JPH07101308B2 - 水なし平版印刷版の画線部形成方法 - Google Patents

水なし平版印刷版の画線部形成方法

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JPH07101308B2
JPH07101308B2 JP62207445A JP20744587A JPH07101308B2 JP H07101308 B2 JPH07101308 B2 JP H07101308B2 JP 62207445 A JP62207445 A JP 62207445A JP 20744587 A JP20744587 A JP 20744587A JP H07101308 B2 JPH07101308 B2 JP H07101308B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、湿し水なしに印刷が可能な水なし平版印刷版
の画線部形成方法に関する。
[従来の技術] 水なし平版印刷とは、画線部と非画線部とを基本的にほ
ぼ同一平面に存在させ、画線部をインキ受容性、非画線
部をインキ反撥性とし、インキの付着性の差異を利用し
て、画線部のみにインキを着肉させたのち、紙などの被
印刷体にインキを転写して印刷をする平版印刷におい
て、非画線部がインキ反撥性を有する物質層からなり、
湿し水を用いずに印刷可能である印刷版を意味する。
この水なし平版印刷版として実用上優れた性能を有して
いるものとしては、インキ反撥性を有する物質層として
シリコーンゴム層を利用したもの、例えば特公昭54-269
23や特開昭56-80046などに記載されているものが知られ
ている。これらの水なし平版印刷版は、印刷時に湿し水
を必要としないため、印刷時の作業性、印刷品質など
で、数多くの利点を有しているものといえる。
ところで、実際の印刷作業時においては、通常の露光現
像処理を行ない、刷版とした後に、画線の欠落が判明す
るため、非画線部に文字や線などの画線部を新たに書き
加える場合や、刷版面の非画線部の適当な部分の比較的
大面積を新たに画線部化し、インキの消費部分を作る場
合など、非画線部を新たに画線部化する必要が生ずるこ
とがある。特に、後者の比較的大面積の非画線部を画線
部化する必要がある場合としては、印刷時に発生する
「ゴースト」対策がある。ここで「ゴースト」とはイン
キ転移不良に起因して、印刷物の一部にインキ濃度の低
下が発生する現象をいい、例えば、インキ付着量が刷版
の左右で極端に異なるような絵柄を持つ刷版(例えば左
側に比べて右側が多いようなもの…得られる印刷物も左
側のインキ付着量に比べて右側がインキ付着量が多くな
るもの)が印刷に供された場合において、該刷版が装着
された版胴シリンダーが回転する間にインキ着けローラ
ーから該刷版面に供給されるインキ量が、該刷版の左右
方向(該シリンダーの軸方向)で大きく異なる。そのた
め、インキ着けローラーから該刷版面へのインキの供給
不足が一部、特にインキ付着量の多い側で起こり、印刷
物の一部(版胴シリンダー回転の後半部分)にインキ濃
度の低下が発生することを意味する。この「ゴースト」
が一旦発生すると、印刷手法ではこの現象が回避できな
いために、以下に述べるような方法で対処するのが一般
的である。
すなわち、例えば得られた印刷物の左側の下方部分に
「ゴースト」が発生すると、該「ゴースト」部分または
該「ゴースト」部分の上方の絵柄のいずれか一方の部分
を消去(消去とは画線部を非画線部化することを意味す
る)して、インキ消費の左右方向でのバランスをとるこ
とにより正常なインキ濃度の印刷物を一旦刷り上げる。
その後に、先に消去した部分のみの印刷版を用意し、再
度追加印刷することによって最終的に正常部分が印刷さ
れた印刷物を刷り上げるのである。
さらに、一般に水なし平版印刷版において消去を行なう
場合、例えば特公昭61-3417に提案されているように、
消去しようとする画線部上に新たにインキ反撥性層を形
成し非画線部化する方法が用いられるため、一度消去を
刷版面に施したならば、再びその消去した部分を元の状
態に戻すことは出来ない。なぜなら上記した消去部分
(新たにインキ反撥性層を形成し非画線部化した部分)
は下層の画線部と強固に接着しているからである。従っ
て、この方法を用いると、ひとつの印刷物を刷り上げる
のに、二種類の印刷版が必要である上、二度も印刷を行
わねばならないなど、非効率的な解決方法であるという
