JPH0697646B2 - 非晶質磁性合金巻鉄心 - Google Patents

非晶質磁性合金巻鉄心

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JPH0697646B2
JPH0697646B2 JP60152942A JP15294285A JPH0697646B2 JP H0697646 B2 JPH0697646 B2 JP H0697646B2 JP 60152942 A JP60152942 A JP 60152942A JP 15294285 A JP15294285 A JP 15294285A JP H0697646 B2 JPH0697646 B2 JP H0697646B2
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修哉 萩原
勝 檜垣
彰宥 山口
勝 坂本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は非晶質磁性合金巻鉄心に関するものである。
〔発明の背景〕
最近、非晶質磁性合金の薄帯を用いて変圧器などの誘導
電器の鉄心を構成し、従来の珪素鋼板のものに比べ大幅
な鉄損低減を図る試みが盛んに行われている。この非晶
質磁性合金の薄帯は金属(Fe、Coなど)と非金属元素
(B、Siなど)との融体をノズルから高速回転するドラ
ムに噴射・超急冷し製造されるので、厚さが約30μmと
非常に薄く、かつ硬くて脆い性質を有している。このよ
うな性質の非晶質磁性合金の薄帯を用いて積層鉄心を製
作することは通常容易でないため、一般に巻鉄心として
用いられることが多いが、急冷したままでは大きな残留
ひずみがあり本来の低鉄損特性が十分に発揮できないの
で、必ず事前に焼鈍が行われている。この際に180度磁
区を整列させるため、巻鉄心の周方向に磁界をからなが
ら行われている。
このようにして製作される非晶質磁性合金の薄帯の巻鉄
心は特開昭59-27511号公報や第10図にその例が示されて
いるように、鉄心ブロック1aから1gが組み合わされてお
り、その脚部とヨーク部との一部が直線で他が曲線とな
り、しかも曲線部の半径が外周部ほど大きくなるほぼ小
判形で、その断面形状は第11図に示されているようにほ
ぼ円形をしているものが多かった。
このような構造で容量が数10kVAから数100kVAの非晶質
磁性合金の薄帯の巻鉄心を製作しようとすると、板厚が
約30μmの薄帯では数千回から数万回巻回しなければな
らない。このため第10図の曲線部で過大な巻締り現象が
起き、図中矢印表示の圧縮力Fが鉄心窓内方向に働くの
で、応力に敏感な非晶質磁性合金の薄帯の特性を著しく
損なう。
また、非晶質磁性合金の薄帯で大形の巻鉄心を製作しよ
うとすると、焼鈍の点でも大きな問題が生じてくる。通
常の焼鈍では温度350から400℃の不活性ガス中で1から
2時間保持される条件で行われるが、大形の巻鉄心では
このような雰囲気を作る焼鈍炉自身が大形化してしまう
のみならず、巻鉄心各部の温度分布がどうしても不均一
となる。このため巻鉄心の外層側では過焼鈍、内側では
不足焼鈍となり、非晶質磁性合金の薄帯の本来の低鉄損
特性を十分引き出せず、これらの点が非晶質磁性合金の
薄帯を使用して大形の巻鉄心を実現させる上での障害と
なっていた。
〔発明の目的〕
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、非晶質磁
性合金の薄帯の有する低鉄損特性を十分に確保できるこ
とを可能とした非晶質磁性合金巻鉄心を提供することを
目的とするものである。
〔発明の概要〕
すなわち本発明は非晶質磁性合金の薄帯が巻回され、か
つ四隅が曲線、他が直線となるほぼ四角形の形状の巻鉄
心が構成されるものにおいて、前記巻鉄心を、前記薄帯
の積層方向に複数個に分割した相似形の鉄心ブロックの
組合せで構成すると共に、前記鉄心ブロックはそれぞれ
単独で焼鈍形成され、かつそのそれぞれの鉄心ブロック
の曲線部の角部内径をほぼ同一に形成して前記複数の鉄
心ブロックの直線部を密着させ、かつ鉄心角部に当たる
曲線部にほぼ三日月形の空隙が形成されるようにしたこ
