JPH07100120A - 医療用導電性媒体 - Google Patents

医療用導電性媒体

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JPH07100120A
JPH07100120A JP5249149A JP24914993A JPH07100120A JP H07100120 A JPH07100120 A JP H07100120A JP 5249149 A JP5249149 A JP 5249149A JP 24914993 A JP24914993 A JP 24914993A JP H07100120 A JPH07100120 A JP H07100120A
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真之 今野
Yuichi Inoue
祐一 井上
Takeshi Kasahara
剛 笠原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体からの電気信号を医療用診断装置に伝達
したり、痛み低減や治療用として低周波などを生体に導
入する際に用いる操作性に優れた生体用電極などにおけ
る皮膚面との接触媒体であって、特に皮膚に対する刺激
性が少ない医療用導電性媒体を提供する。 【構成】 炭素数1〜14のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルを主成分として重合し
てなるアクリル系重合体に、炭酸エステルおよび一価ま
たは二価の金属イオンからなる無機塩を含有させ、これ
を架橋することによってゲル状の導電性媒体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医療用途に用いる導電性
媒体に関するものであり、詳しくは生体面に貼着して診
断や治療を行うための生体用電極などにおいて接触媒体
となる医療用導電性媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電極板に導電性媒体層を形成し
てなる生体用電極としては、外部装置から低周波などの
微弱電流を生体内に通電して、血流の促進やマッサージ
効果を期待する治療用電極や、生体内の微弱電流を取り
出して測定する心電計などに用いる診断用電極、電気メ
スを使用する際に用いられるアース電極、脱毛などの美
容用途に用いる電極など種々のものが開発されている。
【0003】導電性媒体はこのような各種電極において
電極板と生体面との接触媒体として機能するものであっ
て、適度な皮膚接着性と導電性とを必要とするものであ
る。医療用途に用いる導電性媒体としては、ポリアクリ
ル酸ナトリウムやポリビニルアルコールなどの水溶性高
分子をベースポリマーとし、塩化ナトリウムを電解質と
して、さらに水を含有させた含水系のゲル状粘着媒体が
知られている。
【0004】ところが、このような含水タイプの粘着媒
体は、保存時や使用時の雰囲気湿度の影響を受けやす
く、雰囲気中の湿分や貼着皮膚面からの汗分が粘着媒体
に吸着したり、粘着媒体中の水分が脱着したりして、粘
着特性や導電性に変動をきたす恐れがある。従って、通
常は高価な包装材料を用いて、保存中だけでも密封包装
しているのが実情である。
【0005】一方、上記含水タイプの導電性粘着媒体の
欠点を解消するために、所謂非水タイプの粘着媒体が提
案されている(特開平3−267041号公報参照)。
この粘着媒体はアルキレンオキサイド長鎖と解離性官能
基を側鎖に有するアルキルアクリレートをベースポリマ
ーとし、電解質として低分子解離性塩を溶解含有した3
次元架橋構造体からなるものである。
【0006】しかしながら、アルキレンオキサイド長鎖
を側鎖に有するアルキルアクリレートは汎用ポリマーで
はないので、その調製が煩雑である。また、実用的な導
電性を発揮させるためには、低分子解離性塩を比較的多
量に含有させなければならず、例えば同号公報の実施例
に記載の過塩素酸リチウムを用いる場合には、ベースポ
リマー100重量部当り1重量部以上の量が必要とな
る。このように過塩素酸リチウムを多量に含有した粘着
媒体は導電性には優れるが、皮膚面に対しては刺激性が
大きくなりカブレなどを生じやすく、実用的には決して
好ましくないものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
非水タイプの導電性媒体を開発するにあたり、優れた導
電性を発揮すると共に、貼着する皮膚面に対しても刺激
を与えることがない医療用導電性媒体を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために検討を重ねた結果、汎用ポリマーである
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分単量体と
するアクリル系重合体に、溶媒として炭酸エステルを含
