JPH0697943B2 - 果物の変色防止方法 - Google Patents

果物の変色防止方法

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JPH0697943B2 JP28677985A JP28677985A JPH0697943B2 JP H0697943 B2 JPH0697943 B2 JP H0697943B2 JP 28677985 A JP28677985 A JP 28677985A JP 28677985 A JP28677985 A JP 28677985A JP H0697943 B2 JPH0697943 B2 JP H0697943B2
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靖 松村
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健一 上田
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、果物の保存性を向上させるとともに、該果物
の変色を防止する方法に関するものである。さらに詳し
くは、剥皮あるいはカット処理した果物に、該果物の保
存性を向上させるために酢酸を被膜させたときに生じる
果物の変色を防止する方法に関するものである。
<従来の技術> 今日、スーパーマーケットあるいはコンビニエンススト
アー等において、予め剥皮あるいはカット処理した形態
の果物を種々組み合わせてシールパックした商品が、消
費者に提供されている。上記したような形態の果物は、
果肉部分が空気と接触するため、腐敗あるいは変色が短
期間で促進してしまう。以上のようなことから、該果物
の保存性を向上させることができる方法が望まれてい
た。
上記した形態の果物の保存性を向上させる方法として
は、従来よりリンゴ酸、酒石酸等の有機酸、及び乳糖、
蔗糖等を含んだ溶液を生イチゴに被覆する方法(特開昭
52−41255号)等を利用することが知られていた。上記
の如く有機酸を主体とした溶液を上記した形態の果物に
被膜させる場合において、該有機酸のなかでも殺菌性、
抗菌性がより強い酢酸を使用したときには、該果物の保
存性がより向上した。
<発明が解決しようとする問題点> そこで本発明者等は、剥皮あるいはカット処理した果物
の保存性をより向上させることを目的として、酢酸を含
んだ溶液を果物に被膜させ、該果物の保存性を確認し
た。その結果、該果物の保存性は向上したものの、酢酸
により該果物の変色が著しく促進する、といった問題点
に遭遇した。
<問題点を解決するための手段> 本発明者等は上記した問題点に着目し、剥皮あるいはカ
ット処理した果物に、該果物の保存性を向上させるため
に酢酸を被膜したときに生じる該果物の変色を防止すべ
く鋭意研究した。その結果、酢酸を含んだ溶液に乳酸カ
ルシウムおよび/または酢酸ナトリウムを添加し、それ
を果物に付着することにより、酢酸による果物の変色が
有効に防止することができる、といった知見を得た。
こうした知見に基いて完成された本発明の要旨は、剥皮
あるいはカット処理した果物に、酢酸及び乳酸カルシウ
ムおよび/または酢酸ナトリウムを含む溶液を付着させ
ることを特徴とする果物の変色防止方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において用いる果物は、リンゴ、イチゴ、ミカ
ン、キーウィ、パイナップル、メロン等に代表され、そ
の形態は剥皮あるいはカット処理を施したもの、即ち果
肉部分が空気に触れるように処理されたものである。
次に、本発明においては上記した形態の果物の保存性を
向上させることを目的として、有機酸のなかでも殺菌
性、抗菌性が強い酢酸を用いて果物の付着処理を施す。
上記した酢酸は、酸味が強く、揮発性で強い刺激臭を有
しているため該酢酸を付着した果物を食する際には、味
覚上あるいは嗅覚上において違和感を感じてしまう。従
って、上記した酢酸の濃度は、果物を食する際に上記し
た違和感を感じない濃度で、かつ少くとも10℃で1週間
は殺菌、抗菌能力が低下しない程度の濃度、即ち果物に
付着する溶液中において、0.5〜1.0重量%になるように
調整することが望ましい。
又、上記した違和感、特に味覚上における違和感を緩和
させるために、必要に応じてグラニュー糖等を該酢酸に
添加することもできる。
更に、上記した酢酸を含む溶液には、該溶液が果物に容
易に且つ強固に付着するように、カラギーナン等の増粘
剤を添加することもできる。
上記した如く、保存性を向上させることを目的として用
いる酢酸を、剥皮あるいはカット処理した果物に付着し
た場合には、該果物の変色が促進してしまうといった現
像が生じる。本発明は上記した変色を有効に防止するた
めに、上記溶液に乳酸カルシウムおよび/または酢酸ナ
トリウムを添加するところに大きな特徴を有する。
上記した乳酸カルシウムおよび酢酸ナトリウムは、単独
使用する場合においても、また使用する場合において
も、溶液に対して各々0.1〜0.5重量%の割合で添加する
ことが望ましい。これによって、果物の変色により有効
に防止できる。ところが、上記した添加の割合を0.1重
量%以下にした場合には、変色の防止効果は弱くなり、
短期間に変色が促進するといった欠点が生じる。一方、
該割合を0.5重量%以上にした場合には、食する際に苦