問題点があった。つまり一度消去を刷版面に施したなら
ば再びその消去した部分を元の状態に戻すことは出来な
いため、このような消去した部分のみの印刷版が必要と
なるのである。
一方、もう一つの「ゴースト」対策として、新たに画線
部を追加形成し、インキ消費の左右方向でのバランスを
とる方法が考えられる。すなわち、左側の部分に「ゴー
スト」が発生すると、前述のようにいずれか一方の部分
を消去するのではなく、紙の裁断時に廃棄される部分、
いわゆる「断ち」の外部余白である部分に新たにインキ
消費部分(インキ受容部)である画線部を追加形成する
ことでインキ消費の左右方向でのバランスをとり戻し、
「ゴースト」を解消する方法である。このインキ消費部
分である画線部を追加形成する具体的な方法として過去
においていくつかの方法が提案されている。
例えば特開昭55-60948に、刷版面のインキ反撥性層であ
るシリコーンゴム層の新たに画線部化しようとする部分
に、加熱した金属棒を押しあて、該部分をインキ受容部
とし、画線部化する方法が提案されている。この方法
は、微細箇所を画線部化する方法として非常に有効な方
法である。しかしながら、比較的大面積の画線部を新た
に刷版面に形成するためには、この方法では実用性に劣
るものであった。
すなわち、刷版面を高温に加熱した媒体で高範囲にわた
って押圧するためには、大掛りな治具が必要となり繁雑
である。また、高温であるため火傷等の危険もあり、実
用性に劣るなどの問題点があった。
また、別の簡便な画線部の追加形成方法としては、サン
ドペーパーやカッターなどで刷版面のシリコーンゴム層
を機械的に脱落させ、インキ受容性の表面を露出し、新
たに画線部化する方法が考えられる。しかしこの方法で
は切屑などが発生しやすく、発生した切屑が刷版面に付
着し汚れたり、刷版のシリコーンゴム層を傷つけるため
実用性に劣るものである。また、この方法は画線部の追
加形成に際し刷版面を傷付けるため、一度この方法を実
施した後再び画線部を追加形成した部分を非画線部に戻
す必要が生じた場合、例えば必要以上の部分を画線部化
した場合などには、該追加形成部分を再び消去せねばな
らず繁雑となり、実用性に劣るものであった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、このような問題点を解決し、作業性がよ
く、簡便にかつ完全に比較的大面積の画線部を刷版面の
非画線部に新たに形成するための方法を得るべく鋭意研
究した結果、本発明に到達したものである。
[問題を解決するための手段] すなわち、本発明は次の構成を有する。
(1) シリコーンゴム層をインキ反撥性層とする水な
し平版印刷版において、非画線部であるシリコーンゴム
層の、印刷物のトリミングの際に除去される部分に対応
する部分に、粘着力50g/cm以上の粘着層を介してインキ
受容性の表面を持つシートを貼りつけ、該シートを貼り
つけた部分を画線部化することを特徴とする水なし平版
印刷版の画線部形成方法。
(2) 該粘着層がシリコーン系粘着剤で形成されてい
ることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の画
線部形成方法。
本発明において使用されるシリコーンゴム層をインキ反
撥性層とする水なし平版印刷版としては、インキ反撥性
層であるシリコーンゴム層が最上層であるような版構成
でもよいし、シリコーンゴム層の上に感光層を有するよ
うな版構成であってもよい。また単にシリコーンゴム層
を基材上に形成したものであってもよい。すなわち本発
明はインキ反撥性層であるシリコーンゴム層表面を画線
部化する方法として広く適用できるものである。
また、該水なし平反印刷版は通常の露光現像処理を施し
た刷版を主として意味するが、未処理の印刷版であって
もよく、いかなる履歴を経たシリコーンゴム層表面であ
ろうとも本発明の効果を十分に発現する。
本発明において非画線部とは、該水なし平版印刷版のイ
ンキ反撥性層であるシリコーンゴム層表面を意味し、該
シリコーンゴム層表面は露光現像処理や、インキング処
理された後のものであってもよく、また全く未処理のも
のであってもよい。
また、本発明において画線部とは、上記した非画線部以
外のインキ受容性表面を意味する。
本発明に用いられるインキ受容性の表面を持つシートに
用いられる素材としては、紙やポリエステルフィルム、
ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリエチレンフ
