JPH069719Y2 - 引け性判定鋳型 - Google Patents
引け性判定鋳型Info
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- JPH069719Y2 JPH069719Y2 JP1987068068U JP6806887U JPH069719Y2 JP H069719 Y2 JPH069719 Y2 JP H069719Y2 JP 1987068068 U JP1987068068 U JP 1987068068U JP 6806887 U JP6806887 U JP 6806887U JP H069719 Y2 JPH069719 Y2 JP H069719Y2
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- amount
- casting
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,内引け量に着眼して,再現性良く,簡便に引
け性を判定することができる,アルミニウム合金用引け
性判定鋳型に関する。
け性を判定することができる,アルミニウム合金用引け
性判定鋳型に関する。
鋳物用アルミニウム合金(以下,Al合金という)は,
原料地金の大半を再生地金に依存している。ところが,
合金成分が規格を満足していても,地金によっては,引
け欠陥が多発する場合がある。その原因として,再生地
金では,製造履歴がメーカーによって異なるため,規格
化されていないガスや介在物が著しく変動し,地金の引
け性に影響を及ぼすためと考えられている。しかし,詳
細は不明であり,根本的な対策もなされていない。この
ような状況下で,欠陥が少なく耐圧性に優れた鋳物を作
るには,地金の引け性を予めチェックしておくことはむ
ろん,溶湯についても随時チェックして,引け性が安定
していることを確認しておく必要がある。
原料地金の大半を再生地金に依存している。ところが,
合金成分が規格を満足していても,地金によっては,引
け欠陥が多発する場合がある。その原因として,再生地
金では,製造履歴がメーカーによって異なるため,規格
化されていないガスや介在物が著しく変動し,地金の引
け性に影響を及ぼすためと考えられている。しかし,詳
細は不明であり,根本的な対策もなされていない。この
ような状況下で,欠陥が少なく耐圧性に優れた鋳物を作
るには,地金の引け性を予めチェックしておくことはむ
ろん,溶湯についても随時チェックして,引け性が安定
していることを確認しておく必要がある。
従来,Al合金の引け性の測定方法としては,テーター
(Tatur)氏によって考案された鋳鉄製鋳型を用い
るテーターモールド法が普及している〔「鋳物」47
(1975),3,345参照〕しかしながら,この方
法は,鋳型の予熱を必要とする,得られる鋳物の重量が
約1.2kgと比較的重い,など取り扱い上やや難点があ
る。また,鋳物内の引け巣量を部分的にしか評価してい
ないため,収縮量の測定としては,厳密性を欠く。
(Tatur)氏によって考案された鋳鉄製鋳型を用い
るテーターモールド法が普及している〔「鋳物」47
(1975),3,345参照〕しかしながら,この方
法は,鋳型の予熱を必要とする,得られる鋳物の重量が
約1.2kgと比較的重い,など取り扱い上やや難点があ
る。また,鋳物内の引け巣量を部分的にしか評価してい
ないため,収縮量の測定としては,厳密性を欠く。
本考案は,かかる従来技術の問題点に鑑み,Al合金鋳
造における引け性判定鋳型に関し,種々の観点から検討
を行い,鋳造時の内引けに着眼してなされたものであ
り,再現性良く,簡便な引け性判定鋳型を提供しようと
するものである。
造における引け性判定鋳型に関し,種々の観点から検討
を行い,鋳造時の内引けに着眼してなされたものであ
り,再現性良く,簡便な引け性判定鋳型を提供しようと
するものである。
本考案は,第1図に例示するごとく,有底円筒状の下型