味を伴なうため食用に適さないといった欠点が生じる。
又、本発明において特に酢酸と乳酸カルシウムとを添加
した溶液を、葉緑素を含む果物、例えばキーウィ、メロ
ン等に付着させたときには、該果物の変色の促進をより
有効に防止することができる。
次に、上記の如く調整した酢酸及び乳酸カルシウムおよ
び/または酢酸ナトリウムを含む溶液を、剥皮あるいは
カット処理した果物に付着させる具体的な方法として
は、浸漬、塗布、散布、噴霧等を用いるが、特にこれら
に限定する必要はない。また、酢酸と乳酸カルシウムお
よび/または酢酸ナトリウムとを同時にあるいは別個に
付着させてもよい。例えば、まず酢酸を含んだ溶液を該
果物に付着させた後に、乳酸カルシウムおよび/または
酢酸ナトリウムを、上記した方法を用いて更に果物の表
面に付着する方法を用いることも可能である。要は、酢
酸を含んだ溶液と乳酸カルシウムおよび/または酢酸ナ
トリウムとが、被処理果物の表面上において混合された
状態にあればよい。
又、上記した溶液を該果物に付着することによって該果
物の表面に被膜層が形成される。該被膜層の厚さは、該
溶液中にカラギーナン等の増粘剤を添加したときに増し
てくるが、該果物を食する際に該被膜層による違和感が
生じない程度に形成すればよく、特に限定しない。
<実施例1> 剥皮した後カット処理したキーウィを、食酢(酢酸濃度
5.0%、10g)、グラニュー糖(2g)、増粘剤(2g)、乳
酸カルシウム(0.2g)、酢酸ナトリウム(0.2g)及び水
(185.6g)からなる溶液(200g)に浸漬した。そして、
該キーウィを溶液中より取り出すことによって、酢酸、
乳酸カルシウム及び酢酸ナトリウムを含んだ溶液を付着
させたキーウィ(以下、「果物A」と称する)を得た。
<実施例2> キーウィをイチゴに変えること以外は、上記実施例1と
同様の方法を用いることによって、酢酸、乳酸カルシウ
ム及び酢酸ナトリウムを含んだ溶液を付着させたミカン
(以下、「果物B」と称する)を得た。
<比較例1> 剥皮した後カット処理したキーウィを、食酢(酢酸濃度
5.0%、10g)、グラニュー糖(2g)、増粘剤(2g)及び
水(186g)からなる溶液(200g)に浸漬した。そして、
該キーウィを浸漬した溶液から取り出し、乳酸カルシウ
ム及び酢酸ナトリウムが添加されていない酢酸溶液を付
着させたキーウィ(以下、「果物C」と称する)を得
た。
<比較例2> キーウィをイチゴに変えること以外は、上記した比較例
1と同様の方法を用いることによって、乳酸カルシウム
及び酢酸ナトリウムが添加されていない酢酸溶液を付着
させたミカン(以下、「果物D」と称する)を得た。
次に、上記した実施例1、2から得られた果物A、B及
び比較例1、2から得られた果物C、Dをそれぞれ10℃
の温度下で一週間、保存テストを行った。その結果を第
1表に示す。
第1表から明らかなように、果物A、B、C、Dには、
酢酸を含んだ溶液を付着させたために、カビ、酵母、乳
酸菌等の増殖が防止できた。
又、変色防止効果については、果物Aにおいてはほとん
ど変色はみられず剥皮当初の色彩とかわらなかった。
又、果物Bについては、1週間経過後においては、カッ
ト処理当初に比べると少々黒みかかっていたが、果物D
の変色に比べ、その促進程度はかなり抑えられていた。
ところが果物Cにおいては、1日経過した程度で白っぽ
い色に変色してしまった。又、果物Dにおいても2日程
度経過したときには、かなり黒ずんでしまった。
<発明の効果> 上記したことから、本発明は剥皮あるいはカット処理し
た果物に、酢酸及び乳酸カルシウムおよび/または酢酸
ナトリウムを含んだ溶液を付着することによって、該果
物の保存性がより向上するとともに、酢酸が原因となっ
て生じる該果物の変色を有効に防止することができる。
従って、保存性及び外観の優れた剥皮あるいはカット処
理を施した果物を提供することができる、という顕著な
効果を奏し得ることができる。特に、酢酸を含んだ溶液
中に乳酸カルシウムを添加し、該溶液をキーウィ、メロ
ン等の葉緑素を含む果物に付着した場合には、該果物の
変色の促進をより有効に防止することができる、という
顕著な効果を奏し得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 清 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品工業株式会社内 審査官 鵜飼 健 (56)参考文献 特開 昭52−41255(JP,A) 特開 昭47−35165(JP,A) 特開 昭56−160959(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剥皮あるいはカット処理した果物に、酢酸
    及び乳酸カルシウムおよび/または酢酸ナトリウムを含
    む溶液を付着させる果物の変色防止方法であって、上記
    溶液中に含まれる酢酸の割合が0.5〜1.0重量%、乳酸カ
    ルシウムおよび/または酢酸ナトリウムの割合が0.1〜
    0.5重量%であることを特徴とする果物の変色防止方
    法。
JP28677985A 1985-12-18 1985-12-18 果物の変色防止方法 Expired - Fee Related JPH0697943B2 (ja)

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