とを特徴とするものであり、これによって過不足のない
焼鈍ができ、かつ曲線部で過大な巻締り現象を防止する
ことができるようになる。
〔発明の実施例〕 以下、図示した実施例に基づいて本発明を説明する。第
1図(A)、(B)、(C)から第5図には本発明の一
実施例が示されている。なお従来と同じ部品には同じ符
号を付したので説明を省略する。本実施例では巻鉄心
を、薄帯2の積層方向に複数個に分割した相似形の鉄心
ブロック3a、3b、3cの組合せで構成すると共に、鉄心ブ
ロック3a、3b、3cはそれぞれ単独で焼鈍形成され、かつ
そのそれぞれの鉄心ブロック3a、3b、3cの曲線部の角部
内径Riおよび外径Roをほぼ同一に形成して複数の鉄心ブ
ロック3a、3b、3cの直線部を密着させ、かつ鉄心角部に
当たる曲線部にほぼ三日月形の空隙7が形成されるよう
にした。このようにすることにより、単独で焼鈍形成し
たので一体で焼鈍した場合に問題となる巻鉄心各部の温
度不均一による過焼鈍や不足焼鈍がなくなって過不足の
ない焼鈍ができ、かつ鉄心角部に当たる曲線部にほぼ三
日月形の空隙7が形成されるので曲線部で過大な巻締り
現象を防止することができるようになり、非晶質磁性合
金の薄帯2の有する低鉄損特性を十分に確保できること
を可能とした非晶質磁性合金巻鉄心を得ることができ
る。
すなわち第1図(A)、(B)、(C)の(A)に示さ
れているように、非晶質磁性合金の薄帯2を素材フープ
4からほぼ四角形の所定寸法の複数の鉄心ブロック3
(3a、3b、3c)に巻回形成する。次いで同図(B)に示
されているように、所定寸法に巻回形成した複数の鉄心
ブロック3に励磁コイル5をそれぞれ巻回して直流また
は交流の電流を流し、鉄心ブロック3内に磁束を流しな
がら鉄心ブロック3単独で焼鈍する。この際に素材の酸
化を防ぐために不活性ガスを充満した容器6中で焼鈍す
る。このようにそれぞれ単独で巻回・焼鈍した複数の鉄
心ブロック3a、3b、3cを同図(C)に示されているよう
に、必要な電気絶縁材や寸法調整用スペーサ等を介して
組み立てる。このようにそれぞれ単独で巻回・焼鈍した
複数の鉄心ブロック3a、3b、3cを組み立てるが、これら
の複数の鉄心ブロック3a、3b、3cを第2図にも示されて
いるように四隅でのみ曲線となる相似形とし、曲線部の
内径Ri、外径Roおよび積層厚さtをほぼ同一にした。
このようにすることにより巻鉄心は第3図にも示されて
いるように、曲線部が四隅にのみ見られるほぼ四角形の
3組の鉄心ブロック3a、3b、3cが直線部で密着し、四隅
では各鉄心ブロック3a、3b、3c間で三日月状に近い形状
の空隙7が形成されるようになって、巻鉄心隅部での巻
締り現象が防止されるようになり、巻鉄心窓内側への過
大な圧縮力の伝達を阻止することができ、非晶質磁性合
金の薄帯の特性劣化が大幅に緩和できる。また、3個の
鉄心ブロック3a、3b、3cは上述のようにそれぞれ単独で
焼鈍したので、一体で焼鈍した場合に問題となる巻鉄心
各部の温度分布の不均一による過焼鈍や不足焼鈍がなく
なり、非晶質磁性合金の薄帯に要求される厳しい焼鈍温
度条件を満足し、特性の低下を未然に防止することがで
きる。
そしてまた、各鉄心ブロック3a、3b、3cが第4図および
第5図にも示されているように直線部では密着し、隅部
の曲線部では空隙7が発生するので、その空間寸法gの
数だけ鉄心幅が見掛上広がるようになる。従ってこの空
隙7に治具などを配して鉄心ブロック3a、3b、3cの組立
てを容易にすることができ、この空隙7に部材を挿入し
て鉄心の特性を劣化するような応力がかからないように
支持することもできる。更にこの空隙7をそのままとし
た場合でも、この空隙7を介して十分な油冷却や空気冷
却をすることができるようになり、通常問題となる鉄心
内部の発熱を効率よく除去することができる。
なお、本実施例では鉄心部材3a、3b、3cの曲線部の内径
Ri、外径Roおよび積層厚さtをほぼ同一にした場合につ
いて説明したが、これのみに限るものではなく、曲線部
の内径Riのみをほぼ同一にしても、各鉄心ブロック3a、
3b、3c間の四隅に三日月状に近い形状の空隙7を形成す
