JPH07100387A - 改良されたチタノシリケート触媒、その製造方法及びこれを触媒として使用する過酸化水素を利用した有機合成反応 - Google Patents

改良されたチタノシリケート触媒、その製造方法及びこれを触媒として使用する過酸化水素を利用した有機合成反応

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JPH07100387A
JPH07100387A JP6187422A JP18742294A JPH07100387A JP H07100387 A JPH07100387 A JP H07100387A JP 6187422 A JP6187422 A JP 6187422A JP 18742294 A JP18742294 A JP 18742294A JP H07100387 A JPH07100387 A JP H07100387A
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Japan
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catalyst
titanosilicate
reaction
primary particles
producing
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JP6187422A
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Takashi Onozawa
隆 小野澤
Osamu Kondo
近藤  治
Takashi Konishi
隆 小西
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンドリング特性に優れ、また、1価フェノ
ールの過酸化水素による選択的なヒドロキシル化による
2価フェノールの合成反応、オレフィンの過酸化水素に
よる選択的なエポキシ化によるエポキシ化合物の合成反
応又はケトンのアンモニアと過酸化水素による選択的な
アンモオキシム化反応によるケトオキシム化合物の合成
反応に対する触媒活性に優れた触媒の提供。 【構成】 チタノシリケートの一次粒子同士の結合体で
あって、50〜300Åの細孔を有し、かつ好ましく
は、一次粒子同士の結合部分が結晶質であり、粒度分布
メジアンが1μm以上であるチタノシリケート触媒。該
触媒を前記反応の触媒として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過酸化水素を酸化剤と
した芳香族化合物のヒドロキシル化反応、オレフィンの
エポキシ化反応或いはケトンのアンモオキシム化反応に
活性を示す触媒及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チタノシリケートは、結晶格子の珪素が
アルミニウムではなくチタンで同形置換された、xTi
2・(1−x)SiO2の組成を持つZSM−5と同様
な結晶構造を持つゼオライトの一種であり、その調製方
法はTaramassoらによって開示されている(U.S.Pat 4,4
10,501)。チタノシリケートは過酸化水素を酸化剤とし
た種々の有機化合物の酸化反応に活性を示すことが見い
だされ、例えば、芳香族化合物のヒドロキシル化、オレ
フィンのエポキシ化、アルカンの酸化によるアルコール
やケトンの製造、ケトンのアンモオキシム化によるケト
オキシムの製造などの触媒として知られている。
【0003】触媒活性の高いチタノシリケート細孔内部
へ反応基質がアクセスする確率が、触媒粒径が小さいほ
ど増加すること、及び生成物の細孔外への拡散の距離が
短くて済むことなどのために、活性の高い触媒を得るた
めには、製造過程で最初に形成される微結晶粒子(以
下、一次粒子という)の径は小さいほど好ましく、一般
にサブミクロンのオーダーの粒径が好ましい。しかしな
がら、実用的な観点からは、一次粒子径が小さいほど触
媒としてのハンドリング面、即ち触媒の分離及び回収で
の困難さが増大し、固体触媒としての利点が失われてし
まう。
【0004】また、チタノシリケート触媒は高価な薬品
を用いて合成されるために、合成工程において僅かのロ
スがあってもその製造コストへの影響は大きく、出来る
限り完全な回収を行う必要がある。そのためには、一次
粒子同士が結合して形成され、粒径の成長した結晶粒子
(以下、二次粒子という)の形成がチタノシリケート触
媒の実用化に於いては不可欠である。かかる二次粒子
は、一次粒子の特性を保持しつつ、しかも触媒としての
ハンドリング面の良好な粒子でなければならない。
【0005】しかしながら、公知の方法で製造されるチ
タノシリケート二次粒子は、チタノシリケート一次粒子
同士が単に物理的に接触しているのみで、互いに結合し
ているものではないために、機械的強度が低いという欠
点を有する。このようなチタノシリケートを触媒として
反応に使用すると、容易に一次粒子に分解して濾過など
のハンドリング特性が劣る。
【0006】これに対し、機械的強度及びハンドリング
特性に優れるチタノシリケート触媒の調製方法が U.S.P
at 4,701,428に於て開示されている。この方法の教える
ところによれば、チタノシリケートの一次粒子同士を、
チタノシリケートに対するモル比で0.05〜0.11