11と,引け性を測定すべきアルミニウム合金溶湯を注
入するための注湯口を有する円錐筒状の上型12とから
なると共に,ジルコン粉末とバインダーとしての樹脂と
の混合粉末を成形,焼成してなる鋳型1であって,該鋳
型は熱伝導度が1.5×10−3〜5×10−3ca1
/cm,S,℃であると共にその肉厚Aが5〜10mmであ
り,かつ前記下型11はキャビティの高さBが前記上型
12の円錐部高さCの20〜40%であり,また前記上
型12はその円錐底部の内径Dが50〜80mm,その高
さCが30〜62mm,注湯口の口径Eが10〜15mmで
あることを特徴とするアルミニウム合金引け性判定鋳型
にある。
11と,引け性を測定すべきアルミニウム合金溶湯を注
入するための注湯口を有する円錐筒状の上型12とから
なると共に,ジルコン粉末とバインダーとしての樹脂と
の混合粉末を成形,焼成してなる鋳型1であって,該鋳
型は熱伝導度が1.5×10−3〜5×10−3ca1
/cm,S,℃であると共にその肉厚Aが5〜10mmであ
り,かつ前記下型11はキャビティの高さBが前記上型
12の円錐部高さCの20〜40%であり,また前記上
型12はその円錐底部の内径Dが50〜80mm,その高
さCが30〜62mm,注湯口の口径Eが10〜15mmで
あることを特徴とするアルミニウム合金引け性判定鋳型
にある。
本考案において重要なことは,後述する内引けを生ずる
と共にこの内引けによって優れた引け性判定を行うこと
ができる鋳型とすることにあり,そのために上記熱伝導
度及び鋳型における寸法関係が必須要素となるのであ
る。
と共にこの内引けによって優れた引け性判定を行うこと
ができる鋳型とすることにあり,そのために上記熱伝導
度及び鋳型における寸法関係が必須要素となるのであ
る。
即ち,鋳型の熱伝導度を1.5〜5×10−3ca1/
cm,s,℃としたのは,得ようとする鋳物上部の内引け
周囲に生ずるエッジ部分を鋭くさせて,内引けと外引け
とを明瞭に分離するためである。また,鋳型の肉厚を上
記のようにしたのはその強度を確保するためである。ま
た,下型のキャビティ部の高さ及び上型の高さを上記の
ようにしたのは,内引けが深く生ずるようにするためで
ある。また,上型の円錐底部の内径及び注湯の口径を上
記のごとくしたのは,引け性判定に必要なAl合金溶湯
の量を少量とするためである。
cm,s,℃としたのは,得ようとする鋳物上部の内引け
周囲に生ずるエッジ部分を鋭くさせて,内引けと外引け
とを明瞭に分離するためである。また,鋳型の肉厚を上
記のようにしたのはその強度を確保するためである。ま
た,下型のキャビティ部の高さ及び上型の高さを上記の
ようにしたのは,内引けが深く生ずるようにするためで
ある。また,上型の円錐底部の内径及び注湯の口径を上
記のごとくしたのは,引け性判定に必要なAl合金溶湯
の量を少量とするためである。
上記の肉厚,高さ,内径及び口径の限定理由にき,これ
を更に説明すれば,次のようである。
を更に説明すれば,次のようである。
即ち,まず鋳型の肉厚み5〜10mmに関しては,上記の
ごとく鋳型強度を確保するために必要な範囲である。具
体的には,厚み5mm未満では型壁が薄いために脆く,判
定用鋳物の溶湯を注入した際に,破損し易い。一方,肉
厚が大きくなるほど鋳型強度は向上するが,10mmを越
えると鋳型作製時の焼成時間が長くなり,また鋳物砂の
量も多くコスト高となり,生産性が悪い。
ごとく鋳型強度を確保するために必要な範囲である。具
体的には,厚み5mm未満では型壁が薄いために脆く,判
定用鋳物の溶湯を注入した際に,破損し易い。一方,肉
厚が大きくなるほど鋳型強度は向上するが,10mmを越
えると鋳型作製時の焼成時間が長くなり,また鋳物砂の
量も多くコスト高となり,生産性が悪い。
また,下型のキャビティ高さBを上記の円錐高さCの2
0〜40%としたのは,前記のごとく,判定鋳物の内引
けが深く,上部のエッジ部分が鋭く生ずるよう(第2図
参照)になし,引け性判定を容易にするためである。
