JPH07100682B2 - アミノフェノールアルキルエーテル類の製造方法 - Google Patents

アミノフェノールアルキルエーテル類の製造方法

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JPH07100682B2
JPH07100682B2 JP62315037A JP31503787A JPH07100682B2 JP H07100682 B2 JPH07100682 B2 JP H07100682B2 JP 62315037 A JP62315037 A JP 62315037A JP 31503787 A JP31503787 A JP 31503787A JP H07100682 B2 JPH07100682 B2 JP H07100682B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、アミノフェノールアルキルエーテル類の製造
方法に関し、さらに詳しくは、アミノフェノール類と炭
酸化合物とを反応させて、アミノフェノールアルキルエ
ーテル類を選択的に高収率で製造することができる方法
に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 アミノフェノールアルキルエーテル類は、アゾ染料、農
薬あるいはナフトール塗料などの製造原料などとして有
用な物質である。
従来から、このアミノフェノールアルキルエーテル類
は、アミノフェノール類の水酸基の水素原子を選択的に
アルキル化することにより製造されている(0-アルキル
化反応)。そして、このアミノフェノールアルキルエー
テル類の0-アルキル化反応には、アルキル化剤として、
ジメチル硫酸等のアルキル硫酸化合物あるいはハロゲン
化アルキル化合物が使用されている。
しかしながら、アルキル硫酸化合物およびハロゲン化ア
ルキル化合物を用いた0-アルキル化反応過程で、アルキ
ル基と同当量の酸が遊離するために、この遊離した酸を
中和しなければならず、この中和操作および生成する塩
を除去する操作が非常に煩雑であるという問題点があっ
た。
また、アルキル硫酸化合物は毒性が高いために、扱いに
くいという問題点もあった。
さらに、反応により遊離する酸、これを中和するために
用いられるアルカリおよびこの中和反応により生成する
塩に対して、耐蝕性のある材料で反応装置を形成する必
要があり、したがって反応装置を形成するために用いる
ことができる材質が非常に限定されるという設備上の問
題もある。
一方、ベンゼン環に置換した水酸基あるいはアミノ基を
アルキル化するためのアルキル化剤として炭酸アルキル
化合物が知られている。すなわち、たとえば炭酸ジメチ
ルとフェノールとを、塩基性触媒の存在下で反応させ
て、アニソールを得ることができ、また、アニリンと炭
酸ジメチルとを、塩基性触媒の存在下で反応させて、N-
メチルアミンあるいはN,N′‐ジメチルアミンを得るこ
とができる。
しかしながら、上記の炭酸ジメチルのような炭酸ジアル
キル化合物を用いて、水酸基およびアミノ基の2つの官
能基を有するアミノフェノール類をアルキル化しようと
する場合には、炭酸ジアルキル化合物が、水酸基および
アミノ基のいずれの基と反応するかは不明である。さら
に炭酸ジアルキル化合物を用いて、アミノフェノール類
の0-アルキル化合物を選択的に進行させてアミノフェノ
ールアルキルエーテル類を製造する条件については、ま
ったく知られていなかった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、高収率でアミノフェノールア
ルキルエーテルを容易に製造することができる方法を提
供することを目的としている。
さらに本発明は、中和反応および中和塩の除去などの煩
雑な操作を必要とせず、かつ製造装置が腐蝕することの
少ないアミノフェノールアルキルエーテル類の製造方法
を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るアミノフェノールアルキルエーテル類の製
造方法は、アミノフェノール類と、2個のアルキル基を
有する炭酸化合物とを、 溶媒として、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル‐2-
ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチ
ル尿素、スルフォキシド化合物からなる群から選択され
