料汚染の原因に
なる。これらの問題点は同時に解決される。
【0023】〈実施例2〉図6(a)乃至(e)は本発
明の第2の実施例のノズルの形状を示したものである。
同図(a)の例は、ノズル下端部に先端の尖った針状の突
起6をつけ、ノズルの中心軸の方向を明確に表した。同
図(b)は(a)の側断面図である。これにより、微細な
部分に膜形成を行う場合においても、容易にガス圧の分
布の中心を二次電子像から読みとることができる。
(c)はノズルの上面にノズルの軸方向を示す溝を入れ
た例で、これを二次電子像で検出することによりノズル
の向きを確認でき、必要に応じてその向きを補正するこ
とができる。
【0024】(d),(e)はノズル上に凹,凸形状7,8
を設けたもので、この二つの突起の相対位置からノズル
のビーム入射方向に対する角度、従って試料面に対する
角度がわかる。このため、ノズル角度が試料面に対して
設定通りになっているかどうかを知ることができ、また
調整ができる。上記(a),(c),(d),(e)を適当に組
み合わせて方向性をさらに明確にできる。
【0025】〈実施例3〉図7は本発明の第3の実施例
として示した集束イオンビーム誘起プロセス装置の構成
図である。ここに示したのは、通常の非質量分離型の加
工用集束イオンビーム装置であり、12は二次電子検出
器、18は加工部の形状を示すためのディスプレイ、1
4はノズル位置の微動機構である。図中の矢印はデー
タ,制御の流れを示す。微動機構14は、電気的に試料
19とノズル20の位置関係を検出するようになってお
り、この情報は17に示した演算回路に入力される。通
常18の表示部には、加工部の二次電子像が表示されて
いるが、この装置では、プロセスを行う際には演算回路
の計算結果がこれに入力され、ガス圧の分布を等高線と
して、二次電子像に重複して表示することが可能になっ
ている。
【0026】図3は表示した像の一例である。さらに、
ビームの走査条件,ビーム強度を演算装置17に入力す
ることにより、これをプロセス速度の分布として表示す
ることも可能である。この際、ビーム走査速度,ビーム
強度に対するプロセス速度の依存性をあらかじめデータ
として入力しておく必要がある。一例として、集束イオ
ンビーム誘起堆積法における堆積速度のビーム走査速度
依存性を図2に、ビーム強度に対する依存性を図8に示
す。
【0027】〈実施例4〉図9は本発明の第4の実施例
として示した集束イオンビーム誘起エッチング装置のブ
ロック図である。ノズルの位置及び、ガス流量はそれぞ
れの設定機構14,23から演算装置22に送られ、加
工領域のパターン情報,座標(ユーザから入力されるデ
ータもしくは、加工領域を観察する際のビーム走査制御
系13の倍率から決められる)から加工領域中の各点
(デジタル走査の際のピクセルまたはその中の適当な代
表点)でのガス圧力が計算される。このガス圧力値と、
走査制御系13で設定されている走査速度、さらに集束
系10で設定されるビーム強度から実験データに基づい
て各点でのプロセス速度が計算され、領域内でのプロセ
ス速度の最大,最小が求められる。図3,図8は前述の
ように集束イオンビーム誘起堆積におけるデータであ
る。もし得られたプロセス速度が必要値を満たさなかっ
た場合、ガス流量制御装置23に制御信号を送りガス流
量を調節し、これを必要な大きさにする。しかし、ガス
導入系及び真空排気系の性能で決定されるガス流量の最
大,最小値の限界を越える場合には流量を変えず、ユー
ザにこれを表示装置18で知らせる。
【0028】〈実施例5〉図10は本発明の第5の実施
例として示した集束ビーム誘起プロセス装置の構成図で
ある。実施例3では、被加工試料上のガス圧分布または
プロセス速度を表示、実施例4ではプロセス速度をガス
流量で調節したが、本実施例では、ガス圧分布に対応し
てビーム走査の方法を変え、被加工領域でのプロセス速
度を一定にするフィードバックをかける。このために
は、演算装置24からの信号をビーム走査系13に入力
し、ビーム走査速度とプロセス速度の関係を用いて、加
工領域の各点におけるプロセス速度が一定になるように
すれば良い。通常、ビーム走査は各点でのビーム滞在時
間を設定するデジタル方式で行っているが、図3の走査
速度との間には(ビーム滞在時間)=(ビーム径)/(ビー
