JPH069918B2 - 含フッ素樹脂被覆体およびその製造法 - Google Patents
含フッ素樹脂被覆体およびその製造法Info
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- JPH069918B2 JPH069918B2 JP63136467A JP13646788A JPH069918B2 JP H069918 B2 JPH069918 B2 JP H069918B2 JP 63136467 A JP63136467 A JP 63136467A JP 13646788 A JP13646788 A JP 13646788A JP H069918 B2 JPH069918 B2 JP H069918B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な含フッ素樹脂被覆体に関するものであ
り、各種材料基体上に潤滑性、離型性、撥水・撥油性の
面を形成したものである。
り、各種材料基体上に潤滑性、離型性、撥水・撥油性の
面を形成したものである。
[従来技術] テトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)をはじめとし
て含フッ素樹脂は、潤滑性、非粘着性、撥水・撥油性な
どの優れた特性を有しており、これらの特性の要求され
る各種用途に使用されているが、これら優れた物性を他
の各種材料の表面に付与することがおこなわれている。
その手段としては、真空蒸着等の手段により被膜を形成
する方法、あるいは粉体の焼き付け、塗装等の方法がお
こなわれている。しかし、これらの方法はそれぞれ問題
点を有している。すなわち、含フッ素樹脂の真空蒸着等
の手段では材料基体が高温下に置かれるため、耐熱性の
材料でなければ、この方法を適用することができない。
含フッ素樹脂粉末の焼き付けによる方法においても同様
に材料基体が限定されるものである。さらに塗装による
方法においては、含フッ素樹脂として溶剤に溶解しやす
いものを選ぶため、含フッ素樹脂の特性である潤滑性能
等が劣ることとなる。
て含フッ素樹脂は、潤滑性、非粘着性、撥水・撥油性な
どの優れた特性を有しており、これらの特性の要求され
る各種用途に使用されているが、これら優れた物性を他
の各種材料の表面に付与することがおこなわれている。
その手段としては、真空蒸着等の手段により被膜を形成
する方法、あるいは粉体の焼き付け、塗装等の方法がお
こなわれている。しかし、これらの方法はそれぞれ問題
点を有している。すなわち、含フッ素樹脂の真空蒸着等
の手段では材料基体が高温下に置かれるため、耐熱性の
材料でなければ、この方法を適用することができない。
含フッ素樹脂粉末の焼き付けによる方法においても同様
に材料基体が限定されるものである。さらに塗装による
方法においては、含フッ素樹脂として溶剤に溶解しやす
いものを選ぶため、含フッ素樹脂の特性である潤滑性能
等が劣ることとなる。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らはこれら従来方法による問題点のないものを
得るには含フッ素樹脂の分子量が可及的に低いものを選
ぶことで解決できることを見いだし、本発明に到達した
ものである。すなわち本発明は基体上に平均分子量が60
0〜1500の範囲の含フッ素樹脂を被覆してなる含フッ素
樹脂被覆体であり、その製造法としては、平均分子量が
600〜1500の範囲の含フッ素樹脂をターゲット材として
真空メッキ法により基体上に該含フッ素樹脂を被覆する
ことを特徴とする含フッ素樹脂被覆体の製造法および平
均分子量が600〜1500の範囲の含フッ素樹脂を有機溶剤
に溶解してなる溶液により基体上に塗膜を形成し、該有
機溶剤を揮散させることを特徴とする含フッ素樹脂被覆
体の製造法である。
得るには含フッ素樹脂の分子量が可及的に低いものを選
ぶことで解決できることを見いだし、本発明に到達した
ものである。すなわち本発明は基体上に平均分子量が60
0〜1500の範囲の含フッ素樹脂を被覆してなる含フッ素
樹脂被覆体であり、その製造法としては、平均分子量が