る化合物を、上記アミノフェノール類に対して0.2〜20
倍の重量で用い、 触媒として、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル‐2-
ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチ
ル尿素、ピリジン系化合物、トリ‐n-ブチルホスフィン
およびトリフェニルホスフィンからなる群から選択され
る化合物を、上記アミノフェノール類に対して1/500倍
モル以上の量で用いて反応させることを特徴としてい
る。
本発明に係るアミノフェノールアルキルエーテル類の製
造方法によれば、アミノフェノール類と、2個のアルキ
ル基を有する炭酸化合物とを、特定の溶媒および触媒を
用いて反応させることにより、選択的に0-アルキル化反
応を進行させて、高収率、かつ高選択率で、アミノフェ
ノールアルキルエーテル類を製造することができる。
しかも、0-アルキル化剤が炭酸ジアルキル化合物あるい
は炭酸ジアルアルキル化合物等の2個のアルキル基を有
する炭酸化合物であり、反応により酸が遊離することが
ないので、反応装置が腐蝕しにくく、さらに酸が遊離す
ることがないので中和操作が不要である。
また、これらの0-アルキル化剤は、毒性が低く、従来か
ら用いられていたアルキル化剤と比較して、非常に扱い
やすい。
発明の具体的説明 以下本発明に係るアミノフェノールアルキルエーテル類
の製造方法について具体的に説明する。
アミノフェノール類 本発明では、アミノフェノールアルキルエーテル類を製
造する際の出発原料として用いられるアミノフェノール
類は、下記式[I]で表わすことができる。
ただし、上記一般式[I]において、R1は、ハロゲン原
子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基(好まし
くは炭素数1〜7)、アルコキシ基、エステル基もしく
はフェニル基を表わす。また、nは、0〜4である。
特に本発明においては、nが0であるアミノフェノール
類を用いることが好ましい。
また、上記式[I]において、水酸基に対してアミノ基
は、オルト位、メタ位あるいはパラ位のいずれの位置に
置換していてもよい。
本発明で用いることができるアミノフェノール類として
は、具体的には、o-アミノフェノール、m-アミノフェノ
ール、p-アミノフェノール、2-クロロ‐4-アミノ‐フェ
ノール、2-クロロ‐6-アミノ‐ハイドロキノン、2-シア
ノ‐4-アミノ‐フェノール、p-ニトロ‐レゾルシン、4-
アミノ‐m-クレゾールなどが挙げられ、これらを単独
で、あるいは組み合わせて用いることができる。これら
の化合物のうち、特に好ましい化合物は、m-アミノフェ
ノールである。
炭酸化合物 本発明では、上記のアミノフェノールの0-アルキル化剤
として2個のアルキル基を有する炭酸化合物を用いる。
本発明で用いられる2個のアルキル基を有する炭酸化合
物は、次式[II]で示すことができる。
上記式[II]中、P2およびR3は、それぞれ独立に、置換
若しくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基であり、具
体的には、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソ
プロピル基等を挙げることができ、また、置換基を有す
るアルキル基としては、ベンジル基を挙げることができ
る。
したがって、本発明で用いられる2個のアルキル基を有
する炭酸化合物としては、具体的には、炭酸ジメチル、
炭酸ジエチル、炭酸ジ‐n-プロピル、炭酸ジイソプロピ
ル、炭酸ジ‐n-ブチル、炭酸ジベンジル、炭酸メチルエ
チル、炭酸メチルプロピル、炭酸エチルプロピルなどが
挙げられる。これらの化合物を単独で、あるいは組み合
わせて用いることができる。
これら炭酸化合物のうち好ましい化合物は、炭酸ジメチ
ル、炭酸ジエチル、炭酸ジ‐n-プロピル、炭酸メチルエ
チルおよび炭酸ジベンジルであり、特に炭酸ジメチルが
好ましい。
溶媒 前記のアミノフェノール類に、炭酸ジメチル等の2個の
アルキル基を有する炭酸化合物を用いて、選択的に0-ア
ルキル化反応を行なうためには、溶媒として3級アミノ
化合物およびスルフォキシド化合物のいずれか一方もし
くは両者を組合せて用いることが必要である。
本発明で溶媒として用いられる3級アミノ化合物として
は、室温で液体である化合物が好ましく、特に融点が30
℃以上の3級アミン化合物を用いることが好ましい。