ム走査速度)の関係があるため、加工パターンの大きさ
からビーム径を決め、これに対応するビーム滞在時間を
設定すれば良い。
【0029】ビーム走査系の性能等から必要なビーム走
査速度が得られず、加工領域の全体でプロセス速度が一
定にならず、プロセス速度の不均一性が加工目的にそぐ
わない場合は、これを表示装置18に表示する。このよ
うな場合には、加工領域を分割してその中で均一性を実
現すれば良い。実施例4で述べたガス流量の調節と併用
が可能である。この場合、走査速度の調節とガス流量の
調節のどちらを優先して行うかは、真空排気速度,ガス
の種類などによる。一例として、イオンビーム誘起エッ
チングの場合には、ガス供給が不足するとガスの化学反
応によらず、イオンビーム自身のスパッタリングによっ
てエッチングが進んでしまうため、化学反応に比べて被
加工物に対する材料選択性が無くなると同時に、表面の
加工形状が凹凸が多くなる。従って、ガス供給が十分に
あることは不可欠である。
【0030】各プロセスに関して図3,図8に相当する
関係が求められればガスを複数種使用した膜堆積あるい
はエッチングの場合にも同様に実施できる。
【0031】〈実施例6〉実施例3,4,5ではノズル
によって供給されるガス圧力の分布を表示、それに従っ
て加工を行う方法を示したが、ガス圧分布が必要とする
領域の大きさに合わなかったり、ガス圧力が不十分で必
要とするプロセス速度が得られないということが生じる
ことが考えられる。このような時は、試料を傾斜し、ガ
スノズル,ビームの方向に対して角度を変えることがで
きれば条件を満たすことができる場合がある。ガス圧分
布の大部分はノズルの影に入っており、分布中の高ガス
圧部分は利用できない場合が多いが、試料を傾斜し、試
料に対するビームの入射方向を変えてやれば、垂直入射
では使えなかったガス圧の高い部分にビームを照射する
ことができ、これにより効率の良いプロセスができるこ
とがある。図11はその例である。図中に示したガス圧
がプロセスに必要である場合、ノズル角度が80度では
このような加工は不可能である。しかし、試料の角度を
20度傾斜させるとガス圧分布は図12のようになり、
試料とノズルのなす角度は60度になり、さらに図中、
点Pの右側で示される試料上のビーム照射可能領域は、
元の点Oの左側に移動するためプロセスが可能になる。
このとき、試料に対するガス圧の分布のみならず、ビー
ムの入射角度が変るため、単位面積当たりのイオン入射
量,反応における反応断面積,イオンビームの場合のイ
オンスパッタ効率も変化し、ビーム誘起反応の反応速度
は変化する。パターンの大きさも傾斜方向に引き延ばさ
れるため、これらの情報を考慮して計算し、ビーム走査
制御系に入力して描画パターンの形状,ビーム走査速度
などを変更する必要がある。
【0032】図13,図14にイオンビーム誘起堆積法
における典型的な反応断面積及び、スパッタ率の入射角
依存性を示す。電子ビーム誘起プロセスでも反応断面積
に関して類似の関係がある。試料を傾斜した場合、イオ
ンビームのスパッタ効率も増加するが、プロセス速度は
これを上回って増加するため、イオンビーム誘起堆積法
においてもこの方法は有効である。
【0033】〈実施例7〉本実施例は試料表面の形状が
平坦でなかった場合に一様なプロセス速度を得るために
走査方法等のプロセス条件を変化させる手法を示したも
のである。加工試料表面が溝構造を持つなど、平坦でな
い場合、試料上の傾斜部でのプロセス速度は、ビーム強
度,ガス圧力に対して平坦部と異なる依存性を示す。こ
れは、ビームの入射方向と、ノズルによるガスの入射方
向が一般に異なるためである。また、ビーム強度とプロ
セス速度の間には図8に例示したように、単純な比例関
係は無いためプロセス速度は一定にはならない。従っ
て、プロセス速度を一定にし、加工領域内で一様な加工
を行うためには、既知のビーム走査速度とプロセス速度
の関係に基づいてビームの走査速度を変えなければなら
ない。まず、加工領域内の各点における試料面の傾斜角
を求め、そこに入射するガスの流束,ビーム強度を求め
る。さらに、ビーム入射角に依存する反応断面積からプ
ロセス速度が算出できる。イオンビームの場合さらにス
パッタ率が必要になるが、これも角度に依存するため考