600〜1500の範囲の含フッ素樹脂をターゲット材として
真空メッキ法により基体上に該含フッ素樹脂を被覆する
ことを特徴とする含フッ素樹脂被覆体の製造法および平
均分子量が600〜1500の範囲の含フッ素樹脂を有機溶剤
に溶解してなる溶液により基体上に塗膜を形成し、該有
機溶剤を揮散させることを特徴とする含フッ素樹脂被覆
体の製造法である。
本発明における含フッ素樹脂はその分子量が600〜1500
の範囲の低分子量体であり、本発明者らが、すでに提案
したサブミクロンオーダーの低分子量含フッ素樹脂粉末
の製造法として含フッ素樹脂をフッ素化材の存在下で加
熱反応させ、発生する反応生成ガスからその中に含まれ
ているより低分子量化された含フッ素樹脂を冷却、析出
させる方法(特願昭61-285962号)により得られる含フ
ッ素樹脂低分子量物を好適に使用できる。以下、この含
フッ素樹脂低分子量物の製造についてより詳しく説明す
る。
の範囲の低分子量体であり、本発明者らが、すでに提案
したサブミクロンオーダーの低分子量含フッ素樹脂粉末
の製造法として含フッ素樹脂をフッ素化材の存在下で加
熱反応させ、発生する反応生成ガスからその中に含まれ
ているより低分子量化された含フッ素樹脂を冷却、析出
させる方法(特願昭61-285962号)により得られる含フ
ッ素樹脂低分子量物を好適に使用できる。以下、この含
フッ素樹脂低分子量物の製造についてより詳しく説明す
る。
原料の含フッ素樹脂としては、PTFE、テトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキ
シエチレン共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン(PCTFE)、エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオ
ライド(PVdF)、ポリビニルフルオライド(PV
F)等の汎用の含フッ素樹脂が好適に用いられ、粉末、
ペレット、シート、スクラップあるいはフィラー入りの
ものなど、いかなる形状のものでも使用できるが、あら
かじめフッ素化剤、放射線あるいは加熱などの手段によ
り低分子量化したものを用いる方が、反応速度が速く、
高収率で目的の低分子量物を得ることができる。フッ素
化剤としては、フッ素(F2)、三フッ化窒素(N
F3)、三フッ化塩素(ClF3)などが使用され、反
応条件は使用する樹脂により異なるが、原料の含フッ素
樹脂を融合以上に加熱し、雰囲気温度は原料温度よりい
くぶん低めの200〜550℃においておこなわれる。雰囲気
温度が200℃以下では含フッ素樹脂の低分子量物は容易
に気体とならない。また、原料温度が600℃以上、雰囲
気温度が550℃以上では反応生成ガス中の含フッ素樹脂
の低分子量物が分解するために収率よく含フッ素樹脂の
低分子量物を得ることができない。また、使用するフッ
素化剤の添加量は、含フッ素樹脂の種類、形状にもよる
が、含フッ素樹脂100重量部に対してフッ素原子として
0.01重量部以上となるように供給(存在)させればよ
く、0.01重量部より少ないと低分子量化反応は容易に進
行しない。一方、過剰に存在する場合には、含フッ素樹
脂の低分子量化が進みすぎ、収率よく目的とする低分子
量物を得ることができないので、大略10重量部程度まで
の範囲で選択するのが好ましい。この場合、窒素、アル
ゴン、ヘリウム、四フッ化炭素等の不活性ガスで稀釈使
用する。
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキ
シエチレン共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン(PCTFE)、エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオ
ライド(PVdF)、ポリビニルフルオライド(PV
F)等の汎用の含フッ素樹脂が好適に用いられ、粉末、
ペレット、シート、スクラップあるいはフィラー入りの
ものなど、いかなる形状のものでも使用できるが、あら
かじめフッ素化剤、放射線あるいは加熱などの手段によ