0〜40%としたのは,前記のごとく,判定鋳物の内引
けが深く,上部のエッジ部分が鋭く生ずるよう(第2図
参照)になし,引け性判定を容易にするためである。
具体的には,下型のキャビティ高さを上記20%未満と
すると,下型のキャビティ容積が円錐筒状上型のそれよ
りも小さくなり過ぎる。そのため,鋳物判定に重要な内
引け上部のエッジ部分が凝固途中で崩れ,引け性判定が
困難となる。
すると,下型のキャビティ容積が円錐筒状上型のそれよ
りも小さくなり過ぎる。そのため,鋳物判定に重要な内
引け上部のエッジ部分が凝固途中で崩れ,引け性判定が
困難となる。
一方,40%を越えると,下型キャビティの容積が上型
容積より大きくなり過ぎ,鋳物凝固時に内引け上部のエ
ッジ部が途中で崩れ,判定困難となる。
容積より大きくなり過ぎ,鋳物凝固時に内引け上部のエ
ッジ部が途中で崩れ,判定困難となる。
次に,上型に関しては,まず高さを30〜62mmとした
のは,前記のごとく,下型のキャビティ高さとの関係に
おいて,内引けが深く,上部のエッジ部が鋭く生ずるよ
うにするためである。
のは,前記のごとく,下型のキャビティ高さとの関係に
おいて,内引けが深く,上部のエッジ部が鋭く生ずるよ
うにするためである。
そして,30mm未満では内引け上部のエッジ部が崩れ,
一方62mmを越えると上記エッジ部が崩れるだけでな
く,多くの溶湯量が必要となる。また,この高さは引け
性判定鋳型において通常一般的に用いられる範囲であ
る。
一方62mmを越えると上記エッジ部が崩れるだけでな
く,多くの溶湯量が必要となる。また,この高さは引け
性判定鋳型において通常一般的に用いられる範囲であ
る。
また,上型における,円錐底部の内径50〜80mm,湯
口の口径10〜15mmに関しては,上記のごとく,引け
性判定に必要なAl合金溶湯の量を,引け性判定に必要
な適度の量とするための大きさである。
口の口径10〜15mmに関しては,上記のごとく,引け
性判定に必要なAl合金溶湯の量を,引け性判定に必要
な適度の量とするための大きさである。
そして,底部内径が50mm未満では溶湯量が少量すぎて
冷却時間が短くなり,一方80mmを越えると溶湯量が多
過ぎて冷却時間が長くなり,引け性判定が困難となる。
また,上記口径が10mm未満では注湯口が小さいために
注湯時間が長くなり過ぎ,凝固状態に影響を及ぼす。ま
た,15mmを越えると鋳物上部のエッジ(第2図参照)
が形成できなくなり,内引けが測定できなくなる。
冷却時間が短くなり,一方80mmを越えると溶湯量が多
過ぎて冷却時間が長くなり,引け性判定が困難となる。
また,上記口径が10mm未満では注湯口が小さいために
注湯時間が長くなり過ぎ,凝固状態に影響を及ぼす。ま
た,15mmを越えると鋳物上部のエッジ(第2図参照)
が形成できなくなり,内引けが測定できなくなる。
また,上記円錐底部の内径,湯口の口径は,引け性判定
鋳型において,通常一般的に用いられる範囲である。
鋳型において,通常一般的に用いられる範囲である。
しかして,上記のごとき熱伝導度を有する鋳型の製造
は,ジルコン粉末と有機バインダーとしての樹脂とから
なる,いわゆるジルコン鋳物砂,或いは該ジルコン鋳物
砂と鉄粉との混合粉末を,常法に従って成形,焼成する
ことにより行う。
は,ジルコン粉末と有機バインダーとしての樹脂とから
なる,いわゆるジルコン鋳物砂,或いは該ジルコン鋳物
砂と鉄粉との混合粉末を,常法に従って成形,焼成する
ことにより行う。
熱伝導度が上記範囲の場合には,実施例の第2図に示す
ごとく,内引け5がうまく生ずるが,この範囲より小さ
いと第5図のごとく外引け61のみで内引けが生じな
い。一方この範囲より大きいと第6図のごとく内引け5
も生ずるがその量は小さく外引け61が上方に生じ,引
け性判定を正確になし難い。
ごとく,内引け5がうまく生ずるが,この範囲より小さ
いと第5図のごとく外引け61のみで内引けが生じな
い。一方この範囲より大きいと第6図のごとく内引け5
も生ずるがその量は小さく外引け61が上方に生じ,引