有させることによって、電解質としての無機塩の含有量
を少なくすることができることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0009】即ち、本発明は炭素数1〜14のアルキル
基をエステル側鎖に有する(メタ)アクリル酸アルキル
エステルを少なくとも50重量%重合してなるアクリル
系重合体と、炭酸エステルと、一価もしくは2価の金属
イオンからなる無機塩とを含み、架橋処理が施されてい
ることを特徴とする医療用導電性媒体を提供するもので
ある。特に、炭酸エステルとして炭酸プロピレンを用
い、無機塩としてリチウム塩を用いると、本発明の効果
が顕著に現れて好ましい態様となる。
【0010】本発明における医療用導電性媒体のベース
ポリマーとしてのアクリル系重合体は、後述する炭酸エ
ステルと自由に相溶し、しかも必要に応じて適度な皮膚
接着性を付与するためのものであり、炭素数1〜14の
アルキル基をエステル側鎖に有する(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを主成分単量体として少なくとも50
重量%、好ましくは60〜99重量%の範囲で重合して
なるものである。具体的には、炭素数が1〜14のアル
キルアルコールとアクリル酸もしくはメタクリル酸との
エステル化物であり、一種もしくは二種以上併用するこ
とができる。なお、アルキル基は直鎖でも分岐鎖でもよ
いことは云うまでもない。上記(メタ)アクリル酸アル
キルエステルの重合量が50重量%に満たない場合に
は、粘着媒体として粘着性を付与する場合に充分な皮膚
接着性を発揮しない恐れがある。
【0011】本発明におけるアクリル系重合体は、上記
のような炭素数1〜14のアルキル基をエステル側鎖に
有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分単
量体とし、これと共重合可能な単量体を50重量%以
下、好ましくは1〜40重量%の範囲で共重合したもの
を用いることができる。このような単量体を共重合する
ことによって、得られる重合体に凝集性を付与できると
共に、後述する架橋処理時の架橋点を付与することがで
きるのである。なお、アクリル系重合体に架橋時の反応
点となる官能基がない場合であっても、加水分解処理な
どの公知の化学変性を施すことによって架橋点となる官
能基を設けることができるので、上記(メタ)アクリル
酸アルキルエステルのみを用いた重合体であってもよ
い。
【0012】このような共重合可能な単量体としては、
例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、イタ
コン酸、クロトン酸、フマル酸などのカルボキシル基含
有単量体や、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル
エステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル
エステルなどのヒドロキシル基含有単量体、(メタ)ア
クリルアミド、(メタ)アクリル酸リン酸アルキルエス
テルなどの官能性単量体などが挙げられる。また、炭酸
エステルとの相溶性を阻害しない範囲であれば、炭素数
が15以上のアルキル基を側鎖とする(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを適当量重合してもよいものであ
る。
【0013】本発明の導電性媒体に上記アクリル系重合
体と共に含有させる炭酸エステルは、親水性であると共
に比較的高い誘電率を有する有機溶媒であって、本発明
において極めて重要な作用をするものである。つまり、
この炭酸エステルは電解質として含有させる無機塩を溶
解して良好な導電性を発揮するものであり、また、前記
アクリル系重合体と相溶することによって、非水系のゲ
ル状物としての粘弾性を付与するのである。特に、炭酸
エステルを含有させることによって、電解質としての無
機塩の添加量を少量にすることができるので、皮膚刺激
性を低減する上でも重要な役割を果たすものである。
【0014】このような炭酸エステルとしては、例えば
炭酸エチレン(エチレンカーボネート)、炭酸プロピレ
ン(プロピレンカーボネート)、炭酸ブチレン(ブチレ
ンカーボネート)、炭酸グリセリン(グリセリンカーボ
ネート)などが挙げられ、アクリル系重合体との相溶性
の点からは炭酸プロピレンを用いることが好ましい。炭
酸エステルの含有量が少ないと実用的な導電性が期待で
きず、また、多すぎると粘着性がなくなり凝集性も低下
するので、20〜90重量%、好ましくは40〜80重
量%の範囲で含有させる。
【0015】また、上記炭酸エステルと共に電解質とし
て含有させる無機塩は、リチウムイオンやナトリウムイ
オンなどの一価のアルカリ金属イオンや、カルシウムな
どの2価のアルカリ土類金属イオンをカチオン成分とす
る無機塩である。一方、アニオン成分としては、塩素イ