慮しなければならない。こうして得られたプロセス速度
はビーム走査速度の関数になっているため、各点におけ
る走査速度を変化させてやればプロセス速度を一定にす
ることが可能である。
【0034】集束イオンビーム誘起堆積を例にとって、
試料上の凹部にプロセスを行う場合を考える。一様なビ
ーム走査を行うと傾斜した側壁部で膜の成長が速く、全
体に一様な厚さで成膜されず、図15(a)に示したよう
な断面形状になる。これは反応断面積,スパッタ率の入
射角依存性が図13,図14に示したようになっている
ためであり、さらにガスノズルも試料面に対して傾斜し
ているためである。一様に成膜するためにはこれらの条
件の違いを相殺し、各点における堆積速度が等しくなる
ように走査速度を決めなければならないが、ビームの走
査速度と堆積速度の関係は図3に示すようになっている
ので、堆積速度の最大値よりも小さい値に対しては、走
査速度を調節することにより常に所望の堆積速度が得ら
れる。
【0035】図13に示した通り、通常は入射角が大き
いほど反応断面積が大きくなるため、平坦な部分での最
大の堆積速度に対して、傾斜部での走査速度を決めれば
よい。従って、傾斜角の点では走査速度を遅くすること
により平坦部でのプロセス速度にあわせることができ
る。逆に走査速度を非常に速くしてしまうことも考えら
れる。
【0036】図15(b)に一様に成膜するための走査法
の一例を示した。ノズルは左上方にあるものとする。右
の側壁で左側より走査速度を小さくしているのはノズル
開口面に対して正対している右側の側壁の方がガス流束
が大きく、膜成長速度が大きいためである。但し、この
場合プロセスの進行に従い表面形状が変り、傾斜角も変
化するため、非常に薄い膜を付ける場合以外は、表面形
状を二次電子の発生量などでモニタしながらプロセスを
進める必要がある。図10に示した装置構成ではガス圧
分布しか考慮されないが、二次電子検出器12からの信
号をモニタし、傾斜角をデータとして24で演算を行
い、結果をビーム走査系13に入力すれば凹凸がある試
料上でも常に一様な膜厚で成膜を進めることが可能であ
る。エッチングの場合にも同様に傾斜角に対する反応速
度の依存性から走査速度を変化させて一様な形状を得る
ことができる。また、逆に走査速度を変えて平坦部に凹
凸形状を作ったり、或いはエッチング,埋め込み形状を
変えたりすることもできる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、集積回路の検査,改造
の効率,歩留りを向上し、集積回路の開発期間を短縮で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノズル先端付近の試料面上でのガス圧分布図。
【図2】集束イオンビーム堆積法におけるビーム走査速
度と膜堆積速度の関係の特性図。
【図3】試料加工部の拡大像に重畳してガス圧分布を等
圧線で図示した表示部の説明図。
【図4】集束イオンビーム堆積法におけるガス圧力と膜
堆積速度の関係の説明図。
【図5】試料面に対してノズル開口面の角度を70度に
設定した場合のノズル対象軸での断面図(a)、試料面
に対するノズル開口面の角度を45度,70度にした場
合のガス圧分布の比較(b)の説明図。
【図6】角度設定が容易なガスノズルの構造の説明図。
【図7】ガス圧分布を表示するための集束イオンビーム
誘起プロセス装置のブロック図。
【図8】集束イオンビーム堆積法におけるビーム強度と
膜堆積速度の関係の特性図。
【図9】加工面積に応じてガス流量を可変とする集束イ
オンビーム誘起エッチング装置のブロック図。
【図10】プロセス速度を一定とするビーム走査を行う
ための集束イオンビーム誘起プロセス装置のブロック
図。
【図11】ノズル設定各80度の場合の試料表面でのガ
ス圧分布図。
【図12】図11で試料を20度傾斜させた場合のガス
圧の分布とビーム照射可能領域の説明図。
【図13】集束イオンビーム堆積法におけるビーム入射
角と反応断面積の関係の説明図。
【図14】イオン入射角とスパッタ率の関係の説明図。
【図15】一様な走査を行った場合の試料凹部における
膜堆積の断面図(a)、一様な成膜を行うための走査速
度の方法(b)の説明図。
【符号の説明】
1…ガスノズル、2…ガス圧分布を示す等圧線、3…表