け性判定を正確になし難い。
次に,本考案の引け性判定鋳型を用いて,引け性判定を
行う方法について説明する。
行う方法について説明する。
引け性判定に当たっては,まず本考案にかかる鋳型(例
えば第1図)に,測定しようとするAl合金の溶湯を注
湯し,冷却固定させる。これにより,第2図に斜線で示
すごとき鋳物60を得る。該鋳物60はその内部に多数
の黒点で示すごときポロシティ(空隙部)を有すると共
に,その上部にはU字状の内引け5を有する。また,そ
の周囲には鋳型内壁4との間に生じた外引け61を有す
る。
えば第1図)に,測定しようとするAl合金の溶湯を注
湯し,冷却固定させる。これにより,第2図に斜線で示
すごとき鋳物60を得る。該鋳物60はその内部に多数
の黒点で示すごときポロシティ(空隙部)を有すると共
に,その上部にはU字状の内引け5を有する。また,そ
の周囲には鋳型内壁4との間に生じた外引け61を有す
る。
しかして,引け性判定に関する各測定について述べれ
ば,内引け量は,上記内引け5内にビュレットから水を
滴下してその滴下量より実測する。
ば,内引け量は,上記内引け5内にビュレットから水を
滴下してその滴下量より実測する。
外引け量は,鋳型の内容積Tと鋳物の体積Uとの差か
ら,さらに内引け量Wを差しひいた値とする。即ち,S
=T−U−Wの式により算出する。鋳型の内容積Tは,
注湯時における熱影響を無視し,室温での値とする。
ら,さらに内引け量Wを差しひいた値とする。即ち,S
=T−U−Wの式により算出する。鋳型の内容積Tは,
注湯時における熱影響を無視し,室温での値とする。
また,ポロシティ量は,アルキメデス法により,鋳物の
密度(ρ)を測定し,次式を用いて計算する。
密度(ρ)を測定し,次式を用いて計算する。
ポロシティ量=(1/ρ−1/ρt)×100cc/10
0g 上式において,ρtは真密度である。この真密度は,同
一溶湯,あるいは同一溶湯を一旦金型に鋳込んで得た地
金の再溶解溶湯を,真空脱ガス処理して円柱金型(内径
40mm,高さ80mm)に鋳込み,底から30mmの位置で
上下に切断して,得られた下部の鋳物の密度とする。
0g 上式において,ρtは真密度である。この真密度は,同
一溶湯,あるいは同一溶湯を一旦金型に鋳込んで得た地
金の再溶解溶湯を,真空脱ガス処理して円柱金型(内径
40mm,高さ80mm)に鋳込み,底から30mmの位置で
上下に切断して,得られた下部の鋳物の密度とする。
なお,外引け量,内引け量とも,鋳物の重量から,10
0g当たりの体積に換算する。
0g当たりの体積に換算する。
上記のごとくして測定した各引け量が,「相互にどのよ
うな関係を有するか」を知るには,予め同一溶湯から得
た地金を用いて,本考案にかかる前記鋳型により鋳物を
得,前記外引けTなどの各値を測定する。そして,これ
らの値を基準値として,これらの値相互間の関係を示す
基準線(例えば,第3図に示す線81,82,83)を
作成しておく。
うな関係を有するか」を知るには,予め同一溶湯から得
た地金を用いて,本考案にかかる前記鋳型により鋳物を
得,前記外引けTなどの各値を測定する。そして,これ
らの値を基準値として,これらの値相互間の関係を示す
基準線(例えば,第3図に示す線81,82,83)を
作成しておく。
そして,次に,実際の鋳造に際して入手した地金が,ど
のような引け性を示すかを調べるためには,この入手し
た地金を前記本考案にかかる鋳型により鋳造して,内引
け量を知り,これを前記第3図のごとき基準線(検量
線)上にプロットし,その地金の引け性の判定をする。
のような引け性を示すかを調べるためには,この入手し
た地金を前記本考案にかかる鋳型により鋳造して,内引
け量を知り,これを前記第3図のごとき基準線(検量
線)上にプロットし,その地金の引け性の判定をする。
本考案にかかる引け性判定鋳型は,鋳物の上方に,外引
けと明瞭に区別できる深い内引けを生じさせる。
けと明瞭に区別できる深い内引けを生じさせる。