このような3級アミン化合物としては、N,N-ジメチルア
セトアミド、N-メチル‐2-ピロリドンが挙げられる。
またスルフォキシド化合物としては、ヘキサメチルホス
ホルアミド、テトラメチル尿素が挙げられる。
本発明においては、溶媒として上記の化合物を単独で、
あるいは組み合わせて用いることができる。
本発明においては、溶媒として、これらのうちでもN,N-
ジメチルアセトアミドを用いることにより、A比{たと
えば[m-アニシジン生成量/(m-アニシジン生成量+N-
メチルアニシジン生成量)]×100}を向上させること
ができると共に収率が高くなる傾向があり、特に好まし
い。
触媒 本発明においては、上記の特定の溶媒中で、アミノフェ
ノール類と、2個のアルキル基を有する炭酸化合物とを
反応させるに際し、触媒として3級アミン化合物および
ホスフィン類のうちの一方、もしくは両者を組合せて用
いる。
すなわち本発明において、触媒としては、N,N-ジメチル
アセトアミド、N-メチル‐2-ピロリドン、ヘキサメチル
ホスホルアミド、テトラメチル尿素、ピリジン系化合
物、トリ‐n-ブチルホスフィンおよびトリフェニルホス
フィンからなる群から選択される化合物が用いられる。
これらのうち、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル‐
2-ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメ
チル尿素は前記に溶媒として示された3級アミン化合物
であり、これらの3級アミン化合物を用いる場合には、
この3級アミン化合物が溶媒として作用すると共に触媒
としても作用する。
さらにこれらに加えてアニリン系化合物、鎖状3級アミ
ン化合物およびその他の環状化合物および3級アミノ基
を有するポリマーなどを用いることもできる。
本発明において、触媒として用いることができるアニリ
ン系化合物としては、アニリンの窒素原子に結合した水
素原子が、炭素数1〜10のアルキル基によって置換され
た化合物を挙げることができ、具体的には、ジメチルア
ニリン、ジエチルアニリン、ジ‐(n-プロピル)‐アニ
リンおよびジメチルエチルアミンなどが挙げられる。
本発明で触媒として用いることができる窒素原子を含む
複素環化合物としては、ピリジン系化合物、ピラゾリジ
ン系化合物、イミダゾリジン系化合物、モルホリン系化
合物、ピペリジン系化合物およびピロリジン系化合物等
を挙げることができる。ただしピリジン系化合物以外は
複素環を構成する窒素原子が炭素数1〜10個の置換基を
有している。
本発明において用いることができる窒素原子を含む複素
環化合物の具体的な例としては、ピリジン、4-ピロリジ
ン‐(1)‐ピリジン、o-メチル‐ピリジン、m-メチル
‐ピリジン、o-エチル‐ピリジン、m-エチル‐ピリジ
ン、p-エチル‐ピリジン、o-プロピル‐ピリジン、m-プ
ロピル‐ピリジン、p-プロピル‐ピリジン、p-メトキシ
‐ピリジン、p-エトキシ‐ピリジン、p-プロポキシ‐ピ
リジン、α‐ピコリン、β‐ピコリン、γ‐ピコリン、
キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、
N-メチルイミダゾール、N-メチルピロール、2,6-ルチジ
ン、2,4-ルチジン、2-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジ
メチルシクロヘキシルアミン、ピリミジン、アクリジ
ン、p-ジメチルアミノピリジン、p-ジエチルアミノピリ
ジンおよびp-ジプロピルアミノピリジンなどが挙げられ
る。
本発明において触媒として用いることができる鎖状3級
アミン化合物としては、トリメチルアミン、ジメチルア
ミノ‐ネオペンタノール、N,N′‐テトラメチルジアミ
ノ‐ネオペンタン、エチルジメチルアミン、ラウリルジ
メチルアミン、ステアリルジメチルアミン、アミルジメ
チルアミン、プロピルジメチルアミン、ブチルジメチル
アミンなどが挙げられる。
また、本発明において触媒として用いることができる3
級アミノ基を有するポリマーとしては、4-ポリビニルピ
リジンおよびポリビニルイミダゾール‐(N)などが挙
げられる。
本発明では、触媒としてのホスフィン化合物としては、
トリ‐n-ブチルホスフィンまたはトリフェニルホスフィ
ンが好ましく、さらにこれらに加えて下記式[III]も
しくは式[IV]で示される化合物を用いることもでき
る。なおホスフィンはジホスフィンの形であってもよ