の割合で添加したシリカオリゴマーをバインダーとして
結合させることによって、機械的強度に優れ、且つ二次
粒子の粒径が増大したチタノシリケート触媒を調製する
ことが可能になる。
【0007】しかしながら、この方法は、水熱合成して
得たチタノシリケート粉末を、別途調製したシリカオリ
ゴマーのテトラプロピルアンモニウムヒドロキシド溶液
に分散させ、さらにそのスラリーをスプレードライヤー
等の機器を用いて急速に乾燥させることを必要とするも
のであって、多くの工程と高価な原料、及び複雑な操作
や機器を必要とするなどの問題点を有する。また、この
方法においては、一次粒子同士の結合部分は非晶質であ
り、結晶質の一次粒子とは構造が異なるため、機械的強
度が結晶質部分に比して小さい。更に、アルカリ条件下
における溶解による損失、さらには単位重量当たりの触
媒活性点の減少や非晶質部分に起因する触媒活性の低下
などの不都合を生じることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハン
ドリング特性及び活性に優れたチタノシリケート粒子を
提供することである。また、本発明のもう一つの目的
は、1価フェノールの選択的なヒドロキシル化による2
価フェノールの製造方法、オレフィンの選択的なエポキ
シ化によるエポキシ化合物の製造方法、或いは、ケトン
の選択的なアンモオキシム化反応によるケトオキシム化
合物の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に鑑み、簡便な方法でハンドリング特性及び機械的強度
に優れ、活性の高いチタノシリケート触媒の調製方法を
鋭意検討した結果、珪素とチタンの酸化物及び型剤であ
るテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドを含有する
ゾルを、オートクレーブ中で水熱合成して結晶性チタノ
シリケートを調製する方法に於て、一次粒子形成終了後
の水熱合成反応液のpHを低下せしめるという簡単な方
法によって容易に目的を達成することが出来ることを見
いだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0010】本発明は、チタノシリケートの一次粒子同
士の結合体であって、50〜300Åの細孔を有するこ
とを特徴とするチタノシリケート触媒を提供する。ま
た、本発明は、珪素化合物、チタン化合物及び型剤とし
てのテトラアルキルアンモニウム化合物を水又は水蒸気
の存在下にて反応させて一次粒子を形成させた後、反応
液のpHを低下せしめることにより一次粒子同士の結合
した二次粒子を形成させ、次いでかかる二次粒子を焼成
することを特徴とするチタノシリケート触媒の製造方法
を提供する。
【0011】以下に本発明について詳しく説明する。チ
タノシリケート粒子は、珪素化合物、チタン化合物、型
剤としてのテトラアルキルアンモニウム化合物及び水か
ら成る均一な反応混合物(ゾル)を調製し、オートクレ
ーブ中で水熱合成することにより得られる。ここに用い
ることの出来る珪素化合物としては、テトラアルキルオ
ルトシリケート(Si(OR14、ここにR1はC1〜C
5のアルキル基を表す)、或はコロイド状シリカ等を用
いることができる。テトラアルキルオルトシリケートと
してはテトラエチルオルトシリケートが好適に用いられ
る。チタン化合物としてはテトラアルキルオルトチタネ
ート(Ti(OR24、ここにR2はC1〜C5のアルキ
ル基を表す)及びそれらのオリゴマー、あるいはTiO
Cl2に例示される加水分解性のハロゲン化チタン化合
物等を用いることができる。
【0012】テトラアルキルオルトチタネートとしては
テトラエチルオルトチタネート、テトラプロピルオルト
チタネート、テトラブチルオルトチタネートが好適に用
いられる。型剤として使用されるテトラアルキルアンモ
ニウム化合物は、テトラアルキルアンモニウムイオンを
含む化合物であり、テトラプロピルアンモニウムヒドロ
キシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどを
例示することができる。ZSM−5構造を有するチタノ
シリケート粒子を調製するためにテトラプロピルアンモ
ニウムヒドロキシドを用いることが最も好ましい。
【0013】本発明におけるチタノシリケート粒子を調
製する際の原料の仕込比は、珪素化合物/チタン化合物
=5〜500(Si/Ti原子比)、含窒素化合物/珪
素化合物=0.2〜0.5(N/Si原子比)、水/珪
素化合物=10〜100(モル比)である。前記仕込モ
ル比を混合することによって得られた反応混合物からア
ルコール等の加水分解生成物を除去したゾルを使用し
て、オートクレーブ中で水熱合成反応を行うことにより
一次粒子が生成される。
【0014】一次粒子を生成させる水熱合成温度は、好
ましくは密閉系において110〜190℃、より好まし
くは160〜180℃の温度に加熱することによって行
われる。加熱温度がこの温度より低い場合には一次粒子
の成長に時間がかかって実用的でなく、また、この温度
より高い場合には触媒活性が低下するため好ましくな
い。一次粒子を生成させる水熱合成時間は一次粒子成長
速度に依存するが、一次粒子の成長が完了するに要する
時間であればよく、通常1〜10日である。一次粒子が
十分生成しない内に次のステップに移行すると良好な触
媒特性が得られず好ましくない。また、一次粒子の成長