それ故,本考案の引け性判定鋳型を用いて,前記のごと
く,予め合金の各引け量の基準線を求めておくことによ
って,次のような効果が得られる。
く,予め合金の各引け量の基準線を求めておくことによ
って,次のような効果が得られる。
即ち,随時,実際に鋳造しようとする溶湯をくみとっ
て,得られた鋳物の引け量を測定し,基準線と比較する
ことにより,溶湯の引け性が管理できる。また,同一組
成の地金であっても,メーカーやロットが変わった場
合,事前に,地金の引け性が確認できる。更に,基準線
から外れない範囲で,主要元素以外の不純物量を増加さ
せる限界を知ることができ,引け性を維持したまま,地
金の低級化による原価低減を図ることができる。また,
簡略法として,内引けの落ち込みを目視することによ
り,大略の地金の引け性状態を判定することもできる。
て,得られた鋳物の引け量を測定し,基準線と比較する
ことにより,溶湯の引け性が管理できる。また,同一組
成の地金であっても,メーカーやロットが変わった場
合,事前に,地金の引け性が確認できる。更に,基準線
から外れない範囲で,主要元素以外の不純物量を増加さ
せる限界を知ることができ,引け性を維持したまま,地
金の低級化による原価低減を図ることができる。また,
簡略法として,内引けの落ち込みを目視することによ
り,大略の地金の引け性状態を判定することもできる。
そして,本考案の引け性判定鋳型は,上記構成を有する
ので,Al合金鋳造時における上記引け性を,再現性良
く,簡便に行うことができる。
ので,Al合金鋳造時における上記引け性を,再現性良
く,簡便に行うことができる。
また,本考案の引け性判定鋳型は,バインダーとして樹
脂を用いている。そのため,バインダー(硬化剤)とし
て,石こうと水とを用いる場合に比して,鋳型の寸法精
度が優れ,正確な引け性判定を,再現性良く行うことが
できる。
脂を用いている。そのため,バインダー(硬化剤)とし
て,石こうと水とを用いる場合に比して,鋳型の寸法精
度が優れ,正確な引け性判定を,再現性良く行うことが
できる。
もしも,バインダーとして石こうと水とを用いる場合に
は,鋳型乾燥時に,水分が蒸発して鋳型が大きく収縮
し,寸法精度が悪化する。また,Al合金溶湯の注湯時
に,水分が蒸発し,気泡となって鋳物に混入し,正確な
引け性判定を行うことができない。
は,鋳型乾燥時に,水分が蒸発して鋳型が大きく収縮
し,寸法精度が悪化する。また,Al合金溶湯の注湯時
に,水分が蒸発し,気泡となって鋳物に混入し,正確な
引け性判定を行うことができない。
第1実施例 本例の引け性判定鋳型は,第1図に示すごとく,有底円
筒状の下型11とその上に重ねた円錐筒状の上型12と
からなる。同図において,3は鋳造時に上記両型の間か
ら溶湯が漏れないようにするための上型押さえである。
筒状の下型11とその上に重ねた円錐筒状の上型12と
からなる。同図において,3は鋳造時に上記両型の間か
ら溶湯が漏れないようにするための上型押さえである。
下型11と上型12とからなる鋳型1は,ジルコン粉末
にフェノール樹脂をコートした粒径約0.15mmのジル
コン鋳物砂を,常法により成形,焼成してなるものであ
る。しかして,鋳型1の熱伝導度は約3×10−3ca
l/cm,s,℃,その寸法関係は肉厚Aが10mm,下型
11のキャビティ部の高さが24mm,また上型において
は円錐底部の内径が80mm,高さが62mm,注湯口径が
12mmであった。前記上型押さえは,金属製で重量約6
00gであった。
にフェノール樹脂をコートした粒径約0.15mmのジル
コン鋳物砂を,常法により成形,焼成してなるものであ
る。しかして,鋳型1の熱伝導度は約3×10−3ca
l/cm,s,℃,その寸法関係は肉厚Aが10mm,下型
11のキャビティ部の高さが24mm,また上型において
は円錐底部の内径が80mm,高さが62mm,注湯口径が
12mmであった。前記上型押さえは,金属製で重量約6
00gであった。
次に,上記鋳型1を用いて前記基準線を求めた。