ることができ、前述の場合と同様な作用効果を奏するこ
とができる。この場合に鉄心ブロック3a、3b、3cはその
角部が曲線となるほぼ四角形のほぼ相似形にされること
は云うまでもない。また、鉄心の分割個数(鉄心ブロッ
ク数)、その巻厚、内外径などは巻鉄心の仕様、容量に
より適宜選択することができる。
このように本実施例によれば次に述べるような効果を奏
することができる。
(1)同一幅の鉄心ブロックを曲線部でほぼ同一な内
径、外径を有するほぼ四角形に巻取るので、必要な治
具、工程が統一され、作業性が大幅に向上する。
(2)鉄心(薄帯)の巻回数が鉄心ブロックの分割個数
だけ減るので、従来問題視されていた巻締り現象が大幅
に緩和され、鉄損特性の低下が防止できる。
(3)鉄心が分割されるので、焼鈍がし易く、鉄心中の
温度むらによる局部的な過焼鈍や不足焼鈍がなくなり、
非晶質磁性合金の薄帯の本来の低鉄損特性を発揮させる
ことができる。
(4)鉄心四隅に空隙を形成することができるので、こ
の空隙を利用して鉄心の組立てや支持、更に鉄心内部の
冷却などを効率よく行うことができる。
第6図には本発明の他の実施例が示されている。本実施
例では3組の鉄心ブロック3a、3b、3cの内側に、非晶質
磁性合金の薄帯より剛性のある剛性部材8を内側の形状
に沿って配設した。このようにすることにより巻鉄心の
機械的強度を前述の場合よりも向上させることができ
る。
すなわち現在の非晶質磁性合金の薄帯の厚さが約30μm
と薄く、機械的強度が弱いために鉄心ブロック3a、3b、
3cを組み立てる場合に変形することや、十分な組立精度
を確保できない問題を解決するもので、剛性部材8の材
質としては非晶質磁性合金の薄帯と成分的に近く、かつ
剛性のある例えば硅素鋼板などが考えられる。
第7図には本発明の更に他の実施例が示されている。本
実施例では同一鉄心幅でその巻厚(積層厚さ)が大とな
る場合には鉄心ブロック3b1、3b2のように鉄心を分割
し、その間に空隙7を形成した。この場合にも巻厚が大
となる部分に空隙7が形成されるようになって、上述の
場合と同様な作用効果を奏することができる。
すなわちこれまでの実施例では同一鉄心幅毎に鉄心を分
割した(鉄心ブロックを形成した)が、本実施例ではこ
れまでの例と異なり、同一鉄心幅でもその巻厚が大とな
る場合は、その巻厚の大きい部分を鉄心ブロック3b1、3b
2のように分割し、空隙7を形成するようにしたもの
で、鉄心が大形化する場合に特に有効である。またこれ
までの実施例では鉄心を積層方向にのみ分割した例を示
したが、現状の非晶質磁性合金の薄帯では最大鉄心幅が
200mm程度が限度であることを考えると、所定の鉄心幅
とするには幅方向に鉄心を組合せなければならない。こ
のような場合においても本実施例で示したのと同様な構
成が当然可能である。
第8図には本発明の更に他の実施例が示されている。本
実施例では鉄心ブロック3a、3b、3cの内側に、非晶質磁
性合金の薄帯より機械的強度にすぐれた鋼帯9を配設し
た。そしてこの鋼帯9を非晶質磁性合金の薄帯の通常の
厚さ30μmよりも数倍から数10倍厚く、機械的強度にす
ぐれた非晶質磁性合金で形成した。このようにすること
により各鉄心ブロック3a、3b、3cの内側で大きくなる巻
締り現象による鉄心の変形を防止することができると共
に、各鉄心ブロック3a、3b、3cの組立てを容易にするこ
とができる。なお本実施例では鋼帯9を各鉄心ブロック
3a、3b、3cの内側にごく僅か(積層厚さtに対して)配
設したが、その割合は各鉄心ブロック3a、3b、3cの積層
厚さ(巻厚さ)tと巻締りによる応力の程度とにより、
適宜その配設量が決定される。
第9図には本発明の更に他の実施例が示されている。本
実施例では鉄心ブロック3a、3b、3cの内側に、絶縁皮膜
を有し、かつ機械的強度にすぐれた非晶質磁性合金10を
配設した。このようにすることにより各鉄心ブロック3
a、3b、3c間の電気的絶縁を確保することができ、鉄心
ブロック3a、3b、3c間を流れるうず電流による鉄損の増
加を防止することができる。
〔発明の効果〕
上述のように本発明は巻鉄心を、薄帯の積層方向に複数
個に分割した相似形の鉄心ブロックの組合せで構成する