示装置の画面、4…プロセス可能領域を示す境界、5…
加工領域、6…ノズルの傾斜角,水平面での方向を示す
突起、7…凸型の突起、8…凹型の突起、9…イオン
源、10…ビーム集束部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅村 馨 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集束ビームを照射,膜堆積,エッチングな
    どの局所加工を行うビーム誘起プロセスにおいて、被加
    工面に反応ガスを導入するビーム誘起プロセス用ノズル
    の開口面の加工試料面に対する角度を60度以上80度
    以下に設定したことを特徴とするビーム誘起プロセス装
    置。
  2. 【請求項2】ビーム誘起プロセス用ノズルにおいて、開
    口面の加工試料面に対する角度及び開口面のビーム走査
    面内での方向を明確に設定する形状を備えたことを特徴
    とするビーム誘起プロセス装置。
  3. 【請求項3】ビームによる加工部を拡大表示するディス
    プレイ中に、ノズル高さ設定及びガス流量から決定され
    るガス圧力の分布に対応し、プロセス可能領域、もしく
    は所望のプロセス速度を得られる領域を表示したことを
    特徴とするビーム誘起プロセス装置。
  4. 【請求項4】ビーム加工領域の大きさに応じて、ノズル
    を通るガス流量を調節し、プロセス可能領域を拡大,縮
    小できる機構を備えたことを特徴とするビーム誘起プロ
    セス装置。
  5. 【請求項5】加工試料上のガス圧力の分布に従って、ビ
    ームプロセスを行う範囲中の任意の点でエッチング,堆
    積などのプロセス速度が一定となるように、ビームの走
    査速度、またはビーム強度を各点で最適化することを特
    徴とするビーム誘起プロセス装置。
  6. 【請求項6】加工試料上のガス圧力の分布に従って、プ
    ロセス範囲中で膜の抵抗値,機械強度等、所望の膜質
    が、膜中の部位に依らず一定になるようにビームの走査
    速度,強度を各点で最適化し、膜形成を行うことを特徴
    とするビーム誘起膜堆積装置。
  7. 【請求項7】加工試料上のガス圧力の分布に従って、プ
    ロセス範囲中で表面形状,被加工範囲内で部位に依らず
    一定になるようにビームの走査速度,強度を各点で最適
    化し、エッチングを行うことを特徴とするビーム誘起エ
    ッチング装置。
  8. 【請求項8】加工試料上のガス圧分布が所望の加工部分
    の形状,大きさに適応しなかった場合、被加工試料を傾
    斜し、試料上で所望のガス圧分布を得ることを特徴とす
    るビーム誘起プロセス装置。
JP24617792A 1992-09-16 1992-09-16 ビーム誘起プロセス装置 Pending JPH0697084A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005251737A (ja) * 2004-02-04 2005-09-15 Sii Nanotechnology Inc 荷電粒子ビーム装置のガス吹き付けノズル及び荷電粒子ビーム装置並びに加工方法
US7667212B2 (en) 2003-09-29 2010-02-23 Hitachi High-Technologies Corporation Method for depositing a film using a charged particle beam, method for performing selective etching using the same, and charged particle beam equipment therefor
CN110890264A (zh) * 2018-09-10 2020-03-17 日新离子机器株式会社 离子束照射装置
CN116571465A (zh) * 2023-04-28 2023-08-11 上海悦峻网络信息技术有限公司 一种物体分拣策略的方法及设备

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