即ち,AC4C合金の同一溶湯から得た地金約800g
を,黒鉛るつぼ内で再溶解し,以下に示すような溶湯処
理,すなわち真空脱ガス処理あるいはガス含有処理を施
し,前記鋳型により鋳造した。
を,黒鉛るつぼ内で再溶解し,以下に示すような溶湯処
理,すなわち真空脱ガス処理あるいはガス含有処理を施
し,前記鋳型により鋳造した。
真空脱ガス処理は,溶落後のるつぼごと真空加熱炉に移
し,750℃に保持したまま,20〜30分間で0.0
5〜0.1Torrに到達するように減圧させることに
より行った。ガス含有処理は,油を付けた黒鉛棒を溶湯
中に漬せきする操作を4〜6回繰り返すことにより行っ
た。1回の油の付着量は約1gである。なお,その時の
溶湯温度は,740〜750℃である。また,両処理の
中間的なポロシティ量を示す処理として,再溶解のまま
で処理を施さない溶湯も同様に鋳造した。得られた鋳物
は,第2図に示すごとく深い内引け5と周囲に外引け6
1を有し,内部にポロシティ62を有するものであっ
た。
し,750℃に保持したまま,20〜30分間で0.0
5〜0.1Torrに到達するように減圧させることに
より行った。ガス含有処理は,油を付けた黒鉛棒を溶湯
中に漬せきする操作を4〜6回繰り返すことにより行っ
た。1回の油の付着量は約1gである。なお,その時の
溶湯温度は,740〜750℃である。また,両処理の
中間的なポロシティ量を示す処理として,再溶解のまま
で処理を施さない溶湯も同様に鋳造した。得られた鋳物
は,第2図に示すごとく深い内引け5と周囲に外引け6
1を有し,内部にポロシティ62を有するものであっ
た。
このようにして得られたそれぞれの鋳物について,各引
け量を求め,第3図に,横軸にポロシティ量,縦軸に引
け量をとって,白丸でプロットした。同図において,符
号81,82及び83で示す各線が内引け量,外引け量
及び内引け+外引け量を示し,この各線が前記した基準
線である。
け量を求め,第3図に,横軸にポロシティ量,縦軸に引
け量をとって,白丸でプロットした。同図において,符
号81,82及び83で示す各線が内引け量,外引け量
及び内引け+外引け量を示し,この各線が前記した基準
線である。
次に,溶湯の引け性をチエックするため,上記合金と同
規格ではあるが,上記合金とは別個(ロットの異なる)
の,低周波誘導炉で溶解したAC4C合金につき,脱ガ
ス直前と直後の鋳造をおこない,その引け量,ポロシテ
ィ量を測定した。その結果を,第3図に,脱ガス直前の
ものを白星で,直後のものを黒星でプロットした。
規格ではあるが,上記合金とは別個(ロットの異なる)
の,低周波誘導炉で溶解したAC4C合金につき,脱ガ
ス直前と直後の鋳造をおこない,その引け量,ポロシテ
ィ量を測定した。その結果を,第3図に,脱ガス直前の
ものを白星で,直後のものを黒星でプロットした。
同図より知られるごとく,脱ガス前,脱ガス後とも,溶
湯の引け量は先に測定した基準線とよく一致している。
このことから,溶湯の引け性が正常であることが分か
る。また,脱ガス後は,脱ガス前に比べてポロシティ量
が減少しており,脱ガス処理が効果的であったことを示
している。
湯の引け量は先に測定した基準線とよく一致している。
このことから,溶湯の引け性が正常であることが分か
る。また,脱ガス後は,脱ガス前に比べてポロシティ量
が減少しており,脱ガス処理が効果的であったことを示
している。
なお,この溶湯を用いて製品を鋳造した時の不良率は通
常どうりで,特に問題はなかった。
常どうりで,特に問題はなかった。
第2実施例 第1実施例と同様の鋳型及び方法により,同じ規格の再
生地金C4CSで,圧漏れによる不良率が極めて高かっ
た地金(A)と安定して低かった地金(B)とについ
て,引け量の基準線をそれぞれ求めた。その結果を第4
図に第3図と同様にして示した。同図において,実線は
地金Aを示し,線84,85及び86は内引け量,外引
け量,及び内引け+外引け量を示す。また,破線は地金
Bを示し,線87,88及び89は内引け量,外引け量