い。
上記式[III]および[IV]において、R4は、脂肪族炭
化水素残基または芳香族炭化水素残基である。R4で示さ
れる脂肪族残基の具体的な例としては、脂肪族炭化水素
残基、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基、およ
び脂肪族炭化水素残基の中の水素原子が少なくとも1個
のシアン基により置換された炭素数2〜9のアルキル基
を挙げることができる。
また、R4で示される芳香族炭化水素残基としては、置換
もしくは無置換のフェニル基を挙げることができる。置
換フェニル基の具体的な例としては、炭素数1〜4のア
ルキル基で置換されたフェニル基、炭素数1〜4の構成
単位を有するアルコキシ基で置換されたフェニル基およ
び上記のアルキル基あるいはアルコキシ基がさらにフェ
ニル基で置換されている置換基を有するフェニル基など
を挙げることができる。なお、式[III]および式[I
V]において、R4は同一であっても、異なっていてもよ
い。
上記式[IV]において、R5は、2価の脂肪族炭化水素残
基、好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基を表わす。
なお、このアルキレン基は、たとえば、それぞれ1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基、アルコキシ基あるい
は炭素数2〜4の構成単位を有するカルボアルコキシ基
のようなアミノフェノール類およびアルキル化剤に対し
て不活性な基で置換されていてもよい。
すなわち、本発明において上記式[III]で表わされる
化合物としては、アルキルホスフィン化合物、フェニル
ホスフィン化合物、トリルホスフィン化合物、キシリル
ホスフィン化合物、極性基を有するホスフィン化合物、
その他のホスフィン化合物を挙げることができる。ま
た、式[IV]で表わされる化合物としては、ビス‐(ジ
フェニルホスフィノ)‐アルカンを挙げることができ
る。
本発明で触媒として用いることができるアルキルホスフ
ィン化合物の具体的な例としては、トリメチルホスフィ
ン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、
トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、
トリイソブチルホスフィン、トリ‐2級ブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン;P,P-ジメチル‐P-ネオペ
ンチルホスフィン、P-エチル‐P,P-ジメチルホスフィ
ン、P-ラウリル‐P,P-ジメチルホスフィン、P-ステアリ
ル‐P,P-ジメチルホスフィン、P-アミル‐P,P-ジメチル
ホスフィン、P-プロピル‐P,P-ジメチルホスフィン、P-
ブチル‐P,P-ジメチルホスフィン、トリ‐(ペンチル)
‐ホスフィン、トリ‐(n-ヘキシル)‐ホスフィン、ト
リ‐(n-ヘプチル)‐ホスフィン、トリ‐(n-オクチ
ル)‐ホスフィン、トリ‐(n-ノニル)‐ホスフィン、
トリ‐(n-メチル)‐ホスフィンなどが挙げられる。
フェニルホスフィン化合物の具体的な例としては。P,p-
ジメチル‐P-フェニルホスフィン、トリ‐(2-メトキ
シ)‐フェニルホスフィンなどが挙げられる。
トリルホスフィン化合物の具体的な例としては、トリ‐
(2-メトキシ)‐フェニルホスフィン、トリ‐o-トリル
ホスフィン、トリ‐m-トリルホスフィン、トリ‐p-トリ
ルホスフィンなどが挙げられる。
キシリルホスフィン化合物の具体的な例としては、トリ
‐o-キシリルホスフィン、トリ‐m-キシリルホスフィ
ン、トリ‐p-キシリルホスフィンなどが挙げられる。
さらに、置換基を有するホスフィン化合物としては、シ
アノ基もしくはカルボニル基などの置換基を有するホス
フィン化合物を挙げることができ、具体的には、P,P-ビ
ス‐(2-シアミノエチル)‐P-フェニルホスフィン、ト
リ‐(2-シアノエチル)‐ホスフィン、トリ‐(カルボ
エトキシメチル)‐ホスフィン、P-カルボエトキシメチ
ル‐P,P-ジエチルホスフィン、P,P-ジエチル‐P-(β‐
カルボエトキシエチル)‐ホスフィン、P-カルボエトキ
シメチル‐P,P-ジフェニルホスフィンなどが挙げられ
る。
また、上記以外のホスフィン化合物の具体的な例として
は、P-プロピル‐P-ヘキシル‐P-ノニル‐ホスフィン、
P-エチル‐P-(2-エトキシエチル)‐P-フェニル‐ホス