オン、臭素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオン
や、過塩素酸イオン、アルキルスルホン酸イオンなどが
挙げられ、上記カチオン成分と組み合される。これらの
うち、導電性の点からはリチウム塩が好ましく、上記炭
酸エステルとの溶解性を考慮すると臭化リチウム、ヨウ
化リチウム、過塩素酸リチウム、トリフルオロスルホン
酸リチウムを用いることが特に好ましい。このような無
機塩は多量に含有させると、長時間にわたって皮膚に接
触した場合に皮膚刺激の原因となるので、0.01〜1
重量%、好ましくは0.1〜0.6重量%の範囲で含有
させることがよい。
【0016】本発明の医療用導電性媒体には上記のよう
にアクリル系重合体と、炭酸エステル、無機塩を必須成
分として含有するが、必要に応じて可塑剤や軟化剤を4
0重量%以下、好ましくは5〜30重量%の範囲内で配
合することができる。具体的にはオリーブ油、ヒマシ油
などの植物油、プロセスオイルなどの鉱物油、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジオクチル、アジピン酸ジエチル、
ミリスチン酸イソプロピルなどのエステル油などを用い
ることができ、アクリル系重合体と炭酸エステルとの相
溶性向上や粘着特性の改質に効果的である。
【0017】以上のように各成分を配合した組成物は、
架橋処理を施すことによって3次元架橋化して導電性を
有するゲル状物となる。架橋処理の方法としては架橋剤
を配合、加熱して、炭酸エステルを包含した状態でアク
リル系重合体を化学的に架橋するか、もしくは紫外線や
電子線、γ線などの放射線を照射して物理的にアクリル
系重合体を架橋する方法がある。
【0018】架橋剤としては、例えばフェニレンジイソ
シアネート、2,4−トルイレンジソシアネート、4,
4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシ
アネートの水素添加物などのジイソシアネート化合物、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセ
リントリグリシジルエーテルなどの分子内に少なくとも
2個のエポキシ基を有する化合物、アルミニウムアルコ
レート、アルミニウムキレートなどの多価金属有機化合
物などを用いることができる。また、架橋反応に際して
は、ジオクチル錫ジラウレートなどの有機錫触媒や、水
酸化ナトリウム、トリエタノールアミンなどの中和剤を
用いて架橋反応を制御することができる。
【0019】このような架橋剤の配合量は得られる架橋
物の凝集性や粘着特性に大きく影響するので、通常、
0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%
に設定する。配合量が0.01重量%に満たない場合に
は、架橋が充分ではないので凝集性不足となり、保形性
を有さないゲル状物となる。また、配合量が10重量%
を超えると液状成分である炭酸エステルがブリードしや
すくなり、粘着特性も低下するようになる。
【0020】一方、電子線やγ線のような放射線照射に
よる架橋の場合、必要に応じてベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイドの如き各種パーオキサイ
ドを添加し、上記架橋剤の場合と同様の理由により、照
射線量は10〜100kGly、好ましくは20〜70
kGlyの範囲に調整する。紫外線照射の場合はベンゾ
フェノン、ベンゾイルアルキルエーテルの如き紫外線ラ
ジカル開始剤や、各種増感剤を併存させて光照射するこ
とができる。
【0021】以上のようにして得られた本発明の医療用
導電性媒体は、比較的誘電率の高い溶媒である炭酸エス
テルに特定の無機塩が電解質として溶解、解離した状態
でアクリル系重合体に相溶して含有保持されており、優
れた導電性を発揮するものである。しかも、この導電媒
体は架橋処理が施されているので、優れた凝集性を有す
るだけでなく、貼着する皮膚面に対する刺激も少ないも
のである。
【0022】
【実施例】以下に本発明の医療用導電性媒体の実施例を
示し、さらに具体的に説明する。なお、本発明の技術的
思想を逸脱しない範囲で種々応用できることは云うまで
もない。また、以下の文中で部とあるのは、重量部を意
味するものである。
【0023】実施例1 アクリル酸n−ブチルエステル97部、メタクリル酸3
部を、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを
用いてトルエン中で共重合した。得られたアクリル系重
合体の重量平均分子量(GLP法)は57万であった。
【0024】得られたアクリル系重合体30部に炭酸プ
ロピレン40部、フタル酸ジエチル30部を加えて均一
に溶解撹拌したのち、過塩素酸リチウム0.2部を添
加、溶解し、均一な粘稠溶液とした。
【0025】次いで、この粘稠溶液にジオクチル錫ジラ