及び内引け+外引け量を示す。
生地金C4CSで,圧漏れによる不良率が極めて高かっ
た地金(A)と安定して低かった地金(B)とについ
て,引け量の基準線をそれぞれ求めた。その結果を第4
図に第3図と同様にして示した。同図において,実線は
地金Aを示し,線84,85及び86は内引け量,外引
け量,及び内引け+外引け量を示す。また,破線は地金
Bを示し,線87,88及び89は内引け量,外引け量
及び内引け+外引け量を示す。
両地金とも,組成がほとんど同じであるため,ポロシテ
ィ量と内引け+外引け量との相関はほぼ一致し,後述す
る総引け量もほぼ等しいことが分かる。しかし,ポロシ
ティ量と内引け量,或いはポロシティ量と外引けとの相
関には差があり,地金の引け性が互いに異なることが分
かる。このことは,上述の不良率の相違と対応している
ものと思われる。
ィ量と内引け+外引け量との相関はほぼ一致し,後述す
る総引け量もほぼ等しいことが分かる。しかし,ポロシ
ティ量と内引け量,或いはポロシティ量と外引けとの相
関には差があり,地金の引け性が互いに異なることが分
かる。このことは,上述の不良率の相違と対応している
ものと思われる。
上記第1,第2実施例の第3,4図より知られるごと
く,本考案の鋳型を用いて測定された各引け量の総和
(総引け量と呼称),すなわちポロシティ量,内引け
量,外引け量の総和は,同一組成の合金では,溶湯処理
によるポロシティ量の変化に関係なく,一定値を示す。
このことは,前述の基準線において分かるように,ポロ
シティ量と内引け+外引け量との間に,傾き−1の直線
関係が成立することを示唆している。また,これは,総
引け量が,溶湯から室温に至るまでの合金の収縮量を意
味し,組成によって一義的にきまる物理量であることも
示している。
く,本考案の鋳型を用いて測定された各引け量の総和
(総引け量と呼称),すなわちポロシティ量,内引け
量,外引け量の総和は,同一組成の合金では,溶湯処理
によるポロシティ量の変化に関係なく,一定値を示す。
このことは,前述の基準線において分かるように,ポロ
シティ量と内引け+外引け量との間に,傾き−1の直線
関係が成立することを示唆している。また,これは,総
引け量が,溶湯から室温に至るまでの合金の収縮量を意
味し,組成によって一義的にきまる物理量であることも
示している。
比較例1 第1実施例と同様の寸法関係を持つ鋳型を2種類作成し
た。その1つは,鋳型材としてイソライトレンガ粉末を
用い,熱伝導度が約0.4×10−3cal/cm,s,
℃の鋳型(これを,c1鋳型という),他の1つは鉄製
で熱伝導度が約1×10−1cal/cm,s,℃の鋳型
(これを,C2鋳型という)である。
た。その1つは,鋳型材としてイソライトレンガ粉末を
用い,熱伝導度が約0.4×10−3cal/cm,s,
℃の鋳型(これを,c1鋳型という),他の1つは鉄製
で熱伝導度が約1×10−1cal/cm,s,℃の鋳型
(これを,C2鋳型という)である。
これら鋳型に,第1実施例と同様にして,AC4C合金
の溶湯を注湯し,鋳物を造った。
の溶湯を注湯し,鋳物を造った。
その結果,C1鋳型を用いた鋳物は,第5図に示すごと
く,上部に外引け61を有し,内引けは生じなかった。
また,C2鋳型を用いた鋳物は第6図に示すごとく,内
引け5は生じたもののその深さは浅く,上部に多量の外
引け61を生じていた。
く,上部に外引け61を有し,内引けは生じなかった。
また,C2鋳型を用いた鋳物は第6図に示すごとく,内
引け5は生じたもののその深さは浅く,上部に多量の外
引け61を生じていた。
上記の結果は,熱伝導度が本考案の範囲外にあることに
基づくものである。
基づくものである。
比較例2 鋳型材としてケイ砂を用い,直径40mm,高さ80mm,
肉厚15mmの鋳型を作り,第1実施例と同様にしてAC
4C合金鋳物を造った。
肉厚15mmの鋳型を作り,第1実施例と同様にしてAC
4C合金鋳物を造った。
その結果,第7図に示すごとく,内引けは生せず,上方
に外引けのみが生じていた。これは,鋳型の形状が円筒