が完了後、同じ温度で水熱合成を継続しても一次粒子に
顕著な効果を与えないことから、実用上、前記の時間範
囲が好ましい。
【0015】一次粒子の生成に用いる容器は、通常一般
に用いられる材質の容器であれば特に制限はなく、SU
S316、SUS304、チタンなどのオートクレーブ
が好適に使用されるが、容器の内部表面をテフロンライ
ニングやグラスライニング等の不活性処理を施したもの
であってもよい。オートクレーブ内部の温度分布は重要
であり、できるだけ均一な温度分布が実現されるような
構造のものが好ましい。また、水熱合成中、適当な手段
を用いて攪拌を行って均一な温度分布を実現することに
より、好ましい触媒が得られる。
【0016】一次粒子が形成された時点での水熱合成母
液のpHは通常11以上であるが、このように高いpH
領域に於いては、生成した一次粒子は溶液中に均一に分
散したスラリー状態でありそのハンドリングは極めて困
難である。本発明では、かかる一次粒子のスラリーのp
Hを下げることによって、ハンドリングが容易で触媒活
性も高い二次粒子が得られる。
【0017】一次粒子が形成された水熱合成母液のpH
を低下させる一つの方法は、酸の添加である。この方法
では、一次粒子の生成が終了した時点で反応容器からス
ラリー状の水熱合成液を取り出し、そこに適当な酸を撹
拌しながら添加することによってpHを低下せしめる。
これによって、一次粒子同士が結合して粒径の成長した
二次粒子が得られる。ここで用いる酸は、無機酸であっ
ても有機酸であってもよく特に制限はない。
【0018】より具体的には、好適な無機酸として、塩
酸、硫酸、硝酸、燐酸、フッ化水素酸等を例示すること
ができ、好適な有機酸として、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、フタル酸、安息香酸等を
例示することが出来る。反応液のpHが局所的に急激に
低下するのを防ぐ目的で、これらの酸を適当な濃度に希
釈して用いることが好ましい。
【0019】攪拌下、スラリー溶液のpHをモニターし
ながら酸を添加し、pHが10以下になった時点で添加
を終了する。この場合、添加量が多すぎてpHが低下し
過ぎると一次粒子の分散を引き起こすのでpHは5を下
回らないように、好ましくはpHは7を下回らないよう
に酸を添加する。その後、十分な二次粒子の成長が起こ
るまで5分〜5時間、より好ましくは1〜2時間攪拌を
続ける。溶液を40〜100℃に加熱して二次粒子の成
長反応速度を上げて攪拌時間を短縮してもよい。
【0020】また、水熱合成温度を一次粒子生成温度か
らさらに高い温度に昇温させると、型剤であるテトラア
ルキルアンモニウムイオンが熱分解し、溶液のpHが7
〜10に低下する。これによって、一次粒子同士が結合
して粒径の成長した二次粒子が形成される。二次粒子の
形成に要求される温度は、テトラアルキルアンモニウム
イオンが十分な速度で分解し、溶液のpHが7〜10に
低下するのに必要な温度であればよく、それは通常20
0℃以上である。好ましい温度範囲は200〜250℃
であり、より好ましくは200〜220℃である。温度
がこの範囲より低い場合はテトラアルキルアンモニウム
イオンの分解に長時間を要し実用的でなく、また、この
範囲より高くしても時間短縮の効果はそれほど顕著でな
い。
【0021】テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド
の熱分解量は分解により生成するアルキレンによる圧力
上昇をモニターすることによって知ることが出来る。二
次粒子成長温度に保持する時間は、テトラアルキルアン
モニウムヒドロキシドの分解に要する時間であればよ
く、通常1〜10日である。二次粒子が十分生成しない
内に次のステップに移行すると良好な触媒特性が得られ
ず好ましくない。また、二次粒子の成長が完了後、同じ
温度で継続しても二次粒子に顕著な効果を与えないこと
から、実用上、前記の時間範囲が好ましい。
【0022】以上のような方法で成長した二次粒子を含
有する反応液から固体状チタノシリケートが分離される
が、粒径が十分成長しているために、濾過或いは温和な
条件の遠心分離によって容易に分離される。得られたチ
タノシリケート粒子を洗浄後、450〜650℃で1〜
100時間、より好ましくは、500〜600℃で5〜
10時間焼成することによってチタノシリケート触媒を
製造することができる。
【0023】以上のような方法で生成したチタノシリケ
ート触媒は、通常、粒度分布メジアン(粒度分布におい
て、それより小さな粒子が全体の50重量%となる粒
径)が1μm以上である。さらに、二次粒子形成時間を
充分とることにより、粒度分布メジアンが好ましくは5
μm以上とすることができる。粒度分布メジアンが10
μm以上のチタノシリケート触媒がハンドリング又は触
媒活性の面から最も好ましい。
【0024】本発明のチタノシリケート触媒は、一次粒
子同士の結合で生じる隙間に相当する50〜300Åの
細孔(メソポア)を有する。また、従来法により製造さ
れたチタノシリケート触媒は一般にチタノシリケート一
次粒子に固有の5.4Å×5.6Åのミクロポア以外に
細孔を有しない。このことは細孔分布の測定によって確
認される。50〜300Åの細孔(メソポア)を有しな
いチタノシリケート触媒は、触媒活性が劣る。
【0025】本発明のチタノシリケート触媒は、X線回