フィン、P-イソプロピル‐P,P-ジフェニル‐ホスフィン
およびP-ブチル‐P,P-ジフェニル‐ホスフィンなどが挙
げられる。
本発明で用いることができる上記式[IV]で表わされる
ビス‐(ジフェニルホスフィノ)‐アルカンとしては、
炭素数1〜6のアルキレン基を有する化合物を挙げるこ
とができ、具体的な例としては、1,2-ビス‐(ジフェニ
ルホスフィノ)‐エタン、ビス‐(エチルフェニルホス
フィノ)‐アルカン(たとえば1,2-ビス‐(エチルフェ
ニルホスフィノ)‐エタン、1,4-ビス‐(エチルフェニ
ルホスフィノ)‐ブタン)ビス‐(ジアルキルホスフィ
ノ)‐アルカン(たとえば1,5-ビス‐(ジエチルホスフ
ィノ)‐ペンタン)などが挙げられる。
これらの化合物は単独で、あるいは組み合わせて用いる
ことができる。
反応条件 本発明において、アミノフェノール類と2個のアルキル
基を有する炭酸化合物との反応に際し、2個のアルキル
基を有する炭酸化合物を用いてアミノフェノール類に対
し、当量、過剰量または不足量で反応させることができ
る。
具体的には、アミノフェノール類としてモノヒドロキシ
化合物を用い、これを0-アルキル化させて対応するモノ
エーテル化合物を得る場合には、用いるアミノフェノー
ル類に対して、2個のアルキル基を有する炭酸化合物
を、通常は、0.3〜10倍モル、好ましくは0.8〜5倍モル
の範囲で用いる。また、アミノフェノール類としてジま
たはトリヒドロキシ化合物を用い、これを0-アルキル化
して対応するモノエーテル化合物を得る場合には、用い
るアミノフェノール類に対して2個のアルキル基を有す
る炭酸化合物を、通常は、0.1〜5倍モル、好ましくは
0.2〜2倍モルの範囲で用いる。さらに、アミノフェノ
ール類としてジまたはトリヒドロキシ化合物を用い、こ
れを0-アルキル化して対応するジあるいはトリエーテル
化合物を得る場合には、用いるアミノフェノール類に対
して2個のアルキル基を有する炭酸化合物を、通常は、
3〜15倍モル、好ましくは5〜10倍モルで用いる。
本発明で用いられる溶媒の量は、反応条件などを考慮し
て適宜設定することができるが、特に本発明において
は、溶媒量を、用いるアミノフェノール類に対して0.2
〜20倍の重量で用いることが望ましい。
本発明において用いられる触媒の量は、アミノフェノー
ル類の使用量に対して、通常は、1/500倍モル以上であ
る。
特に本発明において、溶媒として3級アミン化合物を用
いる場合には、この3級アミン化合物が触媒としても作
用するので、別途触媒を添加することを要しない。ただ
し、この場合において、溶媒として用いる3級アミン化
合物以外の3級アミン化合物あるいはホスフィン化合物
を任意の添加量で添加することもできる。
また、溶媒として3級アミン化合物と、スルフォキシド
化合物とを組合せて用いる場合にも、溶媒として用いる
3級アミン化合物の量が、アミノフェノール類に対して
1/500倍モル以上であれば、さらに触媒を添加させるこ
とを要しない。ただし、この場合において、溶媒として
用いる3級アミン化合物以外の3級アミン化合物あるい
はホスフィン化合物を任意の添加量で添加することもで
きる。
他方、溶媒としてスルフォキシド化合物を用いる場合に
は、上述のように触媒をアミノフェノール類の使用量に
対して、通常は、1/500倍モルの添加量で用いる。特
に、この場合には、1/500〜1/20倍モルの範囲で用いる
ことが好ましく、さらに1/200〜1/50倍モルの範囲で用
いることが特に好ましい。
上記の触媒および溶媒を用いたアミノフェノール類と2
個のアルキル基を有する炭酸化合物との反応は、通常、
100〜300℃、好ましくは120〜230℃の温度で行なうこと
ができる。
また、この反応は、常圧または加圧下に行なうことがで
き、特に本発明においては、加圧下に反応を行なうこと
が好ましい。
さらに、反応時間は、通常は、0.5〜10時間、好ましく
は1〜6時間である。
なお、上記の反応が終了後に、反応液のpH値を5〜10の
範囲に調整することにより、アミノアルキルエーテルの
収率が向上する傾向がある。
上記のアミノフェノール類と2個のアルキル基を有する
炭酸化合物との反応は、たとえば次式で示される。
上記式[V]中、R1は、水酸基、ハロゲン原子、シアン
基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシル基、エステル
基またはフェニル基である。またn=0〜4である。