ウレート0.1部、カルボジイミド変性イソシアネート
0.5部を加えて撹拌したのち、この溶液を表面シリコ
ーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが0.3
mmとなるように塗布、乾燥して、本発明の医療用導電
性媒体を得た。
【0026】実施例2 実施例1にて用いたアクリル系重合体40部に、炭酸プ
ロピレン40部、フタル酸ジブチル20部を加えて均一
に溶解撹拌したのち、過塩素酸リチウム0.2部を添
加、溶解し、均一な粘稠溶液とした。
【0027】次いで、この粘稠溶液にジオクチル錫ジラ
ウレート0.1部、アルミニウムキレート0.3部を加
えて撹拌したのち、この溶液を表面シリコーン処理を施
したセパレータ上に乾燥後の厚みが0.3mmとなるよ
うに塗布、乾燥して、本発明の医療用導電性媒体を得
た。
【0028】実施例3 アクリル酸エチルエステル70部、アクリル酸2−エチ
ルヘキシルエステル29部、アクリル酸2−ヒドロキシ
メチルエステル1部を、実施例1と同様に共重合してア
クリル系重合体を得た。重量平均分子量は42万であっ
た。
【0029】得られたアクリル系重合体35部に炭酸プ
ロピレン45部、フタル酸ジブチル20部を加えて均一
に溶解撹拌したのち、ヨウ化リチウム0.4部を添加、
溶解し、均一な粘稠溶液とした。
【0030】次いで、この粘稠溶液にジオクチル錫ジラ
ウレート0.1部、カルボジイミド変性イソシアネート
0.5部を加えて撹拌したのち、この溶液を表面シリコ
ーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが0.3
mmとなるように塗布、乾燥して、本発明の医療用導電
性媒体を得た。
【0031】実施例4 実施例2にて用いたアクリル系重合体30部に、炭酸エ
チレン40部、フタル酸ジブチル30部を加えて均一に
溶解撹拌したのち、過塩素酸リチウム0.2部を添加、
溶解し、均一な粘稠溶液とした。
【0032】次いで、この粘稠溶液にジオクチル錫ジラ
ウレート0.1部、カルボジイミド変性イソシアネート
0.2部を加えて撹拌したのち、この溶液を表面シリコ
ーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが0.3
mmとなるように塗布、乾燥して、本発明の医療用導電
性媒体を得た。
【0033】実施例5 実施例1にて用いたアクリル系重合体35部に、炭酸プ
ロピレン45部、フタル酸ジブチル20部を加えて均一
に溶解撹拌したのち、過塩素酸リチウム0.2部、過酸
化ベンゾイル0.1部を添加、溶解し、均一な粘稠溶液
とした。
【0034】次いで、この粘稠溶液をシャーレ内に深さ
0.3mmまで入れ、窒素パージしたのち、60kGl
yのγ線を照射して、ゲル状に固化した本発明の医療用
導電性媒体を得た。
【0035】比較例1 実施例1にて用いたアクリル系重合体30部に、ポリエ
チレングリコールノニルフェニルエーテル(EO=2)
40部、フタル酸ジブチル30部を加えて均一に溶解撹
拌したのち、過塩素酸リチウム0.2部を添加、溶解
し、均一な粘稠溶液とした。
【0036】次いで、この粘稠溶液にアルミニウムキレ
ート0.3部を加えて攪拌したのち、この溶液を表面シ
リコーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが
0.3mmとなるように塗布、乾燥して、医療用導電性
媒体を得た。
【0037】比較例2 実施例1にて用いたアクリル系重合体30部に、ポリエ
チレングリコールノニルフェニルエーテル(EO=2)
40部、フタル酸ジブチル30部を加えて均一に溶解撹
拌したのち、過塩素酸リチウム1部を添加、溶解し、均
一な粘稠溶液とした。
【0038】次いで、この粘稠溶液にアルミニウムキレ
ート0.3部を加えて撹拌したのち、この溶液を表面シ
リコーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが
0.3mmとなるように塗布、乾燥して、医療用導電性
媒体を得た。
【0039】比較例3 実施例1にて用いたアクリル系重合体30部に、ジブチ
ルジエチレングリコール40部、フタル酸ジブチル30
部を加えて均一に溶解撹拌したのち、過塩素酸リチウム
0.2部を添加、溶解し、均一な粘稠溶液とした。
【0040】次いで、この粘稠溶液にジオクチル錫ジラ
ウレート0.1部、カルボジイミド変性イソシアネート
0.6部を加えて撹拌したのち、この溶液を表面シリコ
ーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが0.3
mmとなるように塗布、乾燥して、医療用導電性媒体を
得た。
【0041】上記実施例1〜5および比較例1〜3にて
得られた導電性媒体の導電性、凝集性、粘着性、およぶ
皮膚刺激性を以下の基準により測定、または判定し、そ
の結果を表1に示す。
【0042】<導電性>各実施例および比較例にて得ら