折分析において明確な回折パターンを示し、非結晶質部
分の存在において特徴的な散乱が全く見られないことか
ら、本発明のチタノシリケート触媒が実質上、結晶質の
みからなることが明らかである。さらに、SEM観察に
よると、本発明のチタノシリケート触媒二次粒子は、粒
径0.05〜0.3μmの一次粒子同士が結晶質で結合
したものである。
【0026】本発明のチタノシリケート触媒は、1価フ
ェノールと過酸化水素との反応による2価フェノールの
製造に好適に使用され、選択的なヒドロキシル化による
特定の2価フェノールを与える。特に、1価フェノール
がフェノールである場合には、パラ選択的なヒドロキシ
ル化により、ヒドロキノンを高い収率で与える。
【0027】フェノールと過酸化水素との反応によるヒ
ドロキノンの製造は以下のようにして行われる。すなわ
ち、本発明のチタノシリケート触媒と溶媒の存在下、フ
ェノールと過酸化水素を加える。溶媒としてはアルコー
ル、ケトン、水などの極性溶媒が好ましく、水が最も好
ましい。溶媒の使用量は限定されないが、好ましくは反
応混合液全体の10〜50重量%、より好ましくは20
〜40重量%である。フェノールの過酸化水素に対する
使用比率は、副反応を抑制するために、2倍モル以上、
より好ましくは3倍モル以上である。更に、反応混合液
にジオキサンを添加することがパラ選択的ヒドロキシル
化のために好ましく、その使用量は、1価フェノールの
0.04〜1.2倍モル、好ましくは0.1〜0.8倍
モルである。この範囲より少ない場合は十分なパラ選択
性が得られず、この範囲より多い場合はヒドロキノンの
収率が低下する。
【0028】反応温度は50〜150℃、好ましくは6
0〜120℃である。この範囲より低い反応温度の場合
は反応速度が低く、この範囲より高い場合は副反応によ
り高沸点物の生成が増加する。過酸化水素は市販の30
〜60重量%の水溶液が好適に用いられる。過酸化水素
の反応系への添加はその全量を一度に添加してもよく、
反応の進行と並行して段階的に添加してもよい。チタノ
シリケート触媒は、反応混合液に対して通常0.1〜1
0重量%、好ましくは1〜5重量%に相当する量を使用
する。
【0029】本発明のチタノシリケート触媒は、また、
オレフィンと過酸化水素との反応によるエポキシ化合物
の製造に好適に使用され、選択的なエポキシ化による特
定のエポキシ化合物を与える。特に、オレフィンが不飽
和カルボン酸のアリルエステルである場合には、選択的
なエポキシ化により、不飽和カルボン酸のグリシジルエ
ステルを高い収率で与える。不飽和カルボン酸のアリル
エステルとしては、アクリル酸アリル、メタクリル酸ア
リル、ケイ皮酸アリルが例示される。
【0030】不飽和カルボン酸のアリルエステル(以
下、単にアリルエステルと称する)と過酸化水素との反
応による不飽和カルボン酸のグリシジルエステルの製造
は以下のようにして行われる。すなわち、本発明のチタ
ノシリケート触媒と溶媒の存在下、アリルエステルと過
酸化水素を加える。溶媒としてはアルコール、ケトン、
水などの極性溶媒が好ましく、メタノール、アセトンが
特に好ましい。溶媒の使用量は限定されないが、好まし
くは反応混合液全体の20〜60重量%、より好ましく
は30〜40重量%である。この範囲より少ない場合は
収率が低下し、この範囲より多い場合は溶媒の回収エネ
ルギーが増大する。
【0031】アリルエステルの過酸化水素に対する使用
比率は、1倍モル以上、より好ましくは2〜10倍モル
である。この範囲より少ない場合は副反応が増大し、こ
の範囲より多い場合はアリルエステルの回収エネルギー
が増大する。
【0032】反応温度は30〜100℃、好ましくは5
0〜70℃である。この範囲より低い反応温度の場合は
反応速度が低く、この範囲より高い場合は副反応が増大
する。過酸化水素は市販の30〜60重量%の水溶液が
好適に用いられる。過酸化水素の反応系への添加はその
全量を一度に添加してもよく、反応の進行と並行して段
階的に添加してもよい。チタノシリケート触媒は、反応
混合液に対して通常0.1〜10重量%、好ましくは1
〜5重量%に相当する量を使用する。
【0033】本発明のチタノシリケート触媒は、更に、
ケトンとアンモニアと過酸化水素との反応によるケトオ
キシム化合物の製造に好適に使用され、アンモオキシム
化による特定のケトオキシム化合物を与える。特に、ケ
トンがシクロヘキサノンである場合には、選択的なアン
モオキシム化により、シクロヘキサノンオキシムを高い
収率で与える。
【0034】ケトンとアンモニアと過酸化水素との反応
によるケトオキシム化合物の製造は以下のようにして行
われる。すなわち、本発明のチタノシリケート触媒と溶
媒の存在下、ケトン、アンモニアと過酸化水素を加え
る。溶媒としてはアルコール、ケトン、水などの極性溶
媒が好ましく、t−ブチルアルコールが特に好ましい。
溶媒の使用量は限定されないが、好ましくは反応混合液
全体の10〜50重量%である。この範囲より少ない場
合は収率が低下し、この範囲より多い場合は溶媒の回収
エネルギーが増大する。
【0035】過酸化水素のケトンに対する使用比率は、
0.5〜1.5倍モル、より好ましくは0.5〜1.2
倍モルである。アンモニアのケトンに対する使用比率
は、1倍モル以上、より好ましくは1.5倍モル以上で
ある。アンモニアのケトンに対する使用比率がこの範囲
より少ない場合は副反応が増大する。
【0036】反応温度は30〜120℃、好ましくは6