り低分子量化したものを用いる方が、反応速度が速く、
高収率で目的の低分子量物を得ることができる。フッ素
化剤としては、フッ素(F2)、三フッ化窒素(N
F3)、三フッ化塩素(ClF3)などが使用され、反
応条件は使用する樹脂により異なるが、原料の含フッ素
樹脂を融合以上に加熱し、雰囲気温度は原料温度よりい
くぶん低めの200〜550℃においておこなわれる。雰囲気
温度が200℃以下では含フッ素樹脂の低分子量物は容易
に気体とならない。また、原料温度が600℃以上、雰囲
気温度が550℃以上では反応生成ガス中の含フッ素樹脂
の低分子量物が分解するために収率よく含フッ素樹脂の
低分子量物を得ることができない。また、使用するフッ
素化剤の添加量は、含フッ素樹脂の種類、形状にもよる
が、含フッ素樹脂100重量部に対してフッ素原子として
0.01重量部以上となるように供給(存在)させればよ
く、0.01重量部より少ないと低分子量化反応は容易に進
行しない。一方、過剰に存在する場合には、含フッ素樹
脂の低分子量化が進みすぎ、収率よく目的とする低分子
量物を得ることができないので、大略10重量部程度まで
の範囲で選択するのが好ましい。この場合、窒素、アル
ゴン、ヘリウム、四フッ化炭素等の不活性ガスで稀釈使
用する。
使用する反応器は、気体と固体が接触する形態のもので
あれば、いかなるもので使用できるが、例えば多段の反
応棚を具備する強制循環式の反応器、流動層などのの気
固接触が良好に行える反応器が好ましい。
あれば、いかなるもので使用できるが、例えば多段の反
応棚を具備する強制循環式の反応器、流動層などのの気
固接触が良好に行える反応器が好ましい。
含フッ素樹脂の低分子量物を収率よく得るために、含フ
ッ素樹脂の低分子量物を気体状で含む高温の反応生成ガ
スを100℃以下好ましくは室温以下に冷却し、含フッ素
樹脂の低分子量物を析出、分離または捕集するための冷
却器および分離器または捕集器が必要である。冷却の方
法としては、空気、水、冷媒、液化ガスなどが考えら
れ、反応生成ガスの冷却速度をコントロールすることに
より析出する粒子の粒径をコントロールすることが可能
である、分離または捕集の方法としては、重力を利用し
た沈降室型、慣性力を利用した衝突板型、遠心力を利用
したサイクロン、バックフィルターなどが採用される。
また、反応器内の圧力は高圧になればなるほど反応は速
やかに進行するが常圧でも十分な反応速度を持ってい
る。かかる方法で得られる含フッ素樹脂の低分子量物
は、微小な球状あるいは薄片状の粉末であり、冷却速度
を大とすることにより、より粒子径を小さくすることが
可能である。なお、生成物は活性なフッ素ラジカルの存
在下で分解を行っているため、末端はCF3化されてお
り、極めて安定である。
ッ素樹脂の低分子量物を気体状で含む高温の反応生成ガ
スを100℃以下好ましくは室温以下に冷却し、含フッ素
樹脂の低分子量物を析出、分離または捕集するための冷
却器および分離器または捕集器が必要である。冷却の方
法としては、空気、水、冷媒、液化ガスなどが考えら
れ、反応生成ガスの冷却速度をコントロールすることに
より析出する粒子の粒径をコントロールすることが可能
である、分離または捕集の方法としては、重力を利用し
た沈降室型、慣性力を利用した衝突板型、遠心力を利用
したサイクロン、バックフィルターなどが採用される。
また、反応器内の圧力は高圧になればなるほど反応は速
やかに進行するが常圧でも十分な反応速度を持ってい
る。かかる方法で得られる含フッ素樹脂の低分子量物
は、微小な球状あるいは薄片状の粉末であり、冷却速度
を大とすることにより、より粒子径を小さくすることが
可能である。なお、生成物は活性なフッ素ラジカルの存
在下で分解を行っているため、末端はCF3化されてお
り、極めて安定である。
この方法により得られる含フッ素樹脂の分子量の調整は
反応温度および冷却温度を選ぶことにより容易に実施で
きるものである。また、このようにして得た低分子量含
フッ樹脂をさらに加熱気化させ、その加熱温度、冷却温
度を選んで、より分子量分布の狭い含フッ素樹脂粉末を
得ることができる。
反応温度および冷却温度を選ぶことにより容易に実施で