れた厚み0.3mmの導電性媒体を面積10mm×10
mmに裁断し、これを両側から銅板で挟み、LCRメー
ターを用いて1kHz、1mVの交流電圧を印加した場
合の、インピーダンスを測定した。
【0043】<凝集性>各実施例および比較例にて得ら
れた厚み0.3mmの導電性媒体を面積20mm×20
mmに裁断し、これを平板上に置き、40℃の条件下で
24時間放置し、型崩れ(変形)や流れ出しを観察し
た。〔○:凝集性良、×:凝集性不良〕
【0044】<粘着性>各実施例および比較例にて得ら
れた厚み0.3mmの導電性媒体を面積20mm×20
mmに裁断し、これを指触によって粘着感を判定した。
〔○:粘着感充分、△:やや粘着感あり、×:粘着感な
し〕
【0045】<皮膚刺激性>各実施例および比較例にて
得られた厚み0.3mmの導電性媒体を面積10mm×
10mmに裁断し、これを上腕部内側に貼着し、8時間
後の皮膚刺激性を判定した。なお、試験中に痛みやかゆ
みが生じた際には、試験を中断して刺激状態を判定し
た。〔○:刺激なし、△:弱い刺激あり、×:明らかな
刺激あり〕
【0046】
【表1】
【0047】表1の結果から明らかなように、本発明の
医療用導電性媒体は充分な導電性と凝集性を有し、しか
も皮膚刺激性を有しないものである。また、粘着性につ
いては用いる汎用ポリマーであるアクリル系重合体の種
類などによって適宜付与することができるものである。
【0048】また、有機溶媒として炭酸エステルを用い
た本発明品と、エーテル系の有機溶媒を用いた従来品に
おける電解質としての過塩素酸リチウムの添加量が導電
性に及ぼす影響を、以下の実施例及び比較例にて調べ
た。
【0049】実施例6 実施例1にて用いたアクリル系重合体35部に、炭酸プ
ロピレン40部、フタル酸ジブチル25部を加えて均一
に溶解撹拌したのち、過塩素酸リチウムを下記表2に示
す部数添加、溶解し、均一な粘稠溶液とした。
【0050】次いで、この粘稠溶液にアルミニウムキレ
ート0.3部を加えて撹拌したのち、この溶液を表面シ
リコーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが
0.3mmとなるように塗布、乾燥して、本発明の医療
用導電性媒体を得た。
【0051】比較例4および5 実施例1にて用いたアクリル系重合体35部に、ポリエ
チレングリコールノニルフェニルエーテル(EO=2)
40部(比較例4)、またはジブチルジエチレングリコ
ール40部(比較例5)を加え、さらにフタル酸ジブチ
ル25部を加えて均一に溶解撹拌したのち、過塩素酸リ
チウムを下記表2に示す部数添加、溶解し、均一な粘稠
溶液とした。
【0052】次いで、この粘稠溶液にアルミニウムキレ
ート0.3部を加えて撹拌したのち、この溶液を表面シ
リコーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが
0.3mmとなるように塗布、乾燥して、医療用導電性
媒体を得た。
【0053】
【表2】
【0054】表2から明らかなように、炭酸エステルを
含む本発明品では過塩素酸リチウムの量が微量でも低い
抵抗値を示すが、エーテル系の有機溶媒を含有する従来
品では、多量に含有させないと充分に抵抗値を下げるこ
とができないことが判る。
【0055】
【発明の効果】本発明の医療用導電性媒体は、以上のよ
うに汎用ポリマーとしてのアクリル系重合体に、有機溶
媒としての炭酸エステルと、電解質としての特定の無機
塩を相溶状態に含んだ状態で架橋処理を施してゲル状媒
体にしているので、インピーダンスが低く優れた導電性
を発揮するものである。また、凝集性と粘着性のバラン
スにも優れ皮膚刺激性も小さいので、各種医療用電極
や、治療電極などにおける生体面との接触媒体として有
用なものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数1〜14のアルキル基をエステル
    側鎖に有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを少
    なくとも50重量%重合してなるアクリル系重合体と、
    炭酸エステルと、一価もしくは2価の金属イオンからな
    る無機塩とを含み、架橋処理が施されていることを特徴
    とする医療用導電性媒体。
  2. 【請求項2】 炭酸エステルが炭酸プロピレンである請
    求項1記載の医療用導電性媒体。
  3. 【請求項3】 無機塩がリチウム塩である請求項1記載
    の医療用導電性媒体。
  4. 【請求項4】 架橋処理が架橋剤の配合によるか、もし
    くは放射線の照射によるものである請求項1記載の医療
    用導電性媒体。
  5. 【請求項5】 さらに可塑剤および/または軟化剤を含
    有する請求項1記載の医療用導電性媒体。
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