0〜100℃である。反応圧力は常圧もしくは加圧下で
行い溶液中のアンモニア濃度が低く成り過ぎないように
する。過酸化水素は市販の30〜60重量%の水溶液が
好適に用いられる。過酸化水素の反応系への添加はその
全量を一度に添加してもよく、反応の進行と並行して段
階的に添加してもよい。チタノシリケート触媒は、反応
混合液に対して通常0.1〜10重量%、好ましくは1
〜5重量%に相当する量を使用する。
【0037】
【実施例】以下、具体的な例を挙げながら、本発明をさ
らに詳しく説明するが、これら実施例は本発明の範囲を
如何なる態様にも限定するものではない。また、評価方
法は以下の通りである。
【0038】〔細孔分布測定法〕液体窒素温度における
窒素ガスの触媒への吸着及び脱着等温線を、慶伊富長著
「吸着」(共立出版、1965)に基づき、真空〜液体
窒素温度における窒素ガスの飽和蒸気圧にわたって測定
した。前記範囲におけるある圧力における吸着量は固体
表面の多分子層吸着と細孔への毛管凝縮の総和で与えら
れる。各細孔が円筒で近似されると仮定して、細孔分布
をCranston-Inkley法によって求めた。 〔機械的強度評価法〕周波数39kHz、出力40Wの
超音波発生器を備えた槽にチタノシリケート触媒を入
れ、超音波を30分間照射して粒子に機械的外力を与え
た後、再び粒度分布を測定した。
【0039】〔SEM観察法〕微量のチタノシリケート
触媒を真鍮製治具上の両面テープに固定し、金蒸着を行
った後、10000〜25000倍に拡大してSEM観
察した。 〔粒度分布測定法〕超音波発生器を備えた攪拌槽に水及
びチタノシリケート触媒を入れ、超音波を10分間照射
して粒子を十分に分散させた後、分散スラリーをポンプ
を用いてレーザ回折測定器を備えた光学セルに循環させ
た。粒度分布はレーザ回折強度分布からFraunhofer理論
とMie 散乱理論を併用して求めた。
【0040】実施例1 テトラエチルオルトシリケート375gとテトラエチル
オルトチタネート10.3gを、3リットルの四つ口セ
パラブルフラスコに入れ、窒素気流下、滴下ポンプを用
いて20重量%テトラプロピルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液648gを5.4g/分の速度で滴下した。滴
下の間中、反応液温度は20℃で一定となるように調節
した。滴下終了後もしばらく攪拌を続け、加水分解を完
全に進行させた後、反応液を80℃に加熱し加水分解で
生成したエタノールを反応液から留去し、透明なゾルを
得た。得られたゾルに蒸留水を290g加え、溶液全体
の重量を885gとしてSUS316製の3リットルオ
ートクレーブに充填率30%で充填した。このゾルのp
Hは11.4であった。オートクレーブ内の気体を窒素
で置換した後、密閉して170℃に2日間加熱後、20
0℃に昇温してさらに2日間200℃に保持した後、室
温に冷却した。
【0041】白色固体を含む液を遠心分離器を用いて3
000rpmで20分間遠心分離を行い、ほぼ透明な上
澄み液と白色のチタノシリケート粒子とに分離した。上
澄み液のpHは9.2であった。得られた白色チタノシ
リケート粒子を蒸留水で洗浄後、乾燥し、電気炉で空気
中、550℃、6時間焼成処理を行い、91.7gのチ
タノシリケート触媒を得た。これは用いたアルコキシド
原料基準で82%の収率であった。
【0042】この触媒の粒度分布を測定すると、図1に
示すように粒度分布メジアンが約18μmであった。図
1でふるい下%とは、ある粒径以下の粒子が全体に占め
る重量%を意味する。SEM観察によると、二次粒子は
平均粒径0.1μmのほぼ球形の一次粒子同士が密に充
填したものであり、一次粒子同士の結合部分は結晶質で
あった。細孔分布を測定すると、一次粒子同士の結合で
生じる隙間に相当する100〜300Åの細孔が認めら
れた。この触媒の機械的強度を評価すると、超音波照射
後、10μm以下の粒度の二次粒子は全体の29.4%
から32.3%に増加した(増加率10%)。
【0043】実施例2 実施例1で得られた触媒を用いて、フェノールのヒドロ
キシル化反応を行った。すなわち、実施例1で得られた
チタノシリケート触媒6.5g、フェノール250g、
1,4−ジオキサン42g、水150gを撹拌機を備え
た容積1リットルの四つ口フラスコに仕込み80℃に加
熱した後、31重量%過酸化水素水72gを滴下した。
3時間反応を続けた後の溶液を分析した結果、過酸化水
素基準の二価フェノール収率は77%、生成ハイドロキ
ノン/カテコールモル比は5.7で選択的にハイドロキ
ノンが得られた。
【0044】実施例3 テトラエチルオルトシリケート375gとテトラエチル
オルトチタネート10.3gを、3リットルの四つ口セ
パラブルフラスコに入れ、窒素気流下、滴下ポンプを用
いて20重量%テトラプロピルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液648gを5.4g/分の速度で滴下した。滴
下の間中、反応液温度は20℃で一定となるように調節
した。滴下終了後もしばらく攪拌を続け、加水分解を完
全に進行させた後、反応液を80℃に加熱し加水分解で
生成したエタノールを反応液から留去した。得られた透
明なゾルに蒸留水を290g加え、溶液全体の重量を8
85gとしてSUS316製の3リットルオートクレー
ブに充填率30%で充填した。このゾルのpHは11.