きるものである。また、このようにして得た低分子量含
フッ樹脂をさらに加熱気化させ、その加熱温度、冷却温
度を選んで、より分子量分布の狭い含フッ素樹脂粉末を
得ることができる。
かかる低分子量の含フッ素樹脂粉末を用いて各種基体の
表面を被覆する方法として、本発明においては平均分子
量が600〜1500の範囲の含フッ素樹脂をターゲット材と
して真空メッキをおこなうものである。真空メッキ手段
としては真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティ
ング等の各種手段が可能であり、以下、真空蒸着法によ
り基体上に含フッ素樹脂被覆を形成する場合について具
体的に説明する。真空蒸着装置内に予め分子量の調整さ
れた含フッ素樹脂粉末を置き、装置内の真空度を10-6〜
10-1torrとしたのち抵抗加熱器等の加熱源により含フッ
素樹脂粉末を加熱する。装置内の真空度が10-1torrより
低い場合には残留気体が含フッ素樹脂分子の平均自由行
程が小さくなり、被覆すべき基体に届かないうちに衝突
を繰り返し、大きな粒子に成長してエネルギーを失い落
下してしまう。真空度が高いほど、蒸着には好都合であ
るが、10-6torr以下にするのは困難であり、10-4torrに
おける空気の平均自由行程は約50cmであるので、工業的
に蒸着をおこなうには10-4torrあれば十分である。蒸着
源の温度は50〜300℃の範囲であり、使用する含フッ素
樹脂の分子量により異なるが、50℃より低い場合には、
含フッ素樹脂が気化しにくく、装置内の分子密度が小さ
いために、蒸着に時間がかかる。また、300℃より温度
が高い場合には、含フッ素樹脂の気化が容易で、分子の
エネルギーが大きく、蒸着は速やかに進行する。しか
し、あまり温度が高いと基体との距離、蒸着時間にもよ
るが、基体が変形、変質したり、膜厚のコントロールが
困難となるなど好ましくない。
表面を被覆する方法として、本発明においては平均分子
量が600〜1500の範囲の含フッ素樹脂をターゲット材と
して真空メッキをおこなうものである。真空メッキ手段
としては真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティ
ング等の各種手段が可能であり、以下、真空蒸着法によ
り基体上に含フッ素樹脂被覆を形成する場合について具
体的に説明する。真空蒸着装置内に予め分子量の調整さ
れた含フッ素樹脂粉末を置き、装置内の真空度を10-6〜
10-1torrとしたのち抵抗加熱器等の加熱源により含フッ
素樹脂粉末を加熱する。装置内の真空度が10-1torrより
低い場合には残留気体が含フッ素樹脂分子の平均自由行
程が小さくなり、被覆すべき基体に届かないうちに衝突
を繰り返し、大きな粒子に成長してエネルギーを失い落
下してしまう。真空度が高いほど、蒸着には好都合であ
るが、10-6torr以下にするのは困難であり、10-4torrに
おける空気の平均自由行程は約50cmであるので、工業的
に蒸着をおこなうには10-4torrあれば十分である。蒸着
源の温度は50〜300℃の範囲であり、使用する含フッ素
樹脂の分子量により異なるが、50℃より低い場合には、
含フッ素樹脂が気化しにくく、装置内の分子密度が小さ
いために、蒸着に時間がかかる。また、300℃より温度
が高い場合には、含フッ素樹脂の気化が容易で、分子の
エネルギーが大きく、蒸着は速やかに進行する。しか
し、あまり温度が高いと基体との距離、蒸着時間にもよ
るが、基体が変形、変質したり、膜厚のコントロールが
困難となるなど好ましくない。
含フッ素樹脂と基体との距離は装置にもよるが5〜50c
mの範囲が好ましい。50cmより大きい場合には、平均
自由行程にくらべて距離が大き過ぎるために含フッ素樹
脂分子がエネルギーを失って落下してしまう。距離は短
いほどよいが、5cmより短いと基体が蒸発源の放射熱
に耐えられず、変形、変質しやすい。本発明が対象とす
る基体の材質は特に限定されず、いかなる種類の材料で
もよいが、本発明の効果が最も発揮されるのは、基体が
耐熱性のない材料の場合である。すなわち、本発明の範