上記のような本発明の製造方法で得られるアミノフェノ
ールアルキルエーテル類としては、p-アニシジン、m-ア
ニシジン、p-イソプロポキシフェニルエーテル、m-イソ
プロポキシフェニルエーテル、p-nプロポキシフェニル
エーテル、m-ブチルホキシフェニルエーテルなどが挙げ
られる。
なお、反応を終了させた後に、たとえば反応混合液を減
圧蒸留することにより、生成したアミノフェノールアル
キルエーテル類を反応液から分離することができる。
発明の効果 本発明によれば、アミノフェノール類と、2個のアルキ
ル基を有する炭酸化合物を反応させる際に、溶媒として
3級アミン化合物および/またはスルフォキシド化合物
を用い、触媒として3級アミン化合物および/またはホ
スフィン化合物を用いることにより、選択的に0-アルキ
ル化反応を進行させて、アミノフェノールアルキルエー
テル類を高収率、かつ高選択率で製造することができ
る。
しかも、0-アルキル化剤として用いる炭酸ジアルキル化
合物あるいは炭酸ジアルアルキル化合物等の2個のアル
キル基を有する炭酸化合物は、反応過程で酸が遊離する
ことがなく、製造装置の腐蝕を有効に防止することがで
き、さらに酸が遊離しないので中和操作が不要である。
また、これらの0-アルキル化剤は毒性が低く、非常に扱
いやすい。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 容積100mlのオートクレーブに、m-アミノフェノール2.7
3g(0.025モル)、炭酸ジメチル2.26g(0.025モル)お
よび溶媒および触媒として、ジメチルアセトアミド45g
(0.52モル)を仕込んだ。なお、オートクレーブに仕込
まれた各成分の割合は、モル比に換算して、m-アミノフ
ェノール;1、炭酸ジメチル;1、ジメチルアセトアミド;2
0.8である。
次いでm-アミノフェノールと炭酸ジメチルとを、180℃
の温度で5時間反応させた。反応中のオートクレーブの
内圧は最大で3.5Kg/cm2・Gであった。
反応を終了させた後、反応液の一部を取り出してガスク
ロマトグラフィーを用いて分析し、アミノフェノールの
転化率、アニシジンの収率およびA比[m-アニシジン量
(モル)/(m-アニシジン量+N-メチルアニシジン量)
×100を求めた。
結果を表1に示す。
次いで反応生成物1.9gを減圧蒸溜により分離した。ガス
クロマトグラフィーを用い、分離した反応生成物の成分
比を測定して求めて結果を表1に併せて記載する。
実施例2 実施例1において、溶媒として用いるジメチルアセトア
ミドの使用量を、6.3g[0.073モル、モル比;2.92]と
し、別々に触媒としてP-ジメチルアミノピリジンを15.3
mg[0.125ミリモル、モル比;0.005]使用し、反応時間;
3時間、反応温度;200℃、反応最大圧;11Kg/cm2・Gの条
件で反応させた。
実施例1と同様にして求めたアミノフェノールの転化
率、アニシジンの収率、A比、およびガスクロマトグラ
フィーを用い反応生成物の成分比を測定して求めた結果
を表1に示す。
実施例3 実施例1において、溶媒および触媒として用いるジメチ
ルアセトアミドの使用量を、32g[0.37モル、モル比;1
4.7]とし、反応時間;5時間、反応温度;180℃、反応最
大圧;3.0Kg/cm2・Gの条件で反応させた。
実施例1と同様にして求めたアミノフェノールの転化
率、アニシジンの収率、A比、およびガスクロマトグラ
フィーを用い反応生成物の成分比を測定して求めた結果
を表1に示す。
実施例4 実施例3において、反応最大圧を3.2Kg/cm2・Gとした
以外は同様に反応を行なった。
なお反応が終了した時点で反応液のpH値を測定したとこ
ろ、11.4であった。
実施例1と同様にして求めたアミノフェノールの転化
率、アニシジンの収率、A比、およびガスクロマトグラ
フィーを用い反応生成物の成分比を測定して求めた結果
を表1に示す。
実施例5 実施例4において、反応終了後に反応液に希リン酸を添
加してpH値を5.4に調整した以外は同様に操作した。
実施例1と同様にして求めたアミノフェノールの転化
率、アニシジンの収率、A比、およびガスクロマトグラ
フィーを用い反応生成物の成分比を測定して求めた結果
を表1に示す。
実施例6 実施例1において、触媒として、トリフェニルホスフィ
ン0.13g、0.5ミリモル、モル比0.02を用い、溶媒として
ジメチルスルフォキシド28.5g、0.37モル、モル比;14.7
を用いた以外は、同様に反応させた。