と共に、鉄心ブロックはそれぞれ単独で焼鈍形成され、
かつそのそれぞれの鉄心ブロックの曲線部の角部内径を
ほぼ同一に形成して複数の鉄心ブロックの直線部を密着
させ、かつ鉄心角部に当たる曲線部にほぼ三日月形の空
隙が形成されるようにしたので、一体で焼鈍した場合に
問題となる巻鉄心各部の温度不均一による過焼鈍や不足
焼鈍がなくなって過不足のない焼鈍ができ、かつ鉄心角
部に当たる曲線部にほぼ三日月形の空隙が形成されるの
で曲線部で過大な巻締り現象を防止することができるよ
うになり、非晶質磁性合金の薄帯の有する低鉄損特性を
十分に確保できることを可能とした非晶質磁性合金巻鉄
心を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)、(B)、(C)は本発明の非晶質磁性合
金巻鉄心の一実施例の複数の鉄心ブロックによる巻鉄心
の組立てを示すもので(A)は鉄心ブロックの巻回状態
を示す斜視図、(B)は各鉄心ブロックの焼鈍状態を示
す斜視図、(C)は焼鈍の終了した各鉄心ブロックの組
立て状態を示す斜視図、第2図は同じく一実施例の曲線
部周りの拡大平面図、第3図は同じく一実施例の平面
図、第4図は第3図のP-P線に沿う断面図、第5図は第
3図のQ-Q線に沿う断面図、第6図は本発明の非晶質磁
性合金巻鉄心の他の実施例の曲線部周りの拡大平面図、
第7図は本発明の非晶質磁性合金巻鉄心の更に他の実施
例の第3図のQ-Q線に相当する断面図、第8図は本発明
の非晶質磁性合金巻鉄心の更に他の実施例の曲線部周り
の拡大平面図、第9図は本発明の非晶質磁性合金巻鉄心
の更に他の実施例の第3図のP-P線に相当する断面図、
第10図は従来の非晶質磁性合金巻鉄心の平面図、第11図
は第10図のX-X線に沿う断面図である。 2……非晶質磁性合金の薄帯、3、3a、3b、3b1、3b2、3
c……鉄心ブロック、4……素材フープ、5……励磁コ
イル、6……容器、7……空隙、8……剛性部材、9…
…鋼帯、10……非晶質磁性合金、t……積層厚さ(巻厚
さ)、g……空間寸法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 彰宥 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所中条工場内 (72)発明者 坂本 勝 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所中条工場内 (72)発明者 山中 功治 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社日立製作所中条工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質磁性合金の薄帯が巻回され、かつ四
    隅が曲線、他が直線となるほぼ四角形の形状の巻鉄心が
    構成されるものにおいて、 前記巻鉄心が、薄帯の積層方向に分割され、かつ夫々所
    定の形状に巻取りおよび夫々別個に焼鈍された複数の鉄
    心ブロックで構成されるとともに、この複数の鉄心ブロ
    ックが、角部が曲線となるほぼ四角形のほぼ相似形で、
    かつその曲線部の内径がほぼ同一に形成され、複数の鉄
    心ブロックの曲線部間にほぼ三日月形の空隙を形成する
    ことによって、その曲線部間の外側に位置する鉄心ブロ
    ックの内周面がその内側に隣接する鉄心ブロックの外周
    面に圧力が作用しないように形成したことを特徴とする
    非晶質磁性合金巻鉄心。
  2. 【請求項2】前記複数の鉄心ブロックの夫々の内側に、
    該ブロックを形成している薄帯より剛性のある部材が、
    ブロック内側形状に沿って配設されてなる特許請求の範
    囲第1項記載の非晶質磁性合金巻鉄心。
JP60152942A 1985-07-11 1985-07-11 非晶質磁性合金巻鉄心 Expired - Lifetime JPH0697646B2 (ja)

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