状であることに基づくものである。
に外引けのみが生じていた。これは,鋳型の形状が円筒
状であることに基づくものである。
第1ないし第4図は本考案の実施例を示し,第1図は鋳
型の正面図,第2図は得られた鋳物の形状を示す図,第
3及び4図は第1及び第2実施例の基準線を示す図,第
5.6及び第7図は比較例1及び2において得た鋳物の
形状を示す図である。 1……鋳型,11……下型, 12……上型,3……上型押さえ, 4……鋳型内壁,5……内引け, 60……鋳物,61……外引け,
型の正面図,第2図は得られた鋳物の形状を示す図,第
3及び4図は第1及び第2実施例の基準線を示す図,第
5.6及び第7図は比較例1及び2において得た鋳物の
形状を示す図である。 1……鋳型,11……下型, 12……上型,3……上型押さえ, 4……鋳型内壁,5……内引け, 60……鋳物,61……外引け,
フロントページの続き (72)考案者 粟野 洋司 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)考案者 中村 元志 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】有底円筒状の下型と,引け性を測定すべき
アルミニウム合金溶湯を注入するための注湯口を有する
円錐筒状の上型とからなると共に,ジルコン粉末とバイ
ンダーとしての樹脂との混合粉末を成形,焼成してなる
引け性判定鋳型であって, 該鋳型は熱伝導度が1.5×10−3〜5×10−3c
a1/cm,s,℃であると共にその肉厚みが5〜10mm
であり, かつ前記下型はキャビティの高さが前記上型の円錐部高
さの20〜40%であり,また前記上型はその円錐底部
の内径が50〜80mm,その高さが30〜62mm,注湯
口の口径が10〜15mmであることを特徴とするアルミ
ニウム合金の引け性判定鋳型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987068068U JPH069719Y2 (ja) | 1987-05-07 | 1987-05-07 | 引け性判定鋳型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987068068U JPH069719Y2 (ja) | 1987-05-07 | 1987-05-07 | 引け性判定鋳型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63180129U JPS63180129U (ja) | 1988-11-21 |
| JPH069719Y2 true JPH069719Y2 (ja) | 1994-03-16 |
Family
ID=30907547
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1987068068U Expired - Lifetime JPH069719Y2 (ja) | 1987-05-07 | 1987-05-07 | 引け性判定鋳型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH069719Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54136525A (en) * | 1978-04-17 | 1979-10-23 | Hitachi Ltd | Casting material |
-
1987
- 1987-05-07 JP JP1987068068U patent/JPH069719Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63180129U (ja) | 1988-11-21 |
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