囲の低分子量の含フッ素樹脂を用いた場合には、基体温
度をほぼ常温としたままで、均質な含フッ素樹脂皮膜を
形成しうるものであり、基体の変形、変質を伴うことな
しに良好に各種物性に優れた皮膜を形成できる。かかる
材料としては、一般にはプラスチック材料があり、ま
た、基材自体は耐熱性の材料であっても、その表面に機
能性を有する各種の薄膜が形成された材料であって、熱
履歴を嫌う材料、たとえば磁気ディスク等の材料に対し
て特に有効である。
mの範囲が好ましい。50cmより大きい場合には、平均
自由行程にくらべて距離が大き過ぎるために含フッ素樹
脂分子がエネルギーを失って落下してしまう。距離は短
いほどよいが、5cmより短いと基体が蒸発源の放射熱
に耐えられず、変形、変質しやすい。本発明が対象とす
る基体の材質は特に限定されず、いかなる種類の材料で
もよいが、本発明の効果が最も発揮されるのは、基体が
耐熱性のない材料の場合である。すなわち、本発明の範
囲の低分子量の含フッ素樹脂を用いた場合には、基体温
度をほぼ常温としたままで、均質な含フッ素樹脂皮膜を
形成しうるものであり、基体の変形、変質を伴うことな
しに良好に各種物性に優れた皮膜を形成できる。かかる
材料としては、一般にはプラスチック材料があり、ま
た、基材自体は耐熱性の材料であっても、その表面に機
能性を有する各種の薄膜が形成された材料であって、熱
履歴を嫌う材料、たとえば磁気ディスク等の材料に対し
て特に有効である。
蒸着時間は数秒〜数十分程度の範囲である。これより時
間が短いと膜の生成には至らず、これより長くなると結
晶が成長して均一な膜を得ることができない。
間が短いと膜の生成には至らず、これより長くなると結
晶が成長して均一な膜を得ることができない。
上記の条件で蒸着をおこなうことにより膜厚み数nm〜
数μmの平滑な皮膜を得ることができる。膜厚のコント
ロールは当然、蒸着時間によりおこなうことができる
が、厳密なコントロールをおこなうには、含フッ素樹脂
を全量蒸発させて蒸着するようにし、基材面積に応じ
て、適宜所望の膜厚を得ることができる。
数μmの平滑な皮膜を得ることができる。膜厚のコント
ロールは当然、蒸着時間によりおこなうことができる
が、厳密なコントロールをおこなうには、含フッ素樹脂
を全量蒸発させて蒸着するようにし、基材面積に応じ
て、適宜所望の膜厚を得ることができる。
以上は真空メッキにより被覆する方法について述べた
が、本発明の第2の方法、すなわち、平均分子量が600
〜1500の範囲の含フッ素樹脂を有機溶剤に溶解してなる
溶液により基体上に塗膜を形成し、該有機溶剤を揮散さ
せる方法によっても良好な被膜形成が可能である。平均
分子量がこの範囲にある含フッ素樹脂は種々の溶媒に溶
解可能であるが、このうち不燃性、低毒性等の物性に優
れ、しかも容易に揮発する溶媒である1,1,2-トリクロロ
-1,2,2-トリフルオロエタン(フロン113)は最も好
ましい溶媒の1つである。たとえば平均分子量700の含
フッ素樹脂の場合、このフロン113には常温で5g/
フロン113−100g程度溶解するものであり、この
溶解液を用いて、各種基体に浸漬、スプレー、塗布、ス
ピンコート等の各種手段により液膜を形成し、自然乾
燥、あるいは場合によって加熱乾燥させることにより溶
媒が揮散し、溶液中に溶解している低分子量の含フッ素
樹脂が基材に密着した均一透明な膜として得られるもの
である。この場合、フロン113は自然乾燥で容易に揮
散するため、特に加熱乾燥が不都合な材料の場合には、
自然乾燥をおこなうことが好ましい。得られる含フッ素
樹脂被膜の膜厚は液膜形成手段によっても異なるが、基
本的には溶媒の種類、含フッ素樹脂の溶解量により決定
される。例えば、フロン113の100gに対して0.3g溶
解した液を用いた場合浸漬法では、0.2μm程度の被膜
が得られる。
が、本発明の第2の方法、すなわち、平均分子量が600
〜1500の範囲の含フッ素樹脂を有機溶剤に溶解してなる
溶液により基体上に塗膜を形成し、該有機溶剤を揮散さ
せる方法によっても良好な被膜形成が可能である。平均
分子量がこの範囲にある含フッ素樹脂は種々の溶媒に溶
解可能であるが、このうち不燃性、低毒性等の物性に優