ィルムなどの各種プラスチックフィルムのようなインキ
反撥性のないもしくはほとんどないシート類であれば、
何ら制限なく用いることができる。特に、ポリエステル
フィルムやポリプロピレンフィルムなどは、薄膜で強靱
なうえ安価であることから好ましく用いられる。
粘着層としては、各種の粘着剤やポリマーを用いること
ができるが、好ましくは、刷版面がシリコーンゴム層で
あるため、該基材との間の粘着力を有効に発現させるた
めに、シリコーン系の粘着剤を用いることが特に好まし
い。すなわち、印刷時に刷版面に加わる強烈なシェアに
打勝って刷版面に強固に粘着するするためには、該基材
と刷版面との間の粘着力が、下記の測定方法において50
g/cm以上あることが必要であり、好ましくは10g/cm以上
である。この粘着力が50g/cm未満の該シートを用いた場
合、印刷時の刷版面に加わる強烈なシェアによって刷版
面から「剥がれ」たり「しわ」になったりする頻度が増
してくるため実用性に劣る。
次に、粘着力の測定方法について説明する。
すなわち、23℃ 63% RHの環境下で、テンシロン(東
洋ボールドウィン(株)製)に160°の剥離角度になる
ように試料(刷版面非画線部に該シートをあらかじめ貼
りつけておく)を取りつけたのち、200mm/分の剥離速度
で該シートを刷版面から剥離する。その剥離抵抗値をロ
ードセル(max 1kg)にて計測し、レコーダーに記録す
る。記録された値(重量)を該シートの幅(長さ)で規
格化し、これを上記した粘着力と定義する。一般にはg/
cmの単位が用いられる。
これらの粘着力を好ましく発現する粘着剤としては、例
えばシリコーン系感圧型粘着剤SH-4280(トーレ・シリ
コーン(株)製)あるいはKR101-10(信越化学(株)
製)などがある。これらの粘着剤は単独で粘着層形成に
用いることもできるし、また、必要に応じて非シリコー
ン系の粘着剤と混合して用いることもできる。
この粘着層はあらかじめ該シートに塗布されていても、
貼りつける直前に塗布されていても、いずれでもよい。
本発明に用いられる有利な実施形態としては、一般的に
広く市販されている粘着テープがあげられるが、上記し
たシートならびに粘着層を有するものとしては、たとえ
ば558A、558B、558T、578A、578B(いずれもニチバン
(株)製)などがある。
次に本発明の適用方法について説明する。はじめに、新
たに画線部化しようとする非画線部であるシリコーンゴ
ム層上に上記した粘着層を介してインキ受容性のシート
を貼りつける。該粘着層はシリコーンゴム層上に形成し
ても良いし該シート上に形成してもよい。すなわち、上
記した粘着剤を新たに画線部化しようとする非画線部で
あるシリコーンゴム層上に塗布しても、該シート上に塗
布してもよい。好ましくは、あらかじめ該粘着剤を該シ
ート上に塗布し、粘着テープとして用意しておき、本発
明の適用の必要が生じた場合に、該テープを必要な面積
および形状に切取り、新たに画線部化しようとする非画
線部であるシリコーンゴム層上に貼りつける方法がよ
い。
本発明はシリコーンゴム層をインキ反撥層とする印刷方
法において、シリコーンゴム層の、印刷物のトリミング
の際に除去される部分に対応する部分を新たに画線部化
する方法として適用できる。すなわち、非画線部がシリ
コーンゴム層である水なし平版印刷版において好ましく
適用できるのみならず、単にシリコーンゴム層を最上層
とするシート状支持体のシリコーンゴム層上に該シート
を貼りつけ画線部化し、パターン化した画線部を形成す
る方法などにも適用できる。
[実施例] 以下に実施例を示し、本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 菊全判サイズ(800×1030mm)の東レ水なし平版(東レ
(株)製)を露光現像処理し、刷版としたのち、オフセ
ット印刷四色機(小森印刷機械製“リスロン 40")に
取付け、通常の四色カラーの平版印刷を行なった。墨色
の刷版の版左右方向でのインキ供給のバランスが絵柄の
なかでくずれていたためゴーストが発生した。その対策
として、刷版面の絵柄の余白の非画線部の一部に、新た
に画線部を形成し、版左右方向でのインキ供給のバラン
スをとる必要が生じた。
そこで、刷版面の絵柄の余白の非画線部(シリコーンゴ
ム層表面)に、シリコーン系粘着剤層を有する粘着テー
プ578A(ニチバン(株)製;基材ポリエステルフィル
ム)[粘着力;〜120g/cm]を18mm×200mmの大きさで貼