実施例1と同様にして求めたアミノフェノールの転化
率、アニシジンの収率、A比、およびガスクロマトグラ
フィーを用い反応生成物の成分比を測定して求めた結果
を表1に示す。
比較例1 実施例1において、溶媒であるジメチルアセトアミドを
用いずに、触媒として、P-ジメチルアミノピリジン79.5
mg[0.65ミリモル、モル比0.026]を用い、反応時間;3
時間、反応温度;200℃、反応最大圧;25Kg/cm2・Gの条
件で反応を行なった。
実施例1と同様にして求めたアミノフェノールの転化
率、アニシジンの収率、A比、およびガスクロマトグラ
フィーを用い反応生成物の成分比を測定して求めた結果
を表1に示す。
比較例2 m-アミノフェノール2.73g(0.25モル)と炭酸ジメチル
4.5g、0.05モル、[m-アミノフェノールに対するモル
比;1.2]とを、触媒として、NaOH2.0g[0.05モル、m-ア
ミノフェノールに対するモル比;1.2]およびKI0.083g、
[0.5ミリモル、同モル比;0.02]を用い、溶媒として、
メタノールを用いて、150℃で3時間反応を行なった
が、アニシジンは痕跡程度にしか得られなかった。
比較例3 実施例1において、触媒として、P-ジメチルアミノピリ
ジン0.015g[0.12ミルモル、モル比0.005]を用い、溶
媒を使用せずに、反応時間;3時間、反応温度;200℃、反
応最大圧;25Kg/cm2・Gの反応条件で反応を行なった。
実施例1と同様にして求めたアミノフェノールの転化
率、アニシジンの収率、A比、およびガスクロマトグラ
フィーを用い反応生成物の成分比を測定して求めた結果
を表1に示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノフェノール類と、2個のアルキル基
    を有する炭酸化合物とを、 溶媒として、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル‐2-
    ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチ
    ル尿素およびスルフォキシド化合物からなる群から選択
    される化合物を、上記アミノフェノール類に対して0.2
    〜20倍の重量で用い、 触媒として、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル‐2-
    ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチ
    ル尿素、ピリジン系化合物、トリ‐n-ブチルホスフィン
    およびトリフェニルホスフィンからなる群から選択され
    る化合物を、上記アミノフェノール類に対して1/500倍
    モル以上の量で用いて反応させることを特徴とするアミ
    ノフェノールアルキルエーテル化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】アミノフェノール類が次式[I]; (ただし、式[I]において、R1は、ハロゲン原子、水
    酸基、シアン基、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ
    基、エステル基若しくはフェニル基を表わし、かつnは
    0〜4である)で表わされる化合物であり、かつ、2個
    のアルキル基を有する炭酸化合物が、次式[II]; (ただし、式[II]において、R2およびR3は、それぞれ
    独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜4のアルキル
    基を表わす)で表わされる炭酸ジアルキル化合物もしく
    は炭酸ジアルアルキル化合物であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載のアミノフェノールアルキル
    エーテル類の製造方法。
  3. 【請求項3】溶媒として用いるスルフォキシド化合物
    が、ジメチルスルフォキシドおよびジエチルスルフォキ
    シドからなる群から選択されるスルフォキシド類である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のアミノ
    フェノールアルキルエーテル類の製造方法。
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