れ、しかも容易に揮発する溶媒である1,1,2-トリクロロ
-1,2,2-トリフルオロエタン(フロン113)は最も好
ましい溶媒の1つである。たとえば平均分子量700の含
フッ素樹脂の場合、このフロン113には常温で5g/
フロン113−100g程度溶解するものであり、この
溶解液を用いて、各種基体に浸漬、スプレー、塗布、ス
ピンコート等の各種手段により液膜を形成し、自然乾
燥、あるいは場合によって加熱乾燥させることにより溶
媒が揮散し、溶液中に溶解している低分子量の含フッ素
樹脂が基材に密着した均一透明な膜として得られるもの
である。この場合、フロン113は自然乾燥で容易に揮
散するため、特に加熱乾燥が不都合な材料の場合には、
自然乾燥をおこなうことが好ましい。得られる含フッ素
樹脂被膜の膜厚は液膜形成手段によっても異なるが、基
本的には溶媒の種類、含フッ素樹脂の溶解量により決定
される。例えば、フロン113の100gに対して0.3g溶
解した液を用いた場合浸漬法では、0.2μm程度の被膜
が得られる。
このようにして得られた被膜は基材との密着性に優れた
膜であり、潤滑性能、撥水・撥油性等の各種物性の高い
透明な表面を提供するものである。
膜であり、潤滑性能、撥水・撥油性等の各種物性の高い
透明な表面を提供するものである。
以上、含フッ素樹脂として、本発明者らが提案した特願
昭61-285962号の方法により得られるものを用いる例に
ついて述べたが、必ずしも、かかる方法により得られる
含フッ素樹脂低分子量物を使用する必要はなく、他の手
段、例えば、市販の低分子量含フッ素樹脂有機溶媒分散
体を使用することも可能である。すなわち、デュポン社
製″Vydax AR″(フロン113中に分散されたテトラフ
ルオロエチレンテロマー)を遠心沈降法あるいはろ過等
の手段により非溶解分を除去し、含フッ素樹脂低分子量
物のフロン113溶液を得ることができる。このものは
そのまま本発明の被覆法の第2の方法に使用することが
でき、各種基体上に液膜を形成し、乾燥させることによ
り、含フッ素樹脂被膜を形成することができる。また、
この含フッ素樹脂低分子量物のフロン113溶液の溶媒
(フロン113)を揮発させ、固形状の含フッ素樹脂を
得ることができる。このものは、その平均分子量が70
0程度であり、本発明の被覆法の第1の方法である真空
メッキ法のターゲット材として使用できる。
昭61-285962号の方法により得られるものを用いる例に
ついて述べたが、必ずしも、かかる方法により得られる
含フッ素樹脂低分子量物を使用する必要はなく、他の手
段、例えば、市販の低分子量含フッ素樹脂有機溶媒分散
体を使用することも可能である。すなわち、デュポン社
製″Vydax AR″(フロン113中に分散されたテトラフ
ルオロエチレンテロマー)を遠心沈降法あるいはろ過等
の手段により非溶解分を除去し、含フッ素樹脂低分子量
物のフロン113溶液を得ることができる。このものは
そのまま本発明の被覆法の第2の方法に使用することが
でき、各種基体上に液膜を形成し、乾燥させることによ
り、含フッ素樹脂被膜を形成することができる。また、
この含フッ素樹脂低分子量物のフロン113溶液の溶媒
(フロン113)を揮発させ、固形状の含フッ素樹脂を
得ることができる。このものは、その平均分子量が70
0程度であり、本発明の被覆法の第1の方法である真空
メッキ法のターゲット材として使用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
参考例1 特願昭61-285962号の方法と同様にして含フッ素樹脂低
分子量の微粉末を得た。すなわち、5mm角のPTFEペ
レットをニッケル製反応器に仕込み窒素ガスで稀釈した
フッ素ガスを導入し450℃で反応を行い、PTFEの主
鎖切断を行った。得られたワックスを粗粉砕ののち、ジ
ェットミルで微粉砕し、融点315℃、分子量8500、平均
粒子径3μmの粉末を得た。この粗粉砕ワックスを窒素
で10%に稀釈したフッ素ガス中550℃で反応をおこな
い、反応生成ガスを吸引し冷却器で約30℃に冷却し低分
子量物を析出、補集した。このようにして得た平均分子