りつけた。再び印刷を行なった結果、上記した粘着テー
プを貼りつけた部分はテープの背面(非粘着層側)が完
全にインキ受容性となっているため、画線部化された。
また、新たに画線部を形成したことにより、刷版左右方
向でのインキ供給のバランスが回復し、ゴーストは解消
した。10,000枚刷了後も上記した粘着テープには、「し
わ」や「剥がれ」の傾向は全くなく、強固に非画線部で
あるシリコーンゴム層表面と粘着していた。
実施例2 実施例1と同様にして粘着テープを貼りつけ画線部化
し、10,000枚刷了後、粘着テープを剥離し再び印刷して
ところ、上記した粘着テープを貼りつけていた部分は再
び非画線部化し、貼りつける以前と同様の印刷物を得る
ことができた。
比較例1 実施例1と同様に刷版の非画線部の一部を、新たに画線
部化する必要が生じたので、刷版の新たに画線部化しよ
うとする部分をサイドペーパー(#1000)で擦り、シリ
コーンゴム層を機械的に脱落させ、感光層を露出させ画
線部化した。再び印刷したところ、シリコーンゴム層だ
けでなく、一部アルミ基板をも削り落としたため、アル
ミ屑が刷版面に付着しており、他の必要な非画線部のシ
リコーンゴム層に無数に傷が発生し、印刷物にインキ汚
れが発生した。
比較例2 ポリエステルフィルム“ルミラー”(東レ(株)製;厚
み50ミクロン)にシリコーン系感圧型粘着剤SH-4280
(トーレ・シリコーン(株)製)を約15g/m2の厚みで塗
布し乾燥して粘着テープとした[粘着力;〜40g/cm]。
このテープを18mm×150mmの大きさにカットし、実施例
1と同様にしてこのテープを貼りつけ画線部化し印刷し
たところ、約2,000枚刷了後、テープに「しわ」や「剥
がれ」が発生していた。
実施例3 実施例1と同様に刷版の非画線部の一部を、新たに画線
部化する必要が生じたので、刷版の新たに画線部化しよ
うとする部分にシリコーン系感圧型粘着剤SH-4280(ト
ーレ・シリコーン(株)製)を約70g/m2の厚みで塗布し
た。粘着剤に含まれる溶剤が蒸発乾燥した段階でポリエ
ステルフィルム“ルミラー”(東レ(株)製;厚み50ミ
クロン)を18mm×150mmの大きさで貼りつけた[粘着
力;〜200g/cm]。この後再び印刷したところ、上記し
たフィルムを貼りつけた部分は完全にインキ受容性とな
っており、画線部化していた。また、5,000枚刷了後も
フィルムには「しわ」や「剥がれ」の傾向は全くなかっ
た。
[発明の効果] 本発明により、刷版面の非画線部を新たに画線部化する
必要が生じた場合、粘着テープなどを貼りつけることで
比較的大面積の画線部を簡便かつ確実に形成できる。ま
た、必要に応じてテープを剥がし、一旦画線部化した部
分を容易に元の非画線部に戻すことができる。
本発明は、かかる画線部形成方法を、シリコーンゴム層
の、印刷物のトリミングの際に除去される部分に対応す
る部分に適用するので、ゴースト対策として非常に有効
である。また、例えば、インキが印刷機ローラーに滞留
する場合にも、インキを容易に消費することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコーンゴム層をインキ反撥性層とする
    水なし平版印刷版において、非画線部であるシリコーン
    ゴム層の、印刷物のトリミングの際の除去される部分に
    対応する部分に、粘着力50g/cm以上の粘着層を介してイ
    ンキ受容性の表面を持つシートを貼りつけ、該シートを
    貼りつけた部分を画線部化することを特徴とする水なし
    平版印刷版の画線部形成方法。
  2. 【請求項2】該粘着層がシリコーン系粘着剤で形成され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載
    の水なし平版印刷版の画線部形成方法。
JP62207445A 1987-08-20 1987-08-20 水なし平版印刷版の画線部形成方法 Expired - Fee Related JPH07101308B2 (ja)

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JPS57176043A (en) * 1980-12-04 1982-10-29 Toray Ind Inc Base for use in lithographic correction

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