4であった。オートクレーブ内の気体を窒素で置換した
後、密閉して170℃に2日間加熱した後、冷却した。
【0045】得られた白色乳液の一部69gを計り取
り、撹拌しながら酢酸水溶液を徐々に滴下した。溶液の
pHを8まで低下させ、そのまましばらく攪拌を続け
た。溶液を3000rpmで20分間遠心分離を行い、
透明な上澄み液と白色固体を分離した。得られた固体を
蒸留水で洗浄後、乾燥し、電気炉で空気中550℃、6
時間焼成処理を行いチタノシリケート触媒を得た。この
ようにして得た触媒の粒度分布を測定すると、粒度分布
メジアンは17μmであった。SEM観察によると、二
次粒子は平均粒径0.1μmのほぼ球形の一次粒子同士
が密に充填したものであり、一次粒子同士の結合部分は
結晶質であった。細孔分布を測定すると、一次粒子同士
の結合で生じる隙間に相当する100〜250Åの細孔
が認められた。この触媒の機械的強度を評価すると、超
音波照射後、10μm以下の粒度の二次粒子は全体の2
6.4%から29.6%に増加した(増加率12%)。
【0046】実施例4 実施例3で得られた触媒を用いて、実施例2と同様にし
てフェノールのヒドロキシル化を行った。二価フェノー
ル収率が74%、ハイドロキノン/カテコール比が5.
7と良好な反応結果であった。
【0047】実施例5 テトラエチルオルトチタネートの量を5.1gとして、
Si/Ti比を80とした以外は実施例1と同様な操作
でゾル898gを調製した。このゾルをSUS316製
の3リットルオートクレーブに充填率30%で充填し
た。このゾルのpHは11.5であった。密閉後、17
0℃に加熱し、4日後200℃に昇温しさらに2日間そ
の温度に保持した後室温に冷却した。白色固体を含む液
を遠心分離器を用い、2500rpmで20分間遠心分
離を行い白色固体を分離した。上澄み液のpHは9.7
であった。得られた白色固体をイオン交換水で洗浄後、
乾燥し、電気炉で空気中、550℃、12時間焼成処理
を行い、72gのチタノシリケート触媒を得た。これは
用いたアルコキシド原料基準で66%の収率であった。
【0048】得られた触媒の粒度分布メジアンは21μ
mであった。SEM観察によると、二次粒子は平均粒径
0.1μmのほぼ球形の一次粒子同士が密に充填したも
のであり、一次粒子同士の結合部分は結晶質であった。
細孔分布を測定すると、一次粒子同士の結合で生じる隙
間に相当する100〜250Åの細孔が認められた。こ
の触媒の機械的強度を評価すると、超音波照射後、10
μm以下の粒度の二次粒子は全体の27.4%から3
0.7%に増加した(増加率12%)。
【0049】実施例6 実施例5で得られた触媒を用いて、実施例2と同様にし
てフェノールのヒドロキシル化を行った結果、過酸化水
素基準の二価フェノール収率は80%、生成ハイドロキ
ノン/カテコールモル比は7.2であった。
【0050】実施例7 実施例1で得られたチタノシリケート触媒を用いて、ア
リルエステルのエポキシ化反応を行った。すなわち、実
施例1で得られたチタノシリケート触媒4.4g、メタ
クリル酸アリル80g、メタノール60gを撹拌機を備
えた容積200ミリリットルの三つ口フラスコに仕込
み、60℃に加熱した後、60重量%過酸化水素水1
8.3gを加えた。3時間反応を続けた後の溶液を分析
した結果、過酸化水素転化率は96%、過酸化水素基準
のメタクリル酸グリシジル選択率は85%、転化メタク
リル酸アリル基準のメタクリル酸グリシジル選択率は9
7%であった。副生物の大部分はメタクリロイル基の不
飽和結合のエポキシ化された化合物であり、その生成量
はメタクリル酸グリシジルに対して1/44モル量であ
った。
【0051】実施例8 実施例3で得られたチタノシリケート触媒を用いて、ケ
トンのアンモオキシム化反応を行った。すなわち、実施
例3で得られたチタノシリケート触媒4.0g、25重
量%アンモニア水溶液39.6g、シクロヘキサノン3
8.3g、t−ブチルアルコール59gを撹拌機を備え
た容積300ミリリットルの316製オートクレーブに
仕込み、80℃に加熱した後、ポンプを用いて31重量
%過酸化水素水44.7gを1時間かけて添加した。添
加終了後、30分間撹拌を続けた。触媒を濾別し、アセ
トンを加えて均一溶液にした後、ガスクロマトグラフィ
ー又はヨウ素滴定法によって反応溶液を分析した結果、
シクロヘキサノンオキシムの過酸化水素基準収率は83
%、シクロヘキサノンオキシムのシクロヘキサノン基準
収率は87%であった。
【0052】比較例1 水熱合成の温度を170℃として一定に4日間保った他
は実施例1と同様の水熱合成操作を行った。冷却後、3
000rpmで20分間遠心分離を行った。チタノシリ
ケート粒子の沈澱は非常に僅かであり、大部分のチタノ
シリケート粒子は液中に分散したままであった。沈澱を
分離した残液は一次粒子が分散したスラリー状であり、
そのpHは11.7であった。沈澱を濾別し、実施例1
と同様の洗浄、焼成処理を行い、チタノシリケート触媒
を得た。得られた固体を触媒Aとする。触媒Aの原料ア
ルコキシド基準の収率は10%であった。触媒Aの粒度