量2000(比較例1)の粉末を得た。この粉末を用い、蒸
発温度、冷却温度を種々かえて平均分子量が約700、
1000、1500の3種類の含フッ素樹脂粉末を得
た。
分子量の微粉末を得た。すなわち、5mm角のPTFEペ
レットをニッケル製反応器に仕込み窒素ガスで稀釈した
フッ素ガスを導入し450℃で反応を行い、PTFEの主
鎖切断を行った。得られたワックスを粗粉砕ののち、ジ
ェットミルで微粉砕し、融点315℃、分子量8500、平均
粒子径3μmの粉末を得た。この粗粉砕ワックスを窒素
で10%に稀釈したフッ素ガス中550℃で反応をおこな
い、反応生成ガスを吸引し冷却器で約30℃に冷却し低分
子量物を析出、補集した。このようにして得た平均分子
量2000(比較例1)の粉末を得た。この粉末を用い、蒸
発温度、冷却温度を種々かえて平均分子量が約700、
1000、1500の3種類の含フッ素樹脂粉末を得
た。
なお、分子量の測定は既知のパーフルオロカーボンの融
点と米国特許第3067262号に示される融点と分子量の関
係から求めた。
点と米国特許第3067262号に示される融点と分子量の関
係から求めた。
実施例1 磁性粉としてγ−Fe2O3の塗膜面を有する磁気ディス
ク(アルミ基板)%基体とし参考例1で得た平均分子量
700の含フッ素樹脂を蒸発源とし、150℃に加熱し、
3×10-4torrの真空度に維持した真空蒸着装置内で蒸着
をおこなった。蒸着時間は3秒、蒸着源と基体との距離
は15cmである。また、基体の温度は蒸着終了時におい
て30℃であった。得られた膜の評価をおこなった。接触
角はn−エキサデカンを1滴、滴下し、投影法により測
定した。摩擦係数はα−アルミナのスライダを周速20m
/sec、荷重20gの条件で測定した。耐久性は膜が破損
し、磁性層面に傷が発生するまでの摺動回数を測定し
た。この結果を第1表に示した。
ク(アルミ基板)%基体とし参考例1で得た平均分子量
700の含フッ素樹脂を蒸発源とし、150℃に加熱し、
3×10-4torrの真空度に維持した真空蒸着装置内で蒸着
をおこなった。蒸着時間は3秒、蒸着源と基体との距離
は15cmである。また、基体の温度は蒸着終了時におい
て30℃であった。得られた膜の評価をおこなった。接触
角はn−エキサデカンを1滴、滴下し、投影法により測
定した。摩擦係数はα−アルミナのスライダを周速20m
/sec、荷重20gの条件で測定した。耐久性は膜が破損
し、磁性層面に傷が発生するまでの摺動回数を測定し
た。この結果を第1表に示した。
実施例2〜4 実施例1と同様にして、基体の種類、含フッ素樹脂の種
類、反応条件を第1表のとおりとし、蒸着をおこなっ
た。この結果を第1表に示した。
類、反応条件を第1表のとおりとし、蒸着をおこなっ
た。この結果を第1表に示した。
実施例5 デュポン社製”Vydax AR”を遠心沈降機にかけ固形分を
含まない溶液を得た。この溶液を加熱し、溶媒であるフ
ロン113を揮散させて白色の固形分を得た。このもの
はDTA分析により、融点は82℃であることを確認し、
参考例と同様にして、その平均分子量を求めたところ約
700であった。この固形分を実施例1と同様にして蒸
着をおこなった。この結果を第1表にしめした。
含まない溶液を得た。この溶液を加熱し、溶媒であるフ
ロン113を揮散させて白色の固形分を得た。このもの
はDTA分析により、融点は82℃であることを確認し、
参考例と同様にして、その平均分子量を求めたところ約
700であった。この固形分を実施例1と同様にして蒸
着をおこなった。この結果を第1表にしめした。
実施例6、7、8 参考例1で得た各種含フッ素樹脂(平均分子量700)
(実施例6)および実施例5で得た含フッ素樹脂(実施
例7)をフロン113に溶解し溶液を得た(いずれも0.
3g/フロン113−100gの濃度)。この溶液を用い実
施例1と同じ基体上にスピンコートし、自然乾燥により
被膜を得た。また、実施例5で遠心沈降により得た固形
分を含まない溶液(実施例8)をそのまま用いて同様に
被膜を得た。この膜の評価を次に示した。
(実施例6)および実施例5で得た含フッ素樹脂(実施
例7)をフロン113に溶解し溶液を得た(いずれも0.