分布メジアンは13μmであった。
【0053】触媒Aを分離したスラリー状液を8000
rpmで120分間という強力な遠心分離を行ったとこ
ろ、白色のチタノシリケート粒子が液から分離された。
以下、実施例1と同様の洗浄、焼成処理を行い、チタノ
シリケート触媒を得た。得られた固体を触媒Bとする。
触媒Bの原料アルコキシド基準の収率は82%であっ
た。触媒Bの粒度分布メジアンは21.7μmであっ
た。
【0054】SEM観察によると、触媒A、触媒Bはと
もに、各々互いに独立に分離した一次粒子同士の集合体
であり、一次粒子同士の結合は認められなかった。細孔
分布の測定によれば、得られた触媒A、触媒Bはいずれ
もチタノシリケート一次粒子に固有の5.4Å×5.6
Åのミクロポア以外に、チタノシリケート一次粒子同士
の結合で生じる隙間に相当する50〜300Åの細孔が
認められなかった。触媒A、触媒Bの機械的強度を評価
すると、ともに粒子の破壊が進行し、全体に占める10
μm以下の粒度の二次粒子は、触媒Aでは21.9%か
ら39.4%に増加し(増加率80%)、触媒Bでは2
1.9%から29.3%に増加した(増加率34%)。
【0055】比較例2 比較例1で得られた触媒Aを用いて、実施例2と同様に
してフェノールのヒドロキシル化を行った結果、ハイド
ロキノン/カテコール比が5.3であったが二価フェノ
ール収率が56%に低下した。
【0056】比較例3 実施例1と同様な操作でゾルを得、このゾルをオートク
レーブに充填し、200℃に加熱後、4日間200℃に
保持した他は実施例1と同様に加熱して上澄み液と白色
固体を得た。上澄み液のpHは9.7であった。白色固
体を実施例1と同様に洗浄、焼成処理を行い、27gの
チタノシリケート触媒を得た。これは用いたアルコキシ
ド原料基準で24%の収率であった。この触媒の粒度分
布は実施例1のそれと殆ど等しく、粒度分布メジアンは
17μmであった。
【0057】SEM観察によると、得られた触媒は、各
々互いに独立に分離した一次粒子同士の集合体であり、
一次粒子同士の結合は認められなかった。細孔分布の測
定によれば、得られた触媒はチタノシリケート一次粒子
に固有の5.4Å×5.6Åのミクロポア以外に、チタ
ノシリケート一次粒子同士の結合で生じる隙間に相当す
る50〜300Åの細孔が認められなかった。
【0058】比較例4 比較例3で得られた触媒を用いて、実施例2と同様にし
てフェノールのヒドロキシル化を行った結果、二価フェ
ノール収率が67%、ハイドロキノン/カテコール比は
5.4であった。
【0059】比較例5 実施例1と同様な操作で調製したゾルをオートクレーブ
に充填し、175℃に加熱後、10日間175℃に保持
した他は実施例1と同様にしてチタノシリケートを得
た。得られたチタノシリケート二次粒子の粒度分布メジ
アンは6.1μmであった。次いで、この触媒を以下の
方法により、シリカオリゴマーによるバインダーで造粒
した。すなわち、チタノエチルオルトシリケート17g
に20重量%テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド
水溶液14.2gを滴下し、加水分解してシリカゾルを
調製し、この均一なゾル中に前記チタノシリケート5g
を加えて1時間攪拌した。上澄み液を除去した後乾燥
し、電気炉で空気中、550℃、6時間焼成処理を行
い、9gの白色のチタノシリケート触媒を得た。
【0060】得られた触媒の二次粒子の粒度分布メジア
ンは48μmであった。SEM観察によると、一次粒子
同士の結合部分は非晶質で、二次粒子は平均粒径0.1
μmの一次粒子同士が非晶質部分を介して結合したもの
であった。細孔分布の測定によれば、得られた触媒はチ
タノシリケート一次粒子に固有の5.4Å×5.6Åの
ミクロポア以外に、チタノシリケート一次粒子同士の結
合で生じる隙間に相当する50〜300Åの細孔が認め
られなかった。得られた触媒の機械的強度を評価する
と、全体に占める10μm以下の粒度の二次粒子は、
6.5%から12.4%に増加した(増加率91%)。
【0061】比較例6 比較例5で得られた触媒を用いて、実施例2と同様にし
てフェノールのヒドロキシル化を行った結果、過酸化水
素基準の二価フェノール収率は68%、生成ハイドロキ
ノン/カテコールモル比は4.4であり、実施例1に比
べて共に低下した。
【0062】比較例7 比較例1で得られた触媒Aを用いて、実施例7と同様に
してアリルエステルのヒドロキシル化反応を行った結
果、過酸化水素転化率は61%、過酸化水素基準のメタ
クリル酸グリシジル選択率は74%、転化メタクリル酸
アリル基準のメタクリル酸グリシジル選択率は81%で
あった。
【0063】比較例8 比較例1で得られた触媒Bを用いて、実施例7と同様に
してアリルエステルのヒドロキシル化反応を行った結
果、過酸化水素転化率は96%、過酸化水素基準のメタ
クリル酸グリシジル選択率は82%、転化メタクリル酸
アリル基準のメタクリル酸グリシジル選択率は87%で
あった。
【0064】比較例9 比較例1で得られた触媒Bを用いて、実施例8と同様に
してシクロヘキサノンのアンモオキシム化反応を行った
結果、シクロヘキサノンオキシムの過酸化水素基準収率
は73%、シクロヘキサノンオキシムのシクロヘキサノ
ン基準収率は74%であった。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、ハンドリング特性及び
触媒活性に優れたチタノシリケート触媒が提供される。
本発明の触媒の製造においては、二次粒子の形成が、一
次粒子生成後の反応液に酸を添加するか又は一次粒子生
成温度より高い温度領域で行うことにより達成され、慣
用の機器が使用される簡便な方法であるので、工業的実
施が極めて容易であるという特長を持ち、工業的に重要
である。
【0066】また、本発明のチタノシリケート触媒を反
応触媒として使用することにより、1価フェノールの過
酸化水素による選択的なヒドロキシル化による2価フェ
ノールの製造方法、オレフィンの過酸化水素による選択
的なエポキシ化によるエポキシ化合物の製造方法、或い
は、ケトンとアンモニアと過酸化水素との選択的なアン
モオキシム化反応によるケトオキシム化合物の製造方法
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたチタノシリケート触媒の
粒度分布。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタノシリケートの一次粒子同士の結合
    体であって、50〜300Åの細孔を有することを特徴
    とするチタノシリケート触媒。
  2. 【請求項2】 一次粒子同士の結合部分が結晶質である
    ことを特徴とする請求項1記載のチタノシリケート触
    媒。
  3. 【請求項3】 粒度分布メジアンが10μm以上である
    ことを特徴とする請求項1記載のチタノシリケート触
    媒。
  4. 【請求項4】 珪素の酸化物、チタンの酸化物及びテト
    ラアルキルアンモニウムヒドロキシドを水又は水蒸気の
    存在下にて反応させてチタノシリケートの一次粒子を形
    成させた後、反応液のpHを5〜10に低下せしめるこ
    とにより一次粒子同士の結合したチタノシリケートの二
    次粒子を形成させ、次いで、形成した二次粒子を焼成す
    ることを特徴とするチタノシリケート触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 二次粒子の形成におけるpH低下の方法
    が、反応液に酸を添加することである請求項4記載のチ
    タノシリケート触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 二次粒子の形成におけるpH低下の方法
    が、反応液を200℃以上に加熱することである請求項
    4記載のチタノシリケート触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】 二次粒子形成の温度が200〜250℃
    であることを特徴とする請求項6記載のチタノシリケー
    ト触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】 1価フェノールと過酸化水素との反応に
    よる2価フェノールの製造において、チタノシリケート
    の一次粒子同士の結合体であって、50〜300Åの細
    孔を有することを特徴とするチタノシリケート触媒を反
    応触媒として使用することを特徴とする2価フェノール
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 オレフィンと過酸化水素との反応による
    エポキシ化合物の製造において、チタノシリケートの一
    次粒子同士の結合体であって、50〜300Åの細孔を
    有することを特徴とするチタノシリケート触媒を反応触
    媒として使用することを特徴とするエポキシ化合物の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 オレフィンが不飽和カルボン酸のアリ
    ルエステルであることを特徴とする請求項9記載のエポ
    キシ化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 ケトン、アンモニア及び過酸化水素の
    反応によるケトオキシム化合物の製造において、チタノ
    シリケートの一次粒子同士の結合体であって、50〜3
    00Åの細孔を有することを特徴とするチタノシリケー
    ト触媒を反応触媒として使用することを特徴とするケト
    オキシム化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】 ケトンがシクロヘキサノンであること
    を特徴とする請求項11記載のケトオキシム化合物の製
    造方法。
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