3g/フロン113−100gの濃度)。この溶液を用い実
施例1と同じ基体上にスピンコートし、自然乾燥により
被膜を得た。また、実施例5で遠心沈降により得た固形
分を含まない溶液(実施例8)をそのまま用いて同様に
被膜を得た。この膜の評価を次に示した。
膜厚 接触角 摩擦係数 耐久性 実施例6 0.03μ 81゜ 0.23 29000 実施例7 0.03 80 0.25 30000 実施例8 0.51 75 0.35 10000 比較例1 参考例1で得た平均分子量2000の含フッ素樹脂を用
い、実施例1と同様にして蒸着をおこなったが、膜は得
られず、粉末が析出した。また、70℃でも同様であっ
た。そこで基体温度を100℃にて蒸着をおこなった。こ
の結果を第1表に示した。
い、実施例1と同様にして蒸着をおこなったが、膜は得
られず、粉末が析出した。また、70℃でも同様であっ
た。そこで基体温度を100℃にて蒸着をおこなった。こ
の結果を第1表に示した。
[発明の効果] 本発明の含フッ素樹脂被覆体は特定の範囲の低分子量物
により被覆されたものであり、各種物性、特にその潤滑
性能に優れ、しかもかかる被覆体を得るには、加熱条件
下での工程を要しないため、耐熱性のない材料、あるい
は、熱履歴による変質を受けやすい材料の表面改質には
すぐれた効果を発揮するものである。
により被覆されたものであり、各種物性、特にその潤滑
性能に優れ、しかもかかる被覆体を得るには、加熱条件
下での工程を要しないため、耐熱性のない材料、あるい
は、熱履歴による変質を受けやすい材料の表面改質には
すぐれた効果を発揮するものである。
Claims (3)
- 【請求項1】基体上に含フッ素樹脂をフッ素化剤の存在
下で加熱反応させ、発生する反応生成ガスからその中に
含まれているより低分子量化された含フッ素樹脂を冷
却、析出させる方法により得られる平均分子量が600〜1
500の範囲の含フッ素樹脂を被覆してなる含フッ素樹脂
被覆体。 - 【請求項2】含フッ素樹脂をフッ素化剤の存在下で加熱
反応させ、発生する反応生成ガスからその中に含まれて
いるより低分子量化された含フッ素樹脂を冷却、析出さ
せる方法により得られる平均分子量が600〜1500の範囲
の含フッ素樹脂をターゲット材として真空メッキ法によ
り基体上に該含フッ素樹脂を被覆することを特徴とする
含フッ素樹脂被覆体の製造法。 - 【請求項3】含フッ素樹脂をフッ素化剤の存在下で加熱
反応させ、発生する反応生成ガスからその中に含まれて
いるより低分子量化された含フッ素樹脂を冷却、析出さ
せる方法により得られる平均分子量が600〜1500の範囲
の含フッ素樹脂を有機溶剤に溶解してなる溶液により基
体上に塗膜を形成し、該有機溶剤を揮散させることを特
徴とする含フッ素樹脂被覆体の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63136467A JPH069918B2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | 含フッ素樹脂被覆体およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63136467A JPH069918B2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | 含フッ素樹脂被覆体およびその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01304936A JPH01304936A (ja) | 1989-12-08 |
| JPH069918B2 true JPH069918B2 (ja) | 1994-02-09 |
Family
ID=15175796
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63136467A Expired - Lifetime JPH069918B2 (ja) | 1988-06-02 | 1988-06-02 | 含フッ素樹脂被覆体およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH069918B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH101554A (ja) | 1996-06-18 | 1998-01-06 | Nisshinbo Ind Inc | 撥油性に優れたメラミン系樹脂発泡体 |
| JP4945851B2 (ja) * | 2001-02-26 | 2012-06-06 | ダイキン工業株式会社 | 非粘着耐磨耗塗料組成物および非粘着耐磨耗塗装物品 |
| JP2003105529A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 樹脂膜の製造方法ならびに電子部品およびその製造方法 |
| JP4585798B2 (ja) * | 2004-06-15 | 2010-11-24 | 株式会社ティー アンド ケー | 含フッ素薄膜および該含フッ素薄膜を有する基材の製造方法 |
| US20060051570A1 (en) * | 2004-09-03 | 2006-03-09 | Kaori Iwamoto | Perfluoroelastomer articles having good surface properties |
| US7767251B2 (en) * | 2005-03-16 | 2010-08-03 | Shiping Wang | Repellent elastomeric article |
| KR20100014816A (ko) | 2007-04-20 | 2010-02-11 | 아사히 가라스 가부시키가이샤 | 함불소 폴리머 박막과 그 제조 방법 |
| CN115044905B (zh) * | 2022-07-19 | 2024-11-22 | 枣阳新和化工有限公司 | 一种阴极双组份电泳漆镀膜工艺 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0662978B2 (ja) * | 1985-08-16 | 1994-08-17 | 日本電信電話株式会社 | 固体潤滑膜の作製方法 |
| JPS62106995A (ja) * | 1985-11-01 | 1987-05-18 | Asahi Glass Co Ltd | 潤滑用組成物 |
| JPH0737536B2 (ja) * | 1986-04-02 | 1995-04-26 | エヌティエヌ株式会社 | 摺動材料 |
| JPH0613663B2 (ja) * | 1987-08-04 | 1994-02-23 | 株式会社ウイルソン | 塗装面のコ−ティング処理剤 |
-
1988
- 1988-06-02 JP JP63136467A patent/JPH069918B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01304936A (ja) | 1989-12-08 |
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